JPH04222916A - 磁気記録再生ヘッド装置及び記録再生方法 - Google Patents

磁気記録再生ヘッド装置及び記録再生方法

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JPH04222916A
JPH04222916A JP41429990A JP41429990A JPH04222916A JP H04222916 A JPH04222916 A JP H04222916A JP 41429990 A JP41429990 A JP 41429990A JP 41429990 A JP41429990 A JP 41429990A JP H04222916 A JPH04222916 A JP H04222916A
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JP
Japan
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slider
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magnetic
head
medium
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Pending
Application number
JP41429990A
Other languages
English (en)
Inventor
Kosei Wada
和田 好世
Toru Shimizu
徹 清水
Morio Mimura
三村 盛夫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録再生ヘッド装
置、及びこの磁気記録再生ヘッド装置を用いて、所定の
磁気記録媒体(磁気ディスク)に情報信号を記録,再生
する記録再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハードディスク等の磁気記録媒体円盤(
以下単に「媒体」又は「磁気ディスク」とも記載する)
を使用する記録再生装置において、磁気ディスク表面(
記録面)を傷付けることなく安定に信号の記録,再生が
できるようにするために、磁気ディスクに対する情報信
号の記録動作時と、媒体からの情報信号の再生動作時と
に、磁気ヘッドの磁気空隙部が媒体面に対して所定の微
小な間隔を隔てて浮上した状態でトレースすることが、
従来より実施されている。かかる記録再生装置に搭載さ
れる、いわゆる浮上型磁気ヘッド(磁気変換器)の従来
例について、図面を参照し乍ら説明する。
【0003】図10は従来用いられているスキースライ
ダタイプの磁気変換器10を、上下逆にして示す斜視図
であり、図中、2はヘッド部、4はスライダ部、5は基
体、11,12はスライダスキー、11a,12aは夫
々スライダスキー11及び12の導入部、21はセンタ
ースキー、27はヘッド部2のコアに捲回されるコイル
、gはコアに形成されている磁気ギャップである。かか
る構成において、後述する媒体が矢印α方向に走行{実
際は回転であるが、局部的に見ると走行と言える}する
と、媒体面とスライダ部の浮上面スライダスキーとの間
に薄層気体流が発生し、この気体流によって浮上面に生
じる揚力により、媒体面上で安定した浮上走行姿勢が得
られる。また、中央部のセンタースキー21と同一面上
に設けられた磁気ヘッド(ヘッド部)2によって、媒体
への記録,再生が行なわれる。
【0004】図11は浮上型磁気ヘッドの他の従来例2
0を上下逆にして示す斜視図であり、この図において図
10に示した装置10と同一構成部分には同一符号を付
してその詳細な説明を省略する。図中、9は圧電素子(
圧電セラミック)、E1,E2 は電極である。かかる
構成において、媒体の矢印α方向への走行によりに生じ
る薄層気体流の上を、スライダ部4はスライダスキー1
1及び12によって安定して浮上走行する。この点は上
記図10に示した装置10と同じであるが、この従来例
装置20には、スライダ部4の中心線上に設けられたヘ
ッド部2の,媒体面に対する走行高さを可変できるとい
う特徴が有る。これは、ヘッド部2を支持している圧電
素子9の電極E1,E2 に互いに異なる電圧を印加し
、圧電素子9を所定量撓ませて、ヘッド部2を首振り駆
動させることにより実現している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の浮上型磁気
ヘッドのうち、図10に示した装置10は走行安定性が
良くて安価である反面、次のような欠点があった。■媒
体表面に分散して生じている突起物に接触しない高さに
まで磁気変換器の底面(スライダ部)を浮上させて記録
,再生しなければならない(従って高密度録再を妨げる
)。■スライダ素材とヘッド材が一体的に形成されてい
るので、スライダ材の選択幅が狭く、スライダにとって
最適な材料を使用できない。■具体的にはスライダ材に
はフェライトが用いられているので柔かく、上記突起物
等によりスライダ面が傷付けられ、この傷付いた個所に
塵埃がこびり着いて媒体表面と接触し、最悪の場合媒体
を傷損させてしまい、信頼性に限界がある。■ヘッドギ
ャップ部にMIG(Metal in Gap)構成等
を施した際には、ギャップ部に落込み現象が見られ、こ
れによりヘッド部2の磁気感知部分が媒体表面より更に
遠ざかることになり、高密度録再に逆行する。■ヘッド
部2がスライダ部4の後面より食出している構造なので
、媒体の回転運動過渡期(Start時及びStop時
)にヘッド部2が媒体表面より離間したり接触したりす
る際に、ヘッド支え部2aがいわゆるピッチング運動を
起し易く、かかる現象によりヘッドギャップ面が摩耗し
て落込みが除々に進行してしまう。
【0006】また、図11に示した従来装置20には前
記特長がある反面、構造上次のような欠点があった。■
ヘッド部の媒体表面に対する近接離間は、圧電素子9の
固定端を支点とする回転運動になる。ところで、ヘッド
ギャップ部の両側に存在するヘッドコア部26はスライ
ダ面としても機能しており、ヘッド部2が圧電素子9の
撓みにより媒体面に接近する際最も近づくのはコア部2
6の先端26aであり、この先端26aを媒体に非接触
で走行させようとすると、ギャップgの媒体面に接近す
る距離はある程度制限されてしまい、折角の走行高さ可
変機能が十分発揮されない。■媒体表面の突起物に対す
る保護機能が磁気変換器側にないので、突起物に接触し
ない高さにまでスライダ面を浮上させて記録,再生しな
ければならない。■スライダ部4が3つの部品より成る
接着構造のため、所望の平面性を確保するのに困難があ
る{温度や外力による変形,研磨時の印加力を解除した
際の3部材の機械的変形により}。この平面性を許容し
得る走行高さに設定しなければならない。
【0007】以上のような理由により、前記従来の各装
置10,20にあっては、録再の高密度化が妨げられる
という問題があった。なお、スライダ材としてダイヤモ
ンドを使用した磁気変換器も、例えば特公昭57−56
9号公報に提案されているが、このものは接触走行を条
件としているものの、記録,再生時に媒体面上の前記突
起物を切除してその上面を滑走若しくは浮上走行させる
技術思想は無かった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、浮上走行乃至
接触走行するスライダ部を単一の素材にて形成すると共
に、スライダ面の両辺に走行方向に後退形となる開き角
形状の導入部を形成し、スライダ面の走行方向側のうち
導入部以外の部分に,磁気記録媒体面に生じている突起
物を除去し得る切除部を形成すると共に、スライダ部の
走行方向上導出側に切欠き部を形成し、切欠き部に磁気
ヘッド部を配置すると共に、磁気ヘッド部とスライダ部
とをサポータで固定する等して磁気記録再生ヘッド装置
を構成することにより、上記課題を解決した。
【0009】また、かかる磁気記録再生ヘッド装置を用
いてこれを超低浮上走行させることにより、磁気記録媒
体の表面にランダムに生じている突起物の上部を切削除
去して平滑面を形成しつつ、又は除去した後に残留突起
物に接触しないよう磁気記録再生ヘッド装置への加圧力
を若干弱めて、磁気記録媒体に情報信号を記録,再生す
る記録再生方法を提供することにより、上記課題を解決
した。
【0010】
【実施例】本発明の磁気記録再生ヘッド装置及び記録再
生方法の具体例について、図面を参照し乍ら説明する。 図1は本発明の磁気記録再生ヘッド装置の第1実施例を
上下逆にして示す拡大斜視図である。この図において2
aはヘッドコア導入面であり、図10,11に示した従
来装置と同一構成部分には同一符号を付して、その詳細
な説明を省略する。この第1実施例装置1Aの構成や製
造方法等について、以下説明する。
【0011】まず、スライダ部4をダイヤモンド等の単
一平板より作製し、空気流入用のスライダ導入面(傾斜
=約3°)3a,3bを後退翼形とし、その中心線上に
、ディスク表面に生じた突起物を切除するための突起物
切除角(垂直面より約10°)3cを設ける。切除角3
c及び導入角とスライダ面3と接するエッジ部は、例え
ば 0.1μmの欠けも無いように精密仕上げされる。 スライダ面3の平面性は、浮上隙間0.05μmにも対
応するため、これより小さな平面精度としている。平板
(スライダ部4)には中心方向に向けてコ字状(又は半
円形でも良い)切欠き部4cが形成されており、この部
分に磁気ヘッド部2が嵌装,固定される。かかる構造に
より、前記従来装置10における欠点,即ち、スライダ
部のピッチング,ローリングにより生ずるギャップ部の
落込みを防ぐことができる。
【0012】なお、スライダ部に用いる素材としては、
ダイヤモンドに限定されるものではなく、次の諸条件を
満足する材料であれば、如何なるものでも良い。■媒体
の突起物を切削しても破損しない硬いもの。■ゴミが付
着し難く、付着ゴミによる媒体面破損の恐れが殆ど無い
もの。■スライダ面3が傷付かない堅固なもの。■形状
が安定しているもの{温度変化や経年変化の殆ど無いも
の}。
【0013】ここで、磁気感応素子である磁気ヘッド部
2の具体的な構成について説明する。ヘッドコア25は
サポータ13に保持され、スライダ部4とは直接結合し
ていない。サポータ13はサファイア等の絶縁材で作ら
れ、スライダ部4に接着剤18,19により接合されて
、ヘッドコア25を保持(挟持)している。このサポー
タ13は堅固な絶縁材であれば何でも良いが、サファイ
アのように透明な素材を使用すれば、組立て時にサポー
タポインタの先端を目視できるので便利である。このサ
ポータ13に接するスライダ部4の面には、金属材料に
よる膜が、イオン注入或いはスパッタリングにより形成
されている。また、サポータ13にはスライダ部4の支
点を支えるスライダポインタを嵌入させるための凹部(
いずれも図示せず)が設けられている。なお、ヘッドコ
ア25やコイル27の形状は、図示の態様に限らず、メ
タル,フェライト,MIG,薄膜等、いずれの構造及び
材料でも差支えない。
【0014】次に、本発明の磁気記録再生ヘッド装置の
第2実施例について、図2を参照し乍ら説明する。図2
は本発明の第2実施例装置1Bを上下逆にして示す拡大
斜視図であり、この図において図1に示した第1実施例
装置1Aと同一構成部分には同一符号を付して、その詳
細な説明を省略する。この第2実施例装置1Bの主な特
徴は、スライダ部(部材)4とサポータ13との間に板
状の圧電素子(圧電セラミック)9a,9bを図示の如
く挿入積層し、接着剤17,18で固定した点にある。
【0015】この圧電素子9a,9bの両面には電極膜
E1,E2が形成されており、この電極膜E1,E2 
に図示しないリード線を介して電圧を印加することによ
り厚み効果作用を生ぜしめて、スライダ面3を上下させ
ることにより、相対的に媒体面からのヘッドギャップ面
2gの高さを調節することができるものである。この圧
電素子9a,9bの厚さは約0.2mmであり、ヘッド
ギャップ面2gの研磨により生ずるギャップ落ちを防ぐ
働きをする。そして、上下動の動作の平行性を保つため
に、スライダ部4の両辺に、同一材料,同一形状のもの
を夫々1本づつ並列に配置され、同圧位,同一変位(偏
位)方向に駆動される。
【0016】次に、本発明になる磁気記録再生ヘッド装
置を支持するための構成について、図3の拡大斜視図を
参照して説明する。この図において、7はサスペンショ
ン、8はスライダポインタであり、この図3においても
図1〜2に示した第1,第2実施例装置と同一構成部分
には同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。サ
スペンション7は25μm厚のステンレス製であり、サ
ポート材(セラミック)上に接着剤で接着され、圧電セ
ラミック9とは電気的に絶縁されている。そして、サポ
ータ13の両辺を保持し、図4の横断面図に示すスライ
ダ自由動支点Pを中心として、ピッチング,ローリング
が可能となる作用をなす。
【0017】スライダポインタ8は、曲げ難い 100
μm厚のステンレス製であり、略固定された位置にあっ
て、スライダ自由動支点Pをポイント押圧する構成とな
っている。この支点Pは図4の模式図に示すように、走
行方向のほぼ中心線上でスライダ面3によって生ずる浮
上動圧の面積分布により定まる,媒体に対して平行を保
つ位置に定められる。本実施例でスライダサイズ=1m
m×1mmの場合は、走行導入端(3c)より約 45
0μmの位置に支点Pは存在する。なお、スライダポイ
ンタ8と上記サスペンション7は、溶接部28の点にて
、フレクシャ16にレーザー溶接される。かかる構成に
より、スライダ部4の媒体に対する全圧は、フレクシャ
16自体の曲げ力によって加えられる(一部のみ図示)
【0018】図5は、本発明装置を支持する構成を示す
拡大底面図である。この図から、押圧支点Pは走行中心
線上にあることが分る。また、サスペンション7は、ピ
ッチングやローリングを可能とする機構となっているこ
とも理解される。なお、図5において、9a1,9b1
 は圧電セラミック端子部、31,32は折曲げ部であ
り、その他、図1〜4に示した各部分と同一構成要素に
は同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0019】ここで、本発明装置の特徴である、低浮上
走行と突起物の切除動作について、図6の原理図を参照
して説明する。図6(A) 〜(C) において、Dは
記録媒体、矢印αは媒体Dの走行方向、Da,Db,D
cは媒体D表面に生じている突起物、3c,3dはスラ
イダ部4の夫々突起物切除角及び突起物切除面である。 これらの突起物Da〜Dcは、媒体Dをテクスチャ製作
する際及び媒体上の異物により生ずるもので、その大き
さ(高さ)及び発生個所はランダムである。実測による
一例では、0.35mmの検知幅を有するタッチセンサ
で測定したところ、1回転に1回,10回,及び 10
0回タッチ(接触)をカウントされた突起物(Da〜D
c)の高さ(媒体D表面からの高さ)は、夫々0.16
μm,0.13μm,0.12μmであった。なお、被
測定媒体の種類は通称“20MB,3.5inchHD
”メディアで、直径80mmの個所である。
【0020】従来装置においては、図6(A) に示す
ように、大きな0.16μmの突起物(Da)にも接触
しないように浮上高を設定していたので、隙間=0.0
3μmを加味して計0.19μmの高さでスライダ部4
を走行させて、媒体Dに記録,再生していた。これに対
し本発明装置においては、図6(B) に示すように、
比較的低い突起物Dcにも接触すべく浮上高を例えばa
=0.08μmの低さに設定し、媒体Dにとって最初の
トレースで、突起物の0.08μm以上の部分を切除角
3cにて切削,切除する。かかる超低浮上走行は、前記
フレクシャ16の曲げ量を増大して、スライダ面3の全
押圧力を増大することにより実現する方法や、媒体Dの
回転速度を低下して、スライダ面3に生ずる動浮上圧を
減少する方法等が考えられるが、実験の結果、後者の方
がより適切であった。
【0021】超低浮上量を0.08μmとして、図6(
B) に示すようにaに相当する高さで浮上走行し、突
起物のうちこれ以上の高さ(b,c)の部分を切除した
後、上記同様にタッチセンサで測定したところ、1回転
に1回,10回,及び 100回タッチをカウントされ
る媒体D表面からの高さは、夫々0.1 μm,0.0
96 μm,0.094 μmであった。この測定結果
から、切除後の突起物の最大高さはa=0.1 μmと
なり、これに余裕分b=0.03μmを加えると計0.
13μmとなり、上記従来装置における浮上高=0.1
9μmに対して0.06μm近接した低浮上走行が可能
となり、これにより一層高密度な記録,再生を実現でき
、特性向上に役立つものである。なお、1回転につき何
回タッチするまでの突起高さを許容値とするかは、各々
の設計や信頼性の思想により定めるもので、上記実施例
値に限定されるものではない。
【0022】図7は磁気記録再生ヘッド装置の従来の研
磨方法を説明するための縦断面図であり、30は研磨盤
、25はフェライトコア、33a,33bは MIGメ
タル、34はギャップ材である。研磨盤30を用いて、
スライダ面3とヘッド面(ヘッドギャップ面2g)とが
同一平面上になるよう研磨すると、比較的柔らかいギャ
ップ材34,特に MGIタイプの如くメタルで構成さ
れた部分が表面より陥没し(実測でΔl =0.03μ
m程度)、記録再生面(媒体表面)からの実質的スペー
ス増加となって、高密度録再特性を低下させてしまって
いた。
【0023】また、図12に示すような、従来タイプの
スキースライダヘッド装置においても、研磨の際に、ギ
ャップ部を構成する MIG部材33a,33bの陥没
(Δl =0.03〜0.05μm程度)が見られた。 なお、4fはスライダフェライト、26はスライダヘッ
ドである。
【0024】同様に、図13に示すような、従来タイプ
のスキースライダ薄膜ヘッド装置においても、研磨の際
に、ギャップ部を構成するメタル部35a,35bの陥
没(Δl =0.025 μm程度)があった。なお、
36はモールド、37は電気的な絶縁材である。
【0025】これらの陥没(Δl)は、スライダ材料や
ヘッド材料により異なるが、研磨手法や研磨材によって
も大幅に変化するので、本発明者を始め、作製者,開発
技術者にあっては、Δl を少しでも減少させるべく、
ギャップ部が陥没しないように切れ味良く研磨できる手
法を模索し続けている。その結果、本発明者は研磨手法
の改良にも成功したので、以下その手法について、図面
と共に説明する。
【0026】図8は、新規な研磨方法を説明するための
、磁気記録再生ヘッド装置1C(前記第2実施例装置1
Bでも良い)の縦断面図であり、この図においても前記
図1〜7と同一構成部分には同一符号を付して、その詳
細な説明を省略する。図8中、2cはヘッド研磨部、9
Mは圧電セラミック厚さ増大のマーク、Vは電圧印加用
のDC電源、Swは開閉スイッチであり、この研磨方法
においては、圧電セラミック(圧電素子)9を有効に利
用している。即ち、研磨時に生ずる陥没は必ず発生する
ものとして、陥没量に相当する高さ又はそれより若干大
き目にヘッドスライダ面2bをスライダ面3よりも突出
させて、研磨盤30でヘッド研磨部2cを研磨するもの
である。図8において、破線で示した部分2cが取りし
ろであるヘッド研磨部であり、その突出量は、DC電源
Vの電圧を加減して圧電セラミック9の厚みを調節する
ことにより、相対的に調整される。
【0027】このDC(直流)電源Vによる印加電圧は
、ヘッド研磨時にのみ圧電セラミック9の両電極膜E1
,E2 に印加され、実測例ではV=150Vの時に0
.09μm程度の厚み変化が得られたので、前記のΔl
 =0.03μm及びこれに若干の突出し量を加えて、
0.06μm程度の突出量とするのが適当で、そのため
にV=約100Vの電圧を電極膜E1,E2 間に印加
した。
【0028】次に、かかる研磨方法により得られた磁気
記録再生ヘッド装置の使用例について、図9と共に説明
する。この図は、若干突出し量0.03μm(=−Δl
’)を保ちつつ、媒体D表面上を浮上走行している状況
を示している。この時、電極膜E1,E2 間はリード
線43で短絡(ショート)して電圧V=0とし、圧電セ
ラミック9の厚みを最小にしている。かかる短絡は、研
磨後直ちに行なって圧電素子間を0電位にして、残留偏
位が無いようにしておく必要がある。
【0029】なお、電極膜E1,E2 間に印加する電
圧Vを変化して、ヘッドギャップ面(2g)のスライダ
面3からの突出量を自在に調節することも可能である。 もし、そのように構成する場合は、上記研磨時における
印加電圧を、陥没量Δl の補正より遥かに大きく、例
えばV=150V(0.09μm)相当の電圧を印加し
て研磨を行ない、記録,再生に際して印加電圧を若干減
らしてV=150V→100V…等に設定できるように
、可変抵抗やアッテネータを接続して構成すると良い。 しかし乍ら、かかる電圧値は、圧電素子9にとってはか
なり高い電圧であるので、回路上好ましくはなく、やは
りV=0電位で最高の性能が発揮できるように構成する
のが最も望ましい。
【0030】ところで、20MB相当の媒体では前述の
如くき浮上走行高を得たが、別の媒体,即ち予めテクス
チャ処理を施さない鏡面仕上げのディスク(図示せず)
においては、突起物に1回転当り10回接触する浮上高
(図6のa+b)として、0.06μmが得られた。こ
れは、鏡面状ディスクと言えども、媒体製作時において
各種の残留体積物が存在し、これが予期せぬ突起物とな
って媒体面上に分布していることを意味し、媒体製作の
困難さを示唆している。
【0031】なお、本発明の磁気記録再生ヘッド装置を
使用した場合の実測例として、媒体の回転数=2400
rpm,ダイヤモンドスライダ角=1.026mm,ス
ライダ面積=0.67mm2 の場合、径80φ,10
m/s にて 0.1μm/1.3gr ,0.08μ
m/2.2gr ,0.05μm/4gr ;径55φ
,6.9m/s にて 0.1μm/1.1gr ,0
.07μm/1.7gr の印加圧,浮上量の関係が得
られた。
【0032】
【発明の効果】叙上の如く、本発明の磁気記録再生ヘッ
ド装置及び記録再生方法によれば、次のような優れた特
長効果を有する。 (1) 媒体面にランダムに生じている突起物を短く変
形させた後、その上を浮上走行するので、本来記録媒体
が有する浮上走行許容値よりもかなり低く浮上走行する
ことができ、ディスクへの記録,再生の高密度化を図る
ことができる。 (2) スライダ材が単一(一体的に形成)なので、温
度変化や加工時の変化及び経年変化等の影響を殆ど受け
ず、安定性の高いヘッド装置を提供できる。 (3) 突起物切除角や突起物切除面が2つのスライダ
導入面と、主スライダ面に囲まれた安定なスライダ面と
、ピッチングやローリング対して自動バランスする支点
に支えられた構造と、デルタ状の浮上面分布に保持され
るので、浮上走行時に姿勢のバランスを崩したり、その
結果切除角によって媒体表面を損傷する等の虞れがない
。 (4) スライダ材は単一面素材であって素材の加工が
容易な形状であり、その為ダイヤモンドを素材とするこ
とができ、超小型(0.6〜1mm 角,厚さ0.2m
m)ながら走行安定性が保てる。また、小さいので低価
格で入手できる。 (5) スライダ材としてダイヤモンドを使用した場合
、その硬度は突起物よりもかなり高いので、超低浮上走
行時に突起物を切除する際にスライダ面を破損すること
が無く、安定な使用が長期に可能である。 (6) スライダ材としてダイヤモンドを使用した場合
、劈開等の現象を起こし難く、従ってゴミが劈開面に食
い込むことも無いので、ゴミがスライダ面にこびり着か
ず、これにより浮上走行時やスタート,ストップ時に媒
体面を破損することが殆ど無くなった。そのために、ダ
イヤ製スライダを用いた浮上走行は、従来例のスライダ
材の浮上走行に比し、一層超低浮上走行させることがで
きる。 (7) ヘッドギャップ部がスライダ材の中心部側の切
欠き部の中に入り込んでいるため、スライダ面のピッチ
ングやローリングにより、比較的に柔かいヘッドギャッ
プ部がスライダ端部より先に媒体に接して磨耗するとい
うことが無く、長期に良好且つ安定な録再特性を維持し
得る。 (8) 圧電セラミックの厚み変化を利用した構造でス
ライダ面に対するヘッドスライダ面の動きが同一垂直動
となるため、スライダ面に傾斜が発生せず、ギャップ部
を媒体に最接近して走行でき、高密度録再に寄与できる
。 (9) スライダポインタによる浮上力分布の中点を、
ポイント(支点)押えとし、スライダ端部を吊す(サス
ペンドする)構成としているので、スライダが約1mm
×1mmの微小サイズにも拘らず、安定な浮上姿勢を保
ち得る。 (10)スライダ面は後退翼形のU字型に近い形状なの
で、3輪車走行に近い安定な走行姿勢を維持し得る。 (11)スライダ部が超小型なので、軽重量となり、ア
クセス速度を向上し得る。 (12) MIG構造等、研磨仕上時に生ずるギャップ
部落ち込み現象を、研磨時に圧電素子駆動効果により落
ち込み面をスライダ面と同一又は僅かにスライダ面より
突出た位置に研磨仕上することができ、ギャップ部を媒
体に近接走行させられる。 (13)録再使用時に圧電素子の両電極膜を短絡するの
で、圧電素子の0リセットを保って用いることになり、
圧電素子の電荷ホールドにより生ずる予期せぬトラブル
を未然に防止できる。 (14)スライダ部の他の部材との接着面には、金属性
物質をイオン注入又はスパッタ処理加工して接着してい
るので、接着材との親和性が良く、強固なヘッド構成を
成している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録再生ヘッド装置の第1実施例
を上下逆に示す拡大斜視図。
【図2】本発明の第2実施例装置を上下逆にして示す拡
大斜視図である。
【図3】本発明装置及びこれを支持する構成を上下逆に
示す拡大斜視図である。
【図4】本発明装置を支持する構成を示す断面図である
【図5】本発明装置を支持する構成を示す拡大底面図で
ある。
【図6】従来装置及び本発明装置における低浮上走行と
突起物の切除動作を説明する為の原理図である。
【図7】磁気記録再生ヘッド装置の従来の研磨方法説明
用縦断面図である。
【図8】新規な研磨方法説明用の磁気記録再生ヘッド装
置の縦断面図である。
【図9】図8で得られたヘッド装置及びその浮上走行例
を示す縦断面図である。
【図10】スキースライダタイプの従来装置の底面斜視
図である。
【図11】従来の浮上型磁気ヘッド装置の底面斜視図で
ある。
【図12】従来タイプのスキースライダヘッド装置の縦
断面図である。
【図13】従来タイプのスキースライダ薄膜ヘッド装置
の縦断面図である。
【符号の説明】
1A〜1C  磁気記録再生ヘッド装置2  磁気ヘッ
ド部 2g  ヘッドギャップ面 3  スライダ面 3a,3b  スライダ導入面 3c  突起物切除角 4  スライダ部 4c  切欠き部 8  スライダポインタ 9a,9b  圧電素子(圧電セラミック)13  サ
ポータ 25  フェライトコア D  記録媒体 Da〜Dc  突起物 g  磁気ギャップ P  スライダ自由動支点

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スライダ部と磁気ヘッド部とから成り、ス
    ライダ部のスライダ面と磁気記録媒体の表面との間に生
    ずる気体流により揚力を得て浮上走行し乍ら、該磁気記
    録媒体に上記磁気ヘッド部にて信号を記録再生する磁気
    記録再生ヘッド装置において、  浮上走行乃至接触走
    行する上記スライダ部を単一の素材にて形成すると共に
    、上記スライダ面の両辺に走行方向に後退形となる開き
    角形状の導入部を形成し、該スライダ面の走行方向側の
    うち上記導入部以外の部分に,上記磁気記録媒体面に生
    じている突起物を除去し得る切除部を形成すると共に、
    上記スライダ部の走行方向上導出側に切欠き部を形成し
    、該切欠き部に上記磁気ヘッド部を配置すると共に、該
    磁気ヘッド部と上記スライダ部とをサポータで固定して
    構成したことを特徴とする磁気記録再生ヘッド装置。
  2. 【請求項2】上記スライダ部とサポータとの間に、厚み
    を変化し得る圧電素子を挿入することにより、上記スラ
    イダ面と上記磁気ヘッド部のギャップ面との相対的な高
    さを微調整できるよう構成した、請求項1記載の磁気記
    録再生ヘッド装置。
  3. 【請求項3】上記スライダ面のローリング支点を走行方
    向の略中心線上とすると共に、上記スライダ部のピッチ
    ング支点を,上記媒体表面に平行したスライダ面走行を
    成し得るバランス点とし、上記磁気ヘッド部の走行方向
    の中心線をローリング線と略一致させて構成すると共に
    、上記ピッチング支点に加圧力を印加するスライダポイ
    ンタを備えることにより、上記媒体表面にランダムに生
    じている突起物に上記切除部が接触し乍らこれを除去す
    るよう構成した、請求項1又は2記載の磁気記録再生ヘ
    ッド装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のうちいずれかに記載の磁気
    記録再生ヘッド装置を用いてこれを超低浮上走行させる
    ことにより、磁気記録媒体の表面にランダムに生じてい
    る突起物の上部を切削除去して平滑面を形成しつつ、又
    は除去した後に残留突起物に接触しないよう該磁気記録
    再生ヘッド装置への加圧力を若干弱めて、上記磁気記録
    媒体に情報信号を記録,再生する記録再生方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5359481A (en) * 1992-10-30 1994-10-25 Minebea Co., Ltd. Composite type floating magnetic head
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