JP3649573B2 - 磁気ヘッドスライダ及びその製造方法 - Google Patents

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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ディスク装置に用いられる磁気ヘッドスライダ及びそれの製造方法に関する。
近年、磁気ディスク装置の小型化、高性能化、低価格化に伴い、高性能かつ低価格の薄膜磁気ヘッドの開発が望まれている。この要求を満たす方式として、薄膜パターン成膜面を、浮上面と平行としたホリゾンタルヘッド(プレーナヘッド)が提案されている。その理由は、ホリゾンタルヘッドは、特定の形状を有する浮上レールの形成が容易であるために安定して低浮上のヘッドを実現しやすいこと、機械加工部を減らしやすいために低価格を実現しやすいこと等による。
【0002】
また、磁気記録の高密度化への要求や、ヘッド素子及び磁気ヘッドスライダの小型化への要望が強まるのに伴い、機械加工や取扱いが問題となっている。
【0003】
【従来の技術】
上記の理由から、機械加工がほとんど不要な磁気ヘッドスライダが、提案されている(特開平9−81924号公報:薄膜磁気ヘッドスライダ及び静電アクチュエータ)。
以下、この従来技術の内容について説明する。
【0004】
図1(a)〜(c)はこの従来技術に係る薄膜磁気ヘッドスライダを示す。図1(a)はヘッドサスペンション30に装着されたスライダ10を浮上面側から見た斜視図であり、図1(b)はヘッドサスペンション30に装着する前のスライダ10自体を背面側(浮上面とは反対側)から見た斜視図であり、図1(c)は図1(b)の線B−B′における断面を示す図である。
【0005】
記録媒体(図示せず)に対向する、スライダ10の浮上面の側は、SiO2 ,Al2 3 等から成る浮上面層11の一部が媒体側に突出しており、矢印A方向に移動する媒体に対する流入端13から流出端14まで延びた2つの浮上レール15を形成している。また、これらの2つの浮上レール15の間の流入端13側に中心レール17が形成されている。浮上面層11の背面に形成されているスライダ10の本体12及び端子パッド部18(図1(b))はNi等の金属をめっきして形成してある。
【0006】
素子部駆動機構部20(トラッキング機構)は、2つの浮上レール15の間の位置で、且つ端子パッド部18と流出端14との間の位置に、浮上面層11の一部に形成されている。即ち、トラッキング機構部20の部分は、スライダ10の本体部12のめっき(Ni等の金属)が形成されていない。
トラッキング機構部20は、図1(c)の断面図に示すように、静電吸引力を利用したものであって、可動子は固定部から延びた2本の平行ばね21(1本のみ示す)とそれらの先端側に支持された素子搭載部22から成る。可動子の平行ばね21と、それと対向する固定子23側はNi,Cu等の金属から成る。或いは、可動子及び固定子はそれぞれ対向する部分に金属電極を有しており、固定子電極23と可動子電極21との間に電圧を印加して吸引力を発生させることによってトラッキングを行うものである。
【0007】
なお、可動子は、ヘッド素子24あるいは素子の磁極先端24aのみを媒体(図示せず)側に突出させ、駆動電極部21,23は媒体より離れるように設置してある。これは、駆動部がスライダ10の浮上力に影響を及ぼさないため、電極21,23間の電圧によりヘッド素子24のまわりに塵埃を引きつけさせないためである。
【0008】
図2に上記従来例における静電アクチュエータの他の例を示す。外枠部分はNiめっきで形成された固定部31本体で、図示しない基板上に固定されている。固定部31本体の内壁には、内周に向かって、一定間隔の互いに平行な歯31aを、固定部31本体と同時にNiめっきで設ける。これらの歯31aは基板上に固定されていてもよいし、基板との間に隙間(図示せず)を持って設けても良い。固定部31の枠の内側にある中央の部分は固定部31本体と同時にNiめっきで形成された可動部32本体で、基板との間に隙間(図示せず)を持って、固定部31に対して相対運動可能に設けられている。また、可動部32本体には、固定部31に設けられた互いに隣合う歯31aの中心からずれた位置に、それと平行するように複数の歯32aが設けられている。図中、可動部32の上方および下方には基板に固定された支柱33が形成され、支柱33と可動部32本体の間には、可動部32を図中の上下方向のみに運動可能とする支持ばね34が設けられている。固定部31の右下および、下側の支柱からは、図示しない端子に接続するための導線35,36をNiめっきで形成する。
【0009】
二つの導線35,36の間に電圧を印加すると、固定部31の歯31aと可動部32の歯32aの間に働く静電吸引力により、可動部32が上方へ吸引され、支持ばね34の復元力と釣り合う位置まで移動する。吸引力は電位差の二乗に比例するので極性とは関係なく同じ方向に移動する。
なお、過大な電圧入力があった場合に固定部31の歯31aと可動部32の歯32aが接触して短絡するのを防ぐために、支柱33の一部に、可動部32との空隙を短くした部分を設け、ストッパ37としている。
【0010】
次に、図3〜図5を参照して上記の従来例(特開平9−81924号公報)における磁気ヘッドスライダの製造方法について説明する。図3は従来の別の形式の磁気ヘッドスライダを示すが、レールの形状及び配置が図1(a)のものと異なるのみで製造方法は同じである。図4は図3のC−C1 断面、図5(a)〜図5(d)は製造工程を示す。
【0011】
図3において、この磁気ヘッドスライダはホリゾンタルヘッド素子を搭載した、静電アクチュエータ部40a(図4の保護膜層41からアクチュエータ層44まで)が、トラッキング方向(図3のX方向)に駆動して、媒体(図示せず)上のトラックに追随し、読み書きするものである。トラックに追随するので、トラックピッチを詰められ、記録密度を上げられる。
【0012】
また、静電アクチュエータ部は上下方向(図3のZ方向)にも動き、ヘッド素子をロード・アンロードさせる。即ち、読み書きの際にはヘッド素子43を媒体に近づけて浮上させるか又は媒体に接触させる。それ以外の時は、ヘッド素子43を媒体から離しておく。ヘッド素子43のみを近づけるので、スライダ40自体の浮上量を確保して、スライダ40を安定的に浮上させつつ、記録密度を上げられる。
【0013】
この磁気ヘッドスライダ40のアクチュエータ部の製造方法を以下に説明する。
▲1▼ 基板50上に、犠牲層51(例えば、Al膜)を形成し、その上に保護膜層41(例えば、DLC膜)、浮上面層42(例えば、SiO2 膜)を形成する(図5(a))。
【0014】
▲2▼ 浮上面層42及び保護膜層41を貫通し、犠牲層51でとまる孔52をあける。この孔52を形成するには、例えばイオンミリングや反応性エッチング等を用いる。(図5(b))。
▲3▼ この孔部52にヘッド素子43の先端部が来るように、ヘッド素子43を形成する(図5(c))。
【0015】
▲4▼ ヘッド素子層43上に、めっきベースを介して、アクチュエータ層44、スライダ本体部45をめっき(例えば、Niめっき)にて形成する。これにより基板50上に、アクチュエータ付き磁気ヘッドスライダ40を形成する(図5(d))。
▲5▼ 犠牲層51をエッチングにより(例えば、KOH水溶液で)除去することで磁気ヘッドスライダ40を基板50から分離して、磁気ヘッドスライダ40が完成される。(図4)。
【0016】
このときのスライダ40の媒体対向面では、ヘッド素子43の先端部は保護膜層41と同一平面まで、突出している。
なお、図4及び図5におけるアクチュエータ層44は、図1(c)のヘッド搭載部22あるいは図2の可動部32に相当し、ヘッド素子をトラッキング方向(図3のX方向)にも上下方向(ロード・アンロード方向で図3のZ方向)にも移動可能に支持していることは前述のとおりである。
【0017】
他の従来技術として、特開平8−203053号公報があるが、媒体である磁気ディスクと磁気ヘッドとの接触力を制御可能とし、両者の接触状態を安定に保つために、主スライダと副スライダとの間にエアギャップを形成しエアギャップ内に設けた電極に与える電圧を制御することで磁気ヘッドスライダと磁気ディスクとの接触力を調整している。
【0018】
また、特開平9−22519号公報では、トラック密度の高い磁気ディスクに対応するため、記録素子と再生素子の相対的な運動が可能となる微動機構を設けている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特開平9−81924号公報に記載された磁気ヘッドスライダにおいて、静電アクチュエータ部40aをロード・アンロードさせて、ヘッド素子43を媒体に近づけるか接触させる。接触時には媒体と静電アクチュエータ部40aの全体とが接触し、ヘッド素子43で読み書きする。ヘッド素子43を媒体に近づけたときも、衝突がおこり、その際にも、接触時と同様のことが起こる。この接触時に、静電アクチュエータ部40aをトラッキング方向に駆動しようとすると、それに抗しようとする摩擦力が生ずる。
【0020】
一方、静電アクチュエータ部40aは、トラッキング方向に駆動して、ヘッド素子43を媒体上のトラックに追随させ、読み書きするため、負荷ないし抵抗はできるだけ少ない方が良い。しかし、上記の摩擦力は静電アクチュエータ部40aの駆動力に充分抵抗し、その変位量を少なくするため、ヘッド素子43はトラックに充分追随できないという課題があった。
【0021】
従って、本発明の課題は、ヘッドスライダ40の静電アクチュエータ部40aをロード・アンロードさせて、ヘッド素子43を媒体に近付けるか接触させた際に生ずる、静電アクチュエータ部40a全体と媒体との間の摩擦力を低減させる磁気ヘッドスライダ40及びその製造方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、基板上に犠牲層を形成後、該犠牲層上に、保護膜層、浮上面層、ヘッド素子層及びアクチュエータ層を形成し、更に該アクチュエータ層上にスライダ本体部をめっきにて形成し、その後、前記犠牲層を除去することにより、前記基板から分離して得られる、前記保護膜層、浮上面層、ヘッド素子層及びアクチュエータ層から成るアクチュエータ部とスライダ本体部とからなり、且つ前記保護膜層が記録媒体側に対向する媒体対向面を規定する磁気ヘッドスライダにおいて、前記ヘッド素子層の一部が、前記媒体対向面から媒体側に突出した少なくとも1つの突起を形成し、前記保護膜層の、前記ヘッド素子層の突起の周囲部分が、前記媒体対向面より媒体側に突出して、前記突起の一部を形成し、更に前記浮上面層の、前記ヘッド素子層の突起の周囲部分が、前記媒体対向面の側に突出することにより、前記保護膜層の、前記ヘッド素子層の突起の周囲部分が、前記媒体対向面より媒体側に突出していることを特徴とする磁気ヘッドスライダが提供される。本発明によれば、ヘッド素子層の一部が媒体側に突出した少なくとも1つの突起を形成しているので、アクチュエータ部が媒体に接近又は接触した時の摩擦力を低減してヘッド素子の媒体トラックへの追随性を良好なものとする。
【0024】
前記ヘッド素子層が、前記媒体対向面より媒体側に突出した、複数個の突起を形成することを特徴とする。或いはまた、前記ヘッド素子層が、前記媒体対向面より媒体側に突出した少なくとも1つの前記突起(第1の突起)を有すると共に、ヘッド素子層を含まない、前記媒体対向面より媒体側に突出する、1個又は複数個の第2の突起を有することを特徴とする。
【0025】
前記突起はダイアモンド・ライク・カーボン(DLC)により構成されていることを特徴とする。
前記ヘッド素子層が、前記媒体対向面側に突出する少なくとも1本のレール部の一部を形成していることを特徴とする。
前記ヘッド素子層が複数あって、前記媒体対向面側に突出する複数個のレール部の一部を形成していることを特徴とする。
【0026】
前記ヘッド素子層を含む前記レール部(第1のレール部)を具備すると共に、前記ヘッド素子層を含まない1本又は複数本の第2のレール部を有することを特徴とする。
前記ヘッド素子層が、媒体対向面に露出しないように膜で覆われていることを特徴とする。
【0027】
また、本発明によると、基板上に犠牲層を形成後、該犠牲層上に、保護膜層、浮上面層、ヘッド素子層及びアクチュエータ層を形成し、更に該アクチュエータ層上にスライダ本体部をめっきにて形成し、その後、前記犠牲層を除去することにより、前記基板から分離して得られる、前記保護膜層、浮上面層、ヘッド素子層、アクチュエータ層及びスライダ本体部からなり、且つ前記保護膜層が記憶媒体側に対向する媒体対向面を規定する磁気ヘッドスライダの製造方法において、前記基板又は犠牲層に窪みを設けておき、該窪みを含む基板又は犠牲層の上に磁気ヘッドスライダを形成する際、前記窪み部分にて、前記ヘッド素子層の一部が、前記媒体対向面から媒体側に突出する少なくとも1つの突起を形成することを特徴とする磁気ヘッドスライダの製造方法が提供される。この場合において、前記窪みは、化学的エッチング又はイオンミリングにより形成される。
【0028】
【発明の実施の形態】
図6に本発明の磁気ヘッドスライダ全体の斜視図を示し、図7に静電アクチュエータ部を断面図で示す。構成は以下のようである。
基板50上に、犠牲層51、保護膜層41、浮上面層42、ヘッド素子層43、アクチュエータ層44、スライダ本体部45の順番で磁気ヘッドスライダ40を成膜する構成にしたものである。ヘッド素子層43の先端部43aが突起46の一部を形成し、媒体対向面側に突出している。
【0029】
磁気ヘッドスライダ40は08T以下の大きさを仮定している。08T磁気ヘッドスライダ40の浮上面形状は800μm×600μm程度である。また、厚さは数十〜百数十μm程度である。図6の静電アクチュエータ部40aの外形は100μm角程度である。
以下に、図8を参照し、静電アクチュエータ部40aを中心に本発明の磁気ヘッドスライダの製造工程例を示す。
【0030】
▲1▼ ガラス基板50上に、全面に犠牲層51(Al等、〜1μm厚)を成膜する。これは後にエッチングにより、基板50とスライダ40とを分離するためのものである(図8(a))。
▲2▼ この犠牲層51に、後に突起46となる窪み53を、イオンミリングや化学エッチング等で形成する(図8(b))。この窪み53は破線で示すように基板50にまで貫通していてもよい。
【0031】
ここで、突起部46(突起高さは数〜数十nm程度、直径は数〜数十μm程度)は、保護膜層41、浮上面層42、ヘッド素子層43からなる。
▲3▼ この窪み53も含めたアクチュエータ部を含む全面に、保護膜層41と浮上面層42をスパッタやCVD等により形成する(図8(c))。このとき、窪み53に対応する窪み53′が浮上面層42に形成される。ここで、保護膜層41としてはスパッタカーボン膜(ダイヤモンドライクカーボン:DLC,10nm厚)やプラズマCVDによるカーボン膜等があり、媒体との接近又は接触時に耐磨耗性を持つものである。浮上面層42としてはSiO2 膜(数μm厚)があり、スライダ40表面を形成するとともに、このなかにはヘッド素子43やアクチュエータ層44へ電気を送る配線が通っている(図示せず)。
【0032】
▲4▼ 孔部52を形成するために保護膜層41と浮上面層42の一部をイオンミリング等で除去する(図8(d))。なお、この孔部52は窪み53よりも径が小さいものであって、保護膜層41まで貫通し、犠牲層51でとまっている。
▲5▼ 孔部52にヘッド素子43の先端部が来るように、ヘッド素子43を形成する(図8(e))。
【0033】
ヘッド素子層43としては、ホリゾンタルヘッド、MRヘッド等があり、媒体と信号のやりとりをして、情報を読み書きするものである。
▲6▼ これ以降は従来例と同じである。すなわち、めっきベースを介して、アクチュエータ層44、スライダ本体部45をめっき(例えば、Niめっき)して、基板50上に、アクチュエータ付き磁気ヘッドスライダ40を形成する。
【0034】
ここで、アクチュエータ層44及びスライダ本体部45はNiめっきからなる。アクチュエータ層44(めっき厚数μm程度)は、ヘッド素子43を搭載して、トラッキング方向に動き、媒体のトラックに追随すると同時に、上下方向にも駆動し、ヘッド素子43をロード・アンロードさせるものである。スライダ本体部45(めっき厚100μm程度)はアクチュエータ層44やヘッド素子層43等を搭載して、媒体上を浮上(0.1〜0.2μm程度)するものである。
【0035】
ここまでで、保護膜層41からスライダ本体部45までが磁気ヘッドスライダ40の構成部分となる。
▲7▼ 犠牲層51をエッチングにより(例えば、KOH水溶液で)除去することで磁気ヘッドスライダ40を基板50から分離して、図7に示すような本発明の磁気ヘッドスライダ40(静電アクチュエータ部40a)が完成する。
【0036】
次に、本発明の磁気ヘッドスライダの作用を説明する。図7に示すように、突起46内のヘッド素子43は保護膜層41、浮上面層42とともに、その周囲より媒体対向面側に突出している。
このような構成の磁気ヘッドスライダ40で、静電アクチュエータ部40aをロード・アンロードさせて、ヘッド素子43を媒体に近づけるか接触させる。接触時には媒体と静電アクチュエータ部40a全体とは接触せず、媒体と突起46のみが接触し、ヘッド素子43で読み書きする。ヘッド素子43を媒体に近づけたときも、接触時と同様のことが起こる。この接触時に、静電アクチュエータ部40aをトラッキング方向に駆動しようとすると、それに抗しようとする摩擦力が生ずる。しかし、上記の媒体と突起46との接触面積は狭く、摩擦力は静電アクチュエータ部40aの駆動力を妨げる程ではなく、ヘッド素子43はトラックに充分追随できるようになる。
【0037】
図9は本発明の他の実施形態を示すものである。上述の実施形態では、1つの突起46でヘッド素子43のリード部、ライト部を覆っていた。即ち、突起46は1つのみである。しかし、素子部43以外にも1つのまたは複数の別の突起47を配する構成もある(図9(a))。
ロード時に、読み書き用の突起46が媒体と接触した際に、媒体60が回転していることにより、流出端方向への摩擦力が生じる。この力により、アクチュエータ部40aが傾斜し過ぎて、媒体と衝突し、破壊されるところを、別の突起47が媒体60にあたることで、防いでいる(図9(b))。従って、ロード時のアクチュエータ部40aの浮上または接触の安定性が得られる。
【0038】
図10は本発明の更に他の実施形態を示すものである。ヘッド素子43のリード部、ライト部が離れている構成の場合には、1つの突起46でリード部、もう1つの突起47でライト部を覆う構成もできる(図10(a))。
さらに、前述の実施形態では突起46のみを考えてきたが、レール48状であっても良い(図10(b),(c),(d))。トラッキング方向への負荷が問題ない状況下であれば、レール48にすることで、接触面積が広い分、耐磨耗性が増加する。
【0039】
レール48を図10(b),(c),(d)のように配した効果はそれぞれ、突起46にした場合と同じである。
また、前述の実施形態の突起46内の先端部ではヘッド素子43が表面に露出していたが、露出しないように、保護膜で覆うことも考えられる。ヘッド素子部43を環境下から保護するとともに、耐磨耗性を向上できるからである。この保護膜は前述の保護膜41と同時に形成しても良いし、スライダ分離後に形成しても良い。
【0040】
ここでは、突起46やレール48の形状や数を限定するものではなく、上記の実施形態以外にも、様々な形状が考えられる。また、前述の突起46やレール48形状を組み合わせた形状もありうる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の磁気ヘッドスライダの構成によれば、静電アクチュエータ部40aの突起46内のヘッド素子43はその周囲より媒体対向面に突出しているために、静電アクチュエータ部40aのロード時には媒体と突起46のみが接触するので、トラッキング方向に駆動する際に生じる摩擦力が小さくなり、ヘッド素子43はトラックに充分追随できるようになる効果がある。
【0042】
また、ロード時に突起46が媒体と接触した際に、媒体が回転していることにより、流出端方向への摩擦力が生じる。この力により、アクチュエータ部40aが傾斜し過ぎて、破壊されるところを、別の突起47が媒体にあたることで、防ぐという、浮上または接触安定性を向上させる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の磁気ヘッドスライダであって、(a)は浮上面側から見た傾斜図、(b)は背面側から見た傾斜図、(c)はB−B′断面を示す。
【図2】従来の磁気ヘッドスライダにおける静電アクチュエータの平面図である。
【図3】従来の別の形式の磁気ヘッドスライダを浮上面側から見た傾斜図である。
【図4】図3に示した従来例の磁気ヘッドスライダにおけるアクチュエータ部の断面図である。
【図5】従来の磁気ヘッドスライダにおけるアクチュエータ部の製造工程を示す。
【図6】本発明の磁気ヘッドスライダを浮上面側から見た傾斜図である。
【図7】図6に示した本発明の磁気ヘッドスライダにおけるアクチュエータ部の断面図である。
【図8】本発明の磁気ヘッドスライダにおけるアクチュエータ部の製造工程を示す。
【図9】複数のパッドを有するヘッドスライダの実施形態を示すもので、(a)は平面図、(b)ロード時の断面図である。
【図10】複数のレール(パッド)を有するヘッドスライダの各種の実施形態を平面図で示す。
【符号の説明】
40…磁気ヘッドスライダ
40a…アクチュエータ部
41…保護膜層
42…浮上面層
43…ヘッド素子層
44…アクチュエータ層
45…スライダ本体部
46…突起
47…別の突起
48…レール
50…基板
51…犠牲層

Claims (12)

  1. 基板上に犠牲層を形成後、該犠牲層上に、保護膜層、浮上面層、ヘッド素子層及びアクチュエータ層を形成し、更に該アクチュエータ層上にスライダ本体部をめっきにて形成し、その後、前記犠牲層を除去することにより、前記基板から分離して得られる、前記保護膜層、浮上面層、ヘッド素子層及びアクチュエータ層から成るアクチュエータ部とスライダ本体部とからなり、且つ前記保護膜層が記憶媒体側に対向する媒体対向面を規定する磁気ヘッドスライダにおいて、
    前記ヘッド素子層の一部が、前記媒体対向面から媒体側に突出した少なくとも1つの突起を形成し、前記保護膜層の、前記ヘッド素子層の突起の周囲部分が、前記媒体対向面より媒体側に突出して、前記突起の一部を形成し、且つ前記浮上面層の、前記ヘッド素子層の突起の周囲部分が、前記媒体対向面の側に突出することにより、前記保護膜層の、前記ヘッド素子層の突起の周囲部分が、前記媒体対向面より媒体側に突出していることを特徴とする磁気ヘッドスライダ。
  2. 前記ヘッド素子層が、前記媒体対向面より媒体側に突出した、複数個の突起を形成することを特徴とする請求項に記載の磁気ヘッドスライダ。
  3. 前記ヘッド素子層が、前記媒体対向面より媒体側に突出した少なくとも1つの前記突起(第1の突起)を有すると共に、ヘッド素子層を含まない、前記媒体対向面より媒体側に突出する、1個又は複数個の第2の突起を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気ヘッドスライダ。
  4. 前記突起はダイアモンド・ライク・カーボン(DLC)により構成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の磁気ヘッドスライダ。
  5. 前記ヘッド素子層が、前記媒体対向面側に突出する少なくとも1本のレール部の一部を形成していることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッドスライダ。
  6. 前記ヘッド素子層が複数あって、前記媒体対向面側に突出する複数個のレール部の一部を形成していることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッドスライダ。
  7. 前記ヘッド素子層を含む前記レール部(第1のレール部)を具備すると共に、前記ヘッド素子層を含まない1本又は複数本の第2のレール部を有することを特徴とする請求項又はに記載の磁気ヘッドスライダ。
  8. 前記突起はダイアモンド・ライク・カーボン(DLC)により構成されていることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の磁気ヘッドスライダ。
  9. 前記ヘッド素子層が、媒体対向面に露出しないように膜で覆われていることを特徴とする請求項1〜に記載の磁気ヘッドスライダ。
  10. 基板上に犠牲層を形成後、該犠牲層上に、保護膜層、浮上面層、ヘッド素子層及びアクチュエータ層を形成し、更に該アクチュエータ層上にスライダ本体部をめっきにて形成し、その後、前記犠牲層を除去することにより、前記基板から分離して得られる、前記保護膜層、浮上面層、ヘッド素子層、アクチュエータ層及びスライダ本体部からなり、且つ前記保護膜層が記憶媒体側に対向する媒体対向面を規定する磁気ヘッドスライダの製造方法において、
    前記基板又は犠牲層に窪みを設けておき、該窪みを含む基板又は犠牲層の上に磁気ヘッドスライダを形成する際、前記窪み部分にて、前記ヘッド素子層の一部が、前記媒体対向面から媒体側に突出する少なくとも1つの突起を形成することを特徴とする磁気ヘッドスライダの製造方法。
  11. 前記窪みは、化学的エッチングにより形成されることを特徴とする請求項10に記載の磁気ヘッドスライダの製造方法。
  12. 前記窪みは、イオンミリングにより形成されることを特徴とする請求項10に記載の磁気ヘッドスライダの製造方法。
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