JPH04222914A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は回転ドラムに設けられた
磁気ヘッドを磁気テープの記録トラックと直交する方向
に移動させる移動手段を有する磁気記録再生装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】ビデオテープレコーダやデジタルオーデ
ィオテープレコーダ等のヘリカル走査方式の磁気記録再
生装置においては、回転ドラムの回転方向と磁気テープ
の走査方向とを傾けて磁気テープを円筒状のドラムに巻
付けるようにして走行させ、回転ドラムの磁気ヘッドを
回転させることによってテープの走行方向に対して傾斜
した記録トラックを形成して磁気テープ上にビデオ信号
等を記録している。このような従来の磁気記録再生装置
において、スローモーション再生や早送り再生等の特殊
再生を行う場合には、記録時と異なるテープ走行速度で
記録された信号を再生する。従って磁気テープ上の記録
トラックに対する磁気ヘッドの軌跡が変化し、記録トラ
ック上を完全にトレースすることが困難となる。図５は
磁気テープ上の記録トラックと磁気ヘッドの軌跡を示す
図である。本図において磁気テープ１０１上に多数の記
録トラック１０２が形成されている。そして通常の記録
又は再生時には、図示のようにこの記録トラック１０２
に平行な矢印１０３で示す方向に磁気ヘッドがトレース
される。この磁気ヘッドの軌跡１０３はテープ速度のベ
クトル１０４と、回転ドラムによる磁気ヘッドの速度ベ
クトル１０５によって合成されたものである。そしてテ
ープ走行速度が変化し、例えばテープ速度が１０６に示
すように４倍となった場合には、磁気テープ１０１の速
度ベクトル１０６と回転ドラムによる磁気ヘッドの速度
ベクトルとで合成されたヘッド軌跡１０７となる。この
ヘッド軌跡１０７は１度に数本の記録トラック１０２上
を通過するため、再生画面上にノイズが生じる。このよ
うなノイズを解消し記録トラックを完全にトレースする
ためには、磁気ヘッドを矢印１０８の方向へ移動させる
ことが必要となる。そこでヘッドを移動させるために、
例えばバイモルフ等を用いたヘッド移動手段が提案され
ている。

【０００３】図６は従来のヘッド移動手段を有する磁気
記録再生装置の一例のドラム装置を示す断面図である。 本図において磁気ヘッド１はヘッド移動手段であるバイ
モルフ素子２の先端に固定される。バイモルフ素子２は
所定の回転数で回転駆動される回転ドラム３に固定され
ており、この回転ドラムと同一の円筒面を有する固定ド
ラム４に対向して設けられる。そしてバイモルフ素子２
は図示のようにスリップリング５を介して外部から駆動
電圧が供給される。固定ドラム４は磁気記録再生装置の
本体に固定されており、磁気テープ６は回転ドラム３，
固定ドラム４の回りに所定の傾きをもって回巻されてい
る。

【０００４】このように構成された磁気記録再生装置の
動作について説明する。ビデオテープレコーダにおいて
スローモーションやクイックモーション等の特殊再生を
行う場合には、テープ走行速度は記録時と異なる。従っ
て磁気ヘッド１が記録トラック上を完全にトレースでき
るように磁気ヘッド１の移動量を設定し、その移動量に
応じた制御電圧をスリップリング５を介してバイモルフ
素子２に供給する。そうすれば制御電圧によってバイモ
ルフ素子２は矢印７方向に変形し、磁気ヘッド１も上下
方向に移動する。このように特殊再生時にはそのモード
によって磁気ヘッド１の移動量をあらかじめ設定し、磁
気ヘッド１をトレースしつつ移動させることによって、
記録トラックに正確にトレースできるようにしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の磁気記録再生装置によれば、磁気ヘッド１の位
置を検出していないため、バイモルフ素子２のヒステリ
シスや外部からの振動，温度変化等によって印加電圧と
磁気ヘッドの移動量が一致しなくなる。従って目標値と
実際に移動した位置とに誤差が生じ易く、磁気ヘッド１
が記録トラック上を完全にトレースすることは困難であ
った。又このような可動型の磁気ヘッドを用いて記録し
た信号を通常の速度で再生すると、記録時の誤差と再生
時の誤差とが足し合わされることとなって誤差は２倍と
なる。従って再生画像の画質が著しく劣化するという問
題点がある。そのため記録、及び通常再生用には可動型
でなく固定の磁気ヘッドを別途設ける必要がある。従っ
て固定ヘッドと特殊再生用の可動型磁気ヘッドとを夫々
２つずつ、計４個の磁気ヘッドを回転ドラム３に設ける
必要があり、回転ドラム装置の価格が上昇するという欠
点があった。

【０００６】本発明はこのような従来の可動型磁気ヘッ
ドを有する磁気記録再生の問題点に鑑みてなされたもの
であって、磁気ヘッドの位置を検出することによりその
位置を高精度に制御し、固定ヘッドを用いることなく通
常の記録及び再生を行えるようにすることを技術的課題
とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本願の請求項１の発明は
回転ドラムと、回転ドラムに取付けられる磁気ヘッドと
、磁気ヘッドを磁気テープの記録トラックと直交する方
向に移動するヘッド移動手段と、ヘッド移動手段に取付
けられる移動被検出体と、固定ドラム上に固定され移動
被検出体の位置を検出する位置センサと、位置センサの
出力に基づいてヘッド移動手段に移動信号を与えるヘッ
ド位置制御手段と、を具備することを特徴とするもので
ある。又本願の請求項２の発明では、移動被検出体はそ
の中心角の原点と回転ドラムの中心軸とが一致し、固定
ヘッドに平行な底面を有する扇状部材であることを特徴
とするものである。更に本願の請求項３の発明では、回
転ドラムに固定され、位置センサと対向する固定被検出
体を有し、ヘッド位置制御手段は固定被検出体の検出信
号に基づいて移動被検出体の移動量を補正するものであ
ることを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】このような特徴を有する本発明によれば、位置
センサにより移動被検出体を検出することによって磁気
ヘッドの位置を検出している。又本願の請求項２の発明
では、移動被検出体を扇状部材とし、その中心角の原点
と回転ドラムの中心軸とが一致するように扇状部材を配
置しているため、回転ドラムが扇状部材の中心角だけ回
転しても位置センサに対向する位置に常に扇状部材の一
部が対向しており、位置センサから扇状部材の位置信号
を得ることができる。この位置信号に基づいてヘッド位
置制御手段を駆動することによって磁気ヘッドの上下方
向の位置を高精度に制御できるようにしている。

【０００９】

【実施例】図１は本発明の一実施例による磁気記録再生
装置のドラムの断面図である。本実施例においては前述
した従来例と同一部分は同一符号を付して詳細な説明を
省略する。本図において磁気ヘッド１はヘッド移動手段
、例えばバイモルフ素子２の先端に固定されている。 バイモルフ素子２は一定回転数で回転駆動される回転ド
ラム３に固定されて回転ヘッド３の円筒外周面よりわず
かに磁気ヘッド１を突出するように保持している。バイ
モルフ素子２はスリップリング５を介して外部から駆動
電圧が与えられ、磁気ヘッド１を矢印方向に移動させる
ものである。さて磁気ヘッド１の下方には図２に可動部
の底面図を示すように、扇形の一対の扇状部材１１ａ，
１１ｂが固定ドラム４の上面に平行に取付けられる。扇
状部材１１はその中心角の原点が回転ヘッド３の回転軸
と一致しており、例えば中心角が９０°，幅が６ｍｍ，
厚さ１ｍｍのアルミニウム製の移動位置検出体であって
、夫々バイモルフ素子２に固定されている。そして回転
ドラム３の下方には前述した従来例と同様に回転ヘッド
３の円筒外周面と同一の円筒外周面を有する固定ドラム
４が固定される。固定ドラム４の扇状部材１１に対向す
る位置には、複数、例えば６個の位置センサ１２ａ〜１
２ｆが設けられる。位置センサ１２は磁気の変化を検出
するセンサであって、例えば　０．１ｍｍの線材を１６
回巻き回した内径３ｍｍ，　外径４ｍｍ，厚さ　０．５
ｍｍのコイル等によって構成される。これらの位置セン
サは扇状部材１１ａ，１１ｂの軌跡に沿って等間隔で図
示のように配置されている。 そして記録及び再生時には固定ドラム４及び回転ドラム
３に沿って斜め方向に磁気テープ６が回巻され、図示し
ないキャプスタンとピンチローラによって駆動される。 又図２に示すように回転ドラム３の扇状部材１１と同一
の中心からの距離を有する位置に固定の被検出体１３が
設けられる。被検出体１３は扇状部材１１ａ，１１ｂと
同質の材質から成るものであって、回転ヘッド３に固定
されている。

【００１０】次に本実施例の位置検出を行う回路構成に
ついて図２のブロック図を参照しつつ説明する。本図に
おいて発振器２１は例えば１０ＭＨｚの高周波を発振す
る発振器であって、その出力は並列に６個の位置センサ
１２ａ〜１２ｆに抵抗を介して与えられる。位置センサ
１２ａ〜１２ｆのホットエンド側は夫々検波回路２２に
接続されており、その信号を包絡線検波するものである
。検波回路２２の出力は夫々増幅器２３を介して切換回
路２４に与えられる。切換信号発生器２５はシリンダモ
ータのＰＧ信号，ＦＧ信号によって切換信号を生成する
ものであり、各増幅器２３からの信号は択一的に切換え
られて位置信号として出力される。位置信号はバイモル
フ素子２の上下方向の位置を示す信号としてバイモルフ
駆動回路２６に与えられる。バイモルフ駆動回路２６は
この位置信号に基づいてスリップリング５を介してバイ
モルフ２の位置を制御するものである。ここで検波回路
２２，増幅器２３，切換回路２４及びバイモルフ駆動回
路２６は、位置センサの出力に基づいてヘッド移動手段
に移動信号を与えるヘッド位置制御手段を構成している
。

【００１１】次に本実施例の動作について説明する。ス
ローモーション再生やクイックモーション再生等の特殊
再生を行う場合には、各モード毎にあらかじめ決定され
ている磁気ヘッド１の移動量に応じた制御電圧をバイモ
ルフ駆動回路２６を介してスリップリング５よりバイモ
ルフ素子２に供給する。そうすればバイモルフ素子２の
変形によって磁気ヘッドが移動することとなる。このと
き位置センサ１２には高周波電圧が印加されており、扇
状部材１１ａ，１１ｂは導電性であるため渦電流が発生
し、この渦電流によって位置センサ１２のインダクタン
スが変化する。インダクタンスの変化量は扇状部材１１
の位置に対応しているため、検波回路２２によってイン
ダクタンスの変化量を検出し、増幅器２３を介して夫々
の位置センサからの電圧信号が得られる。回転ドラム３
は回転しているが６個の位置センサ１２のうち少なくと
も１つの位置センサには扇状部材が対向するため、６０
°移動する毎に各センサの出力を切換回路２４によって
順次切換えることによって１回転の全ての範囲で被検出
体の位置信号を得ることができる。又位置出力を高精度
化するため各位置センサ１２ａ〜１２ｆ毎に被検出体の
位置出力値を切換回路２４より図３に破線で示すメモリ
２７に保持し、各位置センサの位置出力の感度や位置出
力を補正して温度変化等の外乱による出力変化の影響を
なくすように構成することも可能である。この場合には
図４に示すようにある位置センサより回転角の９０°の
範囲内で扇状部材１１ａ，１１ｂより信号が得られる。 従って切換回路２４より被検出体１３から得られる信号
の区間を各位置センサについて切換えることによって基
準面のセンサの出力レベルを保持し、それによってバイ
モルフ素子２の駆動量を補正することができる。記録，
通常再生を行う場合にも同様にして高精度に磁気ヘッド
の位置を検出しバイモルフを駆動することによって磁気
テープに対する磁気ヘッドの位置を一定に保つことがで
きる。

【００１２】尚本実施例では検出ヘッドを移動させるた
めのヘッド移動手段としてバイモルフ素子を用いている
が、ムービングマグネット方式やムービングコイル方式
等の他の移動手段を用いても同様の効果を得ることがで
きる。又位置を検出するため検出コイルを用いた渦電流
方式の位置センサを用いたが、レーザ光等による光学式
の位置センサでも磁気ヘッドの位置を検出することが可
能となる。更に固定被検出体１３は１つだけとしたが、
高さが異なる複数個の被検出体を用いて各点の位置出力
によって各位置センサの信号レベルや感度を補正するこ
とによって高精度に磁気ヘッドの位置を検出することが
可能となる。又記録，通常再生の磁気ヘッドの位置のと
きの移動被検出体の検出出力と同一になるように固定被
検出体の位置を設定することによって、更に高精度に磁
気ヘッドの位置を検出することができる。又回転ドラム
と移動被検出体の材質を同一のものとすれば、回転ドラ
ムと被検出体とを一体化することができ、被検出端の高
さを高精度に加工することができると共に、低価格化を
図ることができる。

【００１３】

【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、位置センサから回転ヘッドの位置を検出して磁気ヘ
ッドの位置を高精度に制御している。そのため記録時，
通常再生時，特殊再生時等の各モードに同一の磁気ヘッ
ドを使用することができ、回転ヘッド装置の価格を低減
することができるという効果が得られる。又磁気ヘッド
の位置を固定ドラムに固定された位置センサによって直
接検出しているため、伝送路での外乱の影響がなく高精
度に位置出力を得ることができるという効果も得られる
。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例による磁気記録再生装置の回
転ドラムの断面図である。

【図２】本実施例の扇状部材と位置センサの位置関係を
示す平面図である。

【図３】本実施例の位置検出回路の構成を示すブロック
図である。

【図４】位置検出センサの１つの出力の例を示すタイム
チャートである。

【図５】磁気テープ上の磁気ヘッドの軌跡を示す説明図
である。

【図６】従来の磁気記録再生装置の回転ドラムの断面図
である。

【符号の説明】

１　　磁気ヘッド ２　　バイモルフ素子 ３　　回転ドラム ４　　固定ドラム ６　　磁気テープ １１ａ，１１ｂ　　扇状部材 １２ａ〜１２ｆ　　位置センサ １３　　被検出体

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　回転ドラムと、前記回転ドラムに取付
   けられる磁気ヘッドと、前記磁気ヘッドを磁気テープの
   記録トラックと直交する方向に移動するヘッド移動手段
   と、前記ヘッド移動手段に取付けられる移動被検出体と
   、固定ドラム上に固定され前記移動被検出体の位置を検
   出する位置センサと、前記位置センサの出力に基づいて
   前記ヘッド移動手段に移動信号を与えるヘッド位置制御
   手段と、を具備することを特徴とする磁気記録再生装置
   。
2. 【請求項２】　　前記移動被検出体はその中心角の原点
   と回転ドラムの中心軸とが一致し、前記固定ヘッドに平
   行な底面を有する扇状部材であることを特徴とする請求
   項１記載の磁気記録再生装置。
3. 【請求項３】　　前記回転ドラムに固定され、位置セン
   サと対向する固定被検出体を有し、前記ヘッド位置制御
   手段は前記固定被検出体の検出信号に基づいて前記移動
   被検出体の移動量を補正するものであることを特徴とす
   る請求項１記載の磁気記録再生装置。