JPH04222120A - 逐次比較型アナログ・デジタル変換器 - Google Patents

逐次比較型アナログ・デジタル変換器

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JPH04222120A
JPH04222120A JP41829690A JP41829690A JPH04222120A JP H04222120 A JPH04222120 A JP H04222120A JP 41829690 A JP41829690 A JP 41829690A JP 41829690 A JP41829690 A JP 41829690A JP H04222120 A JPH04222120 A JP H04222120A
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JP
Japan
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converter
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type
approximation type
circuit
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JP41829690A
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Inventor
Naoki Sugakawa
菅河 直樹
Toshihiko Kitatsume
敏彦 北爪
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Toshiba Corp
Toshiba Electronic Device Solutions Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Microelectronics Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種電子機器に用いら
れるアナログ・デジタル(AD)変換器に係り、特に集
積回路化された逐次比較型AD変換器に関する。
【0002】
【従来の技術】逐次比較型AD変換器は、一般的に、ア
ナログ信号入力をサンプリングしたアナログ電圧および
逐次比較制御ディジタル信号をデジタル・アナログ(D
A)変換して得た局部アナログ電圧を電圧比較するとい
う動作を繰り返し行ない、その大小関係に基いて、AD
変換出力の各ビットの値を逐次決定することによって、
複数ビットのAD変換出力を得るものである。
【0003】図16は、従来の逐次比較型AD変換器の
原理的な構成を示しており、SHはサンプリングモード
の時にアナログ信号入力をサンプリングしてホールドす
るサンプルホールド回路、CPは上記サンプルホールド
回路の出力が比較入力となる電圧比較器、LAは比較モ
ードの時に逐次比較制御ディジタル信号に基ずいて局部
アナログ信号を発生して前記電圧比較器CPの基準入力
とする局部DA変換器、SRは比較モードの時に前記逐
次比較制御ディジタル信号を逐次出力すると共に前記A
D変換出力の各ビットの値を逐次決定する逐次比較制御
回路である。
【0004】逐次比較型AD変換器の変換時間は、図1
7に示すように、アナログ入力をサンプリングするサン
プリングモード(オートゼロモード)と、各々のビット
を逐次比較してディジタルデータを出力する比較モード
とに分けられる。
【0005】なお、前記電圧比較器CPは、電圧比較用
の反転増幅器と、この反転増幅器の入出力端間に接続さ
れ、サンプリングモードの時にオン状態に制御され、比
較モードの時にオフ状態に制御されるスイッチ回路とか
らなるチョッパ型比較器で構成される場合が多い。
【0006】また、前記サンプルホールド回路SHは、
基本的には、サンプリングモードの時にアナログ信号入
力をサンプリングして容量の一端側に供給する回路で構
成される。
【0007】また、このサンプルホールド回路SHおよ
び前記局部DA変換器LAは、それぞれ一端側が共通に
接続された複数の容量およびこの複数の容量の接続先を
制御する複数のスイッチ回路からなる容量配列型の電荷
再分布型DA変換器で構成される場合が多い。この場合
、複数の容量は、バイナリーに重み付けされた容量値を
有する容量が用いられる場合と、それぞれ同じ容量値を
有する容量が用いられる場合とがある。
【0008】図18は、従来の逐次比較型AD変換器の
一具体例として3ビット用のAD変換器を示している。 ここで、10はバイナリーに重み付けされた容量値を有
する複数の容量が用いられた容量配列型の電荷再分布型
DA変換器、AはこのDA変換器10の出力端側に人力
端が接続された反転増幅器、SWはこの反転増幅器Aの
入出力端間に接続されたスイッチ回路、SRは逐次比較
制御回路である。
【0009】上記電荷再分布型DA変換器10は、それ
ぞれ基準の容量値Cを有する容量C1およびC2と、容
量値2Cを有する容量C3と、容量値4Cを有する容量
C4と、サンプリングモードの時には上記容量C1〜C
4の各一端をアナログ信号入力端に接続し、比較モード
の時には前記逐次比較制御回路SRの逐次比較制御ディ
ジタル信号出力に応じて上記容量C1〜C4の各一端を
基準電位VR端または接地電位GND端に選択的に接続
するためのスイッチ回路SL1〜SL4とからなり、上
記容量C1〜C4の各他端が共通接続されて出力端とな
っている。
【0010】次に、上記3ビットAD変換器の動作を説
明する。
【0011】まず、サンプリングモードでは、スイッチ
回路SWはオンし、スイッチ回路SL1〜SL4はそれ
ぞれアナログ信号入力端を選択する。この時、反転増幅
器Aの入力端Nの電位は、反転増幅器Aの回路閾値(動
作点電圧)VOPになり、容量C1〜C4に蓄積される
電荷QSは、アナログ信号入力電圧をVaで表わすと、
QS=8C(VOP−Va)        …(1)
となる。
【0012】次に、比較モードに移ると、スイッチ回路
SWはオフし、まず、スイッチ回路SL1〜SL3は接
地電位GND、スイッチ回路SL4は基準電位VR(フ
ルスケール電圧)を選択した状態になる。この時、容量
C1〜C3に蓄積される電荷をQ1、容量C4に蓄積さ
れる電荷をQ2、反転増幅器Aの入力端の電位をV1で
表わすと、 Q1=4CV1                  
…(2)Q2=4C(V1−VR)        …
(3)となる。電荷保存則より、 QS=Q1+Q2                …
(4)が成り立ち、式(1)〜(4)より、 V1−VOP=(VR/2)−Va  …(5)が得ら
れる。
【0013】式(5)において、(VR/2)>Vaの
時にはV1>VOPとなるので、反転増幅器Aの出力は
低レベルとなり、(VR/2)<Vaの時にはV1<V
OPとなるので、反転増幅器Aの出力は高レベルとなる
。逐次比較制御回路SRは、反転増幅器Aの出力の低レ
ベル/高レベルに基ずいて最上位ビット(MSB)の値
を“0”/“1”に決定し、さらに、次の上位ビット(
MSB−1)を決める比較動作を行うための制御信号を
発生し、この制御信号により、スイッチ回路SL1〜S
L4が新たに選択される。この場合、MSBが“0”で
あれば、次の比較モードでスイッチ回路SL1、SL2
、SL4が接地電位GND、SL3が基準電位VRを選
択した状態になり、(VR/4)とVaとの電圧比較が
行われる。これに対して、MSBが“1”であれば、次
の比較モードでスイッチ回路SL1、SL3が接地電位
GND、SL2、SL4が基準電位VRを選択した状態
になり、(3VR/4)とVaとの電圧比較が行われる
ように制御される。
【0014】このように、逐次比較制御信号に基ずいて
スイッチ回路SL1〜SL4が新たに制御され、さらに
、比較動作が行われ、反転増幅器Aの出力に基ずいて次
のビット値を決定するという動作を所定回数(本例では
3回)繰り返すことによって、3ビットのAD変換出力
が決定される。
【0015】なお、上記3ビット用のAD変換器におけ
る電荷再分布型DA変換器10として、図19に示すよ
うに、それぞれ同じ容量値Cを有する8個(=23)の
容量C1〜C8および8個(=23)のスイッチ回路S
L1〜SL8が用いられる場合のAD変換動作は次に述
べるように行われる。
【0016】まず、サンプリングモードでは、スイッチ
回路SWはオンし、スイッチ回路SL1〜SL8はそれ
ぞれアナログ信号入力端を選択する。この時、反転増幅
器の入力端の電位は反転増幅器の回路閾値(動作点電圧
)VOPになり、各容量C1〜C4に蓄積される電荷Q
Sは、アナログ信号入力電圧をVaで表わすと、  Q
S=8C(VOP−Va)             
   …(1’)となる。
【0017】次に、比較モードに移ると、スイッチ回路
SWはオフし、まず、4個のスイッチ回路SL1〜SL
4は基準電位VR(フルスケール電圧)、残り4個のス
イッチ回路SL5〜SL8は接地電位GNDを選択した
状態になる。この時、容量C1〜C8に蓄積される電荷
の総和をQD、反転増幅器Aの入力端の電位をV1で表
わすと、 QD=4C(V1−VR)+4CV1      …(
2’)となる。電荷保存則より、 QS=QD                    
          …(3’)が成り立ち、式(1’
)〜(3’)より、V1−VOP=(VR/2)−Va
  …(4’)が得られる。
【0018】式(4’)において、(VR/2)>Va
の時にはV1>VOPとなるので、反転増幅器の出力は
低レベルとなり、(VR/2)<Vaの時にはV1<V
OPとなるので、反転増幅器Aの出力は高レベルとなる
。逐次比較制御回路SRは、反転増幅器Aの出力の低レ
ベル/高レベルに基ずいて最上位ビット(MSB)の値
を“0”/“1”に決定し、さらに、次の上位ビット(
MSB−1)を決める比較動作を行うための制御信号を
発生し、この制御信号により、スイッチ回路SL1〜S
L8が新たに選択される。この場合、MSBが“0”で
あれば、次の比較モードでスイッチ回路SL1、SL2
が基準電位VR、SL3〜SL8が接地電位GNDを選
択した状態になり、(VR/4)とVaとの電圧比較が
行われる。これに対して、MSBが“1”であれば、次
の比較モードでスイッチ回路SL1〜SL6が基準電位
VR、SL7、SL8が接地電位GNDを選択した状態
になり、(3VR/4)とVaとの電圧比較が行われる
ように制御される。このように逐次比較制御信号に基ず
いてスイッチ回路SL1〜SL8が新たに制御され、さ
らに、比較動作が行われ、反転増幅器Aの出力に基ずい
て次のビット値を決定するという動作を所定回数(本例
では3回)繰り返すことによって、3ビットのAD変換
出力が決定される。
【0019】一方、図20は、従来の逐次比較型AD変
換器の他の具体例として、上位ビット(例えば2ビット
)のDA変換を容量配列型の電荷再分布型DA変換器で
行い、下位ビッ卜(例えば2ビット)のDA変換を下位
ビット用DA変換器(例えば抵抗セグメント型のDA変
換器)で行う例えば4ビット用のAD変換器を示してい
る。ここで、11はサンプリングモードの時にアナログ
信号入力をサンプリングしてホールドし、比較モードの
時に逐次比較制御ディジタル信号に基ずいて上位ビット
のDA変換を行って局部アナログ信号を発生する容量配
列型の電荷再分布型DA変換器、12は比較モードの時
に前記逐次比較制御ディジタル信号に基ずいて下位ビッ
トのDA変換を行う抵抗セグメント型のDA変換器、A
は反転増幅器、SWはスイッチ回路、SRは逐次比較制
御回路である。
【0020】この場合、上位ビット変換用の電荷再分布
型DA変換器11は、それぞれ例えば同じ容量値Cを有
する容量C1〜C4と、サンプリングモードの時には上
記容量C1〜C3の各一端をアナログ信号入力端に接続
し、比較モードの時には前記逐次比較制御ディジタル信
号に応じて上記容量C1〜C3の各一端を基準電位VR
または接地電位GNDに選択的に接続するためのスイッ
チ回路SL1〜SL3と、サンプリングモードの時には
上記容量C4の一端をアナログ信号入力端に接続し、比
較モードの時には上記容量C4の一端を抵抗セグメント
型のDA変換器12の出力端に接続するためのスイッチ
回路SL4からなり、上記容量C1〜C4の各他端が共
通接続されて出力端となっている。
【0021】また、抵抗セグメント型のDA変換器12
は、基準電位VR  と接地電位GNDとの間に例えば
それぞれ同じ値の4個の抵抗Rが直列に接続され、これ
らの抵抗R…の接続点および接地電位GNDに4個のス
イッチ回路SL11〜SL14の各一端が接続され、こ
れらのスイッチ回路SL11〜SL14の各他端が共通
に接続されて出力端となっている。
【0022】次に、上記4ビットAD変換器の動作を説
明する。
【0023】まず、サンプリングモードでは、スイッチ
回路SWはオンし、スイッチ回路SL1〜SL4はそれ
ぞれアナログ信号入力端を選択する。この時、反転増幅
器Aの入力端の電位は反転増幅器Aの回路閾値VOPに
なり、各容量C1〜C4に蓄積される電荷QSは、アナ
ログ信号入力電圧をVaで表わすと、 QS=4C(VOP−Va)            
…(1”)となる。
【0024】次に、比較モードに移ると、スイッチ回路
SWはオフし、まず、2個のスイッチ回路SL1、SL
2は基準電位VR(フルスケール電圧)、スイッチ回路
SL3、SL11は接地電位GND、スイッチ回路SL
4は抵抗セグメント型のDA変換器の出力端(スイッチ
回路SL11を介して接地電位GNDになっている。)
を選択した状態になる。この時、容量C1〜C4に蓄積
される電荷の総和をQD、反転増幅器Aの入力端の電位
をV1で表わすと、 QD=2C(V1−VR)+2CV1    …(2”
)となる。電荷保存則より、 QS=QD                    
        …(3”)が成り立ち、式(1”)〜
(3”)より、V1−VOP=(VR/2)−Va  
      …(4”)が得られる。
【0025】式(4”)において、(VR/2)>Va
の時にはV1>VOPとなるので、反転増幅器Aの出力
は低レベルとなり、(VR/2)<Vaの時にはV1<
VOPとなるので、反転増幅器Aの出力は高レベルとな
る。逐次比較制御回路SRは、反転増幅器Aの出力の低
レベル/高レベルに基ずいて最上位ビット(MSB)の
値を“0”/“1”に決定し、さらに、次の上位ビット
(MSB−1)を決める比較動作を行うための制御信号
を発生し、この制御信号により、スイッチ回路SL1〜
SL4、SL11〜SL14が新たに制御される。この
場合、MSBが“0”であれば、次の比較モードでスイ
ッチ回路SL1が基準電位VR、SL2、SL3、SL
11は接地電位GND、スイッチ回路SL14は抵抗セ
グメント型のDA変換器12の出力端(スイッチ回路S
L11を介して接地電位GNDになっている。)を選択
した状態になり、(VR/4)とVaとの電圧比較が行
われる。これに対して、MSBが“1”であれば、次の
比較モードでスイッチ回路SL1〜SL3、SL11が
基準電位VR、SL4が抵抗セグメント型のDA変換器
12の出力端(スイッチ回路SL11を介して接地電位
GNDになっている。)を選択した状態になり、(3V
R/4)とVaとの電圧比較が行われるように制御され
る。この時の逐次比較制御信号に基ずいて(MSB−1
)の値を決定すると、さらに、次のビット(MSB−2
、つまり、LSB+1)を決める比較動作を行うための
制御信号を発生する。この場合、上記(MSB−1)が
“0”であれば、次の比較モードでスイッチ回路SL1
〜SL3が接地電位GND、SL13が基準電位VRを
選択した状態、スイッチ回路SL4は抵抗セグメント型
のDA変換器12の出力端(スイッチ回路SL13を介
してVR/8が出力している。)を選択した状態になり
、(VR/8)とVaとの電圧比較が行われる。これに
対して、上記(MSB−1)が“1”であれば、次の比
較モードでスイッチ回路SL1〜SL3が接地電位GN
D、SL14が基準電位VRを選択した状態、スイッチ
回路SL4は抵抗セグメント型のDA変換器12の出力
端(スイッチ回路SL14を介して3VR/8が出力し
ている。)を選択した状態になり、(3VR/8)とV
aとの電圧比較が行われるように制御される。以下、同
様の要領で、逐次比較制御信号に基ずいてスイッチ回路
SL1〜SL4、SL11〜SL14が新たに制御され
、さらに、比較動作が行われ、反転増幅器Aの出力に基
ずいて次のビット値を決定するという動作によって、4
ビットのAD変換出力が決定される。
【0026】ところで、上記したような従来の逐次比較
型AD変換器においては、以下に述べるような様々な問
題がある。
【0027】図21(a)および(b)は、電圧比較用
の反転増幅器Aの入出力端間に接続されているスイッチ
回路SWとして、例えばNチャネルMOS(絶縁ゲート
型)トランジスタTnを用いる場合の回路構成および断
面構造を示しており、GはMOSトランジスタTnゲー
ト電極、VGはゲート電圧、COはゲート電極Gと入力
IN、出力OUTとの間のオーバーラップ容量、21は
P型半導体基板、22はドレイン・ソース用のN+型の
不純物拡散層である。
【0028】この場合のサンプリングモードにおける反
転増幅器Aの入力端Nの電位の変化の過程を図22に示
しており、サンプリング時間は、反転増幅器Aの出力イ
ンピーダンスをZO、スイッチ回路SWのオン抵抗をR
SW、電荷再分布型DA変換器の容量配列の全容量値を
CTとすると、時定数CT(RSW+ZO)で決定され
、この時定数CT(RSW+ZO)がAD変換器の動作
速度の大きな決定要因となる。
【0029】そして、サンプリングモード終了時にスイ
ッチ回路SWがオフした時に、図21(a)および(b
)に示したようなオーバーラップ容量COによるフィー
ルドスルーの影響により、反転増幅器Aの入力端Nの電
位にオフセット電圧VOFFSETが生じ、反転増幅器
Aの入力端Nの電位がVOP+VOFFSETとなり、
このVOFFSETに起因する誤差により変換精度が劣
化する。
【0030】ここで、動作速度を上げるためにスイッチ
回路SWのオン抵抗RSWを小さくすれば、オーバーラ
ップ容量COが大きくなってオフセット電圧VOFFS
ETが大きくなり、変換精度が劣化する。逆に、変換精
度を上げるためにオフセット電圧VOFFSETを小さ
くしようとすれば、オン抵抗RSWの大きなスイッチ回
路SWを使用する必要があり、動作速度が低下する。つ
まり、動作速度と変換精度とはトレードオフの関係にあ
るので、高速かつ高精度の逐次比較型AD変換器の実現
が困難であるという問題がある。
【0031】このような問題は、スイッチ回路SWとし
て、NチャネルトランジスタとPチャネルトランジスタ
とが並列接続されたCMOS(相補性MOS)スイッチ
回路を用いた場合にも同様に生じる。
【0032】また、電圧比較用の反転増幅器Aを図23
に示すようにNチャネルトランジスタTnとPチャネル
トランジスタTpとからなるCMOSインバータで構成
した場合、反転増幅器Aの入力端Nの電位は、サンプリ
ングモードから比較モードに移った時から非固定状態(
高インピーダンス状態)になる。図24は、反転増幅器
Aの入力配線N’と周辺配線Lの関係を示したものであ
り、この入力配線N’は周辺配線Lと寄生容量Cpで接
続されており、外部からのノイズ(例えば電源ノイズや
スイッチングノイズなど)による周辺配線Lの電位の揺
れとか、立上りや立下り波形を持つ信号成分が前記寄生
容量Cpを通じて入力配線N’へ伝えられると、高イン
ピーダンス状態の入力端Nの電位が変化する。この反転
増幅器Aの入力端Nの電位は、各ビット値を決定するた
めの重要な電位であり、外乱ノイズの影響を受けて反転
増幅器Aの出力に誤った判定結果が現われる。また、反
転増幅器Aの入出力端間に接続されるスイッチ回路SW
がCMOSスイッチ回路である場合には、反転増幅器A
の入力端は半導体基板表層部の不純物拡散層に接続され
るので、半導体基板からのノイズが拡散層の接合容量を
介して反転増幅器Aの入力端Nに入力し、やはり、誤っ
た判定結果が現われる。
【0033】このように比較モードに移った時に反転増
幅器Aの入力端Nの電位が非固定状態(高インピーダン
ス状態)になることにより、ノイズの影響を受けて反転
増幅器Aの出力に誤った判定結果が現われることは、特
に、高分解能(高精度)の逐次比較型AD変換器を実現
する際に大きな問題になる。
【0034】また、図20に示した逐次比較型AD変換
器においては、パターンレイアウトの容易性の観点から
、下位ビット変換用の抵抗セグメント型のDA変換器1
2の出力端をスイッチ回路SL4を介して上位ビット変
換用の電荷再分布型DA変換器11の特定の容量C4に
接続するように固定されている。この場合、逐次比較制
御ディジタル信号の上位2ビットと容量C1〜C4の一
端の選択先(スイッチ回路SL1〜SL4により選択さ
れる。)との関係は、図25に示すように制御される。
【0035】いま、製造上のばらつきにより、容量C4
が他の容量C1〜C3に比べて大きな値あるいは小さな
値になった場合、AD変換特性は、図26に示すように
、上位ビットと下位ビットとの合成点(上位ビット中の
最下位ビットの変化点)に対応する部分が不連続になり
、この不連続性によりAD変換器の歪特性が著しく劣化
するという問題がある。
【0036】例えば、製造技術上の制限により、図27
に示すようなAD変換特性(不連続電圧がフルスケール
の0.1%)が得られた時、16ビット分解能を持った
AD変換器の全高調波歪(THD;Total  Ha
rmonic  Distortion)はフーリエ変
換により計算することができ、−65dBとなる。16
ビット分解能の場合、全高調波歪は−90dB以下が期
待されるので、AD変換特性が非常に悪くなる。
【0037】従って、高精度(例えば全高調波歪が−9
0dB以下)のAD変換特性が要求される高品質のオー
ディオ分野では、図20の逐次比較型AD変換器を使用
することができない。
【0038】また、一般に、逐次比較型AD変換器は、
AD変換出力の各ビットの値を逐次決定するための電圧
比較器が1つだけあればよいので、全体のサイズが小さ
くなるという利点があるが、ビット数が大きくなるにつ
れてサンプリング時間が長くなると共に比較モードの時
間も長くなるので、変換時間が長くなる(動作速度が遅
くなる)という問題がある。
【0039】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、電圧
比較器として反転増幅器およびその入出力端間に接続さ
れたスイッチ回路を用いる従来の逐次比較型AD変換器
は、スイッチ回路の寄生容量によるフィールドスルーの
影響により、動作速度と変換精度とがトレードオフの関
係になり、高速化および高精度化を両立させることが困
難であるという問題がある。
【0040】また、サンプリングモードから比較モード
に移った時に電圧比較器の入力端の電位が非固定状態(
高インピーダンス状態)になる従来の逐次比較型AD変
換器は、ノイズの影響を受けて電圧比較出力に誤った判
定結果が現われ、特に、高分解能(高精度)化を図る上
で大きな問題になる。
【0041】また、上位ビットのDA変換を容量配列型
の電荷再分布型DA変換器で行い、下位ビットのDA変
換を下位ビット用のDA変換器で行う従来の逐次比較型
AD変換器は、電荷再分布型DA変換器の容量配列のう
ち下位ビット用のDA変換器の出力端に接続される容量
が固定されているので、この容量のばらつきにより他の
容量に比べて大きな値あるいは小さな値になった場合に
、AD変換特性のうちで上位ビットと下位ビットとの合
成点に対応する部分が不連続になり、この不連続性によ
りAD変換器の歪特性が著しく劣化するという問題があ
る。
【0042】また、1個の逐次比較型AD変換器を単独
で使用する従来の逐次比較型AD変換器は、AD変換の
ビット数が大きくなるにつれてサンプリング時間が長く
なると共に比較モードの時間も長くなるので、動作速度
が遅くなるという問題がある。
【0043】本発明は、上記問題点を解決すべくなされ
たもので、その目的は、電圧比較用の反転増幅器の入出
力端間に接続されているスイッチ回路によるフィールド
スルーの影響を受けても反転増幅器の入力端の電位のオ
フセット電圧の低減およびサンプリング時間の短縮化を
図ることが可能になる高精度かつ高速の逐次比較型AD
変換器を提供することにある。
【0044】また、本発明の他の目的は、サンプリング
モードから比較モードに移った時の電圧比較器の入力端
の電位を基準電位に固定することにより、電圧比較器の
入力端にノイズの影響を受けても電圧比較出力に誤った
判定結果が現われることがなく、高分解能(高精度)の
逐次比較型AD変換器を提供することにある。
【0045】また、本発明の他の目的は、上位ビットの
DA変換を容量配列型の電荷再分布型DA変換器で行い
、下位ビットのDA変換を下位ビット用のDA変換器で
行う場合に、容量配列の容量値がばらついた場合でもA
D変換特性の連続性が得られ、歪特性が良好な逐次比較
型AD変換器を提供することにある。
【0046】また、本発明の他の目的は、複数のAD変
換器で並列処理を行うことにより、AD変換のビット数
が大きくなっても高速動作が可能な逐次比較型AD変換
器を提供することにある。
【0047】
【課題を解決するための手段】本発明の逐次比較型AD
変換器は、サンプリングモードの時にアナログ信号入力
をサンプリングしてホールドするサンプルホールド回路
と、上記サンプルホールド回路の出力が入力する電圧比
較用の反転増幅器と、この反転増幅器の入出力端間で互
いに並列に接続された互いにオン抵抗が異なる複数のス
イッチ回路と、サンプリングモードの時に上記複数のス
イッチ回路をそれぞれオン状態に制御し、サンプリング
モードの途中で上記複数のスイッチ回路をオン抵抗が小
さいものより順にオフ状態に制御し、比較モードの時に
上記複数のスイッチ回路をそれぞれオフ状態に制御する
制御回路と、比較モードの時に逐次比較制御ディジタル
信号に基すいて局部アナログ信号を発生して前記反転増
幅器に入力する局部DA変換器と、比較モードの時に前
記逐次比較制御ディジタル信号を逐次出力すると共に前
記反転増幅器の出力の論理レベルに基ずいてAD変換出
力の各ビットの値を逐次決定する逐次比較制御回路とを
具備することを特徴とする。
【0048】また、本発明の逐次比較型AD変換器は、
サンプリングモードの時にアナログ信号入力をサンプリ
ングしてホールドするサンプルホールド回路と、上記サ
ンプルホールド回路の出力が第1の入力端に入力し、第
2の入力端に基準電圧が入力する電圧比較器と、この電
圧比較器の第1の入力端と出力端との間に接続されたス
イッチ回路と、同じく上記電圧比較器の第1の入力端と
出力端との間に接続された容量と、サンプリングモード
の時に上記スイッチ回路をオン状態に制御し、比較モー
ドの時に上記スイッチ回路をオフ状態に制御する制御回
路と、比較モードの時に逐次比較制御ディジタル信号に
基ずいて局部アナログ信号を発生して前記反転増幅器に
入力する局部DA変換器と、比較モードの時に前記逐次
比較制御ディジタル信号を逐次出力すると共に前記反転
増幅器の出力の論理レベルに基ずいてAD変換出力の各
ビットの値を逐次決定する逐次比較制御回路とを具備す
ることを特徴とする。
【0049】また、本発明の逐次比較型AD変換器は、
各一端側が共通に接続された複数の容量およびこの複数
の容量の接続先を制御する複数のスイッチ回路からなり
、サンプリングモードの時にアナログ信号入力をサンプ
リングしてホールドし、比較モードの時に逐次比較制御
ディジタル信号に基ずいて上位ビットのDA変換を行っ
て局部アナログ信号を発生する容量配列型の電荷再分布
型DA変換器と、比較モードの時に前記逐次比較制御デ
ィジタル信号に基ずいて下位ビットのDA変換を行う下
位ビット用DA変換器と、比較モードの時に前記逐次比
較制御ディジタル信号に基ずいて電荷再分布型DA変換
器の容量配列の少なくとも2個の容量から択一的に選択
して前記下位ビット用DA変換器の出力端に接続するよ
うに、前記電荷再分布型DA変換器におけるスイッチ回
路を制御する制御回路と、前記電荷再分布型DA変換器
の出力が入力する電圧比較器と、比較モードの時に前記
逐次比較制御ディジタル信号を逐次出力すると共に前記
電圧比較器の出力の論理レベルに基ずいてAD変換出力
の各ビットの値を逐次決定する逐次比較制御回路とを具
備することを特徴とする。
【0050】また、本発明の逐次比較型AD変換器は、
互いに独立に設けられた第1の逐次比較型AD変換器お
よび第2の逐次比較型AD変換器と、アナログ信号入力
端と上記第1の逐次比較型AD変換器および第2の逐次
比較型AD変換器の各入力端との間に設けられた第1の
スイッチ回路と、上記第1の逐次比較型AD変換器の出
力または第2の逐次比較型AD変換器の出力を選択する
ための第2のスイッチ回路と、前記第1の逐次比較型A
D変換器および第2の逐次比較型AD変換器の一方をサ
ンプリングモードに設定する時には他方を比較モードに
設定し、さらに、第1の逐次比較型AD変換器がサンプ
リングモードの時には前記アナログ信号入力端を第1の
逐次比較型AD変換器の入力端に接続するように前記第
1のスイッチ回路を制御すると共に、前記第2の逐次比
較型AD変換器の出力を選択するように前記第2のスイ
ッチ回路を制御し、第2の逐次比較型AD変換器がサン
プリングモードの時には前記アナログ信号入力端を第2
の逐次比較型AD変換器の入力端に接続するように前記
第1のスイッチ回路を制御すると共に、前記第1の逐次
比較型AD変換器の出力を選択するように前記第2のス
イッチ回路を制御する制御回路とを具備することを特徴
とする。
【0051】
【作用】電圧比較用の反転増幅器の入出力端間に互いに
オン抵抗が異なる複数のスイッチ回路が互いに並列に接
続されたAD変換器は、サンプリングモードの途中で複
数のスイッチ回路がオン抵抗の小さいものより順にオフ
状態に制御されることにより、スイッチ回路のフィール
ドスルーの影響による反転増幅器の入力端のオフセット
電圧VOFFSETが低減すると共にサンプリング時間
が短縮し、高精度化および高速化の両立を図ることが可
能になる。
【0052】また、サンプルホールド回路の出力が第1
の入力端に入力し、第2の入力端に基準電圧が入力し、
第1の入力端と出力端との間にスイッチ回路および容量
が並列に接続されたAD変換器は、サンプリングモード
から比較モードに移った時に電圧比較器の第1の入力端
の電位が第2の入力端の基準電位に固定され、電圧比較
器の入力端の電位がノイズの影響を受け難くなり、高分
解能(高精度)化が可能になる。
【0053】また、上位ビットのDA変換を容量配列型
の電荷再分布型DA変換器で行い、下位ビットのDA変
換を下位ビット用のDA変換器で行う場合に、比較モー
ドの時に電荷再分布型DA変換器の容量配列の少なくと
も2個の容量から択一的に選択して下位ビット用のDA
変換器の出力端に接続するAD変換器は、容量配列の容
量値がばらついた場合でもAD変換特性の連続性(単調
増加性)が得られ、良好な歪特性が得られる。
【0054】また、2個の逐次比較型AD変換器の一方
がサンプリングモードの時に他方が比較モードに設定さ
れ、比較モード側のAD変換出力が選択されて出力とな
るAD変換器は、実質的にアナログ信号入力をサンプリ
ングするサイクル時間が短くなり、変換速度が速くなり
、AD変換のビット数が大きくなっても高速動作が可能
になる。
【0055】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0056】図1は、MOS集積回路に形成された例え
ば3ビット用の逐次比較型AD変換器の一例を示してお
り、図18を参照して前述した従来の3ビット用のAD
変換器と比べて、反転増幅器Aの入出力端間に複数(本
例では2個)のスイッチ回路SW1、SW2が互いに並
列に接続され、この2個のスイッチ回路SW1、SW2
は互いに異なるオン抵抗RSW1、RSW2を有し、こ
の2個のスイッチ回路SW1、SW2を次に述べるよう
に制御する制御回路CT1が異なり、その他は同じであ
るので図18中と同一符号を付している。
【0057】上記制御回路CT1は、上記2個のスイッ
チ回路SW1、SW2を、サンプリングモードの時にそ
れぞれオン状態に制御し、サンプリングモードの途中で
オン抵抗RSW1、RSW2が小さいものより順にオフ
状態に制御し、比較モードの時にそれぞれオフ状態に制
御する。
【0058】上記構成の図1の3ビット用のAD変換器
の動作は、図18を参照して前述した従来の3ビット用
のAD変換器の動作と基本的には同じであるが、反転増
幅器Aの入出力端間に接続された2個のスイッチ回路S
W1、SW2がサンプリングモードの途中でオン抵抗R
SW1、RSW2の小さいものより順にオフ状態に制御
される点で異なる。
【0059】これにより、上記2個のスイッチ回路SW
1、SW2を例えばそれぞれNチャネルトMOSトラン
ジスタで構成した場合にその寄生容量によるフィールド
スルーの影響を受けても、反転増幅器Aの入力端Nの電
位のオフセット電圧が低減すると共にサンプリング時間
が短縮し、高精度化および高速化が両立するようになる
【0060】即ち、第2図に示すように、サンプリング
モードの開始時に2個のスイッチ回路SW1、SW2が
オン状態に制御されると、反転増幅器Aの入力端の電位
は、   τ=CT(RSW1×RSW2+ZO)/(RSW
1+RSW2)なる時定数にしたがって変化する。ここ
で、CT  はDA変換器10の容量配列の全容量値、
ZOは反転増幅器Aの出力インピーダンスであり、RS
W1《+RSW2、かつ、RSW1《ZOに設定してお
けば、τ=CT・RSW1となり、RSW1を小さく設
定しておけば、反転増幅器Aの入力端Nの電位が動作点
電圧VOPに達するまでの時間TAが短縮される。
【0061】次に、サンプリングモードの途中で、オン
抵抗RSW1が小さい方のスイッチ回路SW1がオフ状
態に制御されると、反転増幅器Aの入力端Nの電位に大
きなオフセット電圧VOFFSET1が生じるが、オン
抵抗RSW2が大きい方のスイッチ回路SW2がオン状
態のままであり、サンプリングが続行される。次に、オ
ン抵抗RSW2が大きい方のスイッチ回路SW2がオフ
状態に制御された時に反転増幅器Aの入力端Nの電位に
生じるオフセット電圧VOFFSET0は小さくなる(
VOFFSET0《VOP)。この場合、オン抵抗RS
W2が大きい方のスイッチ回路SW2がオフ状態に制御
されてからサンプリングモードが終了するまでの時間T
B  はTB  《TA  である。
【0062】つまり、オン抵抗RSW1が小さいスイッ
チ回路SW1を用いてサンプリング時間の短縮を図り、
このオン抵抗RSW1が小さいスイッチ回路SW1のオ
フ時に生じるオフセット電圧VOFFSET1をオン抵
抗RSW2が大きいスイッチ回路SW2により保証して
精度を向上させることが可能になる。
【0063】なお、図2中には、対比のため、従来例の
AD変換器のスイッチ回路SWのオン抵抗が大きい場合
と小さい場合とにおける動作波形も示している。
【0064】なお、図1のAD変換器中、反転増幅器A
としては、CMOSインバータ回路、電圧比較器(例え
ば演算増幅器)を用いることができる。この演算増幅器
を用いる場合には、反転入力端に基準電圧を入力し、非
反転入力端に前段出力を入力し、非反転入力端と出力端
との間に前記スイッチ回路を接続すればよい。
【0065】また、図1のAD変換器中、容量配列型の
電荷再分布型DA変換器に代えて、図16に示したよう
なサンプリングホールド回路SHおよび局部DA変換器
LAを用いることができる。
【0066】図3は、MOS集積回路に形成された例え
ば3ビット用の逐次比較型AD変換器の他の例を示して
おり、図18を参照して前述した従来の3ビット用のA
D変換器と比べて、反転増幅器Aに代えて電圧比較器(
例えば演算増幅器OP)が用いられ、この演算増幅器O
Pの第2の入力端(非反転入力端)に基準電圧VREF
が入力し、この演算増幅器OPの第1の入力端(反転入
力端)に電荷再分布型DA変換器10の出力が入力し、
この演算増幅器OPの反転入力端と出力端との間に前記
スイッチ回路SWが接続され、さらに、この演算増幅器
OPの反転入力端と出力端との間に電荷ホールド用の容
量CHが接続されている点が異なり、その他は同じであ
るので図18中と同一符号を付している。
【0067】上記構成の図3のAD変換器の動作は、図
18を参照して前述した従来の3ビット用のAD変換器
と基本的には同じであるが、電圧比較器OPの第1の入
力端と出力端との間にスイッチ回路SWおよび電荷ホー
ルド用の容量CHが互いに並列に接続され、この電圧比
較器OPの第2の入力端に基準電圧VREFが入力し、
上記第1の入力端に電荷再分布型DA変換器10の出力
が入力するので、電圧比較動作が次に述べるように行わ
れる。
【0068】即ち、サンプリングモードでは、スイッチ
回路SWはオンし、スイッチ回路SL1〜SL4はそれ
ぞれアナログ信号入力端を選択する。この時、電圧比較
器OPの第1の入力端の電位および出力端の電位は第2
の入力端の電位(基準電圧)VREFになり、各容量C
1〜C4に蓄積される電荷QWは、アナログ信号入力電
圧をVaで表わすと、QW=8C(VREF−Va) 
       …(6)となる。また、電荷ホールド用
の容量CH  に蓄積される電荷QHは零である。
【0069】次に、比較モードに移ると、スイッチ回路
SWはオフし、まず、スイッチ回路SL1〜SL3は接
地電位GND、スイッチ回路SL4は基準電位VR(フ
ルスケール電圧)を選択した状態になる。この時、電圧
比較器OPの第1の入力端の電位をVN、電圧比較器O
Pの出力端の電位をVOUT、容量C1〜C3に蓄積さ
れる電荷をQ3、容量C4に蓄積される電荷をQ4、電
荷ホールド用の容量の値をCHで表わすと、Q3=4C
VN                  …(7)Q
4=4C(VN−VR)        …(8)QH
=CH(VN−VOUT)      …(9)となる
。電荷保存則より、 QW=Q3+Q4+QH        …(10)が
成り立ち、式(6)〜(10)より、  VN−VRE
F+{CH(VN−VOUT)/8C}=(VR/2)
−Va                      
            …(11)が得られる。また
、電圧比較器OPの電圧増幅率をAで表わすと、 A(VREF−VN)=VOUT      …(12
)が成り立つ。式(12)を式(11)に代入し、電圧
増幅率Aが十分大きいとすると、   (VR/2)−Va=CH(VREF−VOUT)
/8C        …(13)が得られる。
【0070】式(13)において、(VR/2)>Va
の時にはVREF>VOUTとなるので電圧比較器OP
の出力は低レベルとなり、(VR/2)<Vaの時には
VREF<VOUTとなるので電圧比較器OPの出力は
高レベルとなり、この電圧比較器OPの出力の論理レベ
ルに基ずいてAD変換出力の各ビットの値が逐次決定さ
れる。
【0071】上記したように、サンプリングモードから
比較モードに移った時に電圧比較器OPの第1の入力端
の電位が第2の入力端の基準電位VREFに固定されて
低インピーダンス状態になるので、電圧比較器OPの入
力端の電位がノイズの影響を受け難くなり、電圧比較動
作が安定に行われ、高分解能(高精度)のAD変換器が
実現される。
【0072】なお、図3のAD変換器中、容量配列型の
電荷再分布型DA変換器10に代えて、図4に示すよう
に、サンプリングホールド回路SHおよび局部DA変換
器LAを用いることができる。このサンプリングホール
ド回路SHは、クロック信号φによりオン駆動されるス
イッチ回路SWAによりアナログ入力信号をサンプリン
グして容量COの一端に供給し、反転クロック信号φに
よりオン駆動されるスイッチ回路SWBにより局部DA
変換信号を容量COの一端に供給するように構成される
【0073】また、図3のAD変換器中、入出力端間に
電荷ホールド用の容量CHおよびスイッチ回路SWが並
列接続された電圧比較器OPに代えて、図5に示すよう
に、入出力端間に電荷ホールド用の容量CH1およびス
イッチ回路SWが並列接続された電圧比較器OPと入出
力端間に電荷ホールド用の容量CH2およびスイッチ回
路SWが並列接続された電圧比較器OPとをカスケード
接続するように変更してもよい。さらには、図6に示す
ように、入出力端間に電荷ホールド用の容量CHおよび
スイッチ回路SWが並列が接続された電圧比較器OPと
入出力端間にスイッチ回路SWのみが接続された電圧比
較器OPとをカスケード接続するように変更してもよい
【0074】図7は、MOS集積回路に形成された4ビ
ット用の逐次比較型AD変換器の一例を示しており、図
20を参照して前述した従来の4ビット用のAD変換器
と比べて、比較モードの時に逐次比較制御ディジタル信
号に基ずいて電荷再分布型DA変換器11の容量配列の
少なくとも2個の容量(本例では全ての容量C1〜C4
)から択一的に選択して下位ビット用DA変換器12の
出力端に接続し得るように、電荷再分布型DA変換器1
1のスイッチ回路SL1’〜SL4’およびこのスイッ
チ回路SL1’〜SL4’を制御する制御回路(例えば
デコーダ回路)CT2が設けられている点が異なり、そ
の他は同じであるので図20中と同一符号を付している
【0075】上記構成の図7の4ビット用のAD変換器
の動作は、図20を参照して前述した従来の4ビット用
のAD変換器と基本的には同じであるが、電荷再分布型
DA変換器11の容量配列の4個の容量C1〜C4から
択一的に選択されて下位ビット用のDA変換器12の出
力端に接続される点が異なる。この場合、逐次比較制御
ディジタル信号の上位2ビットと容量C1〜C4の一端
側の選択先(スイッチ回路SL1’〜SL4’により選
択される。)との関係は、例えば図8に示すように制御
される。
【0076】即ち、逐次比較制御ディジタル信号の上位
ビット(MSB,MSB−1)の4通りの組み合わせ(
1,1)、(1,0)、(0,1)、(0,0)のうち
、(1,1)、(1,0)の時に基準電圧VRに接続さ
れる容量C1、C2は共通であり、(1,0)、(0,
1)の時に基準電圧VRに接続される容量C1は共通で
ある。このように基準電圧VRに接続される容量が連続
性を持っているので、容量C1〜C4の値が製造上のば
らつきにより任意の大きさを持った場合でも上位ビット
のAD変換の連続性(単調増加性)が得られる。
【0077】また、逐次比較制御ディジタル信号の上位
ビット(MSB,MSB−1)の4通りの組み合わせ(
1,1)、(1,0)、(0,1)、(0,0)に対応
して容量C4〜C1の一端側に下位ビット用のDA変換
器12の出力端が接続される。換言すれば、上位ビット
が(1,1)の場合には、電圧比較出力が高レベルの時
に容量C4に下位ビット用のDA変換器12の出力端が
接続され、電圧比較出力が低レベルの時に容量C3に下
位ビット用のDA変換器の出力端が接続され、上位ビッ
トが(0,1)の場合には、電圧比較出力が高レベルの
時に容量C2に下位ビット用のDA変換器12の出力端
が接続され、電圧比較出力が低レベルの時に容量C1に
下位ビット用のDA変換器12の出力端が接続される。 これにより、逐次比較制御ディジタル信号の上位ビット
が“1”増加する毎に、増加する前に下位ビット用のD
A変換器12の出力端が接続されていた容量に基準電圧
VRが供給され、新たな容量に下位ビット用のDA変換
器12の出力が供給される。
【0078】従って、下位ビット用の抵抗セグメント型
のDA変換器自体のDA変換特性の連続性が良好であれ
ば、AD変換特性は、図9に示すように、上位ビットと
下位ビットとの合成点(上位ビット中の最下位ビットの
変化点)に対応する部分の連続性(単調増加性)が得ら
れ、全体として良好な連続性(単調増加性)が得られる
ようになり、高精度(例えば16ビット分解能の場合に
全高調波歪が−90dB以下)のAD変換特性が要求さ
れる高品質のオーディオ分野でも、図7の逐次比較型A
D変換器を使用することができるようになる。
【0079】なお、前記C4〜C1のばらつきによりC
1〜C4の順に値が大きくなっている場合を想定すると
、図8に示したようにC1〜C4の順に選択しないで、
例えばC1、C3、C2、C4の順とか、C1、、C4
、C3、C2の順のようにランダムに選択するようにす
れば、AD変換の非線形誤差が小さくなり、変換精度が
向上する。
【0080】図10は、MOS集積回路に形成された2
個の逐次比較型AD変換器を使用する逐次比較型AD変
換器の基本構成を示している。ここで、20aおよび2
0bは互いに独立に設けられた第1の逐次比較型AD変
換器および第2の逐次比較型AD変換器、SW1aおよ
びSW1bはアナログ信号入力端と上記第1の逐次比較
型AD変換器20aおよび第2の逐次比較型AD変換器
20bの各入力端との間に設けられた第1のスイッチ回
路、SW2aおよびSW2bは上記第1の逐次比較型A
D変換器20aおよび第2の逐次比較型AD変換器20
bの各出力端とAD変換出力端の間に設けられた第2の
スイッチ回路である。そして、制御回路CT3は、前記
第1の逐次比較型AD変換器20aおよび第2の逐次比
較型AD変換器20bの一方をサンプリングモードに設
定する時には他方を比較モードに設定し、さらに、第1
の逐次比較型AD変換器20aがサンプリングモードの
時には前記アナログ信号入力端を第1の逐次比較型AD
変換器20aの入力端に接続するように前記第1のスイ
ッチ回路SW1aおよびSW1bを制御すると共に、前
記第2の逐次比較型AD変換器20bの出力端を前記A
D変換出力端に接続するように前記第2のスイッチ回路
SW2aおよびSW2bを制御するものである。
【0081】図11は、図10のAD変換器の一具体例
を示しており、図18中と同一部分には同一符号を付し
ている。
【0082】上記したような図11のAD変換器によれ
ば、図12に示すように、第1の逐次比較型AD変換器
20aおよび第2の逐次比較型AD変換器20bの一方
がサンプリングモードに設定される時には他方が比較モ
ードに設定され、比較モード側の逐次比較型AD変換器
の出力がAD変換出力となる。このような2個の逐次比
較型AD変換器の並列処理により、実質的にアナログ信
号入力をサンプリングするサイクル時間が短くなり、サ
ンプリング時間と比較時間とがほぼ等しい場合には変換
時間が従来のほぼ1/2(変換速度が従来のほぼ2倍)
になり、AD変換のビット数が大きくなっても高速動作
が可能になる。
【0083】図13に示すAD変換器は、図11のAD
変換器における第1の逐次比較型AD変換器20aおよ
び第2の逐次比較型AD変換器20bの電荷再分布型の
DA変換器10に代えて、図20に示したように、それ
ぞれ上位ビット変換用の容量配列型の電荷再分布型DA
変換器11と下位ビット変換用の抵抗セグセメント型D
A変換器12とを用いることにより、分解能を上げるよ
うにしているる。
【0084】この場合、それぞれの抵抗セグセメント型
DA変換器12を2個の逐次比較型AD変換器で共用す
ることにより、回路規模、パターン面積の増大を抑制す
ることができる。
【0085】図14は、図11に示した逐次比較型AD
変換器の変形例を示しており、それぞれの逐次比較制御
回路SRが2個の逐次比較型AD変換器で共用されてお
り、これに伴って、第2のスイッチ回路SW2aおよび
SW2bが第1の逐次比較型AD変換器の電圧比較器A
の出力端および第2の逐次比較型AD変換器の電圧比較
器Aの出力端と前記逐次比較制御回路SRの入力端との
間に設けられており、図12に示した逐次比較型AD変
換器の動作に準じて制御される。即ち、第1の逐次比較
型AD変換器がサンプリングモードの時には第2の逐次
比較型AD変換器の電圧比較器出力端を逐次比較制御回
路SRの入力端に接続するように第2のスイッチ回路S
W2bが制御され、第2の逐次比較型AD変換器がサン
プリングモードの時には第1の逐次比較型AD変換器の
電圧比較器出力端を逐次比較制御回路SRの入力端に接
続するように第2のスイッチ回路SW2aが制御される
【0086】上記したような図14のAD変換器によれ
ば、逐次比較制御回路SRが2個の逐次比較型AD変換
器で共用されているので、構成が簡易になり、回路規模
、パターン面積の増大を抑制することができる。
【0087】また、図14のAD変換器中に示すように
、第1の逐次比較型AD変換器および第2の逐次比較型
AD変換器が、それぞれ容量配列型の電荷再分布型DA
変換器11と抵抗セグセメント型DA変換器12とによ
り上位ビットのDA変換および下位ビットのDA変換を
行う構成である場合に、それぞれの抵抗セグセメント型
DA変換器12を2個の逐次比較型AD変換器で共用す
ることにより、回路規模、パターン面積の増大を一層抑
制することができる。
【0088】図15に示す逐次比較型AD変換器は、第
1の逐次比較型AD変換器および第2の逐次比較型AD
変換器が、それぞれサンプルホールド回路SHと局部D
A変換器LAとによりサンプルホールドおよび局部DA
を行って電圧比較器CPに入力する場合に、それぞれの
局部DA変換器LAを2個の逐次比較型AD変換器で共
用し、さらに、それぞれの逐次比較制御回路SRを2個
の逐次比較型AD変換器で共用することにより、回路規
模、パターン面積の増大を抑制するようにしている。
【0089】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、電圧比
較用の反転増幅器の入出力端間に互いにオン抵抗が異な
る複数のスイッチ回路を接続し、サンプリングモードの
途中でオン抵抗が小さいスイッチ回路から順にオフさせ
ることにより、スイッチ回路の寄生容量によるフィール
ドスルーの影響を受けても、反転増幅器の入力端の電位
のオフセット電圧の低減およびサンプリング時間の短縮
化を図ることが可能になり、高精度かつ高速の逐次比較
型AD変換器を実現することができる。
【0090】また、本発明によれば、サンプリングモー
ドから比較モードに移った時に電圧比較器の入力端の電
位を基準電位に固定することにより、電圧比較器の入力
端にノイズの影響を受けても電圧比較器の出力に誤った
判定結果が現われることがなく、高分解能(高精度)の
逐次比較型AD変換器を実現することができる。
【0091】また、本発明によれば、上位ビットのDA
変換を容量配列型の電荷再分布型DA変換器で行い、下
位ビットのDA変換を下位ビット用のDA変換器で行う
場合に、電荷再分布型DA変換器の容量配列の少なくと
も2個の容量から択一的に選択して下位ビット用のDA
変換器の出力端に接続することにより、容量配列の容量
値がばらついた場合でもAD変換特性の連続性が得られ
、歪特性が良好な逐次比較型AD変換器を実現すること
ができる。
【0092】また、本発明によれば、2個の逐次比較型
AD変換器の一方がサンプリングモードの時に他方が比
較モードとなるように並列処理することにより、AD変
換のビット数が大きくなっても高速動作が可能な逐次比
較型AD変換器を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る3ビット用の逐次比較
型AD変換器を示すブロック図。
【図2】図1の動作タイミングおよび動作波形を示す図
【図3】本発明の他の実施例に係る3ビット用の逐次比
較型AD変換器を示す回路図。
【図4】本発明の他の実施例に係る3ビット用の逐次比
較型AD変換器を示す回路図。
【図5】本発明の他の実施例に係る3ビット用の逐次比
較型AD変換器を示す回路図。
【図6】本発明の他の実施例に係る3ビット用の逐次比
較型AD変換器を示す回路図。
【図7】本発明の他の実施例に係る3ビット用の逐次比
較型AD変換器を示す回路図。
【図8】図7中の逐次比較制御回路の出力の上位ビット
と容量C1〜C4の接続先との関係の一例を示す図。
【図9】図7のAD変換器のAD変換特性の一例を示す
図。
【図10】本発明の他の実施例に係る4ビット用の逐次
比較型AD変換器を示すブロック図。
【図11】図10のAD変換器の一具体例を示す回路図
【図12】図11の動作タイミングを示す図。
【図13】図10のAD変換器の他の具体例を示す回路
図。
【図14】図10のAD変換器の他の具体例を示すブロ
ック図。
【図15】図10のAD変換器の他の具体例を示すブロ
ック図。
【図16】従来の逐次比較型AD変換器の基本構成を示
すブロック図。
【図17】図16の動作タイミングを示す図。
【図18】図16のAD変換器の一具体例を示す回路図
【図19】図16のAD変換器の一具体例を示す回路図
【図20】図16のAD変換器のさらに他の具体例を示
す回路図。
【図21】(a)および(b)は図18乃至図20のA
D変換器における反転増幅器の入出力端間に接続されて
いるスイッチ回路SWとしてNチャネルMOSトランジ
スタを用いる場合の回路構成および断面構造を示す図。
【図22】図21(a)および(b)のNチャネルMO
Sトランジスタを用いる場合のサンプリングモードにお
ける反転増幅器Aの入力端Nの電位の変化の過程を示す
図。
【図23】図18乃至図20のAD変換器における反転
増幅器をCMOSインバータで構成する場合を示す回路
図。
【図24】図23のCMOSインバータを用いる場合の
反転増幅器Aの入力配線N’と周辺配線Lの関係を示す
図。
【図25】図20中の逐次比較制御回路の出力の上位ビ
ットと容量C1〜C4の接続先との関係の一例を示す図
【図26】図20中の容量C4の値がばらついた場合に
AD変換特性に不連続性が発生する様子の一例を示す図
【図27】図20のAD変換器におけるAD変換特性の
一例を示す図。
【符号の説明】
SH…サンプリングホールド回路、LA…局部DA変換
器、CP…電圧比較器、OP…演算増幅器、A…反転増
幅器、N…入力端、SR…逐次比較制御回路、SW、S
W1、SW2、SW1a、SW1b、SW2a、SW2
b、SL1〜SL8、SL1’〜SL4’、SL11〜
SL14…スイッチ回路、C1〜C8、CH、CH1、
CH2…容量、R…抵抗、Tn…NチャネルMOSトラ
ンジスタ、CT1、CT2、CT3…制御回路、10、
11…電荷再分布型DA変換器、12…抵抗セグメント
型DA変換器、20a…第1の逐次比較型AD変換器、
20b…第2の逐次比較型AD変換器。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  サンプリングモードの時にアナログ信
    号入力をサンプリングしてホールドするサンプルホール
    ド回路と、上記サンプルホールド回路の出力が入力する
    電圧比較用の反転増幅器と、この反転増幅器の入出力端
    間で互いに並列に接続された互いにオン抵抗が異なる複
    数のスイッチ回路と、サンプリングモードの時に上記複
    数のスイッチ回路をそれぞれオン状態に制御し、サンプ
    リングモードの途中で上記複数のスイッチ回路をオン抵
    抗が小さいものより順にオフ状態に制御し、比較モード
    の時に上記複数のスイッチ回路をそれぞれオフ状態に制
    御する制御回路と、比較モードの時に逐次比較制御ディ
    ジタル信号に基ずいて局部アナログ信号を発生して前記
    反転増幅器に入力する局部DA変換器と、比較モードの
    時に前記逐次比較制御ディジタル信号を逐次出力すると
    共に前記反転増幅器の出力の論理レベルに基ずいてAD
    変換出力の各ビットの値を逐次決定する逐次比較制御回
    路とを具備することを特徴とする逐次比較型アナログ・
    デジタル変換器。
  2. 【請求項2】  サンプリングモードの時にアナログ信
    号入力をサンプリングしてホールドするサンプルホール
    ド回路と、上記サンプルホールド回路の出力が第1の入
    力端に入力し、第2の入力端に基準電圧が入力する電圧
    比較器と、この電圧比較器の第1の入力端と出力端との
    間に接続されたスイッチ回路と、同じく上記電圧比較器
    の第1の入力端と出力端との間に接続された容量と、サ
    ンプリングモードの時に上記スイッチ回路をオン状態に
    制御し、比較モードの時に上記スイッチ回路をオフ状態
    に制御する制御回路と、比較モードの時に逐次比較制御
    ディジタル信号に基ずいて局部アナログ信号を発生して
    前記反転増幅器に入力する局部DA変換器と、比較モー
    ドの時に前記逐次比較制御ディジタル信号を逐次出力す
    ると共に前記反転増幅器の出力の論理レベルに基ずいて
    AD変換出力の各ビットの値を逐次決定する逐次比較制
    御回路とを具備することを特徴とする逐次比較型アナロ
    グ・デジタル変換器。
  3. 【請求項3】  前記サンプルホールド回路および局部
    DA変換器は、各一端側が共通に接続された複数の容量
    およびこの複数の容量の接続先を制御する複数のスイッ
    チ回路からなる容量配列型の電荷再分布型DA変換器か
    らなることを特徴とする請求項1または2記載の逐次比
    較型アナログ・デジタル変換器。
  4. 【請求項4】  各一端側が共通に接続された複数の容
    量およびこの複数の容量の接続先を制御する複数のスイ
    ッチ回路からなり、サンプリングモードの時にアナログ
    信号入力をサンプリングしてホールドし、比較モードの
    時に逐次比較制御ディジタル信号に基ずいて上位ビット
    のDA変換を行って局部アナログ信号を発生する容量配
    列型の電荷再分布型DA変換器と、比較モードの時に前
    記逐次比較制御ディジタル信号に基ずいて下位ビットの
    DA変換を行う下位ビット用DA変換器と、比較モード
    の時に前記逐次比較制御ディジタル信号に基ずいて電荷
    再分布型DA変換器の容量配列の少なくとも2個の容量
    から択一的に選択して前記下位ビット用DA変換器の出
    力端と接続するように、前記電荷再分布型DA変換器に
    おけるスイッチ回路を制御する制御回路と、前記電荷再
    分布型DA変換器の出力が入力する電圧比較器と、比較
    モードの時に前記逐次比較制御ディジタル信号を逐次出
    力すると共に前記電圧比較器の出力の論理レベルに基ず
    いてAD変換出力の各ビットの値を逐次決定する逐次比
    較制御回路とを具備することを特徴とする逐次比較型ア
    ナログ・デジタル変換器。
  5. 【請求項5】  前記電荷再分布型DA変換器の容量配
    列の複数の容量はそれぞれ同じ容量値を有し、前記制御
    回路は、前記電荷再分布型DA変換器の容量配列の全て
    の容量から択一的に選択して前記下位ビット用DA変換
    器の出力端と接続するように前記電荷再分布型DA変換
    器におけるスイッチ回路を制御することを特徴とする請
    求項4記載の逐次比較型アナログ・デジタル変換器。
  6. 【請求項6】  前記下位ビット用DA変換器は、抵抗
    セグメント型のDA変換器であることを特徴とする請求
    項4または5記載の逐次比較型アナログ・デジタル変換
    器。
  7. 【請求項7】  互いに独立に設けられた第1の逐次比
    較型AD変換器および第2の逐次比較型AD変換器と、
    アナログ信号入力端と上記第1の逐次比較型AD変換器
    および第2の逐次比較型AD変換器の各入力端との間に
    設けられた第1のスイッチ回路と、上記第1の逐次比較
    型AD変換器の出力または第2の逐次比較型AD変換器
    の出力を選択するための第2のスイッチ回路と、前記第
    1の逐次比較型AD変換器および第2の逐次比較型AD
    変換器の一方をサンプリングモードに設定する時には他
    方を比較モードに設定し、さらに、第1の逐次比較型A
    D変換器がサンプリングモードの時には前記アナログ信
    号入力端を第1の逐次比較型AD変換器の入力端に接続
    するように前記第1のスイッチ回路を制御すると共に、
    前記第2の逐次比較型AD変換器の出力を選択するよう
    に前記第2のスイッチ回路を制御し、第2の逐次比較型
    AD変換器がサンプリングモードの時には前記アナログ
    信号入力端を第2の逐次比較型AD変換器の入力端に接
    続するように前記第1のスイッチ回路を制御すると共に
    、前記第1の逐次比較型AD変換器の出力を選択するよ
    うに前記第2のスイッチ回路を制御する制御回路とを具
    備することを特徴とする逐次比較型アナログ・デジタル
    変換器。
  8. 【請求項8】  前記第2のスイッチ回路は、前記第1
    の逐次比較型AD変換器および第2の逐次比較型AD変
    換器の各出力端とAD変換出力端の間に設けられており
    、前記制御回路は、第1の逐次比較型AD変換器がサン
    プリングモードの時には前記第2の逐次比較型AD変換
    器の出力端を前記AD変換出力端に接続するように前記
    第2のスイッチ回路を制御し、第2の逐次比較型AD変
    換器がサンプリングモードの時には前記第1の逐次比較
    型AD変換器の出力端を前記AD変換出力端に接続する
    ように前記第2のスイッチ回路を制御することを特徴と
    する請求項7記載の逐次比較型アナログ・デジタル変換
    器。
  9. 【請求項9】  前記第1の逐次比較型AD変換器およ
    び第2の逐次比較型AD変換器は、それぞれ請求項1乃
    至5のいずれか1項記載の逐次比較型AD変換器が用い
    られていることを特徴とする請求項7または8記載の逐
    次比較型アナログ・デジタル変換器。
  10. 【請求項10】  前記第1の逐次比較型AD変換器お
    よび第2の逐次比較型AD変換器はそれぞれの逐次比較
    制御回路を共用しており、前記第2のスイッチ回路は、
    上記第1の逐次比較型AD変換器および第2の逐次比較
    型AD変換器の各電圧比較器出力端と前記共用される逐
    次比較制御回路の入力端との間に設けられており、前記
    制御回路は、前記第1の逐次比較型AD変換器がサンプ
    リングモードの時には前記第2の逐次比較型AD変換器
    の電圧比較器出力端を前記共用される逐次比較制御回路
    の入力端に接続するように前記第2のスイッチ回路を制
    御し、第2の逐次比較型AD変換器がサンプリングモー
    ドの時には前記第1の逐次比較型AD変換器の電圧比較
    器出力端を前記共用される逐次比較制御回路の入力端に
    接続するように前記第2のスイッチ回路を制御すること
    を特徴とする請求項7記載の逐次比較型アナログ・デジ
    タル変換器。
  11. 【請求項11】  前記第1の逐次比較型AD変換器お
    よび第2の逐次比較型AD変換器は、それぞれ請求項6
    記載の逐次比較型AD変換器が用いられ、それぞれの抵
    抗セグセメント型DA変換器が第1の逐次比較型AD変
    換器および第2の逐次比較型AD変換器で共用されてい
    ることを特徴とする請求項7または8または10記載の
    逐次比較型アナログ・デジタル変換器。
  12. 【請求項12】  前記第1の逐次比較型AD変換器お
    よび第2の逐次比較型AD変換器は、それぞれサンプル
    ホールド回路と局部DA変換器とによりサンプルホール
    ドおよび局部DAを行うものであり、それぞれの局部D
    A変換器が第1の逐次比較型AD変換器および第2の逐
    次比較型AD変換器で共用されていることを特徴とする
    請求項7または8または10記載の逐次比較型アナログ
    ・デジタル変換器。
  13. 【請求項13】  MOS集積回路に形成されてなるこ
    とを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項記載の
    逐次比較型アナログ・デジタル変換器。
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