JPH04220142A - 連続鋳造用鋳型及びこの鋳型を用いた連続鋳造方法 - Google Patents
連続鋳造用鋳型及びこの鋳型を用いた連続鋳造方法Info
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- JPH04220142A JPH04220142A JP41249490A JP41249490A JPH04220142A JP H04220142 A JPH04220142 A JP H04220142A JP 41249490 A JP41249490 A JP 41249490A JP 41249490 A JP41249490 A JP 41249490A JP H04220142 A JPH04220142 A JP H04220142A
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Landscapes
- Continuous Casting (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼及びNi基合金の表
面欠陥のない小ロット連続鋳造鋳片、または小断面ニア
ネットシェイプ鋳片を製造するのに適した連続鋳造用鋳
型及びこの鋳型を用いた連続鋳造方法に関するものであ
る。
面欠陥のない小ロット連続鋳造鋳片、または小断面ニア
ネットシェイプ鋳片を製造するのに適した連続鋳造用鋳
型及びこの鋳型を用いた連続鋳造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】金属の鋳造工程において、省工程、省エ
ネルギーを目的に連続鋳造化が図られている。しかし、
小断面鋳片を鋳造する場合、浸漬ノズルを用いた連続鋳
造法では、ノズル詰まりを起こして鋳造不可能となる。 そこで、図10に示すように、タンディッシュ4と鋳型
1を直結した連続鋳造法が考案された。
ネルギーを目的に連続鋳造化が図られている。しかし、
小断面鋳片を鋳造する場合、浸漬ノズルを用いた連続鋳
造法では、ノズル詰まりを起こして鋳造不可能となる。 そこで、図10に示すように、タンディッシュ4と鋳型
1を直結した連続鋳造法が考案された。
【0003】このタンディッシュ−鋳型直結式連続鋳造
法は、パウダーの巻き込みがなく、清浄な鋳片が得られ
、小ロットの連続鋳造鋳片の製造にも適している。しか
し、水冷銅鋳型(以下単に「銅鋳型」という)1と接続
リング2の接点で凝固シェルが生成し、引抜マークM(
図11参照)という鋳片欠陥となる。この欠陥はそのま
ま製品欠陥となるので、切削除去する必要がある。なお
、図10及び図11中の3は溶湯供給耐火物、5は溶湯
、6は鋳片、7は鋳片引抜装置、8は凝固シェルを示す
。
法は、パウダーの巻き込みがなく、清浄な鋳片が得られ
、小ロットの連続鋳造鋳片の製造にも適している。しか
し、水冷銅鋳型(以下単に「銅鋳型」という)1と接続
リング2の接点で凝固シェルが生成し、引抜マークM(
図11参照)という鋳片欠陥となる。この欠陥はそのま
ま製品欠陥となるので、切削除去する必要がある。なお
、図10及び図11中の3は溶湯供給耐火物、5は溶湯
、6は鋳片、7は鋳片引抜装置、8は凝固シェルを示す
。
【0004】タンディッシュ−鋳型直結式連続鋳造の引
抜きマーク発生防止策の1つとして、セラミックス鋳型
を銅鋳型に内挿する方法が採用されている。例えば、特
開昭52−50929号公報には耐火物と黒鉛管を内挿
した鋳型、また特開昭58−151939号公報には耐
熱、潤滑、耐食性サーメット導管−鋳型で鋼の鋳造が可
能であることが示されている。更に、特開昭64−27
743号公報にはセラミックスの耐熱衝撃性を向上させ
るために焼き嵌め等の方法で内挿セラミックス材に圧縮
応力を加える方法が、特開平1−286967号公報に
は熱衝撃抵抗性、熱応力抵抗性に優れた銅鋳型に内挿す
るセラミックス鋳型の製造方法が記載されている。
抜きマーク発生防止策の1つとして、セラミックス鋳型
を銅鋳型に内挿する方法が採用されている。例えば、特
開昭52−50929号公報には耐火物と黒鉛管を内挿
した鋳型、また特開昭58−151939号公報には耐
熱、潤滑、耐食性サーメット導管−鋳型で鋼の鋳造が可
能であることが示されている。更に、特開昭64−27
743号公報にはセラミックスの耐熱衝撃性を向上させ
るために焼き嵌め等の方法で内挿セラミックス材に圧縮
応力を加える方法が、特開平1−286967号公報に
は熱衝撃抵抗性、熱応力抵抗性に優れた銅鋳型に内挿す
るセラミックス鋳型の製造方法が記載されている。
【0005】セラミックス鋳型を使用する理由は、冷却
を緩和してセラミックス鋳型内で凝固シェルを生成させ
ることであり、その効果として三菱製鋼技報Vol.1
9 No.1.2(1985)に記載されているように
、引抜マークが軽減する。
を緩和してセラミックス鋳型内で凝固シェルを生成させ
ることであり、その効果として三菱製鋼技報Vol.1
9 No.1.2(1985)に記載されているように
、引抜マークが軽減する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、タン
ディッシュと鋳型を直結する鋼あるいはNi基合金の連
続鋳造法において、鋳片表面欠陥を防止する為、例えば
図12に示すように銅鋳型1に内挿したセラミックス鋳
型1’を使用し、セラミックス鋳型1’内で凝固シェル
を生成させることが提案されている。ここで、セラミッ
クス鋳型1’を銅鋳型1に内挿するのは、凝固時の顕熱
と潜熱を同時に奪う必要があるからである。
ディッシュと鋳型を直結する鋼あるいはNi基合金の連
続鋳造法において、鋳片表面欠陥を防止する為、例えば
図12に示すように銅鋳型1に内挿したセラミックス鋳
型1’を使用し、セラミックス鋳型1’内で凝固シェル
を生成させることが提案されている。ここで、セラミッ
クス鋳型1’を銅鋳型1に内挿するのは、凝固時の顕熱
と潜熱を同時に奪う必要があるからである。
【0007】しかし、従来からあった図13に示すよう
な銅鋳型1の全長にわたってセラミックス鋳型1’を内
挿した構造の鋳型では、 ■ セラミックス鋳型1’にかかるコストが高い。 ■ セラミックスは一般に熱伝導率が低いため、鋳造
速度を上げることができない。 ■ 鋳造中に銅鋳型1の膨張に伴い、セラミックス鋳
型1’が沈下する。等の問題点が挙げられる。
な銅鋳型1の全長にわたってセラミックス鋳型1’を内
挿した構造の鋳型では、 ■ セラミックス鋳型1’にかかるコストが高い。 ■ セラミックスは一般に熱伝導率が低いため、鋳造
速度を上げることができない。 ■ 鋳造中に銅鋳型1の膨張に伴い、セラミックス鋳
型1’が沈下する。等の問題点が挙げられる。
【0008】そこで上記の問題点を解決するために、図
14に示す如く、銅鋳型1の内周面に段差を設けてこの
段差にセラミックス鋳型1’を載せ、セラミックス鋳型
長を短縮することが考えられる。この構造を用いれば、
セラミックスコストの削減は勿論のこと、セラミックス
の下側の銅鋳型1で凝固シェルが補強できるため鋳造速
度を上げることができる。更にセラミック鋳型1’が銅
鋳型1内に沈下することもない。
14に示す如く、銅鋳型1の内周面に段差を設けてこの
段差にセラミックス鋳型1’を載せ、セラミックス鋳型
長を短縮することが考えられる。この構造を用いれば、
セラミックスコストの削減は勿論のこと、セラミックス
の下側の銅鋳型1で凝固シェルが補強できるため鋳造速
度を上げることができる。更にセラミック鋳型1’が銅
鋳型1内に沈下することもない。
【0009】しかし、このような構造では、■ 鋳造
速度が高すぎると凝固シェルの生成位置が下降し、セラ
ミックス鋳型1’と銅鋳型1の接点(図14にAで示す
)で凝固シェルが生成してこの接続段差がそのまま成品
欠陥として残り、切削除去する必要が生じる。 従って、セラミックス鋳型長を短縮しすぎると図13に
示す構造の鋳型よりも鋳造速度を上げることができなく
なる。また鋳造速度が低すぎると、セラミックス鋳型1
’と接続リング2の接点(図14にBで示す)で凝固シ
ェルが生成し、やはり鋳片の切削手入が必要となる。 ■ 銅鋳型1の方がセラミックス鋳型1’よりも熱膨
張が大きい為、鋳造中に銅−セラミックス間に隙間が生
じて熱伝導が悪くなり、凝固速度が小さくなる為、鋳造
速度を上げることができなくなる。等の問題点が挙げら
れる。
速度が高すぎると凝固シェルの生成位置が下降し、セラ
ミックス鋳型1’と銅鋳型1の接点(図14にAで示す
)で凝固シェルが生成してこの接続段差がそのまま成品
欠陥として残り、切削除去する必要が生じる。 従って、セラミックス鋳型長を短縮しすぎると図13に
示す構造の鋳型よりも鋳造速度を上げることができなく
なる。また鋳造速度が低すぎると、セラミックス鋳型1
’と接続リング2の接点(図14にBで示す)で凝固シ
ェルが生成し、やはり鋳片の切削手入が必要となる。 ■ 銅鋳型1の方がセラミックス鋳型1’よりも熱膨
張が大きい為、鋳造中に銅−セラミックス間に隙間が生
じて熱伝導が悪くなり、凝固速度が小さくなる為、鋳造
速度を上げることができなくなる。等の問題点が挙げら
れる。
【0010】従って、上記課題に対処するためには、セ
ラミックス鋳型の材質(熱伝導率)及びその長さと鋳造
速度の関係を明らかにし、かつ、銅−セラミックス間の
隙間を防止する必要がある。
ラミックス鋳型の材質(熱伝導率)及びその長さと鋳造
速度の関係を明らかにし、かつ、銅−セラミックス間の
隙間を防止する必要がある。
【0011】本発明は、上述したタンディッシュと直結
した鋳型を用いて鋼あるいはNi基合金を連続鋳造する
に際し、高速で表面欠陥のない鋳片を鋳造することが可
能であり、かつ鋳型材料コストを低減させた連続鋳造用
鋳型及びこの鋳型を用いた連続鋳造方法を提供すること
を目的としている。
した鋳型を用いて鋼あるいはNi基合金を連続鋳造する
に際し、高速で表面欠陥のない鋳片を鋳造することが可
能であり、かつ鋳型材料コストを低減させた連続鋳造用
鋳型及びこの鋳型を用いた連続鋳造方法を提供すること
を目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、銅鋳型の
内周面に段差を設け、この段差にセラミックス鋳型を載
せた図14に示す構造の鋳型において、セラミックス鋳
型材質(熱伝導率)とその長さ及び鋳造速度を種々変更
させて引抜マークの生成の有無と凝固シェルの引抜に耐
えられる凝固シェル厚さの確保の可否を調査した。また
鋳造速度は鋳型径及び鋳型長に大きく左右されるため、
図13に示す構造の鋳型で、鋳型長l及び鋳型径dを種
々変更させて凝固シェル厚が薄くなり鋳片の引抜ができ
なくなる限界鋳造速度Vcma を調査した。
内周面に段差を設け、この段差にセラミックス鋳型を載
せた図14に示す構造の鋳型において、セラミックス鋳
型材質(熱伝導率)とその長さ及び鋳造速度を種々変更
させて引抜マークの生成の有無と凝固シェルの引抜に耐
えられる凝固シェル厚さの確保の可否を調査した。また
鋳造速度は鋳型径及び鋳型長に大きく左右されるため、
図13に示す構造の鋳型で、鋳型長l及び鋳型径dを種
々変更させて凝固シェル厚が薄くなり鋳片の引抜ができ
なくなる限界鋳造速度Vcma を調査した。
【0013】その結果、種々のセラミックス材質(熱伝
導率k)において、セラミックス鋳型長l1 (mm)
と銅鋳型長l2 (mm)(図14参照)の比l1 /
l2 と、鋳造速度Vcと限界鋳造速度Vcma の比
Vc/Vcma の間には引抜マークレスとなる領域が
あり、また、ある程度までセラミックス鋳型長を短縮し
た方が引抜マークレスとなる限界鋳造速度VClimは
上昇することが判明した。
導率k)において、セラミックス鋳型長l1 (mm)
と銅鋳型長l2 (mm)(図14参照)の比l1 /
l2 と、鋳造速度Vcと限界鋳造速度Vcma の比
Vc/Vcma の間には引抜マークレスとなる領域が
あり、また、ある程度までセラミックス鋳型長を短縮し
た方が引抜マークレスとなる限界鋳造速度VClimは
上昇することが判明した。
【0014】以下に本発明の考え方をセラミックス鋳型
にSi3N4 鋳型、BN鋳型、グラファイト鋳型を用
いた場合を例にして述べる。図2〜図4はそれぞれ図1
3に示す構造の鋳型で、Si3N4 鋳型(k=21.
1kcal/m・hr・℃)、BN鋳型(k=54.0
)、グラファイト鋳型(k=144.0 )(但し、k
は0℃の時の値)を使用した時の鋳型長l及び鋳型径d
と限界鋳造速度Vcma の関係である。これによれば
どの鋳型においても鋳型長が長くなるに従い、また鋳型
径が小さくなるに従い、限界鋳造速度Vcma は増加
することがわかる。このように各セラミックス鋳型材質
(熱伝導率)、鋳型径、鋳型長における限界鋳造速度V
cma を限定することができる。
にSi3N4 鋳型、BN鋳型、グラファイト鋳型を用
いた場合を例にして述べる。図2〜図4はそれぞれ図1
3に示す構造の鋳型で、Si3N4 鋳型(k=21.
1kcal/m・hr・℃)、BN鋳型(k=54.0
)、グラファイト鋳型(k=144.0 )(但し、k
は0℃の時の値)を使用した時の鋳型長l及び鋳型径d
と限界鋳造速度Vcma の関係である。これによれば
どの鋳型においても鋳型長が長くなるに従い、また鋳型
径が小さくなるに従い、限界鋳造速度Vcma は増加
することがわかる。このように各セラミックス鋳型材質
(熱伝導率)、鋳型径、鋳型長における限界鋳造速度V
cma を限定することができる。
【0015】図5〜図7はそれぞれ、Si3N4 鋳型
(k=21.1kcal/m・hr・℃)、BN鋳型(
k=54.0)、グラファイト鋳型(k=144.0
)(但し、kは0℃の時の値)使用時のl1 /l2
とVc/Vcma (以下「鋳造速度比」と呼ぶ)の関
係を示したものである。ここで、l1 /l2 =1と
は銅鋳型の全長にわたってセラミックス鋳型を内挿する
場合であり、l1 /l2 =0とはセラミックス鋳型
を内挿しない場合である。
(k=21.1kcal/m・hr・℃)、BN鋳型(
k=54.0)、グラファイト鋳型(k=144.0
)(但し、kは0℃の時の値)使用時のl1 /l2
とVc/Vcma (以下「鋳造速度比」と呼ぶ)の関
係を示したものである。ここで、l1 /l2 =1と
は銅鋳型の全長にわたってセラミックス鋳型を内挿する
場合であり、l1 /l2 =0とはセラミックス鋳型
を内挿しない場合である。
【0016】図5〜図7における線■はセラミックス鋳
型と銅鋳型の継目に凝固シェルが生成する限界鋳造速度
比Vcmax1/Vcma を示すものである。この線
■より鋳造速度比が小さい場合には凝固シェルはセラミ
ックス鋳型と銅鋳型の継目より上で生成する。
型と銅鋳型の継目に凝固シェルが生成する限界鋳造速度
比Vcmax1/Vcma を示すものである。この線
■より鋳造速度比が小さい場合には凝固シェルはセラミ
ックス鋳型と銅鋳型の継目より上で生成する。
【0017】図5〜図7の線■はセラミックス鋳型と接
続耐火物の継目に凝固シェルが生成する限界の鋳造速度
比Vcmin /Vcma を示す。この線■より鋳造
速度比が大きい場合には凝固シェルはセラミックス鋳型
と接続耐火物の継目より下で生成する。
続耐火物の継目に凝固シェルが生成する限界の鋳造速度
比Vcmin /Vcma を示す。この線■より鋳造
速度比が大きい場合には凝固シェルはセラミックス鋳型
と接続耐火物の継目より下で生成する。
【0018】図5〜図7の線■は凝固シェル厚が薄くな
り鋳片の引抜ができなくなる限界鋳造速度比Vcmax
2/Vcma を示すものである。この線■より鋳造速
度比が小さい場合には凝固シェルの強度はセラミックス
への固着力よりも大きくなりブレークアウト等のトラブ
ルなく安定して鋳造することができる。なおl1 /l
2 =0の時(セラミックス鋳型を使用しない時)は鋳
造速度比に関係なく引抜マークが生成する。
り鋳片の引抜ができなくなる限界鋳造速度比Vcmax
2/Vcma を示すものである。この線■より鋳造速
度比が小さい場合には凝固シェルの強度はセラミックス
への固着力よりも大きくなりブレークアウト等のトラブ
ルなく安定して鋳造することができる。なおl1 /l
2 =0の時(セラミックス鋳型を使用しない時)は鋳
造速度比に関係なく引抜マークが生成する。
【0019】以上より引抜マークのない鋳片をブレーク
アウト等のトラブルなく鋳造する事ができる領域は図5
〜図7の右上り斜線で示す領域であることが判明した。 またさらにSi3N4 鋳型、BN鋳型、グラファイト
鋳型のいずれの場合もl1 /l2 =1の時の最大鋳
造速度よりも大きい鋳造速度で鋳造することのできるl
1 /l2 の領域(図2〜図4の右下がり斜線で示す
領域、以下「A領域」と呼ぶ)が存在することが判明し
た。
アウト等のトラブルなく鋳造する事ができる領域は図5
〜図7の右上り斜線で示す領域であることが判明した。 またさらにSi3N4 鋳型、BN鋳型、グラファイト
鋳型のいずれの場合もl1 /l2 =1の時の最大鋳
造速度よりも大きい鋳造速度で鋳造することのできるl
1 /l2 の領域(図2〜図4の右下がり斜線で示す
領域、以下「A領域」と呼ぶ)が存在することが判明し
た。
【0020】図8は種々セラミックス鋳型材質のA領域
におけるl1 /l2 の最小値とセラミックスの熱伝
導率の関係を示したものであり、図8の線■は下記の数
式3で表される。
におけるl1 /l2 の最小値とセラミックスの熱伝
導率の関係を示したものであり、図8の線■は下記の数
式3で表される。
【0021】
【数3】
k≦50.0の場合:l1 /l2 =−0.
1422 log k+0.428 k>50
.0の場合:l1 /l2 =−0.0563 log
k+0.282 但し、k:セラミックス鋳
型の熱伝導率(kcal/m・hr・℃)
l1 :セラミックス鋳型長(mm)
l2 :銅鋳型長(mm)
1422 log k+0.428 k>50
.0の場合:l1 /l2 =−0.0563 log
k+0.282 但し、k:セラミックス鋳
型の熱伝導率(kcal/m・hr・℃)
l1 :セラミックス鋳型長(mm)
l2 :銅鋳型長(mm)
【0022】一
方、図14に示す構造の鋳型では、鋳造中に銅−セラミ
ックスの熱膨張差により、銅−セラミックス間に隙間が
生じ、熱伝導が悪くなって凝固速度が小さくなるため、
鋳造速度を上げることができなくなる。 そこでセラミックス鋳型と銅鋳型の嵌合を鋳造中の銅鋳
型加熱温度以上で焼き嵌めを施せば、前記問題点を解決
できることが判明した。
方、図14に示す構造の鋳型では、鋳造中に銅−セラミ
ックスの熱膨張差により、銅−セラミックス間に隙間が
生じ、熱伝導が悪くなって凝固速度が小さくなるため、
鋳造速度を上げることができなくなる。 そこでセラミックス鋳型と銅鋳型の嵌合を鋳造中の銅鋳
型加熱温度以上で焼き嵌めを施せば、前記問題点を解決
できることが判明した。
【0023】そこで本発明者らはセラミックスの熱伝導
率k(kcal/m・hr・℃)と鋳造中銅鋳型加熱温
度Tcu(℃)の関係を調査した。その結果を図9に示
す。ここで銅鋳型温度はセラミックスの熱伝導率の関数
として下記の数式4のように表される。
率k(kcal/m・hr・℃)と鋳造中銅鋳型加熱温
度Tcu(℃)の関係を調査した。その結果を図9に示
す。ここで銅鋳型温度はセラミックスの熱伝導率の関数
として下記の数式4のように表される。
【0024】
【数4】k≦20.0の場合:Tcu=117.73
log k+9.1320.0<k≦50.0の場合:
Tcu=116.00 log k+11.38 k>
50.0の場合:Tcu=46.95 log k +
128.69
log k+9.1320.0<k≦50.0の場合:
Tcu=116.00 log k+11.38 k>
50.0の場合:Tcu=46.95 log k +
128.69
【0025】以上の事実より本発明者らは
以下に述べる本発明を完成したのである。
以下に述べる本発明を完成したのである。
【0026】すなわち、第1の本発明に係る連続鋳造用
鋳型は、タンディッシュに直結される連続鋳造用鋳型で
あって、内周面がストレートでかつその内周面に段差を
設けた水冷銅鋳型の前記段差部にセラミックス鋳型を内
挿すると共に、セラミックス鋳型と銅鋳型に焼き嵌めを
施したことを要旨としているのである。
鋳型は、タンディッシュに直結される連続鋳造用鋳型で
あって、内周面がストレートでかつその内周面に段差を
設けた水冷銅鋳型の前記段差部にセラミックス鋳型を内
挿すると共に、セラミックス鋳型と銅鋳型に焼き嵌めを
施したことを要旨としているのである。
【0027】また、第2の本発明に係る連続鋳造用鋳型
は、第1の本発明を構成するセラミックス鋳型の熱伝導
率k(kcal/m・hr・℃)とセラミックス鋳型長
l1 (mm)の関係が、銅鋳型長をl2 (mm)と
した場合、下記の数式5を満足することを要旨としてい
るのである。
は、第1の本発明を構成するセラミックス鋳型の熱伝導
率k(kcal/m・hr・℃)とセラミックス鋳型長
l1 (mm)の関係が、銅鋳型長をl2 (mm)と
した場合、下記の数式5を満足することを要旨としてい
るのである。
【0028】
【数5】
k≦50.0の場合:(−0.1422 log
k+0.428)l2 ≦l1 ≦l2 k>50
.0の場合:(−0.0563 log k+0.28
2)l2 ≦l1 ≦l2 ただし、l2 ≦
1000(mm)
k+0.428)l2 ≦l1 ≦l2 k>50
.0の場合:(−0.0563 log k+0.28
2)l2 ≦l1 ≦l2 ただし、l2 ≦
1000(mm)
【0029】また、第3の本発明に係
る連続鋳造用鋳型は、前記第1又は第2の本発明を構成
するセラミックス鋳型と水冷銅鋳型の嵌合を、下記の数
式6を満足する焼き嵌め温度Ty(℃)で行うことを要
旨としているのである。
る連続鋳造用鋳型は、前記第1又は第2の本発明を構成
するセラミックス鋳型と水冷銅鋳型の嵌合を、下記の数
式6を満足する焼き嵌め温度Ty(℃)で行うことを要
旨としているのである。
【0030】
【数6】k≦20.0の場合:Ty≧117.73 l
og k+9.1320.0<k≦50.0の場合:T
y≧116.00 log k+11.38 k>50
.0の場合:Ty≧46.95 log k +128
.69
og k+9.1320.0<k≦50.0の場合:T
y≧116.00 log k+11.38 k>50
.0の場合:Ty≧46.95 log k +128
.69
【0031】また、本発明に係る連続鋳造方法は
、前記第1ないし第3の本発明に係る連続鋳造用鋳型に
、タンディッシュから接続リングを介して溶湯を連続的
に供給することを要旨としているのである。
、前記第1ないし第3の本発明に係る連続鋳造用鋳型に
、タンディッシュから接続リングを介して溶湯を連続的
に供給することを要旨としているのである。
【0032】
【作用】本発明に係る連続鋳造用鋳型によれば、銅鋳型
の段差部にセラミックス鋳型を内挿し、かつこれら両鋳
型を焼嵌めしているため、鋳造中にセラミックス鋳型が
沈むことがなく、引抜マークの発生を効果的に防止しつ
つ鋼あるいはNi基合金を高速で連続的に鋳造すること
ができ、かつセラミックス鋳型にかかるコストを削減す
ることができる。
の段差部にセラミックス鋳型を内挿し、かつこれら両鋳
型を焼嵌めしているため、鋳造中にセラミックス鋳型が
沈むことがなく、引抜マークの発生を効果的に防止しつ
つ鋼あるいはNi基合金を高速で連続的に鋳造すること
ができ、かつセラミックス鋳型にかかるコストを削減す
ることができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明を図1に示す1実施例に基づい
て説明する。図1は本発明にかかる連続鋳造用鋳型の構
成を示す要部断面図であり、11がストレートな内周面
に段差を付与された銅鋳型、12がこの銅鋳型11と嵌
合するセラミックス鋳型であり、その外周面はストレー
トである。そしてこれら銅鋳型11とセラミックス鋳型
12は連続鋳造時における溶湯熱によっても銅−セラミ
ックス間に隙間が生じることがないように所定の温度以
上で焼き嵌めされている。
て説明する。図1は本発明にかかる連続鋳造用鋳型の構
成を示す要部断面図であり、11がストレートな内周面
に段差を付与された銅鋳型、12がこの銅鋳型11と嵌
合するセラミックス鋳型であり、その外周面はストレー
トである。そしてこれら銅鋳型11とセラミックス鋳型
12は連続鋳造時における溶湯熱によっても銅−セラミ
ックス間に隙間が生じることがないように所定の温度以
上で焼き嵌めされている。
【0034】次にこの図1に示す構成の鋳型を、図12
に示した方法で設置し、連続鋳造した場合について説明
する。なお、比較として銅鋳型の全長にわたってセラミ
ックス鋳型を内挿した構造の鋳型を用いた場合及び銅鋳
型にセラミックス鋳型を焼き嵌めを施さずに内挿した場
合についても併せて説明する。
に示した方法で設置し、連続鋳造した場合について説明
する。なお、比較として銅鋳型の全長にわたってセラミ
ックス鋳型を内挿した構造の鋳型を用いた場合及び銅鋳
型にセラミックス鋳型を焼き嵌めを施さずに内挿した場
合についても併せて説明する。
【0035】セラミックス鋳型12は内径がφ100
〜300 mmで肉厚は10mm、銅鋳型11は上端の
肉厚が10mmである。また銅鋳型11の長さは200
〜1000mmとし、セラミックス鋳型12の長さと
銅鋳型11の上端から内周面の段差までの長さは種々変
更した。鋳造金属はSUS304ステンレス鋼とインコ
ネル625 であり、タンディッシュ4内の溶湯温度は
液相線温度より40〜50℃高くした。そして引抜サイ
クルは100cpmで間欠引抜として鋳造速度をセラミ
ックス鋳型12の材質に応じて種々変更した。下記表1
に比較例における実施時の条件を、下記表2は比較例に
おけるその結果を、下記表3には本発明例における実施
時の条件を、下記表4にはその結果を示す。
〜300 mmで肉厚は10mm、銅鋳型11は上端の
肉厚が10mmである。また銅鋳型11の長さは200
〜1000mmとし、セラミックス鋳型12の長さと
銅鋳型11の上端から内周面の段差までの長さは種々変
更した。鋳造金属はSUS304ステンレス鋼とインコ
ネル625 であり、タンディッシュ4内の溶湯温度は
液相線温度より40〜50℃高くした。そして引抜サイ
クルは100cpmで間欠引抜として鋳造速度をセラミ
ックス鋳型12の材質に応じて種々変更した。下記表1
に比較例における実施時の条件を、下記表2は比較例に
おけるその結果を、下記表3には本発明例における実施
時の条件を、下記表4にはその結果を示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】比較例1〜6は銅鋳型の全長にわたってセ
ラミックス鋳型を内挿した構造の鋳型を用いて鋳造した
場合であるが、いずれも鋳造速度が速すぎたため凝固シ
ェルの強度が十分でなく、鋳型下部よりブレークアウト
した。
ラミックス鋳型を内挿した構造の鋳型を用いて鋳造した
場合であるが、いずれも鋳造速度が速すぎたため凝固シ
ェルの強度が十分でなく、鋳型下部よりブレークアウト
した。
【0041】比較例7〜12はセラミックス鋳型長がA
領域での最小セラミックス鋳型長よりも短く、かつ鋳造
速度が速すぎたため、セラミックス鋳型と銅鋳型の継目
で凝固シェルが生成し、鋳片表面に引抜マークが観察さ
れた。
領域での最小セラミックス鋳型長よりも短く、かつ鋳造
速度が速すぎたため、セラミックス鋳型と銅鋳型の継目
で凝固シェルが生成し、鋳片表面に引抜マークが観察さ
れた。
【0042】比較例13〜18は銅−セラミックス鋳型
に焼き嵌めを施さなかったため、銅−セラミックス間に
隙間が生じて熱伝導が悪くなり、かつ鋳造速度が速すぎ
たため、凝固シェルの強度が十分でなく鋳型下部よりブ
レークアウトした。
に焼き嵌めを施さなかったため、銅−セラミックス間に
隙間が生じて熱伝導が悪くなり、かつ鋳造速度が速すぎ
たため、凝固シェルの強度が十分でなく鋳型下部よりブ
レークアウトした。
【0043】これに対し、本発明例ではいずれも表面性
状の良好な鋳片を高速でトラブルなく鋳造することがで
き、セラミックス鋳型にかかるコストも大幅に削減する
ことができた。
状の良好な鋳片を高速でトラブルなく鋳造することがで
き、セラミックス鋳型にかかるコストも大幅に削減する
ことができた。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、引
抜マークの発生を効果的に防止しつつ鋼あるいはNi基
合金の小ロット連続鋳造鋳片、または小断面の鋳片を高
速で安定して連続鋳造することができ、省工程、省エネ
ルギーによって製造コストの著しい低減が可能となった
。
抜マークの発生を効果的に防止しつつ鋼あるいはNi基
合金の小ロット連続鋳造鋳片、または小断面の鋳片を高
速で安定して連続鋳造することができ、省工程、省エネ
ルギーによって製造コストの著しい低減が可能となった
。
【図1】本発明鋳型の要部断面図である。
【図2】図13の構造の鋳型において、セラミックス鋳
型としてSi3N4 鋳型を用いた場合の鋳型長、鋳型
径と限界鋳造速度の関係図である。
型としてSi3N4 鋳型を用いた場合の鋳型長、鋳型
径と限界鋳造速度の関係図である。
【図3】図13の構造の鋳型において、セラミックス鋳
型としてBN鋳型を用いた場合の鋳型長、鋳型径と限界
鋳造速度の関係図である。
型としてBN鋳型を用いた場合の鋳型長、鋳型径と限界
鋳造速度の関係図である。
【図4】図13の構造の鋳型において、セラミックス鋳
型としてグラファイト鋳型を用いた場合の鋳型長、鋳型
径と限界鋳造速度の関係図である。
型としてグラファイト鋳型を用いた場合の鋳型長、鋳型
径と限界鋳造速度の関係図である。
【図5】図13の構造の鋳型において、セラミックス鋳
型としてSi3N4 鋳型を用いた場合のl1 /l2
と鋳造速度比の関係図である。
型としてSi3N4 鋳型を用いた場合のl1 /l2
と鋳造速度比の関係図である。
【図6】図13の構造の鋳型において、セラミックス鋳
型としてBN鋳型を用いた場合のl1 /l2 と鋳造
速度比の関係図である。
型としてBN鋳型を用いた場合のl1 /l2 と鋳造
速度比の関係図である。
【図7】図13の構造の鋳型において、セラミックス鋳
型としてグラファイト鋳型を用いた場合のl1 /l2
と鋳造速度比の関係図である。
型としてグラファイト鋳型を用いた場合のl1 /l2
と鋳造速度比の関係図である。
【図8】セラミックス熱伝導率と図5〜図7より求めた
A領域におけるセラミックス鋳型長と銅鋳型長の比の最
小値の関係図である。
A領域におけるセラミックス鋳型長と銅鋳型長の比の最
小値の関係図である。
【図9】セラミックス熱伝導率と鋳造中銅鋳型加熱温度
の関係図である。
の関係図である。
【図10】タンディッシュ−鋳型直結式連続鋳造法の説
明図である。
明図である。
【図11】引抜マークの説明図である。
【図12】銅鋳型にセラミックス鋳型を内挿する形式の
鋳型の説明図である。
鋳型の説明図である。
【図13】銅鋳型の全長にわたってセラミックス鋳型を
内挿する形式の鋳型の説明図である。
内挿する形式の鋳型の説明図である。
【図14】銅鋳型の内周面に段差を設け、その段差にセ
ラミックス鋳型を載せセラミックス鋳型長を短縮した形
式の鋳型の説明図である。
ラミックス鋳型を載せセラミックス鋳型長を短縮した形
式の鋳型の説明図である。
11 銅鋳型
12 セラミックス鋳型
Claims (4)
- 【請求項1】 タンディッシュに直結される連続鋳造
用鋳型であって、内周面がストレートでかつその内周面
に段差を設けた水冷銅鋳型の前記段差部にセラミックス
鋳型を内挿すると共に、セラミックス鋳型と銅鋳型に焼
き嵌めを施したことを特徴とする連続鋳造用鋳型。 - 【請求項2】 セラミックス鋳型の熱伝導率k(kc
al/m・hr・℃)とセラミックス鋳型長l1 (m
m)の関係が、銅鋳型長をl2 (mm)とした場合、
下記の数式1を満足することを特徴とする請求項1の連
続鋳造用鋳型。 【数1】 k≦50.0の場合:(−0.1422 log
k+0.428)l2 ≦l1 ≦l2 k>50
.0の場合:(−0.0563 log k+0.28
2)l2 ≦l1 ≦l2 ただし、l2 ≦
1000(mm) - 【請求項3】 セラミックス鋳型と
水冷銅鋳型の嵌合を、下記の数式2を満足する焼き嵌め
温度Ty(℃)で行うことを特徴とする請求項1又は2
の連続鋳造用鋳型。 【数2】k≦20.0の場合:Ty≧117.73 l
og k+9.1320.0<k≦50.0の場合:T
y≧116.00 log k+11.38 k>50
.0の場合:Ty≧46.95 log k +128
.69 - 【請求項4】 請求項1ないし3の連続鋳造用
鋳型に、タンディッシュから接続リングを介して溶湯を
連続的に供給することを特徴とする連続鋳造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP41249490A JPH04220142A (ja) | 1990-12-19 | 1990-12-19 | 連続鋳造用鋳型及びこの鋳型を用いた連続鋳造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP41249490A JPH04220142A (ja) | 1990-12-19 | 1990-12-19 | 連続鋳造用鋳型及びこの鋳型を用いた連続鋳造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04220142A true JPH04220142A (ja) | 1992-08-11 |
Family
ID=18521326
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP41249490A Pending JPH04220142A (ja) | 1990-12-19 | 1990-12-19 | 連続鋳造用鋳型及びこの鋳型を用いた連続鋳造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04220142A (ja) |
-
1990
- 1990-12-19 JP JP41249490A patent/JPH04220142A/ja active Pending
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