JPH04217909A - 口腔衛生用組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、一般的には健全な口腔
衛生を向上させるための組成物に関し、さらに具体的に
言えば通常は不活性な組成物であるが歯および歯茎の表
面に配置した場合に活性化されて歯を白く輝かせる作用
と歯垢とこれから生じる歯根膜炎を治療する作用を有す
る組成物に関する。

【０００２】

【従来技術】虫歯や歯根膜炎が起こるのは、大部分が歯
に歯垢ができるためだとされている。文献によると、世
界の人々の多くが歯を失う原因になる歯根膜炎に悩まさ
れていることが報告されている．歯の歯垢は群体状のバ
クテリアの侵入を受けてできた粘質フィルムの薄層で形
成されている。食物炭水化物の存在下でこのバクテイリ
アの代謝活性が酢酸その他の酸を作り出し、これらの酸
が柔らかな歯茎組織を冒してそれによって歯肉炎が起こ
る。即ち、通常はピンク色の歯茎が赤らんで腫れてきて
しばしば出血を伴う。これらの歯がまた歯のカルシウム
と反応すると有機素地または象牙質の脱石灰が起こり、
バクテリアや液化酵素が更に侵入するのを許すようにな
る。それゆえに、健全な口腔衛生にとって重大なことは
歯垢の減少と制御である。Ｎｇらの特許４，８３９，１
５６（１９８９）で示すように、過酸化水素のようなペ
ルオキシ化合物は、歯垢、歯肉炎、歯根膜炎および損傷
による口腔障害に対して有効である。過酸化水素のうが
い液やその他の調合物が、歯垢や歯根膜炎に関連する嫌
気バクテリアの群体化や増殖を阻止する。更に過酸化水
素は、漂白剤として作用するので、汚れたり変色した歯
または硬エナメル質表面がやや黄ばんだり灰色がかった
正常歯を白くする。たいていのペルオキシ化合物は、口
腔衛生用組成物中に含まれる通常の成分との相溶性がな
かったりまたはそれらの成分と反応してしまうので貯蔵
不安定になりがちである。その結果、その組成物は、歯
垢に群体をつくっている嫌気性バクテリアを殺す活性水
素または発生期の水素を放出する能力を失ってしまう。 この欠点を克服するために、Ｎｇらの特許では安定な過
酸化水素ゲルの水溶液を与えている。また、過酸化水素
の安定性に関しては、Ｗｉｎｓｔｏｎらの特許４，８１
２，３０８（１９８９）がある。安定組成物を作り出す
ためにこの特許では重炭酸ナトリウムと過炭酸ナトリウ
ム混合の歯磨き粉が与えられている。この粉の混合物が
水に触れると活性の過酸化水素を放出する。歯根膜炎と
闘う安定な過酸化水素を与える他の方法としては、Ｓｃ
ｈａｅｆｆｅｒの特許４，５２５，１８０（１９８５）
があり、そこでは二液性にして押すと潰れるチュ−ブ中
の仕切り部分に過酸化水素ゲルを貯蔵し他の仕切り部分
に重炭酸ナトリウムを貯蔵しておくと、チュ−ブが押し
潰された時にだけ過酸化水素ゲルと触れるようになる。 Ｃｌｉｐｐｅｒらの特許４，５３７，７７８（１９８５
）は、口腔衛生用調合物を開示しいるが、そこでは過酸
化水素をこれと相溶性のある他の成分と組み合わせてい
る。Ｓｃｈａｅｆｆｅｒの特許４，２２３，００３（１
９８０）は、歯磨き粉を開示しているが、それはペ−ス
トかパウダ−状で歯からフィルムを取り去る酸化剤とし
て過酸化マグネシウムを含んでいる。Ｓｍｉｇｅｌの特
許４，４０５，５５９（１９８２）は、歯磨きペ−スト
を開示しているが、それは歯から汚れと斑点を取り除く
酸化剤として過酸化カルシウムと過酸化ナトリウムを含
んでいる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】歯垢と闘い汚れを取る
ために酸化剤として過酸化水素を使用するのは問題があ
る。それは、過酸化水素は不安定ですぐにその効能を失
ってしまうばかりか毒性がないわけではないので、その
分量が過剰であたっり使用が長引いたりすると悪い作用
がある。このことは、過硼酸ナトリウムのような他のペ
ルオキシ化合物でも同じである。この発明の組成物は、
過酸化マグネシウムを含んでいるので、前に引用したＣ
ｌｉｐｐｅｒの特許は特に興味がある。この１９８５年
の特許では、虫歯、歯垢、歯肉炎および歯の汚れに関す
る予防処置のための口腔衛生用組成物に過酸化マグネシ
ウムを使用することが知られている。しかし、Ｃｌｉｐ
ｐｅｒは、過酸化マグネシウムが「貯蔵中に不安定にな
って、比較的短期間で活性水素および発生期の水素の放
出能力をどんどん失ってしまう」ことを指摘している。 貯蔵中の安定性を高めたＣｌｉｐｐｅｒの調合物は、過
酸化水素を活性酸素源として含有している。しかし、前
記の理由で過酸化水素はやや不安定であるばかりか毒性
がないわけではないので、Ｃｌｉｐｐｅｒの調合物のタ
イプのものは悪い作用を持っているかもしれない。本発
明の主な課題は、貯蔵中不活性であって、使用のために
活性化したときには、歯のエナメル質を白く輝くように
する化粧品的な作用と歯垢と闘って歯根膜炎にならない
ようにする治療的な作用を示す安全で効果的な口腔衛生
用組成物を提供することにある。更に具体的に言うと、
本発明の課題は、前記タイプの組成物であって副作用が
歯と歯茎組織に安全に維持されるものを与えることであ
る。また、本発明の課題は、繰り返し適用すると、歯肉
炎原体とその毒性生成物の活性を阻止して、処置した歯
茎組織にある程度の健康な色、形および肌ざわりを示す
ような口腔衛生用組成物を提供することにある。簡単に
述べたこれらの課題は、歯および歯茎の表面をブラッシ
したりまたは適用したときに歯を白くするばかりでなく
歯茎の状態を向上させるように作用する口腔衛生用組成
物によって達成された。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、過酸化
マグネシウムと水酸化マグネシウムとを含む口腔衛生用
組成物であって、前記過酸化マグネシウムに対する前記
水酸化マグネシウムの相対量は、前記口腔衛生用組成物
を唾液に触れない通常において不活性で貯蔵可能とする
ためにアルカリ性とするのに十分な量であり、かつ、前
記口腔衛生用組成物は歯および歯茎の表面に配置した場
合に口中の唾液と反応して酸性となって活性化して前記
過酸化マグネシウムが活性酸素を放出することを特徴と
する口腔衛生用組成物が得られる。

【０００５】

【作用】本発明の口腔衛生用組成物は、過酸化マグネシ
ウム及び水酸化マグネシウムの両者を含み、この過酸化
マグネシウムは、活性化されると活性酸素を放出して歯
の表面から汚れを取り除く漂白作用があって歯の表面を
白く輝かせ、また同時に歯垢に関連する嫌気性バクテリ
アを酸化して殺す。前記水酸化マグネシウムは、過酸化
マグネシウムにアルカリ性を与え、これによってこの口
腔衛生用組成物は歯磨きチュ−ブまたはその他のシ−ル
容器に貯蔵されているときには不活性であるが口腔に適
用された時にのみ活性化されて唾液によって口中を酸性
にする。

【０００６】

【実施例】本発明は、過酸化マグネシウムと水酸化マグ
ネシウムとを含む口腔衛生用組成物であって、前記過酸
化マグネシウムに対する前記水酸化マグネシウムの相対
量は、前記口腔衛生用組成物を唾液に触れない通常にお
いて不活性で貯蔵可能とするためにアルカリ性とするの
に十分な量であり、かつ、前記口腔衛生用組成物は歯お
よび歯茎の表面に配置した場合に口中の唾液と反応して
酸性となって活性化して前記過酸化マグネシウムが活性
酸素を放出することを特徴とする。

【０００７】本発明の口腔衛生用組成物は、これを歯お
よび歯茎の表面にブラッシしたりまたは適用するとそれ
に付着しまたは取り除くことができる層を作るような粘
性ペ−スト形式のものが好ましい。この層は、数分間歯
および歯茎の表面に留まっていてその間に活性酸素を放
出して歯のエナメル質を白くし、同時に歯垢に関係する
嫌気性バクテリアを酸化して殺す。次に、本発明の口腔
衛生用組成物の成分を下記の表１に示す。

【０００８】

【表１】

【０００９】本発明の口腔衛生用組成物は、その粘度が
中程度の濃いクリ−ムから厚いペ−ストまでに広がった
範囲で調節される。過酸化マグネシウムは全く水に不溶
であるが、水中で攪拌すると活性酸素を徐々に放出して
部分加水分解が起こる。この活性酸素の放出が歯のエナ
メル質の表面を酸化漂白して同時に歯肉を処理する。白
く輝くようになるのはこの口腔衛生用組成物の一の作用
であって、それはまた歯垢（ｄｅｎｔａｌ　　ｐｌａｑ
ｕｅ）に巣喰う嫌気バクテリアと闘う酸化殺菌剤または
坑微生物剤として治療的に働き歯肉炎を防ぐ。この処理
は歯をブラッシして毎度繰り返され、この口腔衛生用組
成物は各処理の終りにには歯の上に数分間以上留まるの
で、歯茎組織の状態にかなりの向上が見られる。繰り返
しての処置（日に数回）で歯茎組織はその正常な健康的
でピンク色のしっかりした状態に快復する。この口腔衛
生用組成物は、少量の研磨剤成分を含んでいるが、エナ
メル質の表面に損傷を加えることなく長い期間歯をブラ
ッシすることができる。

【００１０】この口腔衛生用組成物を調合する際に、先
ずグリセリン、脱イオン水、カルボキシルメチルセルロ
−スナトリウムおよびソルビト−ルを混合して望ましい
整合性のゲルを作り、その後他の成分をこのゲルに攪拌
して混合することによりこの口腔衛生用組成物を完成す
る。この口腔衛生用組成物は、非酸性またはアルカリ性
で即ちｐＨが８以上である。この口腔衛生用組成物は、
ｐＨが約９．５〜１１．０の範囲であることが望ましい
。この口腔衛生用組成物は、アルカリ性の状態で不活性
で安定であって押し出しチュ−ブまたは他の適当なシ−
ル容器で貯蔵される。しかし、この口腔衛生用組成物は
、口腔に適用した時に口中の唾液で酸性になり、この場
合にだけ活性酸素を放出し続ける。

【００１１】本発明者が、一緒に出願中のもので開示し
た量に較べれば比較的少量の脱イオン水をこの口腔衛生
用組成物が含んでいることに注目すべきである。これが
少量である理由は、過酸化マグネシウムが全く水に不溶
であるが長い間貯蔵すると相互反応が起こるらしく活性
酸素が放出されるので、その組成物を口腔に使用すると
きに効能が弱まってしまった状態になるが、比較的少量
の水が組成物に含まれていると実効貯蔵寿命が延びる。 好ましい成分の口腔衛生用組成物が開示されたが、それ
を変更してもこの発明から外れるものではない。それ故
に、これらの開示内容以外のゲル化剤や増粘剤が使え、
かつ、他のスイ−トナ−や風味剤をこの口腔衛生用組成
物に採用してもよい。

【００１２】

【発明の効果】本発明の口腔衛生用組成物は、貯蔵中不
活性であって、使用のために活性化したときには、歯の
エナメル質を白く輝くようにし、かつ、歯垢と闘って歯
根膜炎にならないようにすることができる。

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　過酸化マグネシウムと水酸化マグネシ
   ウムとを含む口腔衛生用組成物であって、前記過酸化マ
   グネシウムに対する前記水酸化マグネシウムの相対量は
   、前記口腔衛生用組成物を唾液に触れない通常において
   不活性で貯蔵可能とするためにアルカリ性とするのに十
   分な量であり、かつ、前記口腔衛生用組成物は歯および
   歯茎の表面に配置した場合に口中の唾液と反応して酸性
   となって活性化して前記過酸化マグネシウムが活性酸素
   を放出することを特徴とする口腔衛生用組成物。
2. 【請求項２】　　請求項１に記載の口腔衛生用組成物に
   おいて、前記過酸化マグネシウムに対する前記水酸化マ
   グネシウムの相対量は、口腔衛生用組成物を唾液に触れ
   ない通常においてｐＨが８以上のアルカリ度とする量で
   あることを特徴とする口腔衛生用組成物。
3. 【請求項３】　　請求項２に記載の口腔衛生用組成物に
   おいて、前記過酸化マグネシウムに対する前記水酸化マ
   グネシウムの相対量は、口腔衛生用組成物を唾液に触れ
   ない通常においてｐＨが約９．５〜１１．０とする量で
   あることを特徴とする口腔衛生用組成物。
4. 【請求項４】　　請求項１に記載の口腔衛生用組成物に
   おいて、更に歯磨きペ−ストを作り出す量の増粘剤とゲ
   ル剤とを含むことを特徴とする口腔衛生用組成物。
5. 【請求項５】　　請求項４に記載の口腔衛生用組成物に
   おいて、前記増粘剤がカルボキシルメチルセルロ−スナ
   トリウムであることを特徴とする口腔衛生用組成物。
6. 【請求項６】　　請求項４に記載の口腔衛生用組成物に
   おいて、前記ゲル剤がグリセリンであることを特徴とす
   る口腔衛生用組成物。
7. 【請求項７】　　請求項１に記載の口腔衛生用組成物に
   おいて、更にこの口腔衛生用組成物に湿潤度を与え、か
   つ、所望の粘度を与える量の脱イオン水を含むことを特
   徴とする口腔衛生用組成物。
8. 【請求項８】　　請求項１に記載の口腔衛生用組成物に
   おいて、更にこの口腔衛生用組成物内に湿気を維持する
   保湿剤をしてソルビト−ルを含むことを特徴とする口腔
   衛生用組成物。
9. 【請求項９】　　請求項１に記載の口腔衛生用組成物に
   おいて、更に洗剤及び発泡剤としてラウリル硫酸ナトリ
   ウムを含むことを特徴とする口腔衛生用組成物。
10. 【請求項１０】　　請求項１に記載の口腔衛生用組成物
    において、この口腔衛生用組成物がペ−ストの形態で歯
    磨きペ−ストチュ−ブの内部に貯蔵されていることを特
    徴とする口腔衛生用組成物。