JPH04217678A - 置換アルキニルアミン誘導体 - Google Patents

置換アルキニルアミン誘導体

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Publication number
JPH04217678A
JPH04217678A JP32759390A JP32759390A JPH04217678A JP H04217678 A JPH04217678 A JP H04217678A JP 32759390 A JP32759390 A JP 32759390A JP 32759390 A JP32759390 A JP 32759390A JP H04217678 A JPH04217678 A JP H04217678A
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JP
Japan
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group
atom
formula
lower alkyl
ring
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Pending
Application number
JP32759390A
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English (en)
Inventor
Yoshimi Tsuchiya
義己 土谷
Hitoshi Masaki
正木 人志
Toshihiko Sato
俊彦 佐藤
Toshio Kamei
亀井 敏夫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MSD KK
Original Assignee
Banyu Phamaceutical Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Banyu Phamaceutical Co Ltd filed Critical Banyu Phamaceutical Co Ltd
Publication of JPH04217678A publication Critical patent/JPH04217678A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は新規な置換アルキニルアミン誘導体に関し、更
に詳しくは医薬の分野、特には高コレステロール血症、
高脂血症ひいては動脈硬化症の治療及び予防の分野で有
用な置換アルキニルアミン誘導体及びその無毒性塩並び
にその用途に関するものである。
従来の技術 近年、人口の高齢化及び食生活の変化等により、動脈硬
化症並びにそれに伴う各種冠及び脳動脈系疾患の発生頻
度の増加が指摘されている。この動脈硬化症の発生には
種々の要因が考えられているが、特には、血中コレステ
ロールの上昇が最も主要な危険因子の1つであり、その
為、動脈硬化症の予防及び治療には血中コレステロール
の低下剤が有効である[エイジェンツ・ユーズド・ツー
・トリート・ハイパーリピデミア、ドラッグ・エバリュ
エイションズ.シックスス.エディション(Agent
sUsed to Treat HyPerliPid
emia、DrugEvaluations 6th.
 edition),903−926(1986)]。
また、これら血中コレステロール低下剤の中では、生体
内に於けるコレステロールの生合成阻害剤が、その明確
な作用機序と強い薬効により高い評価を受けている[プ
ロソーディング・ナショナル・アカデミー.サイエンス
(Proc.Natl.Acad.Sci.)、77、
3957(1980)]。しかし、現在迄に知られてい
るコレステロール生合成阻害剤は、その多くがコレステ
ロール生合成過程の初期或いは後期の阻害剤であるため
、コレステロール生合成の阻害と同時に他の生理的に重
要な種々の生体産物の生成をも抑制したり、更には、阻
害により生じる前駆体の蓄積が他の疾病の原因となる等
の問題点を有する。
本発明者等は、先に、一連の置換アリルアミン誘導体が
補乳動物のコレステロール生合成系の中期に位置するス
クアレン・エポキシダーゼを選択的に阻害し、その結果
、既存のコレステロール生合成阻害剤とは作用機序を異
にする血中コレステロール低下剤として有用であること
を報告した[特願昭63−296840号、欧州特許公
開318860号、PCT/JP89/00522]。
なお、哺乳動物のスクアレン.エポキシダーゼ阻害剤に
ついては、本発明者等に係わる報告以外にも最近いくつ
かの報告が見られるが、記載されている化合物の活性は
いずれも著しく低いものである[ジャーナル・オブ・ケ
ミカル.リサーチ.シノブセス(J.Chem.Res
earch(s))、18−19(1988);ジャー
ナル.オブ.ジ.アメリカン.ケミカル.ソサエティ(
J.Am.ChemSoc.)、111、1508−1
510(1989);ジャーナル・オブ・メディシナル
・ケミストリー(J.MedChem.)、32、 2
152−2158(1989);特開昭64−3144
号公報]。
本発明の主たる目的は、既存の薬剤に比ベて、より安全
性が高く、且つ、優れた抗コレステロール作用を有する
抗コレステロール血症剤、抗高脂血症剤、ひいては動脈
硬化症の治療及び予防剤を提供せんとするものである。
課題を解決するための手段 本発明者等は、先に、一連の置換アリルアミン誘導体が
、哺乳動物のスクアレン・エポキシダーゼを選択的に阻
害し、且つ、強力な抗コレステロール作用を有すること
を報告した[特願昭63−296840号、欧州特許公
開318860号]。今回、更に鋭意研究を重ねた結果
、下記一般式[I]で表される、二重結合が一重結合又
は三重結合に変換された置換アルキニルアミン誘導体が
、先に報告した化合物群に比ベて更に優れた特性を有す
ることを発見し、本発明を完成した。
即ち、本発明は一般式 [式中、A1及びA2は同一又は異なってメチン基、窒
素原子、酸素原子又は硫黄原子を示し;Q1及びQ2は
同一又は異なって窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から
なる群から選ばれる1個又は2個のヘテロ原子を含んで
いてもよく、且つ、隣接する炭素原子及びA1又はA2
と共に5員又は6員の芳香環を形成する基を示し、X及
びYは同一又は異なっていてもよく、各々、酸素原子、
硫黄原子、カルボニル基、式;−CHRa−(式中、R
aは水素原子又は低級アルキル基を示す)で表される基
又は式;−NRb−(式中、Rbは水素原子又は低級ア
ルキル基を示す)で表される基を示すか、或いはX及び
Yの両者が一緒になってビニレン基若しくはエチニレン
基を示し:Rは窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からな
る群から選ばれる1個〜4個のヘテロ原子を含む5員又
は6員の複素環基を示し;R1は水素原子、低級アルキ
ル基、低級ハロアルキル基、低級アルケニル基、低級ア
ルキニル基又はシクロアルキル基を示し、R2、R3、
R4及びR5は同一又は異なって水素原子、ハロゲン原
子、低級アルキル基を示すか、或いはR2とR4及びR
3とR5が一緒になって単結合を示し、R5及びR7は
同一又は異なってフッ素原子、トリフルオロメチル基又
は低級アルキル基を示すか、又は両者が結合して隣接す
る炭素原子と共にシクロアルカンを形成する基を示し、
R8は水素原子、フッ素原子、トリフルオロメチル基、
アセトキシ基、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を
示し;R9及びR10は同一若しくは異なって水素原子
、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、低級アルキル基又
は低級アルコキシ基を示す。但し、X及びYのどちらか
一方が酸素原子、硫黄原子又は式;−NRb−(式中、
Rbは前記の意味を有する)で表される基を示す場合、
他方はカルボニル基又は式;−CHRa−(式中、Ra
は前記の意味を有する)で表される基を示す]で表され
る置換アルキニルアミン誘導体及びその無毒性塩、並び
に高コレステロール血症、高脂血症及び動脈硬化症の予
防及び/又は治療におけるその用途を提供するものであ
る。
次に、この明細書の記載において言及される各種用語の
定義及びその具体的な例について説明する。
「低級」なる語は、この語が付された基又は化合物の炭
素数が6個以下、好ましくは5個以下であることを意味
するのに用いる。従って低級アルキル基としては、例え
ばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、
ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert
−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチ
ル基等の炭素数1〜5個の直鎖又は分枝状のアルキル基
が挙げられ、低級ハロアルキル基としては、例えばトリ
フルオロメチル基、2−フルオロエチル基、2−クロロ
エチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、3−フ
ルオロプロピル基、2−フルオロ−2−メチルプロピル
基、4−フルオロブチル基等の1〜3個のハロゲン原子
を有する炭素数1〜5個のハロアルキル基が挙げられ、
低級アルケニル基としては、例えばアリル基、2−メチ
ル−2−プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル
基、2−ペンテニル基等の炭素数3〜5個の直鎖又は分
枝状のアルケニル基が挙げられ、低級アルキニル基とし
ては、例えばプロパルギル基、2−ブチニル基、3−ブ
チニル基、1−メチル−2−ブチニル基、2−ペンチニ
ル基等の炭素数3〜5個の直鎖又は分枝状のアルキニル
基が挙げられ、また、低級アルコキシ基としては、例え
ばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポ
キシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキ
シ基、tert−ブトキシ基又はペントキシ基等の炭素
数1〜5個の直鎖又は分枝状のアルコキシ基が挙げられ
る。シクロアルキル基及びシクロアルカンとは炭素数3
〜6個のシクロアルキル基及びシクロアルカンをそれぞ
れ意味し、具体的にはシクロプロピル基、シクロブチル
基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロア
ルキル基及びシクロプロパン、シクロブタン、シクロペ
ンタン、シクロヘキサン等のシクロアルカンが挙げられ
る。ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原
子又はヨウ素原子を意味する。
次に、前記一般式[I]で表される本発明の化合物を更
に具体的に開示するため、式[I]に於いて用いられる
各種記号につき、その好適な具体例を挙げて更に詳細に
説明する。
Rで示されうる窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からな
る群から選ばれる1個〜4個のヘテロ原子を含む5員又
は6員の複素環基としては、例えばピロリル基、フリル
基、チエニル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基
、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、
ピラゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基
、トリアゾリル基、テトラゾリル基、フラザニル基、ピ
リジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニ
ル基、トリアジニル基等の芳香族複素環基、例えばジヒ
ドロチエニル基、テトラヒドロチエニル基、ピロリニル
基、ピロリジニル基、オキサゾリニル基、オキサゾリジ
ニル基、イソオキサゾリニル基、イソオキサゾリジニル
基、チアゾリニル基、チアゾリジニル基、イソチアゾリ
ニル基、イソチアゾリジニル基、1,2−ジチオラニル
基、1,3−ジチオラニル基、1,2−ジチオリル基、
1,3−ジチオリル基、ジヒドロチオピラニル基、テト
ラヒドロチオピラニル基、1,4−ジチアニル基、1,
4−ジチイニル基、1,4−オキサチイニル基又はチオ
モルホリニル基等の非芳香族複素環基等が挙げられ、こ
のうちチエニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソ
オキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イ
ミダゾリル基、ピリジル基又はジヒドロチエニル基等が
好ましく、更に、特には3−チエニル基、1−ピロリル
基、5−オキサゾリル基、4−イソオキサゾリル基、5
−イソオキサゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾ
リル基、3−イソチアゾリル基、4−イソチアゾリル基
、5−イソチアゾリル基、3−ピリジル基、2,3−ジ
ヒドロ−4−チエニル基、2,5−ジヒドロ−3−チエ
ニル基等が好ましい。
X及びYは、前述のとおり、同一又は異なっていてもよ
く、各々、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、式:−
CHRa−(式中、Raは水素原子又は低級アルキル基
を示す)で表される基又は式:−NRb−(式中、Rb
は水素原子又は低級アルキル基を示す)で表される基を
示すか、或いはX及びYが一緒になってビニレン基若し
くはエチニレン基を示し、但し、X及びYのどちらか一
方が酸素原子、硫黄原子又は式:−NRb−(式中、R
bは水素原子又は低級アルキル基を示す)で示される基
を示す場合、他方はカルボニル基又は式:−CHRa−
(式中、Raは水素原子又は低級アルキル基を示す)で
示される基を示す。即ち、式:−X−Y−で示される基
としては、具体的には、式:−(CHRa)2−、−C
HRaO−、−OCHRa−、−CHRaS−、−SC
HRa−、−CHRaNRb−、−NRbCHRa−、
−CHRaCO−、−COCHRa−、−COO−、−
OCO−、−COS−、−SCO−、−CONRb−、
−NRbCO−、−CH=CH−、−C±C−(式中、
Ra及びRbは前記の意味を有する)で表される基を意
味し、このうち、特に、エチレン基、(E)−ビニレン
基又は式:−CH2O−で表される基、式:−CH2S
−で表される基、式:−OCH2−で表される基、式:
−SCH2−で表される基、式:−CH2NH−で表さ
れる基若しくは式:−NHCH2−で表される基が好ま
しい。
R1は水素原子、低級アルキル基、低級ハロアルキル基
、低級アルケニル基、低級アルキニル基又はシクロアル
キル基を示し、このうち、好ましい低級アルキル基とし
ては、メチル基、エチル基若しくはプロピル基が挙げら
れ、また好ましい低級ハロアルキル基としては2−フル
オロエチル基を、好ましい低級アルケニル基としてはア
リル基を、好ましい低級アルキニル基としてはプロパル
ギル基を、更に、好ましいシクロアルキル基としてはシ
クロプロピル基をそれぞれ挙げることができる。
R2、R3、R4及びR5は同一又は異なって水素原子
、ハロゲン原子又は低級アルキル基を示すか、或いはR
2とR4及びR3とR5が一緒になって単結合を示し、
このうち、好ましいハロゲン原子としては、フッ素原子
又は塩素原子を、また、好ましい低級アルキル基として
は、メチル基又はエチル基をそれぞれ挙げることができ
る。更に、R2とR4及びR3とR5が一緒になって単
結合を示す場合とは、具体的には、R2とR4、R3と
R5及びそれらが隣接する炭素原子とが一緒になって三
重結合を形成する場合を意味する。
R6及びR7は同一又は異なってフッ素原子、トリフル
オロメチル基又は低級アルキル基であるか、或いは両者
が結合して隣接する炭素原子と共にシクロアルカンを形
成する基を示し、このうち、特に好ましい基としては、
R6及びR7の両者がフッ素原子、メチル基、エチル基
、プロピル基を示すか、或いは両者が隣接する炭素原子
と共にシクロプロパン環を形成する場合が挙げられ、更
に両者がメチル基である場合が最も好ましい。
R5は水素原子、フッ素原子、トリフルオロメチル基、
アセトキシ基、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を
示し、好ましい低級アルキル基としては、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基又はブチル基等の炭素数1〜
4個の直鎖状の低級アルキル基を挙げることができ、ま
た好ましい低級アルコキシ基としては、メトキシ基、エ
トキシ基又はプロポキシ基等の炭素数1〜3個の直鎖状
のアルコキシ基が挙げられる。このうち、特に、フッ素
原子、トリフルオロメチル基、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、メトキシ基、エトキシ基又はプロポキシ基が
好ましく、更にフッ素原子、メチル基、エチル基、メト
キシ基又はエトキシ基が最も好ましい。
れる芳香環とは、具体的には両者が同一又は異なってベ
ンゼン環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、オキ
サゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソ
チアゾール環、イミダゾール環、1,3,4−オキサジ
アゾール環、1,3,4−チアジアゾール環、ピリジン
環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環又はトリ
アジン環である窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からな
る群から選ばれる1個〜3個のヘテロ原子を含んでいて
もよい5員又は6員の芳香環を意味し、 香環はベンゼン環又はチオフェン環が好ましい。
また、該芳香環は、通常無置換の場合が最も好ましいが
、場合により、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、低級
アルキル基又は低級アルコキシ基等の置換基で置換され
ていてもよく、それ故、R8及びR10で示されるそれ
等置換基の例としては、例えば水酸基、フッ素原子、塩
素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、メトキシ基等
が挙げられる。
かくして、本発明により提供される化合物において、好
適な例としては、Rがピロリル基、フリル基、チエニル
基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル
基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基
、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリ
ル基、テトラゾリル基、フラザニル基、ピリジル基、ピ
リダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリア
ジニル基、ジヒドロチエニル基、テトラヒドロチエニル
基、ピロリニル基、ピロリジニル基、オキサゾリニル基
、オキサゾリジニル基、イソオキサゾリニル基、イソオ
キサゾリジニル基、チアゾリニル基、チアゾリジニル基
、イソチアゾリニル基、イソチアゾリジニル基、1,2
−ジチオラニル基、1,3−ジチオラニル基、1,2−
ジチオリル基、1,3−ジチオリル基、ジヒドロチオピ
ラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、1,4−ジチ
アニル基、1,4−ジチイニル基、1,4−オキサチイ
ニル基又はチオモルホリニル基であり; る5員又は6員の芳香環が同一又は異なってベンゼン環
、ピロール環、フラン環、チオフェン環、オキサゾール
環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾー
ル環、イミダゾール環、1,3,4−オキサジアゾール
環、1,3,4−チアジアゾール環、ピリジン環、ピリ
ダジン環、ピリミジン環、ピラジン環又はトリアジン環
であり;X及びYが同一又は異なっていてもよく、各々
、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、式:−CHRa
−(式中、Raは水素原子又は低級アルキル基を示す)
で表される基又は式:−NRb−(式中、Rbは水素原
子又は低級アルキル基を示す)で表される基であるか、
或いはX及びYの両者が一緒になってビニレン基若しく
はエチニレン基[但し、X及びYのどちらか一方が酸素
原子、硫黄原子又は式:−NRb−(式中、Rbは前記
の意味を有する)で表される基を示す場合、他方はカル
ボニル基又は式:−CHRa−(式中、Raは前記の意
味を有する)で表される基である]であり;R1が水素
原子、低級アルキル基、低級ハロアルキル基、低級アル
ケニル基低級アルキニル基又はシクロアルキル基であり
;R2、R3、R4及びR5が同一又は異なって水素原
子、ハロゲン原子、低級アルキル基であるか、或いはR
2とR4及びR3とR5が一緒になって単結合であり;
R6及びR7が同一又は異なってフッ素原子、トリフル
オロメチル基又は低級アルキル基であるか、或いは両者
が結合して隣接する炭素原子と共にシクロアルカンを形
成する基であり;R8が水素原子、フッ素原子、トリフ
ルオロメチル基、アセトキシ基、低級アルキル基又は低
級アルコキシ基であり;R8及びR10が同一又は異な
って水素原子、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、低級
アルキル基又は低級アルコキシ基である前記一般式[I
]の置換アルキニルアミン誘導体が挙げられる。これら
の群の中では、式: チオフェン環であるものが好ましく、更には、Rがチエ
ニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリ
ル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル
基、ピリジル基又はジヒドロ芳香環がベンゼン環又はチ
オフェン環で、且つ、ピロール環、フラン環、チオフェ
ン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾー
ル環、イソチアゾール環、イミダゾール環、1,3,4
−オキサジアゾール環、1,3,4−チアジアゾール環
、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン
環又はトリアジン環であるものが好ましく、このうち、
特に、Rが3−チエニル基、1−ピロリル基、5−オキ
サゾリル基、4−イソオキサゾリル基、5−イソオキサ
ゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾリル基、3−
イソチアゾリル基、4−イソチアゾリル基、5−イソチ
アゾリル基、3−ピリジル基、2,3−ジヒドロ−4−
チエニル基又は2,5−ジヒドロ−3−チエニル基であ
り;で表される芳香環がベンゼン環、フラン環、チオフ
ェン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾ
ール環、イソチアゾール環、1,3,4−オキサジアゾ
ール環、1,3,4−チアジアゾール環、ピリジン環、
ピリダジン環、ピリミジン環又はピラジン環であるもの
が好ましい。
更に好ましい化合物群としては、Rが3−チエニル基、
1−ピロリル基、5−オキサゾリル基、4−イソオキサ
ゾリル基、5−イソオキサゾリル基、4−チアゾリル基
、5−チアゾリル基−3−イソチアゾリル基、4−イソ
チアゾリル基、5−イソチアゾリル基、3−ピリジル基
、2,3−ジヒドロ−4−チエニル基又は2,5−ジヒ
ドロ−3−チエニル基であり;Xがメチレン基で、且つ
、Yがメチレン基、酸素原子、硫黄原子又はイミノ基で
あるか、Yがメチレン基で、且つ、Xがメチレン基、酸
素原子、硫黄原子又はイミノ基であるか、或いはX及び
Yの両者が一緒になって(E)−ビニレン基であり; で表される芳香環がベンゼン環、フラン環、チオフェン
環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール
環、イソチアゾール環、1,3,4−オキサジアゾール
環、1,3,4−チアジアゾール環、ピリジン環、ピリ
ダジン環Cピリミジン環又はピラジン1環であり;R^
1がメチル基、エチル基、プロピル基、2−フルオロエ
チル基、アリル基、プロパルギル基又はシクロプロピル
基であり;R2、R3、R4及びR5が同一又は異なっ
て水素原子、メチル基、エチル基、フッ素原子又は塩素
原子であるか、或いはR2とR4及びR3とR5が一緒
になって単結合であり;R6及びR7が同一又は異なっ
てフッ素原子、メチル基、エチル基、プロピル基である
か、或いは両者が結合して隣接する炭素原子と共にシク
ロプロパン環を形成する基であり;R6が水素原子、フ
ッ素原子、トリフルオロメチル基、アセトキシ基、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、メトキシ基、エトキシ基
又はプロポキシ基であり;R9及びR10が同一又は異
なって水素原子、水酸基、フッ素原子、塩素原子、シア
ノ基、メチル基、エチル基又はメトキシ基である化合物
である。このうち、特に、Rが3−チエニル基、1−ピ
ロリル基、5−オキサゾリル基、4−イソオキサゾリル
基、5−イソオキサゾリル基、4−チアゾリル基、5−
チアゾリル基、3−イソチアゾリル基、4−イソチアゾ
リル基、5−イソチアゾリル基、3−ピリジル基、2,
3−ジヒドロ−4−チエニル基、2,5−ジヒドロ−3
−チエニル基であり; で表される芳香環がベンゼン環、フラン環、チオフェン
環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール
環、イソチアゾール環、1,3,4−オキサジアゾール
環、1,3,4−チアジアゾール環、ピリジン環、ピリ
ダジン環、ピリミジン環又はピラジン環であり;−X−
Y−で表される基が、エチレン基、(E)−ビニレン基
、式:−CH2、O−で表される基、式:−OCH2− で表される基、式:−CH2S−で表される基、式:−
SCH2−で表される基、式:−CH2NH−で表され
る基若しくは式:−NHCH2−で表される基であり、
R1がメチル基、エチル基、プロピル基、2−フルオロ
エチル基、アリル基、プロパルギル基又はシクロプロピ
ル基であり、R2、R3、R4及びR5が同一又は異な
って水素原子、メチル基、エチル基、フッ素原子又は塩
素原子であるか、或いはR2とR4及びR3とR5が一
緒になって単結合であり:R6及びR7がメチル基であ
り;R5がフッ素原子、メチル基、エチル基、メトキシ
基又はエトキシ基であり;R8及びR10が水素原子で
ある化合物が好ましい。
前記式[I]の置換アルキニルアミン誘導体は、酸付加
塩の形で存在することができ、そのような酸付加塩とし
ては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、
硫酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩若しくはリン酸塩等の無機
酸塩:又は、例えばp−トルエンスルホン酸塩、ベンゼ
ンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、シュウ酸塩、コ
ハク酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩若しくは
マレイン酸塩等の有機酸塩が挙げられ、特に製薬学上許
容され得る無毒性の塩が好ましい。
また、本発明の式[I]の化合物は、その置換基の態様
によっては、ジアステレオ異性体、幾何異性体、光学異
性体等の立体異性体が存在する場合があるが、本発明は
、これら全ての立体異性体及びそれらの混合物をも包含
する。
次に、本発明に係る化合物の一般的製造法について説明
する。
本発明の式[I]の化合物は、例えば下記の製法A、B
及びCのいずれかの方法を用いて製造することができる
[製法A] [製法B] [製法C] [式中、Zは脱離基を示し;R11は低級アルキル基、
低級ハロアルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニ
ル基又はシクロアルキル基を示し、またA1、A2、Q
1、Q2、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7
、R8、R9及びR10は前記の意味を有する]上記製
法A、B及びCは、いずれも有機合成化学の分野でよく
知られたアミン類のアルキル化反応であり、従って、そ
れ自体公知の通常の手段を用いて行うことができる。通
常、反応はいずれの場合も反応に悪影響を及ぼさない溶
媒、例えばベンゼン、トルエン若しくはキシレン等の芳
香族炭化水素;例えばエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン若しくはジオキサン等のエーテル類;例えば塩化メ
チレン、クロロホルム若しくはジクロルエタン等のハロ
ゲン化炭化水素、例えばエタノール若しくはイソプロパ
ノール等のアルコール類;ジメチルホルムアミド、アセ
トニトリル若しくはジメチルスルホキシド等の非プロト
ン性極性溶媒:又はそれらの混合物を使用して、通常、
製法Aの場合化合物[II]及び化合物[III]を、
製法Bの場合化合物[IV]及び化合物[V]を、また
製法Cの場合化合物[VI]及び化合物[VII]を等
モル比で反応させるか、又はいずれか一方を少過剰反応
させることにより行われる。この時採用される反応条件
としては、反応温度は一般に−20℃から溶媒の沸点ま
で、好ましくは室温〜150℃であり、また反応時間は
通常、5分間〜10日間、好ましくは1〜24時間とす
ることができる。またこの反応では、反応を円滑に進め
るために塩基の存在下に行うことが有利であり、その際
使用される塩基としては、例えば水素化ナトリウム、水
素化リチウム若しくは水素化カリウム等の水素化アルカ
リ金属:例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム若し
くは水酸化カルシウム等のアルカリ金属若しくはアルカ
リ土類金属水酸化物、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム若しくは炭酸水素ナトリウム等の炭酸アルカリ金属
塩;又は例えばトリエチルアミン若しくはピリジン等の
有機アミン類等が挙げられる。これら塩基の使用量は、
一般には、各原料化合物に対して等モルか又は過剰量、
好ましくは1〜2モルとすることができる。
以上の工程で得られる本発明の目的化合物[I]は、例
えばカラムクロマトグラフィー、溶媒抽出法、沈殿法又
は再結晶法等を単独或いは適宜組み合せて行うことによ
り単離精製することができる。
更に、必要により、一般式[I]で表される本発明の化
合物の遊離塩基をその酸付加塩に変換したり、またその
逆に酸付加塩をその遊離塩基に変換することができる。
式[I]の化合物の遊離塩基をその酸付加塩に変換する
工程、また、酸付加塩をその遊離塩基に変換する工程は
、それぞれに対応する酸又は塩基を用いて通常の方法に
より容易に行うことができる。
なお、Zで示される脱離基としては、例えば塩素原子、
臭素原子若しくはヨウ素原子等のハロゲン原子、又は例
えばメタンスルホニルオキシ基若しくはp−トルエンス
ルホニルオキシ基等の有機スルホニルオキシ基が挙げら
れる。
上記製法A〜Cで用いられる原料化合物[II]〜[V
II]は、市販品として購入するか又は本発明者等が先
に報告した製法[特願昭63−296840号、欧州特
許公開318860号]、或いはそれらに準ずる方法等
により製造入手することができる。
一般式[I]で表される本発明の化合物は、哺乳動物の
スクアレン・エポキシダーゼを極めて選択的、且つ、強
力に阻害し、抗コレステロール血症剤、抗高脂血症剤、
ひいては抗動脈硬化剤としての用途が期待される有用な
化合物である。
このことを立証するために、以下に試験例を挙げて説明
する。
試験例 スクアレン・エポキシダーゼ阻害作用 (1)スクアレン・エポキシダーゼの調製ヒトのスクア
レン・エポキシダーゼをジャーナル・オブ.バイオロジ
カル.ケミストリー(J.Biol.Chem.)第2
45巻、第1570頁(1970年);同第250巻、
第1572頁(1975年)に記載の方法に準じて調製
する。
即ち、ヒューマン ヘパトーマ(Hep−G2)細胞を
5%二酸化炭素混合空気下37℃で培養する。培養終了
後細胞をかき取り遠心分離により採取する。0.1M 
Tris−HCl緩衝液(pH7.5)に懸濁し(1×
101cell/ml)ホモジナイズし、9750Xg
で10分間遠心分離し、次いで沈渣を0.1M Tri
s−HCl緩衝液(pH7.5)で洗浄した後、105
000Xgで1時間遠心分離する。得られたミクロソー
ムを、蛋白量20mg/mlになるよう0.1M Tr
is−HCl緩衝液(pH7.5)に懸濁し、氷冷下1
%トリトンX−100の存在下、撹拌して可溶化する。
この可溶化処理後、1mM EDTA及び1mMジチオ
スレイトールでトリトンX−100濃度を0.125%
に希釈し、105000X gで1時間遠心分離する。得られた上清をスクアレン・
エポキシダーゼ画分として、後記の試験に使用する。
(2)スクアレン・エポキシダーゼ活性の測定法ヒトの
スクアレン・エポキシダーゼ活性の測定は、ジャーナル
・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J.Biol
.Chem.)第245巻、第1670頁(1970年
)に記載の方法に準じて行う。
即ち、(1)で調製したスクアレン・エポキシダーゼ画
分の0.2ml[蛋白量0.4mg,0.1%トリトン
X−100,20μM Tris−HCl緩衝液(pH
7.5)],100μM FAD,1mMNADPH、
1mM EDTA及び8μM 3H−スクアレン−トゥ
イーン80懸濁液からなる溶液に試験薬剤のジメチルス
ルホキシド溶液3μlを加え、全量を0.3mlとし、
37℃で60分間振盪反応させる。10%水酸化カリウ
ム−メタノール溶液0.3mlを加えて反応を停止させ
、75℃で1時間加熱する。次いで非ケン化物質を石油
エーテルで抽出した後、窒素気流下濃縮乾固する。
得られた残渣を少量のエチルエーテルに溶かしてPre
−coated Silicagel TLCにスポッ
トし、ベンゼン−酢酸エチル(99.5:0.5)で展
開する。なお生成した3H−スクアレン−2,3−エポ
キシドのTLCにおける位置はエルゴステロールアセテ
ートをマーカーとして確認し、TLCの3H−スクアレ
ン−2,3−エポキシド部分を切り取る。該TLC片は
トルエン系シンチレーターに浸し、液体シンチレーンョ
ンカウンターで測定する。
これにより、本発明化合物のスクアレン・エポキシダー
ゼに対する50%阻害濃度(IC60値)を求め、その
結果を次の表に示す。
表 ヒト スクアレン・エポキシダーゼ阻害作用以上の
結果から明らかな如く、本発明の化合物はスクアレン・
エポキシダーゼを強力に阻害して、コレステロールの生
合成を阻害することから、コレステロールの生合成機構
の亢進及び/又はコレステロールの過剰摂取等により惹
起される各種疾患、例えば肥満、高コレステロール血症
、高脂血症及び動脈硬化症等の疾患の治療及び予防に有
効である。また本発明化合物のスクアレン・エポキシダ
ーゼ阻害作用は、真菌等には認められず哺乳動物に特異
的であること、更に毒性も低いことから、本発明は医薬
の分野で極めて有用である。
本発明の式[I]の化合物は、経口又は非経口的に投与
することができ、そしてそのような投与に適する形態に
製剤化することにより、高コレステロール血症、高脂血
症及び動脈硬化症等の治療及び予防に供することができ
る。本発明の化合物を臨床的に用いるにあたり、その投
与形態に合わせ、薬剤学的に許容される添加剤を加えて
各種製剤化の後投与することも可能である。その際の添
加剤としては、製剤分野に於いて通常用いられる各種の
添加剤が使用可能であり、例えばゼラチン、乳糖、白糖
、酸化チタン、デンプン、結晶セルロース、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、トウモロコシデンプン、マイクロクリスタリンワッ
クス、白色ワセリン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウ
ム、無水リン酸カルシウム、クエン酸、クエン酸三ナト
リウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ソルビトール
、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリソルベート、ショ糖
脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポ
リビニルピロリドン、ステアリン酸マグネシウム、軽質
無水ケイ酸、タルク、植物油、ベンジルアルコール、ア
ラビアゴム、プロピレングリコール、ポリアルキレング
リコール、シクロデキストリン又はヒドロキシプロピル
シクロデキストリン等が挙げられる。
これらの添加剤との混合物として製剤化される剤形には
、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤若しくは坐剤
等の固形製剤、又は、例えばシロップ剤、エリキシル剤
若しくは注射剤等の液体製剤があり、これらは、製剤分
野に於ける通常の方法に従って調製することができる。
なお、液体製剤にあっては、用時に水又は他の適当な媒
体に溶解又は懸濁させる形であってもよい。また、特に
注射剤の場合、必要に応じて生理食塩水又はブドウ糖液
に溶解又は懸濁させてもよく、更に緩衝剤や保存剤を添
加してもよい。
これらの製剤は、本発明化合物を全薬剤1.0〜100
重量%、好ましくは1.0〜60重量%の割合で含有す
ることができる。これらの製剤は、また、治療上有効な
他の化合物を含んでいてもよい。
本発明の化合物を抗高脂血症剤、抗動脈硬化剤又は抗高
コレステロール血症剤として使用する場合、その投与量
及び投与回数は、患者の性別、年齢、体重、症状の程度
及び目的とする治療効果の種類と範囲等により異なるが
、一般に経口投与の場合、成人1日あたり、0.01〜
20mg/kgを1〜数回に分けて、また非経口投与の
場合は、0.001〜2mg/kgを1〜数回に分けて
投与するのが好ましい。
以下に実施例及び参考例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、もとより本発明はこれらの実施例及び参考
例に限定されるものではない。
実施例1 N−エチル−N−(6,6−ジメチル−4−ヘプチニル
)−3−[3−(3−チエニル)ベンジルオキシ]ベン
ジルアミンの製造 N−エチル−3−[3−(3−チエニル)ベンジルオキ
シ]ベンジルアミン193mgをジメチルホルムアミド
1.0mlに溶解し、6、6−ジメチル−4−ヘプチニ
ルメタンスルホナート65mg、ヨウ化カリウム45m
g及びピリジン0.06mlを加えて50℃で3時間撹
拌する。反応液をエチルエーテルで希釈後、氷水で洗浄
し、有機層を分取後、飽和食塩水で洗浄、次いで無水硫
酸マグネシウムにより乾燥する。乾燥剤を濾別後、溶媒
を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
[ワコーゲルC−200、15g、溶出溶媒:ヘキサン
/酢酸エチル=10/1]により精製すれば、無色油状
の表題化合物82mg(収率58%)が得られる。
IRν■cm−1;2968,2872,2806,1
584,1491,1455.1365,1263、1
149、1038、744.NMR(CDCL3)δ:
1.02(3H,t,J=7.0Hz),1.16(9
H,s),1.62(2H,q,J=7.0Hz),2
.15(2H,t,J=7.0Hz),2.45−2.
53(4H,m),3.53(2H,s),5.10(
2H,s),6.86(1H,ddd,J=1.2Hz
,2.7Hz,8.0Hz),6.92(1H,dt,
J=2.2Hz,J=7.7Hz),7.02(1H,
t,J=2.2Hz),7.21(1H,t,J=7.
7Hz),7.35−7.44(4H,m),7.47
(1H,dd,J=1.7Hz,2.3Hz),7.5
5(1H,dt,J=1.7Hz,7.3Hz),7.
67(1H,br,s)実施例1の6,6−ジメチル−
4−ヘプチニルメタンスルホナートに代えて、6−メト
キシ−6−メチル−4−ヘプチニルメタンスルホナート
を用い、他は実施例1と同様な反応を行うと実施例2の
化合物が得られる。
実施例2 N−エチル−N−(6−メトキシ−6−メチル−4−ヘ
プチニル−3−[3−(3−チエニルベンジルオキシ]
ベンジルアミン IRν■cm−1;2980,2938,1590,1
491,1455,1257,1173,1149、1
077、774 NMR(CDCl3)δ:1.02(3H,t,J=7
.1Hz),1.39(6H,s),2.22(2H,
t,J=7.1Hz),2.50(2H,q,J=7.
1Hz),2.51(2H,t,J=7.1Hz),3
.30(3H,s),3.53(2H,s),5.10
(2H,s),6.85(1H,ddd,J=1.1H
z,2.7Hz,8.0Hz),6.92(1H,dt
,J=2.2Hz,8.0Hz),7.02(1H,d
,J=2.2Hz),7.22(1H,t,J=7.8
Hz),7.35−7.44(4H,m),7.46(
1H,dd,J=1.7Hz,2.2Hz),7.55
(1H,dt,J=1.7Hz,7.7Hz),7.6
7(1H,実施例3 N−エチル−N−(6,6−ジメチル−2,4−ヘプタ
ジイニル−3−[3−(3−チエニル)ベンジルオキシ
]ベンジルアミンの製造 N−エチル−N−プロパルギル−3−[3−(3−チエ
ニル)ベンジルオキシ]ベンジルアミン200mgをメ
タノール2mlに溶解し、窒素雰囲気下、70%エチル
アミン2ml、塩化第I銅12mg、ヒドロキシアミン
塩酸塩25mg及び1−ブロモ−3,3−ジメチル−1
−ブチン90mgを加えて室温で5時間撹拌する。溶媒
を減圧留去後、残渣を酢酸エチルで抽出し、有機層を分
取後、水洗、次いで無水硫酸マグネシウムにより乾燥す
る。乾燥剤を濾別後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー[ワコーゲルC−100、3
0g、溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=10/1]に
より精製すれば、無色油状の表題化合物150mg(収
率61%)が得られる。
IRν■cm−12974、1590、1491、12
60、1152、774NMR(CDCl3)δ:1.
09(3H,t,J=7.IHz),2.60(2H,
q,J:7.1Hz),3.39(2H,s),3.6
1(2H,s),5.10(2H,s),6.88(1
H,ddd,J=0.9Hz,2.7Hz,8.1Hz
),6.95(1H,d,J=8.1Hz),7.02
−7.05(IH,m),7.23(IH,t,J=8
.1Hz),7.34−7.44(1H,dd,J=1
.8hz,2.4Hz),7.55(1H,dt,J=
1.5Hz,2.5Hz)、7.65−7.69(1H
、m)実施例4 N−エチル−N−(6−メトキシ−6−メチル−2,4
−ヘブタジイニル)−3[4−3−チエニル−2−チエ
ニルメトキシベンジルアミンの製造 N−エチル−N−プロパルギル−3−[4−(3−チエ
ニル)−2−チエニルメトキシ]ベンジルアミン0.2
5g、70%エチルアミン1.0ml、塩化第一銅6m
g及びヒドロキシアミン塩酸塩52mgを、窒素雰囲気
下、メタノール4mlとテトラヒドロフラン2mlの混
液に溶解し、氷冷撹拌下、1−ブロモ−3−メトキシ−
3−メチル−1−ブチン0.36gを15分間を要して
滴下する。室温で4時間撹拌後、溶媒を留去し、残渣を
エチルエーテルと飽和食塩水の系で抽出後、有機層を分
取、次いで水洗、無水硫酸マグネシウムにより乾燥する
。乾燥剤を濾別後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー[ワコーゲルC−300、30
g、ヘキサン/クロロホルム=4/1→クロロホルム→
クロロホルム/酢酸エチル=100/1]により精製す
れば無色油状の表題化合物0.22g(収率70%)が
得られる。
IRν■c−1m;2980,2938,1590,1
491,1455,1263,1173,1134、1
074、783 NMR(CDCl3)δ:1.10(3H,t,J=7
.0Hz),1.48(6H,s),2.61(2H,
q,J=7.0Hz),3.37(3H,s),3.4
1(2H,s),3.61(2H,s),5.22(2
H,s),6.88(1H,ddd,J=1.0Hz,
2.7Hz,8.0Hz),6.96(1H,dt,J
=1.0Hz,8.0Hz),7.03(1H,dd,
J=1.8Hz,4.6Hz),7.24(1H,t,
J=1.0Hz,8.0HzHz),7.30(1H,
dd,J=1.8Hz,4.6Hz),7.32 ̄7.
36(4H,m)実施例4のN−エチル−N−プロパル
ギル−3−[4−(3−チエニル)−2−チエニルメト
キシ]ベンジルアミンに代えて、N−エチル−N−プロ
パルギル−5−[3−(チエニル)フェノキシメチル]
−2−フリルメチルアミンを用い、他は実施例4と同様
な反応を行うと実施例5の化合物が得られる。
実施例5 N−エチル−N−(6−メトキシ−6−メチル−2,4
−ヘブタジイニル)−5−[3−(3−チエニル)フェ
ノキシメチル]−2−フリルメチルアミン IRν■cm−1:2986.1605,1584,1
458,1287,1173,1074,774 NMR(CDCL3)δ:1.11〔3H,t,J=7
.OHz),1.47(6H,s),2.61(2H,
q,J=7.0Hz),3.37(3H,s),3.4
7(2H,s),3.69(2H,s),5.02(2
H,s),6.26(1H,d,J=3.2Hz),6
.38(1H,d,Jd,3.2Hz),6.90(1
H,ddd,J=0.8Hz,2.4Hz,8.0Hz
),7.17−7.22(2H,m),7.31(1H
,t,J=8.0Hz),7.37(1H,d,Jd,
1.6H z2),7.37(1H,d,J=2.5H
z),7.44(1H,dd,J=1.6Hz、2.5
Hz) 以下の参考例に、上記実施例中で使用された原料化合物
の合成法を記載する。
参考例1 6,6−ジメチル−4−ヘブチニルメタンスルホナート
の製造 tert−ブチルアセチレン0.81gをテトラヒドロ
フラン19mlに溶解し、−78℃で冷却撹拌下、0.
55Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液6.1mlを
加えて同温で1時間撹拌後、3−ブロモ−1−(2−テ
トラヒドロピラニルオキシ)プロパンを加えて室温まで
昇温、次いで80℃で8時間加温撹拌する。反応液を氷
水に注ぎ、エチルエーテルを加えて抽出後、有機層を水
洗、次いで無水硫酸マグネシウムにより乾燥する。乾燥
剤を濾別後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー[ワコーゲルC−300、100g溶
出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=20/1]で精製する
と、 6,6−ジメチル−1−(2−テトラヒドロピラニルオ
キシ)−4−ヘプチン0.90gが得られる。
上記で得られたヘプチン体0.90gをメタノール18
mlに溶解し、1N塩酸6mlを加えて室温で2時間撹
拌する。反応液を濃縮後、エチルエーテルと飽和飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液を加えて抽出し、有機層を分取
後、水洗、次いで無水硫酸マグネシウムにより乾燥する
。乾燥剤を濾別後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー[ワコーゲルC−300、40
g、溶出溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=20/1]によ
り精製すれば、6,6−ジメチル−4−ヘプチン−1−
オール0.26gが得られる。
上記で得られたアルコール体100mgを酢酸エチル1
mlに溶解し、塩化メタンスルホニル604μl及びト
リエチルアミン200μlを加えて室温で1時間撹拌す
る。
トリエチルアミンの塩酸塩を濾別後、濾液を酢酸エチル
で希釈し、飽和飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食
塩水で順次洗浄後、無水硫酸マグネシウムにより乾燥す
る。乾燥剤を濾別後、濾液を減圧乾固すると無色油状の
表題化合物150mgが得られる。
参考例2 N−エチル−N−プロパルギル−3−[4−(3−チエ
ニル)−2ーチエニルメトキシ]ベンジルアミンの N−エチル−3−[4−(3−チエニル)−2−チエニ
ルメトキシ]ベンジルアミン1.5gをジメチルホルム
アミド20mlに溶解し、炭酸カリウム1.26gを添
加後、氷冷撹拌下、プロパルギルブロミド0.34ml
を10分間を要して滴下する。室温で1時間撹拌後、溶
媒を留去し、残渣をエチルエーテルと飽和食塩水で抽出
後、有機層を分取、次いで無水硫酸マグネシウムにより
乾燥する。乾燥剤を濾別後、溶媒を留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー[ワコーゲルC−10
0、50g、ヘキサン/酢酸エチル=3/1]により精
製すれば、無色油状の表題化合物1.6gが得られる。
上記反応の原料化合物、N−エチル−3−[4−(3−
チエニル)−2−チエニルメトキシ]ベンジルアミンに
代えてN−エチル−5−[3−(3−チエニル)フェノ
キシメチル]−2−フリルメチルアミン(5−[3−(
3−チエニル)フェノキシメチル]−2−フランアルデ
ヒドにエチルアミンを作用させてイミンを形成後、水素
化ホウ素ナトリウムにより還元して合成)を用い、上記
と同様な反応を行うと、N−エチル−N−プロパルギル
−5−[3−(3−チエニル)フェノキシメチル]−2
−フリルメチルアミンが得られる。
発明の効果 本発明化合物は、哺乳動物のスクアレン・エポキシダー
ゼを阻害することによりコレステロールの生合成を阻害
し、血中コレステロール値を低下させる。従って、コレ
ステロールの過剰に起因する疾患、例えば肥満、高コレ
ステロール症、高脂血症、動脈硬化症並びにそれらに附
随する心臓疾患及び脳疾患等の治療及び予防剤として有
効性が期待できる。
特許出願人 萬有製薬株式会社

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 [式中、A1及びA2は同一又は異なってメチン基、窒
    素原子、酸素原子又は硫黄原子を示し;Q1及びQ2は
    同一又は異なって窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から
    なる群から選ばれる1個又は2個のヘテロ原子を含んで
    いてもよく、且つ、隣接する炭素原子及びA1又はA2
    と共に5員又は6員の芳香環を形成する基を示し、X及
    びYは同一又は異なっていてもよく、各々、酸素原子、
    硫黄原子、カルボニル基、式:−CHRa−(式中、R
    aは水素原子又は低級アルキル基を示す)で表される基
    又は式、−NRb−(式中、Rbは水素原子又は低級ア
    ルキル基を示す)で表される基を示すか、或いはX及び
    Yの両者が一緒になってビニレン基若しくはエチニレン
    基を示し:Rは窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からな
    る群から選ばれる1個〜4個のヘテロ原子を含む5員又
    は6員の複素環基を示し;R1は水素原子、低級アルキ
    ル基、低級ハロアルキル基、低級アルケニル基、低級ア
    ルキニル基又はシクロアルキル基を示し;R2、R3、
    R4及びR5は同一又は異なって水素原子、ハロゲン原
    子、低級アルキル基を示すか、或いはR2とR4及びR
    3とR5が一緒になって単結合を示し;R6及びR7は
    同一又は異なってフッ素原子、トリフルオロメチル基又
    は低級アルキル基を示すか、又は両者が結合して隣接す
    る炭素原子と共にシクロアルカンを形成する基を示し;
    R8は水素原子、フッ素原子、トリフルオロメチル基、
    アセトキシ基、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を
    示し、R9及びR10は同一若しくは異なって水素原子
    、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、低級アルキル基又
    は低級アルコキシ基を示す。但し、X及びYのどちらか
    一方が酸素原子、硫黄原子又は式:−NRb−(式中、
    Rbは前記の意味を有する)で表される基を示す場合、
    他方はカルボニル基又は式:−CHRa−(式中、Ra
    は前記の意味を有する)で表される基を示す]で表され
    る置換アルキニルアミン誘導体及びその無毒性塩。
  2. 【請求項2】第1請求項に記載の一般式[I]で表され
    る置換アルキニルアミン誘導体又はその無毒性塩を含有
    する高コレステロール血症、高脂血症又は動脈硬化症の
    予防又は/及び治療剤。
JP32759390A 1990-10-04 1990-11-28 置換アルキニルアミン誘導体 Pending JPH04217678A (ja)

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