JPH04215319A - アナログ/ディジタル変換器、サンプリングパルス生成回路、及び電流スイッチ回路 - Google Patents

アナログ/ディジタル変換器、サンプリングパルス生成回路、及び電流スイッチ回路

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JPH04215319A
JPH04215319A JP3069026A JP6902691A JPH04215319A JP H04215319 A JPH04215319 A JP H04215319A JP 3069026 A JP3069026 A JP 3069026A JP 6902691 A JP6902691 A JP 6902691A JP H04215319 A JPH04215319 A JP H04215319A
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一夫 山木戸
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裕子 丹場
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孝男 岡崎
Norimitsu Nishikawa
西川 法光
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アナログ電圧信号を対
応するディジタル信号に変換するアナログ/ディジタル
(以下単にA/Dとも記す)変換器に、さらには半導体
集積回路で実現するのに好適なオーバサンプリング方式
のA/D変換器、並びに当該A/D変換器に最適なサン
プリングパルス生成回路に関する。また、出力電流値が
複数ビットのディジタル信号によって制御される電流ス
イッチ回路、並びにその電流スイッチ回路を局部ディジ
タル/アナログ(以下単にD/Aとも記す)変換回路と
するA/D変換器、特に、電流値に高い精度を要するこ
となく、高精度の変換特性を実現し得る電流積分型のオ
ーバサンプリングA/D変換器に関する。
【0002】
【従来の技術】A/D変換器の一方式として、アナログ
入力信号の周波数帯域に対し数十倍から数百倍のサンプ
リング周波数を用いるオーバサンプリング方式がある。 オーバサンプリングA/D変換器は、その回路構成によ
って幾つかのタイプに分類され、例えば第1の文献、ア
イ・エス・エス・シー・シー85、ダイジェスト  オ
ブテクニカルペーパース゛、第80頁から第81頁(I
SSCC’85、Digest  of  techn
ical  papers、pp.80〜81(FEB
.1985)記載のデルタ−シグマ(ΔΣ)型や、第2
の文献、アイ・エス・エス・シー・シー86、ダイジェ
スト  オブ  テクニカルペーパース゛、第180頁
から第181頁(ISSCC’86、Digest  
of  technical  papers、pp.
180〜181(FEB.1986)記載の補間型等が
ある。これらオーバサンプリング方式は、他の非オーバ
サンプリング方式に比べると、高速動作が必要な代わり
に、アナログ回路の所要素子精度が大幅に緩和できるた
め、半導体集積回路による高精度変換特性が比較的容易
に実現できる特徴がある。また、入力信号に含まれた高
域雑音成分のサンプリングによる帯域内折り返しを防ぐ
ために、通常全てのA/D変換器の前段に設けられるプ
レフィルタを、小型、かつ緩い素子精度で実現できる特
徴もある。
【0003】しかしながら、従来のオーバサンプリング
型A/D変換器の実現例の多くには、入力アナログ信号
と帰還アナログ参照信号との誤差電圧を積分するための
積分回路部に演算増幅器が用いられており、この演算増
幅器に対する高速動作の必要性から、A/D変換器を低
消費電力化することには限界があった。逆に、演算増幅
器の高速度化は、例えその消費電力を増加させても限界
があるため、サンプリング周波数を高くしてより一層の
高変換精度を得ることも困難である。また、従来実現さ
れているオーバサンプリングA/D変換器には5V又は
それ以上の電源電圧が用いられているが、近年開発が盛
んなページャ(通称ポケットベル)、コードレス電話機
、自動車電話機等の小型携帯通信端末装置にオーバサン
プリングA/D変換器を適用しようとした場合には、小
型電池での動作、すなわち低電圧電源動作が必要となる
が、この場合にも演算増幅器の高速動作の要求条件から
、所要変換精度の実現がますます困難になっている。
【0004】一方、上記した問題点の解決を試みた回路
方式として、アナログ積分回路部に演算増幅器を必要と
しない回路方式が、第3の公知文献、アイ・イー・イー
・イー・ジャーナル・オブ・ソリッドステート・サーキ
ッツ、エスシー21(1986年12月)、第1003
頁から1010頁(IEEE  JOURNAL  O
FSOLID−STATE  CIRCUITS,SC
−21(DEC.1986)pp.1003〜1010
)で提案されている。これは、入力アナログ電圧信号を
電圧/電流変換回路を用いて電流信号に変換し、同時に
局部D/A変換回路を1ビットの電流スイッチ回路で構
成することによって、入力信号と帰還信号の差分電流を
、一端が直流電位に接地されたキャパシタをアナログ積
分回路として充電積分するものであり、ΔΣ型とされる
。前記入力信号の電圧/電流変換回路においては、ある
程度の線形精度を確保するために演算増幅器が必要であ
るが、この演算増幅器は目的とする入力信号の周波数帯
域に対してある程度の利得が確保されればよく、かつ、
この演算増幅器で駆動されなければならない負荷は電流
源に接続される単なるMOSトランジスタのようなトラ
ンジスタのゲート電極のみであり、これにより、低消費
電力を実現しようとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記第
3の公知文献に記載された従来回路構成においては、局
部D/A変換器が1ビット構成であることなどに起因し
て、差分電流が大きくなる。これにより、電流源を構成
するトランジスタの線形特性が劣化して所望の変換特性
を実現するのが困難となる。さらに、量子化雑音を低減
させる手段として、積分キャパシタの電圧をさらに演算
増幅器を用いた第2の電圧/電流変換回路を用いて2重
に積分する回路構成が用いられている。結果として、斯
るΔΣ型のA/D変換器は低電圧電源動作に対する考慮
がなされていない。また、当該文献において抵抗及びキ
ャパシタ素子の製造値変動に対する問題は提起されてい
るが、具体的な解決策は示されておらず、電流積分型の
A/D変換器には実用化に対して種々の課題が残されて
いることが本発明者によって明らかにされた。
【0006】また、本発明者は前記電流積分形式のオー
バサンプリング型A/D変換器に利用する電流スイッチ
回路として、2のべき乗で重み付けされた電流をディジ
タル信号に応じて流すための複数個の定電流源回路を設
け、全ての定電流源回路の電流経路を途中で共通接続し
、その接続ノードに流れる電流をカレントミラー回路で
鏡映し、この鏡映された電流の単一経路を、前記電圧/
電流変換回路とアナログ積分回路との接続点に分流点と
して結合する構成を検討した。斯る構成において夫々の
定電流源回路は、バイアスされた定電流源MOSトラン
ジスタに、ディジタル信号によってスイッチ制御される
スイッチMOSトランジスタが直列接続されて構成され
る。しかしながら、定電流源MOSトランジスタに流れ
る電流はそのドレイン・ソース間電圧に依存するため、
夫々の定電流源回路の端点を共通接続し、その共通接続
点にカレントミラー回路のような負荷が結合されると、
このカレントミラー回路に流れる電流値によってその共
通接続点の電位が変動し、その結果共通接続点に流れる
電流値に応じて定電流源トランジスタのコンダクタンス
が変化して、分流点からの引き込み電流値とディジタル
信号との間に誤差を生じて線形特性を得ることができな
くなることが明かにされた。特にアナログ積分回路を用
いて高い変換精度または高S/N特性を得るようにした
オーバサンプリングA/D変換器において、局部D/A
変換回路における引き込み電流値に比較的高い線形特性
がなければ、アナログ積分回路を採用しても、必要な変
換精度を保証することができない。
【0007】本発明の第1の目的は、低電源電圧動作を
含む広範囲の電源電圧条件に対して、低消費電力で、か
つ素子の製造値変動に対しても安定した変換特性の実現
が可能なオーバサンプリング型A/D変換器を提供する
ことである。
【0008】本発明の第2の目的は、1チップのアナロ
グ・ディジタル混載大規模半導体集積回路として大規模
な論理回路と共にオンチップ化したときに、論理回路か
らのディジタル雑音混入による変換特性劣化が少ないオ
ーバサンプリング型A/D変換器を提供することにある
【0009】本発明の第3の目的は、上記の目的を損な
うこと無く、従来以上のオーバサンプリング化による高
変換精度化、及び変換信号の広帯域化が可能なオーバサ
ンプリング型A/D変換器を提供することにある。
【0010】本発明の第4の目的は、それらオーバサン
プリング型A/D変換器に最適なサンプリングパルス生
成回路を提供しようとするものである。
【0011】本発明の第5の目的は、ディジタル信号で
制御される出力電流値の線形特性を高精度化することが
できる電流スイッチ回路を提供することである。
【0012】本発明の第6の目的は、局部D/A変換回
路として電流スイッチ回路を利用し、入力電圧信号を電
流信号に変換し、この電流信号と、前記電流スイッチ回
路で生成した帰還電流信号との差電流を、アナログ積分
回路で積分する形式によって低消費電力化を図ったオー
バサンプリング型A/D変換器において、その変換精度
を高くしようとすることである。
【0013】本発明の前記並びにその他の目的と新規な
特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるで
あろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0015】すなわち、局部D/A変換用電流スイッチ
回路を複数ビット構成とし、電圧/電流変換回路と局部
D/A変換用電流スイッチ回路の各出力電流の差分を、
一端が直流電位に接地されたアナログ積分回路で積分し
、その積分によって得られる電圧を電圧比較器によって
所定の閾値電圧と比較して論理信号に変換し、その結果
を複数ビットの2の補数表示信号(2のべき乗のディジ
タル信号)に変換し、このディジタル信号の積分値を、
A/D変換結果として出力するとともに、上記局部D/
A変換用電流スイッチ回路の駆動用ディジタル信号とす
るようにして、A/D変換器を構成する。
【0016】前記A/D変換器を補間型に構成するには
、前記アナログ積分回路として、前記電圧/電流変換回
路の出力点と前記電流スイッチ回路の出力点との共通接
続点と、所定の直流電位点との間に、キャパシタを接続
して構成し、或いは、キャパシタ及び抵抗を直列接続し
て構成することができる。
【0017】また、ΔM型のA/D変換器を構成する場
合には、局部D/A変換用電流スイッチ回路を複数ビッ
ト構成とし、電圧/電流変換回路と局部D/A変換用電
流スイッチ回路の各出力電流の差分を、一端が直流電位
に接地された抵抗素子に流し、これによって得られる電
圧を電圧比較器によって所定の閾値電圧と比較して論理
信号に変換し、その結果を複数ビットの2のべき乗のデ
ィジタル信号に変換し、このディジタル信号の積分値を
A/D変換結果として出力するとともに、該積分値で上
記局部D/A変換用電流スイッチ回路を駆動するように
する。
【0018】前記量子化回路の感度を容易に最適化する
には、前記電圧/電流変換回路を構成する演算増幅回路
の反転入力端子には抵抗素子又はこれと価な回路を通し
て上記入力アナログ電圧信号を印加すると共に、その増
幅回路の非反転入力端子には上記入力アナログ電圧信号
に重畳された直流バイアス電圧値より低い直流電圧を供
給して、入力アナログ信号の直流レベルシフト機能を持
たせ、当該増幅回路の出力端子に結合される第1のNチ
ャンネル型MOSトランジスタのソース及びドレイン電
位を下げ、前記量子化回路を構成する比較回路に前記直
流バイアス電圧に概ね等しい電圧を中心とする電圧を印
加することができるようにするとよい。
【0019】前記電圧/電流変換回路や電流スイッチ回
路の過渡応答動作が前記アナログ積分回路の電流積分動
作に不所望な影響を与えないようにするには、前記電圧
/電流変換回路の出力点と前記電流スイッチ回路の出力
点との結合ノードと、前記アナログ積分回路との間に、
サンプリングパルス信号によってスイッチ制御されるス
イッチ素子を設けるとよい。或いは、電圧/電流変換回
路及び電流スイッチ回路をサンプリングパルス信号に応
じて周期的に動作させるようにするとよい。
【0020】このサンプリングパルス信号との関係にお
いて、補間型A/D器を高精度並びに動作の安定化を図
るには、サンプリングパルス信号のパルス幅(τ)を、
アナログ積分回路の時定数cRに概ね等しくすることが
望ましい。
【0021】上記τ=cRの条件を、キャパシタ及び抵
抗素子の変動に応じてそのパルス幅でキャンセルして実
現するには、基準電圧を電流値に変換する電圧/電流変
換回路、該変換回路からの電流をA/D変換器と同一周
波数のクロックパルスによってサンプリングして積分す
るためのスイッチ及びキャパシタ、該キャパシタの積分
電圧を所定の閾値と比較して論理レベルの出力を発生す
る電圧比較回路、該比較回路の論理出力によって上記ク
ロックパルスから所望のパルス幅を発生させるための論
理回路、上記積分キャパシタの電荷を放電させるための
リセット回路から成るサンプリングパルス生成回路を採
用して、前記サンプリングパルス信号のパルス幅(τ)
を決定することができる。
【0022】前記電流積分型のA/D変換器における局
部D/A変換回路としての電流スイッチ回路としては、
定電流源トランジスタに流れる電流がカレントミラー回
路を介して鏡映される複数の電流出力経路を設け、各電
流出力経路を出力端子に共通接続すると共に、ディジタ
ル信号によるスイッチ制御状態に応じて前記電流出力経
路に電流を流すか否かを決定するためのスイッチ素子を
設けることにより、前記出力端子の出力電流値を前記デ
ィジタル信号によって制御するように構成することがで
きる。
【0023】また、定電流源トランジスタを、カレント
ミラー回路を介して電流出力経路と1対1対応で設ける
場合には、前記スイッチ素子を定電流源トランジスタに
直列配置することができる。このようにして電流出力経
路毎に構成される回路を電流出力単位セルとして把握し
、例えば、ディジタル信号に応じてその2のべき乗で重
み付けされた電流を流すために必要な数の前記電流出力
単位セルを一単位回路として、その単位回路毎に、前記
スイッチ素子を共通信号でスイッチ制御可能に構成する
ことにより、当該電流スイッチ回路は、2進数のディジ
タル信号をアナログ電流信号に変換するD/A変換回路
として機能させることができる。
【0024】また、定電流源トランジスタを、カレント
ミラー回路を介して夫々の電流出力経路に共通利用して
、トランジスタ数を減らすには、前記スイッチ素子を夫
々の電流出力経路に配置することができる。このように
して電流出力経路毎に構成される回路を電流出力単位セ
ルとして把握し、例えば、ディジタル信号に応じてその
2のべき乗で重み付けされた電流を流すために必要な数
の前記電流出力単位セルを一単位回路として、その単位
回路毎に、前記スイッチ素子を共通信号でスイッチ制御
可能に構成することにより、当該電流スイッチ回路は、
2進数のディジタル信号をアナログ電流信号に変換する
D/A変換回路として機能させることができる。
【0025】また、電流スイッチ回路として、2のべき
乗で重み付けされた電流をディジタル信号に制御されて
流すための複数個の定電流源回路を設け、全ての定電流
源回路の電流経路を共通接続し、その接続ノードに流れ
る電流をカレントミラー回路で鏡映し、この鏡映された
電流の単一経路を出力端子に結合する構造を主体とする
ときには、可変抵抗手段として機能するトランジスタを
、前記定電流源回路に含まれる定電流源トランジスタに
直列配置し、その定電流源トランジスタにバイアス電圧
を供給するためのバイアス用トランジスタに対する前記
定電流源トランジスタのコンダクタンスの変化を相殺す
るように、前記可変抵抗手段として機能するトランジス
タのコンダクタンスを制御する構成を採用することもで
きる。
【0026】
【作用】上記した手段によれば、電流積分型A/D変換
器において、局部D/A変換回路の電流スイッチ回路を
多ビット化することは、入力信号電流と帰還電流信号と
の差分電流を小さくするように作用する。また、前記電
圧/電流変換回路自身のレベルシフト機能は、内部発生
直流電圧を直流バイアス電圧とする入力アナログ信号か
ら該直流成分を減少させ、このことは、電流積分による
キャパシタの極板間電圧変化を減少させるように作用す
る。これらのことは、上記入力電圧/電流変換回路及び
局部D/A変換回路を構成する定電流源MOSトランジ
スタの安定動作を可能とし、結果としてA/D変換器の
低電源電圧化、低消費電力化を達成する。
【0027】また、局部D/A変換回路としての電流ス
イッチ回路の多ビット化は、量子化雑音電力を低減する
ように働き、これが、所望の変換精度を得るためのサン
プリング周波数を一層低くすることを可能にし、回路動
作の低速化に寄与する。このことは、低消費電力化を更
に促進可能にする。また同時に、キャパシタ、抵抗、電
流源トランジスタ等の所要素子精度を大幅に緩和するよ
うにも作用する。
【0028】さらにまた、直流電位点に結合された受動
素子で成るアナログ積分回路は、論理回路からのディジ
タル雑音混入を原理的に最も受けやすい仮想接地型では
なく、接地型とされ、このことが、電源電圧の変動やデ
ィジタル雑音に対して動作特性の安定なA/D変換器の
実現に寄与する。
【0029】前記A/D変換器の局部D/A変換回路な
どとして利用される電流スイッチ回路において、出力端
子に共通接続された夫々の電流出力経路には、定電流源
回路に対してこれに流れる電流の鏡映電流がカレントミ
ラー回路を介して流され、このことは前記出力端子にお
ける電流値の大小に拘らず定電流源回路を構成する定電
流源トランジスタのコンダクタンスに変化を与えないよ
うに作用する。したがって、種々の値を持つディジタル
信号によって出力端子の出力電流値が制御されるとき、
その出力電流値にはディジタル信号の値に応じた高精度
の線形特性を得る。
【0030】また、このように作用する電流スイッチ回
路をアナログ積分形式のオーバサンプリング型A/D変
換器における局部D/A変換回路として採用する場合、
この電流スイッチ回路の出力電流値が、入力電圧/電流
変換手段で変換された電流信号との差電流を形成するこ
とになり、当該差電流の値がディジタル信号に応じて高
精度に制御されるという点において、当該オーバサンプ
リング型A/D変換器の変換精度を高くする。
【0031】
【実施例】図1には本発明によるオーバサンプリング型
A/D変換器の基本構成図が示される。図1において、
電圧/電流変換回路1は、アナログ入力信号Vinを直
流値も含めて比例的に電流信号Iinに変換する。電流
スイッチ回路2は、局部D/A変換器として1サンプル
前までの入力信号のA/D変換結果に対応した量子化さ
れた帰還電流信号Iqを出力する。この2つの電流信号
の差分点には、一端が交流的に接地されたキャパシタ、
抵抗素子、又はキャパシタと抵抗素子から構成されたア
ナログ回路3が接続されている。量子化回路4の入力イ
ンピーダンスは、例えば、メタル・オキサイド・シリコ
ン(MOS)型または接合型(ジャンクション)電界効
果トランジスタ技術を用いれば、必要十分に高い値を得
ることができる。したがって、各サンプリング時におい
て、差分電流Id(=Iin−Iq)は全て積分回路3
に流れ、積分される。非サンプリング時間の間は、両電
流信号Iin、Iq共にカットオフ状態とすることによ
り、両電流信号の差分点はハイインピーダンスになるた
め、積分回路はホールド状態となる。このホールド直前
、又はホールド時間中の積分回路の電圧Vcは、電圧比
較回路を有する量子化回路4で1ビット又は複数ビット
のディジタル信号に変換されるが、このディジタル信号
をディジタル回路5を介して出力することによりA/D
変換結果を得る。この様に、この実施例のアナログ積分
回路3は抵抗素子rとキャパシタc等の受動素子によっ
て構成されており、トランジスタ等の能動素子は用いら
れていない。また演算増幅器を用いずにアナログ積分回
路3が構成されている。尚、ディジタル回路5の出力D
outは図示しないデシメータ若しくは間引き回路によ
って所定周期毎に平均値が採られ、これにより多ビット
化される。
【0032】図2にはΔM型、ΔΣ型、補間型1、補間
型2の各種オーバーサンプリング型A/D変換器の伝達
関数が示される。アナログ積分回路及びディジタル積分
回路の各伝達関数F(z)及びG(z)は、サンプリン
グされた信号を取り扱うため、通常、z関数〔z=ex
p(jωT)で現される。ここで、z=exp(  )
は指数関数、jωは複素角周波数、Tは1サンプリング
周期である。例えば、z−1は信号位相の1サンプリン
グ期間の遅延、1/(1−z−1)は積分、(1−z−
1)は微分を表す。ただし、積分回路に対応するF(z
)またはG(z)の記述に含まれる信号位相の1サンプ
ル周期の遅延成分(z−1)は、説明の都合上、それぞ
れの回路に纏めて配分しているだけであり、実際には後
述するように、ループ内の各回路部に分散して発生され
る。また、ループ遅延は2サンプル周期分以上あっても
特に変換精度的には支障は無い。
【0033】ΔM(デルタ−エム)型は、アナログ積分
回路を使用せず、ディジタル積分回路5のみで構成され
たものである。したがって、F(z)=1、G(z)=
z−1/(1−z−1)とおいて、入力電圧信号Vin
及び出力ディジタル信号Doutの各z関数表示された
X(z)とY(z)間の伝達関数を求めると、式1が得
られる。但し、N(z)は量子化によって発生する量子
化雑音(または量子化誤差)を表わしたものである。 [式1] Y(z)=z−1・[X(z)+N(z)〕
【0034
】ΔΣ(デルタ−シグマ)型は、上記ΔM型とは逆に、
ディジタル積分回路5を使用せず、アナログ積分回路3
のみで構成したものである。したがって、F(z)=1
/(1−z−1)、G(z)=z−1とおいて伝達関数
を求めると、次の式2が得られる。 [式2] Y(z)=z−1・[X(z)+(1−z−1)N(z
)〕
【0035】一方、補間型はアナログ積分回路3と
ディジタル積分回路5の両方を用いた方式である。した
がって、補間型は、ループ内に信号位相の遅延を発生さ
せる積分回路が2つ存在するため、最悪の場合、差分点
による負帰還が正帰還となって発振を生じる危険性があ
る。 そこで、各積分回路の少なくとも一方に位相進みを持た
せる等の工夫が必要である。例えば、F(z)=(2−
z−1)/(1−z−1)、G(z)=z−1/(1−
z−1)とおいて補間型1に対応する式3を得ることが
でき、また、F(z)=1/(1−z−1)、G(z)
=z−1・(2−z−1)/(1−z−1)とおいて補
間型2に対応する式4を得ることができる。
【0036】ここで、式2、式3、及び式4が示すよう
に、アナログ積分回路3を有するΔΣ型と補間型には量
子化雑音N(z)に微分の係数(1−z−1)が掛って
いる。これは、量子化雑音が低周波数で大きく減衰され
ることを意味する。したがって、ΔΣ型と補間型には、
原理上ΔM型に比べて、より高い変換精度または高S/
N(信号対量子化雑音電力比)特性を得ることができる
【0037】図3には図2に示される各種A/D変換形
式に対応するアナログ積分回路構成用受動素子の種類と
ディジタル回路の種類が示される。
【0038】図4には本発明によるΔM型A/D変換器
の一実施例が示される。ここで、特に限定はされないが
、電圧/電流変換回路1の変換係数を1/R(すなわち
、Iin=Vin/R)とする。また、電流スイッチ回
路2についても、基準電圧VREFは任意の値が可能で
あるが、ここでは、説明を簡単にするために、入力電圧
信号の最大振幅値Vin(max)に近似的に等しい値
とし、出力電流の最大値Iq(max)に対する変換係
数を電圧/電流変換回路1と等しく1/Rとする。以下
についても同様である。
【0039】ΔM型は、前記したようにアナログ積分回
路を用いない方式であるから、アナログ回路3は抵抗素
子(抵抗値rとする)のみで構成される。図5には図4
に示されるA/D変換器の動作を説明するために、各部
の電流又は電圧波形の一例が示される。ただし、tは時
刻を表す。入力電流信号Iinと帰還電流信号Iqは、
共に、サンプリング周期Tのうちの時間τの間だけサン
プリングされて出力される。したがって、差分電流Id
は各サンプリング周期のうちτの時間のみ低抗素子3に
流れ、τ以外の時間ではゼロとなるから、アナログ回路
3の抵抗素子rの電圧Vcは図5に示したようになる。 いま、サンプリング時間終了直前の時刻t=n−δにお
ける抵抗素子rの電圧VcをVc(n)とすると、Vc
(n)は式5の様に表すことができる。ただし、ここで
X(z)、Y(z)は入力電圧信号Vin及びディジタ
ル出力信号Doutをz関数で表したものである。
【0040】一方、ディジタル回路5を伝達関数G(z
)=z−1/(1−z−1)のディジタル積分回路とす
れば、式6を得られ、式5を式6に代入して整理すると
、式7を得ることができる。したがって、式7において
r=Rとすれば、次式8を得る。
【0041】この式8は前記式1と同じであることから
、図4の構成がΔM型を実現することが明らかである。 なお、このΔM型では、ディジタル積分回路5のビット
構成に対応した多ビット数の電流スイッチ回路2が用い
られるため、帰還電流信号Iqの振幅は入力信号Iin
の振幅に近い値となり、したがって、差分電流Idは比
較的小振幅となる。
【0042】図6にはΔΣ型A/D変換器の一例が示さ
れる。図4のΔM型に対して、アナログ回路3を一端が
接地されたキャパシタ(容量値c)による積分回路とし
て、ディジタル回路5をG(z)=z−1の遅延回路と
した点が異なる他、これに対応して電流スイッチ回路2
が通常1ビット構成で実現される。したがって、帰還電
流信号Iqの振幅は入力電流信号Iinの振幅と直接的
には対応しない±Iq(max)の2値となるため、差
分電流Idも比較的大振幅となる。  この場合、差分
電流Idはキャパシタ3によって積分されるから、差分
点の電圧Vcは図7に示した波形となり、いま、サンプ
リング時間終了直前の時刻t=n−δ(又はホールド時
間中t=nからt=n+1−τまでの適当な時刻でもよ
い)におけるアナログ積分回路3の電圧をVc(n)と
すると、次式9のようになる。[式9]
【0043】いま、入力電流信号Iin、したがって、
差分電流信号Idの時間τ内の変化が少なく、Id(n
−τ)≒Id(n)とすると、ホールド期間中ではVc
(n−τ)≒Vc(n−1)であるから、式9は次式1
0のように書き換えることができる。実際に、オーバサ
ンプリング周波数が比較的高い場合にはこの仮定が成立
できる。式10をz変換した式で表すと、式11のよう
になる。このとき式12が成立するから、式11を式1
2に代入して整理すると次式13を得る。したがって、
τ=cRとすれば、次式14となる。この式14は前記
式2と同じであり、図6の構成がΔΣ型A/D変換器を
実現していることが明らかである。
【0044】次に、図8には本発明による補間型A/D
変換器の第1実施例が示される。図4のΔM型に対して
、アナログ回路3が一端が接地されたキャパシタ(容量
値c)と抵抗素子(抵抗値r)の直列接続回路から成る
積分回路となっている点が、異なるが、その他の構成は
同じである。この抵抗素子は、ループ内の信号遅延に伴
う回路動作不安定性を補償するものである。この場合、
差分電流Idはアナログ回路3のキャパシタcによって
積分されると同時に抵抗素子にも電圧を生じさせるから
、差分点の電圧Vcの波形は図9に示したようになり、
これを式で表すと次式15のようになる。
【0045】いま、入力電流信号Iin、したがって、
差分電流信号Idの時間τ内の変化が少なく、Id(n
−τ)≒Id(n)とすると、式15は次式16のよう
に書き換えることができる。実際に、オーバサンプリン
グ周波数が比較的高い場合にはこの仮定が成立できる。 式16をz変換した式で表すと式17のようになる。
【0046】一方、式18が成立するので、これを前記
式17に代入して整理すれば、式19を得る。したがっ
て、r=R、及びτ=crとすれば、次式20となる。
【0047】この式20は前記式3と同じであり、図8
の構成が補間型A/D変換器を実現していることが明ら
かである。この実施例のアナログ積分回路3は、受動素
子として動作する抵抗素子と容量素子とにより構成され
ており、能動素子として機能させるための回路手段は含
まれていない。また、この積分回路は演算増幅器を用い
ずに構成されている。
【0048】図10は本発明に係る補間型A/D変換器
の第2実施例が示される。図8の補間型の第1実施例に
対して、アナログ回路3が一端が接地されたキャパシタ
(容量値c)で構成された積分回路、ディジタル回路5
が、G(z)=z−1(2−z−1)/(1−z−1)
の伝達関数を有するディジタル積分回路である点が異な
るが、その他の構成は同じである。したがって、この場
合の差分電流Idによる差分点の電圧Vcの波形は、図
11に示したようになり、式で表すと前記式11と同一
の次式21となる。
【0049】一方、式22が成立するから、式22を式
21に代入して整理すると式23を得る。この式23に
おいてτ=cRとすれば、次式24となる。
【0050】この式24は前記式4と同じであり、図1
0の構成が補間型A/D変換器を実現していることが明
らかである。
【0051】図12には図6のΔΣ型A/D変換器の具
体的実現回路例が示され、図13には図12に示される
回路の動作を説明するための各部波形が示される。図1
2において、電圧/電流変換回路1は、入力電圧信号V
inに比例した電流を発生させる第1の電源電圧VDD
に接続された電圧制御電流源11(電流値Iin)と、
サンプリングパルスPsで制御されるスイッチS1から
構成されている。アナログ回路3は、一端がバイアス直
流電流VBに接地されたキャパシタcで構成され、アナ
ログ積分回路として動作する。量子化回路4は、電圧比
較器と、その比較結果を論理回路を動作させることが可
能な電圧レベルにまで増幅し、かつその論理出力が例え
ばラッチパルスPLの立上りエッジで変化するラッチ回
路(本図には特に示していない)とで構成されている。 ディジタル回路5は量子化回路4の出力を例えばパルス
PGの立上りエッジまで遅延させるためのラッチ回路で
ある。電流スイッチ回路2は、一端が第2の電源電圧V
ssに接続され、基準電圧を上記の電圧/電流変換回路
1と同様の回路によって電流に変換して得られる定電流
回路21(電流値をIoとする)及び22(電流値を2
Ioとする)と、上記サンプリングパルスPsで制御さ
れるスイッチS2、論理回路20、及びこの論理回路2
0の出力で制御されるスイッチS3で構成されている。 以上の構成において、信号電流源11の電流値Iinは
直流2Ioを中心に±Isig(但し、Isigの最大
値はIo)の振幅で変化するが、いまは説明を簡単にす
るためにIsig≒0(すなわちIin≒2Io)とす
る。
【0052】スイッチS1、S2は、図13に示したよ
うに、各サンプリング周期T内に各時刻t=n−1−τ
、t=n−τ、t=n+1−τ、…に立上り、t=n−
1、t=n、t=n+1、…に立下がるサンプリングパ
ルスPsにより、時間τの間だけ同時にオンとされる。 いま、時刻t=n−1−τにおいてディジタル回路5の
出力V5が低論理レベルであるとすると、論理回路20
の出力も低論理レベルであり、スイッチS3はオフであ
る。したがって、帰還電流はIq=Ioであり、信号電
流源の11の電流Iin≒2・Ioであるから、時刻t
=n−1−τからt=n−1までの間、ほぼIoに等し
い差分電流Idがキャパシタcを充電する。量子化回路
4は、特に限定されないが、時刻t=n−1の直前、す
なわちt=n−1−δの時点におけるアナログ積分キャ
パシタcの電圧Vc(n−1)をバイアス直流電流VB
とその大小関係を比較するが、いま、Vc(n−1)<
VBとすると、出力V4は低論理レベルとなる。 この結果、時刻t=n−1+θにおけるディジタル回路
5の出力V5も低論理レベルである。
【0053】次のサンプリング時刻t=n−τからt=
nまでの間も、前回と同様にスイッチS3はオフである
から、帰還電流Iq=Ioであり、信号電流源の11の
電流Iin≒2・Ioである。したがって、ほぼIoに
等しい差分電流Idがキャパシタcを充電する。その結
果、時刻t=nの直前、すなわちt=n−δの時点にお
けるアナログ積分キャパシタcの電圧Vc(n)がVc
(n)>VBとなれば、量子化回路4の出力V4は高論
理レベルとなり、時刻t=n+1+θにおけるディジタ
ル回路5の出力V5も高論理レベルとなる。
【0054】次のサンプリング時刻t=n+1−τから
t=n+1までの間は、前回と違ってスイッチS1、S
2、S3は全てオンとなるから、帰還電流Iq=3・I
oとなる。したがって、信号電流源11の電流Iin≒
2・Ioに対して、ほぼ−Ioに等しい差分電流Idが
キャパシタcを放電する。その結果、時刻t=n+1の
直前、すなわちt=n+1−δの時点におけるアナログ
積分キャパシタcの電圧Vc(n+1)がVc(n+1
)<VBとなれば、量子化回路4の出力V4は低論理レ
ベルとなり、時刻t=n+θにおけるディジタル回路5
の出力V5も低論理レベルとなる。
【0055】以上の繰返しにおけるディジタル回路5の
出力V5がΔΣ型A/D変換器の出力であり、この場合
、2値ディジタル信号の粗密変調波となる。なお、以上
においては、電流スイッチ回路2をIo、2Ioの電流
値を有する2つの定電流源のみで構成したが、本発明は
これに限定されない。すなわち、特に回路図は示さない
が、複数個の量子化回路を用いて差分点の電圧Vcを複
数ビットに量子化し、これに対応して電流スイッチ回路
2を2のべき乗で重み付けられた電流値を有する複数の
定電流源で構成してもよい。また、上記した各スイッチ
は高論理レベルでオン、低論理レベルでオフとして説明
したが、互いに逆の関係であっても差し支えない。また
、各論理回路はクロックパルスの立上りエッジで出力の
状態変化が生じるように説明したが、特に制限されるこ
とはない。以下の説明においても同様である。
【0056】図14には、図8に示した本発明に係る補
間型A/D変換器の第1実施例に対応する具体的回路例
が示される。図14において、電圧/電流変換回路1は
、入力電圧信号Vinに比例した電流を発生させる第1
の電源電位VDDに接続された電圧制御電流源11(電
流値Iin)と、サンプリングパルスPsで制御される
スイッチS1から構成されている。電流値Iinは直流
2Ioを中心に±Isig(但し、Isigの最大値は
Io)の振幅で変化する。アナログ回路3は、一端が直
流電位VBに接地されたキャパシタcと抵抗素子rの直
列接続回路で構成され、アナログ積分回路として動作す
る。量子化回路4は、電圧比較器と、その比較結果を論
理回路を動作させることが可能な電圧レベルにまで増幅
し、かつその論理出力が例えばラッチパルスPLの立上
りエッジで変化するラッチ回路(本図は特に示していな
い)とで構成されている。ディジタル回路5は、量子化
回路4の出力を積分演算に適した2の補数表現に変換す
るためのインバータ51、並列加算回路52、ラッチ回
路53から成るディジタル積分回路である。このディジ
タル積分回路5の、より詳細な回路構成例(但し3ビッ
トの場合)を図15に示す。一方、図14において、電
流スイッチ回路2は、上記サンプリングパルスPsで制
御されるスイッチS2、S6、これらのスイッチと第2
の電源電位Vss間に設けられた定電流源21(電流値
Io)、25(電流値Io/8)、上記ディジタル回路
5の3ビット構成に対応した論理回路20、この論理回
路20の出力で制御され、上記スイッチS2と定電流源
21に並列に接続されたスイッチS3、S4、S5、及
び定電流回路22(電流値Io)、23(電流値Io/
2)、24(電流値Io/4)で構成されている。  
以上の構成において、クロックパルスPs、PL、PG
のタイミングは図13に示したものと同一である。また
、帰還電流信号Iq、差分電流Id、アナログ回路3の
差分点Vcの波形はそれぞれ図9に示したものと同様で
ある。
【0057】図14及び図15において、上記アナログ
積分回路3の電圧VcがクロックパルスPLの立上りエ
ッジ時点でVc>VBならば、量子化回路4の出力V4
は高論理レベル(以後「1」と表記する)、逆にVc<
VBならば、量子化回路4の出力V4は低論理レベル(
以後「0」と表記する)となる。したがって、ディジタ
ル加算回路52または52−1、52−2、52−3の
各入力は、上記Vc>VB及びVc<VBの各状態に対
応して、順に「001」または「111」となる。これ
らの信号が連続または交互に入力されると、ディジタル
積分回路5の出力(B0  B1  B2)には図16
に示される8通りのパターンが得られ、これらが本A/
D変換器の出力Doutとなる。一方、帰還電流信号I
qも、2Ioを中心にこのディジタル出力パターンに対
応した図16の8レベル(正側4レベル、負側4レベル
)の振幅が出力される。
【0058】図17には、図10に示した本発明に係る
補間型A/D変換器の第2実施例に対応する具体的回路
例が示される。前記図14に示した第1の実現例による
具体的回路例とは、アナログ積分回路3とディジタル積
分回路5の構成が異なるが、その他は同じ構成である。 また、クロックパルスPs、PL、PGのタイミングは
図13図に示したものと同一であり、帰還電流信号Iq
、差分電流Id、アナログ回路3の差分点Vcの波形は
夫々図11に示したものと同一である。なお、ディジタ
ル積分回路5の具体的詳細回路は、図14に対する図1
5の具体的詳細回路と同様にして容易に実現可能である
【0059】なお、ここで詳細は省くが、図14に示し
た本発明による補間型A/D変換器の第1の実現例によ
る具体的回路例において、アナログ回路3を抵抗素子の
みで構成すれば、図4のデルタ  エム型A/D変換器
の具体的実現回路となることは容易に明らかである。ま
た、上記した各A/D変換器のディジタル積分回路5は
、ここで説明した積分回路以外にも、例えば、双方向シ
フトレジスタ回路やアップダウンカウンタ等を用いても
実現できる。さらに、本発明による各A/D変換器は、
上記説明した単独の構成のほか、差分点の電圧を次段の
A/D変換器の入力信号とすることにより多段縦続接続
し、さらに高変換精度のA/D変換器を実現することが
できる。
【0060】ところで、以上に説明したアナログ積分回
路を有するデルタ  シグマ型(図6)、補間型(図8
、図10、図12、図14、図17)を高精度かつ安定
に実現するためには、上記した各式14、式20、式2
4の成立条件であるτ=cR、すなわちサンプリングパ
ルスPsのパルス幅τをアナログ積分回路の時定数cR
に等しくする必要がある。しかしながら、従来の半導体
集積回路技術では、キャパシタ及び抵抗素子の絶対値を
変動無くかつ経済的に実現することは困難である。
【0061】そこで本発明では、電圧/電流変換回路、
該変換回路からの電流を上記A/D変換器と同一周波数
のクロックパルスによってサンプリングして、積分する
ためのスイッチ及びキャパシタ、該キャパシタの積分電
圧を所定の閾値と比較して論理レベルの出力を発生する
電圧比較回路、該比較回路の論理出力によって上記クロ
ックパルスから所望のパルス幅を発生させるための論理
回路、上記積分キャパシタの電荷を放電させるためのリ
セット回路から成るサンプリングパルス生成回路と組み
合わせ、A/D変換器での素子値の変動をパルス幅でキ
ャンセルさせることにより上記条件(τ=cR)を実現
できるようにした。
【0062】図18は上記目的を達成するためになされ
た本発明に係るサンプリングパルス生成回路の実施例を
、図19は図18の動作を説明するための各部波形を示
したものである。図18において、電圧/電流変換回路
17−1は上記した各A/D変換器に適用されるものと
同様の回路構成を有し、一端が第1の電源電位VDDに
接続され、基準電圧VREFと電流源電流IREFとの
変換関数を1/R(すなわちIREF=VREF/R)
とする電圧制御電流源、繰返し周期TのクロックPCL
Kで制御されるスイッチS1で構成される。リセット回
路17−2は、一端が第2の電源電位Vssに接続され
、上記クロックPCLKで制御されるスイッチS2で構
成される。積分回路17−3を構成するキャパシタ(容
量値cとする)は、上記スイッチS1、S2の接続点と
第3の電源電位VB間に接続される。
【0063】いま、図19に示すように、時刻t=t1
直前ではクロックパルスPCLKが低論理レベルである
とすると、スイッチS1はオフ、スイッチS2はオンで
あり、積分キャパシタの電位Vcは第2の電源電位Vs
s(=0とする)に、したがって、電圧比較回路17−
4の出力VCOMP及び論理回路17−5の出力Psは
共に低論理レベルである。次に、時刻t=t1でクロッ
クパルスPCLKが高論理レベルになると、論理回路1
7−5の出力Psは高論理レベルに反転し、同時にスイ
ッチS1がオン、スイッチS2がオフとなるから、上記
電流源電流IREFが実線のように積分キャパシタに流
れ、キャパシタの電位Vcは上昇する。時刻t=t3で
該キャパシタの積分電圧が閾値(ここではVBとする)
より高くなると、電圧比較回路17−4の出力VCOM
Pは反転して高論理レベルになるため、論理回路17−
5の出力Psは再び低論理レベルに反転する。次に時刻
t=t5でクロックパルスPCLKが低論理レベルに変
化すると、スイッチS1はオフ、スイッチS2はオンと
なるから、積分キャパシタの電位Vcは第2の電源電位
Vss(=0)に向かって放電され、最初の状態、すな
わち電圧比較回路17−4の出力VCOMP及び論理回
路17−5の出力Psは共に低論理レベルになる。以上
の繰返しによって得られるサンプリングパルスPsのパ
ルス幅τは次式25によって表される。ゆえに、VRE
F=VBとすれば、目的のτ=cR、すなわちアナログ
積分回路の時定数に等しく、かつ半導体製造条件や使用
環境条件の変動に対して安定なパルス幅を持ったサンプ
リングパルスPsを生成することができる。この様子を
第19図で説明する。
【0064】図19のVc及びVCOMPのうち、実線
は上記変動条件の中心値(TYPと表示)を示すが、積
分キャパシタcが小さくなった場合、又は電圧制御電流
源の変換係数Rが小さくなって電流IREFが大きくな
った場合(HIGHと表示)は、キャパシタの電位Vc
は一点差線のようになり、この場合のサンプリングパル
スPs(HIGH)のパルス幅τ’は上記変動に比例し
た狭い値となる。一方、上記とは逆に、積分キャパシタ
cが大きくなった場合、又は電圧制御電流源の変換係数
Rが大きくなって電流IREFが小さくなった場合(L
OWと表示)は、積分キャパシタの電位Vcは破線のよ
うになり、この場合のサンプリングパルスPs(LOW
)のパルス幅τ”は上記変動に比例した広い値となる。
【0065】一例として、本発明の各種A/D変換器の
サンプリング周波数として1.024MHzを用いる場
合、上記図18及び図19のクロックパルスPCLKの
周期はT≒976nsである。したがって、デューティ
比を50%とすれば、図18におけるキャパシタcの最
大充電時間はT/2≒488nsである。いま、説明を
簡単にするために、電圧電流変換回路17−1の変換係
数Rの変動は無いものとし、キャパシタcが最大±30
%の変動を有するものとすると、サンプリングパルスP
sの変動による最長パルス幅τ”がτ”=1.3cR<
488nsの条件を満たすようにキャパシタ設計中心値
c及び変換係数Rを設定すればよい。すなわち、c=1
0pFとすればR≒37.5kΩ、c=100pFとす
ればR≒3.75kΩとなり、このときのサンプリング
パルスPsの変動中心パルス幅はτ≒375ns、変動
による最短パルス幅τ’(=0.7τ)≒263nsで
ある。
【0066】したがって、図18で生成したサンプリン
グパルスPsは上記条件変動に比例したパルス幅となる
ため、このサンプリングパルス生成回路を前記した各種
のA/D変換器と同一半導体基板上に集積化することに
よって、A/D変換器の動作を安定に保つことができる
【0067】図20には本発明に係るA/D変換器のう
ち補間型2に対応する更に別の実施例が示される。同図
には、その内特にアナログ回路部分のみが示される。1
01は入力アナログ電圧信号の直流レベルシフト機能を
備えた入力電圧/電流変換回路、102は極性を含めて
5ビット構成された局部D/A変換器用の電流スイッチ
回路、104は上記入力電圧/電流変換回路101と局
部D/A変換用電流スイッチ回路102の各出力電流の
差分をサンプリングするスイッチ、105は一端が内部
発生直流電位に接地された積分キャパシタである。
【0068】入力端子Vinには単一電源での動作を可
能とするために内部発生させた直流バイアス電圧VBに
重畳された入力アナログ電圧信号Vsigが印加され、
抵抗素子Rin(抵抗値もRinとする)を介して演算
増幅器103の反転入力端子(ノードNI2)に供給さ
れる。直流バイアス印加端子VBにはバイアス電圧VB
が印加され、抵抗素子RB(抵抗値もRBとする)を介
して上記演算増幅器103の非反転入力端子(ノードN
I1)に供給される。上記ノードNI1には、ゲート電
極にバイアス電圧VGNが印加されたNチャネルMOS
型トランジスタMI1と、このトランジスタMI1と接
地電位Vss間に直列接続され、ゲート電極に正の電源
電圧VDDが印加されたNチャネルMOS型トランジス
タMR1が接続されている。一方、上記演算増幅器10
3の出力には、ソース電極が該演算増幅器103の反転
入力端子(ノードNI2)に接続されたNチャネルMO
S型トランジスタMI3のゲート電極が接続され、該ト
ランジスタMI3のドレイン電極及びソース電極には、
それぞれゲート電極にバイアス電圧VGP、VGNが印
加されたPチャネル型トランジスタMI2及びNチャネ
ル型MOS型トランジスタMI4のドレイン電極が接続
され、さらに該トランジスタMI4のソース電極と接地
電位Vss間にはゲート電極に正の電源電圧VDDが印
加されたNチャネルMOS型トランジスタMR2が接続
されている。
【0069】ここで、上記トランジスタMR1,MR2
は共にオン状態であり、各トランジスタMI1、MI2
、MI4には定電流I1,I2,I4(ただし、I2と
I4についてはI4=I2+IB、IBは後述する定電
流であって、信号Vsig=0のときは電流Iinに相
当する)がそれぞれ流れるよう設定されている。その結
果、例えばノードNI1の電位は、特に制限されないが
、直流電位VB/2に設定され、演算増幅回路103は
この電圧を仮想接地電位として動作する。ただし、この
ノードNI1の電位VB/2は、抵抗素子RB、トラン
ジスタMI1、MR1を用いずに、別途発生させた電流
源から直接印加してもよい。
【0070】以上の入力電圧/電流変換回路1において
、抵抗素子Rinに流れる電流Iinは次式26のよう
になる。但し式26において、IB=VB/2Rin、
Isig=Vsig/Rinである。
【0071】一例として入力電圧信号の最大振幅をVs
ig=±VB/2とすると、Isig=±IBとなる。 一方、トランジスタMI2、MI4には入力信号Vsi
gの値に拘らず定電流が流れる。したがって、Vsig
=+VB/2のとき(ケース1)はIin=2IBとな
り、このとき前記トランジスタMI3を流れる電流I3
はI3=I2−IBとなるから、結局スイッチ104が
オンのときI2とI3の差分電流IBによつて積分キャ
パシタ105は電源電位VDDの方向に充電される。次
に、Vsig=0のとき(ケース2)はIin=IBで
あるから、I3=I2であり、I2とI3の差分電流は
0となって積分キャパシタ105は充電されない。また
、Vsig=−VB/2のとき(ケース3)はIin=
0となるから、I3=I2+IBとなる。この場合には
I2とI3の差分電流IBはケース1の場合と逆向きと
なるから、スイッチ104がオンのとき積分キャパシタ
105は接地電位の方向に積分される。
【0072】斯る作用においてノードNI1のレベルは
アナロググランド電位VBよりも低い電位例えばVB/
2にされることにより、トランジスタMI3のソース電
位は前記電圧VBよりも低くされる。したがって、Vc
をVB近傍の電圧にバイアスすることが可能になり、ア
ナロググランド電位VBを基準とするコンパレータ10
6の動作感度は最大になる。仮に、ノードNI1のレベ
ルをアナロググランド電位VBと同一レベルにすると、
トランジスタMI3のソース電位がVBになり、当該ト
ランジスタMI3がオン動作するときにはVcのレベル
はアナロググランド電位VBよりも高くなり、コンパレ
ータ106による比較動作の感度が低下する。そうかと
いって、コンパレータ106の基準を電圧VB以外に設
定することは容易でなく、また特別な回路も必要になる
【0073】一方、局部D/A変換回路としての電流ス
イッチ回路2は、前記のトランジスタMI2と並列に設
けられ、ゲート電極の前記バイアス電圧VGPによって
それぞれ定電流16Io、Io、Ioが流れるよう設定
されたPチャネル型トランジスタMP1、MP7、MP
8と、各ドレイン電極が前記ノードVcに並列接続され
たNチャネル型トランジスタMN1〜MN8と、該MN
1〜MN8の各ソース電極と接地電位Vss間に接続さ
れたNチャネル型トランジスタMS1〜MS8で構成さ
れ、上記トランジスタMN1〜MN8はトランジスタM
S1〜MS8が制御信号によってオンとなったとき、各
ゲート電極の前記バイアス電圧VGNによってそれぞれ
図21の定電流が流れるように設定されている。
【0074】すなわち、トランジスタMN1〜MN5は
、トランジスタMS1〜MS5が各ゲート電極に印加さ
れるA/D変換結果のディジタル信号から生成された制
御信号B1(通常は極性情報を表す最上位ビットに対応
)〜B5(最下位ビットに対応)によってオンとなった
とき、2進荷重の定電流、16Io、8Io、4Io、
2Io、Ioがそれぞれ流れるよう設定されている。
【0075】トランジスタMN6とMS6には、上記制
御信号B1〜B5によるトランジスタMN1〜MN5及
びトランジスタMS1〜MS5の切替動作に同期したク
ロックパルスC0によって定電流Io/2が流れるよう
にされる。
【0076】トランジスタMN7とMS7は、後述する
ように、A/D変換器を構成するループの中に2次又は
それ以上の積分要素が存在する場合の安定動作を確保す
るために設けた電流スイッチ回路であり、上記トランジ
スタMP7の定電流Ioと組み合わせた±Ioを、積分
キャパシタ105の信号振幅電圧の正負を判定する電圧
比較器の出力に応じて切り替えられる。
【0077】トランジスタMN8とMS8は、一定周期
のディザ信号を印加させるための電流スイッチ回路であ
り、定電流2Ioが流れるように設定され、上記トラン
ジスタMP8の定電流Ioと組み合わせて交互に±Io
を発生させる。A/D変換器の最小分解機能を向上させ
る効果があるが、ただし、このディザ信号印加の必要性
は設計問題であり、上記電流値には特に制限されない。 また、本回路の具備によって特に本発明を制限すること
もない。従って、以下では特にこのディザ信号の取扱い
については説明を省略する。なお、このディザ信号につ
いてはアイ・イー・イー・イー  ジャーナル  オブ
  ソリッド−ステート  サーキッツ、エスシー14
、第25から37頁、1979年2月(IEEE  J
ournal  ofsolid−state  ci
rcuits,SC−14,pp.25〜37(FEB
.1979)に詳しく述べられている。
【0078】以上の局部D/A変換器102から供給さ
れる帰還電流Iqとスイッチ制御信号との関係は図21
に示される。尚、同図において1は高論理レベル、0は
低論理レベルである。
【0079】図20において、サンプリングスイッチ1
04は、特に制限はされないが、Pチャネル型トランジ
スタMS9とNチャネル型トランジスタMS10を並列
接続して構成され、図18で説明したようなパルス生成
回路から供給されるサンプリングパルスでオン、オフが
制御される。このサンプリングスイッチ104がオン状
態にされると、上記入力電流信号Isigと局部D/A
変換器からの帰還信号電流Iqの差分電流Idが積分キ
ャパシタ105に積分される。
【0080】なお、上記において、Pチャネル型トラン
ジスタMP1はMP7と同一サイズのトランジスタを1
6個並列に接続して構成してもよい。また、MP1,M
P7及びMP8は一つのトランジスタで構成できること
は言うまでもない。さらにまた、それらトランジスタを
別々に構成した場合のゲート印加電圧はトランジスタ寸
法に対応して上記VGPとは異なる値を用いることが可
能である。また同様に、上記では局部D/A変換回路と
しての上記電流スイッチ回路102を2進荷重の電流値
を持つトランジスタMN1〜MN8で説明したが、例え
ば、MN5及びMS5はMN6及びMS6と同一サイズ
のトランジスタをそれぞれ各2個、MN4及びMS4は
MN6及びMS6と同一サイズのトランジスタをそれぞ
れ各4個、同様にして、MN1及びMS1はMN6及び
MS6と同一サイズのトランジスタをそれぞれ各32個
並列に接続して構成してもよい。
【0081】図22は図20に示される入力電圧/電流
変換回路101、局部D/A変換用電流スイッチ回路1
02、サンプリングスイッチ104、及び積分キャパシ
タ105の構成を適用して実現した本発明による補間型
オーバサンプリングA/D変換器の全体構成を示したも
のである。同図において106はラッチ機能を有した電
圧比較器、107はディジタル積分回路、108は論理
インタフェース回路、109は基準電圧発生回路、11
0は各部動作に必要な制御パルスを外部から入力される
マスタクロックMCLKをもとに分周して発生させるパ
ルス回路である。
【0082】図23には図22に示される各部の動作タ
イミングと波形の一例が示される。同図においてt=t
01の時刻に制御パルスPDが高論理レベルになると、
入力信号の前サンプル値のA/D変換結果D1〜D5及
び積分キャパシタ105の極性データD0が前記局部D
/A変換用電流スイッチ回路102に印加され、対応し
た帰還電流Iqが局部D/A変換用電流スイッチ102
より出力される。次に、t=t02においてサンプリン
グパルスPSが高論理レベルになるとスイッチ104が
オンとなり、このときの入力電圧/電流変換回路101
の出力信号電流Isigと上記帰還電流Iqとの差分電
流Idによって積分キャパシタ105が充電される。い
ま、積分キャパシタ105の上部電極電圧が内部発生直
流接地電位VBより低く、かつIsig>Iq、すなわ
ちId>0であるとすると、積分キャパシタ105の上
部電極電圧は図のように上昇する。ここで、サンプリン
グパルスPSは、基本パルスPCLKの立上りエッジ(
時刻t=t02)を基準にし、キャパシタ、抵抗素子、
及びトランジスタの閾値電圧等の製造変動や使用中の電
源及び周囲温度変動等による充電時定数の変動に比例し
たパルス幅をもつパルスであって、特に制限はされない
が、前記図17に示される回路によって形成することが
できる。すなわち、図23に示すように、積分キャパシ
タ105の製造値が中心値より小さくなったり、定電流
源の電流値大きくなった場合には、積分時定数が小さく
なり、速く充電されることになるが、このときには、サ
ンプリングパルスPSは狭いパルス幅をもつように発生
される。逆に積分キャパシタが大きくなったり、定電流
源の電流値が小さくなった場合には、積分時定数が大き
くなり、遅く充電されることになるが、このときには、
サンプリングパルスPSのパルス幅が広くされる。した
がって、積分キャパシタ105の上部電極電位Vcを製
造値中心値と等しい値に安定化することができる。
【0083】次に、時刻t=t03でサンプリングが終
了した後、t=t04にパルスPDが低論理レベルとな
ると同時にラッチ機能を有する電圧比較器106の比較
動作が開始され、その結果はt=t05の時点のパルス
PLの立ち下がりエッジでラッチされる。図23におけ
るt=t04の時点では電圧比較器出力は低論理レベル
(0)である。この結果、ディジタル積分回路107で
の演算のために2の補数表示の5ビット信号(1111
1)に変換されるが、この変換は上記比較器出力レベル
をインバータ171で反転し、これを上位4ビット信号
とし、同時に第5ビット目信号として固定的に1を付加
することによって得られる。アナログ信号レベルで−1
に対応する上記5ビット信号は、5ビット構成のパラレ
ルラッチ173に記憶された前回までの結果と全加算器
172によって加算され、その結果はt=t06におけ
るパルスPLの立上りエッジで、上記パラレルラッチ1
73及び論理インタフェース回路108の5ビットパラ
レルラッチ181にラッチされる。ただし、本実施例の
場合、上記ラッチ181の出力D1〜D5がA/D変換
結果となり、本図に示していない間引きフィルタとのイ
ンタフェース融通性のために上記173とは別個に18
1を設けたが、173と181は全く同じデータを記憶
するため、兼用することも可能である。このとき同時に
、上記インバータ171の出力がラッチ182に記憶さ
れる。ラッチ181の出力並びにラッチ182の出力は
論理ゲート183を通して電流スイッチ回路102に供
給される。
【0084】次の時刻t=t11にパルスPDが高論理
レベルになると、上記の新たなA/D変換結果D1〜D
5及び積分キャパシタ105の極性データD0が前記局
部D/A変換用電流スイッチ回路102に印加され、対
応した帰還電流Iqが出力される。このときに帰還電流
Iqは前回の電流値より2Ioだけ増加した値となる。 以下、上記と同様に動作するが、時刻t=t15におけ
る電圧比較器106の出力は高論理レベルとなる。この
場合ディジタル積分器107における全加算器172の
入力データは、アナログ値の+1に対応した2の補数表
示5ビット信号(00001)となり、この結果t=t
21の時刻に出力される帰還電流Iqは前回より2Io
だけ減少する。
【0085】なお、以上において、図20の電圧/電流
変換回路101に抵抗素子RB,Rinを用いたが、こ
れをスイッチトキャパシタの等価抵抗に置き換えても実
現可能である。また、図22において、電圧比較器10
6を複数個並列に設け、積分電圧の極性のみならず、そ
の電圧レベルを同時に判定して複数ビットの量子化を行
ない、そのレベルに応じて帰還信号を適応的に可変する
ようにして、一層の変換精度向上を図ることも可能であ
る。さらにまた、上記と同様に電圧比較器106を複数
個並列に設けて複数ビットの量子化を行ない、その出力
信号で直接的に上記局部D/A変換回路102を駆動す
ることにより、ディジタル積分回路及びループ安定化の
ための回路を不要とすることも可能である。この場合は
即ち、前記したデルタ−シグマ型となる。
【0086】図24には前記電流積分型のA/D変換器
に適用される電流スイッチ回路の別の実施例が示される
。同図に示される電流スイッチ回路302は、前記電圧
/電流変換回路の出力点に結合される1個の出力端子と
しての電流引き込み端子Aを有し、同端子Aに共通接続
されて、夫々2のべき乗で重み付けされた電流I,2I
,4I,8I,16I,32Iを流し得る回路ユニット
311〜316を有する。各回路ユニット311〜31
6には、例えば高レベル側の電源電圧VDD並びにバイ
アス電圧Vrが共通に与えられ、且つ、ディジタル信号
の対応ビットが供給される。本実施例において、ディジ
タル信号は6ビットD0〜D5とされ、夫々の回路ユニ
ット311から16には対応ビットが与えられる。
【0087】前記バイアス電圧Vrは、特に制限されな
いが、反転入力端子に基準電圧Vrefを受ける演算増
幅器(以下単にオペアンプとも記す)317の出力によ
って供給されるが、同オペアンプ317は、その出力が
Pチャンネル型MOSFET318のゲート電極に結合
され、当該MOSFET318のドレイン電極が非反転
入力端子に結合されて、負帰還回路を構成する。即ち、
オペアンプ317の出力電圧Vrは基準電圧Vrefと
抵抗素子319によって決まる電流がMOSFET31
8に流れることによって決定され、このときMOSFE
T318のドレイン電圧は基準電圧Vrefに等しくさ
れる。
【0088】図25には前記回路ユニット311の一例
が示される。この回路ユニット311において320は
前記バイアス電圧Vrをゲート電極に受けるPチャンネ
ル型定電流源MOSFET、321は定電流源MOSF
ETに直列接続されると共に前記ディジタル信号のビッ
トD0をゲート電極に受けてスイッチ制御されるNチャ
ンネル型スイッチMOSFET、322は前記電流引き
込み端子Aに共通接続される電流出力経路としての電流
引き込み経路であり、前記定電流源MOSFET320
及びスイッチMOSFET321を介して流れる電流は
カレントミラー回路323を介して電流引き込み経路3
22に鏡映されるようになっている。このカレントミラ
ー回路323は、ゲート電極が共通接続された一対のM
OSFET324,325を含み、一方のMOSFET
324はゲート電極とドレイン電極が結合された所謂ダ
イオード接続形態を採る。また、326はスイッチMO
SFET321に対応して電流引き込み経路322に配
置されたNチャンネル型ダミーMOSFETである。
【0089】この回路ユニット311において、定電流
源MOSFET320の動作状態は前記MOSFET3
18の動作状態に等しくされ、MOSFET320とM
OSFET321との結合ノードの電位は基準電圧Vr
efに等しくされる。したがって、当該定電流源MOS
FET320はそのサイズに従った電流Iを流す。
【0090】本実施例において前記回路ユニット311
は電流出力単位セルとしての電流引き込み単位セルとし
て把握される。前記回路ユニット312〜316は夫々
が流し得る電流量に応じて前記回路ユニット311を2
のべき乗個並列的に含んで構成され、同一ユニットに含
まれるスイッチMOSFET321はディジタル信号の
同一ビットによって共通的にスイッチ制御される。例え
ば電流2Iを流し得る回路ユニット312は前記回路ユ
ニット311を2個含み、これに含まれる2個のスイッ
チMOSFET321はビットD1によってスイッチ制
御される。なお、定電流源MOSFETのサイズに2の
べき乗の関係をもたせて各回路ユニットを構成してもよ
いが、その場合にはMOSFETのサイズ比に無視し得
ない誤差が発生するのを防止しなければ、サイズ比の誤
差に基づいて電流量に誤差を生ずる。
【0091】A/D変換動作に応じてこの電流スイッチ
回路302に流れる引き込み電流Iqは最小のIから最
大63Iの範囲とされる。このとき、電流引き込み端子
Aに共通接続された夫々の電流引き込み経路322には
、定電流源MOSFET320に流れる電流の鏡映電流
がカレントミラー回路323を介して流される。したが
って、電流引き込み端子Aから引き込まれる電流値の大
小に拘らず定電流源MOSFET320のコンダクタン
スは実質的に変化しない。これにより、種々の値を持つ
ディジタル信号によって電流引き込み端子Aからの引き
込み電流値が制御されるとき、その出力電流値には、デ
ィジタル信号に応じた高精度の線形特性を得ることがで
きる。
【0092】図26には電流スイッチ回路の更に別な実
施例が示される。同図に示される電流スイッチ回路33
0は、前記電圧/電流変換回路の出力点に結合される1
個の電流引き込み端子Aを有し、同端子Aに共通接続さ
れ且つ夫々2のべき乗で重み付けされた電流I,2I,
4I,8I,16I,32Iを流し得る回路ユニット3
31〜336を有し、夫々の回路ユニット331〜33
6にはディジタル信号の対応ビットが供給される。上記
実施例同様に前記ディジタル信号は6ビットD0〜D5
とされ、夫々の回路ユニット331〜336には対応ビ
ットが与えられる。
【0093】この実施例において前記回路ユニット33
1は例えば図27に示されるように、前記電流引き込み
端子Aに共通接続される電流出力経路としての電流引き
込み経路340に、前記ディジタル信号のビットD0を
ゲート電極に受けてスイッチ制御されるNチャンネル型
スイッチMOSFET341と、後述するカレントミラ
ー回路を構成する一方のNチャンネル型MOSFET3
42とを直列配置して構成される。
【0094】本実施例において前記回路ユニット331
は電流出力単位セルとしての電流引き込み単位セルとし
て把握され、前記回路ユニット332〜336は夫々が
流し得る電流量に応じて前記回路ユニット331を2の
べき乗個並列的に含んで構成され、同一回路ユニットに
含まれるスイッチMOSFET341はディジタル信号
の同一ビットによって共通的にスイッチ制御される。例
えば電流2Iを流し得る回路ユニット332は前記回路
ユニット331を2個含み、これに含まれる2個のスイ
ッチMOSFET341はビットD1によって共通にス
イッチ制御される。
【0095】本実施例において図26に示される定電流
源回路343は各回路ユニット331〜336に共通利
用される。即ち、バイアス電圧Vrをゲート電極に受け
るPチャンネル型定電流源MOSFET344にNチャ
ンネル型ダミーMOSFET345を直列接続し、それ
らMOSFET344,345に流れる電流を各回路ユ
ニット331〜336の電流引き込み経路340に鏡映
するためのカレントミラー回路構成用のダイオード接続
されたNチャンネル型MOSFET346を含んで構成
される。このMOSFET346のゲート電極は各回路
ユニット331〜336に含まれるMOSFET342
のゲート電極に共通接続され、これによってカレントミ
ラー回路を構成する。
【0096】前記バイアス電圧Vrは、上記実施例同様
に、反転入力端子に基準電圧Vrefを受けるオペアン
プ350の出力によって形成されるが、同オペアンプ3
50は、その出力がPチャンネル型MOSFET351
のゲート電極に結合され、当該MOSFET351のド
レイン電極が非反転入力端子に結合されて、負帰還回路
を構成する。即ち、オペアンプ350の出力電圧Vrは
基準電圧Vrefと抵抗素子352によって決まる電流
がMOSFET351に流れることによって決定され、
このときMOSFET351のドレイン電圧は基準電圧
Vrefに等しくされる。したがって、前記定電流源M
OSFET344の動作状態は前記MOSFET351
の動作状態に等しくされ、MOSFET344とMOS
FET345との結合ノードの電位は基準電圧Vref
に等しくされ、当該定電流源MOSFET344はその
サイズに従った電流Iを流す。このとき、図27に示さ
れるような電流引き込み単位セルにおいて、MOSFE
T341がオン状態にされると、MOSFET346と
MOSFET342によって構成される一組のカレント
ミラー回路により、電流引き込み経路340に電流Iが
流れる。電流引き込み単位セルに流れる電流はディジタ
ル信号の値に応じてMOSFET341が幾つオン状態
にされても同じ電流値Iにされる。即ち、一つの電流引
き込み単位セルと定電流源回路343との関係は図25
に示される回路と等価である。
【0097】この電流スイッチ回路330が電流積分型
のA/D変換器に適用されるとき、そのA/D変換動作
に応じてこの電流スイッチ回路330に流れる引き込み
電流Iqは最小のIから最大63Iの範囲とされるが、
このとき、電流引き込み端子Aに共通接続された夫々の
電流引き込み経路340には、定電流源回路343に流
れる電流Iの鏡映電流がカレントミラー回路を介して流
される。したがって、電流引き込み端子Aから引き込ま
れる電流値の大小に拘らず定電流源回路343を構成す
る定電流源MOSFET344のコンダクタンスは変化
しない。これにより、種々の値を持つディジタル信号に
よって電流引き込み端子Aからの引き込み電流値が制御
されるとき、その引き込み電流値にはディジタル信号の
値に対して高精度の線形特性を得ることができる。特に
図26の構成においては定電流源回路343が各回路ユ
ニット331〜336に共通化されているため、図24
の構成よりも少ない数のトランジスタを以てそれと同様
の効果を得ることができる。
【0098】前記電流スイッチ回路302,330によ
れば、出力端子としての電流引き込み端子Aに共通接続
された夫々の電流引き込み経路322(340)には、
定電流源回路に流れる電流の鏡映電流がカレントミラー
回路を介して流され、夫々の鏡映電流が電流引き込み端
子Aで合成される。これにより、前記電流引き込み端子
Aにおける電流値の大小に拘らず定電流源回路を構成す
る定電流源トランジスタ320(344)のコンダクタ
ンスには実質的な変化を生じない。これにより、種々の
値を持つディジタル信号によって電流引き込み端子Aの
出力電流値が制御されるとき、ディジタル信号の値に応
じたその出力電流値には高精度の線形特性を得ることが
できる。
【0099】また、図25,図27に示されるように電
流引き込み単位セル311(331)を必要数並列的に
組み合わせて、ディジタル信号に応じて2のべき乗で重
み付けした電流を流すようにすることにより、定電流源
トランジスタなどのサイズ比によって電流値に重み付け
をしなくてもよくなるから、定電流源回路や電流引き込
み経路に配置されるMOSFETのサイズを統一するこ
とが可能になり、これによってディジタル信号に対する
出力電流値の誤差を一層少なくすることができる。
【0100】このようなアナログ積分形式のオーバサン
プリングA/D変換器における局部D/A変換回路とし
て採用すると、この電流スイッチ回路の出力電流値が、
入力電圧/電流変換手段で変換された電流信号との差電
流を形成することになり、当該差電流の値がディジタル
信号の値に応じて高精度に制御されるという点において
、当該オーバサンプリングA/D変換器の高変換精度を
保証することができる。
【0101】図28には電流スイッチ回路のその他の実
施例が示される。同図に示される電流スイッチ回路36
0は定電流源回路62とダイオード接続されたPチャン
ネル型MOSFET63によって構成されたバイアス回
路361を有し、このバイアス回路361が出力するバ
イアス電圧を受ける6個のPチャンネル型定電流源MO
SFET364〜369が配置されている。特に制限さ
れないが、前記定電流源MOSFET364〜369は
2のべき乗ので重み付けされた電流I〜32Iを流し得
るようにそのサイズ比が決定されている。定電流源MO
SFET364〜369には、Nチャンネル型制御MO
SFET371〜376と、Nチャンネル型選択MOS
FET377〜382とが直列接続され、選択MOSF
ET377〜382のソース電極が端子Bに共通接続さ
れている。前記選択MOSFET377〜382のゲー
ト電極にはディジタル信号D0〜D5の対応ビットが供
給され、その論理値に従ってスイッチ制御される。制御
MOSFET371〜376のゲート電極には制御信号
C0〜C5が供給され、対応する制御MOSFETのコ
ンダクタンスを制御する。尚、その端子Bはカレントミ
ラー回路384に結合され、同端子Bに流れる電流をそ
のカレントミラー回路384で鏡映して引き込み電流I
qを形成するようになっている。
【0102】ここで、前記制御MOSFET371〜3
76は制御信号C0〜C5によって制御される可変抵抗
として機能する。即ち、端子Bに流れる電流量の大小に
応じて当該端子Bの電位が変化されるとき、これに応じ
て定電流源MOSFET364〜369のドレイン電圧
も変化しようとするが、その変化を打ち消すように制御
信号C0〜C5でMOSFET371〜376のコンダ
クタンスを制御する。例えばMOSFET371のドレ
イン電圧V0とMOSFET363のドレイン電圧VS
とをオペアンプの反転入力端子と非反転入力端子に供給
し、その差に応じて所定のゲインを採り得るようにして
制御信号C0を形成する制御手段385を設けることが
でき、その他の制御信号も同様に形成することができる
。これにより、ディジタル信号の値如何に拘らず定電流
源MOSFET364〜369の動作状態は一定になり
、ディジタル信号に対する引き込み電流の線形特性を保
証することができる。
【0103】図29には本発明に係るA/D変換器を搭
載して成る携帯通信端末装置の一例が示される。この携
帯通信端末装置は、ベースバンド部201、中間周波数
部202、及び高周波部203から構成される。
【0104】ベースバンド部201は、マイクロフォン
210から入力された送信アナログ音声信号のうち高域
雑音成分を抑圧するプレフィルタ211、その出力をデ
ィジタル信号に変換する本発明に係るA/D変換器21
2、その出力をディジタル信号処理によって帯域圧縮し
、また、上記とは逆に、帯域圧縮された受信ディジタル
音声信号を元の帯域に伸長するためのディジタル・シグ
ナル・プロセッサ(以下DSPとも記す)213、DS
P213で帯域伸長された出力をアナログ音声信号に変
換するためのD/A変換器214、その出力に含まれる
高調波成分を抑圧し、且つその出力を増幅するためのポ
ストフィルタ215、このポストフィルタ215の出力
によって駆動されるスピーカ216などによって構成さ
れる。
【0105】前記中間周波数部202は、前記DSP2
13から出力される信号に対して無線伝送に適した変調
、例えばガウシアン・ミニマム・シフト・キーイング(
GMSK;Gaussian  Mimimum  S
hift  Keying)変調又はπ/4シフト・キ
ュー・ピー・エス・・ケー(QPSK)変調などを行う
ための第1変調器220、その出力をアナログ信号に変
換するD/A変換器221、その出力に含まれる高調波
成分を抑圧するポストフィルタ222、及び上記とは逆
に受信変調信号に含まれる広域雑音成分を抑圧するプレ
フィルタ223、プレフィルタ223の出力をディジタ
ル信号に変換する本発明に係るA/D変換器224、こ
のA/D変換器224の出力から元の基本信号成分を復
調する第1復調器225などによって構成される。
【0106】前記高周波部203は、前記ポストフィル
タ222から出力される信号を、例えば800MHzか
ら2GHz程度の無線周波数キャリア信号で変調するた
めの第2変調器230、この変調器230の出力を所定
の送信電力にまで増幅し、送受信切り替えスイッチ23
1を介してアンテナ232を励振するための高電力増幅
器233、前記アンテナ232及びスイッチ231を介
して受信した信号を増幅する増幅器234、及びその増
幅器234の出力から所望の信号を検波するための検波
器235などから構成される。尚、図には示されていな
いが、キーパッド、ダイヤル信号発生器、呼出信号発生
器、制御用マイクロコンピュータ、クロック信号発生器
、並びにバッテリーを電源とする電源回路などが備えら
れている。
【0107】この携帯通信端末装置に含まれる前記A/
D変換器212,224は前記説明に係る電流積分形式
のオーバーサンプリング型A/D変換器であり、これら
は高い変換精度を維持しながら低消費電力並びに低電源
電圧駆動可能に構成されているから、バッテリー駆動に
最適化される。更に、ベースバンド部201、中間周波
数部202が別々に或いは一体的に1チップのアナログ
・ディジタル混載大規模半導体集積回路化されるような
場合にも、A/D変換器212,224はDSP213
などの論理回路部からのディジタル雑音混入による変換
特性劣化が少なく、高い信頼性を実現することができる
【0108】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定
されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲におい
て種々変更可能であることは言うまでもない。
【0109】例えば上記実施例では、A/D変換器にサ
ンプリングスイッチを特別に設けたが、本発明はそれに
限定されるものではなく、量子化回路に含まれる比較器
の判定タイミングをサンプリングタイミングに同期化し
てもよい。また、オーバサンプリングA/D変換器に適
用して説明した電流スイッチ回路は単体のD/A変換器
などにも適用することができる。
【0110】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0111】すなわち、本発明に係るA/D変換器によ
れば、アナログ積分回路を高速高出力の演算増幅回路を
用いることなく実現でき、かつ、積分動作の振幅変化を
小さくすることができるから、オーバサンプリングA/
D変換器を低電源電圧で動作可能に実現することができ
、且つ、低消費電力化にも寄与するという効果がある。 しかも、上記A/D変換器を半導体集積回路で実現した
とき、チップ面積を小型化でき、且つ従来の演算増幅回
路を用いた仮想接地型積分回路が本質的に有していた雑
音混入による特性劣化を改善することができる。さらに
また、消費電流を増やしても演算増幅回路の動作速度改
善の限界から困難であった変換信号の広帯域化について
も可能になる。
【0112】電流積分型のA/D変換器における電圧/
電流変換回路のレベルシフト機能により、電圧/電流変
換回路と電流スイッチ回路との接続出力点を入力アナロ
グ電圧信号に重畳された直流バイアス電圧に概ね等しい
電圧でバイアスすることができ、電圧比較器の基準電圧
を当該直流バイアス電圧として最大の感度で量子化する
ことができるという効果がある。
【0113】サンプリングパルス信号のパルス幅(τ)
を、アナログ積分回路の時定数cRに概ね等しくするこ
とができるサンプリングパルス発生回路は、素子定数変
動による積分特性への影響を自動的に補償することがで
き、補間型A/D変換器などの動作精度向上並びに動作
の安定化を更に促進することができる。
【0114】電流積分型A/D変換器の局部D/A変換
器などに適用可能な本発明に係る電流スイッチ回路は、
ディジタル信号の論理値に応じた電流をカレントミラー
回路を介して電流出力経路に鏡映してから、同鏡映電流
を合成して出力させるから、前記出力端子における電流
値の大小に拘らず定電流源回路を構成する定電流源トラ
ンジスタのコンダクタンスに実質的な変化を与えないよ
うにすることができる。したがって、種々の値のディジ
タル信号によって出力端子の出力電流値が制御されると
き、ディジタル信号に対するその出力電流値の線形特性
を高精度化することができるという効果がある。
【0115】更に、斯る電流スイッチ回路をアナログ積
分形式のオーバサンプリング型A/D変換器における局
部D/A変換回路として採用すると、この電流スイッチ
回路の出力電流値が、入力電圧/電流変換手段で変換さ
れた電流信号との差電流を形成することになり、当該差
電流の値がディジタル信号に応じて高精度に制御される
という点において、当該オーバサンプリング型A/D変
換器の変換精度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例に係るオーバーサンプ
リング型A/D変換器の基本構成図である。
【図2】図2は各種オーバサンプリング型A/D変換器
の伝達関数を示す説明図である。
【図3】図3は図2に示される各種A/D変換形式に対
応するアナログ回路構成用受動素子とディジタル回路の
種類を示す一例説明図である。
【図4】図4は本発明の一実施例に係るデルターエム型
オーバーサンプリング型A/D変換器のブロック図であ
る。
【図5】図5は図4に示されるA/D変換器のの一例動
作説明図である。
【図6】図6は本発明の一実施例に係るデルターシグマ
型オーバーサンプリング型A/D変換器のブロック図で
ある。
【図7】図7は図6に示されるA/D変換器の一例動作
説明図である。
【図8】図8は本発明の一実施例に係る補間型A/D変
換器のブロック図である。
【図9】図9は図8に示されるA/D変換器の一例動作
説明図である。
【図10】図10は本発明の一実施例に係る別の補間型
A/D変換器のブロック図である。
【図11】図11は図10に示されるA/D変換器の一
例動作説明図である。
【図12】図12は図6に示されるデルターシグマ型オ
ーバーサンプリングA/D変換器の更に具体的な実施例
回路図である。
【図13】図13は図12に示されるA/D変換器の一
例動作説明図である。
【図14】図14は図8に示される補間型A/D変換器
の更に具体的な実施例回路図である。
【図15】図15は図14に示されるディジタル積分回
路の一例回路図である。
【図16】図16は図14に示される電流スイッチ回路
に供給されるディジタル信号と帰還電流Iqとの関係を
示す説明図である。
【図17】図17は図10に示される補間型A/D変換
器の更に別の具体的な実施例回路図である。
【図18】図18はサンプリングパルス生成回路の一実
施例回路図である。
【図19】図19は図18に示されるサンプリングパル
ス生成回路の一例動作説明図である。
【図20】図20は本発明の更に別の実施例に係るA/
D変換回路に含まれる電圧/電流変換回路及び局部D/
A変換回路の説明図である。
【図21】図21は図20に示される電流スイッチ回路
に供給されるディジタル信号と帰還電流Iqとの関係を
示す説明図である。
【図22】図22は図20の入力電圧/電流変換回路及
び局部D/A変換回路を適用した本発明に係るオーバサ
ンプリングA/D変換器の実施例説明図である。
【図23】図23は図22に示されるA/D変換器の一
例動作説明図である。
【図24】図24は本発明に係る電流スイッチ回路の一
実施例回路図である。
【図25】図25は図24の電流スイッチ回路に適用さ
れる電流引き込み単位セルの一例回路図である。
【図26】図26は本発明に係る電流スイッチ回路のそ
の他の実施例回路図である。
【図27】図27は図26の電流スイッチ回路に適用さ
れる電流引き込み単位セルの一例回路図である。
【図28】図28はさらに別の電流スイッチ回路の実施
例説明図である。
【図29】図29は本発明に係るA/D変換器を搭載し
て成る携帯通信端末装置の一例ブロック図である。
【符号の説明】
1  電圧/電流変換回路 2  電流スイッチ回路 3  アナログ回路 4  量子化回路 5  ディジタル回路 Vin  アナログ入力電圧信号 Iq  帰還電流信号 11  電圧制御電流源 Ps  サンプリングパルス 20  論理回路 21,22,23,24,25  定電流回路S1,S
2,S3,S4,S5,S6  スイッチc  キャパ
シタ r  抵抗素子 51  インバータ 52  並列加算回路 53  ラッチ回路 PL  ラッチパルス PG  パルス 17−1  電圧/電流変換回路 PCLK  クロック 17−2  リセット回路 17−3  積分回路 17−4  電圧比較回路 17−5  論理回路 101  入力電圧/電流変換回路 102  局部D/A変換回路 103  演算増幅器 104  サンプリングスイッチ 105  積分キャパシタ 106  電圧比較器 107  ディジタル積分回路 108  論理インタフェース回路 109  基準電圧発生回路 110  パルス回路 311  電流引き込み単位セル D0〜D5  ディジタル信号 A  電流引き込み端子 Vr  バイアス電圧 320  定電流源MOSFET 322  電流引き込み経路 323  カレントミラー回路 330  電流スイッチ回路 331  電流引き込み単位セル 340  電流引き込み経路 344  定電流源MOSFET 342,346  カレントミラー回路構成用MOSF
ET

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  入力アナログ信号をその電圧振幅に応
    じた電流に変換する電圧/電流変換回路と、出力電流が
    複数ビットのディジタル信号によって選択的に制御され
    る電流スイッチ回路と、前記電圧/電流変換回路の出力
    点と前記電流スイッチ回路の出力点との共通接続点に結
    合されていて、両出力点の電流の差分電流を積分可能な
    受動素子で構成されたアナログ積分回路と、前記アナロ
    グ積分回路を介して得られる電圧信号を所定のしきい値
    電圧と比較する少なくとも一個以上の電圧比較器から成
    る量子化回路と、前記量子化回路の出力を積分すると共
    に、前記電流スイッチ回路に供給すべきディジタル信号
    を出力するディジタル積分回路と、を含んで成るもので
    あることを特徴とするアナログ/ディジタル変換器。
  2. 【請求項2】  前記アナログ積分回路は、前記電圧/
    電流変換回路の出力点と前記電流スイッチ回路の出力点
    との共通接続点と、所定の直流電位と、の間に接続され
    たキャパシタであることを特徴とする請求項1記載のア
    ナログ/ディジタル変換器。
  3. 【請求項3】  前記アナログ積分回路は、前記電圧/
    電流変換回路の出力点と前記電流スイッチ回路の出力点
    との共通接続点と、所定の直流電位と、の間に直列接続
    されたキャパシタ及び抵抗素子であることを特徴とする
    請求項1記載のアナログ/ディジタル変換器。
  4. 【請求項4】  入力アナログ信号をその電圧振幅に応
    じた電流に変換する電圧/電流変換回路と、出力電流が
    複数ビットのディジタル出力信号によって選択的に制御
    される電流スイッチ回路と、前記電圧/電流変換回路の
    出力点と前記電流スイッチ回路の出力点との共通接続点
    と、所定の直流電位点と、に結合された抵抗素子と、前
    記抵抗素子を介して前記共通接続点に得られる電圧信号
    を所定のしきい値電圧と比較する少なくとも一個以上の
    電圧比較器から成る量子化回路と、前記量子化回路の出
    力を積分すると共に、当該出力を前記電流スイッチ回路
    の入力用ディジタル出力信号とするディジタル積分回路
    と、を含んで成るものであることを特徴とするアナログ
    /ディジタル変換器。
  5. 【請求項5】  前記電圧/電流変換回路は、演算増幅
    回路を含み、該増幅回路の反転入力端子には抵抗素子又
    はこれと等価な回路を通して上記入力アナログ電圧信号
    が印加され、上記増幅回路の非反転入力端子には上記入
    力アナログ電圧信号に重畳された直流バイアス電圧値よ
    り低い直流電圧が供給され、上記増幅回路の出力にはソ
    ース電極が該増幅回路の反転入力端子と接続された第1
    のNチャネルMOS型トランジスタのゲート電極が接続
    され、上記第1のNチャネル型MOS型トランジスタの
    ドレイン及びソース電極には、それぞれ一定電流が流れ
    る第1のPチャネルMOS型トランジスタと第2のNチ
    ャネルMOS型トランジスタが接続され、上記第1のN
    チャネルMOS型トランジスタのドレイン電極を上記電
    圧/電流変換回路の電流出力点とするよう構成されて成
    るものであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか
    1項記載のアナログ/ディジタル変換器。
  6. 【請求項6】  前記電圧/電流変換回路の単位出力電
    流に対する入力電圧の値として表される抵抗値(R)は
    、前記アナログ積分回路に含まれる抵抗素子の抵抗値(
    r)に等しい値にされて成るものであることを特徴とす
    る請求項3記載のアナログ/ディジタル変換器。
  7. 【請求項7】  前記電圧/電流変換回路の出力点と前
    記電流スイッチ回路の出力点との結合ノードと、前記ア
    ナログ積分回路との間に、サンプリングパルス信号によ
    ってスイッチ制御されるスイッチ素子を更に設け、前記
    クロックパルス信号のパルス幅(τ)を、前記抵抗値(
    R)と前記アナログ積分回路に含まれる容量素子の容量
    値(c)との積(cR)によつて決定される値と概ね等
    しくして、アナログ積分回路によるサンプリング動作期
    間を制御するようにされて成るものであることを特徴と
    する請求項6記載のアナログ/ディジタル変換器。
  8. 【請求項8】  前記電圧/電流変換回路はサンプリン
    グパルス信号に応じて周期的に動作状態とされ、各動作
    期間を定めるためのそのパルス幅(τ)を上記抵抗値(
    R)と前記容量素子の容量値(c)の積(cR)によっ
    て決定される値と概ね等しくして成るものであることを
    特徴とする請求項7記載のアナログ/ディジタル変換器
  9. 【請求項9】  前記電流スイッチ回路は、2のべき乗
    で重み付けされた複数の定電流源回路と、前記複数の定
    電流源回路のうち、単数又は複数の所定の定電流源回路
    を前記共通接続点に結合するためのスイッチ手段とを含
    み、前記スイッチ手段は、前記サンプリングパルス信号
    の変化に同期して制御されるものであることを特徴とす
    る請求項8記載のアナログ/ディジタル変換器。
  10. 【請求項10】  入力アナログ信号をその電圧振幅に
    応じた電流に変換する電圧/電流変換回路と、前記電圧
    /電流変換回路の出力点と前記電流スイッチ回路の出力
    点との共通接続点に結合されていて、両出力点の電流の
    差分電流を入力する受動素子で構成されたアナログ回路
    と、前記アナログ回路を介して得られる電圧信号を所定
    のしきい値電圧と比較する少なくとも一個以上の電圧比
    較器から成る量子化回路と、前記量子化回路の出力に基
    づいて前記電流スイッチ回路に供給すべきディジタル信
    号を形成するディジタル回路とを含み、前記電圧/電流
    変換回路は、両端が電流源に結合されたソースフォロア
    回路と、このソースフォロア回路の入力に出力が結合さ
    れ、反転入力端子にアナログ電圧信号が、非反転入力端
    子には参照電位が供給可能にされた演算増幅器と含み、
    前記参照電位を入力アナログ電圧信号に重畳される直流
    バイアス電圧よりも低い電圧にする手段を設け、ソース
    フォロア回路構成用トランジスタのドレインに結合する
    電流出力点を前記直流バイアス電圧近傍の電圧でバイア
    スするようにされて成る、ものであることを特徴とする
    アナログ/ディジタル変換器。
  11. 【請求項11】  基準電圧をその電圧値に比例した電
    流値に変換するための電圧/電流変換回路と、所定のク
    ロックパルスによって前記電圧/電流変換回路の出力電
    流を制御するようにされた第1のスイッチ手段と、一端
    が前記第1のスイッチ手段の出力端子に、他端が所定の
    直流電位に夫々接続され、前記電圧/電流変換回路の出
    力電流を積分するための容量素子と、前記容量素子の電
    荷を前記クロックパルスを用いて放電するための第2の
    スイッチ手段と、前記電圧/電流変換回路の電流出力端
    子の電位を所定のしきい値電位と比較するための電圧比
    較回路と、前記電圧比較回路の出力と前記クロックパル
    スとに基づいてサンプリングパルス信号を生成するため
    の論理回路と、を含んで成るサンプリングパルス生成回
    路。
  12. 【請求項12】  請求項11記載のサンプリングパル
    ス生成回路を含んで成るものであることを特徴とする請
    求項7乃至10の何れか1項記載のアナログ/ディジタ
    ル変換器。
  13. 【請求項13】  出力端子の出力電流値がディジタル
    信号によって制御される電流スイッチ回路であって、前
    記出力端子に共通接続された複数の電流出力経路と、制
    御端子がバイアスされる定電流源トランジスタと、前記
    定電流源トランジスタに流れる電流を前記電流出力経路
    に鏡映するためのカレントミラー回路と、前記ディジタ
    ル信号によるスイッチ制御状態に応じて前記電流出力経
    路に電流を流すか否かを決定するためのスイッチ素子と
    、を含んで成るものであることを特徴とする電流スイッ
    チ回路。
  14. 【請求項14】  前記スイッチ素子は定電流源トラン
    ジスタに直列配置され、該スイッチ素子及び定電流源ト
    ランジスタは電流出力経路と共にこれと1対1対応で設
    けられて、電流出力単位セルを構成するものであること
    を特徴とする請求項13記載の電流スイッチ回路。
  15. 【請求項15】  前記夫々の電流出力経路は定電流源
    トランジスタを共有し、前記スイッチ素子は夫々の電流
    出力経路に配置されて、電流出力単位セルを構成するも
    のであることを特徴とする請求項13記載の電流スイッ
    チ回路。
  16. 【請求項16】  ディジタル信号に応じて2のべき乗
    で重み付けされた電流を流すために必要な数の前記電流
    出力単位セルを一単位回路として、その単位回路毎に、
    前記スイッチ素子を共通信号でスイッチ制御可能にして
    成るものであることを特徴とする請求項14又は15記
    載の電流スイッチ回路。
  17. 【請求項17】  出力端子に共通接続された複数の電
    流出力経路と、制御端子がバイアスされる定電流源トラ
    ンジスタと、前記定電流源トランジスタに流れる電流を
    前記電流出力経路に鏡映するためのカレントミラー回路
    と、ディジタル信号に応じて2のべき乗で重み付けされ
    た電流を前記出力端子の出力電流とするように、電流を
    流すべき前記電流出力経路を決定するスイッチ素子と、
    を含んで、前記ディジタル信号を出力端子の出力電流値
    にアナログ変換するものであることを特徴とする電流ス
    イッチ回路。
  18. 【請求項18】  請求項17記載の電流スイッチ回路
    を局部ディジタル/アナログ変換回路とする電流積分型
    のアナログ/ディジタル変換器であって、入力アナログ
    信号をその電圧振幅に応じた電流に変換する電圧/電流
    変換回路と、前記電圧/電流変換回路の出力点と前記電
    流スイッチ回路の出力点との共通接続点に結合されてい
    て、両出力点の電流の差分電流を入力する受動素子で構
    成されたアナログ回路と、前記アナログ回路を介して得
    られる電圧信号を所定のしきい値電圧と比較する少なく
    とも一個以上の電圧比較器から成る量子化回路と、前記
    量子化回路の出力に基づいて前記電流スイッチ回路に供
    給すべきディジタル出力信号を形成するディジタル回路
    と、を含んで成るものであることを特徴とするアナログ
    /ディジタル変換器。
  19. 【請求項19】  2のべき乗で重み付けされた電流を
    ディジタル信号に応じて流すための複数個の定電流源回
    路を設け、全ての定電流源回路の電流経路を途中で共通
    接続し、その接続ノードに流れる電流をカレントミラー
    回路で鏡映し、この鏡映された電流の単一経路を出力端
    子に結合して成る電流スイッチ回路において、可変抵抗
    手段として機能するトランジスタを、前記定電流源回路
    に含まれる定電流源トランジスタに直列配置し、その定
    電流源トランジスタにバイアス電圧を供給するためのバ
    イアス用トランジスタに対する前記定電流源トランジス
    タのコンダクタンスの変化を相殺するように、前記可変
    抵抗手段として機能するトランジスタのコンダクタンス
    を制御する手段を設け、て成るものであることを特徴と
    する電流スイッチ回路。
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