JPH04212252A - 走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡

Info

Publication number
JPH04212252A
JPH04212252A JP3063440A JP6344091A JPH04212252A JP H04212252 A JPH04212252 A JP H04212252A JP 3063440 A JP3063440 A JP 3063440A JP 6344091 A JP6344091 A JP 6344091A JP H04212252 A JPH04212252 A JP H04212252A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
probe
sample
tunnel current
bias voltage
displacement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3063440A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Yagi
明 八木
Takao Okada
孝夫 岡田
Yasuhiro Sugawara
康弘 菅原
Seizo Morita
清三 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP3063440A priority Critical patent/JPH04212252A/ja
Publication of JPH04212252A publication Critical patent/JPH04212252A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01QSCANNING-PROBE TECHNIQUES OR APPARATUS; APPLICATIONS OF SCANNING-PROBE TECHNIQUES, e.g. SCANNING PROBE MICROSCOPY [SPM]
    • G01Q60/00Particular types of SPM [Scanning Probe Microscopy] or microscopes; Essential components thereof
    • G01Q60/02Multiple-type SPM, i.e. involving more than one SPM techniques
    • G01Q60/04STM [Scanning Tunnelling Microscopy] combined with AFM [Atomic Force Microscopy]
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01QSCANNING-PROBE TECHNIQUES OR APPARATUS; APPLICATIONS OF SCANNING-PROBE TECHNIQUES, e.g. SCANNING PROBE MICROSCOPY [SPM]
    • G01Q60/00Particular types of SPM [Scanning Probe Microscopy] or microscopes; Essential components thereof
    • G01Q60/10STM [Scanning Tunnelling Microscopy] or apparatus therefor, e.g. STM probes
    • G01Q60/12STS [Scanning Tunnelling Spectroscopy]
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01QSCANNING-PROBE TECHNIQUES OR APPARATUS; APPLICATIONS OF SCANNING-PROBE TECHNIQUES, e.g. SCANNING PROBE MICROSCOPY [SPM]
    • G01Q60/00Particular types of SPM [Scanning Probe Microscopy] or microscopes; Essential components thereof
    • G01Q60/10STM [Scanning Tunnelling Microscopy] or apparatus therefor, e.g. STM probes
    • G01Q60/14STP [Scanning Tunnelling Potentiometry]

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、探針を試料表面に近
接させて走査することにより試料表面の情報を測定する
走査型プローブ顕微鏡、特に、同一の試料に対し、試料
表面の凹凸情報、試料表面の局所的な電子の状態密度に
関する情報、および試料表面の電位分布に関する情報を
同時に得ることのできる走査型プローブ顕微鏡に関する
【0002】
【従来の技術】最近、試料表面の微細形状を原子レベル
で観察できる装置として、走査型トンネル顕微鏡(Sc
anning Tunneling Microsco
pe:  以下、STM装置と称する)、原子間力顕微
鏡(Atomic Force Microscope
:  以下、AFM装置と称する)などが開発され、各
種の研究に使用されている。
【0003】STM装置は、USP4,343,993
号公報等に記載されているように、トンネル現象により
数nm程度の距離に試料表面に対して近接された探針と
導電性材料からなる試料表面との間に流れるトンネル電
流Iが、探針と試料表面間の距離Sおよびトンネルバリ
アハイトφに対して指数関数的な依存性を示すこと(I
=exp (−φ1/2 S))を利用して、このトン
ネル電流Iが一定になるように探針と試料の位置関係を
制御しながら探針で試料を走査したときの制御電圧を計
測することにより、試料の表面形状を原子レベルの分解
能で測定する顕微鏡である。
【0004】また、AFM装置は、特開昭62−130
302号公報等に記載されているように、探針の頂点に
ある原子と試料表面にある原子との間に、例えば図4の
ような引力域と斥力域のある、Lennard−Jon
es ポテンシャルで表されるような原子間力(斥力、
ファンデルワールス力、共有結合力等)と呼ばれる微小
な力が生じ、この力を探針が設けられているカンチレバ
ー(てこ)のたわみ量(探針の変位量)によって検出し
、この力が一定になるように探針と試料の位置関係を制
御しながら探針を走査したときの制御電圧を計測するこ
とにより、試料の表面形状および相互作用の分布像を原
子レベルの分解能で測定できるものであり、前記STM
装置と異なり、試料の導電性と無関係に測定できる顕微
鏡である。
【0005】また、上記STM装置において、検出され
るトンネル電流には、探針と試料との相互間距離、試料
の局所的な電荷の密度状態、および試料の局所的な電位
が反映されている。すなわち、通常のSTM像には試料
表面における微視的な粗さに関する凹凸情報と、局所的
な電荷の状態密度に関する情報と、試料の表面における
局所的な電位分布に関する情報とが含まれている。そこ
で、最近は、トンネル電流から試料の表面における凹凸
情報と表面の電子物性情報とを分離し、表面の電子の状
態に関する情報を抽出し、この情報から3次元像(ST
S像)を計測する走査型トンネル分光顕微鏡(Scan
ning Tunneling Spectrosco
py:  以下、STSという)や、トンネル電流から
試料の表面における電位分布に関する情報を抽出し、こ
の情報から3次元像(STP像)を計測する走査型トン
ネルポテンシオメトリィ顕微鏡(Scanning T
unneling Potentiometry: 以
下、STPという)が開発されている。本出願人らは、
すでに、これらSTS像、STP像を同時に計測できる
装置に関するものとして、特願平1−252587号、
特願平1−332858号などを出願している。ところ
で、最近は、このような試料表面の異なる物理的な情報
を同時に計測することで、より厳密な表面物性の研究を
行うことが、注目されてきている。
【0006】例えば、ジャーナル・オブ・マイクロスコ
ピー(J.Microscopy)Vol.152,P
t3,Dec.1988のP.871〜875に掲載さ
れたP.J.ブライアント(P.J.Bryant)ら
による論文には、STM像とAFM像を同時に測定する
装置について記載されている。
【0007】図3は、この論文に記載された測定装置5
0を説明するための説明図である。XYZの3方向に駆
動可能な3軸圧電駆動体51の下面には、柔軟で弾性を
有するカンチレバー52と、このカンチレバー52の自
由端裏面近くに先端が位置するように設けられた金属探
針53とが設けられている。カンチレバー52の自由端
には鋭い針状のチップ54が形成され、このチップ54
が試料55表面に近接して配置される。カンチレバー5
2と試料55の間にはSTMバイアス電圧VSが、また
、カンチレバー52と金属探針53の間にはAFMバイ
アス電圧VA が印加されるように、STMバイアス印
加手段56およびAFMバイアス印加手段57が設けら
れている。このSTMバイアス電圧VS およびAFM
バイアス電圧VA が印加されることにより、カンチレ
バー52と試料55の間、カンチレバー52と金属探針
53の間に、それぞれトンネル電流が生じることになる
。すなわち、カンチレバー52には、カンチレバー52
と試料55間に流れる電流is と、カンチレバー52
と金属探針53から流れる電流iA が加算された電流
iASが流れる。このカンチレバー52に流れた電流i
ASは制御回路58およびコンピューター59に加えら
れる。この電流iASが一定になるように、すなわち、
カンチレバー52と試料55間に作用する力を一定に保
つようにして、3軸圧電駆動体51のZ方向の圧電体に
フィードバック電圧が印加される。この状態で、探針5
3とカンチレバー52とを同時に試料55上でXY方向
に走査したときのフィードバック電圧を記録することに
より、カンチレバー52と試料55間に作用する力が一
定に保たれたときの、試料表面のAFM像(凹凸像)が
測定され、AFM像表示手段60に表示される。
【0008】一方、コンピューター59に加えられたi
ASが、コンピューター59により処理されて電流iS
 が求められ、この電流iS を走査信号と同期して記
録することにより、試料表面のSTM像が測定され、S
TM像表示手段61に表示される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この先行技
術によれば、STM像とAFM像が得られるだけであり
、試料の表面における局所的な電荷の状態密度に関する
情報、および、局所的な電位分布に関する情報を得て、
前記STS像およびSTP像を得ることについては開示
されていない。
【0010】また、前記特願平1−252587号、特
願平1−332858号には、STS像とSTP像を同
時に測定することは示されているが、これらSTS像と
STP像とともにAFM像を同時に得ることについては
何ら示されていない。
【0011】そこで、本願発明は、上記のような課題を
解決し、試料の表面における局所的な電荷の状態密度に
関する情報に基づく第1の3次元像(STS像)と、局
所的な電位分布に関する情報に基づく第2の3次元像(
STP像)を得ると共に、試料表面における原子間力に
基づく第3の3次元像(AFM像)を同時に得ることが
できる走査型プローブ顕微鏡を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願発明は、上記の目的
を達成するために以下のような手段を講じたものである
。すなわち、探針を試料表面に近接させて走査すること
により試料表面の情報を測定する走査型プローブ顕微鏡
において、試料表面に近接配置される導電性の探針を自
由端部側に有するカンチレバーと、前記探針と試料との
間にバイアス電圧を印加するバイアス電圧印加手段と、
このバイアス電圧印加手段により印加したバイアス電圧
により発生したトンネル電流を検出するトンネル電流検
出手段と、前記探針の先端の原子と試料表面の原子との
間に作用する原子間力によって生じる探針の変位量を検
出する探針変位量検出手段と、
【0013】この探針変位量検出手段からの出力信号に
応じて、探針と試料間の距離を一定に保つようにフィー
ドバックをかけるフィードバック回路と、前記フィード
バック回路のフィードバック条件を設定する手段とを有
するサーボ制御手段と、このサーボ制御手段からの出力
信号に応じて、試料を探針に対して相対的にZ方向に駆
動させる駆動手段と、
【0014】前記トンネル電流検出手段により検出され
たトンネル電流から試料表面の局所的な電子の状態に関
する情報を得て、この情報から第1の3次元像データを
形成する手段と、
【0015】前記トンネル電流検出手段により検出され
たトンネル電流から試料表面の電位分布に関する情報を
得て、この情報から第2の3次元像データを形成する手
段と、前記探針変位量検出手段により検出された探針の
変位量に応じた試料表面の凹凸情報から第3の3次元像
データを形成する手段とを具備し、前記第1、第2並び
に第3の3次元像データをそれぞれ独立して同時に得る
ようにしたことを特徴とする。
【0016】
【作用】このような手段を講じたことにより、以下のよ
うな作用を有する。
【0017】前記探針変位量検出手段により、試料と探
針間に生じる原子間力による探針の変位が測定されると
ともに、試料と探針間に流れるトンネル電流をトンネル
電流検出手段により検出し、このトンネル電流から試料
表面の局所的な電子の状態に関する情報と、試料表面の
電位分布に関する情報が得られる。この様にして得られ
た、探針の変位量、電子の状態、電位分布の情報からそ
れぞれAFM像、STS像、STP像のデータが同時に
計測される。
【0018】
【実施例】以下、実施例に基づいて、この発明を説明す
る。
【0019】図1はこの発明の第1実施例を示す図であ
る。図に示すように、試料1は、3次元方向に所定の範
囲で微動可能な圧電アクチュエータ2上に保持されてい
る。この試料1の両端部には、バイアス電圧印加回路3
からの電圧を印加するための電極4a,4bが設けられ
ている。バイアス電圧印加回路3には電極4aと4bの
間の試料1に電位差VS を与えるための電位勾配電圧
発生器5と、試料1に所定の周期および振幅を持ち、時
間により変化する変調電圧VT を与える変調電圧発生
器6とが夫々接続されている。そして、カンチレバー7
の自由端の下面に突設された探針7aが試料1の表面に
近接するように、導電性カンチレバー7が試料1の上部
にほぼ水平に延出して、配設されている。このカンチレ
バー7は所定のばね定数を有するように、材料並びに形
状が選定されており、探針7aを試料1に近接させたと
きに両者間に生じるトンネル電流IS を検出するため
のトンネル電流検出回路8に電気的に接続されている。 このカンチレバー7の自由端の上側には、カンチレバー
7の上下方向の変位を検出する探針変位検出回路9に接
続された光干渉ファイバー10の下端面が配置されてい
る。この探針変位検出回路9は、探針7aの上下方向の
変位量に基づいて試料1の位置を圧電アクチュエータ2
を介してZ方向に制御するAFMサーボ回路11とAF
M力変位像データ出力端子12とに接続されている。こ
のAFMサーボ回路11は出力側が圧電アクチュエータ
2並びに、AFM凹凸像データ出力端子13に夫々接続
されている。一方、前記トンネル電流検出回路8はオペ
アンプ8aと、これに並列された帰還抵抗8bとからな
り、微分コンダクタンス演算回路14およびポテンシャ
ルサーボ回路15に出力側が接続されている。微分コン
ダクタンス演算回路14はトンネル電流検出回路8によ
り検出されたトンネル電流IS と、変調電圧発生器6
からバイアス電圧印加回路3を介して入力された変調電
圧VT より、微分コンダクタンス(δIS /δVT
 ;δは変微分記号を表す)を求めてSTS像データを
出力する回路であり、出力側にSTS像出力端子16が
設けられている。前記ポテンシャルサーボ回路15は、
トンネル電流検出回路8により検出されたトンネル電流
IS を積分して試料1全体にかかる電位をシフトさせ
る電圧VR を求めてSTP像データを出力する回路で
あり、出力側にSTP像データ出力端子17が設けられ
ている。
【0020】次に、この実施例の動作について説明する
。なお、STS動作およびSTP動作は探針のサーボを
AFMサーボ回路11に行わせている以外は、本出願人
らの先願である特願平1−252587号、特願平1−
332858号に記載した動作と同様であるので、詳細
は省略する。
【0021】はじめに、カンチレバー7の変位原点ZO
 を求める。変位原点ZO の位置は試料1が探針7a
と離れた状態でのカンチレバー7の背面の位置であり、
光干渉ファイバー10および探針変位検出回路9で検出
する。
【0022】圧電アクチュエータ2により、試料1を探
針7aに近づけたときのカンチレバー7のZ方向の変位
原点ZO からの変位量ZC と、バネ定数kとによっ
て、探針7aに働いた力F=k×ZC が求められる。 試料1と探針7aとの間に働く力Fを一定に保つために
、フィードバックをかけるカンチレバー7の変位量をZ
S と設定する。探針変位検出回路9により検出された
変位量に基づき、AFMサーボ回路11はカンチレバー
7(探針7a)の変位量がZS になるように、圧電ア
クチュエータ2に対してサーボ電圧VZ を印加しフィ
ードバック制御する。試料1のXY方向の走査を圧電ア
クチュエータ2のXY方向に走査電圧を印加して行い、
この走査電圧と同期させてAFMサーボ電圧信号VZ 
を記録することで、力一定下でのAFM凹凸像データが
得られ、このデータが出力端子13から出力されて、A
FM凹凸像が第1の表示手段(図示せず)に表示される
。また、探針変位検出回路9からの変位量データを走査
電圧と同期させて記録することにより、試料1と探針7
aの間に働く力の強弱を表すAFM力変位像データが端
子12を介して得られる。
【0023】さらに、探針7aで走査した時、試料1と
探針7aの間には、トンネル電流IS が流れる。この
トンネル電流IS をトンネル電流検出回路8で検出し
、ポテンシャルサーボ回路15で積分することにより、
試料全体の電位をシフトさせるための電圧VR が求め
られる。このとき、前記トンネル電流IS が0となる
ようにシフト電圧VR を変化させるポテンシャルサー
ボ動作を行う。このシフト電圧VR をXY走査電圧と
同期させて記録することによって試料1表面の電位分布
に応じたSTP像データが測定され、このデータが出力
端子17から出力されて、STP像が第2の表示手段(
図示せず)に表示される。
【0024】さらに、トンネル電流IS は変調電圧V
T の時間変化に応じて変動するため、局所的な電圧依
存性に関する情報を得ることに応用でき、演算回路14
にトンネル電流IS と変調電圧VT を入力し、微分
コンダクタンス(δIS /δVT ;δは変微分記号
)を求め、変調電圧VT に同期したサンプリングによ
って試料1表面の局所的な電荷の状態密度に応じたST
S像データが得られ、このデータが出力端子16から出
力されて、ST像が第3の表示手段(図示せず)に表示
される。
【0025】この様に、この実施例によれば、試料と探
針間に働く原子間力、試料表面の局所的な電位分布、お
よび局所的な電荷の状態密度という3つの異なる情報に
基づく試料表面のAFM像、STP像、STS像を得る
ことができる。次に、この発明の第2実施例について図
2を参照して説明する。なお、図1に示した部材と同一
の部材には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0026】この第2実施例が前記第1実施例と異なる
点は、カンチレバー7(探針7a)の変位量を検出する
手段をトンネル電流を変位検出に用いたSTM構成とし
た点である。
【0027】この実施例において、カンチレバー7は図
2(b)に示すように、板状の電気絶縁性レバー7bの
自由端部の下面に突設された探針7aと、この探針7a
と対向する面(上面)に設けられた導電膜7cと、下面
に設けられ、探針7aと、図2(a)に示すトンネル電
流検出回路8とを電気的に接続する導線7dとを有する
。前記導電膜7cは接地され、導電膜7cと探針7aは
絶縁性レバー7bによって電気的に絶縁されている。 このカンチレバー7の導電膜7cに先端が近接するよう
に、探針変位検出用探針20が図2(a)に示すように
配置されている。この変位検出用探針20には、バイア
ス電圧VF を、これに印加したときに、この針20と
導電膜7cとの間に流れるトンネル電流IF を検出す
る電流検出器21が接続されている。探針20は、これ
をZ方向に駆動する圧電アクチュエータ22により後端
側で保持されている。この圧電アクチュエータ22には
、探針20のZ方向の変位を制御するコントローラー2
3が接続されている。前記電流検出器21は、2つのオ
ペアンプ21a,21bと、バイアス電圧源21cと、
帰還抵抗21dとからなり、出力側はAFMサーボ回路
11と、IF 信号出力端子12と、対数演算器24を
介して出力端子25とに接続されている。
【0028】コントローラー23から駆動信号を圧電ア
クチュエータ22に印加することにより、変位検出用探
針20は導電膜7cとの間にトンネル電流IF が流れ
る距離GF にまで近接させてある。このとき、試料1
と探針7aとの間に原子間力が働いてカンチレバー7が
たわむと、トンネル電流IF が変化する。
【0029】AFMサーボ回路11は、所定の位置に保
持された探針20とカンチレバー7の背面(導電膜7c
)との間に流れるトンネル電流IF が一定になるよう
に、すなわち、カンチレバー7のたわみ量が所定量で一
定になるように、試料1のZ方向の位置を圧電アクチュ
エータ2を用いて制御する。このとき、試料1と探針7
aの間に働く力は一定になる。
【0030】ここで、XY走査と同時にAFMサーボ回
路11のサーボ出力信号VZ を端子13より取出し、
記録すれば、力一定条件の下で試料表面の凹凸を表すA
FM像データが得られる。
【0031】一方、AFMサーボ回路11が、X走査に
したがう試料1の表面の凹凸変化の周期よりも遅い時定
数になっている場合には、AFMサーボ回路11のサー
ボ信号VZ は凹凸変化に追随しきれず、カンチレバー
7の変位がトンネル電流IF の変動に現れる。このた
めXY走査と同時にIF の変化を記録すれば、試料と
力検出探針の間に働く力の強弱を表す、AFM力変位像
データが得られる。
【0032】またトンネル電流IF は変位検出用探針
20と導電膜7cとの間の距離GF に対して、IF 
= exp(−Aφ1/2 GF )のように指数関数
的依存性を示すので、対数演算器24を用いて、log
 (IF )を求め、カンチレバーの変位に比例する信
号を出力端子25より得ることができる。
【0033】この信号をXY走査と同時に記録すること
によって、サーボによって追随された試料の凹凸の空間
周波数より細かい凹凸の変動量を距離のオーダーで検出
し、画像化できる。その他の動作については、第1実施
例と同様であるので省略する。
【0034】この実施例においても、前記第1実施例と
同様に、試料と探針間に働く原子間力、試料表面の局所
的な電位分布、局所的な電子の状態という3つの異なる
情報に基づく試料表面のAFM像、STP像、STS像
を得ることができる。
【0035】なお、この発明は前記実施例に限定される
ものではなく、種々変更が可能である。例えば、上述し
たAFMサーボによって探針ー試料間距離を一定に保っ
た状態で、探針ー試料間に流れるトンネル電流を計測し
、これを走査信号と同期して記録することにより、上述
したAFMデータ、STSデータ、STPデータと同時
に、STMデータをも得ることができる。
【発明の効果】。
【0036】以上説明したように、本願発明によれば、
試料の表面における局所的な電荷の密度状態に関する情
報に基づく3次元像(STS像)と、局所的な電位分布
に関する情報に基づく3次元像(STP像)を得ると共
に、試料表面における原子間力に基づく3次元像(AF
M像)を同時に得ることができる走査型プローブ顕微鏡
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を説明するための説明
図。
【図2】(a)図はこの発明の第2の実施例を説明する
ための説明図、そして(b)図はこの第2の実施例で使
用されているカンチレバーを示す斜視図。
【図3】従来例を説明するためのを説明するための説明
図。
【図4】原子力間を説明するための線図。
【符号の説明】
1…試料、2…圧電アクチュエーター、3…バイアス電
圧印加回路、6…探針変位量検出手段、7…カンチレバ
ー、8…トンネル電流検出手段、11…AFMサーボ回
路、14…演算回路、15…ポテンシャルサーボ回路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  探針を試料表面に近接させて走査する
    ことにより試料表面の情報を測定する走査型プローブ顕
    微鏡において、試料表面に近接配置される導電性の探針
    を自由端部側に有するカンチレバーと、前記探針と試料
    との間にバイアス電圧を印加するバイアス電圧印加手段
    と、このバイアス電圧印加手段により印加したバイアス
    電圧により発生したトンネル電流を検出するトンネル電
    流検出手段と、前記探針の先端の原子と試料表面の原子
    との間に作用する原子間力によって生じる探針の変位量
    を検出する探針変位量検出手段と、この探針変位量検出
    手段からの出力信号に応じて、探針と試料間の距離を一
    定に保つようにフィードバックをかけるフィードバック
    回路と、前記フィードバック回路のフィードバック条件
    を設定する手段とを有するサーボ制御手段と、このサー
    ボ制御手段からの出力信号に応じて、試料を探針に対し
    て相対的にZ方向に駆動させる駆動手段と、前記トンネ
    ル電流検出手段により検出されたトンネル電流から試料
    表面の局所的な電子の状態に関する情報を得て、この情
    報から第1の3次元像データを形成する手段と、前記ト
    ンネル電流検出手段により検出されたトンネル電流から
    試料表面の電位分布に関する情報を得て、この情報から
    第2の3次元像データを形成する手段と、前記探針変位
    量検出手段により検出された探針の変位量に応じた試料
    表面の凹凸情報から第3の3次元像データを形成する手
    段とを具備し、前記第1、第2並びに第3の3次元像デ
    ータをそれぞれ独立して同時に得るようにしたことを特
    徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  2. 【請求項2】  前記探針変位量検出手段は、前記カン
    チレバーの背面に近接させて設けたトンネルチップと、
    このトンネルチップと、前記カンチレバーに形成された
    導電性薄膜との間にバイアス電圧を印加する第2のバイ
    アス電圧印加手段と、この第2のバイアス電圧印加手段
    により印加したバイアス電圧により発生したトンネル電
    流を検出するトンネル電流検出手段とを有し、このトン
    ネル電流に応じて前記探針の変位量を検出することを特
    徴とする請求項1記載の走査型プローブ顕微鏡。
  3. 【請求項3】  前記カンチレバーは、板状の電気絶縁
    部材と、この電気絶縁部材の一方の面の自由端部側に設
    けられた探針と、この探針に接続され、前記トンネル電
    流検出手段に接続される導電性部材と、前記電気絶縁部
    材の他方の面に設けられ接地された前記導電性薄膜とか
    らなることを特徴とする請求項2記載の走査型プローブ
    顕微鏡。
JP3063440A 1990-03-27 1991-03-27 走査型プローブ顕微鏡 Pending JPH04212252A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3063440A JPH04212252A (ja) 1990-03-27 1991-03-27 走査型プローブ顕微鏡

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2-79567 1990-03-27
JP7956790 1990-03-27
JP3063440A JPH04212252A (ja) 1990-03-27 1991-03-27 走査型プローブ顕微鏡

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04212252A true JPH04212252A (ja) 1992-08-03

Family

ID=26404563

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3063440A Pending JPH04212252A (ja) 1990-03-27 1991-03-27 走査型プローブ顕微鏡

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04212252A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002365194A (ja) * 2001-06-12 2002-12-18 Yuzo Mori 高周波パルス走査トンネル顕微鏡

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002365194A (ja) * 2001-06-12 2002-12-18 Yuzo Mori 高周波パルス走査トンネル顕微鏡

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2915554B2 (ja) バリアハイト測定装置
US5289004A (en) Scanning probe microscope having cantilever and detecting sample characteristics by means of reflected sample examination light
EP0410131B1 (en) Near-field lorentz force microscopy
JPH03199904A (ja) 電気的探針
CN107636474B (zh) 多集成尖端扫描探针显微镜
US5391871A (en) Scanning probe microscope
JPH10312592A (ja) 情報処理装置および情報処理方法
JP3070216B2 (ja) 表面顕微鏡及び顕微方法
JP2002156409A (ja) 集積回路における電気信号の検出のための測定ゾンデ及びこの測定ゾンデの使用法及びこの測定ゾンデの製造方法及びこの測定ゾンデによる測定システム
EP0449221B1 (en) Scanning probe microscope
JPH04212252A (ja) 走査型プローブ顕微鏡
JP2945436B2 (ja) 走査型プローブ顕微鏡
JP3226424B2 (ja) 走査型プローブ顕微鏡ならびに該顕微鏡を用いた加工装置および情報処理装置
JPH1114641A (ja) Afmセンサ
JP4497665B2 (ja) プローブの走査制御装置、該走査制御装置による走査型プローブ顕微鏡、及びプローブの走査制御方法、該走査制御方法による測定方法
JPH0850872A (ja) 試料表面の観察方法、原子間力顕微鏡、微細加工方法および微細加工装置
JP2003065931A (ja) 走査型プローブ顕微鏡およびこれを用いた情報再生装置
JPH07110969A (ja) 面合わせ方法,位置制御機構および該機構を有する情報処理装置
JP3639744B2 (ja) ピエゾ抵抗カンチレバーを備えた走査型プローブによる信号検出装置
JPH05133709A (ja) 走査型プローブ顕微鏡
JP2000338025A (ja) 複数のプローブを備えた情報検出装置および複数のプローブによる情報検出方法
Satoh et al. Multi-Probe Atomic Force Microscopy Using Piezo-Resistive Cantilevers and Interaction between Probes
JP3053485B2 (ja) 走査型プローブ顕微鏡
JPH0835976A (ja) 集積型spmセンサーおよび変位検出回路
JPH09196929A (ja) 表面観察装置と表面観察方法、記録装置と記録方法、及び再生装置と再生方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20020319