JP2003065931A - 走査型プローブ顕微鏡およびこれを用いた情報再生装置 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡およびこれを用いた情報再生装置

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JP2003065931A JP2001259537A JP2001259537A JP2003065931A JP 2003065931 A JP2003065931 A JP 2003065931A JP 2001259537 A JP2001259537 A JP 2001259537A JP 2001259537 A JP2001259537 A JP 2001259537A JP 2003065931 A JP2003065931 A JP 2003065931A
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Yutaka Majima
豊 真島
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Rikogaku Shinkokai
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原子間力顕微鏡などにおける力勾配の測定と
変位電流の測定を安定させ、精度を高めることを可能に
する走査型プローブ顕微鏡を提供するとともに、この走
査型プローブ顕微鏡の構成を用いた高密度の情報再生装
置を提供する。 【解決手段】 補償電極をカンチレバーの背面側に距離
を設けて配置し、カンチレバーとの間に電位差を与え
て、カンチレバーに試料と探針との間の距離を遠ざける
方向のクーロン力を加えることにより、カンチレバーに
試料と探針との間の吸引力を補償し、試料表面と探針と
の間にはたらく力勾配や、表面電位、磁気力、変位電
流、トンネル電流の測定を安定化し、精度を高めること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、改良された力勾配
検出装置と、その応用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】試料表面の凹凸や、試料表面からの静電
気力あるいは静磁気的力をナノメータの大きさで検出す
る装置として、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microsc
ope,以後AFMと略称)がある。AFMにおいては、カン
チレバーの先端につけた探針と観察対象の試料表面との
間にはたらく力を検出する。AFMにおいて探針は、ファ
ンデルワールス力とクーロンの法則に従う電気力、磁気
力を検出している。
【0003】そこでまず、これらの力とその性質につい
て述べておく。ファンデルワールス力に寄与するエネル
ギーは、一般にLennard-Jones型ポテンシャルw(z
)、すなわち、w(z)=(A/z 12)−
(A/z)で表される。ただし、zは試料−探針
間の距離、AとAはそれぞれ異なる正の定数であ
る。したがって、ファンデルワールス力Fは、
【数1】 となる。ここでは力が負の値の場合には引力を、正の場
合には斥力を表す。
【0004】また、電気的なクーロン相互作用のエネル
ギーは、試料−カンチレバー間の静電容量がCである
とき、w(z)=−(1/2)C1(V−V2で表
される。ただし、Vは試料を基準としてカンチレバー
に外部回路から加える電圧、Vは探針−試料間の接触
電位差である。したがって、電荷に起因したクーロン力
は、
【数2】 となる。
【0005】さらに、磁気的なクーロン相互作用のエネ
ルギーは、二つの磁荷q、qが試料、探針上にそれ
ぞれあり、試料−探針間距離がzである場合、w
(z)=A/zとなる。ただし、A
は正の定数である。したがって、磁荷に起因したクーロ
ン力Fは、
【数3】 となる。ただし、Aは正の定数である。
【0006】従って試料とカンチレバーの間にはたらく
力Fは、これらの和、即ち
【数4】 となり、ファンデルワールス力と2つのクーロン力との
和で表される。なお、(数1)と(数2)または(数
3)とを比較すればわかる通り、(数1)のファンデル
ワールス力の方が、電荷および磁荷に起因したクーロン
力(数2)または(数3)よりも、距離依存性が強い。
【0007】こうした力を検出するAFMには、接触型
と非接触型の2種類がある。接触型AFMでは、カンチ
レバーの自由端に設けられた探針を試料表面に1nm以
下の距離に接近させ、カンチレバーと試料間にはたらく
力Fをカンチレバーのたわみとして検出する。したが
って、カンチレバーのたわみが一定になるように試料を
上下させながら、探針に対して操作すると、カンチレバ
ーの動きから表面の凹凸を画像化できる。
【0008】これに対し、非接触型AFMでは、探針を
試料から好ましくは10−10mから10−8m程度の
距離に接近させ、カンチレバーの機械的な共振周波数近
傍で強制振動させる。この距離において、試料とカンチ
レバーの間にはたらく力Fは(数4)で与えられ、こ
の試料とカンチレバーの間にはたらく力Fの距離微分
(力勾配と呼ぶ)もまた距離によって決まる。力F
距離微分を一つのばね定数とみなせば、この状態におい
てカンチレバーには、カンチレバー自体のばねのほか
に、カンチレバーと試料の間にはたらく力Fのばね
(力勾配をばね定数とする)が加わった状態と考えるこ
とができる。力勾配の変化は、カンチレバーと試料の間
にはたらく力Fの実効的なばね定数の変化であり、カ
ンチレバーの共振特性を変化させる。したがって力勾配
の変化は、カンチレバーの振動振幅、位相、共振周波数
の変化として検出することができる。
【0009】また非接触型AFMで、カンチレバーの振
幅が探針と試料間の距離と同程度となる、いわゆる大振
幅で探針を振動させる場合には、探針と試料との間には
たらく力の積分効果により、はたらく力そのものが、振
動振幅、位相、共振周波数の変化として検出されるよう
になる。
【0010】このように、力勾配と、はたらく力そのも
のは、それぞれが振動振幅、位相、共振周波数の変化を
もたらし、それぞれが寄与する割合は、探針−試料間距
離と、カンチレバーの振幅の比により連続的に変化す
る。また、探針−試料間距離に対してカンチレバーの振
幅の比が大きくなるほど、はたらく力そのものの影響が
大きくなる。
【0011】非接触型AFMの特徴は、非接触であるた
めに試料−探針間での物質のやりとりがなく、また、共
振型検出法であるため、接触型AFMに比べより高感度
であることがあげられる。非接触AFMは次に示すよう
に、磁気力、静電気力、変位電流、あるいはトンネル電
流を原子間力と共に検出するのに適している。
【0012】走査型磁気力顕微鏡(Scanning Magnetic
Force Microscopy、あるいはMagnetic Force Microscop
y、以下MFMと略称する)は磁性探針をもち、試料の
磁化との間にはたらく磁気力を検出することによって試
料表面の磁化分布を画像化する。ところが磁気力はファ
ンデルワールス力に比べてかなり小さく、接触型AFM
が動作する領域でファンデルワールス力に隠れてしま
い、十分な信号対雑音比で測定することが難しい。そこ
でファンデルワールス力が試料と探針との間の距離が大
きくなるにつれて急激に減少するのに対し、磁気力は基
本的に距離の二乗で変化し、緩やかに減少することに着
目し、ファンデルワールス力が比較的小さくなる領域ま
で探針を試料から離して磁気力を測定する。磁気力は1
−9N以下と微弱であるので、カンチレバーのたわみ
が小さく、測定が困難である。このため磁気力そのもの
ではなく、磁気力勾配を高感度の非接触AFMの原理で
測定することが好ましい。
【0013】MFMは超高密度記録の再生手段として用い
ることができる。例えば電子情報通信学会論文誌C−II
No.11 pp600-610 (1992年)には、MFMの探針を磁界
源としてポイント記録し、MFMの原理で再生する方法
が提案されている。
【0014】静電気力もまた磁気力の場合と同様に距離
の二乗で変化するため、非接触のAFMの原理で測定す
ることが好ましい。半導体デバイスなど表面に配線パタ
ーンを施した試料に電圧信号を印加した状態で、導電性
探針との間にはたらく静電気力やその力勾配を画像化す
ることによって、配線パターンの断線などで信号が伝わ
っていない領域を凹凸像と同時に調べることができる。
さらには、探針と試料との間に電圧Vを加えると、探
針および試料に電荷を誘起し、この誘起される電荷によ
って、試料表面の特性を調べることができる。探針と試
料の間に力がはたらかないV=Vとなる探針の電圧
を見出せば、探針が対向している試料表面の電位を
知ることができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで探針と試料の
間には、(数2)で与えられる静電気力がはたらく。こ
のため、探針をカンチレバーの先端部に取りつけて試料
表面に近接対向させて振動させ、その振動を検出して、
試料表面と探針との間にはたらく力や力勾配を検出する
上記装置においては、電圧Vを変化させると、(数
2)で与えられる探針と試料の間にはたらく力が変化
し、カンチレバーのたわみが変化し、振動振幅、位相、
共振周波数が変化することになる。(数2)におけるV
−Vが大きくなり、カンチレバーのたわみ量が大き
くなった場合には、探針か試料表面に過度に接近し、あ
るいは接触する可能性がある。こうした過度の接近や接
触を防ぐ必要から、探針に与えることのできる電圧V
が制限されるという問題があった。
【0016】また、(数2)で与えられる静電気力は探
針の電圧Vに依存することから、測定中に探針電圧V
の平均値を変化させた際に、Vの平均値の変化に起
因した力勾配が加わるので、探針に加わった力勾配を一
定に保つように探針と試料表面間の距離を制御している
場合には、探針電圧Vの平均値の変化に起因して探針
と試料表面間の距離が変化してしまい、変位電流、トン
ネル電流、試料の表面電位、磁気力などを、探針と試料
表面との距離を同じ条件にして、正確に測定することが
制限されるという問題があった。
【0017】本発明はこうした課題を解決し、探針と試
料の間の電位差についての制限を除くとともに、カンチ
レバーを振動させた際の力勾配の測定と変位電流の測定
を精度よく、しかも安定して行うことのできる力勾配検
出装置を提供し、さらにこの力勾配検出を用いた情報再
生装置を提供するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の走査型プローブ顕微鏡は、試料表面に近接
対向する探針と、自由端の一方の面に前記探針を備え、
導電性を有するカンチレバーと、カンチレバーを振動さ
せる振動手段と、カンチレバーの探針を取りつけた面と
は反対側の面に対向し距離を設けて配置され、カンチレ
バーとの間に電位差を有する補償電極と、カンチレバー
の振動の周波数、振幅または位相を検出する振動検出装
置と、探針を試料に対して相対的に移動する移動手段と
を備えたことを特徴とする。
【0019】本発明の走査型プローブ顕微鏡において、
探針には磁性を有するものを用い、探針と試料との間の
磁気力の勾配の検出を可能にすることができる。
【0020】また本発明の走査型プローブ顕微鏡におい
て、探針と試料との間に電圧を印加する電圧印加手段を
備え、探針と試料との間の静電気力の力勾配を検出可能
にすることができる。
【0021】さらに本発明の走査型プローブ顕微鏡は、
探針と試料との間に電圧を印加することによって試料に
流れる電流を変位電流とトンネル電流とに分離して検出
する電流分離検出手段を備えることができる。
【0022】本発明の走査型プローブによれば、平均電
圧成分と周期的に変化させる電圧成分からなる探針電圧
の平均値成分を前記の周期よりもゆっくりと変化さ
せた場合に、探針と試料表面の平均距離が変化すること
を防ぎ、安定して測定を行うことができ、探針と試料と
の接触を防ぐための電圧Vの制限が解除されるので、
カンチレバーを振動させた際の力勾配の測定と表面電位
と磁気力と変位電流とトンネル電流の測定を精度よくし
かも安定して行うことができる。このため、カンチレバ
ーと試料表面の間にはたらく静電気力の勾配の検出や、
力勾配測定と同時にカンチレバーと試料表面の間に流れ
るトンネル電流と変位電流を同時に分離計測すること
や、半導体を有する基板のキャリア濃度分布の観察を容
易かつ精度よく行えるようになった。
【0023】本発明の情報再生装置は、磁気記録媒体
と、磁気記録媒体表面に近接対向し磁性を有する探針
と、自由端の一方の面に前記探針を備え、導電性を有す
るカンチレバーと、カンチレバーを振動させる振動手段
と、カンチレバーの探針を取りつけた面とは反対側の面
に対向し距離を設けて配置され、カンチレバーとの間に
電位差を有する補償電極と、カンチレバーの振動の周波
数、振幅または位相を検出する振動検出装置と、探針と
磁気記録媒体との距離を制御する手段と、カンチレバー
を駆動して探針を磁気記録媒体の表面の所定の情報が記
録された位置に対向させる探針駆動手段とを備えたこと
を特徴とする。
【0024】本発明の情報再生装置により、磁気媒体に
微小に磁化されて記録された情報信号の再生を、高感度
で安定に行うことができる。
【0025】本発明によればカンチレバーの試料または
磁気記録媒体と対向した面に補助電極が存在するので、
カンチレバーとこの補償電極との間の静電容量をC
すれば、クーロン相互作用のエネルギーはw(z
=−(1/2)C(V−V2で表される。ただし、
ただし、zは探針と電極の間の距離であり、Vは補
償電極を基準としてカンチレバーに外部回路から加える
電圧、Vはカンチレバーと試料または磁気記録媒体と
の間の接触電位差である。したがって、電荷に起因した
クーロン力Fは、
【数5】 となる。このクーロン力Fは、(数4)のFなどと
は逆向きにはたらく力である。したがってカンチレバー
にはたらく力Fは、(数4)のFから(数5)に示
された力Fを差し引いたものと等しく、
【数6】 となる。
【0026】(数6)において、補償電極とカンチレバ
ー間のクーロン力Fは、ファンデルワールス力F
電位差を有する試料−カンチレバー間にはたらくクーロ
ン力F、試料とカンチレバーの磁荷間にはたらくクー
ロン力Fとは独立に加えることができる力である。
【0027】(数2)と(数5)に示されている外部か
ら電圧を加えることにより発生するクーロン力FとF
はともに試料とカンチレバーの間にはたらく引力であ
り、補償電極はカンチレバーに対し試料とは反対の側、
即ちカンチレバーの背面側に配置されているので、この
クーロン力Fは、カンチレバーと試料とを接近させる
クーロン力Fを補償し、試料と探針との間の距離を遠
ざける力として有用である。従って試料と探針やカンチ
レバーとの電圧を変化させることによって、試料とカン
チレバーとの間のクーロン力が変化しても、この補償電
極に電圧を加え補償電極とカンチレバーとの間のクーロ
ン力によってその変化分を補償することができるため、
探針に加わる力勾配などの変化分を感度良く測定するこ
とができる。このためカンチレバーのばね定数が小さい
場合のみならず、大きい場合にも感度を高めることがで
きる。これによって、力勾配、表面電位、磁気力などの
測定を精度よく行なうことができる。
【0028】
【発明の実施の形態】(実施例1)凹凸像 図1は本発
明に係る走査型プローブ顕微鏡の一実施例における構成
を模式的に示した図である。
【0029】図1において、弾性を持つカンチレバー1
の先端には探針2が取り付けられている。非導電性のカ
ンチレバーには、金、白金、タングステン、コバルト、
ニッケル、クロム、チタン、炭化物などの導電性を有す
る物質をコーティングして導電性を与えて用いる。カン
チレバーとしてシリコンを用いる場合には、不純物をド
ープして導電性を向上させたり、カンチレバーに光を照
射することにより、シリコン中のキャリア濃度を向上さ
せて用いてもよい。探針2は試料3の表面に近接して非
接触で配置され、試料表面からの力によってカンチレバ
ーに微小な撓みを与えるように構成されている。
【0030】カンチレバー1の後端の保持部には、圧電
素子5が取り付けられている。この圧電素子5には振幅
調整器21からの発振出力信号が供給され、この圧電素
子5を通じて、カンチレバー1は固有振動数で加振され
る。
【0031】カンチレバー1の背面側、即ち試料面側と
反対の側には、補償電極23が離間されて配置されてい
る。この補償電極23は、カンチレバー1とは電気的に
絶縁され、電圧源24が接続されており、この電圧源2
4によってカンチレバー1との間に電圧を与えてカンチ
レバー1に対し補償電極側への引力を与え、試料3とカ
ンチレバーとの間にはたらく引力を補償する。
【0032】光源6からレーザ光などの光がカンチレバ
ー1の背面にフォーカスするように照射され、この背面
からの反射光が光検出器7に入射し、光源6、カンチレ
バー1および光検出器7により、光てこ方式のカンチレ
バー1の変位の検出系が構成されている。この光てこ方
式の変位検出系は、探針2と試料3との間の原子間力に
よってカンチレバー1が撓むと、反射角が変化してカン
チレバー1から離れた位置に置かれた光検出器7の照射
位置が変化し、この照射位置の変化によりカンチレバー
1の撓み量を電気的に検出することが可能である。ま
た、原子間力によるカンチレバー1の撓みは、共振状態
にあるカンチレバーの振動周波数を変化させる。なお、
上記振動の検出には、光ファイバ光干渉装置を用いても
よい。
【0033】図1において、光源6からの光がカンチレ
バー1に当って反射し、その反射光が光検出器7によっ
て検出され、この光検出器7の出力が前置増幅器8によ
って適当な大きさの振幅に増幅される。
【0034】図1においては、光検出器7の出力は前置
増幅器8で振幅が増幅された後、位相調整器19により
位相調整が行なわれる。この位相調整は、圧電素子5−
光検出器7−前置増幅器8−位相調整器19−波形変換
器20−振幅調整器(アッテネータ)21からなる発振
系が、最適の正帰還をカンチレバーを加振する圧電素子
5に対して行なうように位相調整されるものである。位
相調整器19により位相調整された信号は、波形変換器
20(例えばコンパレータなど)により、所定の振幅
(例えば電源電圧)の方形波に変換されて、参照波が形
成される。この場合にこの参照波が予期しないカンチレ
バー1の振幅の変化に対しても変化しない程度に前置増
幅器8のゲインを調整しておく。
【0035】この参照波は、振幅調整器21において抵
抗分割などの方法により、カンチレバー1の振動振幅が
適当な大きさになるように加振用圧電素子5に印加する
電圧振幅が設定される。このように設定された発振系に
よってカンチレバー1は加振振幅が一定に保持され、か
つカンチレバー1の固有振動数で振動する。
【0036】他方、波形変換器20からの参照波はF/
V変換器に入力され、その周波数の変化に対応した電圧
に変換される。このF/V変換器22の出力は誤差増幅
器11に供給され、この誤差増幅器11において参照電
圧Vにより設定された一定電圧、即ち固有振動数とのず
れを一定に保つようにフィルタ12およびZ電圧素子駆
動電源13を介して圧電素子4のZ方向の変位にフィー
ドバックされる。そしてフィルタ12はこのフィードバ
ック回路を安定させ、その出力が試料3の凹凸像の信号
となる。
【0037】この凹凸像を観察する部分はF/V変換器
を用いた非接触原子間力顕微鏡であり、前置増幅器8の
出力がカンチレバー1にはたらく力を検出しており、F
/V変換器22の出力がカンチレバー1にはたらく力の
勾配(周波数シフト)を検出している。
【0038】このようにして探針2と試料3との間には
たらく力勾配を一定に保つ制御を行いながら、圧電素子
4にX,Y方向の走査信号を与えて試料3を2次元走査
することによって、試料3の表面の凹凸画像を表示する
ことができる。
【0039】補償電極23を接地電位とし、また試料3
も接地電位とすることによって、加算器18からの出力
が電位として加わるカンチレバーと補償電極23との間
に、探針2と試料との間と同じ一定の探針電圧Vを加
えながら凹凸像を観察したところ、補償電極23を設け
ない場合と比較して、補償電極23を設けた方が(数
2)で表されるクーロン力によってカンチレバーが引か
れるのを、(数4)によって表されるクーロン力によっ
て逆方向に引くことができるため、力の補償が可能とな
り、詳細な凹凸像を得ることができた。また、カンチレ
バーと補償電極の間に、探針を試料とは逆方向に引くよ
うな電圧Vを加えることにより、クーロン力を打ち消
した場合には、この補償効果が大きくなるので、さらに
良好な凹凸像を得ることができた。また、補償電極23
をカンチレバー1に近接させた場合には、カンチレバー
と補償電極との間の静電容量が大きくなるため、(数
4)で表されるクーロン力が大きくなり、電圧Vの大
きさを小さくすることが可能となり、試料と同電位にし
た際にも、良好な凹凸像が得やすかった。
【0040】(実施例2)表面電位像 図1において、
F/V変換器22の出力信号は第1および第2のロックイ
ン増幅器14、15に入力される。誤差増幅器17には
第1のロックイン増幅器14で検出されたω成分が入力
され、誤差増幅器17からはこのω成分がゼロとなるDC
電圧Vdcが出力され、このDC電圧Vdcが発振器16
の交流電圧とともに加算器18を介してカンチレバー1
にフィードバックされ、試料3の表面電位と探針2の先
端の電位とが同電位に保たれるとともに、DC電圧Vdc
が試料3の表面電位となり、探針2と試料3との間には
たらく力勾配を一定に保つ制御を行いながら圧電素子4
にX,Y方向の走査信号を与えて試料3を2次元走査す
ることによって、試料3の表面の凹凸画像と表面電位像
が図示されていない画像表示装置にそれぞれ表示され
る。また、第2のロックイン増幅器15で検出された2
ω成分の信号により、探針2−試料3間の容量に関係し
た情報の画像が画像表示装置に凹凸像と表面電位像と同
時に表示される。
【0041】次に、補償電極23に電圧源24を用いて
電圧を加え、カンチレバーの振動を止めた際に探針2に
電圧が加えられてもカンチレバー1が変位しないように
することを行なった。カンチレバー1の変位は光検出器
の直流出力を検出することにより確認することができ
た。カンチレバー1が変位しないようにするために、探
針2の電圧に対応した電圧を電圧源24により補償電極
23に加えるようにした。この場合に電圧源24の角周
波数(即ち応答の早さ)が、カンチレバー1の電圧の交
流成分の角周波数よりも低く、直流電圧成分によるカン
チレバーの変位のみを防ぐことができた。このように、
電圧源24を用いて補償電極に電圧を加えることによ
り、補償電極23を接地しただけの場合よりも、凹凸像
のクーロン力による変位と探針と試料の衝突とを、より
効果的に防ぐことができた。
【0042】ところで、電圧源24を用いることによ
り、補償電極23を用いてカンチレバーの電圧Vに起
因した変位を防ぐことは、カンチレバーに加わるクーロ
ン力を減ずることに相当するが、カンチレバー先端の探
針と試料表面間に加わるクーロン力を減ずることにはな
らない。即ち、クーロン力は(数2)、(数3)から明
らかなように、静電容量の距離微分に比例するので、試
料表面と探針の距離が、探針と補償電極の距離よりも小
さい配置となっているときには、探針と試料表面間のク
ーロン力の変化は検出することができる。さらには、カ
ンチレバーと試料表面の間に加わるクーロン力は、補償
電極とカンチレバー間のクーロン力で減ずることができ
る。従って、補償電極にカンチレバーの電圧Vに対応
した電圧を加えると、探針と試料表面間のクーロン力を
感度良く捉えることができるので、表面電位像が良好と
なる。
【0043】(実施例3)トンネル電流と変位電流測定
図1の構成の走査型プローブ顕微鏡において、探針2
に電圧を加え、探針と試料との距離を周期的に変化させ
た際に試料3に流れる電流を、前置増幅器25に入力し
て増幅し、2位相ロックイン増幅器26に入力する。こ
の際に試料3に流れる電流は、変位電流とトンネル電流
が重畳されたものとなる。トンネル電流は距離依存性が
大きいので、探針2と試料3との距離が周期的に変化す
る際に、距離が最小に近づいたときに集中的に流れる。
これに対し変位電流は探針2と試料3との間の容量の変
化に伴って流れるので、距離か最大または最小の瞬間に
はその変化率がゼロになり変位電流がゼロになる。この
ため、2位相ロックイン増幅器26に探針2の振動と同
期した参照信号を入力することにより、変位電流像信号
とトンネル電流像信号とが分離でき、それぞれの電流に
比例した出力信号を得ることができる。
【0044】なお、変位電流を測定する際には、圧電素
子4と圧電素子5は、接地電位に接続された電気シール
ドによって囲まれていることが好ましい。また圧電素子
5の電気シールドの電位は、補助電極23と同電位であ
ってもよい。
【0045】次に図1の構成の走査型プローブ顕微鏡に
より、探針2と試料3との間にはたらく力勾配を一定に
保つ制御を行いながら圧電素子4にX,Y方向の走査信
号を与えて試料3を2次元走査することによって、試料
3の表面の凹凸像と変位電流像とトンネル電流像の同時
観察を行なった。変位電流像を観察するために、加算器
の出力の一部である交流電圧成分Vacを常に0とし
た。このため、第1のロックイン増幅器14、第2のロ
ックイン増幅器15、発振器/振幅調整器16、誤差増
幅器17は使用しなかった。また加算器18のDC出力
は必要に応じて変化させた。
【0046】探針2にDC電圧が加わった際に試料3に
は、探針2と試料3の間の静電容量の変化に起因した変
位電流と、探針2が試料3に近づいた領域ではトンネル
電流が流れる。この二つの電流が重畳された信号は、前
置増幅器25で増幅され、2位相のロックイン増幅器2
6で、変位電流像とトンネル電流像に分離計測すること
ができた。
【0047】この3種の像の同時観察では、まず、補償
電極23を接地電位とし、また試料も接地電位とするこ
とによって、加算器18からの出力が加わるカンチレバ
ーと補償電極23との間に電位差を持たせた。その結
果、補償電極23は、加振用の圧電素子に加えられる交
流電圧を電気的にシールドするので、変位電流成分を検
出する精度が向上することが確認できた。また実施例1
の場合と同様に、探針2が試料3に引かれて近づくのを
防ぐことができた。また探針に加えられる電圧により、
凹凸像が変化するのを防ぐことができ、さらに探針2が
試料3に接触するのを防ぐことができた。この効果は、
ばね定数が小さいカンチレバー1を用いたときに特に顕
著であった。
【0048】次に、補償電極23に電圧源24を用いて
電圧を加え、カンチレバーの振動を止めた際に探針2に
電圧が加えられてもカンチレバー1が変位しないように
することを行なった。カンチレバー1の変位は光検出器
のDC出力を検出することにより確認した。カンチレバ
ー1が変位しないようにするために、探針2の電圧に対
応した電圧を電圧源24により補償電極23に加えるよ
うにした。
【0049】その結果、探針2に加えられる直流電圧成
分によるカンチレバーの変位を防ぐことができるため、
安定した変位電流像とトンネル電流像を得ることができ
た。
【0050】ところで、本実施例では、力勾配を一定に
保つ制御を行いながら試料3を圧電素子4により2次元
走査しているが、変位電流またはトンネル電流を一定に
保つ制御を行いながら、凹凸画像と変位電流像とトンネ
ル電流像の同時観察を行ってもよい。また、トンネル電
流を一定に保つ制御を行う際には、2位相のロックイン
増幅器26により測定されるトンネル電流を用いてもよ
いし、前置増幅器25の出力の平均値が直流成分である
トンネル電流成分に対応するためこの平均値を用いても
よい。
【0051】なお、カンチレバーを固定した状態でトン
ネル電流と変位電流とを探針の電圧Vを徐々に変化さ
せながら測定する際には、電圧Vの変化によるカンチ
レバーの変位を、補償電極に電圧を加えることにより防
ぐことができるので、精度良くトンネル電流と変位電流
の電圧V依存性を測定することができた。
【0052】(実施例4)情報再生装置 図2は本発明
に係る情報再生装置の一実施形態の主要部を模式的に示
した図である。この情報再生装置では、前述した走査型
プローブ顕微鏡における試料を磁気記録媒体とし、軟磁
性体の探針を用いて磁気記録媒体に記録された情報信号
の磁化パターンから磁気力の勾配を探針によって検出し
情報信号を再生する。従ってカンチレバーの加振、振動
の検出、検出した信号の処理、およびそのフィードバッ
ク手段については、先の実施例2と基本的に同じ構成で
ある。
【0053】図2において、駆動装置33に取り付けら
れた磁気記録媒体31の表面には、カンチレバー1の自
由端の一方の側に固定された探針32が近接し対向して
いる。
【0054】カンチレバー1にはX,Y,Z方向に微動
を行なうための圧電素子4と加振のための圧電素子5と
が取りつけられている。そしてカンチレバー1の探針3
2を取りつけた面とは反対側の面に、カンチレバーに対
向し距離を設けて配置された補償電極23が配置されて
いる。この補償電極23はカンチレバー1との間に静電
容量を有し、カンチレバーとの間には電圧が与えられて
いるので、カンチレバーを引き寄せる力を及ぼし、カン
チレバー1に取りつけられた探針32が磁気記録媒体3
1に接触するのを防ぐ役割を果たしている。先の実施例
1の場合と同様に、探針およびカンチレバーにはたらく
力に起因した力勾配の信号を、カンチレバーの高さを制
御する圧電素子4にフィードバックすることによって磁
気記録媒体31と探針32との間の距離を一定に保って
いる。なお、ここではカンチレバーの振動の検出に、光
ファイバ光干渉装置62を用いている。
【0055】磁気記録媒体31は円板状であり、精密級
のエアスピンドルの駆動装置39に保持されて回転し、
この磁気記録媒体31表面に近接対向した探針32を、
これを取りつけたカンチレバー1とともに移動アーム3
4によって磁気記録媒体31の径方向に移動させる。
【0056】こうした構成で、カンチレバー1にはフィ
ードバックループにより、加振の交流電圧が加えられ
る。磁性を有する探針2によって、磁気記録媒体31の
表面と探針32との間にはたらく力の勾配を、カンチレ
バー1の振動の周波数、振幅位相などを光ファイバ光干
渉装置35によって検出し、実施例1で示した構成によ
り、検出した振動の信号を増幅し処理してこれをフィー
ドバックするとともに、高密度に記録された磁気記録媒
体31の情報を凹凸像として安定に読み取ることができ
る。なお、このフィードバックループの時定数よりも早
い情報読取りを行う際には、前記増幅器の振幅または位
相を検出することにより情報を読み取ることもできる。
【0057】なお、上述の軟磁性体の探針を、情報信号
電流が流れる微小コイルによって磁化状態を変化させ、
情報信号を記録する記録磁界を磁気記録媒体31の表面
に発生できる記録ヘッドとしても用いることができるよ
うにし、この情報再生装置に情報記録機能を備えた情報
記録再生装置とすることができる。
【0058】また、本実施例では移動アーム34の移動
方向に対するカンチレバー1の方向は平行となつている
が、これを垂直としても良い。この際には、カンチレバ
ーの方向の変更にあわせて、補償電極23と圧電素子5
4と光ファイバ光干渉装置62の配置もそれぞれの機能
が発現するように配置を変更する。
【0059】
【発明の効果】
【0060】本発明によれば、カンチレバーの背面側に
距離を設けて配置され、カンチレバーとの間に電圧を有
する補償電極から、カンチレバーに対する引力が作用
し、カンチレバーに固定された探針と試料表面との間に
はたらく吸引力を補償することができるので、カンチレ
バーのばね定数を小さく選んでも、また探針と試料との
間の電位差を大きくしても、探針が試料表面に接触する
のを防ぐことができるので、力勾配、表面電位、磁気
力、変位電流、トンネル電流、を検出する走査型プロー
ブ顕微鏡、および磁気力勾配を検出して情報を読み取る
情報再生装置を、安定にしかも精度良く構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る走査型プローブ顕微鏡の一実施形
態を模式的に示す図である。
【図2】本発明に係る情報再生装置の一実施形態を示す
図である。
【符号の説明】
1……カンチレバー、2……探針、3……試料、4……
圧電素子、5……圧電素子、6……光源、7……光検出
器、8……前置増幅器、11……誤差増幅器、12……
フィルタ、13……Z圧電素子駆動電源、14……第1
のロックイン増幅器、15……第2のロックイン増幅
器、16……発振器/振幅調整器、17……誤差増幅器
/フィルタ、18……加算器、19……位相調整器、2
0……波形変換器、21……振幅調整器、22……F/
V変換器、23……補償電極、24……電圧源、25…
…前置増幅器、26……2位相ロックイン増幅器、31
……磁気記録媒体、32……探針、33……駆動装置、
34……移動アーム、62……光ファイバ光干渉装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 13/22 G01N 13/22 A G01R 33/02 G01R 33/02 F G11B 5/02 G11B 5/02 R 9/14 9/14 C G12B 21/10 G12B 1/00 601E 21/12 601F

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料表面に近接対向する探針と、 自由端の一方の面に前記探針を備え、導電性を有するカ
    ンチレバーと、 前記カンチレバーを振動させる振動手段と、 前記カンチレバーの前記探針を備えた面とは反対側の面
    に対向し、距離を設けて配置され、前記カンチレバーと
    の間に電位差を有する補償電極と、 前記カンチレバーの振動の周波数、振幅または位相を検
    出する振動検出装置と、 前記探針を前記試料に対して相対的に移動する移動手段
    とを備えたことを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  2. 【請求項2】 前記探針が磁性を有し、前記探針と前記
    試料との間の磁気力の力勾配が検出可能であることを特
    徴とする請求項1記載の走査型プローブ顕微鏡。
  3. 【請求項3】 前記探針と前記試料との間に電圧を印加
    する電圧印加手段を備え、前記探針と前記試料との間の
    静電気力の力勾配が検出可能であることを特徴とする請
    求項1または2記載の走査型プローブ顕微鏡。
  4. 【請求項4】 前記試料に流れる電流を変位電流とトン
    ネル電流とに分離して検出する電流分離検出手段を備え
    たことを特徴とする請求項3記載の走査型プローブ顕微
    鏡。
  5. 【請求項5】 磁気記録媒体と、 前記磁気記録媒体表面に近接対向し磁性を有する探針
    と、 自由端の一方の面に前記探針を備え、導電性を有するカ
    ンチレバーと、 前記カンチレバーを振動させる振動手段と、 前記カンチレバーの前記探針を取りつけた面とは反対側
    の面に対向し距離を設けて配置され、前記カンチレバー
    との間に電位差を有する補償電極と、 前記カンチレバーの振動の周波数、振幅または位相を検
    出する振動検出装置と、 前記探針と前記磁気記録媒体との距離を制御する手段
    と、 前記カンチレバーを駆動して前記探針を前記磁気記録媒
    体の表面の所定の情報が記録された位置に対向させる探
    針駆動手段とを備えたことを特徴とする情報再生装置。
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