JPH0758323B2 - 磁場観測装置及び方法 - Google Patents

磁場観測装置及び方法

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JPH0758323B2
JPH0758323B2 JP2233438A JP23343890A JPH0758323B2 JP H0758323 B2 JPH0758323 B2 JP H0758323B2 JP 2233438 A JP2233438 A JP 2233438A JP 23343890 A JP23343890 A JP 23343890A JP H0758323 B2 JPH0758323 B2 JP H0758323B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、試料表面近傍の磁場の観測装置及び方法に関
する。さらに詳しくは、試料表面の形状と磁場に関する
データを同時に測定できる走査型トンネル顕微鏡(ST
M)に関する。
B.従来技術 近年、磁気記録装置の記録密度が向上してきている。そ
のような装置の構成部品の欠陥等を調べるためには、表
面形状をナノメータの精度で観測することと、その表面
近傍で発生する磁場を観測することが重要である。そし
て、表面形状の磁場に対する影響を調べるために、両者
を同時に観測することが最も望ましい。
Martinらは、以下の文献において、原子間力顕微鏡の原
理を用いた磁力顕微鏡(MFM)を提案している。
(1)Y.Martin,H.K.Wickramasinghe,“Magnetic imagi
ng by“force microscopy"with 1000 Å resolution",A
ppl.Phys.Lett.,50(20),pp.1455-1457,18 May 1987. (2)P.C.D.Hobbs,D.W.Abraham,and H.K.Wickramasing
he,“Magnetic force microscopy with 25 nm resoluti
on",Appl.Phys.Lett.,55(22),pp.2357-2359,27 Novem
ber 1989. これら従来のMFMは、磁性体で作ったチップを載せたカ
ンチレバーをその共振周波数の近傍で常時大きく振動さ
せ、チップが磁力を感知したときに生じる振幅のシフト
を、干渉計等を使って光学的に観測する。磁場に関する
データとしては、磁場の1階微分又は2階微分を求める
ことができる。同じ装置で磁力の代りにチップ先端の原
子と試料表面の原子との間で働く原子間力をチップに感
知させれば、表面形状を観測することができる。このよ
うに、上記(1)、(2)の装置では、磁力はもちろ
ん、表面形状もチップ先端に作用する力に還元して観測
される。したがって、観測された振幅のシフトから二つ
の力の影響を区別しなければならないので、磁力と表面
形状を同時に観測するのは極めて困難である。また、カ
ンチレバーの振幅を光学的に観測するための光学系のセ
ッティングは煩瑣である。
このようにMFMは調整や操作が困難であるのに加えて、
いまだに市販されていない。したがって、市販されてい
るものを入手でき、且つ調整や操作の比較的容易なSTM
を使って磁場を観測することのできる装置が望まれる。
STMを使って表面形状とチップに働く力の観測を同時に
行なう試みも行われており、以下の文献に開示されてい
る。
(3)N.A.Taubenblatt,“Lateral Forces and topogra
phy using the scanning tunneling microscope and op
tical sensing of the tip position", IBM Technical Disclosure Bulletin,Vol.32,No.3A,pp.
250-251,August 1989. (4)U.Durig,J.K.Gimzewski,and D.W.Pohl,“Experim
ental Observation of Forces Acting during Scanning
Tunneling Microscopy",Phys.Rev.Lett.,Vol.57,No.1
9,pp.2403-2406,November 1986. このうち、(3)の装置は、STMのチップの振幅の変化
の検出が光学的に行われる点で、上記MFMと同様の問題
点がある。さらに、試料表面と平行な方向にチップを揺
らす力しか検出できず、磁気ヘッドの発生する磁場の観
測には不適当である。
(4)の装置では、第9図に示すように、表面形状を測
定しようとする金の薄膜の試料100がフレキシブルなカ
ンチレバー102の先端に載せられる。熱ゆらぎに起因し
てカンチレバー102が共振周波数近傍で約0.25Åの微小
な振幅で振動するが、それはトンネル電流の上記周波数
成分の形で検出される。タングステン製のSTMチップ104
の先端と試料表面の間で働くファン・デア・ワールス力
の傾斜が存在すると、カンチレバー102の共振周波数が
変化する。そこで、トンネル電流をスペクトル・アナラ
イザーで分析し、共振周波数のシフトを検出すれば、フ
ァン・デア・ワールス力に関するデータを得ることがで
きる。試料の表面形状のデータは、高周波数成分をカッ
トしたトンネル電流に基づいてチップ104と試料表面の
距離を一定に制御するときの、チップのz方向駆動手段
に与える信号の形で得られる。
しかしながら、この装置のチップを磁性体で作ったとし
ても、薄膜磁気ヘッドの表面形状と磁場を両方観測する
ことは、以下の理由で困難である。
(I)通常、磁気ヘッドはスライダと一体化されてい
る。さらに、磁場を発生させるための電流を供給するた
めのワイヤも取り付けられる。したがって、試料の重量
は金の薄膜より遥かに大きくなる。そのような重い試料
を支えるフレキシブルなカンチレバーを用意することが
困難である。
(II)力に起因するトンネル電流の変化と表面形状に起
因するそれとを区別するためには、試料したがってカン
チレバーの振動数は高くなければならない。しかしなが
ら、磁気ヘッドのごとき重い試料をカンチレバーに載せ
て高周波で振動させることは困難である。もし高周波で
振動させることができたとしても、振幅が小さくなるの
で、共振周波数のシフトを検出するのは困難である。
(III)チップよりも遥かに重く、且つ体積の大きい試
料及び試料台の方が振動するのであるから、ノイズの影
響を受けやすく、測定結果のS/N比が低下する。この場
合のノイズとは、風や音波等の空気振動、防震台を通し
て伝わる振動である。
要するに、体積及び質量の大きな試料を、それらの小さ
なSTMのチップで観測しようとする場合に、試料の方を
動かすのは不自然である。よって、試料を動かさない
で、表面形状と磁場のデータを同時に獲得できる測定装
置が望まれる。
C.発明が解決しようとする課題 したがって、本発明の目的は、チップを試料表面に沿っ
て走査しながらトンネル電流を測定するSTMモードで試
料表面近傍の磁場を簡単な操作で観測できる新規な装置
を提供することにある。
本発明の他の目的は、重い試料であってもその表面形状
及び表面直上の磁場をSTMモードで同時に観測できる装
置及び方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、従来のSTMにわずかな修正
を加えた装置で磁場の観測を可能にすることにある。
D.課題を解決するための手段 本発明の1つの局面によれば、少なくとも表面が導電性
である試料表面近傍の、所定周波数で交番する磁場を観
測するための装置であって、 (a)カンチレバーと、 (b)上記カンチレバーに支持され、少なくとも先端が
磁気モーメントを有するチップと、 (c)上記チップと上記試料表面との間に電圧を印加す
る手段と、 (d)上記チップと上記試料表面の距離をトンネル電流
の流れ得る距離に保つ手段と、 (e)上記チップに電気的に接続された、上記磁場と上
記磁気モーメントの相互作用の結果発生するトンネル電
流の上記所定周波数成分を抽出する手段 を具備する観測装置が提供される。
そのような新規なSTMを用いる磁場の観測方法は、 (a)上記チップと上記試料表面の距離をトンネル電流
の流れ得る距離に保ちながら、上記所定周波数で交番す
る磁場を発生させ、上記磁気モーメントを上記磁場と相
互作用させて上記チップを振動させるステップと、 (b)トンネル電流の上記所定周波数成分を抽出するス
テップ を含むことを特徴とする。
本発明の他の局面によれば、少なくとも表面が導電性で
ある試料表面近傍の磁場を観測するための装置であっ
て、 (a)カンチレバーと、 (b)上記カンチレバーに支持され、少なくとも先端の
表面が磁性体であるチップと、 (c)上記チップの磁気モーメントの向きを所定周波数
でスイッチする手段と、 (d)上記チップと上記試料表面との間に電圧を印加す
る手段と、 (e)上記チップと上記試料表面の距離をトンネル電流
の流れ得る距離に保つ手段と、 (f)上記チップに電気的に接続された、上記磁場と上
記磁気モーメントの相互作用の結果発生するトンネル電
流の上記所定周波数成分を抽出する手段 を具備する観測装置が提供される。
そのような新規なSTMを用いる磁場の観測方法は、 (a)上記チップと上記試料表面の距離をトンネル電流
の流れ得る距離に保ちながら、上記チップの磁気モーメ
ントの向きを所定周波数でスイッチし、上記磁気モーメ
ントを上記磁場と相互作用させて上記チップを振動させ
るステップと、 (b)トンネル電流の上記所定周波数成分を抽出するス
テップ を含むことを特徴とする。
本発明の何れの局面においても、上記チップを試料表面
に沿って走査する場合において、さらに、 (c)トンネル電流の高周波数成分をカットするステッ
プと、 (d)上記高周波数成分カット後のトンネル電流が一定
になるように上記z方向制御手段の出力を決定するステ
ップ を付加することによって、試料表面の形状も同時に観測
することが可能になる。
E.実施例 例1 第1図は、チップ12を有するSTMユニット10を用いて、
薄膜磁気ヘッドである試料14の表面形状とその近傍で発
生する交流磁場を同時に観測する装置の構成を示す。ST
Mユニット10は、カンチレバーに取り付けた、少なくと
も先端が磁気モーメントを有するチップを用意すれば、
現在市販されているのものをそのチップを取替えるだけ
で転用することができる。
周知のように、STMは導電性の試料表面の形状を観測す
るためのものである。したがって、STMで非導電性の試
料の表面を観測するためには、その上に導電性物質を付
着させる必要がある。薄膜磁気ヘッドの検査のためには
数百Åの分解能があればよいので、その表面に100〜200
Å程度の厚さのPt等の膜をスパッタにより均一に付着さ
せておけばよい。
第2図は、チップ12とその周囲の拡大図である。チップ
12は、試料表面に平行な方向に延びるカンチレバー16の
自由端に取り付けられている。本例では、チップ12は、
先端の曲率半径が約0.1μm、長さL1が200〜300μmで
ある。また、本例のカンチレバー16は、長さL2が約700
μm、直径は約100μmである。カンチレバー16の1端
は、z方向に延びる部材18によってピエゾ素子20、22、
24に対して固定される。部材18は、本例では直径250μ
mである。もちろん、部材16と18は一体に成型すること
ができる。ピエゾ素子20、22、24は、それぞれカンチレ
バー16、したがってチップ12をx、y、z方向に動かし
て、チップを試料表面からトンネル電流の流れ得る距離
に保ちつつ、試料表面に沿って走査するための、アクチ
ュエータとして機能する公知のピエゾ素子である。ここ
で、x、y方向は試料表面に対して平行であり、z方向
は同表面に対して垂直とする。チップの軸方向はz方向
と一致している。
チップ12は、少なくとも先端の表面が、Fe,Ni等の磁性
体で作られる必要がある。チップ12全体がその内部も含
めて強磁性体であってもよい。チップ12とカンチレバー
16は、一体に成型してもよいし、別々に成型して後で接
合してもよい。
一般に磁石がSTMのチップ先端のように鋭く突がった針
の形をとるとき、形状異方性のために、磁気モーメント
は、針の軸方向を向き、且つその方向は外部の磁場の向
きにほとんど左右されない。したがって、チップ12の先
端には、試料表面近傍に発生する磁場によりz方向の引
力又は斥力が作用する。また、チップ12の先端は試料表
面まで数十オングストロームまで近づけられるので、フ
ァン・デア・ワールス力等の非磁気的な力の影響も受け
る。したがって、チップ12の先端に作用するz方向の力
Fzは、次の式(1)のように表わされる。
ただし、Fnは、ファン・デア・ワールス力等の非磁気的
な力であり、mはチップ先端の磁気モーメントのz成分
の大きさであり、Hzは試料表面近傍に発生する磁場Hの
z成分であり、rは位置のベクトル、tは時間である。
これらの力の総和がカンチレバー16に加わり、カンチレ
バーが撓む結果、チップ12の先端は、z方向に変位す
る。その変位量δzは、次の式(2)のように定まる。
ここで、Iは慣性モーメント、Lはカンチレバーのアー
ムの長さ、Eはヤング率、dはカンチレバーのばね定数
である。
本発明では、チップと試料表面の間の距離は、試料表面
の凹凸によって変化するほかに、カンチレバーの撓みに
よってチップと試料表面の距離がさらにδzだけ変化す
るので、トンネル電流JTは次の式(3)で与えられるよ
うに変化する。
JT=Joexp(−AΦ1/2(Z+δz)) (3) ここで、zはカンチレバーの撓みがないときの試料表面
とチップの間の距離、Φは仕事関数(試料表面から電子
を出させるのに必要な仕事)、Jo、Aは定数である。
第1図において、x、y方向制御回路30は、チップ12を
x、y方向に走査するための電圧信号を、x、y方向駆
動用のピエゾ素子に供給する。z方向制御回路32は、チ
ップ12をz方向に動かすための電圧信号をz方向駆動用
のピエゾ素子に供給する。具体的には、これらの回路は
100V程度の高電圧を発生するトランジスタ回路であって
よい。
通常のSTMでは、トンネル電流を一定に保ちながら、チ
ップをx、y方向に走査する。チップが試料表面の凸部
分上に来るとトンネル電流が増えるので元の電流になる
位置までチップを上げ、凹部分では逆にチップを下げ
る。この操作を繰り返し、ピエゾ素子に加えた電圧の変
化を取り出して画像化すれば、表面の構造を原子のスケ
ールで観測することも可能である。
本発明においても表面形状の観測は基本的には同じ原理
に基づいて行なわれる。しかしながら、本発明の装置で
は、チップと試料表面の距離は、試料表面の形状のみで
は決らず、チップ先端に作用する力による影響も受け
る。したがって、トンネル電流には両者の影響が混在し
ている。試料表面形状又は力を正確に測定するためには
この両者の影響を分離する必要がある。そのために、本
発明では、磁気ヘッドの発生する磁場が交流磁場である
ことを利用する。
磁気ヘッド14のコイルには、第1図及び第3図に示すよ
うに、発振器40の発生する交流信号が供給され、これに
よって交流磁場が発生する。発振器40の出力はロックイ
ン・アンプ42の基準信号(Ref)としても使用される。
今、磁気ヘッドに与える交流信号が角周波数ωoの正弦
波であるとする。このとき、磁気ヘッドの発生する交流
磁場Hのz成分Hzは次の式(4)で表わされる。
Hz(r,t)=Hz(r)cosωot (4) このような交流磁場の下では、カンチレバーの自由端の
撓みδzは次の式(5)で表わされる。
ここで、Hz(r)はHzと略した。上の式からわかるよう
に、チップは角周波数ωoで振動する。したがって、ト
ンネル電流は変調を受ける。この変調を受けたトンネル
電流から、ロックイン・アンプ42を通して角周波数ωo
の成分を抽出する。ロックイン・アンプ42の出力f
(J)は、次の式(6)で表わされる。
したがって、f(J)の対数は、磁力m∂Hz/∂z、つ
まり磁場の傾斜∂Hz/∂zに比例する。
磁場の傾斜∂Hz/∂zの大きさはロックイン・アンプ42
を通して抽出されたトンネル電流の角周波数ωoの成分
の振幅からわかる。一方、磁場の傾斜∂Hz/∂zの符号
は、トンネル電流の角周波数ωoの成分の位相からわか
る。例えば、第3図の磁極1の近傍で∂Hz/∂zの符号
をプラスとすれば、磁極2の近傍では磁場の傾斜∂Hz
∂zの符号はマイナスとなる。これは、磁極1と磁極2
の近傍でトンネル電流の角周波数ωoの成分の位相が180
°ずれることからわかる。このような位相のずれは、ロ
ックイン・アンプ42において、トンネル電流と基準信号
(Ref)を比較することによって検出される。
第1図に示されるように、トンネル電流は、ロックイン
・アンプ42に並列に接続されたローパスフィルタ(LP
F)44にも供給される。LPF44の出力は、フィードバック
回路46へ供給される。第4図に示すように、LPF44の遮
断周波数ωcを、交流磁場の周波数、即ちトンネル電流
の交流成分のピークωoより充分低く設定しておけば、
トンネル電流から磁場の影響を除去することができる。
なお、第4図において、曲線AはLPFの特性を示し、曲
線Bはトンネル電流の交流成分のスペクトルを示してい
る。一般に、薄膜磁気ヘッドの発生する交流磁場の周波
数は10〜20kHzに設定されるから、そのような遮断周波
数を設定することは簡単である。LPF44の出力は、試料
表面形状の影響だけを受ける。フィードバック回路46は
LPF44の出力を基準値と比較し、両者の差を解消するべ
く、フィードバック信号をz方向制御回路32に供給す
る。z方向制御回路32は、フィードバック信号に応じた
電圧信号をz方向駆動用のピエゾ素子に供給する。この
結果、チップの振動の影響を除いたチップー試料表面の
距離は一定に保たれる。
なお、今の例では磁気ヘッドに与える交流信号は正弦波
であったけれども、周波数一定の矩形波を与える場合に
も、同様の方法で試料表面形状の影響と磁場の影響を分
離できる。
表面形状は、x、y方向制御回路30とz方向制御回路32
の出力にしたがって、表面形状可視化装置50によって可
視化される。磁場に関するデータ、この場合は∂Hz/∂
zの分布は、ロックイン・アンプ42の出力とx、y方向
制御回路30の出力にしたがって、磁場傾斜分布可視化装
置52によって可視化される。表面形状可視化装置50及び
磁場傾斜分布可視化装置52は、例えばディスプレイを備
えたコンピュータである。なお、x、y方向制御回路3
0、z方向制御回路32からSTMユニット10へ供給される信
号のレベルと、これら回路30、32から可視化装置50、52
へ供給される信号のレベルは、比例関係にありさえすれ
ばよいのであって、レベルが一致している必要はない。
第5図は、薄膜磁気ヘッドの側部の表面形状の画像出力
の1例である。x軸、y軸は、それぞれチップのx走査
方向、y走査方向に対応している。z軸は、試料表面の
高さを表わす。チップはx方向に約8μ、y方向に約2
μ走査されている。ここでは、各軸の目盛の数字は、相
対的な尺度を提供している。第6図は、第5図に対応す
る同時に測定された磁場傾斜分布の画像出力である。z
軸の目盛の数字は、磁場傾斜の相対的な大きさを示して
いる。
第7図は、薄膜磁気ヘッドの中央部表面形状の画像出力
の1例である。走査範囲のサイズは第5図の場合と同じ
である。LPの部分が左側磁極であり、Gの部分がギャッ
プであり、RPの部分が右側磁極である。左側磁極に異物
が付着しているのが観測される。第8図は、第7図に対
応する同時に測定された磁場傾斜分布の画像出力の1例
である。異物の付着部分で磁場傾斜の値が低くなってい
ることがわかる。
例2 例1は、磁気ヘッドの発生する磁場のような動的な磁場
の観測を可能にした。そのほかに、本発明は、磁気媒体
の呈するような静的な磁場の観測にも適用可能である。
以下、そのような観測を可能にする例について説明す
る。
動的磁場測定装置のチップ先端は磁気モーメントが一方
向に固定された磁石であるのに対し、静的磁場測定装置
のチップ先端は磁気モーメントの向きが所定の周波数で
スイッチするように構成される。具体的には、チップの
周囲にコイルを巻き、そのコイルに発振器を接続して所
定周波数の交流信号を与えることによって、交流磁場を
発生させる。この交流磁場によって、チップの少なくと
も先端に磁気モーメントを発生させ、且つその向きを上
記所定周波数でスイッチする。交流信号は正弦波でも矩
形波でもよい。
したがって、静的磁場を測定するためには、チップの磁
気モーメントの向きが交替しやすいことが要請される。
そのような要請を満たすことの可能なチップ構造の1例
が、末岡他、“FeコートMFMチップによる磁界画像”、
第37回応用物理学関係連合講演会講演予稿集、31a PA-
9,part II、P.434、1990年3月に開示されている。それ
によれば、チップ本体をタングステン製とし、その表面
に厚さ1000〜2000ÅのFe薄膜をスパッタにより付着した
ものが使用可能である。
例1と同じように、磁気モーメントと磁場の相互作用に
よって、チップには磁気的な力が働き、カンチレバーを
撓ませる。したがって、ロックイン・アンプでトンネル
電流から上記所定周波数成分を抽出すれば、表面近傍の
磁場の傾斜の大きさがわかる。また、磁場の傾斜の符号
はトンネル電流の上記所定周波数成分の位相からわか
る。例えば、垂直磁化膜の場合、媒体表面がN極である
磁区の直上で磁場の傾斜の符号がプラスであるならば、
媒体表面がS極である磁区の直上で磁場の傾斜の符号は
マイナスになる。これは、前者と後者の磁区の上で、ロ
ックイン・アンプで検出されるトンネル電流の上記所定
周波数成分の位相が180°ずれることからわかる。
このようにして観測された媒体表面の磁場は、試料表面
から数十オングストローム離れた場所でのものであるか
ら、媒体に形成された磁区のパターンが観測できたとい
ってよいことに留意されたい。ただし、媒体上の磁区パ
ターンの観測を成功させるためには、チップ先端の磁気
モーメントが作る磁場の媒体表面上での強さが同媒体の
保磁力Hcより小さいことが要請される。かかる要請を満
たすためには、コイルの巻数と同コイルに流す電流の値
を適当に決める必要がある。
例1と同様に、高周波数成分をカットしたトンネル電流
が一定になるようにz方向制御回路の出力を決定すれ
ば、x、y、z方向の制御回路の出力を用いて試料表面
の形状を可視化することも可能である。
変形例 本発明は、チップを動かさないである1点での磁場を観
測する場合にも適用可能である。
また、上記例では1次的には磁場の傾斜が可視化される
けれども、データを加工して、磁場のz成分、あるいは
その2階微分等の他のデータを可視化することもでき
る。もちろん、それらのデータを直ちに可視化しないで
記憶装置に記憶させることもできる。
また、チップの磁気モーメントの向きをスイッチさせる
コンセプトを、磁気ヘッドが生成するような動的磁場の
観測に適用することも可能である。チップ12の表面だけ
を磁性体で構成するなら、磁気モーメントの向きを交流
磁場によってスイッチさせることは可能である。その場
合、ロックイン・アンプ42の出力は、磁場の傾斜の大き
さの絶対値を表す。だが、この方式では正負の符号の情
報を得ることはできない。符号情報を得るためには、例
1のように、チップの磁気モーメントの向きは固定され
ている必要がある。
F.発明の効果 本発明によれば、チップを試料表面に沿って走査しなが
らトンネル電流を測定するSTMモードで試料表面近傍の
磁場を簡単な操作で観測することができる。
また、本発明によれば、重い試料であってもその表面形
状及び表面直上の磁場をSTMモードで同時に観測するこ
とができる。
また、本発明によれば、重い試料であってもその表面形
状及び表面直上の磁場をSTMモードで同時に観測するこ
とができる。
また、本発明によれば、従来のSTMにわずかな修正を加
えた装置を使って、磁場の観測が可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の1実施例のハードウェア構成を示す
ブロック図である。第2図は、チップの拡大図である。
第3図は、上記実施例による磁場観測の原理の説明図で
ある。第4図は、本発明に用いるLPFの周波数特性を示
す図である。第5図は、試料表面形状の観測結果の1例
を示すグラフである。第6図は、第5図に対応する磁場
の観測結果を示すグラフである。第7図は、試料表面形
状の観測結果の他の例を示すグラフである。第8図は、
第7図に対応する磁場の観測結果を示すグラフである。
第9図は、従来技術による、STMを用いた試料表面形状
と力の同時測定装置の説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01R 33/12 Z 8203−2G (56)参考文献 特開 昭63−304183(JP,A) 特開 昭64−43777(JP,A) 特開 昭64−1954(JP,A) P.Grutter et al., J.Vac.Sci.Technol.A 6(2),Mar/Apr1988 PP. 279−282 H.Heinzelmann et a l.,Surf.Sci.189/190,29− 35(1987) Y.Martin et al.,Ap pl.Phys.Lett.50(20),18 May 1987 PP 1455−1457

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも表面が導電性である試料表面近
    傍の所定周波数で交番する磁場を観測するための装置で
    あって、 (a)カンチレバーと、 (b)上記カンチレバーに支持され、少なくとも先端が
    磁気モーメントを有するチップと、 (c)上記チップと上記試料表面との間に電圧を印加す
    る手段と、 (d)上記チップと上記試料表面の距離をトンネル電流
    の流れ得る距離に保つ手段と、 (e)上記チップに電気的に接続された、上記磁場と上
    記磁気モーメントの相互作用の結果発生するトンネル電
    流の上記所定周波数成分を抽出する手段とを有し、抽出
    された前記トンネル電流の所定周波数成分の振幅及び位
    相によって前記磁場を観測するための観測装置。
  2. 【請求項2】上記手段(e)の出力を用いて、上記磁場
    に関するデータを可視化する手段を備えた請求項1記載
    の装置。
  3. 【請求項3】上記試料表面に垂直な方向をz方向とする
    とき、上記チップの少なくとも先端はz方向の磁気モー
    メントを有し、上記チップは磁場のz成分のz方向の傾
    斜が存在するときに力を受ける請求項1又は2記載の装
    置。
  4. 【請求項4】少なくとも表面が導電性である試料の表面
    形状と該試料表面近傍の所定周波数で交番する磁場の観
    測を同時に行なうための装置であって、 (a)カンチレバーと、 (b)上記カンチレバーに支持され、少なくとも先端が
    磁気モーメントを有するチップと、 (c)上記チップと上記試料表面との間に電圧を印加す
    る手段と、 (d)上記試料表面と平行な方向をx、y方向、上記試
    料表面に垂直な方向をz方向とするとき、それぞれの入
    力信号に応じて上記チップをx、y、z方向に動かすた
    めのx方向駆動手段、y方向駆動手段、及びz方向駆動
    手段と、 (e)z方向に関して上記チップと上記試料表面の距離
    をトンネル電流の流れ得る距離に保って、上記チップを
    x、y方向に走査するべく、それぞれ上記x方向駆動手
    段、y方向駆動手段、及びz方向駆動手段に信号を与え
    るx方向制御手段、y方向制御手段、及びz方向制御手
    段と、 (f)上記チップに電気的に接続された、上記磁場と上
    記磁気モーメントの相互作用の結果発生するトンネル電
    流の上記所定周波数成分を抽出する手段と、 (g)上記チップに電気的に接続された、ローパスフィ
    ルタと、 (h)上記ローパスフィルタの出力が一定になるように
    上記z方向制御手段の出力を決定する手段 を具備する観測装置。
  5. 【請求項5】上記x方向制御手段、y方向制御手段及び
    z方向制御手段の出力を用いて、上記試料表面形状を可
    視化する手段を備えた請求項4記載の装置。
  6. 【請求項6】上記x方向制御手段、y方向制御手段及び
    上記手段(f)の出力を用いて、上記磁場に関するデー
    タを可視化する手段を備えた請求項4又は5記載の装
    置。
  7. 【請求項7】上記チップの少なくとも先端はz方向の磁
    気モーメントを有し、上記チップは磁場のz成分のz方
    向の傾斜が存在するときに力を受ける請求項4乃至6の
    何れかに記載の装置。
  8. 【請求項8】少なくとも表面が導電性である試料表面近
    傍の磁場を観測するための装置であって、 (a)カンチレバーと、 (b)上記カンチレバーに支持され、少なくとも先端の
    表面が磁性体であるチップと、 (c)上記チップの磁気モーメントの向きを所定周波数
    でスイッチする手段と、 (d)上記チップと上記試料表面との間に電圧を印加す
    る手段と、 (e)上記チップと上記試料表面の距離をトンネル電流
    の流れ得る距離に保つ手段と、 (f)上記チップに電気的に接続された、上記磁場と上
    記磁気モーメントの相互作用の結果発生するトンネル電
    流の上記所定周波数成分を抽出する手段 を具備する観測装置。
  9. 【請求項9】上記手段(f)の出力を用いて、上記磁場
    に関するデータを可視化する手段を備えた請求項8記載
    の装置。
  10. 【請求項10】上記試料表面に垂直な方向をz方向とす
    るとき、上記チップにはz方向の磁気モーメントが発生
    し、上記チップは磁場のz成分のz方向の傾斜が存在す
    るときに力を受ける請求項8又は9記載の装置。
  11. 【請求項11】少なくとも表面が導電性である試料の表
    面形状と該試料表面近傍の磁場を同時に観測するための
    装置であって、 (a)カンチレバーと、 (b)上記カンチレバーに支持され、少なくとも先端の
    表面が磁性体であるチップと、 (c)上記チップの磁気モーメントの向きを所定周波数
    でスイッチする手段と、 (d)上記チップと上記試料表面との間に電圧を印加す
    る手段と、 (e)上記試料表面と平行な方向をx、y方向、上記試
    料表面に垂直な方向をz方向とするとき、それぞれの入
    力信号に応じて上記チップをx、y、z方向に動かすた
    めのx方向駆動手段、y方向駆動手段、及びz方向駆動
    手段と、 (f)z方向に関して上記チップと上記試料表面の距離
    をトンネル電流の流れ得る距離に保って、上記チップを
    x、y方向に走査するべく、それぞれ上記x方向駆動手
    段、y方向駆動手段、及びz方向駆動手段に信号を与え
    るx方向制御手段、y方向制御手段、及びz方向制御手
    段と、 (g)上記チップに電気的に接続された、上記磁場と上
    記磁気モーメントの相互作用の結果発生するトンネル電
    流の上記所定周波数成分を抽出する手段と、 (h)上記チップに電気的に接続された、ローパスフィ
    ルタと、 (i)上記ローパスフィルタの出力が一定になるように
    上記z方向制御手段の出力を決定する手段を具備する観
    測装置。
  12. 【請求項12】上記x方向制御手段、y方向制御手段及
    びz方向制御手段の出力にしたがって上記試料表面形状
    を可視化する手段を備えた請求項12記載の装置。
  13. 【請求項13】上記x方向制御手段、y方向制御手段及
    び上記手段(g)の出力にしたがって上記磁場に関する
    データを可視化する手段を備えた請求項11又は12記載の
    装置。
  14. 【請求項14】上記チップにはz方向の磁気モーメント
    が発生し、上記チップは磁場のz成分のz方向の傾斜が
    存在するときに力を受ける請求項11乃至13の何れかに記
    載の装置。
  15. 【請求項15】カンチレバーと、上記カンチレバーに支
    持され、少なくとも先端が磁気モーメントを有するチッ
    プとを備えたSTMを使って、少なくとも表面が導電性で
    ある試料表面近傍の所定周波数で交番する磁場を観測す
    るための方法であって、 (a)上記チップと上記試料表面の距離をトンネル電流
    の流れ得る距離に保ちながら、上記所定周波数で交番す
    る磁場を発生させ、上記磁気モーメントを上記磁場と相
    互作用させて上記チップを振動させるステップと、 (b)トンネル電流の上記所定周波数成分の振幅及び位
    相を抽出するステップを含む観測方法。
  16. 【請求項16】上記ステップ(b)で抽出されたトンネ
    ル電流の上記所定周波数成分の振幅及び位相を用いて、
    上記磁場に関するデータを可視化するステップを含む請
    求項15記載の 方法。
  17. 【請求項17】上記試料表面に垂直な方向をz方向とす
    るとき、上記チップの少なくとも先端はz方向の磁気モ
    ーメントを有し、上記ステップ(a)において上記チッ
    プは磁場のz成分のz方向の傾斜が存在するときに力を
    受ける請求項15又は16記載の方法。
  18. 【請求項18】カンチレバーと、上記カンチレバーに支
    持され、少なくとも先端が磁気モーメントを有するチッ
    プと、上記試料表面と平行な方向をx、y方向、上記試
    料表面に垂直な方向をz方向とするとき、それぞれの入
    力信号に応じて上記チップをx、y、z方向に動かすた
    めのx方向制御手段、y方向駆動手段、及びz方向駆動
    手段と、それぞれ上記x方向駆動手段、y方向駆動手
    段、及びz方向駆動手段に信号を与えるx方向制御手
    段、y方向制御手段、及びz方向制御手段とを備えたST
    Mを使って、少なくとも表面が導電性である試料の表面
    形状と該試料表面近傍の所定周波数で交番する磁場を同
    時に観測するための方法であって、 (a)上記チップと上記試料表面の距離をトンネル電流
    の流れ得る距離に保って、上記チップを上記試料表面に
    沿って走査しながら、上記所定周波数で交番する磁場を
    発生させ、上記磁気モーメントを上記磁場と相互作用さ
    せて上記チップを振動させるステップと、 (b)トンネル電流の上記所定周波数成分を抽出するス
    テップと、 (c)トンネル電流の上記所定周波数を含む高周波数成
    分をカットするステップと、 (d)上記高周波数成分カット後のトンネル電流が一定
    になるように上記z方向制御手段の出力を決定するステ
    ップ を含む観測方法。
  19. 【請求項19】上記x方向制御手段、y方向制御手段及
    びz方向制御手段の出力を用いて、上記試料表面形状を
    可視化するステップを含む請求項18記載の方法。
  20. 【請求項20】上記x方向制御手段とy方向制御手段の
    出力及び上記ステップ(b)で抽出されたトンネル電流
    の上記所定周波数成分を用いて、上記磁場に関するデー
    タを可視化するステップを含む請求項18又は19記載の方
    法。
  21. 【請求項21】上記チップの少なくとも先端はz方向の
    磁気モーメントを有し、上記ステップ(a)において上
    記チップは磁場のz成分のz方向の傾斜が存在するとき
    に力を受ける請求項18乃至20の何れかに記載の方法。
  22. 【請求項22】カンチレバーと、上記カンチレバーに支
    持され、少なくとも先端の表面が磁性体であるチップと
    を備えたSTMを使って、少なくとも表面が導電性である
    試料表面近傍の磁場を観測するための方法であって、 (a)上記チップと上記試料表面の距離をトンネル電流
    の流れ得る距離に保ちながら、上記チップの磁気モーメ
    ントの向きを所定周波数でスイッチし、上記磁気モーメ
    ントを上記磁場と相互作用させて上記チップを振動させ
    るステップと、 (b)トンネル電流の上記所定周波数成分を抽出するス
    テップ を含む観測方法。
  23. 【請求項23】上記ステップ(b)で抽出されたトンネ
    ル電流の上記所定周波数成分を用いて、上記磁場に関す
    るデータを可視化するステップを含む請求項22記載の方
    法。
  24. 【請求項24】上記試料表面に垂直な方向をz方向とす
    るとき、上記ステップ(a)において、上記チップにz
    方向の磁気モーメントを発生させ、上記チップは磁場の
    z成分のz方向の傾斜が存在するときに力を受ける請求
    項22又は23記載の方法。
  25. 【請求項25】カンチレバーと、上記カンチレバーに支
    持され、少なくとも先端の表面が磁性体であるチップ
    と、上記試料表面と平行な方向をx、y方向、上記試料
    表面に垂直な方向をz方向とするとき、それぞれの入力
    信号に応じて上記チップをx、y、z方向に動かすため
    のx方向駆動手段、y方向駆動手段、及びz方向駆動手
    段と、それぞれ上記x方向駆動手段、y方向駆動手段、
    及びz方向駆動手段に信号を与えるx方向制御手段、y
    方向制御手段、及びz方向制御手段とを備えたSTMを使
    って、少なくとも表面が導電性である試料の表面形状と
    該試料表面近傍の磁場を同時に観測するための方法であ
    って、 (a)上記チップと上記試料表面の距離をトンネル電流
    の流れ得る距離に保って、上記チップを上記試料表面に
    沿って走査しながら、上記チップの磁気モーメントの向
    きを所定周波数でスイッチし、上記磁気モーメントを上
    記磁場と相互作用させて上記チップを振動させるステッ
    プと、 (b)トンネル電流の上記所定周波数成分を抽出するス
    テップと、 (c)トンネル電流の上記所定周波数を含む高周波数成
    分をカットするステップと、 (d)上記高周波数成分カット後のトンネル電流が一定
    になるように上記z方向制御手段の出力を決定するステ
    ップ を含む観測方法。
  26. 【請求項26】上記x方向制御手段、y方向制御手段及
    びz方向制御手段の出力を用いて、上記試料表面形状を
    可視化するステップを含む請求項25記載の方法。
  27. 【請求項27】上記x方向制御手段とy方向制御手段の
    出力及び上記ステップ(b)で抽出されたトンネル電流
    の上記所定周波数成分を用いて、上記磁場に関するデー
    タを可視化するステップを含む請求項25又は26記載の方
    法。
  28. 【請求項28】上記ステップ(a)において、上記チッ
    プにはz方向の磁気モーメントを発生させ、上記チップ
    は磁場のz成分のz方向の傾斜が存在するときに力を受
    ける請求項25乃至27の何れかに記載の方法。
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