JPH07159465A - 表面電位読み取り装置 - Google Patents

表面電位読み取り装置

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JPH07159465A
JPH07159465A JP31085393A JP31085393A JPH07159465A JP H07159465 A JPH07159465 A JP H07159465A JP 31085393 A JP31085393 A JP 31085393A JP 31085393 A JP31085393 A JP 31085393A JP H07159465 A JPH07159465 A JP H07159465A
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probe
sample
recording medium
scanning
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JP31085393A
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Takashi Aono
隆 青野
Yoshiaki Tsuruoka
鶴岡美秋
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広範囲の走査が可能であり、かつμmオーダ
の空間分解能で電位読み取りを行うことを可能にする。 【構成】 電位検出用プローブと記録媒体との相対的位
置関係を3次元的に変える走査手段と、電位検出用プロ
ーブを所定周波数で励振する励振手段と、プローブの周
期的変位を検知する検知手段と、プローブと記録媒体間
にバイアス電圧及びオフセット電圧を印加するととも
に、プローブの変位を一定に保つようにバイアス電圧を
制御するバイアス電圧制御手段とを備え、前記走査手段
により静電気力による相互作用が生じる距離までプロー
ブと記録媒体とを接近させ、記録媒体あるいはプローブ
を2次元的に走査してプローブの変位を検知することを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は静電記録媒体、電子写真
用静電潜像保持媒体などの電荷像保持媒体に形成された
静電潜像の読み取り、または静電荷、分極などの静電気
力を利用した高密度記録装置の信号読み出しなどの表面
電位読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真、静電記録等の技術をはじめ高
分子の帯電機構等、静電荷に関する研究分野では静電荷
分布の測定に対するニーズは極めて大きい。従来より静
電荷分布の測定には静電誘導方式が最もよく利用されて
いる。静電誘導方式は帯電した試料に測定電極を接近さ
せ、測定電極に誘起された電荷量を検出することにより
試料の電荷量(表面電位)を測定する方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、静電誘
導方式による測定では、空間分解能は測定電極の大きさ
に依存するため、測定電極が小さい程空間分解能は向上
する。これまでに直径50μmの測定電極を用いて10
本/mmの空間分解能を有する装置が試作されている
が、測定電極が小さくなると誘起される電荷量も減少
し、検出系のS/N比が低下するため、高分解能化には
限界がある。
【0004】一方、近年、走査型トンネル顕微鏡(Sc
anning TunnelingMicroscop
e:以下STMと略す)の技術を発展させた原子間力顕
微鏡(Atmic Force Microscop
e:以下AFMと略す)をはじめとする各種の顕微鏡が
開発されている。これらの顕微鏡は走査型プローブ顕微
鏡(Scanning Probe Microsco
pe:以下SPMと略す)と呼ばれ、導体、絶縁体等各
種材料の表面形状観測をはじめ、磁性体の磁化パターン
の観測等多方面で応用されている。SPMの中で特に電
子間力や磁気力等の力を検出するタイプは走査型フォー
ス顕微鏡(Scanning Force Micro
scope:以下SFMと略す)と呼ばれることがある
が、このSFMにより静電荷分布の測定が試みられ、サ
ブマイクロオーダの分解能で観測できるとの報告もあ
る。
【0005】通常のSPMでは、探針−試料間距離は数
nm〜数十nmのオーダーに設定され、空間分解能とし
て原子像レベルから数nm程度が期待できる反面、走査
時の振動ノイズ等の影響が厳しくなるため、走査機構は
圧電素子など振動ノイズが少ないものに制限されてしま
い、複写機の感光体ドラムの評価等、比較的広範囲の電
位測定を行うことは不可能であった。
【0006】本発明は上記課題を解決するためのもの
で、広範囲の走査が可能であり、かつμmオーダの空間
分解能で電位読み取りを行うことができる表面電位読み
取り装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、電位検出用プ
ローブと記録媒体との相対的位置関係を3次元的に変え
る走査手段と、電位検出用プローブを所定周波数で励振
する励振手段と、プローブの周期的変位を検知する検知
手段と、プローブと記録媒体間にバイアス電圧及びオフ
セット電圧を印加するとともに、プローブの変位を一定
に保つようにバイアス電圧を制御するバイアス電圧制御
手段とを備え、前記走査手段により静電気力による相互
作用が生じる距離までプローブと記録媒体とを接近さ
せ、記録媒体あるいはプローブを2次元的に走査してプ
ローブの変位を検知することを特徴とする。また、本発
明は、電位検出用プローブと記録媒体との相対的位置関
係を3次元的に変える走査手段と、電位検出用プローブ
を所定周波数で励振する励振手段と、プローブの周期的
変位を検知する検知手段と、プローブと記録媒体間にオ
フセット電圧を印加するオフセット電源と、プローブの
変位を一定に保つようにプーブと記録媒体間の間隔を制
御する間隔制御手段とを備え、前記走査手段により静電
気力による相互作用が生じる距離までプローブと記録媒
体とを接近させ、記録媒体あるいはプローブを2次元的
に走査してプローブの変位を検知することを特徴とす
る。
【0008】
【作用】本発明は、探針−試料間を数μm〜数十μmオ
ーダーに設定し、モータによるステージ駆動またはドラ
ム回転により試料あるいは探針を走査し、探針を所定周
期で励振するとともに試料に対して所定レベルのオフセ
ット電圧を加えて探針の振幅の変位を検出することによ
り、比較的広範囲の走査を可能にし、かつ静電荷の極性
も含めてその分布を高分解能で求めることが可能とな
る。
【0009】
【実施例】まず、SFMによる静電荷分布の測定原理を
説明する。図1はSFMの装置構成を示す図である。S
FMは探針−試料間の働く力を検出するタイプのSTM
であり、基本構成は、図1に示すように、試料6に近接
して対向させ、力を検知した際にたわみを生じるように
した探針1、探針のたわみ量を検出するための検出系
2、検出された探針のたわみ量が一定になるように探針
−試料間の距離を制御するフィードバック系3、探針を
試料表面に沿って走査するための走査系4からなってお
り、走査系はX,Y,Z方向に探針を駆動するためのア
クチュエータ5を備えている。
【0010】探針1は導電性を有する材料で作製し、片
持ち梁形状にする。帯電した試料6に探針を接近させる
と、図2に示すように、探針上には試料1表面の電荷7
に対する逆極性の電荷が誘起される。その結果、探針と
試料の間には静電引力(クーロン力)が働き、探針1は
試料に向かってたわむ。この探針のたわみ量は検出系2
によって検出され、電気信号に変換される。
【0011】探針のたわみ量を検出する方法にはいくつ
かの方法があるが、簡便かつ高感度な方法として光てこ
法がよく用いられる。図3に光てこ法の概要を示す。反
射面が形成された探針背面部にレーザビームを照射し、
その反射光を位置検出素子10で受ける。探針がたわむ
とそれに応じて反射光の位置が変化し、その変化量は光
路長に応じて拡大されるため、探針の微小なたわみ量を
高感度で検出することができる。
【0012】フィードバック系3では、探針1のたわみ
量が一定になるように探針−試料間の距離をアクチュエ
ータ5(Z方向)によりフィードバック制御する。つま
り静電引力が強く探針のたわみ量が大きい場合は探針を
試料から遠ざけ、逆に静電引力が弱く探針のたわみ量が
小さい場合は探針を試料に近づけるよう探針−試料間距
離は制御される。このように探針−試料間の距離をフィ
ードバック制御しながら、探針1を試料表面に沿って走
査すると、静電引力の強弱、すなわち試料上の静電分布
に対応してアクチュエータ5(Z方向)を変位させるこ
とになり、この変位量を測定信号として記録すれば静電
荷分布を示す像が得られる。
【0013】なお、SFMにおける力の検知方法には前
述した探針のたわみ量を検出する方法(dc検出法よ呼
ばれる)の他に、探針を強制振動させ、探針に働く力に
応じて振幅を変化することを利用したac検出法と呼ば
れる方法も用いられる。
【0014】次にバイアス電圧を用いた測定法について
説明する。先に述べた静電気力をSFMで検出する場
合、探針−試料間の電圧源を接続して様々なバイアス電
圧を加えることにより、探針−試料間に働く静電気力の
制御をすることができるため、多くの利点を有する測定
が可能となる。図4に示すように、探針−試料間に直流
バイアス電流を接続し、試料上の静電荷の極性判別を行
うことができる。バイアス電圧を用いずに測定を行った
場合、静電気力は探針に対し、静電荷の極性に係わら
ず、常に引力として働くため、測定によって得られた像
から静電荷の極性を判別することはできない。これに対
して図4のようにバイアス電圧を加えることにより、図
5に示すように、バイアス電圧による電界と試料上の静
電荷による電界が同じ向きの場合は探針に働く静電気力
を強め、逆向きの場合には弱めることになる。その結果
静電荷の極性により異なる像が得られ、静電荷の電極を
判別することができる。
【0015】直流バイアス電圧を用いて静電荷の極性を
判別する場合は、あるバイアス電圧において一度測定
し、バイアス電圧を変えて再度測定した際の像の違いか
ら判別しなければならないため、一度の測定で判別する
ことはできない。
【0016】しかし、図6に示すように、バイアス電圧
を直流から交流に変えることにより、一回の測定で極性
判別を含めた静電荷分布の測定を行うことができる。す
なわち、探針−試料間に交流バイアス電源12により、
図7(a)に示すような周波数ωの交流バイアス電圧を
加えると、電荷がない場合には、探針1は周期中に図7
(b)に示すように2度の引力を受けるため、周波数2
ωで振動する。しかし、試料上に静電荷が存在する場合
にはこの引力に非対称性が生じ、例えば、図7(c)、
図7(d)に示すように、それぞれ正電荷、負電荷があ
る場合には交流バイアス電圧が正の半波と負の半波では
引力の大きさが異なる。その結果、破線で示す包連線の
ような周波数ωの成分が現れる。この周波数ωの成分の
振幅は静電荷量に対応し、また、正電荷と負電荷とでは
位相が180°異なる。したがって、周波数ωの振動成
分の大きさと位相を検出しながら探針を走査すれば極性
をも含めた静電荷分布像を得ることができる。
【0017】さらに図8のように交流バイアスと直流バ
イアス電圧を併用し、直流バイアス電圧をフィードバッ
ク制御する方法もある。前述したように周波数ωの交流
バイアス電圧を加えたときに探針に生ずる周波数ωの振
動成分は試料上の静電荷によるものである。そこで、周
波数ωの振動成分が0、すなわち探針−試料間の電位差
を0Vにするように直流バイアス電圧を制御すると、そ
の際の直流バイアスの値は試料の表面電位に等しいこと
になる。その結果、この直流バイアス電圧を測定信号と
して記録しながら探針を走査すれば、試料の表面電位分
布像が得られる。その他バイアス電圧を用いて表面形状
と表面電位分布の同時測定も可能であり、バイアス電圧
を組み合わせることで多様な測定を行うことができる。
【0018】しかし、前述した方法では静電荷の極性を
判別するためにはω成分の位相を判別する必要がある。
次に、位相判別せずに、極性も含めた静電荷分布像を得
る本発明の実施例について説明する。基本的な構成は一
般のAFMとほぼ同じだが、本実施例では広範囲な走査
を可能にするためDCサーボモータによって移動するX
−Y−Zステージを走査機構として用い、また直流バイ
アスにオフセット電圧を加えるようにしている。図9に
装置の構成、図10に探針部を示す。探針は厚さ10μ
m、幅0.5mmのニッケル箔を用いて作製した。箔の
一端を支持体に固定し、自由端側は先端の手前で90°
に折り曲げ、さらに先端部分は斜めに切断することで先
鋭化されている。箔の上面は光てこ法を利用するため鏡
面状態となっている。図10の寸法形状で作製した探針
の共振周波数はおよそ1.8KHzである。また探針に
は光てこ法用の半導体レーザ22、励起用半導体レーザ
23によりレーザ光が照射される。
【0019】本実施例では探針を強制振動させ、探針−
試料間の静電気力による探針の振幅変化を検出している
が、探針の強制振動はフォトサーマル振動を利用してい
る。すなわち、半導体レーザ23により探針1の支持部
分に強度変調されたレーザ光を照射することにより、照
射部は熱膨張、収縮を繰り返し、探針はレーザ光の変調
周波数で振動する。この励振方法は、探針支持部に圧電
素子等の加振機構を設ける必要がなく、また探針にバイ
アス電圧を加える際、電気的絶縁対策が容易であるとい
うメリットがある。もちろん、交流電圧を印加しても同
様に励振することができる。
【0020】探針の振動検出では前述の光てこ法で行
い、ロックインアンプ24により励振周波数と同じ周波
数ωの振幅成分を検出している。また、探針−試料間に
バイアス電源11を設け、探針の振幅が一定になるよう
にバイアス電圧をフィードバック制御している。その結
果、バイアス電圧の値は試料電位に応じて変化し、バイ
アス電圧の値を測定信号として記録しながら走査するこ
とにより試料の表面電位分布像が得られる。この方法の
メリットとして探針のばね定数や探針−試料間の静電容
量の値を使った複雑な換算を行わず試料の表面電位が得
られる。探針が試料電位とほぼ同電位となるため、数百
Vの静電像を測定する際に探針−試料間の放電を防止で
きる、また探針−試料間の距離もほぼ一定に保てるた
め、高電位像に対しても解像性が劣化することがない等
が挙げられる。
【0021】また、図9においてはバイアス電圧にオフ
セット電圧が重畳されている。いま、説明の便宜上、励
振を交流電圧Vにより行ったすると、図11(a)に示
すように、オフセット電圧V0が重畳されているため、
静電荷がない場合、探針に働く引力はF(0)はのよう
になり、波形F(0)の包連線Aで示されるようなω成
分が検出される(図11(b))。正のチャージが存在
する場合には、図11(c)に示すように、引力F
(+)は、オフセット電圧が重畳されて電圧が正領域に
ある期間において低減し、逆に負領域にある期間におい
て増加するため、引力F(+)の包連線Bで示されるω
成分の振幅は小さくなる。一方、負のチャージが存在す
る場合には、図11(d)に示すように、引力F(−)
はオフセット電圧が重畳されて電圧が正領域にある期間
において増大し、逆に負領域にある期間において低減す
るため、波形F(−)の包連線Cで示されるω成分の振
幅は大きくなる。また、引力はチャージ量に応じて大き
さが変化する。したがって、ω成分の振幅を検出するこ
とにより、電荷の極性を含めて電荷分布像を求めること
が可能となる。
【0022】なお、本実施例においては、探針−試料間
距離を数μm〜数十μmのオーダーに設定し、DCサー
ボモータによる走査駆動としている。すなわち、一般の
SPM装置では原子像レベルの観測を対象としているた
め、走査駆動用のアクチュエータには圧電素子が用いら
れている。圧電素子は微小な変位量が得られる点では優
れているが、逆に広範囲の走査には不向きである。そこ
で本実施例ではDCサーボモータによりXYZステージ
を直接駆動する方法を用いた。この方法により移動量の
精度は低下するが、走査範囲を大幅に拡大することがで
きる。また、フィルム状試料の場合、XYZステージに
代えて回転ドラムを用い、これに添付するようにすれ
ば、試料の位置設定等が極めて容易になる。なお、本実
施例では使用しているステージは最小移動量は1μm、
移動範囲は最大15×15mmとなっている。本実施例
で探針−試料間の距離は通常のSTM/AFMに比べて
大きいため、ステージ移動時の振動等に影響を受けず、
複写機の感光体ドラム上の静電荷像等を直接評価するこ
とが可能となる。
【0023】前述したように本実施例では試料の表面電
位を測定するためバイアス電圧が試料の表面電位に応じ
て変化するようにフィードバック制御を行わている。図
12は試料電位に対しバイアス電圧の値がとのように変
化したかを示したものである。ここでは帯電させた絶縁
体ではなく、電圧源を接続した導体板を試料として用
い、導体板に接続した電圧源の電圧を試料電位としてい
る。探針−試料間距離をいくつか変えて測定を行ってい
るが、いずれの場合でもバイアス電圧は試料電位に応じ
て変化している。この結果バイアス電圧を測定信号とし
て記録しながら走査することにより、極性を含めた試料
の表面電位分布像が得られることを示している。また、
探針−試料間距離は一般にはSTM/AFMにくらべ、
桁違いに大きいが静電気力は遠距離力であり、特に本発
明では数百Vの電位測定を対象としているため、数μm
程度の距離でも測定を行うことができる。
【0024】次に、絶縁体の表面電位測定について評価
した結果を示す。絶縁体を測定対象として場合、表面電
位が同じであっても絶縁体の膜厚が異なれば絶縁体上の
表面電荷密度も異なるため、バイアス電圧の値が表面電
荷密度に依存するなら、同じ表面電位でもバイアス電圧
は絶縁体の膜厚により異なった値となる。図13は膜厚
が異なる絶縁体を帯電させ、測定した結果を示してい
る。試料として用いた絶縁体は比誘電率2.1の高分子
膜である。図13に示すように、バイアス電圧の値は試
料の表面電位に対応していることが分かる。このことは
絶縁体に対しても試料の膜厚による影響を受けずに表面
電位の測定が可能なことを示している。
【0025】次に、測定試料として絶縁体(膜厚2μ
m)上に図14に示すような20μm幅のライン・スペ
ース状の静電荷パターンを放電により形成し、その観測
を行った。帯電部分の電位は約−100Vである。結果
を図15に示す。図15は表面電位分布を濃淡像として
示しており、走査範囲は300×150μmであり、X
方向は1μm、Y方向は5μmの間隔で測定している。
探針−試料間の距離はおよそ2μmである。20μmの
パターンが明確に観測されていることが分かる。図16
は絶縁体上に文字パターンを静電像として形成した試料
の観測結果である。前述の結果と同様に表面電位分布を
濃淡画像として示している。走査範囲は700×100
0μmであり、X,Y方向とも10μm間隔で測定して
いる。画素数が少ないため、十巻粗い画像となっている
が、静電像による文字が形成されている様子がよく分か
る。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、従来の静
電誘導方式に比して大幅に分解能を向上させ、かつ広範
囲の静電荷分布像を極性判別を含めて測定することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 SFMの装置構成を示す図である。
【図2】 SFMによる静電引力の検知を説明する図で
ある。
【図3】 光てこ法を説明する図である。
【図4】 直流バイアス電圧を用いた静電荷分布測定方
法を説明する図である。
【図5】 直流バイアス電圧を用いた静電荷分布測定方
法を説明する波形図である。
【図6】 交流バイアス電圧を用いた静電荷分布測定方
法を説明する図である。
【図7】 交流バイアス電圧を用いた静電荷分布測定方
法を説明する波形図である。
【図8】 直流および交流バイアス電圧を用いた測定方
法を説明する図である。
【図9】 本発明の測定装置の構成を説明する図であ
る。
【図10】 図9の測定方法における探針部を示す図で
ある。
【図11】 図9の測定方法における波形図を示す図で
ある。
【図12】 試料電位−バイアス電圧特性を示す図であ
る。
【図13】 試料膜厚とバイアス電圧の関係を示す図で
ある。
【図14】 絶縁体上にライン・スペース状の静電荷パ
ターンを形成した測定試料を示す図である。
【図15】 図14の測定試料の観測結果を示す図であ
る。
【図16】 文字パターン観測結果を示す図である。
【符号の説明】
1…探針、6…試料、10…位置検出素子、11…バイ
アス電源、13…オフセット電源、20…XYZステー
ジ、21…DCサーボモータ、22,23…半導体レー
ザ、24…ロックインアンプ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電位検出用プローブと記録媒体との相対
    的位置関係を3次元的に変える走査手段と、電位検出用
    プローブを所定周波数で励振する励振手段と、プローブ
    の周期的変位を検知する検知手段と、プローブと記録媒
    体間にバイアス電圧及びオフセット電圧を印加するとと
    もに、プローブの変位を一定に保つようにバイアス電圧
    を制御するバイアス電圧制御手段とを備え、前記走査手
    段により静電気力による相互作用が生じる距離までプロ
    ーブと記録媒体とを接近させ、記録媒体あるいはプロー
    ブを2次元的に走査してプローブの変位を検知すること
    を特徴とする表面電位読み取り装置。
  2. 【請求項2】 電位検出用プローブと記録媒体との相対
    的位置関係を3次元的に変える走査手段と、電位検出用
    プローブを所定周波数で励振する励振手段と、プローブ
    の周期的変位を検知する検知手段と、プローブと記録媒
    体間にオフセット電圧を印加するオフセット電源と、プ
    ローブの変位を一定に保つようにプーブと記録媒体間の
    間隔を制御する間隔制御手段とを備え、前記走査手段に
    より静電気力による相互作用が生じる距離までプローブ
    と記録媒体とを接近させ、記録媒体あるいはプローブを
    2次元的に走査してプローブの変位を検知することを特
    徴とする表面電位読み取り装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の装置において、
    前記走査手段は、モータを駆動源としたXYZステージ
    からなることを特徴とする表面電位読み取り装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載の装置において、
    前記走査手段は、モータにより回転駆動されたドラムか
    らなることを特徴とする表面電位読み取り装置。
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