JPH0421033Y2 - - Google Patents

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JPH0421033Y2
JPH0421033Y2 JP1985183319U JP18331985U JPH0421033Y2 JP H0421033 Y2 JPH0421033 Y2 JP H0421033Y2 JP 1985183319 U JP1985183319 U JP 1985183319U JP 18331985 U JP18331985 U JP 18331985U JP H0421033 Y2 JPH0421033 Y2 JP H0421033Y2
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pressure
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、例えば自動車用空調装置の冷媒圧縮
機として用いられるベーン型圧縮機に関する。
(従来技術及びその問題点) 従来、ベーン型圧縮機の能力を被圧縮ガスの吸
入量の調節によつて制御し得るようにした所謂、
可変容量式ベーン型圧縮機として、実開昭55−
2000号が公知である。
斯かる従来のベーン型圧縮機は、シリンダの下
側部分に設けた吸入ポートの側方にエンドプレー
トを通して円弧状のスロツトを穿設し、該スロツ
トにスロツトルプレートを摺動自在に嵌装し、該
スロツトルプレートをスロツト内にて摺動偏位さ
せ、そに先端で吸入ポートの長さを規制すること
により圧縮開始位置を変化させ、吐出容量を可変
し得る如く構成されている。また、前記スロツト
ルプレートには、軸を介して揺動レバーの一端が
連結され、該揺動レバーは前記エンドプレートに
固着された支持軸に軸支されており、他端に連結
されたアクチユエータが該揺動レバーを回動して
前記スロツトルプレートを摺動偏位するようにし
ている。
従つて、駆動手段であるアクチユエータが揺動
レバーを介して吸入ポートの制御部材であるスロ
ツトルプレートを偏位させるようにしているた
め、制御部材のヒステリシスが大きく、また加工
及び組立が複雑であるという問題があつた。
また、別のペーン型圧縮機として、圧力室を構
成する壁と、前記壁に設けたられた入口および出
口と、圧力室の能力を調節する装置とを有し、こ
の調節装置が、前記の入口および出口の間の圧力
室の壁部分に設けられた釈放開口部からなり前記
圧力室内で圧縮された流体の一部分を釈放する装
置と、前記釈放開口部に回転および摺動自在に取
付けられかつ前記釈放開口部を前記入口に連通さ
せる通路を有し、回転位置の変化で釈放開口部と
の連通する度合を変えることのできる制御滑子
と、この制御滑子の回転位置を制御する調節装置
と、圧力室と反対側の滑子面に作用して圧力室内
の流体圧に対向するばねからなるものが従来より
公知である(特公昭50−32450)。
かかるベーン型圧縮機においては、圧力室の能
力を調節する調節装置は、シリンダの半径方向に
沿つてロツド状の制御ピストンが配設され、その
制御ピストンが歯付リムと係合するラツクで制御
滑子と係合されているため、該調節装置を採用す
ると圧縮機が全体として大型化してしまうという
問題点があつた。
上述の両従来例の問題点を解消し、制御部材の
ヒステリシスを少なくし、圧縮機のコンパクト化
を図つたベーン型圧縮機として、両側をサイドブ
ロツクにて閉塞したカムリングと、該カムリング
内に回転自在に配設されたロータと、該ロータの
ベーン溝に摺動自在に嵌装されたベーンとを備
え、前記サイドブロツク、カムリング、ロータ及
びベーンによつて画成される空隙室の容積変動に
よつて流体の圧縮を行なうようにしたベーン型圧
縮機において、前記両サイドブロツクのうちの一
方のサイドブロツクに設けられた吸入ポートと、
前記吸入ポートを有するサイドブロツクに設けら
れ且つ低圧室側と高圧室側とに連通する圧力作動
室と、該圧力作動室内に該圧力作動室内を前記低
圧力室側に連通される第1の室と前記高圧室側に
連通される第2の室とに区画するようにスライド
可能に嵌装された受圧部を有すると共に前記吸入
ポートの開き角を制御する制御部材と、該制御部
材に取り付けられたシール部材と、前記第2の室
と低圧室側とを連通する連通路と、該連通路に配
設されて前記低圧室側圧力が所定値以上の時、前
記連通路を閉塞し且つ前記低圧室側圧力が所定値
以下の時、前記連通路を開口する開閉弁機構とを
具備し、前記第1の室と第2の室との差圧に応じ
て前記制御部材が回動して前記吸入ポートの開き
角を制御することにより圧縮開始時期に制御して
吐出容量を可変制御し得るようにしたものがある
(特開昭62−20688号公報)。
ところが、このベーン型圧縮機においては、制
御部材の一部にしかシール部材が装着されていな
いので、シール性が悪かつた。これに対し、複数
のシール部材を制御部材の各部に装着してシール
性を向上させることも考えられるが、コストアツ
プや組付性の悪化などの問題点が生じる。
この考案はこのような事情に鑑みてなされたも
ので、圧縮機のコンパクト化を図るとともに、コ
ストアツプや組付性の悪化を招くことなく、制御
部材のシール性を向上させることができるベーン
型圧縮機を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) この目的を解決するためこの考案は、両側をサ
イドブロツクにて閉塞したカムリングと、該カム
リング内に回転自在に配設されたロータと、該ロ
ータのベーン溝に摺動自在に嵌装されたベーンと
を備え、前記サイドブロツク、カムリング、ロー
タ及びベーンによつて画成される空隙室の容積変
動によつて流体の圧縮を行なうようにしたベーン
型圧縮機において、前記両サイドブロツクのうち
の一方のサイドブロツクに設けられた吸入ポート
と、前記吸入ポートを有するサイドブロツクに設
けられ且つ低圧室側と高圧室側とに連通する圧力
作動室と、該圧力作動室内に該圧力作動室内を前
記低圧室側に連通される第1の室と前記高圧室側
に連通される第2の室とに区画するようにスライ
ド可能に嵌装された受圧部を有すると共に前記吸
入ポートの開き角を制御する略円板状の制御部材
と、該制御部材に取り付けられ前記第1の室と第
2の室との間及び低圧室側とベーン背圧側との間
をシールする一体成形されたシール部材と、前記
第2の室と低圧室側とを連通する連通路と、該連
通路に配設されて前記低圧室側圧力が所定値以上
の時、前記連通路を閉塞し且つ前記低圧室側圧力
が所定値以下の時、前記連通路を開口する圧力応
動型の開閉弁機構とを具備し、前記第1の室と第
2の室との差圧に応じて前記制御部材が回動して
前記吸入ポートの開き角を制御することにより圧
縮開始時期を制御して吐出容量を可変制御し得る
ようにしたことを特徴とする。
(実施例) 以下、本考案の一実施例を添付図面に基づいて
説明する。第1図は本考に係るベーン型圧縮機の
一部切欠側面図であり、同図中1はハウジングで
一端面が開口する円筒形のケース2と、該ケース
2の一端面にその開口面を閉塞する如くボルト
(図示省略)にて取り付けたフロントヘツド3と
からなる。前記ケース2のリヤ側上面には熱媒体
である冷媒ガスの吐出口4が、また、前記フロン
トヘツド3の上面には冷媒ガスの吐出口4が、ま
た、前記フロントヘツド3の上面には冷媒ガス吸
入口5がそれぞれ設けてある。これら吐出口4と
吸入口5は後述する吐出室19と吸入室17にそ
れぞれ連通している。
前記ハウジング1の内部にはポンプ本体6が収
納してある。該ポンプ本体6は、カムリング7
と、該カムリング7の両側開口端に該開口面を閉
塞する如く装着したフロントサイドブロツク8、
及びリヤサイドブロツク9と、前記カクリング7
の内部に回転自在に収納した円形状のロータ10
と、該ロータ10の回転軸11とを主要構成要素
としており、該回転軸11は前記両サイドブロツ
ク8,9に設けた各軸受(フロントサイドブロツ
ク8側のみ図示してある。)12に回転可能に支
持してある。
前記カムリング7の内周面は第2図に示す如く
楕円形状をなし、該カムリング7の内周面と前記
ロータ10の外周面との間に、周方向に180度偏
位して対称的に空隙室13,13が画成されてい
る。
前記ロータ10にはその径方向に沿うベーン溝
14が周方向に等間隔を存して複数(例えば4
個)設けてあり、これらのベーン溝14内にベー
ン151〜154がそれぞれ放射方向に沿つて出没
自在に嵌装してある。
前記フロントサイドブロツク8には周方向に
180度偏位して対称的に吸入ポート23,23が
設けてある(第3図乃至第7図参照)。これら吸
入ポート23,23は前記ベーン151〜154
よつて区分される空隙室13の容積が最大となる
位置に配置してある。前記吸入ポート23,23
は前記フロントサイドブロツク8の厚さ方向に貫
通しており、これら吸入ポート23を介して、前
記フロントヘツド3とフロントサイドブロツク8
との間の吸入室(低圧室)17と前記空隙室13
とが連通している。
前記カムリング7の両側周壁には吐出ポート1
8,18が設けてあり、これら吐出ポート18を
介して前記ケース2内の吐出室(高圧室)19と
前記空隙室13とが連通している。これら吐出ポ
ート18,18には第2図に示すように吐出弁2
0及び吐出弁止め21がそれぞれ設けてある。
前記フロントサイドブロツク8には、第7図に
示すようにその片側(ロータ10側)表面に環状
の凹部22が設けてあり、この凹部22内には圧
縮開始時期を制御するためのリング状の制御部材
24が正逆回転可能に嵌装されている。該制御部
材24の外周縁にはその周方向に180度偏位して
対称的に円弧状の切欠部25,25が設けられて
いる。また、前記制御部材24の一側面には周方
向に180度偏位して対称的に突片状の受圧部26,
26が一体的に突設されている。これら受圧部2
6,26は、円弧状の圧力作動室27,27内に
周方向に沿つてスライド可能に嵌装されている。
これら圧力作動室27内は前記受圧部26により
第1の室271と第2の室272とに2分され、第
1の室271は吸入ポート23を介して吸入室1
7に、第2の室272はオリフイス28を介して
吐出室19にそれぞれ連通する。前記一方の第2
の室272と他方の第2の室272とは連通孔29
を介して互いに連通し、一方の第2の室272
吐出室19との間に前記オリフイス28が介装し
てある。
前記制御部材24の一側面(フロントサイドブ
ロツク8側表面)には第8図〜第10図に示した
ように後述するシール部材30を嵌装するための
溝40が凹設されている。即ち、該溝40は内周
縁に沿つた円形の内周部40aと、外周縁の一部
に180度偏位して対称的に設けた外周部40b,
40bと、該外周部40b,40bの一端と内周
部40aとを連通する直線状の第1連通部40
c,40cと、前記受圧部26,26の表面に沿
つて「コ」字状に形成された第2連通部40d,
40dとが連続状に凹設されてなる。
シール部材30は、例えばニトリルゴムからな
り、第7図及び第11図〜第13図に示したよう
に上記溝40の形状に対応した形状に一体成形さ
れている。即ち、円形の内周部30aと、周方向
に180度偏位して対称的に形成された外周部30
b,30bと、該外周部30b,30bの一端と
内周部30aとを連繋する直線状の第1連繋部3
0c,30cと、外周部30b,30bの他端と
内周部30aとを連繋する「コ」字状に突設され
た第2連繋部30d,30dとが一体的に成形さ
れている。なお、該シール部材30の断面形状は
第13図の如く円形又は楕円形状に形成されてい
る。
該シール部材30は制御部材24の前記溝40
に合致、嵌着されることにより取り付けられ、フ
ロントサイドブロツク8の対応部分に摺接してシ
ール効果を発揮する。即ち、内周部30aは第1
図の如くフロントサイドブロツク8の環状凹部2
2の底面に摺接することにより、ベーン溝14内
の背圧と吸入圧側との間をシールし、また外周部
30b,30b及び第1連繋部30c,30cは
上記環状凹部22の底面に、「コ」字状の第2連
繋部30d,30dは第3図の如く前記圧力作動
室27,27の内壁面にそれぞれ摺接することに
より、前記第1の室271と第2の室272との間
を気密状態にシールする。
なお、シール部材30の断面形状を、角部にR
をつけた略三角形状に形成し、該三角形の頂部を
摺接部とすることにより、フロントサイドブロツ
ク8との摺動抵抗を減少させるようにしてもよ
い。
前記制御部材24は付勢部材であるコイルばね
31により容量小方向(第5図中反時計方向)に
付勢されている。このコイルばね31は前記吸入
室17側に延出している前記フロントサイドブロ
ツク8の中央ボス部8aの外周側に嵌合してあ
る。このコイルばね31はその一端が前記中央ボ
ス部8aに、他端が前記制御部材24の受圧部2
6に設けたばね受部41(第8図〜第10図参
照)にそれぞれ連結されている。
前記他方の第2の室272は第3図に示す如く
連通路32を介して前記吸入室17に連通してあ
り、該連通路32には開閉弁機構33が設けてあ
る。該開閉弁機構33は吸入室17側(低圧室
側)の圧力に感応して開閉作動するもので、ベロ
ーズ34と、ケース35と、ボール弁体36と、
該ボール弁体36を閉弁方向に付勢するばね37
とからなる。前記吸入室17側の圧力が所定値以
上の時前記ベローズ34は収縮状態にあつて、ボ
ール弁体36はばね37の付勢力により連通路3
2を閉塞している。また、前記吸入室17側の圧
力が所定値以下の時前記ベローズ34は膨張状態
となつてその先端のロツド34aによりボール弁
体36はばね37の付勢力に抗して押圧されて連
通路32を開口する。前記ケース35とフロント
サイドブロツク8との間にはOリング38が介装
してある。
次に上記構成になる本考案のベーン型圧縮機の
作動を説明する。
回転軸11が車両の機関等に関連して回転され
てロータ10が第2図中時計方向に回転すると、
ベーン151〜154が遠心力及びベーン背圧によ
りベーン溝14から放射方向に突出し、その先端
面がカムリング8の内周面に摺接しながら前記ロ
ータ10と一体に回転し、各ベーン151〜154
にて区分された空隙室13の容積を拡大する吸入
行程において、吸入ポート23から空隙室13内
に熱媒体である冷媒ガスを吸入し、該空隙室13
の容積を縮小する圧縮行程で冷媒ガスを圧縮し、
圧縮行程末期の吐出行程で該圧縮冷媒ガスの圧力
にて吐出弁20が開弁されて、該圧縮冷媒ガスは
吐出ポート18、吐出室19及び吐出口4を順次
介して図示しない空気調和装置の熱交換回路に供
給される。
このような圧縮機の作動時において低圧側であ
る吸入室17の圧縮が吸入ポート23を介して両
方の圧力作動室27,27の第1の室271,2
1内に導入され、また高圧側である吐出室19
内の圧力がオリフイス28を介して両方の圧力作
動室27,27の第2の室272,272内に導入
される。従つて、第1の室271内の圧力とコイ
ルばね31の付勢力との和の力(制御部材24を
第5図中矢印B方向へ回動させる力)と第2の室
272内の圧力(制御部材24を第5図中矢印A
方向へ回動させる力)との差圧に応じて制御部材
24が回動して、圧縮開始時期を制御して吐出容
量を制御するものである。
即ち、上記圧縮機の低速運転時においては吸入
室17内の冷媒ガスの圧力が比較的高いため、開
閉弁機構33のベローズ34は収縮し、ボール弁
体36が連通路32を閉塞した状態にあり、第2
の室272内の圧力が、第1の室271内の圧力と
コイルばね31の付勢力との和の力に打ち勝つ
て、制御部材24は第5図中矢印A方向への回動
限界位置に回動保持される。従つて、吸入ポート
23から空隙室13内に送られた冷媒ガスの総て
が圧縮されて吐出されるため、圧縮機の吐出容量
が最大となり全稼動状態となる。
次いで、圧縮機が高速運転状態になると、吸入
室17内の吸入圧が低下するため、開閉弁機構3
3のベローズ34が膨張してロツド34aがボー
ル弁体36をばね37の付勢力に抗して押圧して
開弁するため連通路32が開口する。これによ
り、第2の室272内の圧力が連通路32を介し
て低圧側である吸入室17内ヘリークするため該
第2の室272内の圧力が低下し、その結果、制
御部材24は第5図中矢印B方向に回動する。該
制御部材24の切欠部25が移動した分だけ圧縮
開始時期が遅くなり、空隙室13内の冷媒ガスの
圧縮量が減少するため、圧縮機の吐出容量が減少
し一部稼動状態となる。
なお、上記制御部材の回動角は、第1の室27
内の圧力とばね37との和の力と、第2の室2
2内の圧力とが釣り合うところで決まるもので
あり、低圧側である吸入室17内の圧力の変化に
応じて制御部材24の回動位置が連続的に変化す
るので圧縮機の連続的な可変容量制御が可能であ
る。また、第2の室272に吐出室19の圧力即
ち吐出圧力を導入するようにしたが、これに限ら
ずベーン151〜154を突出方向に押圧すべく作
用する圧力、即ちベーン背圧を導入するようにし
てもよい。
上記作動において、ベーン背圧側と吸入圧側と
の間、及び圧力作動室27の第1の室271(低
圧側)と第2の室272(高圧側)との間は前記
シール部材30によつてそれぞれ完全にシールさ
れているので、制御の信頼性がより向上する。ま
た該シール部材30は一体成形されているため、
コストが低減化されると共に制御部材24の溝4
0にワンタツチで取り付けられるので組付性も向
上する。
(他の実施例) 第14図及び第15図はシール部材の第二実施
例を示したもので、該シール部材50は耐熱性の
良好なフツ素系ゴムからなり、かつその断面形状
のみが前記シール部材30とは異なつている。即
ち、その内周部50aの内周縁50a′及び外周部
50bの外周縁50b′がそれぞれ下方へ屈曲した
断面略「L」字形に形成されている。このような
形状に形成されているため、制御部材24に取り
付けて使用した場合には第15図に示したよう
に、シール部材50の屈曲内部側の空間51に矢
印の如く流体が入り込み、その液圧でシール部材
50をフロントサイドブロツク8側へ押圧する。
従つて、その液圧シールによつてシール性が向上
すると共に、つぶし代が減少するため摺動抵抗が
小さくなり、その結果制御部材24が円滑に回動
できるため制御の信頼性が向上する。
なお、シール部材の材料として、ゴムにテフロ
ン樹脂が混合されたレアフロン系ゴムを使用すれ
ば、摩擦係数が減少するため摺動抵抗をより小さ
くすることができる。
次に第16図及び第17図はシール部材の第三
実施例を示したもので、該シール部材60はフツ
素系ゴムからなり、その断面形状が略「U」字形
に形成されている。従つて、これを使用した場合
は第17図矢印の如く流体が屈曲内部側の空間6
1に入り込むため、第二実施例の場合と同様に液
圧シールによつてシール性が向上すると共に、2
ケ所の開口側端部62,63による2点シールと
なるためこの点からもシール性の向上が図られ
る。またつぶし代も減少するため摺動抵抗が低下
する。
第18図はシール部材の第四実施例を示したも
ので、該シール部材70は全体的な形状は第一実
施例と同様であるが、摺接部71、即ちフロント
サイドブロツク8側を摩擦係数の小さいテフロン
系樹脂で形成すると共に、基部72をフツ素系ゴ
ムで形成し、これらを一体化したものである。こ
れにより摺動抵抗を低下させ制御の信頼性を高め
ることができる。
(考案の効果) 以上説明したように本考案のベーン型圧縮機に
よれば、低圧室側圧力に応動する圧力応動型の開
閉弁機構により略円板状の制御部材を回動させる
ようにしたので、圧縮機のコンパクト化を図るこ
とができる。
また、一体形成されたシール部材を制御部材に
取り付け、第1の室と第2の室との間及び低圧室
側とベーン背圧側との間がシールされるので、コ
ストアツプや組付性の悪化を招くことなく、制御
部材のシール性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第13図は本考案のベーン型圧縮機
の一実施例を示し、第1図はベーン型圧縮機の切
欠側面図、第2図は第1図の−線に沿う断面
図、第3図は第1図の−線に沿う断面図、第
4図は第1図の−線に沿う断面図、第5図は
第1図の−線に沿う断面図、第6図は第4図
の−線に沿う断面図、第7図は要部の分解斜
視図、第8図は制御部材の平面図、第9図は第8
図の−線に沿う断面図、第10図は制御部材
の正面図、第11図はシール部材の平面図、第1
2図は同側面図、第13図は第11図の−
線に沿う断面図、第14図はシール部材の第二
実施例を示す断面図、第15図はその作用を示す
断面図、第16図はシール部材の第三実施例を示
す断面図、第17図はその作用を示す断面図、第
18図はシール部材の第四実施例を示す断面図で
ある。 7……カムリング、8……フロントサイドブロ
ツク、9……リヤサイドブロツク、10……ロー
タ、13……空隙室、14……ベーン溝、151
〜154……ベーン、17……吸入室(低圧室)、
19……吐出室(高圧室)、23……吸入ポート、
24……制御部材、26……受圧部、27……圧
縮作動室、271……第1の室、272……第2の
室、30,50,60,70……シール部材、3
3……開閉弁機構。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 両側をサイドブロツク8,9にて閉塞したカム
    リング7と、該カムリング7内に回転自在に配設
    されたロータ10と、該ロータ10のベーン溝1
    4に摺動自在に嵌装されたベーン151〜154
    を備え、前記サイドブロツク8,9、カムリング
    7、ロータ10及びベーン151〜154によつて
    画成される空隙室13の容積変動によつて流体の
    圧縮を行なうようにしたベーン型圧縮機におい
    て、前記両サイドブロツク8,9のうちの一方の
    サイドブロツク8に設けられた吸入ポート23
    と、前記吸入ポート23を有するサイドブロツク
    8に設けられ且つ低圧室17側と高圧室19側と
    に連通する圧力作動室27と、該圧力作動室27
    内に該圧力作動室27内を前記低圧室17側に連
    通される第1の室271と前記高圧室19側に連
    通される第2の室272とに区画するようにスラ
    イド可能に嵌装された受圧部26を有すると共に
    前記吸入ポート23の開き角を制御する略円板状
    の制御部材24と、該制御部材24に取り付けら
    れ前記第1の室271と第2の室272との間及び
    低圧室17側とベーン背圧側との間をシールする
    一体成形されたシール部材30と、前記第2の室
    272と低圧室17側とを連通する連通路32と、
    該連通路32に配設されて前記低圧室17側圧力
    が所定値以上の時、前記連通路32を閉塞し且つ
    前記低圧室17側圧力が所定値以下の時、前記連
    通路32を開口する圧力応動型の開閉機構33と
    を具備し、前記第1の室271と第2の室272
    の差圧に応じて前記制御部材24が回動して前記
    吸入ポート23の開き角を制御することにより圧
    縮開始時期を制御して吐出容量を可変制御し得る
    ようにしたことを特徴とするベーン型圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5032450A (ja) * 1973-06-07 1975-03-29

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JPS5032450A (ja) * 1973-06-07 1975-03-29

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