JPH0419397B2 - - Google Patents

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JPH0419397B2
JPH0419397B2 JP15931086A JP15931086A JPH0419397B2 JP H0419397 B2 JPH0419397 B2 JP H0419397B2 JP 15931086 A JP15931086 A JP 15931086A JP 15931086 A JP15931086 A JP 15931086A JP H0419397 B2 JPH0419397 B2 JP H0419397B2
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JP
Japan
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chamber
pressure
seal
control member
fitted
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Application number
JP15931086A
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English (en)
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JPS6316187A (ja
Inventor
Nobufumi Nakajima
Kenichi Inomata
Shigeru Okada
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Bosch Corp
Original Assignee
Zexel Corp
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Publication date
Application filed by Zexel Corp filed Critical Zexel Corp
Priority to JP61159310A priority Critical patent/JPS6316187A/ja
Priority to EP87305702A priority patent/EP0252658B1/en
Priority to DE8787305702T priority patent/DE3778226D1/de
Priority to US07/068,554 priority patent/US4744731A/en
Priority to AU75077/87A priority patent/AU588473B2/en
Priority to KR1019870007241A priority patent/KR930010467B1/ko
Publication of JPS6316187A publication Critical patent/JPS6316187A/ja
Publication of JPH0419397B2 publication Critical patent/JPH0419397B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、例えば自動車用空調装置の冷媒圧縮
機として用いられるベーン型圧縮機に関する。
(従来の技術) 制御部材の回動動作により圧縮開始時期を制御
して吐出容量を変えるようにしたベーン型圧縮機
が、本願出願人によつて出願されている(実開昭
62−90993号公報)。
このベーン型圧縮機は、両側をサイドブロツク
にて閉塞したカムリングと、該カムリング内に回
転自在に配設されたロータと、該ロータのベーン
溝に摺動自在に嵌装されたベーンとを備え、前記
サイドブロツク、カムリング、ロータ及びベーン
によつて画成される圧縮室としての空隙室と、前
記両サイドブロツクのうちの一方のサイドブロツ
クに設けられた吸入ポートと、前記吸入ポートを
有するサイドブロツクに設けられ且つ低圧室側と
高圧室側とに連通する圧力作動室と、該圧力作動
室内に該圧力作動室内を前記低圧室側に連通され
る第1の室と前記高圧室側に連通される第2の室
とに区画するようにスライド可能に嵌装された受
圧板を一側面に有すると共に前記サイドブロツク
の環状凹部内に正逆回転可能に嵌装された環状の
制御部材と、該制御部材を容量小方向に付勢する
付勢部材と、前記制御部材に取り付けられ前記第
1の室と第2の室との間及び低圧室側とベーン背
圧側との間をシールするシール部材と、前記第2
の室と低圧室側とを連通する連通路と、該連通路
に配設されて前記低圧室側圧力が所定値以上のと
き、前記連通路を閉塞し、前記低圧室側圧力が所
定値以下のとき、前記連通路を開口する開閉弁機
構とを具備し、前記第1の室と第2の室との差圧
に応じて前記制御部材を正逆回転させることによ
り圧縮開始時期を制御して吐出容量を可変制御し
得るようにしたものである。
(発明が解決しようとする課題) 前記ベーン型圧縮機のシール部材は、第10図
に示すように、制御部材81の一側面にその中心
孔82の周縁に沿つて設けた嵌装溝83に嵌装さ
れて該制御部材81の一側面の中央部とサイドブ
ロツク(図示省略)の環状凹部の内面との間をシ
ールする環状の第1シール部材80aと、前記制
御部材81の一側面にその外周縁に沿つて設けた
嵌装溝84に嵌装されて該制御部材81の一側面
の外周部と前記サイドブロツクの環状凹部の内面
との間をシールする前記第1シール部80aと同
心円弧状の第2シール部80bと、該第2シール
部80bの一端と前記第1シール部80aとの間
を連接する如く一体的に設けられ且つ前記制御部
材81の受圧板85の外周側面に設けた嵌装溝8
6に嵌装されて前記受圧板85の外周側面と前記
サイドブロツクの環状凹部及び圧力作動室との間
をシールするコ字状の第3シール部80cと、前
記第1シール部80aと第2シール部80bの他
端との間を連接する如く一体的に設けられ且つ前
記制御部材81の一側面にその径方向に沿つて設
けた嵌装溝87に嵌装されて該制御部材81の一
側面と前記サイドブロツクの環状凹部の内面との
間をシールする第4シール部80dとからなる。
上述のように、制御部材81の一側面の中心孔
82の周縁に沿つて嵌装溝83を設け、制御部材
81の一側面の外周縁に沿つて嵌装溝84を設け
たので、それらの溝幅分だけ受圧板85の横幅
L2を小さくせざるを得ず、受圧板85の受圧面
積を大きくとることができないという問題があつ
た。
また、前記シール部材80によるシールは全て
制御部材81の一側面部(前面部)で行なわれる
ため、制御部材81が圧力の作用で軸方向への変
位力を受けるとシール部材80の締め代が変わ
り、気密性及び摺動性が変化するという問題があ
つた。
この発明は上述の事情に鑑みて成されたもの
で、その課題はシール抵抗を増大させることなく
受圧板の受圧面積を大きく確保し得るとともに、
制御部材が圧力の作用により軸方向へ変位力を受
けたとしても、シール部材の締め代が変化しない
ベーン型圧縮機を提供することである。
(問題点を解決するための手段) 前述の問題点を解決するためこの発明のベーン
型圧縮機は、両側をサイドブロツクにて閉塞した
カムリングと、該カムリング内に回転自在に配設
されたロータと、該ロータのベーン溝に摺動自在
に嵌装されたベーンとを備え、前記サイドブロツ
ク、カムリング、ロータ及びベーンによつて画成
される空隙室の容積変動によつて流体の圧縮を行
なうようにしたベーン型圧縮機において、前記両
サイドブロツクのうちの一方のサイドブロツクに
設けられた吸入ポートと、前記吸入ポートを有す
るサイドブロツクに設けられ且つ低圧室側と高圧
室側とに連通する圧力作動室と、該圧力作動室内
に該圧力作動室内を前記低圧室側に連通される第
1の室と前記高圧室側に連通される第2の室とに
区画するようにスライド可能に嵌装された受圧板
を一側面に有すると共に前記サイドブロツクの環
状凹部内に正逆回転可能に嵌装された環状の制御
部材と、該制御部材を容量小方向に付勢する付勢
部材と、前記制御部材に取り付けられ前記第1の
室と第2の室との間及び低圧室側とベーン背圧側
との間をシールするシール部材と、前記第2の室
と低圧室側とを連通する連通路と、該連通路に配
設されて前記低圧室側圧力が所定値以上のとき、
前記連通路を閉塞し、前記低圧室側圧力が所定値
以下のとき、前記連通路を開口する開閉弁機構と
を具備し、前記シール部材は、前記制御部材の中
心孔の内周面の嵌装溝に嵌装されて該中心孔の内
周面と前記サイドブロツクの環状凹部の内面との
間をシールする環状の第1シール部と、前記制御
部材の外周側面の嵌装溝に嵌装されて該制御部材
の外周側面と前記サイドブロツクの環状凹部の内
面との間をシールする前記第1シール部と同心円
弧状の第2シール部と、該第2シール部の一端と
前記第1シール部との間を連接する如く一体的に
設けられ、且つ前記受圧板の外周側面の嵌装溝に
嵌装されて該受圧板の外周側面と前記サイドブロ
ツクの環状凹部及び圧力作動室の内面との間をシ
ールする第3シール部と、前記第1シール部と前
記第2シール部の他端との間を連接する如く一体
的に設けられ、且つ前記制御部材の一側面の嵌装
溝に嵌装されて該制御部材の一側面と前記サイド
ブロツクの環状凹部の内面との間をシールする第
4シール部とからなり、前記第1の室と第2の室
との差圧に応じて前記制御部材が回動して圧縮開
始時期を制御して吐出容量を可変制御し得るよう
にした。
(作用) 制御部材の中心孔の内周面に第1シール部を嵌
送するための嵌装溝を設け、制御部材の外周面に
第2シール部を嵌装するための嵌装溝を設けたの
で、受圧板の横幅を長くでき、受圧面積を大きく
とることができる。
また、シール部材によるシール部分の大部分が
制御部材の内外周面側になるので、制御部材が圧
力の作用により軸方向への変位力を受けたとして
も、シール部材の締め代はほとんど変化しない。
(実施例) 以下、本発明の各実施例を第1図乃至第9図に
基づいて説明する。まず、第1図乃至第6図を基
に本発明の一実施例を説明する。第1図は本発明
のベーン型圧縮機の縦断面図であり、同図中1は
ハウジングで一端面が開口する円筒形のケース2
と、該ケース2の一端面にその開口面を閉塞する
如くボルト(図示省略)にて取り付けたリヤヘツ
ド3とからなる。前記ケース2のフロント側上面
には熱媒体である冷媒ガスの吐出口4が、また、
前記リヤヘツド3の上面には冷媒ガスの吸入口5
がそれぞれ設けられている。これら吐出口4と吸
入口5は後述する吐出室と吸入室にそれぞれ連通
されている。
前記ハウジング1の内部にはポンプ本体6が収
納されている。該ポンプ本体6は、カムリング7
と、該カムリング7の両側開口端に該開口面を閉
塞する如く装着したフロントサイドブロツク8、
及びリヤサイドブロツク9と、前記カムリング7
の内部に回転自在に収納した円形状のロータ10
と、該ロータ10の回転軸11とを主要構成要素
としており、該回転軸11は前記両サイドブロツ
ク8,9にそれぞれ設けた軸受12,12に回転
可能に支持されている。
前記カムリング7の内周面は第2図に示す如く
楕円形状をなし、該カムリング7の内周面と前記
ロータ10の外周面との間に、周方向に180度偏
位して対称的に空隙室13,13が画成されてい
る。
前記ロータ10にはその径方向に沿うベーン溝
14が周方向に等間隔を存して複数(例えば5
個)設けられており、これらのベーン溝14内に
ベーン151〜155がそれぞれ放射方向に沿つて
出没自在に嵌装されている。
前記リヤサイドブロツク9には周方向に180度
偏位して対称的に吸入ポート16,16が設けら
れている(第2図及び第3図参照)。これら吸入
ポート16,16は前記ベーン151〜155によ
つて区分される空隙室13の容積が最大となる位
置に配置されている。前記吸入ポート16,16
は前記リヤサイドブロツク9の厚さ方向に貫通し
ており、これら吸入ポート16を介して、前記リ
ヤヘツド3とリヤサイドブロツク9との間の吸入
室(低圧側室)17と前記空隙室13とが連通さ
れている。
前記カムリング7の両側周壁には第1図及び第
2図に示すように複数個(例えば5個)の吐出ポ
ート18がそれぞれ設けられており、これら吐出
ポート18を介して前記ケース2内周面とカムリ
ング7の外周面との間の吐出室(高圧側室)19
と前記空隙室13とが連通されている。これら吐
出ポート18には吐出弁20及び吐出弁止め21
がそれぞれ設けられている。
前記リヤサイドブロツク9には、第3図及び第
5図に示すようにその片側(ロータ10側)表面
に環状凹部22が設けられており、この環状凹部
22が設けられている。更に、この凹部22内に
は圧縮開始時期を制御するためのリング状の制御
部材24が正逆回転可能に嵌装されている。該制
御部材24の外周縁にはその周方向に180度偏位
して対称的に円弧状の切欠部25,25が設けら
れている。また、前記制御部材24の一側面には
周方向に180度偏位して対称的に受圧板26,2
6が一体的に突設されている。これら受圧板2
6,26は、円弧状の圧力作動室27,27内に
スライド可能に嵌装されている。これら圧力作動
室27内は前記受圧板26により第1の室271
と第2の室272とに2分され、第1の室271
吸入ポート16を介して吸入室17に、第2の室
272はオリフイス通路28を介して前記吐出室
19にそれぞれ連通される。前記一方の第2の室
272と他方の第2の室272とは連通路30を介
して互いに連通されている。該連通路30は、第
1図及び第2図に示すごとく前記リヤサイドブロ
ツク9の反ロータ側面中央に突設されたボス部9
aにその中心部を挾んで対称に設けた一対の連通
孔30a,30aと前記ボス部9aの突出端面と
前記リヤヘツド3の内側面との間に画成された環
状空隙室30bとからなる。前記連通孔30a,
30aの各一端は前記第2の室272,272に、
各他端は前記環状空隙室30bにそれぞれ開口し
ている。
このように連通路30を固定部材であるリヤサ
イドブロツク9に設けたことにより、該連通路3
0を回転部材である制御部材24に設ける場合に
比して、孔加工が容易であり、該孔は両端開放の
ままでよいから孔加工時の切粉等の異物も確実に
除去でき、信頼性が高いものとなる。(制御部材
24側に連通路を設ける場合は、互いに交差する
如く斜めにあけた両端開口の2本の孔の各一端開
口部にメクラピンをそれぞれ嵌装する必要がある
ので、切粉の異物が除去し難い。) 前記制御部材24には特殊形状のシール部材3
1が装着されている。前記シール部材31は弾性
ゴム材よりなるもので第6図に示す如く前記制御
部材24の中心孔32の内周面の嵌装溝33に嵌
装されて該中心孔32の内周側面と前記リヤサイ
ドブロツク9の環状凹部22の内面との間をシー
ルする環状の第1シール部31aと、前記制御部
材24の外周側面両側(片側のみ図示)の嵌装溝
34に嵌装されて、該制御部材24の外周側面と
前記リヤサイドブロツク9の環状凹部22の内面
との間をシールする前記第1シール部31aと同
心円弧状の第2シール部31bと、該第2シール
部31bの一端と前記第1シール部31aとの間
を連接する如く一体的に設けられ且つ前記受圧板
26の外周側面の嵌装溝35に嵌装されて該受圧
板26の外周側面と前記リヤサイドブロツク9の
環状凹部22及び圧力作動室27の内面との間を
シールする第3シール部31cと、前記第1シー
ル部31aと前記第2シール部31bの他端との
間を連接する如く一体的に設けられ且つ前記制御
部材24の一側面に設けられた直線状の嵌装溝3
6に嵌装されて該制御部材24の一側面と前記リ
ヤサイドブロツク9の環状凹部22の内面との間
をシールする第4シール部31dとからなる。該
シール部材31により第3図に示す如く前記第1
の室271と第2の室272との間が、第3図に示
す如く前記制御部材24の内外周面と前記リヤサ
イドブロツク9の環状凹部22の内外周面との間
がそれぞれ気密状態にシールされている。
前記制御部材24は付勢部材であるコイル状の
スプリング37により容量小方向(第3図中時計
方向)に付勢されている。このスプリング37は
前記吸入室17側に延出している前記リヤサイド
ブロツク9のボス部9aの外周側に嵌合されてい
る。このスプリング37はその一端が前記ボス部
9aに、他端が前記制御部材24にそれぞれ連結
されている。
前記他方の第2の室272は第1図及び第4図
に示す如く連通路38を介して前記吸入室17に
連通してあり、該連通路38には開閉弁機構39
が設けられている。該開閉弁機構39は吸入室1
7側(低圧室側)の圧力に感応して開閉作動する
もので、ベローズ40と、ケース41と、ボール
弁体42と、該ボール弁体42を閉弁方向に付勢
するばね43とからなる。前記ベローズ40は前
記吸入室17内に位置してその軸線を前記回転軸
11のそれと平行にして伸縮可能に配設されてい
る。そして、このベローズ40は前記吸入室17
側の圧力が所定値以上の時は縮少状態となり、所
定値以下の時は伸張状態となる。前記ケース41
は前記リヤサイドブロツク9の装着孔9b内に装
着されて前記ベローズ40と対向している。該ケ
ース40の両端面中央の孔41a,41bが前記
リヤサイドブロツク9の孔9cと共に前記連通路
38を構成している。前記ボール弁体42は、前
記ケース41内に配設されて該ケース41の一側
(ベローズ側)の孔41bを開閉する。前記ばね
43は前記ケース41の他側内面とボール弁体4
2との間に介装されている。そして、前記吸入室
17側の圧力が所定値以上にあつてベローズ40
が縮少状態にある時ボール弁体42によりケース
41の一側の孔41bが閉塞される。また、前記
吸入室17側の圧力が所定設定値以下にあつてベ
ローズ40が伸縮状態にある時、該ベローズ40
の一側面(ケース40との対向面)に突設されて
ケース41の一側面の孔41bに遊嵌されたロツ
ド42a先端がボール弁体42をばね43の付勢
力に抗して開弁側に押圧することによりケース4
0の一側面の孔40bは開口される。
次に上記構成のベーン型圧縮機の作動を説明す
る。回転軸11が車両の機関に関連して回転され
てロータ10が第2図中時計方向に回転すると、
ベーン151〜155が遠心力及びベーン背圧によ
りベーン溝14から放射方向に突出し、その先端
面がカムリング7の内周面に摺接しながら前記ロ
ータ10と一体に回転し、各ベーン151〜155
にて区分された空隙室13の容積を拡大する吸入
行程において、吸入ポート16から空隙室13内
に熱媒体である冷媒ガスを吸入し、該空隙室13
の容積を縮少する圧縮行程で冷媒ガスを圧縮し、
圧縮行程末期の吐出行程で該圧縮冷媒ガスの圧力
にて吐出弁20が開弁されて、該圧縮冷媒ガスは
吐出ポート18、吐出室19及び吐出口4を順次
介して図示しない空気調和装置の熱交換回路に供
給される。
このような圧縮機の作動時において低圧側であ
る吸入室17内の圧力が吸入ポート16を介して
両方の圧力作動室27,27の第1の室271
271内に導入され、また高圧側である吐出室1
9内の圧力がオリフイス通路28を介して両方の
圧力作動室27,27の第2の室272,272
に導入される。従つて、第1の室271内の圧力
とスプリング37の付勢力との和の力(制御部材
24を容量小方向に押圧する力、即ち第3図中時
計方向へ回動させる力)と第2の室272内の圧
力(制御部材24を容量大方向に押圧する力、即
ち第3図中反時計方向へ回動させる力)との差圧
に応じて制御部材24が回動して、圧縮開始時期
を制御して吐出容量を制御するものである。
即ち、上記圧縮機の低速運転時においては吸入
室17内の冷媒ガスの圧力(吸入圧力)が比較的
高いため、開閉弁機構39のベローズ40は縮少
し、ボール弁体42が連通路38を閉塞した状態
(第1図の状態)にあり、第2の室272内へ吐出
室19内の圧力が供給され、、該第2の室272
の圧力が、第1の室271内の圧力とスプリング
37の付勢力との和の力に打ち勝つて、制御部材
24は第3図中反時計方向への回動限界位置に回
動保持される。従つて、吸入ポート16から空隙
室13内に送られた冷媒ガスの総てが圧縮されて
吐出されるため、圧縮機の吐出容量が最大となり
全稼動状態となる。
次いで、圧縮機が高速運転状態になると、吸入
室17内の吸入圧が低下するため、開閉弁機構3
9のベローズ40が伸張してロツド42aがボー
ル弁体42をばね43の付勢力に抗して開弁側に
押圧するため連通路38が開口する。これによ
り、第2の室272内の圧力が連通路38(孔9
c,41a及び41b)を介して低圧側である吸
入室17内へリークするため該第2の室272
の圧力が低下し、その結果、制御部材24は第3
図中時計方向に回動し、該制御部材24の切欠部
25が容量小方向に変位するので、圧縮開始時期
が遅くなり、空隙室13内の冷媒ガスの圧縮量が
減少するため、圧縮機の吐出容量が減少し一部稼
動状態となる。
また、本発明においては、シール部材31が、
第6図に示す如く制御部材24の一側面と周側面
に配設したものであるから、シール部材31の第
1シール部31aと第2シール部31bとが、制
御部材24の内外周面の嵌装溝33,34内に嵌
入している分だけ、受圧板26の受圧面積を大き
くとることができる。即ちシール抵抗を増加する
ことなく受圧板26の受圧面積を大きくとること
ができる。従つて、ヒステリシスを抑制すること
が可能となり制御性が向上する。また、シール部
材31の寸法管理は線径Lc部分(第6図参照)
のみで済むので製作精度が緩和される。更に、制
御部材24が圧力の作用で軸方向への変位力を受
けても前記シール部材はシール面での締め代が大
部分のため該締め代の変化する部位は少なく、従
つて気密性及び摺動性が常に安定する。
次に、第7図を参照して本発明の第2実施例を
説明する。この第2実施例において、上述の第1
図乃至第6図の実施例と同一構成部分については
図面に同一符号を付して説明する。この第2実施
例は、シール部材31の摺動抵抗を少なくするた
め、該シール部材31(第7図A)に、これと同
一形状をなすテフロンよりなる副シール部材44
(第7図B)を重合して構成(第7図C参照)し
たものである。従つて、シール部材31の他の部
材との摺動面部分は総て副シール部材44にて覆
われた状態となつて、摺動低抗が極めて小さくな
り、制御部材24の回転が円滑に行なわれて、制
御性が高くなる。このように弾性ゴムよりなるシ
ール部材の摺動抵抗を小さくするため該シール部
材にこれと同形状のテフロンよりなる副シール部
材44を重合する場合、第10図に示す先願のシ
ール部材80の如く制御部材81の一側面のみに
配設する構成では、第3シール部80cの高さ寸
法Laが縮んだ時、テフロンは縮少しないために、
その部分が突つ張つてしまう。これに対して本実
施例の構成の如くシール部材31を制御部材24
の一側面と内外周面に亘つて装着したことによ
り、シール部材31の第3シール部31cの高さ
寸法Laが縮んだ時、第1,第2シール部31a,
31bが制御部材24の内外周面の嵌装溝33,
34内において該制御部材24の軸線方向、即ち
第3シール部31cの高さ寸法La方向に移動
(逃げ)可能であるから、テフロン製の副シール
部材44が突つ張ることはない。
第8図は本発明の第3実施例を示すもので、こ
の第3実施例は上述の逃げをより円滑に行なわせ
るために、副シール部材44をその環状部44a
において2等分して、環状部44aの分割部分対
向面間に若干の隙間Sを設けたものである。
また、第9図は本発明の第4実施例を示すもの
であり、この第4実施例は副シール部44をその
環状部44aにおいて2等分してある点は上述の
第8図に示す第3実施例と同一であるが、環状部
44aの分割面を第8図の如く只単に直線状とし
たのではなく、略L字状に切り欠いて互いに係合
するようにしたものである。
なお、第8図及び第9図の各実施例において、
その他の構成及び作用は第7図の実施例と同一で
あるから、図面に同一符号を付してその説明を省
略する。
更に、第8図及び第9図においては環状部44
aに2個所の分割部を設けたが、1個所のみに分
割部を設けてもよい。
なお、制御部材24の回動位置は、第1の室2
1内の圧力とスプリング37との和の力と、第
2の室272内の圧力とが釣り合うところで決ま
るものであり、低圧側である吸入室17内の圧力
(吸入圧)の変化に応じて制御部材24の回転位
置が連続的に変化するので圧縮機の連続的な可変
容量制御が可能である。また、第2の室272
吐出室19の圧力即ち吐出圧力を導入するように
したが、これに限らずベーン151〜155を突出
方向に押圧すべく作用する圧力、即ちベーン背圧
を導入するようにしてもよい。
(発明の効果) 以上説明したようにこの発明のベーン型圧縮機
によれば制御部材の一側面と内外周面にシール部
材を配設したから、シール抵抗を増加することな
く受圧板の受圧面積を大きくとることができる。
また、シール部材のシール部分の大部分が制御部
材の内外周面側になるので、制御部材が圧力の作
用により軸方向への変位力を受けたとしても、シ
ール部材の締め代は変化しない。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第6図は本発明のベーン型圧縮機の
一実施例を示し、第1図はベーン型圧縮機の縦断
面図、第2図は第1図の−線に沿う断面図、
第3図は第1図の−線に沿う断面図、第4図
は第1図の−線に沿う断面図、第5図は要部
の分解斜視図、第6図はシール部材と制御部材の
斜視図、第7図は本発明の第2実施例を示すシー
ル部材と副シール部材の斜視図、第8図は本発明
の第3実施例を示す第7図と同状図、第9図は本
発明の第4実施例を示す第7図と同状図、第10
図は従来のシール部材と制御部材の斜視図であ
る。 7…カムリング、8…フロントサイドブロツ
ク、9…リヤサイドブロツク、10…ロータ、1
3…空隙室、14…ベーン溝、151〜155…ベ
ーン、16…吸入ポート、17…吸入室(低圧側
室)、19…吐出室(高圧側室)、22…環状凹
部、24…制御部材、26…受圧板、27…圧力
作動室、271…第1の室、272…第2の室、3
1…シール部材、31a…第1シール部、31b
…第2シール部、31c…第3シール部、31d
…第4シール部、33,34,35,36…嵌装
溝、37…コイルばね(付勢部材)、38…連通
路、39…開閉弁機構。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 両側をサイドブロツク8,9にて閉塞したカ
    ムリング7と、該カムリング7内に回転自在に配
    設されたロータ10と、該ロータ10のベーン溝
    14に摺動自在に嵌装されたベーン151〜155
    とを備え、前記サイドブロツク8,9、カムリン
    グ7、ロータ10及びベーン151〜155によつ
    て画成される空隙室13の容積変動によつて流体
    の圧縮を行なうようにしたベーン型圧縮機におい
    て、 前記両サイドブロツク8,9のうちの一方のサ
    イドブロツク9に設けられた吸入ポート16と、 前記吸入ポート16を有するサイドブロツク9
    に設けられ且つ低圧室17側と高圧室19側とに
    連通する圧力作動室27と、 該圧力作動室27内に該圧力作動室27内を前
    記低圧室17側に連通される第1の室271と前
    記高圧室19側に連通される第2の室272とに
    区画するようにスライド可能に嵌装された受圧板
    26を一側面に有すると共に前記サイドブロツク
    9の環状凹部22内に正逆回転可能に嵌装された
    環状の制御部材24と、 該制御部材24を容量小方向に付勢する付勢部
    材37と、 前記制御部材24に取り付けられ前記第1の室
    271と第2の室272との間及び低圧室17側と
    ベーン背圧側との間をシールするシール部材31
    と、 前記第2の室272と低圧室17側とを連通す
    る連通路38と、 該連通路38に配設されて前記低圧室17側圧
    力が所定値以上のとき、前記連通路38を閉塞
    し、前記低圧室17側圧力が所定値以下のとき、
    前記連通路38を開口する開閉弁機構39とを具
    備し、 前記シール部材31は、前記制御部材24の中
    心孔32の内周面の嵌装溝33に嵌装されて該中
    心孔32の内周面と前記サイドブロツク9の環状
    凹部22の内面との間をシールする環状の第1シ
    ール部31aと、前記制御部材24の外周側面の
    嵌装溝34に嵌装されて該制御部材24の外周側
    面と前記サイドブロツク9の環状凹部22の内面
    との間をシールする前記第1シール部31aと同
    心円弧状の第2シール部31bと、該第2シール
    部31bの一端と前記第1シール部31aとの間
    を連接する如く一体的に設けられ、且つ前記受圧
    板26の外周側面の嵌装溝35に嵌装されて該受
    圧板26の外周側面と前記サイドブロツク9の環
    状凹部22及び圧力作動室27の内面との間をシ
    ールする第3シール部31cと、前記第1シール
    部31aと前記第2シール部31bの他端との間
    を連接する如く一体的に設けられ、且つ前記制御
    部材24の一側面の嵌装溝36に嵌装されて該制
    御部材24の一側面と前記サイドブロツク9の環
    状凹部22の内面との間をシールする第4シール
    部31dとからなり、 前記第1の室271と第2の室272との差圧に
    応じて前記制御部材24が回動して圧縮開始時期
    を制御して吐出容量を可変制御し得るようにした
    ことを特徴とするベーン型圧縮機。 2 前記シール部材は、ゴム製の主シール部材と
    テフロン製の副シール部材44を重合してなるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のベー
    ン型圧縮機。
JP61159310A 1986-07-07 1986-07-07 ベ−ン型圧縮機 Granted JPS6316187A (ja)

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JP61159310A JPS6316187A (ja) 1986-07-07 1986-07-07 ベ−ン型圧縮機
EP87305702A EP0252658B1 (en) 1986-07-07 1987-06-26 Variable capacity vane compressor
DE8787305702T DE3778226D1 (de) 1986-07-07 1987-06-26 Fluegelzellenverdichter mit veraenderlicher durchflussmenge.
US07/068,554 US4744731A (en) 1986-07-07 1987-07-01 Variable capacity vane compressor
AU75077/87A AU588473B2 (en) 1986-07-07 1987-07-02 Variable capacity vane compressor
KR1019870007241A KR930010467B1 (ko) 1986-07-07 1987-07-07 가변용량식 베인형 압축기

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