JPH055271Y2 - - Google Patents

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JPH055271Y2
JPH055271Y2 JP19558286U JP19558286U JPH055271Y2 JP H055271 Y2 JPH055271 Y2 JP H055271Y2 JP 19558286 U JP19558286 U JP 19558286U JP 19558286 U JP19558286 U JP 19558286U JP H055271 Y2 JPH055271 Y2 JP H055271Y2
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、例えば自動車用空調装置の冷媒圧縮
機として用いられるベーン型圧縮機、特に圧縮開
始時期を制御して吐出容量を可変制御し得るよう
にしたベーン型圧縮機に関する。
(従来技術及びその問題点) 従来、このようなベーン型圧縮機としては、例
えば、本願出願人により特願昭61−159309号のも
のが出願されている。
このベーン型圧縮機は、両側をサイドブロツク
にて閉塞したカムリングと、該カムリング内に回
転自在に配設されたロータと、該ロータのベーン
溝に摺動自在に嵌装されたベーンとを備え、前記
サイドブロツク、カムリング、ロータ及びベーン
によつて画成される空〓室の容積変動によつて流
体の圧縮を行なうようにしたベーン型圧縮機にお
いて、前記両サイドブロツクのうちの吸入ポート
を有するサイドブロツクに設けられ且つ低圧室側
と高圧室側とに連通する圧力作動室と、該圧力作
動室内に該圧力作動室内を前記低圧室側に連通さ
れる第1の室と該低圧室側及び前記高圧室側に連
通される第2の室とに気密に区画する如くしてス
ライド可能に嵌装された受圧部材を有すると共に
圧縮開始時期を制御する環状の制御部材と、該制
御部材を圧縮開始時期が遅くなる方向に付勢する
付勢部材と、前記第1の室と低圧室側とを連通す
る低圧連通路と、前記第2の室と高圧室側とを連
通する高圧連通路と、これら両連通路に跨つて配
設されて前記低圧室側圧力が所定値以上の時、前
記低圧連通路を閉塞すると同時に前記高圧連通路
を開口し若しくは前記低圧連通路を閉塞した後前
記高圧連通路を開口し且つ前記低圧室側圧力が所
定値以下の時、前記低圧連通路を開口すると同時
に前記高圧連通路を閉塞若しくは開口量を絞り若
しくは前記高圧連通路を閉塞した後前記低圧連通
路を開口する弁機構とを具備し、前記第1の室と
第2の室との差圧に応じて前記制御部材が回動す
ることにより圧縮開始時期を制御して吐出容量を
可変制御し得るようにしたことを特徴とするベー
ン型圧縮機である。
しかしながら、上記ベーン型圧縮機において
は、前記付勢部材は具体的にはねじりコイルばね
であり、該ねじりコイルばねのコイル部は前記サ
イドブロツクの前記ロータとは反対側側面に突設
されたボス部の外周に嵌合し、該ねじりコイルば
ねの一端は前記制御部材に、その他端は前記ボス
部に夫々係止された構成であるので、(1)前記ねじ
りコイルばねのコイル部どうしが線間接触し、且
つ(2)ねじりコイルばねがその不安定な保持により
ぐらついて倒れ、これによつてコイル部が前記ボ
ス部の外周面に接触することがあり、これらの接
触抵抗がねじりコイルばねのヒステリシスの原因
となり、前記制御部材を正確に制御することがで
きず、圧縮機の制御性に悪影響を及ぼす虞れがあ
るという問題点がある。
(考案の目的) 本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、制
御部材を付勢するねじりコイルばねを確実に保持
して該ねじりコイルばねの接触抵抗を減らすこと
により、圧縮機の制御性を向上したベーン型圧縮
機を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) かかる目的を達成するための本考案の要旨は、
両側をサイドブロツクにて閉塞したカムリング
と、該カムリング内に回転自在に配設されたロー
タと、該ロータのベーン溝に摺動自在に嵌装され
たベーンとを備え、前記サイドブロツク、カムリ
ング、ロータ及びベーンによつて画成される空〓
室の容積変動によつて流体の圧縮を行なうように
したベーン型圧縮機において、前記両サイドブロ
ツクのうちの吸入ポートを有するサイドブロツク
に設けられ且つ低圧室側と高圧室側とに連通する
圧力作動室と、該圧力作動室内に該圧力作動室内
を前記低圧室側に連通される第1の室と前記高圧
室側に連通される第2の室とに気密に区画するよ
うにスライド可能に嵌装された受圧部材を一側面
に有すると共にサイドブロツクの環状凹部内に正
逆回転可能に嵌装され、前記第1の室と第2の室
との差圧に応じて回動して圧縮開始時期を制御す
る環状の制御部材と、コイル部が互いに離間し且
つ前記サイドブロツクの前記ロータとは反対側側
面に突設されたボス部の外周に遊嵌し、前記制御
部材を圧縮開始時期が遅くなる方向に付勢するね
じりコイルばねとを具備し、前記ねじりコイルば
ねの一端を前記制御部材の一側面に係止させ、前
記ねじりコイルばねの他端に折曲げられた係止部
を設け、さらに、前記ボス部に前記係止部が嵌合
する保持部を設けたことを特徴とするベーン型圧
縮機に存する。
(作用) そして、上記ベーン型圧縮機では、前記ねじり
コイルばねのコイル部は互いに離間しているた
め、該コイル部どうしが線間接触することはな
く、かつ該ねじりコイルばねの他端に折曲げて設
けられた係止部は前記ボス部の保持部に嵌合して
いるため、該ねじりコイルばねがぐらついてその
コイル部が前記ボス部の外周面等に接触すること
はない。従つて、ねじりコイルばねの接触抵抗が
小さくなる。
(実施例) 以下、本考案の各実施例を添付図面に基づき説
明する。
第1図から第8図は本考案の第1実施例を示し
ており、第1図は本考案のベーン型圧縮機の縦断
面図であり、同図中1はハウジングで一端面が開
口する円筒形のケース2と、該ケース2の一端面
にその開口面を閉塞する如くボルト(図示省略)
にて取り付けたリヤヘツド3とからなる。前記ケ
ース2のフロント側上面には熱媒体である冷媒ガ
スの吐出口4が、また、前記リヤヘツド3の上面
には冷媒ガスの吸入口5がそれぞれ設けられてい
る。これら吐出口4と吸入口5は後述する吐出室
と吸入室にそれぞれ連通されている。
前記ハウジング1の内部にはポンプ本体6が収
納されている。該ポンプ本体6は、カムリング7
と、該カムリング7の両側開口端に該開口面を閉
塞する如く装着したフロントサイドブロツク8、
及びリヤサイドブロツク9と、前記カムリング7
の内部に回転自在に収納した円形状のロータ10
と、該ロータ10の回転軸11とを主要構成要素
としており、該回転軸11は前記両サイドブロツ
ク8,9にそれぞれ設けた軸受12,12に回転
可能に支持されている。
前記カムリング7の内周面は第2図に示す如く
楕円形状をなし、該カムリング7の内周面と前記
ロータ10の外周面との間に、周方向に180度偏
位して対称的に空〓室13,13が画成されてい
る。
前記ロータ10にはその径方向に沿うベーン溝
14が周方向に等間隔を存して複数(例えば5
個)設けられており、これらのベーン溝14内に
ベーン151〜155がそれぞれ放射方向に沿つて
出没自在に嵌装されている。
前記リヤサイドブロツク9には周方向に180度
偏位して対称的に吸入ポート16,16が設けら
れている(第2図及び第3図参照)。これら吸入
ポート16,16は前記ベーン151〜155によ
つて区分される空〓室13の容積が最大となる位
置に配置されている。前記吸入ポート16,16
は前記リヤサイドブロツク9の厚さ方向に貫通し
ており、これら吸入ポート16を介して、前記リ
ヤヘツド3とリヤサイドブロツク9との間の吸入
室(低圧側室)17と前記空〓室13とが連通さ
れている。
前記カムリング7の両側周壁には第1図及び第
2図に示すように複数個(例えば5個)の吐出ポ
ート18がそれぞれ設けられており、これら吐出
ポート18を介して前記ケース2の内周面とカム
リング7の外周面との間の吐出室(高圧側室)1
9と前記空〓室13とが連通されている。これら
吐出ポート18には吐出弁20及び吐出弁止め2
1がそれぞれ設けられている。
前記リヤサイドブロツク9には、第3図及び第
5図に示すようにその片側(ロータ10側)表面
に環状の凹部22が設けられている。この凹部2
2内には、圧縮開始時期を制御するためのリング
状の制御部材24が正逆回転可能に嵌装されてい
る。該制御部材24の外周縁にはその周方向に
180度偏位して対称的に円弧状の切欠部25,2
5が設けられている。また、前記制御部材24の
一側面には周方向に180度偏位して対称的に突片
状の受圧部材26,26が一体的に突設されてい
る。これら受圧部材26,26は、円弧状の圧力
作動室27,27内にスライド可能に嵌装されて
いる。これら圧力作動室27内は前記受圧部材2
6により第1の室271と第2の室272とに2分
され(第4図を参照)、第1の室271は吸入ポー
ト16を介して吸入室17に、第2の室272
低圧連通路28及び高圧連通路29を介して前記
吸入室17及び吐出室19にそれぞれ連通され
る。第1図及び第4図に示すように、前記一方の
第2の室272と他方の第2の室272とは連通路
30を介して互いに連通されている。該連通路3
0は、前記リヤサイドブロツク9の反ロータ側面
中央に突設されたボス部9aにその中心部を挟ん
で対称に設けた一対の連通孔30a,30aと、
前記ボス部9aの突出端面と前記リヤヘツド3の
内側面との間に画成された環状空〓室30bとか
らなる。前記連通孔30a,30aの各一端は前
記第2の室272,272に、各他端は前記環状空
〓室30bにそれぞれ開口している。なお、前記
低圧連通路28と高圧連通路29は前記リヤサイ
ドブロツク9の内部に設けられている(第1図を
参照)。
前記制御部材24の一側面中央部及び受圧部材
26の両端面に亘つて特殊形状のシール部材31
が装着されている。該シール部材31により第3
図に示す如く前記第1の室271と第2の室272
との間が、また、第1図に示す如く前記制御部材
24の内外周面と前記リヤサイドブロツク9の環
状凹部22の内外周面との間がそれぞれ気密状態
にシールされている。
前記制御部材24は付勢部材であるねじりコイ
ルばね32により圧縮開始時期が遅くなる方向
(第3図中時計方向)に付勢されている。このね
じりコイルばね32のコイル部32aは互いに離
間しており、且つ前記吸入室17側に延出してい
る前記リヤサイドブロツク9のボス部9aの外周
に緩く嵌合されている。
第1図、第5図及び第8図に示すように、前記
ねじりコイルばね32の一端32bは前記制御部
材24の一側面に設けられた係止穴24aに係止
されている。ねじりコイルばね32の他端には係
止部32cが設けられている。この係止部32c
は、ボス部9aの径方向に該ボス部9aの中心付
近まで延びた直線部32dと該直線部32dから
軸方向に折曲げられた折曲部32eとから成つて
いる。前記ボス部9aの突出端面には、前記係止
部32cが嵌合する保持部90が設けられてい
る。この保持部90は、ボス部9aの中心付近ま
で径方向に延び、前記直線部32dが嵌合する保
持溝90aと、該保持溝90aに連続して軸方向
に延びた保持穴90bとから成つている。この保
持穴90b内にはばね90cが挿入されている。
前記低圧連通路28と高圧連通路29とに跨つ
て弁機構33が設けられている。該弁機構33は
吸入室17側(低圧室側)の圧力に感応して切換
作動するもので、ベローズ34と、スプール弁体
35と、該スプール弁体35を閉弁方向に付勢す
るばね36とからなる。ベローズ34は前記吸入
室17内に位置してその軸線を前記回転軸11の
それと平行にして伸縮可能に配設されている。そ
して、このベローズ34は前記吸入室17側の圧
力が所定値以上の時は縮小し、所定値以下の時は
伸長する。前記スプール弁体35は、前記リヤサ
イドブロツク9に前記低圧連通路28と高圧連通
路29とに直交連通させて設けた嵌装孔37内に
摺動可能に嵌装されている。前記スプール弁体3
5は、その軸方向略中間部より一端側外周面に環
状溝38を有すると共に他端側外周面に該環状溝
38と略同径に設定された小径部39を有してい
る。また、前記スプール弁体35はその内部軸心
に沿つて呼吸用通路40が設けられている。前記
スプール弁体35の一端側内部のばね受段部35
aと前記嵌装孔37の内端面との間に前記ばね3
6が嵌装され且つ該スプール弁体35の他端面は
前記ベローズ34の内端面に当接している。そし
て、前記吸入室17側の圧力が所定値以上にあつ
てベローズ34が縮少状態にある時スプール弁体
35の環状溝38が高圧連通路29と合致するこ
とにより該高圧連通路29は開口状態となると同
時に低圧連通路28はスプール弁体35の周壁に
より閉塞される。また、前記吸入室17側の圧力
が所定設定値以下にあつてベローズ34が伸張状
態にある時スプール弁体35の環状溝38が高圧
連通路29と合致せず、該高圧連通路29はスプ
ール弁体35の周壁にて閉塞されると同時に低圧
連通路28とスプール弁体35の小径部39とが
合致することにより該低圧連通路28は開口され
る。なお、前記スプール弁体35の一端側(ばね
36側)には呼吸用通路40を介して吸入室17
側の圧力が作用すると共に、他端側にも吸入室1
7側の圧力が作用するからスプール弁体35は摺
動抵抗のみでヒステリシスが少ない。また、スプ
ール弁体35とベローズ34は互いに分離してた
だ単に当接しているのみであるから振動等にてこ
れらが破損する虞れはない。
上述の説明では低、高圧連通路28,29が同
時に開閉する場合であつたが、本考案はこれに限
られるものではなく、吸入室17側の圧力が所定
値以上に上昇した時、低圧連通路28を閉塞した
後、高圧連通路29を開口してもよく、また吸入
室17側の圧力が所定値以下に下降した時高圧連
通路29を閉塞した後、連通路28を開口しても
よい。
次に上記構成になる本考案のベーン型圧縮機の
作動を説明する。回転軸11が車両の機関に関連
して回転されてロータ10が第2図中時計方向に
回転すると、ベーン151〜155が遠心力及びベ
ーン背圧によりベーン溝14から放射方向に突出
し、その先端面がカムリング7の内周面に摺接し
ながら前記ロータ10と一体に回転し、各ベーン
151〜155にて区分された空〓室13の容積を
拡大する吸入行程において、吸入ポート16から
空〓室13内に熱媒体である冷媒ガスを吸入し、
該空〓室13の容積を縮少する圧縮行程で冷媒ガ
スを圧縮し、圧縮行程末期の吐出行程で該圧縮冷
媒ガスの圧力にて吐出弁20が開弁されて、該圧
縮冷媒ガスは吐出ポート18、吐出室19及び吐
出口4を順次介して図示しない空気調和装置の熱
交換回路に供給される。
このような圧縮機の作動時において低圧側であ
る吸入室17内の圧力が吸入ポート16を介して
両方の圧力作動室27,27の第1の室271
271内に導入され、また高圧側である吐出室1
9内の圧力が高圧連通路29を介して両方の圧力
作動室27,27の第2の室272,272内に導
入される。従つて、第1の室271内の圧力とね
じりコイルばね32の付勢力との和の力(制御部
材24を圧縮開始時期が遅くなる方向に押圧する
力、即ち第3図中時計方向へ回動させる力)と第
2の室272内の圧力(制御部材24を圧縮開始
時期が早くなる方向に押圧する力、即ち第3図中
反時計方向へ回動させる力)との差圧に応じて制
御部材24が回動し、これによつて圧縮開始時期
が制御されて吐出容量が制御される。
即ち、上記圧縮機の低速運転時においては吸入
室17内の冷媒ガスの圧力(吸入圧力)が比較的
高いため、弁機構33のベローズ34は縮小し、
スプール弁体35が高圧連通路29を開口すると
同時に低圧連通路28を閉塞した状態(第6図の
状態)にあり、第2の室272内へ吐出室19内
の圧力が供給され、該第2の室272内の圧力が、
第1の室271内の圧力とねじりコイルばね32
の付勢力との和の力に打ち勝つて、制御部材24
は第3図中反時計方向への回動限界位置に回動保
持され、これによつて、吸入ポート16から空〓
室13内に送られた冷媒ガスの圧縮開始時期が最
も早くなるため、圧縮機の吐出容量が最大とな
る。即ち、全稼動状態となる。
次いで、圧縮機が高速運転状態になると、吸入
室17内の吸入圧が低下するため、弁機構33の
ベローズ34が膨張してスプール弁体35をばね
36の付勢力に抗して押圧するため低圧連通路2
8が開口すると同時に高圧連通路29が閉塞する
(第7図の状態)。これにより、第2の室272
への吐出室19内の圧力供給は停止されると同時
に第2の室272内の圧力が低圧連通路28を介
して低圧側である吸入室17内へリークするため
該第2の室272内の圧力が急速に低下し、その
結果、制御部材24は第3図中時計方向に即座に
回動し、これによつて前記圧縮開始時期が遅くな
るため、圧縮機の吐出容量が減少する。即ち、一
部稼動状態となる。
そして、ねじりコイルばね32のコイル部32
aは互いに離間しているので、該コイル部32a
どうしが線間接触することはない。また、ねじり
コイルばね32の一端32bは制御部材24の係
止穴24aに嵌合して係止されている。一方、ね
じりコイルばね32の他端側については、ねじり
コイルばね32の係止部32cがボス部9aの保
持部90に嵌合した状態で該係止部32cの直線
部32dがリヤヘツド3の内壁面とボス部9aと
の間で挟持されている。この時、前記直線部32
dはばね90cによつてリヤヘツド3の内壁面側
に押しつけられているので、前記係止部32cが
前記保持部90内でガタつくことはない。
このようにしてねじりコイルばね32が確実に
保持されているので、ねじりコイルばね32がぐ
らついて倒れ、これによつてコイル部32aがボ
ス部9aの外周面に接触したりすることはない。
従つて、ねじりコイルばね32は、コイル部32
aどうしの線間接触による抵抗及びコイル部32
aとボス部9aの外周面等の他部材との接触によ
る抵抗がなくなり、ねじりコイルばね32のヒス
テリシスが軽減される。
なお、上記実施例では、吸入室17側の圧力が
所定値以下の時高圧連通路29を閉塞するように
したがこれに限らず、該高圧連通路29の開口量
を絞るようにしてもよい。
第9図は本考案の第2実施例を示している。こ
の第2実施例は、上記第1実施例から前記ばね9
0cを除き、ねじりコイルばね32の係止部32
cの直線部32dをリヤヘツド3の内壁面とボス
部9aとの間で挟持するようにしたもので、他の
構成は第1実施例と同じである。
第10図は本考案の第3実施例を示しいる。
この第3実施例では、ねじりコイルばね32の
係止部32cは、ボス部9aの径方向にその中心
付近まで延びた直線部32dと該直線部32dか
ら直角に径方向に折曲げられた折曲部32fとか
ら形成されている。前記ボス部9aの保持部90
は、ボス部9aの突出端面において中心付近まで
径方向に延び、前記直線部32dが嵌合する保持
溝90aと、該保持溝90aから折れ曲がつて径
方向に延び、前記折曲部32fが嵌合する保持溝
90dとから成つている。
この第3実施例によれば、ねじりコイルばね3
2の係止部32cがボス部9aの保持部90に嵌
合した状態で該係止部32cの直線部32d及び
折曲部32fがリヤヘツド3の内壁面とボス部9
aとの間で挟持されているので、上記第1実施例
の場合と同様に、コイルばね32の係止部32c
を押えて止める部材を特別に設けることなく、該
係止部32cを確実に保持できるという利点があ
る。
第11図は本考案の第4実施例を示しいる。
この第4実施例では、ねじりコイルばね32の
係止部32c及び前記ボス部9aの保持部90の
形状は上記第1実施例と同じであり、ボス部9a
の突出端面には取付け穴90d,90dが設けら
れている。そして、係止部32cの直線部32d
を押え板91でボス部9aの突出端面に押し当て
た状態でネジ92,92を取付け穴90d,90
dに螺合することにより、係止部32cがボス部
9aの突出端面に固定されている。
第12図は本考案の第5実施例を示しいる。
この第5実施例では、ボス部9aの前記保持部
90は、ボス部9aの突出端面の中心に向かつて
途中まで径方向に延びた保持溝90eと、前記突
出端面の中心部に設けられたネジ穴90hとから
成つている。ねじりコイルばね32の前記係止部
32cは、保持溝90eの水平面90fに当接す
る直線部32gと、該直線部32gから斜めに立
上つて形成され、保持溝90eの傾斜面90gに
当接する傾斜部32kと、該傾斜部32kに連続
して水平に形成され、ボス部9aの突出端面に当
接する直線部32iと、該直線部32iに連続し
て湾曲形成された鍵状部32jとから成つてい
る。そして、ネジ92を鍵状部32jの穴に通し
てネジ穴90hに螺合することにより、コイルば
ね32の前記係止部32cがボス部9aの突出端
面に固定されている。
第13図は本考案の第6実施例を示しいる。
この第6実施例では、ボス部9aの前記保持部
90は、ボス部9aの外周面に形成された保持溝
90iと、該保持溝90iに連続し、ボス部9a
の中心に向かつて径方向に延びた保持穴90j
と、ボス部9aの外周面に形成された取付け穴9
0k,90kとから成つている。そして、ねじり
コイルばね32の前記係止部32cは、ボス部9
aの径方向に延び、保持溝90iの壁面90mに
当接する直線部32k′と、該直線部32k′から直
角にボス部9aの径方向に折れ曲がり、保持穴9
0jに嵌合する折曲部32mとから成つている。
そして、係止部32cの直線部32k′を押え板9
1でボス部9aの外周面に押し当てた状態でネジ
92,92を取付け穴90k,90kに螺合する
ことにより、前記係止部32cがボス部9aの外
周面に固定されている。
(考案の効果) 以上詳述した如く本考案に係るベーン型圧縮機
によれば、ねじりコイルばねのコイル部は互いに
離間しているため、該コイル部どうしが線間接触
することはなく、且つねじりコイルばねの他端に
折曲げて設けられた係止部は前記ボス部の保持部
に嵌合しているため、該ねじりコイルばねがぐら
ついてそのコイル部がサイドブロツクのボス部の
外周面等に接触することはなく、これによつてね
じりコイルばねの接触抵抗を低減することがで
き、圧縮機の制御性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
第1図から第8図は本考案の第1実施例を示し
ており、第1図はベーン型圧縮機の縦断面図、第
2図は第1図の−線に沿う断面図、第3図は
第1図の−線に沿う断面図、第4図は第1図
の−線に沿う断面図、第5図は要部の分解斜
視図、第6図は全稼動状態における弁機構部分の
拡大断面図、第7図は一部稼動状態における第6
図と同状の拡大断面図、第8図はねじりコイルば
ねの端部の取付構造を示す斜視図、第9図は本考
案の第2実施例を示す第8図と同様の斜視図、第
10図は本考案の第3実施例を示す第8図と同様
の斜視図、第11図は本考案の第4実施例を示す
第8図と同様の斜視図、第12図は本考案の第5
実施例を示す第8図と同様の斜視図、第13図は
本考案の第6実施例を示す第8図と同様の斜視図
である。 7……カムリング、8……フロントサイドブロ
ツク、9……リヤサイドブロツク、9a……ボス
部、10……ロータ、13……空〓室、14……
ベーン溝、151〜155……ベーン、16……吸
入ポート、17……吸入室(低圧側室)、19…
…吐出室(高圧側室)、23……バイパスポート、
24……制御部材、26……受圧部材、27……
圧力作動室、271……第1の室、272……第2
の室、28……低圧連通路、29……高圧連通
路、32……ねじりコイルばね、32a……コイ
ル部、32b……一端、32c……係止部、33
……弁機構、90……保持部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 両側をサイドブロツクにて閉塞したカムリング
    と、該カムリング内に回転自在に配設されたロー
    タと、該ロータのベーン溝に摺動自在に嵌装され
    たベーンとを備え、前記サイドブロツク、カムリ
    ング、ロータ及びベーンによつて画成される空〓
    室の容積変動によつて流体の圧縮を行なうように
    したベーン型圧縮機において、前記両サイドブロ
    ツクのうちの吸入ポートを有するサイドブロツク
    に設けられ且つ低圧室側と高圧室側とに連通する
    圧力作動室と、該圧力作動室内に該圧力作動室内
    を前記低圧室側に連通される第1の室と前記高圧
    室側に連通される第2の室とに気密に区画するよ
    うにスライド可能に嵌装された受圧部材を一側面
    に有すると共にサイドブロツクの環状凹部内に正
    逆回転可能に嵌装され、前記第1の室と第2の室
    との差圧に応じて回動して圧縮開始時期を制御す
    る環状の制御部材と、コイル部が互いに離間し且
    つ前記サイドブロツクの前記ロータとは反対側側
    面に突設されたボス部の外周に遊嵌し、前記制御
    部材を圧縮開始時期が遅くなる方向に付勢するね
    じりコイルばねとを具備し、前記ねじりコイルば
    ねの一端を前記制御部材の一側面に係止させ、前
    記ねじりコイルばねの他端に折曲げられた係止部
    を設け、さらに、前記ボス部に前記係止部が嵌合
    する保持部を設けたことを特徴とするベーン型圧
    縮機。
JP19558286U 1986-12-19 1986-12-19 Expired - Lifetime JPH055271Y2 (ja)

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JP19558286U JPH055271Y2 (ja) 1986-12-19 1986-12-19
US07/131,990 US4776770A (en) 1986-12-19 1987-12-11 Variable capacity vane compressor
DE3742992A DE3742992C2 (de) 1986-12-19 1987-12-18 Flügelzellenverdichter mit variabler Förderleistung

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JPH055271Y2 true JPH055271Y2 (ja) 1993-02-10

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