JPH04195Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案は、建物の屋根の上に突出して形成され
る煙突のような突出体の構造に関する。

［背景技術］ 従来、屋根に形成される煙突のような突出体
は、四枚の壁パネルと一枚の屋根パネルと上部パ
ネルを覆う屋根カバーとで構成してあつた。具体
的には四枚の壁パネルを矩形状に枠組みして角筒
状の突出体本体を形成し、この突出体本体の上端
部に角筒状の突出体本体の外形と同じ大きさ及び
外形の上部パネルを配置し、突出体本体を構成す
る各壁パネルの上端に上部パネルの外周部を直接
固着し、このように上部パネルを固着して突出体
本体の上部を補強した後に上部パネルの上に屋根
カバーを被着していた。ところが、これだと上部
パネルとして突出体本体と同じ大きさ及び外形の
ものが必要であり、上部パネルとして大きなもの
が必要となるという問題を有していた。

［考案の目的］ 本考案は、上記の点に鑑みて考案したものであ
つて、その目的とするところは、上部パネルとし
て比較的小さなもので良く、しかも全体の強度が
強くできる屋根上に突出する煙突のような突出体
の構造を提供するにある。

［考案の開示］ 本考案の屋根上に突出した煙突のような突出体
の構造は前後左右の壁パネル１同士を平面視で矩
形状に枠組みして角筒状の突出体本体２を形成
し、平面視で矩形状をした突出体本体２の四つの
コーナ部分の上部において隣り合う壁パネル１の
上端部間にそれぞれ壁パネル１に対して平面視で
傾斜するように火打ち金具３を架け渡し、この火
打ち金具３の略中央部に上部パネル固定部４を設
け、突出体本体２の外形よりも小さい外形の上部
パネル５を突出体本体２の上部に配置するととも
に上部パネル５の四隅部分をそれぞれ上部パネル
固定部４に固定し、突出体本体２の上方において
突出体本体２を覆う屋根カバー６を上部パネル５
に支持させて成るものであつて、このような構成
を採用することで上記した本考案の目的を達成し
たものである。すなわち本考案にあつては、火打
ち金具３で隣り合う壁パネル１の上端部同士を連
結することで組立強度が向上し、しかも火打金具
３の中央部の上部パネル固定部４に上部パネル５
の隅部を固定することで、上部パネル５として突
出体本体２の外形よりも小さい外形のものであつ
ても確実に取り付けることができるようになつた
ものである。

以下本考案を実施例により詳述する。屋根Ａか
ら突出する突出体Ｂとしては例えば煙突であり、
この突出体Ｂは基本的には突出体本体２と、上部
パネル５と屋根カバー６から構成してある。突出
体本体２は一枚の前面壁パネル１ａ、一枚の後面
壁パネル１ｂ、二枚の側面壁パネル１ｃという四
枚の壁パネル１を平面視で矩形状に枠組みしたも
のであり、側面壁パネル１ｃの下縁部は屋根Ａの
勾配に対応した勾配で傾斜しており、また後面壁
パネル１ｂは前面壁パネル１ａより上下長さが短
いものである。上記の構成の突出体本体２は屋根
１の開口部８の周囲に下部を固着するものであ
り、この平面視で矩形状をした突出体本体２の四
つのコーナ部分の上部において隣り合う壁パネル
１の上端部間にそれぞれ壁パネル１に対して平面
視で約45°傾斜するように火打ち金具３を架け渡
し、釘で固着してある。火打ち金具３の中央部に
は上方に向けて一対の立ち上がり片９が突設して
あり、この一対の立ち上がり片９が上部パネル固
定部４となつている。一対の立ち上がり片９のう
ち一方は火打ち金具３により連結している隣り合
う壁パネル１のうち一方の壁パネル１に対して平
行となり、他方の立ち上がり片９は他方の壁パネ
ル１に対して平行となるようになつている。突出
体本体２内には内枠１０が設けてあり、この内枠
１０に換気ボツクス１１が取り付けてあり、換気
ボツクス１１の換気口１２が壁パネル１に設けた
換気用開口部１３にはめ込まれるものである。換
気ボツクス１１内には換気フアン（図示せず）が
設けてあつて、換気ボツクス１１が屋根Ａの開口
部８と連通しており、フアンにより換気ができる
ようになつている。突出体本体２の外形よりも小
さい外形の上部パネル５を突出体本体２の上部に
配置し、この上部パネル５の四隅部分をそれぞれ
四つの火打ち金具３に設けた各上部パネル固定部
４に固定してある。すなわち上部パネル５の隅部
を対向する立ち上がり片９間にはめ込んで釘のよ
うな固着具により固着してある。そして上部パネ
ル５の上方に突出体本体２の外形よりもやや大き
い外形の金属製の屋根カバー６を配置し、屋根カ
バー６を上部カバー６に載置して固定し、屋根カ
バー６の外周部により突出体本体２の上部外周を
覆うのである。

［考案の効果］ 本考案にあつては、叙述のように突出体本体の
四つのコーナ部分の上部において隣り合う壁パネ
ルの上端部間にそれぞれ壁パネルに対して平面視
で傾斜するように火打ち金具を架け渡すので、壁
パネル同士で確実且つ強固に連結して突出体本体
を構成できるものであつて、従来のように突出体
本体の上部を強固にするため外形が突出体本体と
同じ大きさの上部パネルを固着して連結するとい
つたことが必要でなくなり、しかも火打ち金具の
略中央部に上部パネル固定部を設け、突出体本体
の外形よりも小さい外形の上部パネルを突出体本
体の上部に配置するとともに上部パネルの四隅部
分をそれぞれ上部パネル固定部に固定し、突出体
本体の上方において突出体本体を覆う屋根カバー
を上部パネルに支持させるので、屋根カバーを支
持する上部パネルとして突出体本体よりも外形が
小さいものを火打ち金具を用いて取り付けること
ができ、上部パネルとして外形の小さいものが使
用でき、また上部パネルの取り付けにあたつて上
部パネル固定部で位置決めして簡単に取り付ける
ことができるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の分解斜視図、第２図は同上の
屋根カバーを取り付ける前の状態の斜視図、第３
図は同上の屋根パネルを取り付けた状態の斜視図
であつて、１は壁パネル、２は突出体本体、３は
火打ち金具、４は上部パネル固定部、５は上部パ
ネル、６は屋根カバーである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前後左右の壁パネル同士を平面視で矩形状に枠
   組みして角筒状の突出体本体を形成し、平面視で
   矩形状をした突出体本体の四つのコーナ部分の上
   部において隣り合う壁パネルの上端部間にそれぞ
   れ壁パネルに対して平面視で傾斜するように火打
   ち金具を架け渡し、この火打ち金具の略中央部に
   上部パネル固定部を設け、突出体本体の外形より
   も小さい外形の上部パネルを突出体本体の上部に
   配置するとともに上部パネルの四隅部分をそれぞ
   れ上部パネル固定部に固定し、突出体本体の上方
   において突出体本体を覆う屋根カバーを上部パネ
   ルに支持させて成る屋根上に突出する煙突のよう
   な突出体の構造。