JPH04193181A - 医療用チューブ及び医療用チューブ保持具 - Google Patents

医療用チューブ及び医療用チューブ保持具

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JPH04193181A
JPH04193181A JP2324150A JP32415090A JPH04193181A JP H04193181 A JPH04193181 A JP H04193181A JP 2324150 A JP2324150 A JP 2324150A JP 32415090 A JP32415090 A JP 32415090A JP H04193181 A JPH04193181 A JP H04193181A
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井街 宏
Toshio Nagase
敏夫 永瀬
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明 福留
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 イ、産業上の利用分野 本発明は医療用チューブ及び医療用チューブ保持具に関
する。
口、従来技術 近年、関心手術やその他の手術の際に、体外において補
助的かつ一時的に心臓の機能を代替するための人工心臓
の開発が進められている。例えば第9図に示すように、
生体の心1110の右心房と肺動脈との間や、左心房と
大動脈との間に夫々サック型皿液ポンプ装W11が連結
される。但し、同図では血液ポンプ装置11は一方のみ
を図示しである。このような血液ポンプ装置は、我国で
も世界に先がけて研究されており、補助心臓として既に
臨床応用にも実施されている。
この血液ポンプ装置11はサック型と称されるものであ
り、主として耐圧性(例えばポリカーボネート或いはポ
リウレタン製)のハウジングアウターケース1と、この
ハウジングアウターケース内に気密に収納される偏平袋
状のサック型の血液チャンバー2とからなる。この血液
チャンバー2の上部には、血液チャンバーに連通して血
液導入管3と血液排出管4とが上向きにかつ略平行に形
成されている。血液チャンバ一部の上部周囲には、ハウ
ジングの一部をなすフランジ部5を設けてあり、このフ
ランジ部によって血液チャンバーはハウジフグアウター
ケース1内に気密に収納される。
また、血液導入管3と血液排出管4との各内部には、血
液の逆流を防止する人工の逆止弁6.7が装着してあり
、これにより、血液導入管3から血液チャンバー2内に
導入された血液は、血液排出管4より請出されるように
なっている。血液の拍出は、ハウジングアウターケース
1の底部に設けられたボート8を通じて駆動装置12に
よりエアホース13を介して流体、例えば圧縮空気及び
減圧空気の導入、排出を交互に行い、血液チャンバー外
圧の変化に伴って血液チャンバーが膨張、収縮を繰返す
ことによってなされるものである。なお、図中の18は
コネクタ15に取付けられた流量計であって、コネクタ
内の血流量の測定値を駆動装置12に供給している。
この血液ポンプ装置11を心1110に接続するに際し
ては、開胸手術を行い、吻合(ふんごろ)術によって生
体の心臓に結合した各カニユーレ14と血液チャンバー
2側の各血液導管3及び4とは、各コネクタ15の両端
部から夫々挿入される。そして、このようにカニユーレ
14を取付けた後、カニユーレ140周りの皮下組織1
7を縫合し、次いで体皮部(皮膚)16を外科用糸19
で縫合して開胸手術を行い、これによって胸腔内への外
部からの感染(外因感染等)を防ぐようにしている。
ところが、そうした状態で長期間(数時間〜約1カ月間
、特に1週間程度が最も多い。)血液ポンプ装W11を
駆動するため、その間に次のような問題が起こることが
本発明者の臨床結果から判明した。外部から上記の縫合
部20を通して細菌、バクテリア等が体内に侵入してし
まう。これは、外科用糸19による縫合ではシール性が
良くないことによるものである。即ち、感染防止が不確
実表 である。この感染は最も注意すべき合併称を惹き起こす
要因ともなるため、これを考慮してカニユーレ14の皮
膚貫通部に組織との密着性を良くするためにテフロンフ
ェルトやダクロンフェルト(図示せず)等を巻いて感染
防止をしているが、感染防止が不十分であって、より気
密性が高く外界との遮断効果のある感染防止方法が必要
である。
ハ0発明の目的 本発明は、感染を確実に防止でき、安全に医療行為が遂
行できる医療用チューブ及び医療用チューブ保持具を提
供することを目的としている。
二2発明の構成 第一の発明は、少なくとも、生体の表層に接触する部分
及びその近傍に、抗菌剤を含有する層が設けられている
医療用チューブに係る。
第二の発明は、医療用チューブの先端側を生体内に挿入
して医療行為を行う際に前記医療用チューブを前記生体
の表層に固定させるために用いられ、少なくとも、前記
の生体表層に接触する部分及びその近傍に、抗菌剤を含
有する層が設けられている医療用チューブ保持具に係る
ホ、実施例 以下、本発明の詳細な説明する。
皇旌桝1 この例は、第一の発明の実施例である。
第1図はカニユーレの正面図、第2図は第1図のカニユ
ーレを使用して心臓と補助心臓とを接続した状態を示す
第9図と同様の概略斜視図である。
なお、第9図と共通する部分には同じ符号を付して表し
てあり、これらについては先に説明したと同様であるの
で説明を省略する。
カニユーレ22は、第9図のカニユーレ14と同様のカ
ニユーレ本体14の一部に抗菌剤を含浸若しくは塗布又
は含浸及び塗布した筒状体21が外嵌して一体となった
構造になっている。カニユーレ本体14の先端部には、
心l!10の左心房10A又は上行大動脈10B中に挿
入される先端図の状態で体皮部16及び皮下組織17に
接触する位置及びその前後に亘ってカニユーレ本体14
に接着によって固着させである。筒状体21は、ダクロ
ン(ポリエステル系合成繊維の商品名)からなるフェル
トに抗菌剤を含浸又は塗布してなるものであって、抗菌
剤を含有させたポリウレタン系接着剤の溶液を塗布して
接着によってカニュ−し本体14の所定位置に接着させ
、筒状にしてこれに固定される。ダクロンは、生体組織
の侵入が良いために、長期間使用後に生体からの離脱が
困難になる。従って、補助心臓の場合、治癒後に離脱す
ることを前提としているため筒状体21は、生体組織に
対して適度の侵入性を有することが望ましく、この例で
はポリーL−ロイシンを含浸させて上記侵入性を少し低
下せさたダクロンフェルトを使用している。前記の接着
はカニユーレ製造の工程中でなされる。
抗菌剤含浸は、抗菌剤溶液にダクロンのフpルトを浸漬
した後乾燥して行うが、これに使用する抗菌剤溶液中の
抗菌剤の有効な濃度は、(10■〜5g)/100cc
であり、(500〜101000j1 /100ccが
好ましい濃度である。抗菌剤塗布は、ポリマーの塗布剤
中に抗菌剤を分散させた塗布剤を使用するが、塗布剤中
の抗菌剤の有効な濃度は(100■〜20 g ) /
 100ccであり、(500mg 〜5 g ) /
100ccが好ましい濃度である。含浸と塗布との双方
を施すと、抗菌効果が増大する。抗菌剤の種類としでは
、ペニシリン系、セフェム系、マクロライド系、クロラ
ムフェニコール系、テトラサイクリン系、リンコマイシ
ン系、アミノ配糖体系、ポリペプチド系等が挙げられ、
単体或いは併用して使用する。特にペニシリン系が多用
される。
抗菌剤にアンピシリンナトリウム(合成ペニシリン製剤
)を使用し、次のような実験を行った。
含浸用抗菌剤溶液中の抗菌剤濃度を500■7100c
cとして製作してなる筒状体を取付けたカニユーレ及び
塗布剤中の抗菌剤濃度を2g/1oOccとして製作し
てなる筒状体を取り付けたカニユーレを使用し、次のよ
うな培養試験を行った。
実験動物として山羊を使用し、第2図のように左心房1
0A、上行大動脈10Bと血液ポンプ装置11とを接続
した。接続後、2週間以上(抗生物質の投与を停止する
期間)経過した時点で、送血カニユーレに付設したサン
プリングライン14Aから無菌的に血液を採取し、その
2〜3ccを50ccのプレインハートインヒユージョ
ンブイヨン培地に加え、フラン器で37°Cで菌の培養
を行った。但し、試料調整は段階希釈法によった。毎日
1回観察し、菌の発育が認められない場合は14日間培
養を行った0以上の試験は、主に、葡萄球菌、連鎖球菌
、腸内細菌等の検出について行った。更に、チオグリコ
レートの培地を用いて嫌気性菌の検査をも行い、感染症
の有無について総合的に判断した。上記試験のほか、排
尿時に無菌容器に尿を採用し、上記のプレインハートイ
ンヒユージョンブイヨン培地による血液からの菌培養と
同様にして培養試験を行った。
以上の試験の結果、菌の発育が認められた例は、平均で
21.7日間の動物実験を行った36例中皆無であり、
感染症のおそれは全くなかった。なお、第9図に示した
従来のカニユーレを使用した場合は、平均で17.7日
間の動物実験を実施した。23例中2例が感染症を起こ
していた。
災隻拠I この例及び後述の実施例3は、第二の発明の実施例であ
る。
手術に際し、人工心臓を使用してこれを補助的かつ一時
的に心臓の機能を代替するには、理想的な人工胸壁を形
成してカニユーレを保持するのが良い。そのためには、
人工胸壁形成用部材には次のようなことが望まれる。
(1)材料は適度な組織適合性並びに優れた抗血栓性及
び感染防止性を有すること。
(2)正中切開された胸骨の間を、カニユーレの部分を
除いて総て埋めるようにすること。
(3)正中切開された胸骨に略隙間なく密着し、而もこ
の胸骨と強固に固定できる構造であること。
(4)患者の体格に応じて成る程度同一物が適用できる
こと。
(5)カニユーレの貫通位置にってぃ成る程度の融通性
を持たせられること。
(6)カニユーレを固定する部分を有すること。
(7)カニユーレを隙間なく保持して患者の体内と外部
とを遮断できる気密性を有すること。
(8)術後に気管チューブの抜管を可能にし、患者の全
身状態の改善、精神的圧迫感を解消できること。
(9)正中切開された胸骨に対して着脱が容易であるこ
と。
第3図〜第5図は、上記(1)〜(9)の条件を満足す
る人工胸壁形成用部材を示し、第3図は平面図、第4図
は第3図のIV−IV線矢視断面図、第5図は第3図の
V−v線矢視断面図である。
人工胸壁形成用部材31は、本体32とカニユーレ支持
部33A、33Bとシート38A、38B、38C13
80とからなっている。
本体32は、軟質塩化ビニルからなっていて、上下面を
貫通する図に於いて左右に細長で工法がりの2個の貫通
孔32a、32bが設けてあり、両側面には全長に亘っ
て溝32cが設けである。
本体32の平面形状寸法は、標準的な胸骨が正中切開さ
れて左右に押開かれた状態での平面形状寸法に沿う形状
としである。溝32cの断面形状寸法は、標準的な胸骨
の断面形状寸法に合う形状寸法として胸骨嵌入時に隙間
ができないようにしである。即ち、全長!、が195 
am、図に於いて左側端部(胸骨の上端部に対応)の高
さt、が10.5mm、胸骨柄の部分の最大厚さに対応
する最大高さtlが13.5閣、図に於いて右側端部(
胸骨の下端部に対応)の高さt、が8IllIとしてあ
って、全体が上方へ彎曲する形状になっている。溝32
Cの深さWは、正中切開された胸骨が安定に嵌入するよ
う、6mとしである。
カニユーレ支持部33A、33Bは、夫々本体32の貫
通孔32a、32bの寸法に合わせた漏斗状周壁34A
、34日と、カニユーレの外径に合わせた内径を有しか
つ本体32に対して所定の角度で傾斜する管37A、3
7Bとからなっていて、柔軟性のある軟質塩化ビニルに
よって一体成形されてなっている。周壁34A、34B
を本体32の貫通孔32a、32bに夫々嵌入し、カニ
ユーレ支持部33A、33日が本体に固定される。
管37A、37日の下端中心は、本体32の右側端面か
らの距離11z、itsを夫々70mm、135閣とし
てあり、管37A、37Bの外壁dは20mとしである
6 N+ 、110寸法は、カニユーレ先端を所定の位
置に位置できるように設定されたものである。
シート38Aは、本体32を包むようにしてこれに接着
によって貼付けられていて、本体32から左右に離れて
いるシート部分38日が皮膚及び皮下組織に縫合される
。また、管37Aにはシート38Cが、管37Aにはシ
ート38Dが外嵌、接着している。シート38A、38
B、38C138Dは、前記実施例1における筒状体2
1と同様に、生体組織の侵入性を調整したダクロンのフ
ェルトからなっていて、抗菌剤を含浸又は塗布しである
。シート38Aは本体32上下面及び両側面の溝32c
を包むようにして本体32に接着、貼付けられる。シー
ト38Bは、その端縁部が本体32の溝32cの上面に
接着したシー)38Aに接着される。以上の各接着の要
領は、前記実施例1におけると同様である。
以上のようにして人工胸壁形成用部材31が完成する。
胸骨は、軟骨であるので、正中切開後に容易に左右に押
開くことができ、この押開かれた間に本体32を侵入し
、正中切開された胸骨を左右の溝32cに嵌入させ、こ
れらと肋骨とによって容易に人工的に胸壁を構成するこ
とができる。
第6図は、第3図〜第5図の感染防止具を使用し、心臓
の左心房と上行大動脈にカニユーレを介して血液ポンプ
装置を接続した状態を示す。
まず、皮膚16及び皮下組織17を切開し、その下の胸
骨40Sを正中切開する。次に、予め管37A、37B
及び本体320貫通孔32a。
32b(又はカニユーレ支持部33A、33Bの貫通孔
36A゛、36B)に夫々挿通しておいたカニユーレ1
4.14を患者の体内に挿入し、これらの先端を心臓の
左心房10A、上行大動脈10日に夫々吻合する。カニ
ユーレ14.14の後端側は、第9図によって先に説明
したように、血液ポンプ装置F11に接続される。
次に、正中切開された胸骨408を左右に押開いて本体
32の両側面の溝32cに嵌入させ、糸39Aで縛るこ
とにより、本体32は胸骨40Sに隙間なく安定に固定
される。この作業は前述したように容易に遂行できる。
次に、シート38Bを皮膚16及び皮下組織17に糸3
9Bによって縫合する。管37A、37Bは、柔軟性を
有するので、外側から糸39C及びシート38C138
Dによって締付けられ、カニユーレ14.14に密着し
て両者の間がシールされる上に、その柔軟性の故にクツ
ションとして機能し、血液ポンプ装置の駆動による心臓
への衝撃を緩らげる0図中、40Rは肋骨である。
このようにしておいて、血液ポンプ装置11を駆動させ
ながら生体心臓の回復を待つことが可能となる。
カニユーレ14.14は、管37A、37Bに密着し、
かつ、管37A、37Bには抗菌剤を含浸又は塗布した
シート38C138Dが貼付けられているので、細菌が
外部から侵入することがなく、感染が確実に防止される
。その上、胸骨40Sに固定された本体32に対して所
定の角度で固定されているので患者体内に安定に結合さ
れ、患者の体位変換時やガーゼ交換時に位置ずれを起こ
す−ことがなく、安定している。
また、本体32及び管37A、37Bと皮膚16、皮下
組織17とは、適度な生体組織適合性を有するシート3
8A、38C138Dを介して結合されている。
これらシート38A、38B、38C138Dは、適度
な多孔性を有し、組織の侵入を容易にし、感染防止の効
果を上げている。
胸骨40Sは、正中切開されていても、本体32にシー
ト38Aを介して密着しているので、呼吸のための運動
が可能であり、患者の呼吸機能が回復したら直ちに気管
チューブ(図示せず)を抜管することができ、その後、
患者に苦痛を与えるこ及びカニユーレ支持部33A、3
3Bの漏斗1周壁34A、34日は細長にしであるので
、カニ二また、補助心臓を離脱する際、カニユーレを取
外すときは、糸39A、39Cを切断し、糸39日によ
る縫合を解除してから胸骨40Sを押開いて本体32を
外し、血液ポンプ装置11の駆動を停止し、次いでカニ
ユーレ14.14の吻合を解除して左心房10A、上行
大動脈10Bから体外に取外し、吻合部名々を縫合して
から正中切開された胸骨40Sを元に復元せしめ、皮膚
16及び皮下組織17の切開部を縫合する。
本体32の胸骨40Sからの取外しも、前記取付は時と
同様に容易である。
本体32は、大小数種類を用意し、患者の体格に応じて
適宜の大きさのものとを使用する。
以上説明した感染防止具は、心臓移植を必要とする患者
が心臓が提供される迄の間、中継ぎとして長期間補助心
臓を使用するような場合に於いて特に有用である。
シート38A、38日、38C1380中の抗菌剤の種
類、含浸量を前記実施例1におけると同様として実施例
1と同様の培養試験を行った。使用した人工心II(血
液ポンプ装置)には、一体成形法(特命昭62−025
38 )によって造られたものと、割り型を使用しての
スラッシュ成形法(特開昭62−041663)によっ
て造られたものとの2種類を使用した。
その結果、いずれの人工心臓を使用した場合でも菌の発
育は12例中(平均28日、最大90日)1例も認めら
れず、実験動物(山羊)には感染症の発育は皆無であっ
た。
裏旌貫l この例は、第9図の手術中、カニユーレ14が変形した
ときd患者の不快感や苦痛をやわらげるよう、前記実施
例20人工胸壁形成用部材に替えて、カニユーレ挿通保
持用のカフを使用した例である。
第7図はカフの拡大斜視図、第8図はカフを使用してカ
ニユーレ先端側を生体内に挿入した状態の拡大断面図で
ある。
カフ50は、カニユーレ14を挿通保持する円筒部51
と;この円筒部51の外周囲に設けられた固定用のリン
グ状フランジ部52と;円筒部51がフランジ部52に
対して弾性変形可能となるように、円筒部51の内端か
らその軸方向に(前方へ)折曲されてフランジ部52に
連設されている連結部53とを存している。このカフ5
o自体は、その内方側が例えばポリエステル織布層(前
述のダクロン)54からなっており、この織布層54の
外面が例えばポリウレタン層55でバッキング(裏打ち
)されている、織布層54には、前記各実施例における
と同様、抗菌剤を含浸又は塗布しである。ポリウレタン
層55は、その外端側で比較的肉厚となって円筒部51
自体を形成しており、かつその肉厚部56の内周面は後
記の接着剤にょフチカニユーレ14に接着固定される。
このように、カフ50は、上記の連結部53の存在によ
って、円筒部51が比較的自由にしかも体壁に圧力を及
ぼすことなしに弾性変形することができる。これを第8
図について説明すると、カフ50のフランジ部52は縫
合糸57によって体壁(具体的には体皮16)に固定さ
れ、かつ円筒部51は上記肉厚部56の内面に接着剤(
例えば速硬化性シアノアクリレート)58を塗布してカ
ニユーレ14に固定される。
従って、−点鎖線のようにカニユーレ14が外圧によっ
て変形しようとすれば、このときの圧力は、上記連結部
53を介してカフ50自体も追随して弾性変形するため
に、体壁側に実質的に伝わることな(、効果的に吸収さ
れることになる。また、カニユーレ14の上記した変形
による圧力だけでなく、血液ポンプ装置(第9図の11
)からの振動等も十二分に吸収できることになる。
また、特にリング状フランジ部52を体表に縫合後、上
記の接着剤58によってカフ50とカニユーレ14との
密着性を高め(これは、更に外面を糸59で結紮すれば
効果十分、となる、)、かつ内面側の織布層54によっ
て体皮16との癒着性が良好となり、更にポリウレタン
層56によって織布層54を通しての体液の漏出を防止
している(なお、これは、上記糸57による固定で一層
効果がある)。この結果、体内と体外との間で液が漏出
したり、ガスが侵入することがなく、感染を十分に防止
することができる。こうした感染防止シール効果に加え
て、このカフ50は固定に体壁に固定されているために
位置ずれや離脱のおそれは全くない。
織布層54には前述したように抗菌剤を含浸又は塗布し
であるので、外部から細菌が生体内に侵入することがな
く、前記実施例1.2と同様に感染症発生のおそれがな
い。
織布層54にはスルファジアジン銀を50■g/100
ccとして塗布した。このカニユーレを使って次のよう
な培養試験を行った。
実験動物としては山羊を使用し、前記実施例1と同様の
培養試験を行った。使用した人工心臓は実施例1と同様
の物とした。その結果、いずれの人工心臓を使用した場
合でも菌の発育はIO例中力フ50の取付けは次のよう
にして行う、常法によって先端部が左心房及び上行大動
脈に縫合された各カニユーレの後端側から体壁外でカフ
を外嵌し、次いで、円筒体をカフ円筒部(第8図の51
)の外周上に差し込む0次に、円筒体を体壁の切り口か
ら内部へ押し込んでポリウレタン層(第8図の55)の
折曲部に挿入し、カフを所定位置に移動させておいてか
ら円筒体を抜き、カフを体壁に縫合する。
第−及び第二の発明は、上記のカニユーレ接続のほか、
患者への輸液投与に使用するカテーテルの固定保持、そ
の他流体導管を生体に長期間結合するのにも適用可能で
ある。この場合、固定すべき対象は、生体の適宜の部分
であって良く、医療用チューブやその保持の形状寸法は
、固定する対象に適応する適宜の形状寸法とする。また
本発明は大以外の生体の手術にも適用可能である。
へ1発明の効果 第一の発明に基く医療用チューブ及び第二の発明に基く
医療用チューブ保持具は、いずれも、生体に接触する部
分及びその近傍に、抗菌剤を含有する層を設けているの
で、外部から細菌が生体内に侵入することが確実に防止
される。その結果、感染による合併症発生のおそれがな
く、医療行為が安全に遂行される。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は第一の発明の実施例を示すものであ
って、 第1図はカニユーレの正面図、 第2図は第1図のカニユーレを使用して生体の心臓及び
動脈と血液ポンプ装置とを接続した状態の概略斜視図 である。 第3図〜第8図は第二の発明の実施例を示すものであっ
て、 第3図は人工胸壁形成用部材の平面図、第4図は第3図
のIV−IV線断面図、第5図は第3図のV−V線断面
図、 第6図は人工胸壁形成用部材の使用状態を示す概略斜視
図、 第7図はカフの拡大斜視図、 第8図はカニユーレを挿通保持した使用時のカフの拡大
断面図 である。 第9図は血液ポンプ装置の従来の使用状態を示す概略斜
視図である。 なお、図面に示された符号に於いて、 10A・・・・・・・・・心臓の左心房10B・・・・
・・・・・上行大動脈 11・・・・・・・・・血液ポンプ装置14・・・・・
・・・・カニユーレ本体又はカニユーレ16・・・・・
・・・・皮膚 17・・・・・・・・・皮下組織 21・・・・・・・・・含抗菌剤円筒体22・・・・・
・・・・カニユーレ 31・・・・・パ・・・人工胸壁形成用部材32・・・
・・・・・・本体 32a、32b・・・・・・・・・貫通孔32c・・・
・・・・・・溝 33A、33B・・・・・・・・・カニユーレ支持部3
4A、34日・・・・・・・・・漏斗状周壁37A、3
7B・・・・・・・・・管 38A、38B、38C,38D ・・・・・・・・・含抗菌剤シート 40S・・・・・・・・・胸骨 50・・・・・・・・・カフ 51・・・・・・・・・円筒部 52・・・・・・・・・フランジ部 53・・・・・・・・・連結部 54・・・・・・・・・含抗菌剤織布層55・・・・・
・・・・ポリウレタン層(バッキング層)58・・・・
・・・・・接着剤 である。 代理人   弁理士  通板 宏 第1図 第2図 第7図 第8図 第9図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、少なくとも、生体の表層に接触する部分及びその近
    傍に、抗菌剤を含有する層が設けられている医療用チュ
    ーブ。 2、医療用チューブの先端側を生体内に挿入して医療行
    為を行う際に前記医療用チューブを前記生体の表層に固
    定させるために用いられ、少なくとも、前記の生体表層
    に接触する部分及びその近傍に、抗菌剤を含有する層が
    設けられている医療用チューブ保持具。
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