JPH04189842A - ゲル多孔質体の製造方法における可溶性物質の溶出促進方法 - Google Patents

ゲル多孔質体の製造方法における可溶性物質の溶出促進方法

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JPH04189842A
JPH04189842A JP31969790A JP31969790A JPH04189842A JP H04189842 A JPH04189842 A JP H04189842A JP 31969790 A JP31969790 A JP 31969790A JP 31969790 A JP31969790 A JP 31969790A JP H04189842 A JPH04189842 A JP H04189842A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (発明の目的) 〈産業上の利用分野〉 本発明は1例えば靴のインナーソール等に適用して外部
からの衝撃を吸収するゲル多孔質体の製造方法に関する
ものである。
〈発明の背景〉 近年その緩衝性 防振性が着目され4シI)コーンゲル
が靴底 各種運動用具“等の緩衝パッドOAm器等のイ
ンシュレータ 特殊梱包として幅広く利用されつつある
。このような中 本発明者はこのものの軒量化 通気性
の向上、コストダウン等を目的として いわゆる溶出法
を適用したゲル状物質の多孔質体の製造方法の開発に及
んでいる。この方法は塩化ナトリウムの粒体をシリコー
ンゲル原液中に混入して、これを所定の形状をしたゲル
支持体に流し出し加熱硬化させたのち、水中で塩化ナト
リウムの粒体を溶出させて空孔を形成するという方法で
ある。
しかしながらこの方法では、ゲル原液を加熱硬化させる
際に硬化したシリコーンゲルとゲル支持体との接触部分
にスキン層を形成し、このスキン層の存在により塩化ナ
トリウムの粒体の溶出速度が著しく遅くなる。その対策
としてスパイクローラによる孔あけ工程を設ける方法も
考えられているが この方法を適用しても必ずしも十分
な溶出速度の改善が図られていない。またゲル支持体か
ら取り出したものをスライスして 塩化ナトリウムの粒
体が剥き出しになった状態で塩化ナトリウムの溶出を行
なうこともてきるが この方法ではゲル支持体から取り
出したままの形態のゲル多孔質体を得ることができなか
った。
〈開発を試みた技術的事項〉 本発明はこのような背景に鑑みなされたものであって 
製造途中においてスキン層の形成そのものをなくすこと
により 塩化ナトリウムの粒体の溶出速度を速めるよう
にしたゲル多孔質体の製造方法における可溶性物質の溶
出促進方法の開発を試みたものである。
(発明の構成) 〈目的達成の手段〉 即ち本出願に係る第一の発明たるゲル多孔質体の製造方
法における可溶性物質の溶出促進方法は シリコーンゲ
ル原液に塩化ナトリウムの粒体を混入したものを所定の
ゲル支持体に流し出し これを加熱硬化させた後 水中
で塩化ナトリウムの粒体を溶出させて空孔を形成するゲ
ル多孔質体の製造方法において シリコーンゲル原液の
実質的な境界面に吸収性シートを接触させた後 吸収性
シートを剥離して塩化ナトリウムの粒体の溶出操作を行
なうことを特徴として成るものである。
また本出願に係る第二の発明たるゲル多孔質体の製造方
法における可溶性物質の溶出促進方法は 前記要件に加
えて前記吸収性シートの剥離は、シリコーンゲル原液の
硬化後に行なわれることを特徴として成るものである。
更に本出願に係る第三の発明たるゲル多孔質体の製造方
法における可溶性物質の溶出促進方法は、前記要件に加
えて前記吸収性シートの剥離は シリコーンゲル原液の
硬化前に行なわれることを特徴として成るものである。
更にまた本出願に係る第四の発明たるゲル多孔質体の製
造方法における可溶性物質の溶出促進方法は 前記要件
に加えて前記吸収性シートは 吸収層に対して前記シリ
コーンゲル原液との接触面側に離型層を形成して成るこ
とを特徴として成るものである。
更にまた本出願に係る第五の発明たるゲル多孔質体の製
造方法における可溶性物質の溶出促進方法は 前記要件
に加えて前記吸収性シートは 前記吸収層と前記離型層
との間にスクリーン層を形成して成ることを特徴として
成るものである。
これら発明により前記目的を達成しようとするものであ
る。
〈発明の作用〉 本発明では シリコーンゲル原液の実質的な境界面に吸
収性シートを接触させた後、吸収性シートを剥離して塩
化ナトリウムの粒体の溶出操作を行なうようにしたから
、この吸収性シートが余剰のシリコーンゲル原液を表層
から排除してゲル硬化時にはスキン層が形成されず、そ
のため塩化ナトリウムの溶出速度が速められる。
また吸収性シートの剥離をシリコーンゲル原液の硬化後
に行なえば、余剰のシリコーンゲル原液をより完全に表
層から排除することができる。
更に吸収性シートの剥離をシリコーンゲル原液の硬化前
に行なえば、簡易に余剰のシリコーンゲル原液を表層か
ら排除することがてきるとともに、シリコーンゲルが硬
化していないから吸収性シートを簡単に剥すことかでき
る。
更にまた吸収層に対してシリコーンゲル原液との接触面
側に離型層を形成した吸収性シートを適用すれば、硬化
したシリコーンゲルがら吸収性シートを容易に剥すこと
ができる。
更にまた吸収層と離型層との間にスフ1フーン層を形成
した吸収性シートを適用すれば、スクリーン層が余分な
シリコーンゲル原液を吸収層側へ吸い出す。
〈実施例〉 以下 本発明について具体的に説明する。まず本発明に
使用するシリコーンゲルについて説明する。シリコーン
ゲルは ジメチルシロキサン成分単位からなるもので 
次式[+1で使用されるシリコーンゲル原液たるジオル
ガノポリシロキサン(以下A成分という): RR’□5iO−fR2□S】0)□SIR’2R・・
・[1]Cただし Rはアルケニル 肪族不飽和結合を有しない一価の炭化水素基であり R
2は一価の脂肪族炭化水素基(R2のうち少なくとも5
0モル%はメチル基であり アルケニル基を有する場合
にはその含有率は10モル%以下である)であり nは
この成分の25°Cにおける粘度が100〜100,O
OOcSt.になるような数であるコと、25°Cにお
ける粘度が5000 cSt以下であり、1分子中に少
なくとも3個のSi原子に直接結合した水素原子を有す
るシリコーンゲル原液たるオルガノハイドロジエンポリ
シロキサン(B成分)とからなり 且つこのB成分中の
81原子に直接結合している水素原子の合計量に対する
A成分中に含まれるアルケニル基の合計量の比(モル比
)か0.1〜2.0になるように調整された混合物を硬
化させることにより得られる付加反応型シリコーンコポ
リマーである。このシリコーンゲルについてさらに詳し
く説明すると 上記A成分は直鎖状の分子構造を有し 
分子の両末端にあるアルケニル基RがB成分中の81原
子に直接結合した水素原子と付加して架橋構造を形成す
ることができる化合物である。この分子末端に存在する
アルケニル基は,低級アルケニル基であることが好まし
く 反応性を考慮するとビニル基が特に好ましい。また
分子末端に存在するR1は脂肪族不飽和結合を有しない
一価の炭化水素基てありこのような基の具体例としては
メチル基 ブロヒtI, l 及CFヘキシル基等のよ
うなアルキル基、フェニル基並びにフロロアルキル基を
挙げることができる。上記[11式においてR2は一価
の脂肪族炭化水素であり,このような基の具体的な例と
しては メチル基 プロピル基及びヘキシル基等のよう
なアルキル基並びにビニル基のような低級アルケニル基
を挙げることができる。
ただし、R2のうち少なくとも50モル%はメチル基で
あり、R2がアルケニル基である場合にはアルケニル基
は10モル%以下の量であることが好ましい。アルケニ
ル基の量が10モル%を越えると架橋音度が高くなり過
ぎて高粘度になりやすい。またnは このA成分の25
°Cにおける粘度が通常は100〜100,(]00c
 S t  好ましくは200−20,000c S 
tの範囲内になるように設定される。上記のB成分は 
A成分の架橋剤てありS1原子に直接結合した水素原子
がA成分中のアルケニル基と付加してA成分を硬化させ
る。
B成分は上記のような作用を有していればよくB成分と
しては直鎖状 分岐した鎖状 環状、あるいは網目状な
どの種々の分子構造のものが使用できる6また B成分
中のSi原子には水素原子の他、有機基が結合しており
 この有機基は通常はメチル基のJうな低級アルキル基
である。さらに、B成分の25°Cにおける粘度は通常
は5000c S を以下 好ましくは500cSt以
下である。このようなり成分の例としては分子両末端が
トリオルガノシロキサン基で封鎖されたオルガノハイド
ロジエンシロキサン ジオルガノシロキサンとオルガノ
ハイドロジエンシロキサンとの共重合体 テトラオルガ
ノテトラハイドロジエンシクロテトラシロキサン、HR
1□5i0172単位と5i0472単位とからなる共
重合体シロキサン、及びHR’□5iOI/2単位とR
’、S i Ol/2単位と5i0472単位とからな
る共重合体シロキサンを挙げることができる。ただし上
記式においてR1は前記と同じ意味である。そして上記
のB成分中のSiに直接結合している水素原子の合計モ
ル量に対するA成分中のアルケニル基の合計モル量との
比率が通常は0.1〜2.0、好ましくは0.1〜1゜
0の範囲内になるようにA成分とB成分とを混合して硬
化させることにより製造される。この場合の硬化反応は
、通常は触媒を用いて行なわれる。ここで使用される触
媒としては、白金系触媒が好適であり、この例としては
微粉砕元素状白金、塩化白金酸、酸化白金、白金とオレ
フィンとの錯塩、白金アルコラード及び塩化白金酸とビ
ニルシロキ酸との錯塩を挙げることができる。このよう
な錯塩はA成分とB成分との合計重量に対して通常は0
.1ppm(白金換算量。
以下同様)以上 好ましくは0.5ppm以上の量で使
用される。このような触媒の量の上限については特に制
限はないが 例えば触媒が液状である場合、あるいは溶
液として使用することがてきる場合には200ppm以
下の量で十分である。ここで硫黄、燐、錫系化合物やア
ミン等の化合物は、上記白金系触媒と反応しやすいため
、架橋、硬化を阻害するいわゆる触媒毒となる。これら
には、具体的には硫黄系化合物として硫酸カリ、硫酸ア
ンモン、過硫酸アンモン、過硫酸ソーダ、亜硫酸ソーダ
、ハイドロサルファイド、硫黄ヒドロキシアミンなどの
硫酸塩5硫黄 二硫化炭素、スルホキシル酸ソーダ(ロ
ンガリット)、チオグリコール酸ブチルなどのチオグリ
コール酸とその誘導物 β−メルカプトプロピオン酸な
どのメルカプタン化合物、チオ酢酸、チオ尿素、スルホ
ン酸塩、硫酸エステル塩などの界面活性剤などが挙げら
れる。また燐系化合物としては 燐酸 燐酸アンモニウ
ム亜燐酸 次亜燐酸ピロ燐酸ソーダ、酸性メタ燐酸ソー
ダ、トリポリ燐酸ソーダなどの燐酸及びその塩、トリメ
チルフォスフェート ジアルキルジチオ燐酸、亜燐酸エ
ステルなどが挙げられる。更に錫化合物としては、各種
塩化錫、酸化錫類があり、その他ロダン塩類や硫酸第一
錫などが挙げられる。アミン化合物としてはイミノビス
プロピルアミン トリエチルアミン、3−ジェルアミノ
プロビルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、3−
メトキシプロピルアミンなどが挙げられる。そして上記
のようなA成分。
B成分及び触媒を混合し、室温に放置するか。
あるいは加熱することにより硬化して本発明で使用され
るシリコーンゲルが生成する。加熱して硬化させる場合
、加熱温度は通常50〜160°Cである。このように
して得られたシリコーンゲルは、J!S K(K−22
07−198050g荷重)で測定した針入度が通常5
〜250を有する。このようなシリコーンゲルの硬度は
、上記A成分の量をB成分中のSiに直接結合している
水素原子と架橋構造を形成することができる。また他の
方法として両末端がメチル基であるシリコーンオイルを
、得られるシリコーンゲルに対して5〜75重量%の範
囲内の量であらかじめ添加することにより調整すること
ができる。シリコーンゲルは上記のようにして調整する
こともできるし また市販されているものを使用するこ
ともできる。本発明で使用することができる市販品の例
としては、CF3027.TOUGH−3、TOUGH
−4、TOUGH−5,TOUGH−6(以上トーし・
ダウコーニングシリコーン社製)やX32−902/c
at 1300(信越化学工業株式会社製)、F25O
−121(日本ユニカ株式会社製)等を挙げることがで
きる。
尚、上記のA成分、B成分及び触媒の他に、顔料、硬化
遅延剤、難燃剤、充填剤等をシリコーンゲルの特性を損
なわない範囲内で配合することもできる。
次に本発明が適用されるゲル多孔質体の製造方法につい
て説明する。この製造方法は種々の多孔質体の製造方法
のう九 素材由に混和した可溶性物質を溶出除去するこ
とにより、その部分に空孔を形成する溶出法を適用した
ものである。まず可溶性物質としては塩化ナトリウムの
粒体を用い、これを溶出する溶剤として水を使用する。
因みに溶出法でシリコーンゲルを多孔化する場合に、溶
解性定数(Solubility  Paramete
r)が9.9以下であるとシリコーンゲルを大きく膨潤
させたり、侵食させたりすることがある。このような観
点から水が最適の溶媒となるのである。また塩化ナトリ
ウムは 一般に市販されている結晶が0.4mm程度の
ほぼ均一な立方体形状をしているものである。尚 市販
の塩化ナトリウムをそのまま使用すれば風呂 台所用ス
ポンジと同程度の気孔(0,4mm立方)を持つゲル多
孔質体が得られる。また市販の塩化ナトリウムをそのま
ま使用して製造する0゜4mm立方程度の気孔を有する
ゲル多孔質体はある程度の大型部品やスポーツ用緩衝材
とじて使用する場合には 製造が簡単であることもあっ
て好ましいか 例えば液晶を支持するバンドやコンパク
トディスクブトーヤーに使用するパッド等の精密 軽荷
重品の防振部品には 市販の塩化ナトリウムを更に粉砕
して用いる。この場合塩化ナトリウムの粒度を小さくす
ると表面積が増えて その溶出が早くなりそうであるか
、逆に塩化ナトリウムの回りがゲルで囲まれる確率が高
くなるので全体的な傾向としては塩化ナトリウムの溶出
速度は遅くなる。また市販の塩化ナトリウムをそのまま
使用すると形成される気孔が立方体状となるため 気孔
に角を有し引っ張り強度が弱くなる。この場合塩化ナト
リウムを細かくする際に石臼原理を利用した粉砕機等を
用いれば細かくなると同時に、塩化ナトリウムの角が丸
められるので、形成される気孔か球形となり引っ張り強
度も強くなってくる。尚。
使用する塩化ナトリウムは工業用や海水から精製したも
のでも構わない。このような塩化ナトリウムの粒体とシ
リコーンゲル原液との重量比が2二1となるように塩化
ナトリウムの粒体をA成分とB成分とに振り分けて混入
する。尚A成分及び/又はB成分には 併せて発泡破裂
可能物質を添加することができる。このような発泡破裂
可能物質としては、有弾性微小中空球体である日本フィ
ライ1株式会社製造のフィライト(登録商標)や同社販
売のエクスパンセル(登録商標)、松本油脂製薬株式会
社製造販売のマツモトマイクロスフェア−等が例示でき
る。
この他にも無弾性微小中空球体や気体保持可能な粉体等
であってもよい。ここでは−例としてエクスパンセルを
混入した場合の作用について説明する。まずエクスパン
セルについて説明すると、このものはスウェーデン、エ
クスパンセル社が開発したものであって 1980年よ
り製造されたビニリデンクロライドとアクリロニトリル
とのコポリマーを殻とし 膨張材としてイソブタンを内
包、カプセル化して作られた有機系の微小中空球体であ
る。エクスパンセルには未膨張(木発p>のものと、膨
張済み(発泡済み)のものがあるが 本実施例では加熱
発泡時の体積膨脂を期待しているため 未膨張(未発泡
)のものを使用する。このようなエクスパンセルを混入
したシリコーンゲル原液を加熱すると はぼ200 ’
Cてエクスパンセルが発泡破裂し、その部分での占有体
積が拡大する。これにより 塩化ナトリウム溶出の際に
湯水の浸入がし易くなって 溶出速度を高めるのに寄与
できるのである。
次に塩化ナトリウムの粒体をそれぞれに振り分けて混入
したA成分、B成分と触媒とを混合する。尚、混合の際
取り込んでしまった空気を取り除くため 硬化前に真空
脱泡を行なうことが望ましい。一方、ゲル多孔質体を所
定の形状に成形するためのゲル支持体を用意する。本実
施例では板状のゲル多孔質体を製造するため一例として
バット状のゲル支持体を使用する。
尚ここでゲル支持体とは いわゆる容器の形態を有する
いわゆる成形型状のものの他、例えばベルトコンベアの
ベルト上にシリコーンゲル原液を流し出して これをト
ンネル加熱炉内で連続的に硬化させていく方法をとる場
合には ベルトコンベアのベルト自体もゲル支持体に含
めることができる。要は 実質的にシリコーンゲル原液
を保持でき、ゲル多孔質体の硬化時の形状が決定される
ものてあればゲル支持体とすることができるのである。
次にこのようなゲル支持体の支持面に吸収性シートを布
設する。この吸収性シートは ゲル原液を吸収する能力
がある紙 布、不織布やこれらを組み合わせたものを適
用することができるが シリコーンゲルの硬化時に剥し
やすいものを選択する。本実施例で使用した吸収性シー
ト1は 第1図に示すように吸収紙を重ねて形成した吸
収層2に対して シリコーンゲル原液Sとの接触面側に
スクリーン層3を形成し 更にこのスクリーン層3に対
して離型層4を形成して成るものである。スクリーン層
3は極薄手の不織布から構成されるものであって 余分
なシリコーンゲル原液Sを吸収層2側へ吸い上げる作用
をなす。また離型層4はスクリーン層3の表面に離型剤
を塗布したり スクリーン層3の中へ離型剤を含浸させ
て成るものである。因みに吸収性シートlに対しで離型
層4を形成するのは 例えば普通の薄手の吸収紙を吸収
層2として用いる場合には、シリコーンゲルが硬化する
と吸収紙の剥離が困難となるからである。
尚吸収性シートは シリコーンゲル原液との実質的な境
界面に接触するものであるが ここでシリコーンゲル原
液との実質的な境界面とはシリコーンゲル原液とゲル支
持体との接触面及びゲル支持体が存在しない部分につい
てはシリコーンゲル原液の表面を意味するものである。
次にこのような吸収性シートを布設したバット状のゲル
支持体に前記A成分 B成分 触媒の混合物を流し出し
、更にこの上にも吸収性シートを乗せて余剰のシリコー
ンゲル原液を吸わせた後 そのままこれを上方から加圧
した状態で70°Cで3時間加熱して硬化させる。面こ
の時 吸収性シートは硬化したシリコーンゲルに密着状
態にある。ここで塩化ナトリウJ、の粒体は比重が約2
てシリコーンゲル原液の比重か約1であるため 硬化さ
せている間に塩化ナトリウムの粒体は自然に降下してシ
リコーンゲル原液中の底から堆積し その回りをシリコ
ーンゲル原液が満たすような状態となって硬化する。
尚シリコーンゲル原液の割合が比較的多いと吸収性シー
トに吸収させる原液が多くなる。これとは逆に塩化ナト
リウムの粒体の割合が多くなると、シリコーンゲル原液
との混合及び真空脱泡操作が困難になる一方 空孔とな
る塩化ナトリウムの粒体占有部分か増えるため 仕上が
り状態において網組織を構成する壁部分が比較的薄いも
のが得られる。これらを勘案すると実際上は塩化ナトリ
ウムの粒体とシリコーンゲル原液との重量比は 1.5
:1〜4:1好ましくは2:1稈度がよい。
次に硬化したシリコーンゲルをゲル支持体から取り出し
 シリコーンゲルの両面に密着している吸収性シートを
剥す。尚 吸収性シートを剥すときには 前記離型層4
があるため硬化したシリコーンゲルから容易に剥すこと
ができる。
また吸収性シートを剥した面は いわばスキン層が吸収
性シートと一緒に剥された状態となっているから 塩化
ナトリウムの粒体が剥き出しの状態になっている。
そして吸収性シートを剥したシリコーンゲルを沸騰して
いる湯槽に入れる。このようにすれば 湯水に接してい
る部分の塩化ナトリウムがまず溶出すると同時に 湯水
の内部への浸透を促進し、次第に深部の塩化ナトリウム
が溶は比していく。湯を幾度か交換しながら煮沸を繰り
替えせば 遂にはすべての塩化ナトリウムが溶出して 
塩化ナトリウムの存在していた部分には空孔が形成され
る。尚 前述したようにエクスパンセル等の発泡破裂可
能物質を混入しておいた場合には、ゲル硬化のための加
熱によりこのものが発泡破裂して、その部分での占有体
積が拡大しているため 塩化ナトリウムの粒体の回りに
は湯水の回り込む空間が形成されていることとなり そ
の分湯水の浸入がし易くなって溶出速度を高める。はぼ
すべての塩化ナトリウムの粒体が溶出したところで湯水
を切って乾燥させれば、シリコーンゲル中の塩化ナトリ
ウムの粒体が存在していた部位に除去痕跡である空孔が
形成され、連続気泡状に多孔質化された板状のゲル多孔
質体が得られる。尚、これを製品にするためには切断加
工等が必要であるが 柔らかいゲル多孔質体を切断する
にあたっては超音波カッタを用いることが望ましい。尚
超音波カッタとは 超音波ウエルダの溶着金型の代りに
カッタ刃を取り付けたもので、カッタ刃を励起振動また
は共振させて微小振動させながら物を切断するものであ
る。因みに超音波カッタを使用して切断すれば断面がつ
2ぶれることを妨げ、垂直に切断することができる。
次に本発明の他の実施例について説明する。
この実施例は吸収性シートを剥すタイミングを前記実施
例と変えたものである。即ち前記実施例では 塩化ナト
リウムが混入されたシリコーンゲル原液に吸収性シート
か布設された状態で加熱硬化し その後吸収性シートを
剥して塩化ナトリウムを溶出するという順序をとったか
本実施例では吸収性シートを布設後 例えば数分間経過
した時点で シリコーンゲルを加熱硬化させる前に吸収
性シートを剥すようにするものである。因みにこのよう
な手順て吸収性シートによるシリコーンゲル原液の吸収
を行なう場合には、簡易的な方法で塩化ナトリウムの溶
出促進を図ることができる。またこのような方法ではシ
リコーンゲルが硬化していないため、吸収性シートには
離型層が形成されていなくても容易に吸収性シートを剥
すことができる。
(発明の効果) 本発明ではシリコーンゲル原液の実質的な境界面に吸収
性シートを接触させた後 吸収性シートを剥離して塩化
ナトリウムの粒体の溶出操作を行なうようにしたから、
この吸収性シートがスキン層となるシリコーンゲル原液
を吸収排除してゲル硬化時にはスキン層が形成されずそ
のため塩化ナトリウムの溶出速度が速められる。この塩
化ナトリウムの溶出速度についてスキン層が形成されて
いるものとの比較を行なうため 次のような溶出試験を
行なった。
試験検体としては、第一の実施例と第二の実施例の各製
造途中において塩化ナトリウムを溶出する寸前のものと
 吸収性シートを用いることなく硬化させ、スキン層が
形成された塩化ナトリウム溶出前のもの(それぞれ5c
m角×3mm厚)を各10枚使用した。また試験方法は
、攪拌機を具えた大きな容器にシリコーンゲルの全体積
の9倍容量の水を入れ、10分おきに塩分針で塩分濃度
を測定し、これをもとにして次式で表される脱塩分量(
%)を計算してグラフ化した。
脱塩分量(%)=水槽中の塩分(g)/ゲル重量(g)
第2図は、この試験結果を表すものであるがこの第2図
からは、第一の実施例によるものは吸収性シートを用い
ないものと比べて明らかに溶出速度が速く また第二の
実施例によるものも吸収性シートを用いないものと比較
して溶出速度が速いことか認められる。
また従来は スキン層の形成されたシリコーンゲルがら
塩化ナトリウムを溶出する場合にはこのものをスライス
するなどの作業が必要であったが5本発明の方法を適用
すればこのような作業が必要でないばかりが ゲル支持
体から取り出した形状のままで塩化ナトリウムの溶出処
理を行なって そのままの形態のゲル多孔質体を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明たるゲル多孔質体の製造方法における可
溶性物質の溶出促進方法において、使用する吸収性シー
トの一例を示した模式図第2図は本発明の実施例の効果
を従来法と比較して示すグラフである。 1;吸収性シート 2;吸収層 3;スクリーン層 4:離型層 S;シリコーンゲル原液 呂願人 株式会社シーゲル 代理人 東  山  喬 −彦 。 、−一−−−−− : ニミ〜 第1図 第2図 時間(分)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)シリコーンゲル原液に塩化ナトリウムの粒体を混
    入したものを所定のゲル支持体に流し出し、これを加熱
    硬化させた後、水中で塩化ナトリウムの粒体を溶出させ
    て空孔を形成するゲル多孔質体の製造方法において、シ
    リコーンゲル原液の実質的な境界面に吸収性シートを接
    触させた後、吸収性シートを剥離して塩化ナトリウムの
    粒体の溶出操作を行なうことを特徴とするゲル多孔質体
    の製造方法における可溶性物質の溶出促進方法。
  2. (2)前記吸収性シートの剥離は、シリコーンゲル原液
    の硬化後に行なわれることを特徴とする請求項1記載の
    ゲル多孔質体の製造方法における可溶性物質の溶出促進
    方法。
  3. (3)前記吸収性シートの剥離は、シリコーンゲル原液
    の硬化前に行なわれることを特徴とする請求項1記載の
    ゲル多孔質体の製造方法における可溶性物質の溶出促進
    方法。
  4. (4)前記吸収性シートは、吸収層に対して前記シリコ
    ーンゲル原液との接触面側に離型層を形成して成ること
    を特徴とする請求項1、2または3記載のゲル多孔質体
    の製造方法における可溶性物質の溶出促進方法。
  5. (5)前記吸収性シートは、前記吸収層と前記離型層と
    の間にスクリーン層を形成して成ることを特徴とする請
    求項1、2、3、4または5記載のゲル多孔質体の製造
    方法における可溶性物質の溶出促進方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011088974A (ja) * 2009-10-21 2011-05-06 Hitachi Chemical Techno Service Co Ltd 連続多孔体の製造方法及びこの製造方法により製造される連続多孔体
JP2015120220A (ja) * 2013-12-24 2015-07-02 学校法人立命館 研磨パッド
CN109734473A (zh) * 2019-03-11 2019-05-10 福州大学 一种多孔陶瓷及其制备方法

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