JPH04189817A - 熱硬化性樹脂プリプレグ - Google Patents

熱硬化性樹脂プリプレグ

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JPH04189817A
JPH04189817A JP32011490A JP32011490A JPH04189817A JP H04189817 A JPH04189817 A JP H04189817A JP 32011490 A JP32011490 A JP 32011490A JP 32011490 A JP32011490 A JP 32011490A JP H04189817 A JPH04189817 A JP H04189817A
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大平 正人
Kunitoshi Taniguchi
谷口 邦利
Haruyuki Kano
狩野 治之
Akihiko Nemoto
明彦 根本
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、新規な熱硬化性樹脂プリプレグに関し、特に
一般産業用、航空宇宙用などに使用可能な高耐熱性を有
し、かつ可使時間が長く、常温で長期間保存可能な熱硬
化性樹脂プリプレグに関する。
【従来の技術】
繊維強化プラスチックの1つとして、合成樹脂を補強用
繊維に含浸させてなる、プリプレグと呼ばれる基材を積
層し、加圧加熱成形したものが知られている。特に炭素
繊維を補強用繊維として用いたプリプレグは、釣竿、ゴ
ルフクラブあるいはバドミントンのンヤフトなどのスポ
ーツ・レジャー用品、板ハネやハニカム構造材などの工
業材料、さらには自動車用、航空機用或いは医療材料用
などの各種素材として成形材料の分野で広く利用されて
いる。 プリプレグの主要な製造方法としては、■マトリックス
樹脂を有機溶剤に熔解した溶液を補強用繊維に含浸させ
、加熱により脱溶剤してプリプレグを得る溶剤法と、■
少なくとも一方に樹脂のホットメルトを塗工した離型紙
の間に補強用繊維を挟み、これを加熱ロールに通して樹
脂を熔融させ、繊維に含浸させるホットメルト法とがあ
る。 プリプレグのマトリックス樹脂としては、一般に熱硬化
性のエポキシ樹脂が使用されている。この理由は、補強
用繊維との接着性、可撓性、および積層作業時に要求さ
れる適度のタンク性に優れているためである。 しかし、エポキシ樹脂は耐熱性に難点があり、耐熱性を
要求される分野では、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂
、ビスマレイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(
PEEK)樹脂などのいわゆるエンジニアリング・プラ
スチックが使用されている。しかし、ポリイミド樹脂や
ビスマレイミド樹脂をマトリックス樹脂とする熱硬化性
プリプレグは、高価であるばかりでなく、例えば、常温
での保存可能期間が10〜20日程度と常温での保存安
定性に劣っている。一方、ポリアミド樹脂やPEEK樹
脂をマトリックス樹脂とする熱可塑性プリプレグは、常
温で半永久的に保存可能であるものの、高価であるのに
加えて、成形温度が高いという問題点を有していた。
【発明が解決しようとする諜B】
本発明は、上述した従来のプリプレグの問題点を克服し
、優れた耐熱性を有すると同時に、常温で長期間安定に
保存可能で、比較的安価な熱硬化性樹脂プリプレグを提
供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、先に、耐熱性に優れ、且つ比較的安価な
熱硬化性樹脂として、縮合多環芳香族化合物または縮合
多環芳香族化合物と単環芳香族化合物との混合物からな
る原料物質と、少なくとも2個のヒドロキシメチル基ま
たはハロメチル基を有する芳香族化合物からなる架橋剤
とを、前記原料物質もしくは架橋剤の少なくとも一方と
反応性を有する有機スルホン酸化合物、または水不溶性
の有機スルホン酸化合物もしくはスルホン酸基含有重合
体を触媒として反応させることにより得られる縮合多環
系芳香族樹脂を提案した(特願平1−132444号)
。 この樹脂をマトリックス樹脂としてプリプレグを製造し
た場合、溶剤法では問題なくプリプレグ化することがで
きた。しかし、溶剤法で得たプリプレグは、溶剤が揮発
する際にボイドが発生し、最終製品にした場合にボイド
を潰した跡が残り、外観不良となるばかりでなく、残有
する溶剤がプリプレグを成形する際のボイド発生の原因
となるという難点がある。これに対し、溶剤を使用しな
いホットメルト法では、この問題を回避することができ
有利である。 そこで、上記樹脂をホットメルト法によりプリプレグ化
しようと試みたところ、樹脂の塗工工程で多数の引っ掻
いたような傷が発生し、きれいな樹脂フィルムが得られ
なかった。樹脂フィルムに傷があると、その部分の繊維
に十分に樹脂が含浸されず、プリプレグの目すき(繊維
と繊維の間に隙間ができる現象)の原因となり、ひいて
は最終製品の外観不良や強度低下につながる。 さらに研究を進めた結果、上記樹脂のフィルムの傷は、
樹脂中に含まれている溶剤不溶分に原因があり、予め…
脂から溶剤不溶分を除去しておくことによりこの問題を
回避することができることを見出し、本発明を完成した
。 ここに、本発明は、上述した縮合多環系芳香族樹脂から
、溶剤不溶分を除去することにより得られた樹脂を、ホ
ットメルト法により補強用繊維に含浸させてなる、熱硬
化性樹脂プリプレグを要旨とする。
【作用】
以下、本発明の構成をその作用と共に詳述する。 本発明のプリプレグにおいてマトリックス樹脂として用
いる縮合多環系芳香族樹脂およびその製造法についてま
ず説明する。 この樹脂の原料物質は、縮合多環芳香族化合物またはこ
れと単環芳香族化合物との混合物である。 縮合多環芳香族化合物としては、ナフタレン、アセナフ
テン、フェナントレン、アントラセン、ピレン、クリセ
ンミナフタセン、フルオランテン、ペリレン、ビセンお
よびそれらのアルキル誘導体、各種ベンゾピレン、各種
ベンゾペリ、レン等の縮合多環炭化水素類、ならびにナ
フトール等のヒドロキシ置換誘導体が挙げられ、これら
の2種以上の混合物も使用できる。原料物質として使用
できる単環芳香族化合物としては、フェノール、アルキ
ルフェノール、レゾルシン等のフェノール類やジフェニ
ル、ジフェニルエーテル、アルキルベンゼン等の単環芳
香族化合物が挙げられ、これらを前記縮合多環芳香族化
合物と併用することができる。 以上のような2以上の芳香族化合物がメチレン基、フェ
ニレン基またはキシリレン基等で連結された多核構造の
芳香族化合物も原料物質として使用できる。また、上記
のような芳香族化合物を主成分とする石炭系または石油
系の重質油類、ピンチ類も原料物質として使用可能であ
る。 好ましい原料物質は、縮合多環芳香族化合物としてナフ
タレンを含むものである。 本発明で用いる樹脂の製造に使用する架橋剤は、少なく
とも2個のヒドロキシメチル基またはハロメチル基を有
する芳香族化合物であり、このような化合物の例として
は、ヘンゼン、キシレン、ナフタレン、アントラセン、
ピレン等の単環もしくは縮合多環芳香族化合物またはそ
れらのアルキル誘導体等の炭化水素化合物のポリ (ヒ
ドロキンメチル)またはポリ (ハロメチル)置換誘導
体が挙げられる。特に好ましい架橋剤は、ジヒドロキソ
メチルベンゼン(キシレングリコール)、ジヒドロキシ
メチルキシレン、トリヒドロキシメチルヘンゼン、ジヒ
ドロキシメチルナフタレン等である。 上記の原料物質と架橋剤とを酸触媒の存在下に反応させ
るが、本発明で用いる樹脂の製造においては、原料物質
または架橋剤の少なくとも一方と反応性のある酸触媒か
、水不溶性の酸触媒を使用する。 反応性の酸触媒の例としては、架橋剤のヒドロキンメチ
ル基またはハロメチル基と反応し易い有機芳香族スルホ
ン酸、あるいは原料芳香族化合物と反応するヒドロキシ
メチル基、ハロメチルiまたはホルミル基を有する有機
芳香族スルホン酸を挙げることができる。 架橋剤のヒドロキシメチル基やハロメチル基と反応し易
い酸触媒としては、縮合多環芳香族核(ナフタレン核な
ど)またはフェノール核を有する有機スルホン酸、また
はカルボキシル基、アミノ基、エポキシ基、不飽和炭化
水素基等を有する有機芳香族スルホン酸が挙げられる。 このうち特に好ましいのは、縮合多環芳香族スルホン酸
およびフェノールスルホン酸であり、具体的には、ナフ
タレンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、ア
セナフテンスルホン酸、アントラセンスルホン酸、フェ
ノールスルホン酸、ナフトールスルホン酸等である。 一方、原料芳香族化合物と反応するヒドロキシメチル基
、ハロメチル基またはホルミル基を有する有機スルホン
酸としては、ヒドロキシメチルヘンゼンスルホン酸、ヒ
ドロキンメチルナフタレンスルホン酸、ジヒドロキシメ
チルナフタレンスルホン酸、クロロメチルヘンゼンスル
ホン酸、クロロメチルナフタレンスルホン酸、ホルミル
ヘンゼンスルホン酸、ホルミルナフタレンスルホン酸等
が挙げられる。 水不溶性の酸触媒としては、スチレン重合体をジビニル
ヘンゼンで架橋させたものをスルホン化したポリスチレ
ンスルホン酸樹脂、フェノールスルホン酸、ナフタレン
スルホン酸等をアルデヒドか少なくとも2個のヒドロキ
シメチル基またはハロメチル基を有する芳香族化合物か
らなる架橋剤と縮合させたフェノールスルホン酸樹脂、
あるいは縮合多環多核芳香族樹脂のスルホン化物等を挙
げることができる。縮合多環多核芳香族樹脂のスルホン
化物は、縮合多環多核芳香族樹脂をIIIgL酸でスル
ホン化したのち、水溶性の酸を水洗浄等で除去すること
により容易に得ることができる。 また、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジドデノルヘン
ゼンスルホン酸等の疎水基を有する水不溶性の有機スル
ホン酸化合物も使用することができる。 酸触媒の使用量器よ、原料物質の反応性、反応温度など
により異なるが、−船釣には原料物質と架橋剤との混合
物に対し0.2重量%以上必要で、好ましくは、1〜2
0!l量%である。酸触媒の使用量が、0.2重量%以
下では十分に縮合反応が進行せず、生成する樹脂が十分
な熱硬化性を示さない。 また、20重量%以上では、反応速度が速くなり過ぎて
反応制御が困難となるばかりでなく、生成する樹脂も不
均質なものとなり好ましくない。 架橋剤と被架橋原料(原料物質土酸触媒)の配合比は、
モル比で0.7〜6が好ましい。0.7以下であると生
成する樹脂は熱硬化性を示さず、逆に6以上になると架
橋剤が過剰となり、反応が逆に抑制傾向を示し、やや不
均質な生成物を与えることとなる。より好ましい範囲と
してはモル比でl〜3である。 反応温度は約50〜200℃、好ましくは80〜180
°Cである。反応圧力は、通常常圧ないし若干の加圧で
あるが、反応の結果生成する縮合水を反応系から除去し
て反応効率を高めるためには、減圧下で反応せしめるこ
ともできる。 反応は、溶融状態で行なうのが簡単であるが、適当な溶
媒または分散媒を用いて実施することもできる。また、
溶媒等を用いて反応させた場合、未反応の水溶性の遊離
酸が残留していても、溶媒分離時に除去できるので有利
である。溶融重合の場合でも、適当な溶媒で水溶性の遊
離酸を除去することができる。 前記の反応の進行に伴って反応物の粘度が上昇し、熱硬
化性樹脂(Bステージ樹脂)が得られるが、さらにこれ
を加熱して反応を進めると、不溶不融性の硬化体が生成
する。したがって、プリプレグ製造用のマトリックス樹
脂として使用するには、Bステージの段階で温度を下げ
て、反応を停止させる。この段階の樹脂は、未だ加熱溶
融性を有している。プリプレグのマトリックス樹脂とし
ては、70°Cにおける粘度が10,000〜30,0
00 cpsの範囲内であるものが好ましい。この状態
の樹脂は、100〜350°Cに加熱することによって
、容易に熱硬化物となる。 本発明においては、上述したように、得られた樹脂から
予め溶剤不溶分を除去しておくことが、傷のないホット
メルトフィルムを得るために重要である。溶剤不溶分の
除去は、樹脂を適当な有機溶剤に溶かし、濾過により固
形物を除去することにより行うことができる。この際に
使用する有機溶剤としては、T−ブチロラクトン、ニト
ロヘンゼン、ジオキサン、ジクロロメタンなどの極性有
機溶削が挙げられる。この後、濾液から溶媒を芸発等で
除去することにより、溶剤不溶分を含まない樹脂が得ら
れる。 本発明に用いる補強用繊維としては、炭素繊維、ガラス
繊維、金属繊維などの無機繊維、芳香族ポリアミド繊維
、ポリイミド繊維、ポリアミドイミド繊維を初めとする
有機繊維、さらには炭化珪素繊維、炭化チタン繊維、ボ
ロン繊維、アルミナ繊維など、製品に求められる特性に
応じていかなるものを使用してもよい。 補強用繊維の形態も、長繊維フィラメントを一方向に引
きそろえたロービング、クロス、不縁布などのシート状
のもの、さらにはチョツプドストランドマットなど、積
層体とすることができるものであれば特に制限はない。 プリプレグの製造は、上述したホットメルト法により行
う。即ち、予め溶剤不溶分を適当な方法で除去し、使用
した溶剤も除去した上記の縮合多環系芳香族樹脂を加熱
溶融させ、ホットメルト塗布により適当な離型シートに
塗工する。少なくとも片方がこの塗工ソートからなる二
枚の離型シートの間に補強用繊維を挟んだ積層体を形成
し、この積層体を加熱ロールの間に挟んで加熱・加圧し
、樹脂を溶融させて補強用繊維に含浸させる。冷却後、
通常は積層体をそのまま巻取り、プリプレグ製品として
保管する。離型シートは通常はプリプレグの使用時に剥
離する。 本発明のプリプレグは、プレス成形、オートクレーブ成
形、テープワインディング成形等、従来のエポキシ系プ
リプレグで用いられてきた各種の方法で積層することに
より成形できる。また、成形時にプリプレグを40〜8
0℃に加熱することにより、適当なタック性およびドレ
ープ性を付与することも可能である。 上述した各種成形により得られた積層品は、最後に17
0〜230℃の温度に4〜12時間加熱することにより
ポストキュア(後硬化)させることが好ましい。この熱
処理により架橋がさらに進み、積層品の耐熱性および機
械的特性が著しく向上する。 以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。 実施例において、部および%は、特に指定のない限り、
重量部および重量%である。 裏旌■上 縮合多環芳香族化合物としてナフタレン(NAP)を1
00部、架橋剤としてバラキシレングリコール(PXG
)を173部(PXG/NAP −[: 7+、比1.
6) 、酸触媒として架橋剤のヒドロキシメチル基と反
応性のあるβ−ナフタレンスルホン酸8.3部からなる
混合物を、110°Cに3時間加熱することにより、付
加縮合反応させて、Bステージ状態の樹脂を得た。この
樹脂は外観が褐色透明であり、70°Cにおける溶融粘
度が20,000 cps、数平均分子量が1 、00
0であった。 この樹脂をジクロロメタンに溶解し、得られた溶液を濾
過して、溶剤不溶分を除去した。次いで、ジクロロメタ
ン溶媒を蒸発により除去することによりホットメルト法
に適する樹脂を調製した。次にこの溶剤不溶分を含まな
い樹脂をホットメルト法により炭素繊維ロービングに含
浸させて、一方向炭素繊維プリプレグを得た。プリプレ
グ化は、樹脂含有量が38%になるように樹脂目付は量
を92g /w”に調整しながら行った。この際、離型
シートへの樹脂の塗工(製膜)工程は何ら問題なく、均
一できれいな樹脂フィルムが得られ、最終製品のプリプ
レグも良好であった。 このようにして得られたプリプレグを、成形後の厚さが
21111となる枚数だけ一方向に積層し、ホットプレ
スニヨリ100kg/CI!I2ノ圧力下、190℃で
30分間加圧加熱成形した後、オーブン中で200°C
で4時間ポストキュアを行い、成形板を得た。 得られた成形板から試験片を採取し、各種温度で曲げ強
度を測定した。試験結果を第1図に示す。 第1図から分かるように、このプリプレグ硬化物は耐熱
性に優れ、200℃を超える高温でもなお高強度を保持
していた。、また、このプリプレグは常温安定性にも優
れ、6力月以上常温(約23℃)に放置しても成形性(
樹脂の流れ性)に変化はなかった。 比Iは1L 実施例1と同様の方法で樹脂を合成し、この樹脂から、
溶剤不溶分を除去せずに、実施例1と同様にホットメル
ト法により炭素繊維ロービングに含浸させ、一方向炭素
繊維プリプレグの製造を試みた。しかしながら、樹脂の
塗工工程で樹脂中の不溶分のために樹脂フィルムに引っ
掻いたような傷が発生し、きれいな樹脂フィルムが得ら
れず、そのためプリプレグに目すきが生成し、良好なプ
リプレグが得られなかった。 1較1 市販のエポキシ樹脂A(ダウケミカル社製、D。 E、R,383) 65部と、別の市販エポキシ樹脂B
 (同社製、D、E、R,664U) 35部とを10
0″Cで撹拌混合した後、硬化荊としてジアミノジフェ
ニルスルホン(DO5) 6部およびジシアンジアミド
(DICY) 4部を加え、プリプレグ用エポキシ樹脂
を調製した。 このエポキシ樹脂を用いて、実施例1と同様にホットメ
ルト法により一方向炭素繊維プリプレグを製造したとこ
ろ、樹脂の塗工工程およびプリプレグ化工程共に何ら問
題なく、外観良好なプリプレグを得ることができた。 得られたエポキシ樹脂系プリプレグを、成形後の厚さが
2111Mとなる枚数だけ一方向に積層し、ホットプレ
スにより20 kg/cw+”の圧力下、160°Cで
30分間加圧加熱成形した後、オーブン中で180℃で
3時間ポストキュアを行い、成形板を得た。 得られた成形板から試験片を採取し、各種温度で曲げ強
度を測定した結果を第1図に示す。第1図から分かるよ
うに、このプリプレグ硬化物は常温では高強度を示すが
、高温下では強度が著しく低下した。 止較拠主 市販のポリイミド/T−800繊維プリプレグ(化成フ
ァイバーライト社製、H’lE 1066CN)を、成
形後の厚さが2mmとなる枚数だけ一方向に積層し、ホ
ットプレスにより100 kg/cm”の圧力下、27
0°Cで60分間加圧加熱成形した後、オーブン中で3
15℃で4時間ボストキュアを行い成形板を得た。 得られた成形板から試験片を採取し、各種温度で曲げ強
度を測定した結果を第1図に示す。第1図から分かるよ
うに、このプリプレグ硬化物は非常に耐熱性に優れ、3
00°Cを超える高温でもなお高強度を保持していた。 しかし、このプリプレグを常温(約23°C)で2力月
放置したところ、成形性(樹脂の流れ性)がかなり低下
した。また、このプリプレグはかなり襄価である。
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明のプリプレグは次の効果
を示す。 ■マトリックス樹脂として用いる縮合多環系芳香族樹脂
が耐熱性に優れているため、エポキシ樹脂に比べて著し
く優れた耐熱性を示し、200〜250°C程度の温度
までは充分に使用可能である。 ■マトリックス樹脂は、従来より耐熱性樹脂として使用
されてきたポリイミド樹脂等に比べて安価である。 ■可使期間が長く、常温で6力月以上と長期間安定に保
有することができる。 ■加熱成形温度は200°C前後でよく、ポリイミドを
マトリックス樹脂とするプリプレグの300°C以上に
比べて著しく低く、この面でも経済的に有利である。 ■樹脂から溶剤不溶分を予め除去しておくことにより、
ホットメルト法によるプリプレグ製造において、傷のな
い樹脂塗工フィルムを形成でき、目すきのない外観良好
なプリプレグを得ることができ、その結果、最終製品の
外観不良や強度低下が防止される。 以上の総合的な結果として、耐熱性および機械的特性に
優れたプリプレグを、比較的安価に、且つ作業性よく製
造することができ、耐熱性を必要とする用途への繊維強
化プラスチックの通用拡大に貢献するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例および比較例で得られたプリプレグ硬
化物の各種温度での曲げ強度を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 縮合多環芳香族化合物または縮合多環芳香族化合物と単
    環芳香族化合物との混合物からなる原料物質と、少なく
    とも2個のヒドロキシメチル基またはハロメチル基を有
    する芳香族化合物からなる架橋剤とを、前記原料物質も
    しくは架橋剤の少なくとも一方と反応性を有する有機ス
    ルホン酸化合物、または水不溶性の有機スルホン酸化合
    物もしくはスルホン酸基含有重合体を触媒として反応さ
    せて得た縮合多環系芳香族樹脂から、溶剤不溶分を除去
    することにより得られた樹脂を、ホットメルト法により
    補強用繊維に含浸させてなる、熱硬化性樹脂プリプレグ
JP32011490A 1990-11-22 1990-11-22 熱硬化性樹脂プリプレグ Expired - Lifetime JP2882044B2 (ja)

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