JPH04185650A - 樹脂粒子製造方法 - Google Patents

樹脂粒子製造方法

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JPH04185650A
JPH04185650A JP31937090A JP31937090A JPH04185650A JP H04185650 A JPH04185650 A JP H04185650A JP 31937090 A JP31937090 A JP 31937090A JP 31937090 A JP31937090 A JP 31937090A JP H04185650 A JPH04185650 A JP H04185650A
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JP
Japan
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particles
resin
acid
particle size
microdispersion
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Application number
JP31937090A
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English (en)
Inventor
Satoshi Maeda
郷司 前田
Yasunari Hotsuta
泰業 堀田
Yozo Yamada
陽三 山田
Koji Tanaka
孝二 田中
Hiroshi Ono
宏 小野
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は樹脂粒子に関するものである。さらに詳しくは
、艶消し剤、ブロッキング防止材、クロマトグラフィー
用坦体、薬剤用坦体、粉体塗料、ギャップ調整材、電子
写真用トナー、化粧品等として盛んに利用されてきてい
る樹脂粒子に関するものである。
(従来の技術) 従来、この様な用途に用いられる樹脂粒子として、「重
合造粒法」により作製される樹脂粒子を例示することが
できる。重合造粒法は、エマルジeン重合法、懸濁重合
法、シード重合法、分散重合法等に大別できる。
・エマルジーン重合法 エマルジeン重合法は、水中において、界面活性剤にて
安定化された重合性単量体のミセル中で重合を行い樹脂
粒子を得るものである。
エマルジeン重合法においては、シャープな粒子径分布
を存する粒子を得ることができる。しかしながら、安定
に存在しうるミセルの大きさにより粒径が決定されるた
めその粒径は約o、oi〜0.5μm程度の範囲に限ら
れ、およそ1μm以上の粒径を持つ粒子を得るすること
は不可能である。またミセルの安定化のために必須とな
る界面活性剤が作製された粒子表面に残存するため、得
られた樹脂粒子の使用範囲が限定されてしまう。
・懸濁重合法 懸濁重合法は、水と重合性単量体とを機械的に攪拌する
ことにより得られる懸濁系において、重合性単量体を重
合し粒子を得る方法である。
懸濁重合法において、安定した系での重合は容易ではな
い。また、粒子の大きさが、機械的な攪拌に依存するた
め均一な粒子径分布を持つ微細な重合体粒子を得ること
は難しい。このため懸濁重合においては、粒子の合一を
防止し、重合を安定化させるために懸濁安定剤を使用す
る。懸濁安定剤としては、一般に、難溶性の無機化合物
、例えば、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシ
ウム等の難溶性塩類、シリカ、カルシア、マグネシア、
酸化チタン等の金属酸化物、珪藻土、滑石、粘土、カオ
リン等の鉱物、およびそれらの混合物等、あるいは水溶
性混合物、例えば、ポリビニルアルコール、ゼラチン、
澱粉等が用いられる。
実際にはこれら懸濁安定剤を使用した場合においても、
!’It重合法により得られる粒子の粒径範囲はおよそ
数十μm以上であり、また粒子径分布もブロードなもの
となるため、重合後に分級等の操作が必要になる。
・シード重合法 シード重合法はこれらの問題点を解法すべく提案されて
いる重合法である。シード重合法は、他の方法により得
られた粒子をシード粒子とし、シード粒子を溶剤および
重合性七ツマ−にて膨潤させ、膨潤したシード粒子内に
て重合することによりシード粒子を大きく成長させる方
法である。
シード重合法においては、原理的には、適当なるシード
粒子を選択することにより、ソヤーブな粒子径分布を持
った粒子を得ることができ、また粒子の粒径は、シード
粒子と重合性単量体との膨潤率にて制御可能である。
シード重合法は元来、エマルジョン重合法により得られ
る粒子径範囲:0.01−0.5μmと懸濁重合法によ
り得られる粒子径範囲:数十μm以上の間の粒径を持つ
粒子を製造するために考案されたものである。したがっ
て、現実問題として、工業的にシード重合におけるシー
ド粒子と成り得る粒子はエマルシロン重合法により得ら
れた粒子、すなわちビニル系のポリマー粒子に限定され
る。
ビニル系ポリマー粒子を重合性七ツマ−により膨潤させ
ることは難しい。膨潤率は、シード粒子を構成するポリ
マーと膨潤に用いるモノマーとの相互作用、および、膨
潤した粒子の界面張力等とのバランスにより決定され、
実際にはせいぜい2〜10倍程度が限度となる。
すなわち、膨潤率を極端に大きくすることはできず、−
度に成長させることができる粒径範囲にはおのずと限界
がある。粒子径を10倍にすることは体積を1ooo倍
にすることに相当するため、シード重合でこれを実現す
るためにはシード重合を繰り返す必要がある。
・2段階膨潤シード重合法 2段階膨潤シード重合法は、シード粒子の膨潤率を大と
するために考案された方法である。2段階膨潤シード重
合法においては、まずシード粒子をオリゴマーないし水
難溶性の低分子量物質(:膨潤剤)等により膨潤させた
後に重合性モノマーにて膨潤させる。この方法によりシ
ード粒子の膨潤率を数千倍にまで上げることができる。
しかしながら2段階膨潤シード重合法により得られた粒
子には膨潤剤が残存するため、これらを除去する工程が
必須となる。
シード重合法はシャープな粒子径分布を有するミクロン
オーダーの樹脂粒子作製するという意味において優れた
方法ではあるが、以上の問題点がシード重合法を工業的
に成立させることを困難とさせている。
・分散重合法 分散重合法は、重合性モノマー、開始剤、安定剤を有機
溶媒に溶解し、重合を開始することにより、その初期段
階において発生したオリゴマーの凝集物を粒子核として
有機溶媒に不溶なポリマーの粒子を成長させる方法であ
る。
分散重合法はシャープな粒子径分布を有するミクロンオ
ーダーの樹脂粒子作製するという目的において優れた方
法ではあるが、有機溶媒を媒体に用いるためにマスプロ
ダクト化が難しく、樹脂粒子の工業的な生産方法として
は成立し難い。
瞭憤霧乾燥法 縮合系ポリマーのエマルシロン、ないしは、溶液を憤霧
乾燥することにより縮合系ポリマーの粒子を得ることが
できる。粒子径はエマルシロンないしは溶液の濃度と、
憤霧乾燥時に形成される霧滴の大きさを制御することに
よっである程度可能である。しかしながら霧滴の大きさ
を完全に揃えることは難しく、また霧滴の合一が生じる
ために得られる粒子の粒子径分布はブロードなものとな
る。
・塩析法 溶媒に溶解させた縮合系ポリマーを、ポリマーが不溶と
なる系に押しだすことにより析出させ、粒子化する方法
がある。具体的には、キトサン(多糖類跣導体の一種)
の酸性水溶液を塩基性水溶液中にノズルから吐出し、キ
トサンを析出・粒子化する方法等を例示することができ
る。この方法によれば平均的な粒子径を溶液の濃度によ
り制御することはある程度可能である。しかしながら個
々の粒子の大きさは吐出以後の機械的な条件に依存する
ため、粒子径分布はある程度ブロードなものとならざる
を得ない。
・溶媒除去法 有機溶媒に溶解させた縮合系ポリマーの溶液を、水に機
械的に懸濁させ、有機溶媒を徐々に揮発させることによ
り縮合系ポリマーの粒子を得る方法である。
この方法では懸濁重合法と同様、粒子の大きさが、機械
的な攪拌に依存するため均一な粒子径分布を持つ微細な
樹脂粒子を得ることは難しい。
参分散整形法 縮合系ポリマーを粉砕、分球した後に該ポリマーの非溶
媒中に分散し、ポリマーの軟化温度以上に温度を加える
ことにより球形化する方法が提案されている。しかしな
がら、微細な粉体を水に分散することは困難であり、分
散剤、懸濁安定剤等が必須となる。これらは作製された
粒子表面に残存するため、得られた樹脂粒子の使用範囲
が限定されてしまう。
さらには、粉砕された樹脂は不定形であるため、分級に
より実質的なマス(質量)を揃えることは困難である。
そのため粉体の水への分散が理想的に行なわれた場合に
おいても粒子径分布はある程度の広がりを持つ。実際に
は二次凝集している粉体を完全に分散することは困難で
あり、分散剤、懸濁安定剤等を用いて分散しても粒子の
整形中に粒子の合一が生ずるために粒子径分布はさらに
ブロードになる。また分散剤、懸濁安定剤等は作製され
た粒子表面に残存するため、得られた樹脂粒子の使用範
囲が限定されてしまう。
(発明が解決しようとする課題) 以上述べてきたように、エマルシロン重合法および懸濁
重合法においては、樹脂粒子の粒径範囲が限定され、か
つ、ブロードな粒子径分布を有する樹脂粒子しか得るこ
とができない。シード重合法および分散重合法において
は、シャープな粒子径分布を有する樹脂粒子を得ること
が可能である。
しかしながら、これらはマスプロダクト化が困難であり
、樹脂粒子を低コストに生産することは票実上不可能で
ある。
さらに、以上述べてきた「重合造粒法」すなわち、エマ
ルシロン重合、懸濁重合、シード重合、分散重合により
作製される樹脂粒子はその製造方法からも自明であるよ
うに「ビニル系ポリマー」に限定される。ポリエステル
、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド等に代表され
る縮合系ポリマーの樹脂粒子を「重合造粒法」によって
得ることは困難である。
従来の縮合系ポリマー粒子は、その製法において、特に
粒子の大きさが機械的な条件に依存するため、ブロード
な粒子径分布を有するものしか存在しなかった。
(課題を解決するための手段) 本発明者らはかかる状況に鑑み、シャープな粒子径分布
を有し、かつ任意の粒子径をもつ樹脂粒子の工業的生産
が可能な製造方法を得るべく鋭意研究を重ねた結果、次
なる発明に到達した。
すなわち本発明は、イオン性基含有樹脂の水系ミクロ分
散体の、安定化状態をくずし、ミクロ分散体の合体によ
る粒子を製造する方法において、水系ミクロ分散体に水
溶性高分子電解質を存在せしめ、ミクロ分散している樹
脂を可塑化状態となして、系の安定状態をくずすために
電解質等を添加することを特徴とする樹脂粒子製造方法
である。
本発明におけるイオン性基含有樹脂とは、イオン性基と
して、カルボキシル基、スルホン酸基、硫酸基、リン酸
基、水酸基もしくはそれらの塩(水素塩、金属塩)等の
アニオン性基、または第1級ないし第3級アミン基等の
カチオン性基テアリ、好ましくは、カルボキシル基、カ
ルボン酸アンモニウム塩基、スルホン酸基、スルホン酸
アルカリ金属塩基を含有する樹脂である。
イオン性基を含有する形態は特にこれを限定するもので
はないが、イオン性基を含有する化合物と樹脂とを混合
する方法、あるいは、樹脂にイオン性基を含有する化合
物を化学的に結合させる方法、あるいはイオン性基を分
子内に有する樹脂を用いる方法などを例示することがで
きる。本発明においてはイオン性基を含有する成分を共
重合、もしくはグラフト重合させた樹脂を用いることが
好ましい。
イオン性基の含有量は樹脂に対して概ね20〜1000
ミリ等量/1000gの範囲であり、好ましくは50〜
500ミリ等量/1000gである。
なお本発明における樹脂としては、特に限定される物で
はなく、ビニル系樹脂、あるいは、ポリエステル系、ポ
リアミド系、ポリイミド系、ポリペプチド系、ポリアミ
ノ酸系等のポリ縮合系樹脂、ポリウレタン系、ポリウレ
ア系等のポリ付加型樹脂、セルロース、キチン等の天然
高分子またはその誘導体(例えばキチン/キトサン系樹
脂、多糖類誘導体系樹脂、グルコマンナン系樹脂)系の
樹脂等を用いることができる。
本発明においては、ポリ縮合系樹脂を好ましく用いるこ
とができる。またさらに好ましくはポリエステル系樹脂
、またはポリウレタン系樹脂を用いることができる。
主構成成分となる樹脂はガラス転移温度が40℃以上で
あることが好ましく、さらには60℃以上であることが
より好ましい。主構成成分となる樹脂の軟化温度は80
〜150℃の範囲であることが好ましい。
イオン性基含有樹脂を可塑化させる方法としては、ガラ
ス転移温度、ないしは軟化温度以上に系の温度を上昇せ
しめる方法、あるいはイオン性基含有樹脂を可塑化させ
る働きをもつ溶剤を該イオン性基含有樹脂に含有させる
方法等を例示することができる。
本発明においては好ましくは系の温度制御により可塑化
させる方法を用いることができる。温度範囲としては概
ねガラス転移温度からガラス転移温度を50℃上回る湿
度までの範囲を好ましく用いることができる。より好ま
しくはガラス転移温度を25℃上回る温度までの範囲を
用いることができる。この場合必要であれば系を加圧下
におくこともできる。また実質的に樹脂のガラス転移温
度を下げる働きをもつ溶剤等を併用してもさしつかえな
い。
本発明における好ましく利用できるポリエステルは飽和
ポリエステル系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂のいず
れも用いることができる。本発明における特に好ましい
ポリエステル樹脂とは、主として、ジカルボン酸樹脂と
グリコール成分とからなる。
ジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、オルソフタル酸、1.5−ナフタル酸など
の芳香族ジカルボン酸、p−オキシ安息香酸p−(ヒド
ロキシエトキシ)安息香酸などの芳香族オキシカルボン
酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸
、ドデカンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸、フマ
ール酸、マレイン酸、イタコン酸、ヘキサヒドロフタル
酸、テトラヒドロフタル酸、等の不飽和脂肪族、および
、脂環族ジカルボン酸等を用いることができる。
酸成分としては必要によりトリメリット酸、トリメシン
酸、ピロメリット酸等のトリおよびテトラカルボン酸を
少量含んでも良い。
グリコール成分としては、例えば、エチレングリコール
、プロピレングリコール、1.3−プロパンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ベンタンジオール、
i、e−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、
ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2,
2.4−トリメチル−1,3−ベンタンジオール、1.
4−シクロヘキサンジメタツール、スピログリコール、
1゜4−フェニレングリコール、1.4−フェニレング
リコールのエチレンオキサイド付加物、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチ
レングリコール等のジオール、ビスフェノールAのエチ
レンオキサイド付加物およびプロピレンオキサイド付加
物、水素化ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加
物、脂環族ジオールオよびプロピレンオキサイド付加物
等を用いることができる。
これらの他、必要により、トリメチロールエタン、トリ
メチロールプロパン、グリセリン、ペンタニルスリトー
ル等のトリオールおよびテトラオールを少量含んでも良
い。また、ポリエステルポリオールとして、ε−カプロ
ラクトン等のラクトン類を開環重合して得られる、ラク
トン系ポリエステルポリオール類を含んでもよい。
本発明において好ましいポリエステルは酸成分として主
としてベンゼンジカルボン酸を用いたものである。また
特に染料着色が行われる場合には、酸成分としてテレフ
タル酸とイソフタル酸を80mo1%以上含むポリエス
テル系樹脂を用いることが好ましい。
本発明において好ましいポリエステルはグリコール成分
として主として脂肪族ジオールを用いたものである。
本発明において好ましいポリエステルはグリコール成分
として主として脂肪族ジオールを用い、グリコール成分
の20mo1%を越えない範囲程度に芳香族ジオール、
脂環族ジオールを用いたものである。
ポリエステル、ポリウレタン等の縮合系ポリマーに共重
合可能なスルホン酸金属塩基含有化合物としては、スル
ホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホ
フタル酸、4−スルホナフタレン−2,7ジ力ルボンM
、5C4−スルホフェノキシフイソフタル酸等の金属塩
をあげることができる。金属塩としてはL I N N
 a N K z M g 1Ca N Cu N F
 e等の塩があげられ、特に好ましいものはNa塩であ
る。
縮合系ポリマーがポリエステル系樹脂である場合には、
5−ナトリウムスルホイソフタル酸を用いることが好ま
しい。
本発明におけるミクロ分散とは、電気二重層の形成によ
る安定なるミセルを形成することにより水に分散する状
態を意味し、一般にはエマルシロン、ないしはコロイド
状態での分散を意味するものである。ミクロなる表現は
1μm以下の、好ましくは0.5μm以下の粒子系を意
味する。
電気二重層は、その維持が可能な面積が、電気二重層を
形成するイオンの量に依存する。したがって、系内に存
在する「電気二重層を形成しうるイオン量」と「分散さ
れる樹脂の量」とが規定されれば、安定的に分散しうる
樹脂のミセルの大きさを導くことができる。
このようなミクロ分散は一般には分散剤の作用によるも
のが知られている。分散剤としてはアニオン系、カチオ
ン系が知られている。これらの他にノニオン系分散剤に
よる分散安定状態も存在する。また本発明に用いられる
イオン性基含有樹脂は、それ自信の持つイオン性基の解
離により自律的な分散安定状態を示す。
本発明の水溶性高分子電解質は、水酸基、スルホン酸基
、またはスルホン酸塩の基、カルボキシル基、カルボン
酸塩の基、リン酸基、リン酸塩の基から選択される少な
くとも1種以上の官能基を含有する高分子水溶性化合物
であって、水系ミクロ分散体の安定性を損なわない範囲
において、あらかじめ水系ミクロ分散体中に存在せしめ
ることに特徴がある。
これら水溶性化合物としては水酸基量を調整されたセル
ロース、キチン、キトサン、グルコマンナン等のポリサ
ッカライド類、ポリビニルアルコール類、リグニンスル
ホン酸およびその塩、ポリスチレンスルホン酸およびそ
の塩、ナフタリンスルホン酸のホルマリン縮合物および
その塩、などのポリスルホン酸ならびにその塩、ポリア
クリル酸およびその塩等のポリカルボン酸類、あるいは
、アクリル酸とスチレンスルホン酸の共重合体およびそ
の塩等を用いることができる。
これらの内、カルボキシル基とスルホン酸またはその塩
の基の両方を有する水溶性高分子電解質を用いることが
好ましい。
これらカルボキシル基およびスルホン酸基と塩を作るカ
チオンとしてはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属
イオン、アンモニウム系イオンが好ましいアルカリ金属
イオンとしてはナトリウム、カリウムが特に好ましい。
また特にアンモニウム系イオンでは、アンモニウム、メ
チルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチル
アンモニウム、エチルアンモニウム、ジエチルアンモニ
ウム、トリエチルアンモニウム等を用いることができる
。また、これらの他、2−アミンエタノール、2−N、
N−ジメチルアミノエタノール、2−N、N−ジエチル
アミノエタノール、2−N、N−ジプロピルアミノ(メ
タ)エタノール、2−N、t−ブチルアミノエタノール
、2− (4−モルホリノ)−エタノール、サラにこれ
らの(メタ)アクリル酸エステル、具体的には2−アミ
ノエチル(メタ)アクリレート、2−N、N−ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、2−N、N−ジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−N、N−
ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−N
、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−
(4−モルホリノ)−エチル(メタ)アクリレート、2
−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、アミノスチレ
ン等を用いることができる。
本発明においては、水溶性高分子電解質として、アクリ
ル酸とスチレンスルホン酸ナトリウムとの共重合体を用
いることがとくに好ましくX0本発明における高分子電
解質の高分子の意味は分子量が200以上、好ましくは
300以上の意味である。
かかる水溶性化合物は水系ミクロ分散体の安定性が保た
れる範囲において、その存在量は限定されるものではな
い。水系ミクロ分散体の安定性を保つことができる範囲
は、イオン性基含有樹脂の種類、イオン性基当量、濃度
などにより異なるため一概に規定することは困難である
が、概ね水系ミクロ分散体の30重量%が上限であり、
下限は1.0重量%である。
本発明においては、あらかじめ、水溶性高分子電解質の
添加により水系ミクロ分散体の安定性が損なわれる臨界
濃度をもとめ、その70〜95%、好ましくは80〜9
0%の濃度にあらかじめ水溶性化合物を存在せしめる方
法が効果的である。
本発明における系の安定状態をこわす電解質としては水
中においてイオン解離する化合物を意味し、水溶性の無
機塩、あるいはイオン性基含有水溶性高分子の塩、等を
例示することができる。好ましくはアルカリ金属イオン
、アルカリ土類金属イオン、アンモニウムイオンと、ハ
ロゲンイオン、硫酸イオン、アニオン性基含有水溶性ポ
リマーとの塩等を用いることができる。
かかる電解質は系内の均一性を保持する目的からも、水
系ミクロ分散体を攪拌下に、比較的希薄な水溶液にて供
給することが好ましい。
水系ミクロ分散体の固形分濃度は概ね5〜60重量%、
さらには15〜40重量%の範囲が好ましい。かかる固
形分濃度の下限に満たない場合にはミクロ分散粒子どう
しが出会う確率か低下するために粒子の合体成長が起こ
りにくい場合がある。
またかかる固形分濃度の上限を越えた場合においては系
の均一性を保つことが困難になる場合がある。
本発明においては、水系ミクロ分散体中にあらかじめ、
顔料、添加剤などの添加成分を分散共存化させ微粒子の
合体と同時に粒子内に取り込むことができる。
また本発明においては、水系ミクロ分散体中にあらかじ
め、染料を存在せしめることにより微粒子の合体と同時
に染色を行なうこともできる。
以下に実施例を示し、本発明をさらに詳細に説明するが
、本発明はこれらになんら限定される物ではない。なお
、実施例、比較例中に樹脂の物性は以下の方法により測
定した。
・融点、ガラス転移点 示差走査型熱量計(島津製作所製)により、昇温速度1
0℃/分にて測定した。
・軟化点 JIS  K2351に従って測定した。
・数平均分子量(蒸気圧法) 分子量測定装置(日立製作新製)により測定した。
また粒子の平均粒子径、粒度分布、真球度、真球度分布
は、粒子の走査電子顕微鏡写真を画像処理することによ
り求めた。
(実施例) (ポリエステル樹脂の合成) 温度計、攪拌機を備えたオートクレーブ中に。
ジメチルテレフタレート    94 重量部、ジメチ
ルイソフタレート    95 重量部、エチレングリ
コール      89 重量部、ネオペンチルグリコ
ール    8o  重ii、および 酢酸亜鉛           0.1重量部を仕込み
120〜230″Cで120分間加熱してエステル交換
反応を行った。次いで、 5−ナトリウムスルホイソフタル酸 6.7重量部゛を
加え、220〜230℃で60分間反応を続け、さらに
、250℃まで昇温した後、系の圧力1〜10mmHg
として60分間反応を続けた結果、共重合ポリエステル
樹脂(A1)を得た。
得られた共重合ポリエステル樹脂(A1)の分子量は2
700、スルホン酸金属塩基は118m当量/1000
gであった。スルホン酸金属塩基の量は共重合ポリエス
テル樹脂中の硫黄潤度の測定により求めた。また、共重
合ポリエステル樹脂(A1)の組成はNMR分析の結果
、酸成分として、 テレフタル酸          48.5M0L%イ
ソフタル酸          49.0M0L%5−
ナトリウムスルホイソフタル酸 2.5M0L%、アル
コール成分として、 エチレングリコール       61.0M0L%ネ
オペンチルグリコール     39.0M0L%であ
った。以下同様にして、表1.に示す共重合ポリエステ
ル樹脂(A2)〜(A5)を合成した。
(水系ミクロ分散体の調製) 得られた共重合ポリエステル樹脂(A1)〜(A5)そ
れぞれにつき、共重合ポリエステル樹脂34重量部、ブ
チルセロソルブ10重量mを110℃にて溶解した後8
0℃の水56部を添加し、粒子径約0.1μmの共重合
ポリエステル樹脂の水系ミクロ分散体(Bol)〜(B
 o5 )を得た。さらに得られた水系ミクロ分散体を
蒸留用フラスコに入れ、留分温度が100℃に達するま
で蒸留し、冷却後に水を加え固形分濃度を38%とした
。[:(Bl)〜(B5)) (造粒実施例1) 温度計、コンデンサー、攪拌羽根を備えた四つ口の1リ
ツトルセパラブルフラスコに、得られた共重合ポリエス
テル水系分散体(BOI)を270重量部(固形分38
重量%)、タフチックAD(日本エクスラン社製商品名
ニアクリル酸とスチレンスルホン酸ナトリウムが70 
: 30重量比の共重合体)8重量部を入れ、撹拌しな
がら70’Cまで昇温した。次に塩化ナトリウム1.5
5重量部を溶解した脱イオン水26重量部を40分間に
わたり滴下し、さらに180分間70℃を維持した状態
にて攪拌を続けた。その結果、共重合ポリエステル水系
分散体に存在したサブミクロンオーダーの粒子径の共重
合体は粒子成長し、平均粒径りが6.5μm1o、5D
 〜2Dの範囲の粒子径を有する粒子の占有率79重量
%であるポリエステル粒子を得た。以下同様に水系ミク
ロ分散体(B o2 )〜(B、5)についても造粒を
行なった。結果を表2.に示す。
(造粒実施例2) 温度計、コンデンサー、攪拌羽根を備えた四つ口の1リ
ツトルセパラブルフラスコに、得られた共重合ポリエス
テル水系分散体(Bl)270重量部(固形分38重量
%)、アクリル酸/スチレンスルホン酸ナトリウム共重
合体(タフチックAD[日本エクスラン工業製コ)8重
量部を入れ、攪拌しながら70°Cまで昇温した。次に
塩化ナトリウム1.55重量部を溶解した脱イオン水2
6重量部を40分間にわたり滴下し、さらに180分間
70℃を維持した状態にて撹拌を続けた。その結果、共
重合ポリエステル水系分散体に存在したサブミクロンオ
ーダーの粒子径の共重合体は粒子成長し、平均粒径りが
6.3μms 0 、5 D〜2Dの範囲の粒子径を有
する粒子の占有率91重量%であるポリエステル粒子を
得た。以下同様に水系ミクロ分散体(B2)〜(B5)
についても造粒を行なった。結果を表2.に示す。
(造粒実施例3) 温度計、コンデンサー、攪拌羽根を備えた四つ口の1リ
ツトルセパラブルフラスコに、得られた共重合ポリエス
テル水系分散体(Bl)260重量部(固形分38重量
%)、ポリアクリル酸5重量部を入れ、撹拌しながら7
0℃まで昇温した。
次に塩化ナトリウム1.55重量部を溶解した脱イオン
水26重量部を40分間にわたり滴下し、さらに180
分間70°Cを維持した状態にて攪拌を続けた。その結
果、共重合ポリエステル水系分散体に存在したサブミク
ロンオーダーの粒子径の共重合体は粒子成長し、平均粒
径りが6.5μm10.5D〜2Dの範囲の粒子径を宵
する粒子の占有率82重量%であるポリエステル粒子を
得た。
以下同様に水系ミクロ分散体(B2)〜(B5)につい
ても造粒を行なった。結果を表2.に示す。
(造粒実施例4) 温度計、コンデンサー、攪拌羽根を備えた四つ口の1リ
ツトルセパラブルフラスコに、得られた共重合ポリエス
テル水系分散体(Bl)260重量部(固形分38重量
%)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5重量部
を入れ、攪拌しながら70℃まで昇温した。次に硫酸ナ
トリウム3゜0重量部を溶解した脱イオン水26重量部
を40分間にわたり滴下し、さらに180分間70℃を
維持した状態にて攪拌を続けた。その結果、共重合ポリ
エステル水系分散体に存在したサブミクロンオーダーの
粒子径の共重合体は粒子成長し、平均粒径りが5.4a
m10.5D 〜2Dの範囲の粒子径を有する粒子の占
有率74重量%であるポリエステル粒子を得た。以下同
様に水系ミクロ分散体(B2)〜(B5)についても造
粒を行なった。結果を表2.に示す。
表1.ポリエステル樹脂 表2.造粒結果 (実施例1のみ、B1はB。1・・・B5はB。5であ
る。)(発明の効果) 本発明のイオン性基含有樹脂をミクロ分散した水素媒体
に、高分子電解質の存在下に、電解質を添加することに
より、従来の塩析のように、不均一な凝集が生ぜずにミ
クロ分散体が、適当に合体した実質球状でシャープな分
布のミクロ粒子を得ることができる。
特許出願人  東洋紡績株式会社

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)イオン性基含有樹脂の水系ミクロ分散体の、安定
    化状態をくずし、ミクロ分散体の合体による粒子を製造
    する方法において、水系ミクロ分散体に水溶性高分子電
    解質を添加することを特徴とする樹脂粒子製造方法。
JP31937090A 1990-11-21 1990-11-21 樹脂粒子製造方法 Pending JPH04185650A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006206449A (ja) * 2005-01-25 2006-08-10 Pharma Polytech:Kk コーティング用粉末、その製造方法及び該コーティング用粉末含有製剤

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