JPH0418548B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、支持台を有するオフセツト印刷用版
板の曲げ装置であつて、前記支持台に、互いに反
対側に位置する端面側においてそれぞれ１つの曲
げビームがヒンジ結合されており、さらに版板を
両端面側の範囲で支持面に押付ける、版板のため
の降下可能な押え部材と、規定の版板寸法で版板
両端部を見当合せして曲げるための位置決め部材
とを備えている形式のものに関する。

従来の技術 前述の形式の公知の曲げ装置のばあいには（ド
イツ連邦共和国特許出願公開第2028249号明細
書）、版板を規定の版板寸法で正確に曲げること
ができる。曲げる以前に版板を整合するために、
公知の構成においては位置決めレールもしくは位
置決めピンが使用され、従つて曲げられて完成し
た版板は常に、版板上に存在する画像の見当合せ
に対して同じ位置を占めている。次に、完成され
た版板が版胴に緊締されると、接線方向の応力が
版銅にある程度の伸びを生ぜしめることになる。
係合する緊締機構において、伸び力は発生応力に
相応し、従つて緊締工程後に、版板の版胴への良
好な座着が得られる。近代の緊締機構のばあいに
は、常に同じ応力を得るために版板は、純理論的
な巻付けに要する長さより幾分か短くなるように
縁を曲げられる。

近代の印刷機のばあいには種々のタイプの版板
が使用されるので、たとえばアルミニウム版板、
バイメタル版板あるいは類似のものが使用される
ので、オフセツト版板を曲げるために公知の装置
を使用すると、版板を緊締するばあいに縁を曲げ
られた版板の片側が引きちぎられてしまう。この
ことは、たとえば曲げ装置が、高い弾性度を有し
ている版板のために設計されているのに、それを
低い弾性度の版板を曲げるために使用したばあい
に生じる。これとは逆に、低い弾性度の版板のた
めに設計された曲げ装置を、高い弾性度の版板に
使用すると、版胴への良好な座着がもはや保証さ
れなくなる。

発明の課題 本発明の課題は、たとえば近代の見当合せ機構
に使用されるような係合する緊締機構で版板を見
当合せして固定することができ、しかもこのばあ
い版板を損傷又は破壊せずに、それにもかかわら
ず版板の版胴への均一な良好な座着を保証するよ
うに固定することができるようなオフセツト印刷
用版板の曲げ装置を提供することである。

問題を解決するための手段 前述の課題を解決するために講じた手段は、曲
げるべき版板両端部の間に支持台に対して平行な
偏心軸が設けられており、この偏心軸が、該偏心
軸の回転によつて支持台から版板平面内で運動可
能である偏心的な周面を有していることである。

特許請求の範囲の従属項には本発明による有利
な実施態様が示されており、たとえば特許請求の
範囲第２項に記載された偏心軸は、曲げ縁の長さ
を微妙に変化させることができ、かつハンドルを
用いることによつて特殊なタイプの版板に調節す
ることができる。

発明の効果 本発明によつて得られる利点は、簡単な手段に
よつて、及び時間のかかる調整作業なしに、曲げ
るべき種々異なるタイプの版板の長さを版板にお
ける固有の伸びに応じて調節することができるこ
とである。使用者は、規定の版板を使用するばあ
いに、この版板タイプのために十分な長さ、すな
わち十分な緊締を得るように、変位するそれぞれ
の寸法を予め選ぶだけでよい。このばあい個々の
種類の版板長さの差は、極めてわずかに、つまり
数分の１mmにしかならないように考慮されてい
る。

実施例 第１図及び第２図に示された曲げ装置は、支持
台１と降下可能な押え部材２とから成つており、
支持台と押え部材との間に版板３が締込まれる。
版板が見当合せされて載せられるために周知の位
置決め部材が設けられているが、これは図示され
ていない。版板の互いに反対側に位置する端面側
において、曲げビーム４が支持台１にヒンジ結合
されており、該曲げビームは、図示の一点鎖線で
示すように上方の出発位置を占めることができ
る。版板を挿入した後に、曲げビーム４が下方へ
運動せしめられかつこのことによつて版板端部
５，６が支持台１の角隅形状に相応して下方へ曲
げられる。第２図に示す実施例のばあいには、曲
げられた版板の両端部相互間の寸法が、支持台１
によつて規定される寸法に相応する。このことに
よつて版板両端部５，６は互いに正確に平行に延
びかつ版胴への純理論的な巻付け長さに要する長
さより幾分か短い寸法で曲げられる。版板を版胴
に緊締する際に版板の伸びのために必要な緊張力
によつて接線方向の応力が版板に及ぼされ、この
応力が版板の十分な固定及び版胴への有利な座着
を保証する。

支持台１のほぼ中央に、偏心軸７の形状の調節
部材が設けられており、この調節部材は支持台１
に対して平行に延びている。偏心軸７の回転によ
つて、偏心軸の偏心された周面８が支持台１の平
面より程度の差こそあれ持上げられ、従つて新し
い版板３を支持台に載せて押え部材２によつて締
込むさいに版板は直線から変位される。このため
に押え部材２には切欠き部９が設けられている。
版板３の直線からのこのような変位により、支持
台１上の版板の曲げられた両端部相互間の距離が
延長される。それ自体わずかなこのような偏位に
より、版胴に固定された版板の伸びを減少させる
ことができる。

第３図において、縦座標に接線方向の応力Ｆ
が、横座標に伸び距離Δ_sが示されている。直線ε₁
はたとえばバイメタル版板の応力が増加するさい
の伸びの増加を示し、直線ε₂はアルミニウム版板
の伸び特性を示す。ライン１０は理想の応力を示
し、このラインを見れば、伸び距離Δ_sは両タイ
プの版板で異なる長さであることが明らかにわか
る。

第４図は、支承台１２に支承されている偏心的
にずらされたピン１１を有する偏心軸７を示して
おり、前記支承台は支持台１と一緒に基台１３に
固定されている。ピン１１の延長部１４にハンド
ル１５が固定されており、ハンドルによつて偏心
軸７を微妙に回転させることができる。さらにこ
の延長部１４には、目盛り１７を有する円板１６
が固定されていて、目盛り１７は矢印１８によつ
てその都度の調節位置を示す。位置１９はたとえ
ばアルミニウム版板のために設けられており、位
置２０はバイメタル版板のために設けられてい
る。故意でない調節を避けるために、弾性的に支
持された球状係止部材２１が設けられている。

【図面の簡単な説明】

第１図は変位された版板を有する曲げ装置の側
面図、第２図は最低の長さで曲げられた版板を有
する曲げ装置の側面図、第３図は種々の版板のた
めの伸びを示す線図、第４図は偏心軸の部分縦断
面図、第５図は目盛りを有する偏心軸の端面図で
ある。 １……支持台、２……押え部材、３……版板、
４……曲げビーム、５，６……版板端部、７……
偏心軸、８……周面、９……切欠き部、１０……
ライン、１１……ピン、１２……支承台、１３…
…基台、１４……延長部、１５……ハンドル、１
６……円板、１７……目盛り、１８……矢印、１
９，２０……位置、２１……球状係止部材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 支持台を有するオフセツト印刷用版板の曲げ
   装置であつて、前記支持台に、互いに反対側に位
   置する端面側においてそれぞれ１つの曲げビーム
   がヒンジ結合されており、さらに版板を両端面側
   の範囲で支持面に押付ける、版板のための降下可
   能な押え部材と、規定の版板寸法で版板両端部を
   見当合せして曲げるための位置決め部材とを備え
   ている形式のものにおいて、曲げるべき版板両端
   部５，６の間に支持台１に対して平行な偏心軸７
   が設けられており、この偏心軸７が、該偏心軸の
   回転によつて支持台１から版板平面内で運動可能
   である偏心的な周面８を有していることを特徴と
   するオフセツト印刷機用の曲げ装置。 ２ 支持台１に、該支持台に対して平行に偏心軸
   ７が設けられており、偏心軸の偏心的に回転され
   る周面８が版板３と接触しており、従つて偏心軸
   ７の回転時に版板３が回転距離に相応して直線か
   ら変位されるようになつている特許請求の範囲第
   １項記載の曲げ装置。 ３ 偏心軸７がハンドル１５によつて回転可能で
   ありかつ目盛り１７によつて調節可能である特許
   請求の範囲第２項記載の曲げ装置。