JPH04183098A - スピーカー用フリーエツジコーン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、スピーカー用振動板、及び該振動板の少なく
とも外周部に接着されたエツジから成るスピーカー用フ
リーエッンコーンに関する。

従来の技術及び発明が解決しようとする問題点現在使用
されているスピーカー用エツジコーンを大別すると、エ
ツジとスピーカー用振動板とが同一材質で一体に作られ
たフィクスドエツジコーンと、エツジとスピーカー用振
動板を別々に作りこれらを貼合わせて一体としたフリー
エツジコーンとがある。最近のハイファイ用スピーカー
ユニットにはフリーエツジコーンが主に使用されている
。

スピーカー用振動板の外周部に設けられたエツジは、ボ
イスコイルや振動板等の振動系部品を正しい位置に保持
する支持機能、振動板の前後で生じる音の音響的短絡を
防止する機能、ボイスコイルに発生する振動をエツジで
反射させない音響的終端としての機能を有する。このよ
うな機能を果すエツジに要求される性能は、 ａ）　振動板の振動軸方向には十分に高いコンプライア
ンスを有すること ｂ）　振動板の横方向の動きには十分な剛性を有するこ
と Ｃ）　大振幅領域まで駆動系−変位特性の直線性が良好
なこと ｄ）　異常輻射の原因になるエツジ共振や反転振動を起
こさないこと ｅ）　振動系部品として軽量であることなどが挙げられ
る。

スピーカー用フリーエツジコーンのエツジに使用される
材質としては、従来、フェノール系樹脂やメラミン系樹
脂を含浸し更にアクリル系樹脂やＮＢＲ等で目止めを施
した紙、織布又は不織布、プラスチックフィルム、発泡
ウレタン等のプラスチックシート、鹿革や山羊革等の猛
した皮革、ゴムのノート等が挙げられる。これらの中で
も、織布及び発泡ウレタン７−トが多（使用されている
。

布製エツジは、適度の剛性を有し振動系部品が軽量であ
るという上記の要求性能は満足するものの、布の厚さが
薄く音響振動の内部損失が低いためにエツジ共振や反転
振動を起こしやすく、大振幅領域において駆動カー変位
特性が非線形になるという問題点があり、布製エツジを
使用したスピーカーからの音に歪みが多くなる。この問
題を解決するために、従来、粘弾性の大きいエツジ塗料
をエツジ表面に塗布している。しかしながらこのような
解決方法は、製造工程が増し、製造コストの上昇を招く
。又、織布を使用する場合には、布は縦糸、横糸で織ら
れているため方向性があり、これがスピーカーからの音
の濁りを生じさせる原因となっている。更には、完成し
たスピーカー用フリーエツジコーンのエツジには布の織
目が明確に認められるため、外観上好ましいものではな
い。

発泡ウレタンシート製エツジは、エツジ共振や反転振動
を生じに＜＜、大振幅領域における駆動カー変位特性の
直線性もよく、織布製エツジで問題となる材料に起因す
る方向性もな（、織布製エツジの上記欠点を解決し、ス
ピーカーの音質は向上する。しかしながら、発泡ウレタ
ンノート製エツジは、剛性、長期間の使用による脆化が
発生するといった耐久性、耐候性、耐湿性、吸水性、防
水性、通気性に難点がある。従って発泡ウレタンシート
製エツジを使用したスピーカーの用途は、主に室内用ス
ピーカーやラジカセ等に限られている。自動車に搭載さ
れるスピーカーとしての使用は、その苛酷な環境条件か
ら耐湿性、防水性を強く要求されるため、不適切である
といわれている。

また、発泡ウレタンシート製エツジを使用するフリーエ
ツジコーンは、 （１）厚さ約１０ｍｍの未処理の発泡ウレタンシートを
打ち抜き加工する。

（２）加圧加熱して厚さ約０．７〜０．８ｍｍのエツジ
用部材に賦形する。

（３）エツジ用部材のスピーカー用振動板との貼り合わ
せ部分に接着剤を塗布した後、エツジ用部材とスピーカ
ー用振動板とを加熱接着する。

という工程で通常製造される。製造コストの面からは、
上記（２）及び（３）の工程を一工程とすることが望ま
しい。

従って、本発明の目的は、上記ａ）〜ｅ）に述べた要求
性能を満たし、従来の発泡ウレタンノート製のエツジの
難点を克服した新規の発泡ウレタンノート製のエツジを
有するスピーカー用フリーエツンコーンを提供すること
にある。

更に、本発明の目的は、容易に且つ安価に製造し得るス
ピーカー用フリーエッンコーンを提供することにある。

問題点を解決するための手段 上記の目的は、本発明により、スピーカー用振動板、及
び該振動板の少なくとも外周部に接着されたエツジから
成るスピーカー用フリーエツジコーンであって、該エツ
ジは少な（とも一方の表層に熱可塑性樹脂を含んだ発泡
ウレタンシートから成ることを特徴とするフリーエツジ
コーンによって達成される。本明細書において、発泡ウ
レタンノートの「表層」とは、発泡ウレタンシートの表
面から厚さ方向にある程度の厚さを有する層を指す。

本発明のスピーカー用フリーエツノコーンは、少なくと
も一方の表層に熱可塑性樹脂を含浸又はコーティングし
た発泡ウレタンシートから、例えば打ち抜き加工によっ
てエツジ用部材を調製し、スピーカー用振動板の少なく
とも外周部に該エツジ用部材の該一方の表層を接触した
状態で加圧加熱し、スピーカー用振動板とエツジ用部材
とを接着させることにより製造される。加圧加熱は成形
金型内で行うことが好ましく、これによって、エツジの
賦形、エツジ用部材とスピーカー用振動板の接着を同時
に行うことができる。

本発明のスピーカー用エツジは、発泡ウレタン製であり
、該エツジの少なくとも一方の表層は熱可塑性樹脂を含
んで成ることを特徴とする。

スピーカー用エツジの素材は、本発明のよれば、熱可塑
性樹脂を少なくとも一方の表層に含浸又はコーティング
して成る発泡ウレタンノートである。

スピーカー用振動板の材料は、各種の処理を施した紙及
び混抄紙、布、各種プラスチック、ゴム、金属、各種複
合材等、従来から使用されている材料とすることができ
る。

スピーカー用振動板の形状は、コニカルコーン（ストレ
ート・コーン）、カーブドコーン、バラポリツクコーン
、ハイカット形コーン、ダブルコーン、頂部加工なしコ
ーン、折返しコーン、コニカル・ドーム付コーン、偏心
形コーン等、従来の形状とすることができる。又、スピ
ーカー用振動板には、片面あるいは両面にコルゲーショ
ンを付けることがてきる。

使用する発泡ウレタンシートとしては、軟質タイプが適
している。発泡状態は連続気泡状であっても独立気泡状
であってもよい。シートの厚さは、スピーカー用フリー
エツジコーンの仕様により適宜選択することができる。

熱可塑性樹脂は、いかなる樹脂とすることもできるが、
自己架橋型の熱可塑性樹脂が望ましい。

例えば、アクリル樹脂、ウレタン系樹脂、ＮＢＲ。

ＳＢＲ等の使用が適している。

エツジは、スピーカー用振動板の少なくとも外周部に接
着されている。即ち、エツジの内周部が、スピーカー用
振動板の外周部全てに亙って且つスピーカー用振動板の
中心方向に向かって所定の距離だけスピーカー用振動板
の外端から延びた状態で、エラ７の内周部とスピーカー
用振動板の外周部が接着されていればよい。あるいは、
エツジの内周部がスピーカー用振動板の全域を覆ってい
てもよい。

エツジの形状は、フラットエツジ、コルゲーテッドエツ
ジ、アップロールエツジ、ダウンロールエツジ、Ｖエツ
ジ、切れ目付きエツジ等、従来のエツジ形状とすること
ができる。

以下、図面を参照して本発明を更に詳細に説明する。

第１図は、本発明のスピーカー用フリーエツジコーン１
の斜視図である。スピーカー用フリーエツジコーン１は
、エツジ１０とスピーカー用振動板２０からなる。

第２図は、第１図の線■−■に沿ったスピーカー用フリ
ーエツンコーン１の断面図である。例示として第２図に
示すエツジ１０の形状はダウンロールエツジであり、ス
ピーカー用振動板２０の形状はカーブドコーンである。

エツジ１０は、発泡ウレタンシート１２と、該シート１
２の一方の表層１４に含浸された熱可塑性樹脂とから成
る。エツジ１０の外周部１６はスピーカーのフレーム（
図示せず）に固定される。エツジの一部拡大断面図を第
２Ａ図に示す。

第３Ａ乃至り図には、各種のエツジ形状を有する、第２
図とは別の本発明のスピーカー用フリーエツジコーンの
一部断面図を示す。エツジ形状が、第３Ａ図はフラット
エツジを、第３Ｂ図はコルゲーテッドエツジを、第３Ｃ
図はアップロールエツジを、第３Ｄ図はＶエツジを、そ
れぞれ示す。又、第３Ｅ図は切れ目１８の付けられた切
れ目付きエツジを有する本発明のスピーカー用フリーエ
ツジコーンの斜視図である。

第４Ａ乃至３図は、各種の形状を有するスピーカー用振
動板の外形を概略図にて示す。第４Ａ図はコニカルコー
ン（ストレート・コーン）を、第４Ｂ図はバラポリツク
コーンを、第４Ｃ図はハイカット形コーンを、第４Ｄ図
はダブルコーンを、第４Ｅ図は頂部加工なしコーンを、
第４Ｆ図は折返しコーンを、第４Ｇ図はコニカル・ドー
ム付コーンを、第４Ｈ図は偏心形コーンを、第４１図は
片面コルケーンヨン付きのカーブドコーンを、第４Ｊ図
は両面コルケーション付きのカーブドコーンを、それぞ
れ示す。

実施例 以下に述べる方法に従って本発明のスピーカー用フリー
エツジコーンを製造した。

平均厚さ０．３ｍｍのコーン紙から成る第２図に断面を
示すカーブドコーン形状のスピーカー用振動板２０を用
意した。スピーカー用振動板２０の外径及び内径をそれ
ぞれ７０ｍｍ、２１ｍｍとした。

平均厚さ約１０ｍｍの軟質発泡ウレタンシートの片面に
以下の組成から成るコート液を塗布した。

自己架橋型アクリル樹脂　　１５０　　重１１部水　　
　　　　　　　　　　　３０　重量部ワックス系撥水剤
　　　　　　　１５重量部シリコン離型剤　　　　　　
　　２　重量部増粘剤　　　　　　　　　　　　５　重
量部増粘度調整剤　　　　　　　　　１　重量部塗布方
法はフローティングコートとしたが、キスロール方式や
ディッピング方式等、任意の方式とすることができる。

コート液を発泡ウレタンシートの表面から約１ｍｍのと
ころまで含浸させた後、１２０℃、１分間予備乾燥した
。次に、シートを打ち抜き加工し、外径１００ｍｍ、内
径５９ｍｍの平らなリング状のエツジ用部材を得た。次
いで、スピーカー用振動板２０の上にコート液を含浸し
た表層を下側にしてエツジ用部材を置き、これらをダウ
ンロールエツジ成形用金型にセットし、２４０〜２５０
℃、４〜６ｋｇ／ｃｍ２．７秒間の加圧加熱成形を行っ
た。エツジの仕上がり厚さをＱ、　　８ｍｍとした。ス
ピーカー用振動板と重なり合っている部分のエツジの半
径方向の長さは４．５ｍｍであった。

加熱処理によって、エツジの表層に含浸された熱可塑性
樹脂は発泡ウレタンシートの表層内で可塑化しフィルム
状となり、発泡ウレタンノートには適度の剛性が付与さ
れ且つエツジは所定形状に賦形される。これと同時に、
樹脂の一部は発泡ウレタンシートの表面に流れ出し発泡
ウレタンシートとスピーカー用振動板とを強固に接着す
る。

以上、一実施例に基づき本発明のスピーカー用フリーエ
ツジコーンを説明したが、本発明は上記の材料、材質、
各種数値に限定されるものではない。スピーカー用フリ
ーエツジコーンに要求される特性に応じて、発泡ウレタ
ンシートの画表層に熱可塑性樹脂を含浸又はコーティン
グすることができるし、発泡ウレタンシート全体に熱可
塑性樹脂を含浸させてもよい。エツジとスピーカー用振
動板の重なり部をスピーカー用振動板の相当の領域ある
いは全域に亙るものとすることもてきる。

スピーカー用フリーエツノコーンをスピーカーのフレー
ムに堅固に固定するために、スピーカー用フリーエツ／
コーンのエツジの外周部１６の下面に紙製のガスケット
を接着することができる。

かかるカスゲットのエツジへの接着も、エツジ及びスピ
ーカー用振動板の接着と同時に成形用金型内で行うこと
ができる。

また、少なくとも一方の表層が熱可塑性樹脂を含んで成
る発泡ウレタン製のスピーカー用エツンを作製し、かか
るエツジをスピーカー用振動板の外周部に接着剤を用い
て接着することによりスピーカー用フリーエッンコーン
を作製することもできる。

作用及び効果 本発明のスピーカー用フリーエツジコーンのエツジは少
な（とも一方の表層に熱可塑性樹脂を含んだ発泡ウレタ
ンシートから成る。それ故、本発明のスピーカー用フリ
ーエツジコーンは、従来の発泡ウレタンシート製のエツ
ジの有する特性を保持しつつ、フィルム状に形成された
熱可塑性樹脂によって、優れた剛性、耐久性、耐候性が
付与されるのみならず、耐湿性、吸水性、防水性にも優
れている。従って、従来の発泡ウレタンノート製エツジ
を有するスピーカーが使用できなかった苛酷な環境にお
いても、十分使用に耐えられる。また、本発明の方法に
より、エツジの賦形及び発泡ウレタンノートとスピーカ
ー用振動板の接着が同時に行えるので、製造が容易であ
り、製造工程の簡素化が図れ、製造コストを低減するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明のスピーカー用フリーエツジコーンの
斜視図である。 第２図は、第１図の線■−Ｈに沿ったスピーカー用フリ
ーエツジコーンの断面図である。 第２Ａ図は、第２図に示す本発明のエツジの一部の拡大
断面図である。 第３Ａ乃至り図は、第２図とは別の形状を有する本発明
のスピーカー用フリーエツジコーンの一部断面図であり
、第３Ｅ図は斜視図である。 第４Ａ乃至１図は、第２図とは別のスピーカー用振動板
の外形を示す概略図である。 図中、１・・・スピーカー用フリ一二ツノコーノ、１０
・・エツジ、１２・・・発泡ウレタンノート、１４・・
・発泡ウレタンノートの表層、２０・・・スピーカー用
振動板、である。 第１図 茅３Ａ図　　　　　　　　　第３Ｂ図 第３Ｃ図　　　　　　　　　第３Ｄ図 第３Ｅ図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、スピーカー用振動板、及び該振動板の少なくとも外
   周部に接着されたエッジから成るスピーカー用フリーエ
   ッジコーンであつて、該エッジは少なくとも一方の表層
   に熱可塑性樹脂を含んだ発泡ウレタンシートから成るこ
   とを特徴とするフリーエッジコーン。 ２、発泡ウレタン製のスピーカー用エッジであつて、該
   エッジの少なくとも一方の表層は熱可塑性樹脂を含んで
   成ることを特徴とするスピーカー用エッジ。 ３、熱可塑性樹脂を少なくとも一方の表層に含浸又はコ
   ーティングして成る発泡ウレタンシート。 ４、少なくとも一方の表層に熱可塑性樹脂を含浸又はコ
   ーティングした発泡ウレタンシートからエッジ用部材を
   調製し、スピーカー用振動板の少なくとも外周部に該エ
   ッジ用部材の該一方の表層を接触した状態で加圧加熱し
   、スピーカー用振動板とエッジ用部材とを接着させるこ
   とから成るスピーカー用フリーエッジコーンの製造方法
   。