JPH04182082A - ニッケルを中間媒接材としたチタンクラッド鋼板の製造方法 - Google Patents

ニッケルを中間媒接材としたチタンクラッド鋼板の製造方法

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JPH04182082A
JPH04182082A JP30749290A JP30749290A JPH04182082A JP H04182082 A JPH04182082 A JP H04182082A JP 30749290 A JP30749290 A JP 30749290A JP 30749290 A JP30749290 A JP 30749290A JP H04182082 A JPH04182082 A JP H04182082A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、チタンクラッド鋼板の製造方法に関するもの
である。
(従来の技術) 鋼は、安価で良好な機械的、熱的、電気的特性を有して
いるため、古(から非常に広い用途に使用されてきた。
しかし、鋼にはそのまま使用すると短時間で蛸びたり腐
食したりするという致命的な欠点がある。一方チタンは
、鋼に比べると著しく耐食性が優れているので、腐食や
防錆の問題は解決するが、他の特性、例えば熱伝導性な
どは鋼とはかなり異なった特性を示すために、チタンで
完全に代替することは必ずしも容易ではないのである。
さらにチタンは鋼に比べると著しく高価であるために、
資源的、経済的にも困難といわざるをえないのが実情で
ある。
これらの問題を解決する方法として、表面をチタン、中
心・部を鋼としたクラッド鋼が使用されている。クラッ
ド鋼は、母材に目的とする特性に合致した炭素鋼ないし
ステンレス鋼を利用し、表面に耐食性の優れたチタンを
用いることで、優れた耐食性を有しかつ目的とする特性
を満足する材料が得られるために、熱交換機などの化学
装置では広く利用されている。
いわゆるクラッド鋼板の製造方法には大きく分けて2種
類がある。すなわち、溶鋼レベルで複合化を行なういわ
ゆる鋳包み法と固相レベルで接合させる方法である。
チタンクラッド鋼の場合、チタンと鋼の界面に脆い鉄と
チタンの金属間化合物やTiCなどの層が生成すると界
面で剥離する。従って、溶鋼レベルで行なう鋳包み法は
適用てきず、固相レベルでの接合が採用されている。中
でも爆着による方法は、中間媒接材を使用せずしかも接
合強度に対して信頼性が高いことから、現在最も広く使
用されている方法である。
しかし、爆着法は強力な爆発の力を利用するために、ど
こでも実施が可能というわけにはいかず、通常人里前れ
た山中などで行なわざるを得ない。
しかも、大量生産には不向きであることなどから非常に
高価な材料である。また、爆着法ではサイズも限定され
特に薄板の製造は困難である。
圧接による方法は、生産性が高く板厚が比較的自由にと
れることや、従来の製造工程が適用できることなどから
爆着法に比べて有利な方法である。
しかし、圧接による方法では接合界面に金属間化合物等
の脆い層が生成する可能性が非常に高い上に、界面に酸
化物などが存在すると接合が不可能になる。特に熱間圧
接の場合、拡散速度や酸化速度がはやいので、これらの
危険性は高くなる。
界面の脆い中間層の生成を抑制して接合させる方法とし
て、特開昭62−6783号公報には熱延加熱条件の限
定が、また例えば特開昭55−48468号、特開昭5
7−109588号、特開昭57−112985号、特
開昭57−192256号公報には、クラッド界面に純
鉄やニッケル、鋼などの板ないし箔を中間媒接材として
挟み込む方法が提案されている。また、特開昭52−1
3460号公報にはめっきによって境界面に中間媒接材
を挟み込む方法が開示されている。
これらの方法における中間媒接材の役割は、チタンと鋼
中の炭素や鉄との反応を抑制するためであり、中間媒接
材との金属間化合物を作るものではない。
一方接合界面の酸化を防止するには、少なくとも合せ面
を真空にしたり不活性雰囲気にする以外に適切な方法が
ない。例えば特開昭57−109588号公報では環境
をITor+以下の真空にすることを必須条件としてい
る。このために、コストの低下をはかることができず、
安価であるというクラッド鋼の特徴を生かすことか必ず
しも容易ではない状況にある。
従って、通常チタンクラッド鋼板は厚板として、チタン
の耐食性が不可欠な化学反応装置などに利用されている
に過ぎない。
ステンレス鋼などのクラッド鋼板の場合、合せ面を溶接
してから圧延などを行なう方法も提案されているが、チ
タンクラッド鋼板の場合は鉄とチタンの金属間化合物が
生成して適用することはできない。
このほかに、接合界面の酸化を防止する方法として、特
開昭57−112985号公報ではフラックスで界面を
覆うことが提案されている。しかし、特殊な設備が必要
であることからやはりコスト低下には致らない。
これに対して、本発明者はチタンと鋼の界面に溶融した
チタンと鋼の金属間化合物を生成せしめ、圧下によって
その溶融金属化合物上ともに酸化物等を絞り出すことに
よって、チタンと鋼を接合する方法を発明した(特開平
1−122677号公報)。
この発明により、大気中でチタンクラッド鋼板を安価に
製造することが可能となった。この方法における中間媒
接材の役割は、チタンに反応して金属間化合物を作るこ
とで境界面に融液層を作り出し、それを使って空気や酸
化物を絞り出すための媒体とするものである。従って、
中間媒接材の厚さは従来の考え方とは異なり、厚目側を
指向してきた。この点で、従来と同じ中間媒接材を使用
しても、従来の開示された技術とは技術的な考え方及び
発明の構成が異なっているのである。
ところで、チタンと鋼の相互拡散による固相反応はかな
り早い。このために、金属間化合物が重要な役割を演す
る接合時には加熱が短時間ですむなど有利となるが、金
属間化合物が不要となる接合後は、逆に金属間化合物が
厚く成長してしまうために、焼鈍条件が限定される等自
由度を犠牲にせざるを得なかった。
(発明が解決しようとする課題) 以上水した従来方法の共通の欠点は、界面の酸化の防止
を目的として、合せ面を真空ないし不活性ガスで覆うな
どの処理を行なう必要があるために、コストが高くなら
ざるを得ない点である。
本発明は、コストを低下するために大気中で固相接合を
行ないクラッド化することを指向した特開平1−122
677号公報の欠点である金属間化合物の成長が早すぎ
る点を改善し、製造条件の自由度を拡大させたものであ
る。即ち本発明は、大気中での接合においてニッケルと
チタンの金属間化合物を用いて界面に生成した酸化物を
除去しかつ接合するチタンクラッド鋼板の製造方法を提
供するものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、合せ面に酸化物を生じさせないためには
、その界面から大気を除去することが重要で、そのため
には大気以外の非酸化性物質を充填すれば達成できると
考えた。この考えに基づき、非酸化性物質を種々検討し
た結果、溶融金属などの低融点物質で達成できることを
見出1.た(特開平1−122677号公報)。即ち、
合せ面は厳密には完全な平滑面ではないために、例え中
間媒接材を挿入したとしてもそれが固体であるならば、
単に合せただけでは必ず空気が残留するものである。と
ころが液体状の物質を充填させるならば、合せ面に非接
触部分がてきたとしても、空気を追出すことが可能とな
るのである。
合せ面に挟み込む中間媒接材としては、種々の合金や化
合物が考えられ、特開平1−122677号公報では銅
を用いたか、本発明ではニッケルまたはニッケル合金を
利用した。すなわち、合せ面にニッケルまたはニッケル
合金を挾んでおくと約950℃でチタンとニッケルの共
晶温度に達し溶融を開始する。一方、鋼とニッケルの界
面では鉄とニッケルが相互に拡散浸透し、強固に接合す
ることになる。
しかし、合せ面がいつまでも溶融状態であるならば接合
が不可能であるし、温度が低下して溶融したチタンとニ
ッケルの金属間化合物相が凝固したとしても、それでは
目的が達せられない。
そこで、本発明では、チタンとニッケルの溶融層が溶融
している温度域で圧下を行ない、余分な溶融金属間化合
物と同時にわずかに残留している空気層を端部から絞り
出すこととした。
チタンとニッケルの金属間化合物の成長速度はチタンと
銅の金属間化合物の成長速度に比べて約1/3であり、
熱延後の焼鈍などでは焼鈍温度を高めに取ることが可能
となる等有利になることが予測された。
次に本発明によるチタンクラッド鋼製造過程の挙動につ
いて第1図を用いて説明する。
本発明方法によるチタンクラッド鋼の製造にあたっては
、第1図のようにまず母材である鋼1の上に合せ板であ
るチタンないしチタン合金2を中間媒接材として使用す
るニッケルまたはニッケル合金3を介してサンドイッチ
状に重ね、端部を部分的に溶接等で固定する。
この状態でチタンとニッケルの金属間化合物の融点より
高い温度まで加熱し固相反応により金属間化合物を形成
せしめると同時に溶融させる。次いて、金属間化合物が
凝固する以前に少なくとも1パスの圧下を加え、余分の
金属間化合物や空気等を端部から絞り出す。これによっ
て、合せ面にはその面の凹凸を埋めるに足る最小限のニ
ッケル、  またはニッケル合金が残留し、チタンない
しチタン合金と鋼が圧接によって接合することとなる。
また、界面に空気が残っていたために、ニッケル、チタ
ンおよび鋼の表面に生じていた薄い酸化物層は、大部分
が溶融したチタンとニッケルの金属間化合物と同時に絞
り出される。その段階でも残留した酸化物は、非常にわ
ずかであるために、続いて圧延を行なうことによフて合
せ材のチタンによって還元され、酸素はチタン中に拡散
固溶することとなる。
次に接合の可能性を検討するために、大気中でチタンと
鋼の10■φの棒をニッケル板を挟んで重ね、1kgf
/−の初期荷重で押しつけた。その結果、750℃以下
では接合せずニッケル板が単に変形したのみであったが
、800℃以上で接合した。
しかし950℃以下では接合面の破断強度が数kgf/
−以下で容易に破断した。950℃を超える温度では界
面でチタンとニッケルの金属間化合物の溶融層が生成し
、接合面の破断強度もl0kg f /−以上に向上し
た。また、1050℃以上になると金属間化合物の溶融
層が厚くなり、チタンと鋼がずれたり接合面で折れ曲る
ような形で接合した。
本発明は、以上の知見を基に完成した。
すなわち、本発明はl)母材が鋼、合せ材がチタンない
しチタン合金であるクラッド鋼板の製造において、母材
と合せ材の間にニッケルまたはニッケルを30%以上含
有するニッケル合金を中間媒接材として挟み、9511
℃超1(15[1’c以下の温度で、10%以上の圧下
率で少なくとも1パス圧延し、溶融したチタンとニッケ
ルの金属間化合物層を絞り出して接合するニッケルを中
間媒接材としたチタンクラッド鋼板の製造方法である。
さらに中間媒接材を箔や薄板として挟み込むのではなく
、めっきや溶射によって鋼面に密着させておくと、鋼と
中間媒接材との接合性が飛躍的に向上し、必要な圧下比
の下限が拡大することを見出した。これは、めっきや溶
射によって鋼とニッケルの密着性が向上し、その結果加
熱時にニッケルと鋼の間が酸化したり多量に空気が入り
込むことがなくなったためである。
この知見に基づいて、2)母材が鋼、合せ材がチタンな
いしチタン合金であるクラッド鋼板の製造において、母
材である鋼の表面にニッケルまたはニッケルを30%以
上含有するニッケル合金を下地めっきをすることなく直
接少なくともlhm以上の厚さでめっきし、しかる後め
っきした面の上に合せ材であるチタンないしチタン合金
を重ね、950℃超1050℃以下の温度で、10%以
上の圧下率で少なくとも1パス圧延し、溶融したチタン
とニッケルの金属間化合物層を絞り出して接合するニッ
ケルを中間媒接材としたチタンクラッド鋼板の製造方法
、及び3)母材が鋼、合せ材がチタンないしチタン合金
であるクラッド鋼板の製造において、母材である鋼の表
面にニッケルまたはニッケルを30%以上含有するニッ
ケル合金を直接少なくとも10μ■以上溶射し、しかる
後溶射した面の上に合せ材であるチタンないしチタン合
金を重ね、950℃超1050℃以下の温度で、10%
以上の圧下率で少なくとも1パス圧延し、溶融したチタ
ンとニッケルの金属間化合物層を絞り出して接合するニ
ッケルを中間媒接材としたチタンクラッド鋼板の製造方
法を完成した。
本発明で製造したクラッド鋼板は、酸洗脱スケール冷延
調質圧延焼鈍を適切に組合せて行ない、いわゆる冷延仕
上のクラッド鋼板とすることが可能である。冷延後の焼
鈍は純チタン板の焼鈍に準じて実施することもできるが
、純チタンとは異なり大気中や不活性ガス中で実施する
ことも可能である。
この知見に基づいて4)上記の製造方法で製造したチタ
ンクラッド鋼板を、脱スケールし、次いで冷間圧延する
ニッケルを中間媒接材としたチタンクラッド鋼板の製造
方法、及び5)このチタンクラッド鋼板を、焼鈍および
脱スケールを行なうニッケルを中間媒接材としたチタン
クラッド鋼板の製造方法、及び6)この製造方法で製造
したチタンクラッド鋼板に、5%以下の調質圧延を行な
うニッケルを中間媒接材としたチタンクラッド鋼板の製
造方法、及び7)焼鈍か大気中ないし不活性ガス中であ
るニッケルを中間媒接材としたチタンクラッド鋼板の製
造方法を完成した。
次に本発明の限定条件を説明する。
中間媒接材のニッケルまたはニッケル合金は、合せ材の
チタンと拡散固溶して溶融する必要があるので、ニッケ
ルの含有率を30%以上とした。
圧下によって境界面の金属間化合物を端部より絞り出す
ためには、金属間化合物か溶融している必要がある。従
って、圧下を加える前の加熱温度はチタンとニッケルの
金属間化合物の共晶融点以上の温度域すなわち950℃
を超える温度と限定した。しかし、接合の温度が高すぎ
るとチタンとニッケルの固相反応が進行しすぎてチタン
の厚さが低下するのみならず、溶融層の粘度が低下して
接合せずに滑りを生ずるために、上記温度を1050℃
とした。
この圧下は、1パスでも十分に目的を達せられるし、2
パス以上となっても障害がないが、加えないと接合しな
かったり例え接合してもクラッド鋼としての十分な品質
が得られないので、1パス以上の圧下を加えることと限
定した。
また、圧下率は10%未満では中間媒接材の絞り出しが
不十分なため、10%以上で圧下することに限定した。
めっきや溶射によるニッケル層の厚さは、10μm未渦
で4チタンと反応して生成するチタンとニッケルの金属
間化合物の量が少なく、界面の酸化物や空気などを同時
に絞り出すためには不足する。
めっきや溶射の場合、下地処理を行なうことによってチ
タンとの間でチタンとニッケルの金属間化合物とは異な
る金属間化合物が生じ、界面の接合性を劣化させる危険
性がある。従って下地めっきや下地溶射をしないことに
限定した。
冷延焼鈍後の調質圧延は、5%を超えると加工硬化が進
行し冷延鋼板として必要な延性が確保できなくなるため
に上限とした。
(作  用) 以上水したとおり、チタンと鋼の界面に溶融したチタン
とニッケルの金属間化合物を生成せしめ、圧下によって
その溶融金属間化合物を絞り出すことによって、真空を
利用することなくチタンクラッド鋼を製造することが可
能となった。これは、チタンクラッド鋼板を製造するに
あたって、最大の接合阻害要因である酸化物を境界面か
ら除去するために、境界面に溶融金属間化合物を生成さ
せ、それとともに絞り出す操作を創案し、製造方法とし
て発明に取込んだからである。すなわち、溶融した金属
間化合物を絞り出すことで界面に生成した酸化物等も同
時に絞り出されるのである。
従来のチタンクラッド鋼板の製造方法における酸化物除
去の考え方が、境界面には生成させないことであったの
に対して、本発明では、生成したものを取除くという方
向に発想を転換したものである。製造過程で生成した酸
化物を取除く手段を付加することによって、従来自然の
摂理に逆らって行なう酸化物の生成防止の必要は全くな
くなりた。
この結果、例えば真空ポンプや真空槽などの高価な設備
が不要となり、真空にする処理がなくなる上に、大気環
境下で作業が行なえるために製造が著しく簡素化される
ことになった。
また、本発明では中間媒接材にニッケルを用いたため、
鋼を用いた特開平1−122677号公報に示した発明
より焼鈍条件の自由度は拡大した。
本発明によるチタンクラッド鋼は、従来方法の真空を利
用して製造したチタンクラッド鋼と品質的には差がなか
った。しかし、界面近傍のチタンおよび鋼中にはニッケ
ル含有量の高い層が認められ、ニッケルは母材の綱およ
び合せ材のチタンの両方に固溶し拡散したことが推定さ
れた。しかし、界面の接合性をはじめ、クラッド鋼とし
ての品質の劣化は認められなかった。
なお、第2図および第3図に本発明方法によるチタンク
ラッド綱製造のための圧延前素材の組み立て実施態様を
示す。第2図はサンドイッチタイプ、第3図はセミサン
ドイッチタイプのそれぞれの組み立て断面概念図である
図中、1は母材である炭素鋼ステンレス鋼等の鋼、2は
合せ材であるチタンまたはチタン合金である。3は中間
媒接材であるニッケルまたはニッケル合金で、薄板ない
し箔、または1の母材表面にめっきしためっき膜ないし
溶射した溶射膜である。4は当て板、5は分離剤、6は
捨て材、7は溶接部位、8は金属間化合物の溜り場であ
る。
(実 施 例) (1)  合せ材としての3.0mm厚のJISI種の
純チタン板を、中間媒接材として99.9%以上の純度
を持つ0.7■厚のニッケル板を、母材として19.2
%のC+、0.4%のCu、0.6%のNbおよびQ、
 l1f18%のCを含有する30mm厚のステンレス
鋼の鋳片をサンドイッチ状に重ね、さらにチタンの上か
らAl2O3系分離剤を介して1.0■厚の母材とほと
んど同じ成分組成の鋼板で覆い、母材側面の約半分を溶
接して固定した。
これらの素材の表面は、Hで5μm以下に機mλ! 械仕上げしてから組み立てた。その後、1020℃に加
熱して1000〜960℃で14%および18%の圧下
を各1パス行ない、次いで950℃から730℃の間で
全板厚が4腫になるまで熱間圧延した。この結果、1パ
ス目および2パス目で溶接固定していない部分から溶融
したチタンとニッケルの金属間化合物が絞り出された。
しかし、剥離することなく圧延が完了した。
熱延板は、端面および側面を切断することによりA I
 203分離剤の部分で分離し、それぞれ厚さ約4■の
チタンクラッド鋼板の製造ができた。
製造したチタンクラッド鋼は、界面の接合性をはじめ、
チタンクラッド鋼としての品質および合せ材の耐食性、
母材の機械的特性にはなんら問題がなかった。
比較として、ニッケルを使用せずに単にステンレス鋼の
上にチタンを乗せ上記と同様に鋼片を組立て、圧延を行
なったところ、1パス目で溶接固定していない部分が剥
離し、3パス目で完全に剥がれクラッド鋼の製造ができ
なかった。一部接合していた部分も、冷却後曲げ戻し加
工を行なったところ簡単に剥離し、接合性は不良であっ
た。
(2)  合せ材としての11.0mm厚のJISI種
の純チタン板を、中間媒接材として99.9%以上の純
度を持つ1.0■厚のニッケル板を、母材として0.1
31%のCを含有する50mm厚の炭素鋼の鋳片をサン
ドイッチ状に重ね、さらにチタンの上からA /  0
  + Z r O2系分離剤を介して同じ組合せのチ
タン、ニッケルおよび炭素鋼を重ね、端面および側面に
母材と同じ成分組成の鋼塊を挟み溶接で固定しスラブを
組立てた。
この際、スラブの4角に空気抜きの未溶接穴を残した。
母材および合せ材の純チタン板の表面は、いずれもショ
ット酸洗仕上でそれぞれHI、、xで80μm以下、1
20μm以下、ニッケル板は冷延ままの表面でHで5μ
m以下で組立だ。
ff1l! その後、1000℃に加熱して980〜960℃で24
%の圧下を1バス行なった。この際、圧延後部の未溶接
部から溶融したチタンとニッケルの金属間化合物が絞り
出された。その後930〜750℃の間で全板厚が5m
になるまで熱間圧延した。
熱延板は、端面および側面を切断することによりA I
  O+ Z r O2分離剤の部分で分離し、それぞ
れ厚さ2.5mmのチタンクラッド鋼板の製造ができた
。このチタンクラッド鋼板は、界面の接合性をはじめ、
チタンクラッド鋼としての品質および合せ材の耐食性、
母材の機械的特性にはなんら問題がなかった。
このチタンクラッド熱延鋼板を脱スケールし、II!I
11厚まで冷間圧延を実施した。その後、大気中で70
0℃−1minの焼鈍を行ない、酸洗による脱スケール
を行なった。また、その冷延板に0.5%の調質圧延を
行なった。
これらにより製造したチタンクラッド冷延鋼板は、いず
れも界面の接合性は亜鉛めっき鋼板と同等であり、チタ
ンクラッド鋼としての品質および合せ材の耐食性、母材
の機械的特性にはなんら問題がなかった。
(3)合せ材としての3.0■厚のJI82種の純チタ
ン板を、母材として片面に約0.2mm厚さでニッケル
溶射を行なった19.3%C「、0.4%Cu。
046%Nbおよび0.008%Cを含有する30mm
厚のステンレス鋼の鋳片をチタン面と溶射した二・ソケ
ル面が相対するようにサンドイッチ状に重ね、さらにチ
タンの上からZ r O2系分離剤を介して1.0mm
厚の母材とほとんど同じ成分組成の鋼板で覆い、母材側
面の約半分を溶接して固定した。
その後、1000℃に加熱して980〜970℃で16
%の圧下を1パス行ない、続けて940〜730℃の間
で全板厚が3.5mmになるまで熱間圧延した。この結
果、1パス目で溶接固定していない部分から溶融したチ
タンとニッケル金属間化合物が絞り出された。しかし、
剥離することなく圧延が完了した。
熱延板は、端面および側面を切断することによりカバー
材を分離し約3.5m厚のチタンクラ・ソド鋼板が製造
できた。製造したチタンクラッド鋼は、界面の接合性を
はじめ、チタンクラッド鋼としての品質および合せ材の
耐食性、母材の機械的特性にはなんら問題がなかった。
比較として、ニッケルを使用せずに単にステンレス鋼の
上にチタンを乗せ上記と同様に鋼片を組立て、圧延を行
なったところ、1パス目で溶接固定していない部分が剥
離し、3パス目で完全に剥がれ分離しクラッド鋼の製造
ができなかった。−部接合していた部分も、冷却後曲げ
戻し加工を行なったところ簡単に剥離し、接合性は不良
であった。
(4)  合せ材としての4.0mm厚のJIS2種の
純チタン板を、母材として片面に約10(1μmのニッ
ケルめっきを行なった0、007%Cを含有する25m
m厚の炭素鋼の鋼片を、チタン面とめっきしたニッケル
面に相対するようにサンドイッチ状に重ね、さらにチタ
ンの上からAl2O3系分離剤を介して1、 [18厚
の母材とほとんど同じ成分組成の鋼板で覆い、母材側面
の約半分を溶接して固定した。その後、101θ℃に加
熱して990〜960℃で12%および24%の圧下を
各1パス行なった。
この際、圧延後部の未溶接部から溶融したチタンとニッ
ケルの金属間化合物が絞り出された。
その後、920〜780℃の間で全板厚が3ma+にな
るまで熱間圧延した。熱延板は、端面および側面を切断
することによりカバー材を分離し、厚さ2.9■のチタ
ンクラッド鋼板の製造ができた。
このチタンクラッド鋼板は、界面の接合性をはじめ、チ
タンクラッド鋼としての品質および合せ材の耐食性、母
材の機械的特性にはなんら問題がなかった。
(発明の効果) 本発明により、真空を物理的に作り出すことなくチタン
クラッド鋼を製造することが可能となった。この結果、
チタンクラッド鋼の製造が技術的に容易になりしかもコ
スト的には安価になるので、チタンの優れた耐食性を低
コストで享受することができ、資源的、経済的な利益は
大きいものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明方法によるチタンクラッド鋼製造のた
めの圧延前素材の組み立ての説明図、第2図および第3
図は、本発明方法によるチタンクラッド鋼製造のための
圧延前素材の組み立て実施態様を示す説明図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、母材が鋼、合せ材がチタンないしチタン合金である
    クラッド鋼板の製造において、母材と合せ材の間にニッ
    ケルまたはニッケルを30%以上含有するニッケル合金
    を中間媒接材として挟み、950℃超1050℃以下の
    温度で、10%以上の圧下率で少なくとも1パス圧延し
    、溶融したチタンとニッケルの金属間化合物層を絞り出
    して接合することを特徴とするニッケルを中間媒接材と
    したチタンクラッド鋼板の製造方法。 2、母材が鋼、合せ材がチタンないしチタン合金である
    クラッド鋼板の製造において、母材である鋼の表面にニ
    ッケルまたはニッケルを30%以上含有するニッケル合
    金を下地めっきをすることなく直接少なくとも10μm
    以上の厚さでめっきし、しかる後めっきした面の上に合
    せ材であるチタンないしチタン合金を重ね、950℃超
    1050℃以下の温度で、10%以上の圧下率で少なく
    とも1パス圧延し、溶融したチタンとニッケルの金属間
    化合物層を絞り出して接合することを特徴とするニッケ
    ルを中間媒接材としたチタンクラッド鋼板の製造方法。 3、母材が鋼、合せ材がチタンないしチタン合金である
    クラッド鋼板の製造において、母材である鋼の表面にニ
    ッケルまたはニッケルを30%以上含有するニッケル合
    金を直接少なくとも10μm以上溶射し、しかる後溶射
    した面の上に合せ材であるチタンないしチタン合金を重
    ね、950℃超1050℃以下の温度で、10%以上の
    圧下率で少なくとも1パス圧延し、溶融したチタンとニ
    ッケルの金属間化合物層を絞り出して接合することを特
    徴とするニッケルを中間媒接材としたチタンクラッド鋼
    板の製造方法。 4、請求項1、2または3記載の製造方法で製造したチ
    タンクラッド鋼板を、脱スケールし、次いで冷間圧延す
    ることを特徴としニッケルを中間媒接材としたチタンク
    ラッド鋼板の製造方法。 5、請求項4記載の製造方法で製造したチタンクラッド
    鋼板を、焼鈍および脱スケールを行なうことを特徴とす
    るニッケルを中間媒接材としたチタンクラッド鋼板の製
    造方法。 6、請求項5記載の製造方法で製造したチタンクラッド
    鋼板に、5%以下の調質圧延を行なうことを特徴とする
    ニッケルを中間媒接材としたチタンクラッド鋼板の製造
    方法。 7、焼鈍が大気中ないし不活性ガス中である請求項5又
    は6記載のニッケルを中間媒接材としたチタンクラッド
    鋼板の製造方法。
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