JPH04179111A - 固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサ

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JPH04179111A
JPH04179111A JP2304662A JP30466290A JPH04179111A JP H04179111 A JPH04179111 A JP H04179111A JP 2304662 A JP2304662 A JP 2304662A JP 30466290 A JP30466290 A JP 30466290A JP H04179111 A JPH04179111 A JP H04179111A
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JP
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electrolyte
solid electrolyte
solid
electrolytic capacitor
acrylate
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JP2304662A
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Toshiyuki Osawa
利幸 大澤
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電解コンデンサに関する。
[従来の技術] 電子機器の高性能、小型化に伴い回路部品の高性能化が
強く望まれるようになった。
こうした市場の要求に対して、電解コンデンサの陰電極
が大きく疫わりつつある。従来陰電極としては駆動用電
解液が主として使用され、このような駆動用電解液に対
しては次のような性能か要求されてきた。
(1)他のコンデンサ要素と反応しない。
(2)破壊された誘電層酸化被膜を補修するための化成
性を何する。
(3)高温においても電解lf&がコンデンサ内部に保
持される。
こうした要求に対して、例えば、アルミ電解コンデンサ
では高級アルコール、酸、アルカリ等から構成される電
解液ペーストが用いられてきた。
しかしながら、このような従来用いいられて −きた電
解液ベーストでは経時による電解液の揮発性を防ぐこと
は困難であり、コンデンサの信頼性の点で不充分であっ
た。また、陰電極が本質的にイオン伝導性を利用してい
るため、高周波に対してはイオン電流の遅れが生じ、高
周波回路に対応することはできない。
特に回路部品に使用される電解コンデンサにも固体化、
高周波に対する応答性が強く望まれている。最近、アル
ミ電解コンデンサにおいて陽極箔と陰極箔の間に満され
た電解液ペーストを電子伝導性の有機化合物に置き換え
ることにより高周波応答性を飛躍的に向上させる試みが
成功して製品化されるようになった。特にこの電子伝導
性材料として金属並の導電性と高い耐熱性を有するポリ
ピロールを使用することによりチップ化にも成功してい
る。
しかしながら、これらの方法は高容量型のコンデンサで
はまだ成功しておらず、大型コンデンサの固体化−高周
波応答性は今後の大きな課題である。
電解コンデンサの構成は、基本的にはアルミニウム、タ
ンタルなどの表面皮膜形成性金属を陽極体とし、陽極体
表面を酸化して形成した酸化金属皮膜を誘電層としたも
のであるが、この酸化皮膜は非常に薄くできるために大
容量化が実現できる。例えば従来から大容量タイプのア
ルミニウム乾式電解コンデンサではエツチングをほどこ
した陽、陰極アルミニウム箔をクラフト紙などの紙セパ
レータを介して捲回し、液体状あるいはペースト状電解
液をセパレータに含浸した構造をとっている。このため
電解液の液漏れ、蒸発等の理由により経時的に静電容量
の減少や損失の増大が起ったり、さらに電解質のイオン
伝導性のために高周波特性及び低温特性が著しく劣る等
の欠点を有している。これに対して固体電解コンデンサ
では高温における電解質の流出低温域での凝固から生ず
る性能の低下がなく、良好な周波数特性、温度特性を示
す固体電解コンデンサが開発される。これらの固体電解
コンデンサは液体電解液を使用する場合に比べ、例えば
TCNQ錯体では耐熱性が低いという問題がある。また
、導電性高分子材料では誘電層の酸化皮膜の損傷に対し
て修復能力付与のための工夫が必要である。
導電性高分子を陰電極とする新しい固体電解コンデンサ
の提案が数多くなされている。
ピロール、チオフェンなどの複素五員環化合物を電気化
学的に電極上に重合して得られる高分子膜は、高い電導
度を示し、比較的高い安定性を有するため、コンデンサ
用陰極材料として使用することができる。この電解重合
は二般に溶媒(有機溶媒あるいは水)にピロールなどの
モノマーと支持電解質(例えば過塩素酸テトラエチルア
ンモニウム(Et4N−CIO<’)を溶解し、この溶
液に電極を入れ電圧を印加することにより、陽極上に酸
化反応で重合膜を形成させるというものである。この場
合、支持電解質のCI 04−イオンがピロール膜中に
ドープされ、高い伝導性を示す。
電肝重合で作られる導電膜は、高表面積誘電体の細部ま
で合成が容易で、又、高い電導度を有する良質なフィル
ムが得られるため、基本的に固体電解コンデンサ用陰極
材料あるいは固体電解質として望ましい特性を有してい
る。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、電解重合高分子は無溶媒では純粋な電子
伝導体で、電気化学的な活性をはとんど有しないために
、陽電極金属に対する化成性はほとんど持っていない。
例えば□ピロールの電解重合膜を固体電解コンデンサの
固体電解質として用いようとしても、その基本的な要件
である陽極酸化性が欠如しているため、酸イピ□皮膜の
修復性がほとんどなく、従って耐圧の低い、漏れ電流の
大きい不満足なコンデンサ特性しが得られないことにな
ってしまう。これはTCNQ塩を用いた場合と大きく異
なる点である。
本発明の目的は、高い伝導性を有し、がっ、酸化被膜修
復性を有する固体粘弾性体陰極に関するものであり、さ
らに固体電解質層に電子伝導性とイオン伝導性を兼ね備
えた固体電解質層を使用することにより、高周波特性に
優れ、かつ酸化皮膜修復性を付り4した大容量、高性能
固体電解コンデンサを得ようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は陽極上に形成された誘電層の上に高導電性固体
電解質粘弾性体及び/又は高分子固体電解質と導電性高
分子の複合体よりなる固体電解質電極を配設したことを
特徴とする固体コンデンサに関するものである。
前記の陽極としては、アルミニウム、タンタルなどの表
面に酸化皮膜を形成する金属を用い、その酸化皮膜を誘
電層とする。
本発明の固体電解質層の構成、製法について詳述する。
本発明の陽極箔に対向する電極である固体電解質層は高
分子固体電解質と導電性高分子材料との均一複合体より
なり電子伝導性とイオン伝導性の両者を兼ね備えたもの
である。
高分子固体電解質としてはオキシエチレン鎖、オキシプ
ロピレン鎖を含有するマトリクスポリマーと無機塩の固
溶体が挙げられるが、イオン伝導度は10’ s/cm
と通常の非水電解液に比べ2桁以上低い。イオン伝導度
の高いものとしては高分子と有機電解液よりなる半固形
状ゲル(特開昭54−104541号参照)が挙げられ
るが、半固形状ゲルは高温で再び液状になったり、液が
滲出するおそれがあるなど不十分で本来の固体からはほ
ど遠い。
特に電解質溶媒を含有する粘弾性体が好ましい。
本発明における固体電解質粘弾性体とは、例えば重合性
化合物100重量部を、少なくとも200重量部の電解
質濃度が1.0モル/9.以上の非水電解液に溶解させ
て重合反応を行なわせることによって製造することがで
きる。この場合、重合性化合物は、熱重合性あるいは、
光、紫外線、電子線、γ線、X線等の活性光線で重合性
を示すものである。
(光重合反応) 本発明の固体電解質を得るための非水電解液中における
重合反応は電解質の熱分解を避けるために低温プロセス
である活性光線重合反応が好ましい。活性光線重合性化
合物としては(メタ)アクリレートや、ポリエンとポリ
チオールとの組合せ等が挙げられる。(メタ)アクリレ
ートとしては単官能、多官能(メタ)アクリレートが挙
げられる。単官能アクリレートとしてはアルキル(メタ
)アクリレート[メチル(メタ)アクリレート、ブチル
(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)ア
クリレート等〕、脂環式(メタ)アクリレート[テトラ
ヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等]、ヒドロキ
シアルキル(メタ)アクリレート [ヒドロキシエチル
アクリレート、ヒドロ午ンプロピルアクリレート等]、
ヒドロキシポリオキシアルキレン(オキシアルキレン基
の炭素数は好ましくは 1〜4)(メタ)アクリレート
 [ヒドロキシボリオギシエチレン(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシポリオキシプロピレン(メタ)アクリレ
ート等]及びアルコキシ(アルコキシ基の炭素数は好ま
しくは 1〜4)(メタ)アクリレート [メトキンエ
チルアクリレ−!・、エトキシエチルアクリレート、フ
ェノキンエチルアクリレート等]があげられる。多官能
(メタ)アクリレートの例としてはUV、EB硬化技術
(■総合技術センター発行用42頁〜152頁記載の光
重合性モノマー及び光重合性プレポリマーのうち3官能
以上のモノマー、プレポリマー(トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(
トル)ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサ(メタ)アクリレート等)が好ましい。単
官能(メタ)アクリレートに多官能(メタ)アクリレー
トを混合して使用しても良い。(メタ)アクリレートの
うち好ましいものは単官能(メタ)アクリレートのアル
キル(メタ)アクリレート、脂環式(メタ)アクリレー
ト及びアルコキシ(メタ)アクリレートである。(メタ
)アクリレートによる重合反応においては特に単官能(
メタ)アクリレートが好ましく、次式で示されるアルコ
キシポリオキシアルキレン(メタ)アクリレートの光重
合反応による固体化は電池用固体電解質を作製する上で
優れたものである。
R:HまたはC交H2<1+1(交は1〜3の整数) n:2以上の整数、特に好ましくは2〜5の整数 m:1以上の整数、特に好ましくは1〜3の整数 X:0、N、Sから選ばれる元素、特に好ましくは0 (メタ)アクリレート系モノマーの添加量は電解液に対
して50%以下、好ましくは10〜40%、さらに好ま
しくは20〜30%がよい。
ポリエン/ポリチオール反応は基本的には次式の通りで
ある。
R3H→RS・十H・ R8・+CH2=CH−CH2R− □R8−CH2−CH−CH2R− ””” R8−CH2−CH2−CH2R−+R8(前
記式中、P及びR゛はアルキル基等の有機基である) ポリエンとしては、(ポリ)アリルエーテル′化合物、
(ポリ)アリルエステル化合物が挙げられる。(ポリ)
アリルエーテル化合物の例としては、置換、未置換のア
リルアルコールにエポ午シ化合物[エチレンオキサイド
、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレ
ンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、エピハロヒ
ドリン、アリルグリシジルエーテル等]を付加した化合
物が挙げられる。このうち好ましいものは置換、未置換
のアリルアルコールにエチレンオキサイド、プロピレン
オキサイドを付加した化合物である。(ポリ)アリルエ
ステル化合物としてはアリルアルコール又は上記の(ポ
リ)アリルエーテル化合物とカルボン酸との反応生成物
が挙げられる。カルボン酸の例としては脂肪族、脂環式
及び芳香族の、飽和及び不飽和の、モノ及びポリカルボ
ン酸、[酢酸、プロピオン酸、酪酸、オクタン酸、ラウ
リン酸、ステアリン酸、オレイン酸、安息香酸等のモノ
カルボン酸(炭素数1−20);アジピン酸、フタル酸
などのジカルボン酸等]が挙げられる。このうち好まし
いものは(ポリ)アリルエーテル化合物とポリカルボン
酸の反応生成物である。
ポリチオールとしては液状ポリサルファイド;脂肪族、
脂肪式及び芳香族(ポリ)チオール化合物;メルカプト
カルボン酸エステルがあげられる。液状ポリサルファイ
ドとしてはチオコールLPシリーズ(東しチオコール■
)があげられる。このうち好ましいものは平均分子量が
400以下のものである。脂肪族、脂環式及び芳香族(
ポリ)チオール化合物の例としてはメタン(ジ)チオー
ル、エタン(ジ)チオールが挙げられる。メルカプトカ
ルボン酸エステルとしてはメルカプトカルボン酸と多価
アルコールのエステル化反応又はメルカプトカルボン酸
アルキルエステルと多価アルコールとのエステル交換反
応により得られる化合物が挙げられる。メルカプトカル
ボン酸の例としては2−メルカプト酢酸、3−メルカプ
トプロピオン酸が挙げられる。
多価アルコールの例としてはエチレングリコール、トリ
メチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトー
ル、ショ糖及びこれらのアルキレンオキサイド付加物(
エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレン
オキサイド等)が挙げられる。多価アルコールとして好
ましいものは3価以上の多価アルコールでアルキレンオ
キサイド付加物を含まないものである。メルカプトカル
ボン酸アルキルエステルの例としては2−メルカプト酢
酸エチルエステル、3−メルカプトプロピオン酸メチル
エステル等が挙げられる。ポリチオールのうちで好まし
いものは液状ポリサルファイド及びメルカプトカルボン
酸エステルである。
以上述べてきたアクリレート、ポリエン/ポリチオール
等の活性光線重合性化合物の重合開始剤としては光重合
開始剤が使用できる。光重合開始剤としては、カルボニ
ル化合物(ベンゾイン類[ベンゾイン、ベンゾインメチ
ルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイ
ソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、
α−メチルベンゾイン、α−フェニルベンゾイン等]、
アントラキノン類[アントラキノン、メチルアントラキ
ノン、クロルアントラキノン等]、その他の化合物[ベ
ンジル、ジアセチル、アセトフェノン、ベンゾフェノン
、メチルベンゾイルフォーメ−1・等])、硫黄化合物
(ジフェニルサルファイド、ジフェニルスルフィド、ジ
チオカーバメート等)、多縮合環系灰化水素のハロゲン
化物(α−クロルメチルナフタリン等)、色素類(アク
リルフラビン、フルオレセン等)、金属塩類(塩化鉄、
塩化銀等)、オニウム塩類(P−メトキシベンゼンジア
ゾニウム、ヘキサフルオロフォスフェート、ジフェニル
アイオドニウム、トリフェニルスルフオニウム等)など
が挙げられる。これらは単独でも、あるいは2種以上の
混合物としても使用できる。好ましい光重合開光剤はカ
ルボニル化合物、硫黄化合物及びオニウム塩類である。
必要により熱重合開始剤[アゾビスイソブチロニトリル
、ベンゾイルパーオキサイド等]も併用できる。増感剤
、貯蔵安定剤も必要により併用できる。その具体例とし
てはrUV、、EB硬化技術(■総合技術センター発行
) J 15g頁〜1569頁 15 一 記載の増感剤、貯蔵安定剤のうち前者として尿素、二′
トリル化合物[N、N−ジ置換−P−アミノベンジニ]
・リル等]、燐化合物[+−リーn−ブチルホスフィン
等]が好ましく、後者として第4級アンモニウムクロラ
イド、ベンゾチアゾール及びハイドロキノンが好ましい
重合開始剤は活性光線重合性化合物に対し通常0.1〜
10重量%、好ましくは0.5〜7重量26である。こ
の範囲外では適度な反応性が得られない。増感剤及び貯
蔵安定剤は活性光線重合性化合物100部に対し通常0
.1〜5部である。
本発明の固体電解質は重合性化合物及び重合開始剤を含
む非水電解液を容器に入れるか、あるいは支持体(例え
ばフィルム、金属、ガラス)にコーティングして、熱ま
たは活性光線で重合することにより得られる。活性光線
としては通常、光、紫外線、電子線、X線が使用できる
これらのうち、好ましくは、100〜800rvの波長
の活性光線である。
本発明で用いる電解液は基本的には水系、非水系どちら
にも有効であるが、特に非水電解液の製法として優れる
。従って本発明における固体電解質もリチウム電池のよ
うな非水電解液電池の固体電解質として優れた性能を発
揮する。
非水電解液としては、電解質塩を非水溶媒に溶解させた
ものが挙げられ、電解質塩としては通常の非水電解液電
池に用いるものであれば、特に制限はない。このような
ものとして、例えば、 1.1c104、l、1RPs 、I−i A s P
6 、l−lPP6.11sl)F6 、I、1cP3
SO3、LICP3 COO,NaClO4、NaRP
、 、Na5CNSKIIF、+ 、(C4119) 
s NBF4、(C2+15  ) 4 NBF4 、
(C4119) 4 NClO4の]種あるいは2種以
上が挙げられる。
非水溶媒としてはプロピレンカーボネート、γ−ブチロ
ラクトン、エチレンカーボネート、スルホラン、ジオキ
ソラン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロ
フラン、ジメチルスルホキシド、1.2−ジメトキシエ
タン、1,2−工トキシメトギシエタンの他、メチルジ
グライム、メチルトリグライム、メチルテトラグライム
、エチルグライム、エチルジグライム、ブチルジグライ
ム等のグライム類が挙げられる。
これらのうち、グライム類とプロピレンカーボネート及
び/又はγ−ブチロラクトンとの組合わせかイオン伝導
後、電解質塩の溶解性の点で特に好ましい。
非水電解中の電解質塩の濃度は非水溶媒1000重量部
に対し、通常、1〜7モル、好ましくは2〜5モルの割
合である。1モル未満では充分な固体強度を6する固体
電解液が得られない。
また、7モルを越えると、無機塩の溶解が難しくなる。
電解液は、マトリックスを形成する高分子量重合体に対
し、通常、200重量%以上、好ましくは250〜10
00重量%である。200重量%未満ではイオン濃度が
低く、1000重量%を越えると固形化が困難になる。
本発明の所定の固体電解質を得るためには電解質塩濃度
と重合性化合物量との適切な配合が必要であり両者の間
には密接な関係がある。特に(1)式のアクリレートを
用いた固体化においては、塩濃度が1.0モル/Qでは
固体化のための重合性化合物濃度は30〜5096程度
必要となり、3モル/父以上の高濃度ではlO〜20%
程度の添加量で充分な特性を有する固体電解質が作製で
きる。
また、本発明の非水電解液には、非水電解液の表面張力
を下げて、隔膜あるいは活物質への浸透を向上させる浸
漬助剤を添加することが好ましい。このような浸漬助剤
としては、シリコンオイル、シリコン−アルキレンオキ
サイド付加物等のシリコン誘導体;ポリプロピレンオキ
シド誘導体;パーフルオロアルキルスルホン酸塩;パー
フルオロアルキルカルボン酸塩;パーフルオロアルキル
第4級アンモニウムヨウ化物、パーフルオロアルキルポ
リオキシエチレンエタノール、フッ素化アルキルエステ
ル等のフッ素誘導体が挙げられる。これらのうち好まし
いものはシリコン誘導体及びフッ素誘導体である。
この浸漬助剤は、固体電解質中、通常、0.1〜10重
量%、好ましくは、0.5〜5重量%である。
この範囲外では経済的な浸漬効果が得られない。
本固体電解質は、電解液のイオン伝導度をほとんど低下
させることがなく、また、溶媒の保持力が高く、かつ、
溶液としての酸化力も有する。イオン伝導度も10−’
S/cm以上のものが容易に得られ、陰電極としても高
い導電性を示す。
また、本発明で用いる重合性反応物の種類は、特に制約
されず、熱重合及び活性光線重合などの重合反応を生起
して得るものが包含されるが特に活性光線による光重合
が好ましい。熱重合性の重合反応としてはウレタン化反
応、エポキシ、アクリレート基による重合反応等が挙げ
られるがウレタン化反応が好ましい。また活性光線重合
の重合反応としてはアクリレート、ポリエン/ポリチオ
ール、有機シラン、ポリイソチアナフテン等の架橋性モ
ノマーマクロマーによる架橋反応が挙げられるが最も好
ましくはアクリレート、ポリエン/ポリチオールによる
反応である。
本発明における導電性高分子材料としてはポリピロール
、ポリアニリン、ポリチオフェンなどポリマー自体が電
子伝導性を有するイントリンシックな導電性高分子材料
である。これらの高分子材料はモノマーの化学的な酸化
重合の他、電解酸化重合によって得られる。モノマーと
してはピロール、N−メチルピロールの他にビピロール
、またチオフェン、3−アルキルチオフェンの他にビチ
オフェン、α−ターチェニルあるいはビロールとチオフ
ェンのコモノマーであるチエニルビロールなどの類似化
合物の重合も可能である。その他のモノマーとしては、
ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ピレン等の縮合
(多環)芳香族化合物、フラン、インドール、カルバゾ
ール、フェノチアジン、ピリジン、チェノチオフェンな
どの複素化合物、さらにアニリン、フェニレンジアミン
、アミノピレンなどのアミノ基を有する芳香族など、数
多くの化合物がある。
電解重合で作られる導電性高分子膜は特に高い電気伝導
度のものが得られるが、直接絶縁基板上に成膜できない
ため、非導電性基板上への導電性膜の重合についていく
つかの提案がある。
例えば、高表面積誘電体層上に導電性高分子の前、躯体
である単量体を含浸せしめた後、酸化剤に浸漬して化1
・半重合によって誘導体層上に導電性高分子の第−層を
形成し、続いて電解重合する試みが行われている。
本発明者らは特に可溶性導電性高分子あるいは導電性塗
料を含浸塗布した後、電解重合を行うことで、単位面積
当たりの容量出現率を80%以上まで容易に行うことが
できる。
上述の高分子固体電解質及び固体電解質導電性高分子材
料との複合体は、次のような方法によってコンデンサ陰
極として実現される。
(1)化成処理を施し表面に酸化皮膜を形成した陽極箔
上に固体電解質層形成用組成物を含浸した後、光、熱等
による重合反応で固体電解質粘弾性とし、さらに導電性
高分子材料を複合せしめて、均一複合体を作製する方法
、(2)陽極箔上に導電性膜を形成した後、電解重合を
行い、導電性高分子の陰電極を形成した後、固体電解質
形成用組成物を含浸した後、熱、または活性光線により
固体電解質粘弾性体を複合化せしめる方法、 笠がある。
[実施例] コンデンザ電極作製方法1 純度99.9996のアルミニウム箔(厚さ30μ■)
を塩酸を含む電解液中で50V電流電圧を印加して粗面
化した(面積・・・平面箔の30倍)。次いでこのアル
ミニウム箔を陽極とし、リン酸水素2アンモニウム1.
 、5 w 1%水溶液を電解液として20mA/cd
で定電流化成し、200Vの電圧に達した時点で200
Vの定電圧化成をIO分程度行った。
コンデンザ電極作製方法2 次に陽極酸化皮膜を形成したアルミニウム箔(以下単に
アルミニウム箔という)をピロール単量体のlOg/l
エタノール溶液に浸漬した後、過硫酸アンモニウムの2
0g/9水溶液に5分間浸漬してアルミニウム箔表面に
化学酸化重合ピロール膜を形成した。さらにこれを電極
基板としてパラi・ルエンスルホン酸1Mピロールモノ
マー〇、2Mのアセトニトリル溶液中で電解重合(4,
5V、20C/c♂)を行った。
固体電解質形成用組成物(1) プロピレンカーボネート及び1,2−ジメトキンエタン
を各々重量比6.4の割合で混合した非水溶媒1000
部に 1モルの過塩素酸テトラブチルアンモニウムを溶
解せしめた電解液を79.2%、エトキシジエチレング
リコールアクリレートを19.5%、メチルベンゾイル
フォーメートを0.8%及びシリコンーアルキレンオキ
ザイド付加物を0.5%の割合で混合したもの。
固体電解質形成用組成物(2) プロピレンカポ−ネト、γ−ブチロラクトンを各々重量
比2:8の割合で混合した非水溶媒1000部に1モル
の過塩素酸テトラブチルアンモニウムを溶解せしめ電解
液とし、この電解液を89.1%、ポリエン/ポリチオ
ールを10%、メチルベンゾイルフオーメ−1・を0.
4%及びンリコンーアルキレンオキザイド(=1加物を
0.5%の割合で混合したもの。
実施例1 コンデンサ電極1に固体電解質形成用組成物(+)を含
浸させ、光照射により、ゲル化を行なった。
実施例2 実施例1のゲル中にピロールモノマーを含浸させ、加熱
によりゲル中にピロール重合体を形成せしめた。
さらにグラファイトペーストを塗布、乾燥(80℃)、
銀ペースト塗布、乾燥(80℃)してテストセルとした
実施例3 コンデンサ電極1にマニラ紙を重ね固体電解質形成用組
成物(2)を含浸させ、光照射及び加熱によりゲル化を
行なった。ゲル中にビロールモノマーを含浸させ対極と
して白金板を圧着し−25= 電解を印加した。
その後白金板を除き、グラファイト及び銀の電極を実施
例]と同様にして作製した。
実施例4 コンデンサ電極作成方法2て得られた電極のポリピロー
ル膜に固体電解質形成用組成物(2)を含浸させ、光照
射してケル化を行なった。
その後、グラファイト及び銀電極を実施例3と同様にし
て作製した。
実施例5 コンデンサ電極作成方法 1のポリピロール第−層の代
わりに可溶性ポリアニリンを用い、実施例4と同様にし
てコンデンサを作製した。
このようにして得られたテストセルの特性を測定した結
果を表に示す。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明の電解コンデンサは固体電
解質粘弾性体又は高分子固体電解質と導電性高分子の複
合体から構成したことにより、優れた高周波特性と人容
量化及び長期保存安定性を有する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)乾式電解コンデンサの陰電極に電解質溶液を70
    %以上含有した粘弾性体を用いることを特徴とする固体
    電解コンデンサ。
  2. (2)電解コンデンサの陰電極が電子伝導性高分子材料
    からなる固体電解コンデンサにおいて、当該陰電極の高
    分子材料が、請求項(1)記載の粘弾性体と複合化され
    ていることを特徴とする固体電解コンデンサ。
JP2304662A 1990-11-09 1990-11-09 固体電解コンデンサ Pending JPH04179111A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013051378A (ja) * 2011-08-31 2013-03-14 Rohm Co Ltd 固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP2016197627A (ja) * 2015-04-02 2016-11-24 Necトーキン株式会社 固体電解コンデンサ

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JP2013051378A (ja) * 2011-08-31 2013-03-14 Rohm Co Ltd 固体電解コンデンサ及びその製造方法
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