JPH0417890B2 - - Google Patents

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JPH0417890B2
JPH0417890B2 JP13287486A JP13287486A JPH0417890B2 JP H0417890 B2 JPH0417890 B2 JP H0417890B2 JP 13287486 A JP13287486 A JP 13287486A JP 13287486 A JP13287486 A JP 13287486A JP H0417890 B2 JPH0417890 B2 JP H0417890B2
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JP
Japan
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silicon
carbon
molten
temperature
impurities
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JP13287486A
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English (en)
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JPS62292613A (ja
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Hideki Tsutsumitake
Osamu Haida
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高純度けい素の精製方法に関し、特
に半導体級の高純度けい素を高い収率と低コスト
とを実現して有利に製造する方法について提案す
る。
(従来の技術) 現在、金属けい素の精製法としては、シーメン
ス法(例えば、特公昭35−2982号)と呼ばれる方
法が最も一般的である。この方法は、金属けい素
を気体状のトリクロロシランに交換して精留する
ことにより高純度の半導体級のけい素を得る方法
である。しかし、この方法は、非常にコスト高と
なるから、いわゆる太陽電池に供するようなあま
り高い純度は必要としないようなけい素の製造の
場合には経済的に極めて不利である。
また、上記シーメンス法より費用のかからない
方法として、金属けい素を酸または混合物によつ
て精製する方法(例えば、米国特許第2972521号
明細書)が知られている。しかしながら、この従
来方法は、長時間の処理が必要である。また、例
えば金属けい素が溶融状態で得られる場合には、
太陽電池用の基板を製造しようとすると、精製の
ための凝固、粉砕の後に再度溶解しなければなら
ず経済的に不利となる。
また、一方向凝固法(例えば、特開昭55−
23083号)は、凝固時におこる不純物の偏析を利
用して精製する方法であるが、炭素、リン、ホウ
素等の固液分配係数の大きな不純物は除去されに
くいという欠点を有する。
さらに、従来の真空蒸発法(例えば、特開昭56
−32319号)は、1500〜1700℃において、10-4
10-6気圧程度に減圧することにより不純物、特に
蒸気の高い不純物を気化させて除去する方法であ
るが、長時間の処理と10-4〜10-6気圧という高真
空度を必要とするために、けい素が一酸化けい素
(SiO)として多量に損失してしまい収率が低下
するといつた不利があつた。
加えてこれら各従来精製方法では、炭素濃度が
高くかつその他の不純物濃度の低い金属けい素、
例えば高純度シリカと高純度炭素を用いた還元プ
ロセスによつて製造したけい素を精製するような
場合に、炭素以外の不純物はそれ程除去する必要
がないため、一般的にコスト的な面で不利となる
という問題点を抱えていた。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明の目的は、上記各従来技術が抱える上述
した問題点を、炭素濃度が高くかつその他の不純
物濃度の低い金属けい素、例えば高純度シリカと
高純度炭素を用いた還元プロセスによつて製造さ
れた金属けい素から、不純物、特に炭素を、低コ
ストで収率低下を招くことなく効果的に除去する
ことにより、克服するところにある。
(問題点を解決するための手段) 上掲の目的は次の事項を骨子とする構成の採用
によつて有利に実現される。すなわち、 不純物を含む金属けい素から、炭素を含む不純
物を除去して純度の高いけい素を得る方法におい
て、 まず、不純物含有量の少ない高炭素の金属け
い素を、溶融状態下に保持したまま捕捉体に接
触させることにより、該溶融金属けい素中に炭
化けい素として存在する炭素を捕捉除去し、 次いで、捕捉除去後の溶融金属けい素を、そ
の融点を超え1800℃の温度域および10-1〜10-4
気圧の範囲に保持して減圧処理することによ
り、残りの炭素を除去するという高純度けい素
の精製方法である。
なお、精製前の素材である“不純物量の少ない
高炭素の金属けい素”は、高純度シリカと高純度
炭素を用いた還元プロセスによつて製造したもの
などを用いる。
また、最初の段階において用いる捕捉体として
は、炭素、炭化けい素、窒化けい素、シリカある
いはこれらの混合物からなるフイルターが好適で
ある。
(作 用) 炭素のけい素融液中での飽和溶解度は、例えば
けい素の融点(約1410℃)において約39ppm(重
量比、以下の説明も同じ)であることが知られて
おり、それ以上の炭素は炭化けい素の形態でけい
素融液中に存在する。そして、この炭化けい素
は、該けい素融液中に、数〜数十ミクロン程度の
微粒子の形で分散しているため、フイルタ等の捕
捉体を用いることによる捕捉、例えば濾過による
除去が可能である。
一般に、溶融金属をフイルタによつて濾過する
手法は、アルミニウム等の溶湯処理において採用
されており、そのフイルタとしてはシリカあるい
はアルミナ等からなるものが用いられる。これに
対してけい素の場合は、融点が高くまた目標とす
る純度が高いためにアルミナは、けい素用捕捉体
として使用することが不可能である。けい素によ
く適合する捕捉体の材質としては、炭素、炭化け
い素、窒化けい素、シリカあるいはこれらの混合
物である。これらは、けい素の溶融温度に十分耐
えるものであり、さらに溶融金属けい素中に飽和
溶解度以上の炭素を含む場合の捕捉に当つても、
捕捉体の溶解によるけい素融液の汚染のおそれが
ないばかりでなく、前述した炭化けい素の微粒子
を、吸着作用により効果的に捕捉することが可能
である。この際、炭素以外の不純物の汚染を防止
するために高純度の捕捉体材質が望ましいことは
言うまでもない。
また捕捉体の形状は、炭化けい素の粒子が効果
的に捕捉されるようにするために、融液に対して
表面積の大きなもの、例えば繊維状のフイルタが
最も好適である。繊維状のものを用いた場合、繊
維径は、けい素微粒子の吸着効率から上限が決ま
り、また繊維自体の剥離によるけい素融液への混
入から下限がそれぞれ決定され、数〜数百ミクロ
ン程度のものが望まれる。もちろん、この捕捉体
の材質として、直径数ミリメートル以下の粒状の
ものを用いても同じ効果が達成される。
なお、捕捉体による炭化けい素捕捉除去の効果
を促進するために、けい素融液の温度としては、
炭素の飽和溶解度の最も小さな、融点直上で行う
ことが望ましい。このような捕捉体による炭化け
い素の捕捉除去により、けい素融液中の炭素は飽
和溶解度(例えば、融点1410℃において39ppm)
程度まで減少させることが可能である。
上述した捕捉処理を経たけい素融液は、次に、
融点から1800℃の温度範囲において、10-1〜10-4
気圧の範囲の減圧処理が施される。この処理によ
つて溶融金属けい素中の炭素量は5ppm以下に減
少させることができる。すなわち、けい素融液中
に溶解している炭素は、やはりけい素融液中に溶
解している酸素原子と反応(〔C〕+〔O〕→CO)
し、一酸化炭素として除去することができる。こ
れらの反応において、系内を減圧すれば、上記の
反応によつて生じた一酸化炭素をすみやかに系外
に除去し、一酸化炭素の分圧を低下させ反応を促
進させることができる。この時の減圧度は、排気
による一酸化炭素の分圧の低下度および減圧処理
中の一酸化けい素(SiO)としてのけい素量の損
失との関係から10-1〜10-4気圧が適当である。
また、被処理溶融けい素の温度については、前
記捕捉体による捕捉効率、上記の反応における平
衡度、さらには減圧処理中にSiOとして損失する
けい素量との関係から融点〜1800℃の温度範囲に
することが必要である。
上記式の反応において、酸素原子を効果的に供
給し、反応を促進するために、シリカるつぼを使
用するのが望ましい。そして、このシリカるつぼ
の使用に加えあるいはそれに代わつてるつぼ内
に、例えばシリカ(SiO2)あるいはSiOの粉末あ
るいは酸素もしくはこれらと不活性ガスとの混合
物を吹込んむもよい。
本発明方法によつて精製したけい素の場合、引
き続いて溶融状態のままで、太陽電池はもとより
半導体原料として加工することが可能である。
(実施例) 例 1 炭素を700ppm、他の不純物を合計で10ppm含
む金属けい素100gを、1500℃の溶融状態に保持
し、これを直径50ミクロンの高純度炭素繊維50g
を用いてろ過したところ、炭素量は50ppmまで減
少した。引き続いて、この溶融金属けい素を高純
度シリカるつぼ内において、30分間の減圧処理し
た。第1図は、種々の減圧度に対する最終炭素濃
度および減圧処理によつて損失したけい素量につ
いて示したものである。この図から明らかなよう
に、10-1気圧以下の減圧処理により炭素量は
5ppm以下になるが、10-4気圧より高真空になる
と損失するけい素量は急激に増加することが確か
められた。
例 2 実施例1と同一の原料を用い、溶融けい素の融
液温度を融点から1900℃まで変化させ(減圧処理
における減圧度は10-2気圧)た場合における溶融
けい素中の、最終炭素濃度および減圧処理によつ
て損失したけい素量に対する影響を、第2図に示
した。この図から明らかなように、溶融けい素の
融液温度が1800℃以下の場合は良好な脱炭効果を
示すが、1800℃を超えると最終の炭素濃度が急激
に増大する。これは融液温度が上昇すると、けい
素融液中の炭素の飽和溶解度が上昇するため、フ
イルタによる炭化けい素粒子の捕捉効果が減少す
るためであると考えられた。また、減圧処理中に
損失するけい素の量も1800℃を超えると急激に上
昇することが確められた。
(比較例) 例 1 実施例と同一の原料(炭素700ppm、他の不純
物の合計10ppm)100gを、シリカるつぼ内で
1500℃、10-2気圧の減圧処理を30分間施したとこ
ろ、炭素濃度は500ppmまでしか減圧しなかつた。
例 2 上記比較例1に続いて20時間の減圧処理を施し
たところ、炭素濃度は4ppmまで除去することが
できたが、溶融けい素の量は55gとなり、45%も
減少した。
(発明の効果) 以上説明したように本発明によれば、溶融状態
の金属けい素中の炭素を溶融状態のままで除去す
ることが可能であるから、凝固や粉砕の費用がか
からず低コストのけい素精製法を提供することが
できる。本発明は、捕捉体による炭化けい素の捕
捉処理と、それに続く減圧処理とを組合わせるこ
とにより減圧処理単独で精製する場合と比べて、
けい素の一酸化けい素としての損失を極端に低下
させることができ、けい素の収率が大幅に上昇す
る。
また、本発明は、原料が溶融状態で得られると
共に炭素濃度が高くかつ他の不純物濃度が低いけ
い素を精製するような場合に特に有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、種々の減圧度に対する溶融けい素中
の最終炭素濃度および減圧処理により損失するけ
い素量への影響を示すグラフ、第2図は、溶融け
い素の融液温度に対する最終炭素温度および減圧
処理により損失するけい素量への影響を示すグラ
フである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 不純物を含む金属けい素から、炭素を含む不
    純物を除去して純度の高いけい素を得る方法にお
    いて、 まず、不純物含有量の少ない高炭素の金属けい
    素を、溶融状態下に保持したまま捕捉体に接触さ
    せることにより、該溶融金属けい素中に炭化けい
    素として存在する炭素を捕捉除去し、次いで、捕
    捉除去後の溶融金属けい素を、その融点を超え
    1800℃の温度域および10-1〜10-4気圧の範囲に保
    持して減圧処理することにより、残りの炭素を除
    去することを特徴とする高純度けい素の精製方
    法。
JP13287486A 1986-06-10 1986-06-10 高純度けい素の精製方法 Granted JPS62292613A (ja)

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