JPH04176768A - アンチスキッド制御装置 - Google Patents

アンチスキッド制御装置

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JPH04176768A
JPH04176768A JP30493090A JP30493090A JPH04176768A JP H04176768 A JPH04176768 A JP H04176768A JP 30493090 A JP30493090 A JP 30493090A JP 30493090 A JP30493090 A JP 30493090A JP H04176768 A JPH04176768 A JP H04176768A
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JP
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wheel
pressure
front wheel
brake
split
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Application number
JP30493090A
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English (en)
Inventor
Hirotaka Oikawa
浩隆 及川
Toshio Takayama
利男 高山
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野−1 本発明はアンチスキッド制御装置に係り、特に、スプリ
ットμの路面状態下における安定性の向上を図ったアン
チスキッド制御装置に関するものである。
「従来の技術」 従来、車両制動時の車輪のロックを防止するアンチスキ
ッド制御装置として、例えば、特公昭56−28738
号公報、あるいは、特公昭59−19863号公報に記
載されたものがある。
これらに記載されたアンチスキッド制御装置にあっては
、車輪速度の測定値に基づいて各車輪毎にロック傾向の
有無を判断し、ロック傾向にある車輪のブレーキ配管系
の液圧上昇を規制することによって当該車輪がロックし
てしまうのを防止するようになっている。
またこれらのアンチスキ、ド制御装置にあっては、道路
の一部が凍結することなと1こより右側の車輪が接する
路面の摩擦係数と左側の車輪力く接する路面の摩擦係数
とが大きく異なって(飄る場合(こ対して、制動力のア
ンt<5ンスによる車両のスヒ。
ンについての対策が採られるようになって(八る。
すなわち、アンチスキッド制御されている側の車輪と対
をなす車輪(例えば左前輪に対する右前輪あるいは左後
輪に対する右後輪)の制動液圧の上昇をも制限して、ス
ピンの原因となるヨーモメントの急激な発生を抑制して
やることにより、走行安定性を確保するための操舵の余
裕をドライノ・(こ与える配慮がなされている。
「発明が解決しようとする課題J とコロで、上記スピン対策は、主として高車路、7)車
両(一般にホイールベースが長いため直進性に優れてい
る)を対象として開発されたものであるから、近年、ア
ンチスキッド装置の装着が普及しつつある低車路の車両
にそのまま適用することができないという問題があった
すなわち、一般にホイールベースの短い低車路車両は、
ホイールベースの長い高車路の車両に比して直進性に劣
り、また、直進性を保つために重要な役割りを果す後輪
に加わる荷重も低いため、前記従来のアンチスキッド制
御における、ヨーモメント発生速度の低下によるスピン
対策たけては充分な走行安定性を確保することができな
い場合がある。この場合、スプリットμ路面であること
を検出し、この結果を用いて対策することが必要となる
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、適用される
車両の車路にかかわらず、スプリットμの路面条件下で
走行安定性を確保しつつ確実にアンチスキッド制御を実
行させることを目的とするものである。
「課題を解決するための手段」 請求項1記載のアンチスキッド制御装置は、各車輪速度
に基づいてロック傾向の有無を判断し、いずれかの車輪
が所定のしきい値を越えてロック傾向に接近していると
判断された場合に、少なくともロック傾向にある車輪の
ブレーキ液圧上昇を規制するようにしたアンチスキッド
制御装置において、液圧源から各車輪へ至る配管系のそ
れぞれに設けられて液圧を制御するモジュレータと、該
モジュレータを制御するコントローラとから構成され、
該コントローラは、左右いずれか一方の側における前輪
がアンチスキッド制御に入ったか否かを検出するアンチ
スキ・クド検呂手段と、該アンチスキッド検出手段によ
り一方の前輪がアンチスキッド制御に入ったことが検出
されたときに他方の前輪のブレーキ圧をパルス状に増圧
するブレーキ力制御手段と、前記ブレーキ圧のパルス状
増圧におけるパルス数が所定値以上となった場合にスプ
リットμの状態であると判定するスプリットμ検出手段
とを備えていることを特徴とする請求項2記載のアンチ
スキッド装置は、各車輪速度に基づいてロック傾向の有
無を判断し、いずれかの車輪が所定のしきい値を越えて
口・ンク傾同に接近していると判断された場合に、少な
くともロック傾向にある車輪のブレーキ液圧上昇を規制
するようにしたアンチスキッド制御装置において、液圧
源から各車輪へ至る配管系のそれぞれに設けられて液圧
を制御するモジュレータと、該モシュL/−夕を制御す
るコントローラとから構成され、該コントローラは、左
右いずれか一方の側における前輪かアンチスキッド制御
に入ったか否かを検出するアンチスキッド検出手段と、
該アンチスキッド検出手段により一方の前輪がアンチス
キ1.ド制御に入ったことが検出されたときに該一方の
前輪のアンチスキッド制御の段階に応じて他方の前輪の
ブレーキ圧のパルス状増圧又は減圧を行うブレーキ力制
御手段と、前記ブレーキ圧のパルス状増圧におけるパル
ス数又は減圧量が所定値以上となった場合にスプリット
μの状態であると判定するスプリットμ検出手段とを備
えていることを特徴とする。
「作用」 請求項1記載の発明の構成であると、左右いずれかの車
輪がアンチスキッド制御された場合に、該アンチスキッ
ド制御されている前輪とは左右反対側の前輪のブレーキ
圧をパルス状に増圧して、そのパルス数をカウントする
ことにより、スプリットμを検出しているから、車輪速
間からは判定が困難なスプリットμを容易に判定するこ
とができる。
また請求項2記載の発明の構成であると、アンチスキッ
ド制御の段階に応じてブレーキ圧のパルス状増圧と減圧
とを選択して、これらのパルス数や減圧量をカウントし
てスプリットμの判定を行っているから、ブレーキパッ
ドの偏摩耗やブレーキ液中のエアの混入等の要因で左右
両車輪の昇圧速度が異なることにより低μ側の車輪より
も高μ側の車輪の昇圧速度が大きい場合のように、低μ
側の車輪がアンチスキッド制御開始されたときには高μ
側の車輪もスキッドブレ・ラシャ近くまで上昇している
ときでもスプリットμを確実に検出してブレーキ力を早
く低下させることができる。
「実施例」 以下、図面を参照して本発明の詳細な説明する。
く第1実施例〉 まず、第4図および第5図によりアンチスキッド制御装
置の全体の構成を説明する。
符号lはマスターシリンダであって、このマスターシリ
ンダlは、ブレーキペダル2の踏込力によってブレーキ
液圧を発生する。このマスターシリンダ1で発生しだ液
圧は、モジュレータ3を介して左右の前輪のブレーキ(
のホイールシリンダ)4および5へ供給されるとともに
、液圧制御弁6を介して左右の後輪のブレーキ(のホイ
ールシリンダ)7および8へ供給されるようになってい
る。
前記モジュレータ3は、マスターシリンダ1から各ホイ
ールシリンダ4・5・7・8へ向かう配管系にそれぞれ
設けられ、コントローラ9から供給される制御信号によ
り、ブレーキ液圧の上昇を規制し、あるいは、液圧を回
復させる機能を果している。なおモジュレータ3の詳細
は後述する。また前記液圧制御弁6は、マスターシリン
ダ1から後輪ブレーキ7・8へ向かう配管系に設けられ
て該配管系の液圧を前輪ブレーキ4・5の系統の液圧以
下に制限することにより、制動時に前輪を後輪に先行し
てロック傾向とさせる機能を果すようになっている。
また前記各車輪には、その速度を検知する車輪速センサ
Sがそれぞれ設けられており、これらの車輪速センサS
から得られた車輪速データに基づいて前記コントローラ
9からモジュレータ3に供給される制御信号により、所
定のアンチスキッド制御が実行されるようになっている
次いで、第5図により前記各モジュレータ3の具体的構
成を説明する。
符号10は開閉いずれかの位置に切替られる切替弁であ
って、この切替弁10により、マスターシリンダ1から
各ホイールシリンダ4・5・7・8へ向かう配管系が開
閉されるようになっている。
また前記切替弁10には逆止弁11が設けられて、該切
替弁10の「閉」状態時にマスターシリンダlへ向かう
方向・への液体の流れを許容するようになっている。さ
らに、前記切替弁10と並列となる位置には切替弁12
が接続されており、この切替弁12は、前記コントロー
ラ9から供給される制御II信号により、ホイールシリ
ンダ4・5・7・8内の液圧をリザーバ13へ放出すへ
く開閉動作するようになっている。なお、符号14はモ
ータ15により駆動されるポンプであって、このポンプ
14は、前記コントローラ9から供給される制御j信号
により、アンチスキッド制御に際して低下した配管系の
液圧を回復させるべく駆動されるようになっている。そ
して上記構成とされることにより、モジ二レータ3は、 a、切替弁10が「開Jで切替弁12が「閉Jとされた
増圧モード。
b、切替弁10が「閉Jで切替弁12が「開Jとされた
減圧モード。
あるいは、 C3両切替弁10・12が「閉Jとされた保持モード。
のいずれかに設定されて、各ホイールシリンダ4・5・
7・8とマスターシリンダ1との間の管路中の液体の流
れを制御するようになっている。
そして前記コントローラ9によって行われるアンチスキ
ッド制御は、各車輪速センサSから供給される信号に基
つき、車輪速度Rω、あるいは、その微分値であるとこ
ろの加速度Rω(ただし減速時は負の値となる)を算出
するとともに、減速中の車輪速度Rωの変化曲線に基つ
いて設定された模擬車速Vと前記車輪速度Rωとからス
リ、ブ率λを算圧し、例えば、これらの加減速度Rωお
よびスリップ率λから、後述する第1表のいずれの条件
に制動状況が該当するかを判別した結果に基づいて、前
記モジュレータ3を増圧、減圧、保持のいずれかのモー
ドに設定する動作を基本としている。
すなわち基本的には、スリップ率λが所定のしきい値を
越えて増大し、あるいは、車輪速度が所定のしきい値を
越えて減少することによりブレーキ液圧を減少させ、ま
た、スリップ率λの所定のしきい値以下で車輪速度が加
速傾向となることによりブレーキ液圧を増大させるよう
にしている。
第1表 A、Bはいずれも正の値であるから減速度が[−Alの
場合、車輪は+Aなる加速度によって加速される状態に
あることになる。
そして、上記第1表の条件に従うことにより、車輪速度
が所定以上(A以上)の加速度で上昇している場合には
、車輪速度Rωが回復傾向にあると判断して、スリップ
率に拘わらず制動液圧を上昇させ、また、車輪速度が所
定以上(B以上)の減速度で下降している場合には、車
輪速度Rωがロックに近付いていると判断して減圧モー
ドが選択されることになる。すなわち第1表においては
、表中の右下方へ向かうほどロック傾向が著しい危険な
状態にあり、また、左上方へ向かうほどロック傾向から
離れた安全な状態にあると判断して、その判断結果に応
じた動作モードが選択される。
なお、後輪のホイールシリンダ7・8の液圧は、それぞ
れのモジュレータによって別個に制御することが可能で
あるが、実施例の場合、後輪の内、ロック傾向がある車
輪の液圧に従うようにしたいわゆるセレクトロー制御に
よって同一の圧力に制御されるようになっている。
次いで、前記コントローラ9において制動時のスピン対
策を目的として行われる制御の内容を第1図のフローチ
ャートに従って説明する。
ステップ11 いずれか一方の前輪(実施例では右前輪)がアンチスキ
ッド制御中であるか否かを判断し、YESの場合にはス
テップ12へ、NOの場合にはステップ21へ進む。な
おアンチスキッド制御中であるか否かの判断は、各車輪
毎になされ、一つの車輪のモジュレータが減圧モードに
入ると、その車輪についてアンチスキッド制御中である
旨のフラグがセットされ、このフラグをチエ、りするこ
とによってアンチスキノド制御中であるが否がか判断さ
れる。このフラグは、例えば、ブレーキの踏み込みの間
ONとされるストップスイッチ信号の消滅、あるいは車
両の停止(車輪速センサSの速度信号かゼロとなること
)などによって初期状態にリセットされる。なお、減圧
モートに入った場合のみならず、保持モードに入ったこ
とを条件として、アンチスキッド制御中である旨のフラ
グをセットするようにしてもよい。
ステップ12 他方の前輪(実施例では左前輪)がアンチスキ ′ラド
制御中であるか否かを判断し、Noの場合には次のステ
ップ13へ、YESの場合には、後述するステップ19
へ進む。
ステップ13 右前輪の減圧時間が所定値を越えたが否かを判断し、N
oの場合には次のステップ14へ、YESの場合にはス
テップ15へ進む。この減圧時間が長いということは、
スプリットμの割合が太キいことを意味し、このステッ
プ13では、スプリットμの程度を検出して、その結果
により右前輪の状態に応じた左前輪の制御内容を定めよ
うとするものである。
ステップ14 ステップ13で右前輪の減圧時間が所定値を越えていな
いと判断された場合には、切替弁10を断続的に開閉し
て左前輪の液圧をパルス状に上昇させることにより、該
左前輪のブレーキ力増加速度を低下させる。なお、既に
ブレー牛刀増加速度が低下されている場合には、その設
定がそのまま維持される。
ステップ15 ステップ13で右前輪の減圧時間が所定値を越えたと判
断された場合には、該右前輪が減圧中か否かを判断し、
Noの場合にはステップ14へ、YESの場合には次の
ステップ16へ進む。
ステップ16 左前輪のブレーキ液圧を減圧し、ステップ17へ進む。
すなわち、右前輪の減圧時間が所定値を越えてもさらに
減圧中である場合には、アンチスキ、ド制御されていな
い左前輪も強制的に減圧して両輪のブレーキ力差を低下
させるのである。
ステップ17 左前輪のスプリットμカウンタが所定値を越えたか否か
を判断し、YESの場合には次のステップ18へ、NO
の場合には制御を一旦終了する。
スプリットμカウンタとしては、ステップ14の液圧増
加のパルス数をカウントする、あるいはそのパルス数に
ステップ16のm 正時ILfJ ヲ一定の時間単位で
カウント(例えば5msの減圧で1カウントとする)し
た値を加えることとし、そのカウント数が所定値を越え
たか否かで判断する。そして、このスプリットμカウン
タが所定値を越えることにより、路面摩擦係数が左右両
車輪で異なるスプリットμであることが検出されるもの
である。
ステップ18 左前輪および後輪のアンチスキッド制御のための減圧し
きい値(スリップ率、車輪減速度のいずれか一方、ある
いは両方)を下げる。また既にしきい値が下げられてい
れば、その前のステップの場合と同様、その値が維持さ
れる。
ステップI9 前述のステップ13〜ステツプ17は右前輪がアンチス
キ、ド制御中に左前輪がアンチスキ、ド制御される第1
サイクルにおいて該左前輪および後輪の減圧しきい値を
低下するか否かをステップ17で判断してステップ18
でこれを低下させるものであるが、このステップ19及
び次のステップ20では、左前輪がアンチスキッド制御
開始された後の通常サイクルにおける減圧しきい値低下
の判断を行うものである。そして、このステップI9に
おいては左前輪のスプリットμカウンタが所定値を越え
ているか否かを判断し、YESの場合にはステップ18
へ、Noの場合には次のステップ20へ進む。なお、こ
のステップエ9では前記ステップ17の判断と同一結果
が得られ、ステップ17でスプリットμカウンタが所定
値を越えたと判断された場合には、このステップ19に
おいても所定値を越えているからステップ18へ進み、
ステップ17でスプリットμカウンタが所定値を越えて
いないと判断された場合にはステ、プI9でも所定値を
越えていないからステップ20へ進むことになる。
ステ、ブ20 ステップI9とは逆に右前輪のスブゾ、トμカウンタが
所定値を越えたか否かを判断し、YESの場合には後述
のステップ27へ、Noの場合には−サイクルの制御を
終了する。
ステップ21 一方、右前輪がアンチスキッド制御中でない場合には、
左前輪がアンチスキッド制御中か否かを判断し、YES
の場合にはステップ22へ進んで右前輪に対して前記ス
テップ13〜ステツプ18と同様の制御がなされ、No
の場合にはステップ28へ進む。
ステップ22 左前輪の減圧時間が所定値を越えたか否かを判断し、N
oの場合にはステップ23へ、YESの場合にはステッ
プ24へ進む。
ステップ23 右前輪のブレーキ液圧をパルス状に上昇することにより
、該右前輪のブレーキカ増加速度を低下させる。なお、
既にプレー牛刀増加速度か低下されている場合には、そ
の設定かそのまま維持される。
ステップ24 左前輪のブレーキ液圧か減圧中か否かを判断し、Noの
場合にはステップ23へ、YESの場合には次のステッ
プ25へ進む。
ステップ25 右前輪のブレーキ液圧を減圧する。
ステップ26 右前輪のスプリットμカウンタが所定値を越えたか否か
を判断し、YESの場合には次のステップ27へ、No
の場合にはステップ28へ進む。
ステップ27 右前輪および後輪の減圧しきい値を低下する。
ステップ28 左右両車輪のスプリットμカウンタをクリアする。
次いで、左右の路面の摩擦係数が相異するスプリットμ
の条件下でアンチスキッド制御される車両の挙動を第6
図により説明する。
第6図に示す路面状態は、右側が低μの路面(例えば凍
結した路面)、左側か高μの路面(例えば乾燥したアス
ファルトの路面)である。このとき、従来の制御8(ア
ンチスキッド制御されている側と反対側の前輪のブレー
キカ増加速度を制限する制御)にあっては、第6図(ロ
)に示すように、右前輪の車輪速度の急速な減少を検出
することによってアンチスキッド制御が開始されると、
左前輪のブレーキ液圧が図中符号31で示すようなステ
ップ状に徐々に上昇させられて、ブレーキ力の増加速度
が下げられる。しかしながら右yf1輪および右後輪は
、第6図(ロ)(ハ)に示すように、ブレーキペダル2
の踏み込みに従った速い速度でブレーキ圧が上昇するた
め、第6図(イ)に示すような深いスリップ傾向となる
ところで、一般にタイヤと路面との開には第7図に示す
ような関係がある。
すなわち、タイヤのころがり方向への摩擦係数(路面μ
)は、スリップ率λか0,05〜0.3となる範囲でピ
ーク値となるか、タイヤのころかり方向と直交する方向
への摩擦係数(以下サイトフォース係数という)は、ス
リップ率λの増加に伴って漸減する傾向がある。したか
って、第6図のXの時点ては、各車輪に第8図の矢印4
0a・4’0b−40c ・40d (a−dの添字は
それぞれ左前輪、右前輪、左後輪、右後輪を示す)で示
すようなブレーキ力が発生し、これらのブレー牛カ40
a〜40dが偶力として作用することによって、矢印4
1で示すようなヨーモーメントが車両の重心42を中心
として発生する。そして、このヨーモーメント41に対
抗するサイドフォース(同図中矢印43a〜43dで示
す)が不十分な場合、車両がスピンすることになるが、
第6図に示すような従来の方式による制御、すなわちア
ンチスキッド制御が行われていない側のブレーキ液圧上
昇を遅らせるだけの制御では、矢印41で示すモーメン
トの発生が遅れるに過ぎず、このモーメントが発生する
までの間に最適なステアリング操作がなされないとスピ
ンしてしまう可能性かある。また低車路の車両は、ホイ
ールベースが短く、後輪の荷重が小さいため路面との摩
擦力の絶対値も小さくなり、したがって、ヨーモメト4
1に対抗すへく生じる矢印43cおよび43dて示すよ
うなサイドフォースか不十分となって、特にスピンの可
能性が高くなる。
これに対して、本実施例の制御装置においては、同一の
路面状態において、左右いずれか一方の前輪がアンチス
キッド制御開始されて、その減圧時間が所定値を越えた
ら、該前輪の制御状態に応じて他方の前輪をパルス状増
圧あるいは減圧して、両輪のブレーキ力差を低下させ、
かつ、該他方の前輪の強制制御が所定時間継続すること
によりスプリットμカウンタが所定値を越えた場合には
スプリントμあるいはその車輪が高μであると判断して
、前記他方の前輪および後輪のアンチスキブト制御にお
ける減圧しきい値を低下させてこれら車輪のアンチスキ
ブト制御の開始を早めている。
したがって、後輪についても容易にアンチスキッド制御
状態に入ることができる。しかも、前記他方の前輪がア
ンチスキッド制御開始された後においても、各前輪のス
プリットμカウンタが所定値を越える場合にはその前輪
および後輪の減圧しきい値を低下させて(先に低下させ
られている場合はその低下したしきい値に維持して)、
これら車輪のブレーキ力をアンチスキッド制御中継続し
て低下させるようにしている。つまり、従来例の制御で
あると、左前輪および右後輪が第2図(ロ)(ハ)に鎖
線で示したようなブレーキ圧の上昇となるのに対して、
本願では実線で示すように上昇が抑えられて容易にアン
チスキッド制御状態に入る。
これをスリップ率の減圧しきい値で説明すると、第7図
のAoで示すしきい値によって制御されていると、車輪
系のイナーシャによりオーバーシュートが働き、車輪の
制御領域が0となっていたものが、しきい値がB′に変
更されると車輪の制御領域がOの領域に変わる。これに
よって、第2図に符号Yで示す時点以降では、第8図で
符号44a(−点鎖線)で示すようなブレーキ力が左前
輪に作用することとなって、従来のヨーモーメント41
よす小さいヨーモーメント45となり、すなわち両輪の
ブレーキ力差が減少して、車両のスピンが起こりにくく
なる。このとき、後輪のブレーキ力も小さくなることに
よってヨーモーメントの低下に寄与することができる。
一方、しきい値かAoからB′になることによって、サ
イドフォース係数も増加するので、左前輪のサイドフォ
ースは符号46aで示すように大きくなって、このサイ
ドフォース46aによってさらに前記ヨーモーメント4
5を打ち消すことができる。同様に、後輪についてもそ
の減圧しきい値を低下することにより、サイドフォース
を大きくして、ヨーモーメントの低下に寄与することが
できる。なお、しきい値の変更は、上述のように、左前
輪のブレーキ力が減少し、かつサイドフォースが増加す
るように車輪系のイナーンヤを考慮してしきい値を変更
してもよいが、サイドフォースが増加して、ブレーキ力
は同等若しくは若干増加するように設定してもよい。
このような制御において、前記スプリットμカウンタと
しては、前輪のブレーキ圧の増圧パルス数あるいは減圧
時間を採用しているから、車輪速度からの判定では困難
なスプリットμの判定を容易に行うことができる。そし
て、この場合に、増圧パルス数を採用した場合(符号O
で説明する)と、そのパルス数に減圧時間カウント数を
加えた値を採用した場合(符号ので説明する)とでは、
■の場合には、第3図に示すようにブレーキパッドの偏
摩耗、ブレーキ液へのエアの混入等さまざまな要因で左
右車輪の昇圧速度が同一でなく、速い方の車輪が高μに
ある場合、第3図(ロ)に示すように低μ側の車輪がア
ンチスキッド作動を開始した時点ですでに高μ側の車輪
の液圧がスキッドブレ、シャ近くまで上昇しており、増
圧パルス数のみのスプリットμカウンタ[F]の場合に
は第3図(ハ)に示すように所定値を越えずに適切なス
ブリットμ検出ができないことがあるのを改菩すること
ができる。
く第2実施例〉 第9図は本発明の第2実施り1におけるフローチャート
を示しており、第1図のフローチャートと異なる部分の
み新たな符号を付して説明する。
ステ・lブ51 右前輪のスプリ、トμカウンタをクリアする。
ステップ52 左前輪のアンチスキッド制御における第1サイクルの際
の該左前輪および後輪の減圧しきい値を低下する。
ステップ53 左前輪がアンチスキッド制御された際の通常サイクルに
おける左前輪および後輪の減圧しきい値を低下する。
ステップ54 アンチスキッド制御における通常サイクルの際の右前輪
および後輪の減圧しきい値を低下する。
ステップ55 左前輪のスブリ・/トμカウンタをクリアする。
ステップ56 右前輪のアンチスキッド制御における第1サイクルの際
の該右前輪および後輪の減圧しきい値を低下する。
すなわち、第1実施例では各前輪および後輪のアンチス
キ、ド制御における減圧しきい値の低下量はアンチスキ
ッド制御における簗1サイクルの際に低下を判断した場
合も通常サイクルで低下を判断した場合も同じ低下量に
設定していたが、この第2実施例では第1サイクル用の
減圧しきい値の低下■と通常サイクル用の減圧しきい値
の低下量とを別々に設定し得るようになっており、第1
サイクル用の減圧しきい値の低下量を大きめに設定して
おくことにより、より早い時期にアンチスキッド制御を
開始することができる。
「変形実施例」 ■上記実施例では、第1表の条件にしたがって「増圧J
 「保持」 「減圧」を切り替える場合について説明し
たが、これと異なる条件で切り替えが行われる場合にも
本発明を適用することができるのはもちろんである。ま
た、しきい値に関しては、前記第1表に示される車輪減
速度のしきい値、スリップ率(または置)のしきい値の
いずれが一方を下げる場合、あるいは両方を下げる場合
のいずれの場合にも所定のサイドフォース確保の目的を
果すことができ、この場合、例えば、第1表に示す各モ
ード選択の条件としてのしきい値が、以下の笥2表〜第
4表に示すように変えられることになる。
第2表 すなわち、第2表にあっては、車輪減速度およびスリッ
プ率の両方について、減圧モードに入る条件としてのし
きい値が小さくされているから、これらの両方の条件に
ついて、減圧モードに入る条件が緩和されることとなり
、また、第3表にあっては、スリップ率のしきい値か小
さくされているから、このスリップ率に関して、減圧モ
ードに入る条件が緩和されることとなり、さらに、第4
表においては、車輪減速度についてのしきい値か小さく
されているから、この車輪減速度に関して、減圧モード
に入る条件が緩和されることとなる。
■上記制御ではステップ18・27等において、アンチ
スキッド制御としての減圧モードに入るための判断のし
きい値を下げるようにしたが、保持モードに入るための
しきい値を下げるようにしてもよい。そしてこのような
場合、保持開始のしきい値または減圧開始のしきい値の
いずれか一方、あるいはこれらの両方のしきい値を所定
の条件で小さくするよう、前記ステップを実行させれば
よい。要は、アンチスキッド制御として、制動力が上昇
することのない動作モードに入るためのしきい値を下げ
ることによって所定の効果を得ることができる。また選
択すべき動作モードを「増圧」[減圧Jの二つにして、
動作モードに単純化するとともに、所定の条件にて、「
減圧」に入るためのしきい値を下げるようにしておき「
増圧」〜「減圧」の切替時に必ず「保持Jモードを経る
よう制御することによっても同様の効果を期待すること
ができる。
■上記実施例では、ステップ18・27ではブレーキ力
差の低下を生じさせるために、減圧しきい値を低下させ
るようにしたが、高μ側の車輪のブレーキ力を低下させ
る手段として、アンチスキッド制御されている低μ側の
車輪の減圧に同期して高μ側の車輪を若干減圧する、高
μ側を所定時間毎に強制的に減圧する、車両減速度の計
算値が所定値を越えないように高μ側を減圧する、高μ
側の減圧停止を遅らせる等の手段を採用することもでき
る。
■スプリットμ検出手段として、減圧量は、ステップ1
6.25等における減圧時間カウント数の他に、減圧を
パルス状に行ってそのi<ルス数をカウントするように
してもよいし、その減圧制御の有無によりスプリットμ
を検出するようにしてもよい。
■上記実施例では後輪をセレクトロー制御する場合につ
いて説明したか、セレクトロー制御しない場合にも本発
明の制御が有効なのはもちろんである。
「発明の効果」 以上の説明で明らかなように、請求項1記載の発明によ
れば、車両の左右一方の側の車輪が低μの路面に接触し
、また、他方の側の車輪が高μの路面に接触しているス
プリットμの路面状態において、その一方の側の前輪が
ロック傾同となってアンチスキッド制御が開始された場
合、アンチスキッド制御されている前輪とは反対側の前
輪に対して行われるブレーキ増圧のパルス数によりスプ
リットμを検出しているから、車輪速度からは判定が困
難なスプリットμを容易に検出して、確実に車両を安定
させることができる。
また、請求項2記載の発明は、パルス状増圧のパルス数
あるいは減圧量によりスプリットμを判定しているから
、ブレーキパッドの偏摩耗やブレーキ液中のエア混入等
による左右両車軸の昇圧速度の相違に影響されることな
く確実にスプリットμを検出して、ブレーキ力を早く低
下させスピンの発生を有効に防止する。ことができると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第8図は本発明の第1実施例を説明するた
めに示したもので、第り図はス°ピン防止を目的として
行われる制御のフローチャート、第2図はその制御中に
おける車輪速度、前輪ブレーキ圧、後輪ブレーキ圧、ス
プリットμカウンタ、左前輪減圧しきい値、後輪減圧し
きい値の関係を示す図、第3図は左右車輪のブレーキ圧
の昇圧速度が異なる場合の車輪速度、前輪ブレーキ圧、
スプリットμカウンタ、左前輪減圧しきい値、後輪減圧
しきい値の関係を示す図、第4図はブレーキ液圧系統の
配管図、策5図はモジル−タの具体的構成を示す配管図
、第6図は従来装置によるアフチスキッド制御中におけ
る車輪速度と前輪ブレーキ圧と後輪ブレーキ圧との変化
を示す図、第7図は路面摩擦係数およびサイドフォース
係数とスリップ率との関係を示す図、第8図は制動時に
車両に作用するヨーモーメントとこれに抗するサイドフ
ォースとの関係を示す平面図、第9図は本発明の第2実
施例における制御のフローチャートである。 1・・・・・・マスターシリンダ、3・・・・・・モジ
ユレータ、4〜8・・・・・・ホイールシリンダ、9・
・・・・・コントローラ、10・・・・・・切替弁、1
2・・・・・・切替弁、S・・・・・車輪速センサ。 出願人  ト キ コ 株 式 会 社(4)    
 第3図 第4図 第6図 第8図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)各車輪速度に基づいてロック傾向の有無を判断し
    、いずれかの車輪が所定のしきい値を越えてロック傾向
    に接近していると判断された場合に、少なくともロック
    傾向にある車輪のブレーキ液圧上昇を規制するようにし
    たアンチスキッド制御装置において、液圧源から各車輪
    へ至る配管系のそれぞれに設けられて液圧を制御するモ
    ジュレータと、該モジュレータを制御するコントローラ
    とから構成され、該コントローラは、左右いずれか一方
    の側における前輪がアンチスキッド制御に入ったか否か
    を検出するアンチスキッド検出手段と、該アンチスキッ
    ド検出手段により一方の前輪がアンチスキッド制御に入
    ったことが検出されたときに他方の前輪のブレーキ圧を
    パルス状に増圧するブレーキ力制御手段と、前記ブレー
    キ圧のパルス状増圧におけるパルス数が所定値以上とな
    った場合にスプリットμの状態であると判定するスプリ
    ットμ検出手段とを備えていることを特徴とするアンチ
    スキッド制御装置。
  2. (2)各車輪速度に基づいてロック傾向の有無を判断し
    、いずれかの車輪が所定のしきい値を越えてロック傾向
    に接近していると判断された場合に、少なくともロック
    傾向にある車輪のブレーキ液圧上昇を規制するようにし
    たアンチスキッド制御装置において、液圧源から各車輪
    へ至る配管系のそれぞれに設けられて液圧を制御するモ
    ジュレータと、該モジュレータを制御するコントローラ
    とから構成され、該コントローラは、左右いずれか一方
    の側における前輪がアンチスキッド制御に入ったか否か
    を検出するアンチスキッド検出手段と、該アンチスキッ
    ド検出手段により一方の前輪がアンチスキッド制御に入
    ったことが検出されたときに該一方の前輪のアンチスキ
    ッド制御の段階に応じて他方の前輪のブレーキ圧のパル
    ス状増圧又は減圧を行うブレーキ力制御手段と、前記ブ
    レーキ圧のパルス状増圧におけるパルス数又は減圧量が
    所定値以上となった場合にスプリットμの状態であると
    判定するスプリットμ検出手段とを備えていることを特
    徴とするアンチスキッド制御装置。
JP30493090A 1990-11-09 1990-11-09 アンチスキッド制御装置 Pending JPH04176768A (ja)

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JP30493090A JPH04176768A (ja) 1990-11-09 1990-11-09 アンチスキッド制御装置
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002356120A (ja) * 2001-05-31 2002-12-10 Aisin Seiki Co Ltd 車両の運動制御装置
WO2015064658A1 (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 ヤマハ発動機株式会社 ブレーキシステムおよび車両

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9751507B2 (en) 2013-10-31 2017-09-05 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Brake system and vehicle

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