JPH0417613A - 耐応力腐食割れ特性に優れた高張力鋼の製造方法 - Google Patents

耐応力腐食割れ特性に優れた高張力鋼の製造方法

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JPH0417613A
JPH0417613A JP12221390A JP12221390A JPH0417613A JP H0417613 A JPH0417613 A JP H0417613A JP 12221390 A JP12221390 A JP 12221390A JP 12221390 A JP12221390 A JP 12221390A JP H0417613 A JPH0417613 A JP H0417613A
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JP
Japan
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steel
stress corrosion
corrosion cracking
hardness
strength
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Pending
Application number
JP12221390A
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Inventor
Junichi Kobayashi
順一 小林
Masahiro Obara
昌弘 小原
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、耐応力腐食割れ特性に優れた高張力鋼の製造
方法に関するものである。
(従来の技術) 鋼材の種類と腐食環境の種類の組み合わせにより、種々
の応力腐食割れが生ずることが知られている。鋼の強度
を示す一つの指標である硬さと割れ感受性の関係の点か
ら大別すると、2種類の応力腐食割れが存在している。
すなわち、硬さに依存しない応力腐食割れと鋼材がある
限界の硬さを越えると割れ感受性が生ずる応力腐食割れ
である。
後者の例としては、液体アンモニア中の応力腐食割れ(
限界硬さ:ピンカース硬さHv 190)、硫化物応力
腐食割れ(限界硬さ:ビッカース硬さHv248)等が
知られている。
液体アンモニア中の応力腐食割れについては、特公昭5
5−30062号公報に開示された「銅板の片面を材料
硬度Hv190以下に軟化処理したことを特徴とする難
腐食性物質貯蔵タンク用耐応力腐食割れ高張力鋼板」の
発明があり、具体的な軟化処理については、発明の詳細
な説明の項に、表面脱炭処理の実施例が示されている。
一般に、強度の高い鋼をつくる場合、合金元素の添加を
行なうが、炭素との結合力の強いCr、 Mo等の添加
は脱炭処理時間を長くさせることになり、それに伴う酸
化層の増加、脱落が生ずるため、自ずと添加元素に制約
が生ずる。また、特開昭57139493号公報には「
片面に軟鋼層を有する全厚強度50kgf/ni以上の
クラッドm板jを用いた液体アンモニア貯蔵タンクの製
造方法が開示されている。このようなりラッド鋼板では
、芯材に対する制約は原則的にはないが、加工を施すよ
うな場合、接合界面の信転性に不安が残る。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、鋼材がある限界硬さを越えると割れ感受性が
生ずる応力腐食割れに対して、優れた耐割れ性を有する
高張力鋼を製造する方法を提供することを目的とするも
のである。
一般に、鋼材の硬さは表面部から内部まで、はぼ同じで
あり、原理的には割れ限界硬さ以上の強度の鋼材は製造
できない。本発明では、割れ限界硬さ以上の強度を有し
て、しかも耐応力腐食割れ特性が優れている鋼材の製造
方法を提供する。そして、本発明は従来技術にあるよう
な液体アンモニア中の応力腐食割れのみの対策に限らず
、硬さ限界を有する他の応力腐食割れに対しても、特性
の優れている鋼材を製造する方法を提供する。
(課題を解決するための手段) 応力腐食割れは、一般に腐食環境に接している表面部か
ら発生するので、環境に接している鋼表面部の割れ感受
性をなくせば、割れは生じない。
そこで、前出の特公昭55−30062号公報に示され
ているように、表面部のみを軟化させ、割れの限界硬さ
以下にすればよい。
綱材に所定の強度を実現させる方法として、焼き入れ処
理を施す方法がある。一般に焼き入れ後、焼き戻し処理
を施すと、鋼材は強度低下し、当然、硬さも下がる。本
発明での軟化処理方法はこの原理に基づいている。しか
し、通常の炉による熱処理では、鋼表面の硬さを下げよ
うとすると、鋼内部の硬さも同時に低下してしまい、所
要の強度が実現できない。そこで、レーザー、エレクト
ロンビーム等の高密度エネルギー熱源を利用して、表面
部のみを局部的に高温にし、焼き戻し処理を施す。この
処理により、鋼表層部のみを軟化させることができ、表
面部の硬さを所定の硬さ以下にすることで、耐応力腐食
割れ特性に優れた高張力鋼が製造できる。
(作用) 以下に、本発明の詳細な説明する。
鋼材がある限界硬さを越えると割れ感受性が生ずる応力
腐食割れの機構として、次のようなことが定説となって
いる。すなわち、腐食環境に接している鋼表面部では、
腐食により、ピントができる。一方、腐食反応の結果、
水素が発生し、その水素の一部が鋼中に侵入する場合が
ある。このように、ビットのような応力集中部が存在し
、しかも、鋼中に移動可能な水素があると、その水素は
応力集中部に集積し、その部位に水素脆化をもたらし、
割れを発生させる。水素脆化の感受性は鋼の転位密度が
高い、すなわち高強度程、感受性が増すので、このよう
な機構による応力腐食割れは、当然、硬い程、感受性が
増す。
よって、このような機構による応力腐食割れについては
、表面部での感受性を下げて、割れ発生を防げば、内部
までの割れ進展はなくなる。感受性を下げる方法の一つ
として、硬さを下げることは、最もを効な手段である。
表面の硬さをさげる手段として、前出の従来技術にある
ような脱炭処理、低硬度鋼のクラッドがある。
本発明では、鋼の熱処理特性を利用して、所要の強度を
鋼材に付与し、その後、表面部のみを部分的再熱処理を
加えることにより、表面部の強度を下げる方法を用いて
いる。すなわち、焼き入れ処理後に所要の強度・靭性が
得られるように、網材の合金成分を選択し、焼き入れ処
理を行なう。
その後、焼き戻し処理を施すのであるが、−船釣に、焼
き戻し効果は温度と時間の関数であり、高温程、また長
時間程、軟化する。もし、従来の炉内処理で実施されて
いるような長時間焼き戻しをするならば、鋼内部も表面
部と同じ温度に処理され、鋼の全厚が軟化してしまい、
所要の強度が得られなくなる。
このため本発明は綱表層部のみを加熱処理し、鋼表層部
のみを軟化させることをねらい、レーザ、エレクトロン
ビーム等の高密度玉名ルキー熱源を用いるものである。
一般に、高密度エネルギー熱源による加熱パタ−ン、す
なわち、加熱部の温度−時間関係は単位剤熱部面積当た
りに投入された総人熱量(単位:J/yn2)および単
位時間当たりの投入熱量である照射エネルギー密度(単
位:W/mm”)により決まる。よって、処理を受けた
鋼表面硬度は、これら二つの値によって変化することと
なる。変化の様子を後述の実施例中に示す鋼について調
べると第1図のようになる。エネルギー密度7〜10W
 / mm ”の関係に示される如く、総人熱量と硬度
の関係は入熱量増加に伴い、−旦減少し、その後、増加
する関係にある。これは、入熱量増加とともに最高加熱
温度が上昇し、その温度が鋼の相変態を生ずる温度未満
の範囲では焼き戻し効果が増加され、硬度が低下するが
、相変態を生ずる温度以上となると、その後の2.冷に
より再焼き入れされ、硬度が上昇することを意味してい
る。従って、対象とする応力腐食割れの限界硬さに応じ
て、適正な鋼材成分、高密度エネルギー熱源照射の大熱
量、エネルギー密度条件を選択することにより、耐応力
腐食割れ特性に優れた高張力鋼を製造する方法が実現さ
れる。
(実施例) 第1表に示すような三種類の鋼を用いて、硫化水素ガス
飽和の人工海水(25°C)中にて、4点曲げ試験によ
る応力腐食割れ試験を行った。
まず、各鋼材を900°C×60分間、加熱保持し、焼
き入れ処理を施した。この焼き入れままの状態での各鋼
材の強度、硬さは第2表に示すようであった。
この後、エレクトロンビーム照射(EB照射)およびレ
ーザービーム照射(LB照射)により、鋼材表面の加熱
処理を行なった。その時の照射条件および鋼表面のマイ
クロビッカース硬さ(25g)を第3表に示す。第2表
に示した加熱処理前の表面硬さと比較し、いずれも硬さ
が低下している。
このように表面軟化した鋼材から、軟化照射面が残留す
るように板状試験片(寸法:3mmtX10胴賀X11
5mm/)を採取し、照射面が引張応力側となるように
4点曲げ負荷を施し、前記の硫化水素ガス飽和溶液中に
2週間浸漬した。負荷は、鋼表面の応力が焼き入れまま
の状態での陣伏応力の80%となるようにした。比較と
して、焼き入れままの鋼材から採取した板状試験片によ
る同様試験結果を併せて第3表に示す。同表に示されて
いる如く、焼き入れままの試験片を含め、限界硬さであ
るHv248を超える試験片はすべて破断している。一
方、限界硬さ以下に表面軟化している試験片はすべて未
破断となっている。よって、適正な照射条件を選択する
ことにより、限界硬さ以下の表面部が得られ、耐応力腐
食割れ特性に優れた高張力鋼を製造する方法が実現され
ることが[認できた。
第 表 (発明の効果) 本発明は焼き入れ処理により所要の強度にした鋼に対し
、表面部を高密度エネルギー熱源により短時間加熱処理
を行ない、その焼き戻し効果により綱表層部のみを軟化
させることにより、高強度でしかも、耐応力腐食割れ特
性に優れた高張力鋼を製造する方法を実現した。
実施例では、硫化物応力割れに対する効果を確認したが
、鋼材の成分系、高密度エネルギー照射条件を適正に選
択することにより、限界硬さの存在する他の応力腐食割
れに対しても有効な方法となることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例に示すA材、B材、C材について、単位
面積当りの総人熱量と表面硬度との関係を示す図である
。 O:未破断 ×:破断 A材 B# C打 N!位位記者りの記入熱量(%mつ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1.  焼き入れ処理により所要の強度にした鋼に対し、その
    表面部に高密度エネルギー熱源によるエネルギー照射を
    行い、短時間焼き戻し処理を施すことにより、鋼表層部
    のみを軟化させることを特徴とする耐応力腐食割れ特性
    に優れた高張力鋼の製造方法。
JP12221390A 1990-05-12 1990-05-12 耐応力腐食割れ特性に優れた高張力鋼の製造方法 Pending JPH0417613A (ja)

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JP12221390A JPH0417613A (ja) 1990-05-12 1990-05-12 耐応力腐食割れ特性に優れた高張力鋼の製造方法

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002012916A (ja) * 2000-06-30 2002-01-15 Toshiba Corp 高硬度鋼の応力腐食割れ防止法
WO2017111526A1 (ko) 2015-12-23 2017-06-29 주식회사 포스코 응력부식균열 저항성 및 저온인성이 우수한 저항복비 고강도 강재

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