JPH0417392Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は車両を出荷する際、ドアミラーを車体
側に倒した状態に保持するための可倒式ドアミラ
ーの保護カバーに関する。

（従来の技術） ドアミラーを取り付けた車両を出荷する際、車
巾を減少させて搭載スペースの有効利用を図るた
め、車両から突出したドアミラーを車室内に搭載
し、出荷先で取り付けるということが行われてい
たが、作業者が不慣れでハウジングあるいは車体
等に傷がつく虞があり、又人件費等によりコスト
が高くなり好ましくない。

そこで従来より可倒式ドアミラーを取り付けた
車両においては、該ドアミラーのベースとハウジ
ング間にこのハウジングを使用状態に保持するた
めに設けられたテンシヨンスプリングをベース側
より取り外し、ドアミラー（ハウジング）を車両
後方側に倒して出荷し、出荷先において再び使用
状態に戻すということが行われている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら上述したドアミラーにあつては、
その出荷時においてベースに対しハウジングの位
置が定まらず、ハウジングがぶらつき、これが隣
の車両に当つた場合等においては双方に傷が付く
等の不具合があり、これを防ぐ手段が必要とな
る。

更にハウジングを車体側に倒した状態において
は使用時におけるベースとハウジングの連結部が
外方に臨み、ベースとハウジング間に開口が生
じ、このため使用時にはハウジングあるいはベー
ス内に内蔵されているミラー角度調整用のリンク
レバー等が露出するとともに、内部が外気に晒さ
れ、これに搬送中車体を保護するためのワツクス
やごみ、雨水、更には海水等が侵入し、付着する
という問題があり、このため上記開口を塞ぐため
の手段が必要となる。

このように従来においてはハウジングを車体側
に倒した状態に保持するための第１の手段と、こ
の状態において生ずる開口を塞ぐための第２の手
段とが必要であり、これら別々の手段の実施のた
め、その作業性が低下する。

そこで本考案は、上述した従来の問題点を改善
すべく成されたものであり、その目的とする処
は、上記第１、第２の手段の効果を兼ね備えた保
護カバー、即ち、ハウジングを車体側に倒した状
態に確実に保持することができ、ハウジングが他
の車両等に当たるのを防ぐことができ、更にハウ
ジングあるいはベース内に内蔵されているリンク
レバー等にワツクス、ごみ、雨水等が付着するの
を防ぐことができる作業性に優れた可倒式ドアミ
ラーの保護カバーを提供するにある。

（問題点を解決するための手段） 上記問題点を解決するため本考案は、車体に取
り付けられたベースと、該ベースに取付けられ、
車体側へ傾倒可能なハウジングとからなる可倒式
ドアミラーに着脱自在に設けられ、前記ハウジン
グが車体側に倒された状態において該状態を保持
すべく前記ベースからハウジングに亘つてこれら
を覆うように可倒式ドアミラーの保護カバーを構
成したことを特徴とする。

（実施例） 以下に本考案の好適実施例を添付図面に基づい
て説明する。

第１図は可倒式ドアミラーを保護カバーで覆つ
た状態を示す全体斜視図、第２図は保護カバーの
横断面を示す平面図、第３図は保護カバーを示す
斜視図、第４図は可倒式ドアミラーを倒した状態
を示す斜視図である。

可倒式ドアミラー１において符号２は車体３の
ドア窓部前部に固設され、ハウジング４を車体３
側に傾倒可能に支持するためのベースである。こ
のベース２は車両側方より見た形状が車両前方向
に頂部２ａを有する略三角形状をなし、車両上方
より見た形状はその略中央部２ｂが最も膨出した
略三角形状をなす。

ハウジング４は車両上方より見た形状がベース
２側に巾広で突出方向に巾狭の略三角形状をな
し、そのベース側の一端部がベース２の後端部付
近５にヒンジ結合により、図の如く車体後方側に
傾倒可能（摺動自在）に取り付けられ、該状態に
おけるハウジング４の車体３側に対向する面部に
は図示しないミラーが設けられている。

このハウジング４を車体３側に傾倒させた状態
において、符号６はベース２側に生じる開口、符
号７はハウジング４側に生じる開口であり、この
開口６，７より外部にはミラー角度調整用のリン
クレバー８及びドアミラー１の使用時においてハ
ウジング４とベース２間に架設されるテンシヨン
スプリングの係止部９が露出している。

さて、符号１０は斯かる状態のドアミラー１を
ベース２からハウジング４に亘り、その外側部全
体をその形状に沿つて覆うべく形成された保護カ
バーである。この保護カバー１０は自己形状保持
フイルムからなるケース状をなし、その開口部１
１よりドアミラー１をその外側部より収容するよ
うにドアミラー１を覆い、開口部１１周縁に形成
された屈曲部１１ａを介してドアミラー１に嵌着
される。

斯かる保護カバー１０をドアミラー１に被せる
ことにより、ドアミラー１はそのハウジング４を
車体３側に倒した状態に保持されるとともに、こ
のときベース２とハウジング４間に生ずる開口
６，７及びこれより露出したリンクレバー８、テ
ンシヨンスプリングの係止部９が保護カバー１０
に覆われ、外部より遮へいされる。

尚、本考案に係る保護カバーは実施例における
形状及び材質等に限定されることはない。

（考案の効果） 以上の説明より明らかな如く本考案によれば、
車両の輸送時等において、ドアミラーのハウジン
グを車体側に倒した状態を確実に保持し得、ハウ
ジングが他の車両等に当たるのを防ぐことがで
き、且つ、使用時にはハウジングあるいはベース
内に内蔵されているリンクレバー等にワツクス、
ごみ、雨水、更には海水等が付着するのを防ぐこ
とができる作業性に優れた可倒式ドアミラーの保
護カバーを提供することができる。

尚、本実施例における保護カバーは、ドアミラ
ーの外側部に沿つた形状に形成されているため、
この保護カバーを取り付けるためのスペースを必
要とせず、スペースの有効利用ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は可倒式ドアミラーを保護カバーで覆つ
た状態を示す全体斜視図、第２図は保護カバーの
横断面を示す平面図、第３図は保護カバーを示す
斜視図、第４図は可倒式ドアミラーを倒した状態
を示す斜視図である。 そして図面中、１……ドアミラー、２……ベー
ス、３……車体、４……ハウジング、６……開
口、７……開口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車体に取り付けられたベースと、該ベースに取
   付けられ、車体側へ傾倒可能なハウジングとから
   なる可倒式ドアミラーに着脱自在に設けられ、前
   記ハウジングが車体側に倒された状態において該
   状態を保持すべく前記ベースからハウジングに亘
   つてこれらを覆う可倒式ドアミラーの保護カバ
   ー。