JPH0417208Y2 - - Google Patents

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JPH0417208Y2
JPH0417208Y2 JP294487U JP294487U JPH0417208Y2 JP H0417208 Y2 JPH0417208 Y2 JP H0417208Y2 JP 294487 U JP294487 U JP 294487U JP 294487 U JP294487 U JP 294487U JP H0417208 Y2 JPH0417208 Y2 JP H0417208Y2
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、濾布走行式固液分離機を備えた固液
分離装置に関し、とくに濾布の寿命向上と装置の
連続安定運転化を達成するため濾布走行式固液分
離機に供給される固液に前処理を施すようにした
装置に関する。
〔従来の技術〕
従来から、懸濁液や汚泥スラリーに含有される
微細な固形物を凝集剤によりフロツク化し、この
固液を傾斜型スクリーン装置に供給して液成分と
固形成分とに分離する装置が知られている(たと
えば特開昭56−13098号公報)。このような傾斜型
スクリーン装置においては、スクリーン上に残る
成分を連続的に除去するようにしているので、供
給される原液を、大量にかつ連続的に固液分離処
理できる。傾斜型スクリーン装置で液成分と分離
された固形成分は、たとえば濾布走行式脱水機に
供給され、圧搾されて含水率の低い固形成分とし
て取り出される。この傾斜型スクリーン装置を用
いての固液分離では、スクリーンのみで微細な粒
子まで分離することはできないため、上述の如く
供給原液を前もつて凝集剤によりフロツク化して
いる。
これとは別に、凝集剤を用いることなく、濾布
の濾過精度を向上することにより、固液分離性能
を高めた濾布走行式脱水機や濾布走行式濾過機が
知られている。脱水機や濾過機自体は、従来から
各種のものが知られており、転写ドラムと圧搾ロ
ールとからなる圧搾部に固液を載せたエンドレス
濾布を走行させ、その圧搾部で固液中の液成分を
絞り取り、一方濾布上に残つたケークを転写ドラ
ムに転写し、スクレーパで掻き取つて回収するよ
うにした濾布走行式脱水機(ベルトプレス型脱水
機)や、圧搾することなく重力や減圧吸引力を利
用して液成分を濾過し、残つた半ケーク状の成分
を濾布上から回収するようにした濾布走行式濾過
機などの固液分離装置がいろいろな分野で使用さ
れている。そして、このような固液分離装置に使
用する、上述の高性能な濾布として、たとえば特
開昭59−115720号公報、特開昭60−31811号公報、
特開昭60−44013号公報、特開昭60−44014号公
報、特開昭61−164613号公報、特開昭61−171516
号公報、特開昭61−174912号公報、特開昭61−
174915号公報、特開昭61−174916号公報等に記載
されているようなものが知られている。この従来
の濾布は織物基材の表面に、その基材の主として
緯糸を起毛してなる太さ0.1〜10μmの極細繊維の
立毛濾層を形成したようなものである。この濾布
は、太さ0.1〜10μmの極細繊維の立毛で濾層を形
成しているから立毛間の〓間が大変小さく、原液
を前もつて凝集フロツク化しないでも、微細な固
形成分まで阻止できる。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記のような濾布走行式固液分
離装置には、以下のような問題がある。
すなわち、上記のような濾布走行式固液分離装
置においては、原液が前処理されることなくその
まま濾布上に供給されるので、原液中に粗大固形
異物、たとえば小石や金属破片等の異物が混在し
ていると、濾布が破損し濾布の寿命を短くすると
いう問題がある。とくに濾布走行式脱水機では、
濾布上の残余成分を圧搾脱水するので、粗大固形
異物が加圧されるとき濾布の損傷が生じやすい。
このような損傷が生じると、安定した連続運転が
できなくなる。
また、ボール状に凝縮した粘着油分(オイルボ
ール)は走行濾布上に残余成分として残される
が、オイルボールは変形自在の性状を有するため
濾布中に侵入しやすく、それによつて濾布の目詰
りが早くなり濾布の寿命が著しく短くなるおそれ
がある。とくに脱水機においては、圧搾部でオイ
ルボールの濾布への塗りつけ現象が生じるので、
単なる濾過機に比べオイルボールによる目詰りが
一層早い。
さらに、濾布走行式脱水機においては、濾布上
の残余成分中に粗大固形異物が混在していると、
圧搾部でのケークに厚みむらが生じ、ケークを転
写ドラムに転写する際の転写効率が低くなり、高
い回収率が得られない。特公昭55−46267号公報
には、原液供給部の出口に圧搾ロールを設け、供
給汚泥厚みを一定にして処理量の安定化を図るこ
とが提案されているが、粗大固形異物除去の機能
をもつていないので、脱水機中の転写ドラムへの
転写の際にはやはり上述のような問題が生じる。
本考案は、上記のような問題点に着目し、濾布
走行式固液分離装置の濾布の損傷を防止するとと
もにオイルボールによる目詰りを防止し、濾布の
寿命を向上するとともに安定した連続運転を可能
にすることを目的とする。
また本考案は、濾布走行式固液分離装置が脱水
機である場合には、圧搾部でのケーク厚みを均一
にして転写ドラムの転写効率を向上し、回収率を
向上することも目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
この目的に沿う本考案の固液分離装置は、 楔形断面の棒状部材が間隔をもつてかつ斜面を
形成するように配列されたスクリーンを備え、該
スクリーン上に供給される固液を、スクリーンを
通過する固液とスクリーン上に残り該スクリーン
上から除去される成分とに分離する傾斜型スクリ
ーン装置と、 一定軌道上を周回されるエンドレス濾布を有
し、該濾布上に前記傾斜型スクリーン装置のスク
リーンを通過した固液が供給され、供給された固
液を前記濾布により濾過される液成分と濾布上に
残される固形成分とに分離する濾布走行式固液分
離機と、から成る。
本考案の装置をさらに詳細に説明する。第1図
は、本考案の一実施態様を示す概略側面図であ
る。
本考案においては、包括的に符号Aで示される
傾斜型スクリーン装置と、Bで示される濾布走行
式固液分離機とを直列に接続し使用する。本実施
態様では、固液分離機として脱水機を用いている
が、まずそれらのスクリーン装置と脱水機の構成
について説明する。
原液1が供給される傾斜型スクリーン装置A
は、フイードボツクス4、スクリーン・パネル
5、該パネルを清掃するための摺動ブラシ(以下
清掃用ブラシと云う)6およびスクリーン缶体
3、などにより構成された装置である。
フイードボツクス4は、均一な水流を得るため
にスクリーン装置の最上部に設けられていて、被
処理液7は、ここへ導入され均一な水流となつて
スクリーン・パネルに落下する。
スクリーン・パネル5は、第2図にも示すよう
に、断面が楔型である棒状部材2(ウエツジワイ
ヤー)等間隔にしかも平行に配列し、その配列に
よつて斜面を形成したものであつて、そのスリツ
ト幅は2.5mm以下のものである。またスクリー
ン・パネル長は、通常30cm乃至180cmのものが好
ましく用いられる。
なおスクリーン・パネル5の傾斜角φは、水平
面に対して40°乃至80°である。
清掃用ブラシ6は、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートなどを材質とし
た多数のブリツスルを植毛した形態のものであ
り、スクリーン・パネルの全長にわたり有効幅以
上の裏面を回転しつつまたは回転することなく往
復摺擦し、主としてスクリーン・パネルの目詰り
洗浄を行なう。
なおスクリーン・パネルの清掃に際しては、清
掃用ブラシによりパネル表面を行なつてもよい。
スクリーン缶体3は、スクリーン全体の保持と
スクリーンを通過した処理液9(固液)の保留を
行なうハウジングである。
なお清掃用ブラシ摺動を実施することは、ただ
単にスクリーン・パネルの目詰りを防ぐのみなら
ずパネル表面の粗大固形成分の滑落をより促進す
る効果がある。またブラシの稼働率を向上させる
ことにより、固形成分を含む被処理液量が著しく
増加するので特にスクリーン装置を連続使用する
場合、スクリーン装置の安定運転には極めて有効
な手段となる。
スクリーンパネル5を通過した固液9は、配管
10を介し脱水機Bの固液供給槽16に送られ
る。この脱水機Bの構成について説明する。
駆動ロール12と、3個のガイドロール13,
14,15の間には、エンドレス濾布11が、上
記駆動ロール12およびガイドロール13,1
4,15と、後述する濾布規制ロールなどで形成
される一定の軌道上を矢印方向に走行、周回自在
に展張されている。上記濾布11は、ガイドロー
ル13から14に向かつて水平面に対してやや上
向きの角度θを有するように張設されているが、
この角度θは、後述する固液供給槽の液深をでき
るだけて浅くし、固液と濾布との接触面積を大き
くとることができるように、また固液の漏出を防
止することができるように、5〜20°であるのが
好ましい。
上記濾布は、前述の各公報に記載されているよ
うなものであるのが好ましい。すなわち、少なく
とも、濾布の幅方向に配置される緯糸に単糸径
0.1〜10μの合成繊維糸を使用した織物や編物基材
を用い、それらの基材の、主として緯糸を長手方
向(走行方向)に起毛して表面に太さ0.1〜10μの
極細繊維の立毛濾層を形成してなる濾布であるの
が好ましい。そのような濾布は、起毛が長手方向
に行われているためにその方向に立毛が横たわつ
ているが、使用に際しては、第1図に示すように
立毛が濾布の走行方向に対して逆方向を向くよう
に張設する。しかして、上記濾布は、第3図に示
すように点線部分でエンドレスに加工され、その
幅方向両側端部には、ガイドロール13に設けた
ピンと係合する孔を有する孔付ベルト21,22
が縫合されている。
上記濾布11の表面側で、かつガイドロール1
3と14の間には、固液供給槽(固液供給部)1
6が設置されている。もっとも、いわゆる固液供
給部を槽として形成する必要は必ずしもなく、固
液を直接放流することができる管や樋のようなも
のであつてもよいものである。
濾布11の裏面側には、上記固液供給槽16と
対向する位置に、吸気管17を介して吸気源(図
示せず)に接続され、上記裏面側を水柱で500mm
以上の減圧状態に維持することができる減圧吸引
槽18が設置されている。この減圧吸引槽18
は、液成分の排出管19を備えている。また、そ
の上部開口部、つまり吸引口には、複数個の濾布
案内ロール20が並べて配置されている。この濾
布案内ロール20は、表面が平滑なロールであつ
てもよいが、円筒ロールに多数の孔を穿設した、
いわゆる孔付ロールや、円筒ロールまたは中実ロ
ールの表面に周方向溝またはら施溝を切つた、い
わゆる溝付ロールを使用すると、密に並べても開
口部の実質開口面積が大きく減少せず、少ない動
力で大きな吸引効果が得られるようになるので好
ましい。
上記ガイドロール14と駆動ロール12の間に
は、濾布11を挟んで転写ドラム23と圧搾ロー
ル24が対向配置されている。また、上記転写ド
ラム23の表面には、ゴムや合成樹脂などからな
る楔状のスクレーパー25が当接されている。さ
らに、上記スクレーパー25の直下方で、かつ駆
動ロール12よりも高い位置には、ケーク排出用
のシユーター26が設置されている。このシユー
ター26は、金属や合成樹脂などの板からなり、
水平面に対して30〜60°の角度で傾斜し、かつ転
写ドラム22の表面から0.5〜20mmほど離して設
置されている。
濾布11は、ガイドロール15と13の間で上
り勾配を形成しているが、その部分には、濾布1
1の表面側に濾布洗浄ノズル27が設置されてい
る。この濾布洗浄ノズル27は、通常の水ノズル
や、管の長手方向に複数個の噴射孔を穿設したよ
うなもので、洗浄水を所望の圧力で噴射すること
ができるものである。また、濾布11の裏面側に
は、上記濾布洗浄ノズル27に対向して濾布押え
板28が設置されている。この濾布押え板28
は、スナンレス鋼、塩化ビニール、アルミニウム
などの、耐食性や剛性を有する材料からなり、全
体として平板や多孔板などの形状に加工されてい
るが、その両端縁は、走行中の濾布11が当接し
てもそれを傷付けることがないよう、第1図に示
すようにやや上方に折り曲げられている。なお、
濾布押え板28は、濾布11の裏面から0.5〜50
mm程度の位置に設置されている。
上記濾布洗浄ノズル27および濾布押え板28
とガイドロール13の間、つまり濾布11の走行
方向に対して上記固液供給槽16よりも上流側に
は、濾布11を挟んで互に対向する一対の濾布規
制ロール29,30が、ほとんど当接する如く、
または数十ミリメートルの間隔をおいて設けられ
ている。しかして、一方の濾布規制ロール29は
濾布11を押し上げるように作用し、また他方の
濾布規制ロール30には逆に押し下げるように作
用して、濾布11をS字状に屈曲させている。
濾布11の裏面側で、かつその走行方向に対し
て濾布規制ロール29,30よりも下流側、つま
り濾布11の走行方向に対して固液供給槽16よ
りも上流側で、かつ濾布規制ロール29,30よ
りも下流側には、上述した濾布洗浄ノズル27と
同様の濾布洗浄ノズル31が設けられている。さ
らに、濾布11の表面側で、かつ上記濾布洗浄ノ
ズル31と対向する位置には、2個一対の濾布受
けロール(濾布受け部材)32,33が互に間隔
をおいて設置されている。その設置位置は、上記
濾布洗浄ノズル31を頂点とする二等辺三角形の
他の2つの頂点を形成するような位置である。濾
布受けロール32,33をどの程度の間隔をおい
て設置するかは、濾布洗浄ノズル31の種類など
によつて異なるものの、濾布11の表面における
洗浄水の広がり幅程度であるのが好ましい。
しかして、濾布11は、上記濾布規制ロール2
9,30と、上記濾布洗浄ノズル31および濾布
受けロール32,33との間で上り勾配を形成し
ている。換言すれば、濾布洗浄ノズル31および
濾布受けロール32,33は濾布11が上り勾配
を形成している部分に設置され、また一方の濾布
規制ロール30がその上り勾配の谷を形成してい
るのである。
上記において、濾布案内ロールを濾布の走行方
向に対して左右2群に分け、しかも相対向する両
群のロールが濾布の走行方向に向かつてハの字を
形成する如く配置すると、走行中の濾布に外方に
向かう力(濾布を幅方向に拡げようとする力)が
作用し、濾布が安定して走行するようになるので
好ましい。しかしながら、ただ1群のロールをそ
の回転軸が濾布の幅方向になるように配置するこ
とであつてもよいものである。また、特に濾布の
幅が広い場合には、ロールを3群に分け、真中に
位置する群においては回転軸が濾布の幅方向にな
るようにし、外側に位置する2群のロールが上記
ハの字を形成するようにしてもよい。
減圧吸引槽の吸引口の形状は、濾布の走行方向
に長い長方形状であつてもよいし、濾布の走行方
向に向かつて末広がり状であつてもよい。末広が
り形状を採ると、ロール端と濾布との擦過がある
幅をもつて行われるようになり、線状に擦過する
ことがなくなつて濾布端部の損耗が減り、寿命が
長くなるので好ましい。
以上においては、いわゆる濾布走行式転写型脱
水機について説明したが、本考案に係る固液分離
機Bは、2枚の濾布に固液を挟んで圧搾する、い
わゆるツインクロス型脱水機であつてもよいし、
圧搾機構や転写機構を有しない、いわゆる濾過機
であつてもよいものである。
次に、上述した固液分離装置の作用について説
明する。
供給される原液1は、被処理液7としてスクリ
ーン・パネル5上を流下される。スクリーン・パ
ネル5は、楔形の棒状部材2を間隔をもつて配列
したものからなるので、各スリツトから液成分が
スクリーン・パネル5を通過してスクリーン缶体
3内に落下する。スクリーン・パネル5を通過し
ない粗大固形成分は、斜面を形成しているスクリ
ーン・パネルの表面に沿つて落下し、粗大固形成
分と液成分が前もつて分離される。スクリーン・
パネル5を通過した液成分にも、もちろん微細な
固形成分はまだ残つているが、スクリーン・パネ
ル5のスリツトが細かく規制されているので粗大
固形成分は確実に除去される。また、ボール状に
凝縮しているオイルボールも、容易にはスクリー
ン・パネル5のスリツトを通過できないため、そ
の大部分がこの段階で除去される。したがつて、
脱水機Bには、固形成分の粒度が一定以下に抑え
られた、しかもオイルボールのほとんど大部分が
除去された固液が供給される。
脱水機Bでは、駆動ロール12によつて駆動さ
れ、矢印方向に走行、周回中の濾布11上にスク
リーン処理液9が配管10を介し固液供給槽16
へ供給される。供給された固液中の液成分は、重
力により、また減圧吸引槽18により与えられる
減圧吸引作用につて濾布11を通過し、減圧吸引
槽18内に集められる。このとき、濾布11は吸
引による大きな力を受けるが、濾布案内ロール2
0の作用によつて安定して走行する。
減圧吸引槽18内に集められた液成分は排出管
19を介して脱水機外に排出される。一方、濾布
11を通過しなかつた成分は、濾布11の周回に
伴つて転写ドラム23と圧搾ロール24の間に運
ばれ、圧搾されて液成分が絞り取られ、いわゆる
ケークとなる。上記ケークは、次いで濾布11か
ら転写ドラム23の表面に転写され、さらにスク
レーパー25で掻き落されて脱水機外に排出され
る。掻き落されたケークはシユーター26で案内
されるから、それが濾布11上に落下、付着する
ようなことはない。
濾布11は、付いで濾布洗浄ノズル27の位置
に至り、その濾布洗浄ノズル27から噴射される
比較的圧力の低い洗浄水によつてまず表面側から
洗浄される。このとき、濾布押え板28は、洗浄
水の圧力によつて濾布11が大きく撓んだり、捩
れたりするのを防止する。同時に、洗浄水が濾布
11を容易には通過しないようにし、濾布表面の
洗浄が効率的に行われるようにする。
濾布11は、次いで一対の濾布規制ロール2
9,30によつて形成されるS字形の経路を通つ
て濾布洗浄ノズル31の位置に至り、その濾布洗
浄ノズル31から噴射される、こんどは比較的高
圧の洗浄水によつて裏面側から洗浄される。2個
一対の濾布受けロール32,33が互いに間隔を
おいて設置されていて、上述した濾布押え板28
のように洗浄水の通過を妨げないので、洗浄水は
容易に濾布1を通過し、その中に取り込まれてい
る目詰り物質が洗い出される。このとき、濾布受
けロール32,33は、洗浄水の圧力によつて濾
布11が不規則に撓んだり、捩れたり、あるいは
振動するのを防止する。一方、濾布11の裏面に
少量の洗浄水が残るが、その洗浄水は濾布11が
上り勾配を形成しているために濾布規制ロール2
9,30に向かつて流れ、それら両ロールで絞り
出されて端部から排出される。濾布11の裏面を
流下する洗浄水は、流れの方向が濾布11の走行
方向とは逆であるため、いわゆる予備洗浄の役目
も果す。
洗浄によつて濾過機能を回復せしめられた濾布
11は、次いで固液供給槽16の位置に至り、次
の脱水に供せられる。
このような固液分離処理が行われる脱水機Bに
おいては、供給されてくる固液から、前述の如
く、既に粗大固形成分が除去されているので、そ
れが濾布11を損傷するようなことはない。ま
た、供給固液中の固形成分粒子径が一定以下に抑
えられ粒子径が均一化されていることから、転写
ドラムへの転写効率が高く維持される。しかもケ
ーク厚みを薄くしてもトラブルが生じないから、
益々転写効率を向上できるとともに、濾布走行速
度増大が可能になり、かつ脱水効率の向上が可能
になる。
また、オイルボールもその大部分が前もつて除
去されるから、圧搾部における、いわゆるオイル
ボール塗りつけ現象がなくなり、濾布目詰りが抑
制される。
このように、本考案の固液分離装置は、傾斜型
スクリーン装置による前処理により、極めて高性
能な固液分離性能が得られるとともに、濾布の損
傷、目詰りを抑えて安定運転が可能になるので、
いろいろな用途に使用できる。たとえば、活性汚
泥処理装置から排出される、いわゆる懸濁系の汚
泥や、生物膜処理装置から排出される、いわゆる
固着系の汚泥など、廃水処理によつて生ずる汚
泥、スカム、フロツク、洗浄水、濃縮スラツジな
どの濃縮、脱水を行うのに使用することができ
る。具体的には、上下水処理によつて生ずる汚
泥、浄化槽から発生する余剰汚泥、し尿処理から
発生する汚泥、加圧浮上操作から生ずるスカム、
産業廃水の処理によつて生ずる凝集フロツクや凝
集沈殿フロツク、砂濾過装置などの各種濾過装置
の逆洗水、スクリーン装置で凝縮したスラツジな
どがある。また、たとえば紙パルプ製造業、食品
製造業、酒造業、味噌などの醸造業など、各種製
造業において固形成分を回収するのに使用するこ
とができる。さらに、海や川を浄化したり、浄水
場における除藻、しゆんせつ時における河川や湖
沼の汚れ防止に使用することができる。
〔考案の効果〕
以上詳述したように、本考案の固液分離装置に
よるときは、傾斜型スクリーン装置により、粗大
固形成分やオイルボールの大部分を前もつて除去
し、固形成分粒子径を一定以下に抑制した固液を
固液分離機に供給するようにしたので、粗大固形
成分による走行濾布の損傷を確実に防止して濾布
の寿命を向上し、かつオイルボールによる濾布目
詰りを抑えて装置の連続安定運転化が可能にな
る。
また、固液分離機が脱水機である場合、供給さ
れる固液の固形成分粒子径が一定以下に抑えられ
ることにより、圧搾部でのケーク厚みを均一にす
ることができ、ドラムへの転写効率を高めて回収
率を向上することができる。また、ケーク厚みを
薄く設定することが可能であるため、脱水効率を
高めることができるとともに、濾布走行速度を上
げることができ、低含水のケークを高速処理にて
得ることができ、極めて高性能の濾布走行式脱水
機を実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施態様に係る固液分離装
置の機器および配管系統図、第2図は第1図の傾
斜型スクリーン装置のスクリーン・パネル部の部
分側面図、第3図は第1図の固液分離機に用いる
エンドレス濾布の一実施例を示す概略斜視図、で
ある。 1……原液、2……棒状部材、3……スクリー
ン缶体、4……フイードボツクス、5……スクリ
ーンパネル、6……清掃用ブラシ、7……被処理
液、8……分離固形物、9……処理液、10……
配管、11……濾布、12……駆動ロール、1
3,14,15……ガイドロール、16……固液
供給槽(固液供給部)、17……吸気管、18…
…減圧吸引槽、19……排出管、20……濾布案
内ロール、21,22……孔付ベルト、23……
転写ドラム、24……圧搾ロール、25……スク
レーパー、26……シユーター、27,31……
濾布洗浄ノズル、28……濾布押え板、29,3
0……濾布規制ロール、32,33……濾布受け
ロール、A……傾斜型スクリーン装置、B……固
液分離機。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 楔形断面の棒状部材が間隔をもつてかつ斜面を
    形成するように配列されたスクリーンを備え、該
    スクリーン上に供給される固液を、スクリーンを
    通過する固液とスクリーン上に残り該スクリーン
    上から除去される成分とに分離する傾斜型スクリ
    ーン装置と、 一定軌道上を周回されるエンドレス濾布を有
    し、該濾布上に前記傾斜型スクリーン装置のスク
    リーンを通過した固液が供給され、供給された固
    液を前記濾布により濾過される液成分と濾布上に
    残される固形成分とに分離する濾布走行式固液分
    離機と、 からなる固液分離装置。
JP294487U 1987-01-14 1987-01-14 Expired JPH0417208Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP294487U JPH0417208Y2 (ja) 1987-01-14 1987-01-14

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP294487U JPH0417208Y2 (ja) 1987-01-14 1987-01-14

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63111910U JPS63111910U (ja) 1988-07-19
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