JPH04167224A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH04167224A
JPH04167224A JP29264390A JP29264390A JPH04167224A JP H04167224 A JPH04167224 A JP H04167224A JP 29264390 A JP29264390 A JP 29264390A JP 29264390 A JP29264390 A JP 29264390A JP H04167224 A JPH04167224 A JP H04167224A
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JP
Japan
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magnetic
substrate
magnetic layer
layer
disk
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Application number
JP29264390A
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English (en)
Inventor
Kunihiro Ueda
国博 上田
Takanori Kobuke
古武家 隆敬
Keiji Koga
啓治 古賀
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、磁気記録媒体、特に、C8S耐久性の高いハ
ードタイプの磁気ディスクに関する。
〈従来の技術〉 計算機等に用いられる磁気ディスク駆動装置には、剛性
基板上に磁性層を設層したハードタイプの磁気ディスク
と浮上型磁気ヘッドとが用いられている。
このような磁気ディスク駆動装置においては従来、塗布
型の磁気ディスクが用いられていたが、磁気ディスクの
大容量化に伴い、磁気特性、記録密度等の点で有利なこ
とから、スパッタ法等の気相成膜法等により設層される
連続薄膜型の磁性層を有する薄膜型磁気ディスクが用い
られるようになっている。
また、従来より、駆動装置の小型化の要請が高く、また
転送レートを高めるためにディスクの高速回転化が望ま
れており、これらから磁気ディスクの軽量化が強く望ま
れている。
このため、金属製基板より軽い樹脂製の剛性基板を用い
た磁気ディスクが提案されている。
しかし、樹脂製の剛性基板は金属製基板と比較して、表
面硬度が劣るためC8S耐久性が不十分となりやすい。
また磁性層との接着力も不十分となる。
このため、例えば特開昭62−42325号では、樹脂
製基板表面を酸素中プラズマ処理する提案がなされてい
る。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかし、上記の酸素雰囲気中のプラズマ処理では、C8
S耐久性は未だ不十分である。
しかも、酸素処理では、ポリマーの破壊も併発するため
に、樹脂性基板へのダメージがさけられない。
本発明の主たる目的は、樹脂製基板を用いた磁気記録媒
体のC8S耐久性を向上させることにある。
く課題を解決するための手段〉 このような目的は、下記(1)〜(5)の本発明によっ
て達成される。
(1)樹脂製の剛性の基板を有し、この基板上に磁性層
を有する磁気記録媒体において、前記基板表面は、不活
性ガスによるプラズマ処理が施されていることを特徴と
する磁気記録媒体。
(2)前記不活性ガスが、He、Ne、Ar、Krおよ
びXeのうちの1種以上である上記(1)に記載の磁気
記録媒体。
(3)前記プラズマ処理を施した基板上に、下地層を形
成し、この下地層上に磁性塗料を塗設して磁性層を形成
した上記(1)または(2)に記載の磁気記録媒体。
(4)前記プラズマ処理を施した基板上に、下地層を形
成し、この下地層上に連続磁性薄膜を成膜して、磁性層
を形成した上記(1)または(2)に記載の磁気記録媒
体。
(5)前記基板の表面には、ディスク周方向に溝が形成
されている上記(1)ないしく4)のいずれかに記載の
磁気記録媒体。
く作用〉 本発明の磁気記録媒体では、剛性ディスク基板に樹脂を
使用する。
樹脂基板は、ディスクの軽量化に寄与し、ディスクの高
速回転を可能にし、転送レートや記録密度の向上等を図
ることができる。
そして本発明では、この樹脂製基板表面に不活性ガスに
よるプラズマ処理を施す。
この処理により、不活性ガスイオンが基板表層にラジカ
ルを発生させ、樹脂のクロスリンキングが生じ、表面硬
度が向上する。 また、同時に接触角が低下し、基板表
面のクリーニング作用が生じ、磁性層の基板への接着性
が向上する。
このような効果は、酸素を用いないことにより、臨界的
に向上する。
〈具体的構成〉 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。
本発明の磁気記録媒体は、基板上に不活性ガスによるプ
ラズマ処理を施し、順次、下地層、磁性層を有する。
これらについて以下説明する。
[基板] 基板は、樹脂製の剛性基板である。
基板が剛性であるとは、いわゆるフロッピーディスク用
のフレキシブルな基板を包含しない意味である。
そして、定量的には、基板のヤング率をE、厚さをtと
したとき、E−t”≧l X 10 ’dyn’cm 
、より好ましくはE−t”≧3 X 10 ’dyn・
Cff1の場合である。
このような剛性基板を用いることにより、ディスクのた
わみ等を防止でき、回転始動時のヘッドクラッシュを防
止できる。
用いる樹脂には特に制限がなく、熱可塑性樹脂、熱硬化
性樹脂、放射線硬化性樹脂等信れの樹脂を使用してもよ
い。
この場合、基板をキャスティスグ法で成型する場合は、
ポリウレタン、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリスチ
レン、ポリアミド、シリコーン樹脂、ポリエステルおよ
びこれらの変性体等が使用できる。
インジェクション法で成型する場合は、ポリエチレン、
ポリプロピレン、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂
、フッ化ビニリデン樹脂、ポリスチレン、アクリロニト
リル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジェ
ン−スチレン共重合体、アクリル樹脂、ポリアミド、ポ
リカーボネート、ポリアセタール、ポリエステル、ポリ
サルホン、ポリオキシベンジレン、ポリエーテルサルホ
ン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン
、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンエーテ
ル、ポリフェニレンオキサイド、ポリケトンサルファイ
ド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアクリルイミ
ド、ポリエーテルイミド、ポリオレフィン、アモルファ
スポリオレフィンおよびこれらの変性体等が使用できる
なお、基板の製造方法には特に制限がな(、例えば、射
出成形により、直接ディスク状に成形してもよ(、ある
いは、押し出しロール加工により板状にした後、ディス
ク状に打ち抜いてもよい。
また、熱や放射線による硬化が必要な場合は、成形中に
型の中で硬化してもよ(、あるいは成形後に硬化しても
よい。
基板は、ディスク状とし、その寸法は、用途等に応じて
適宜選択すればよいが、通常、外径65〜130mm程
度、内径20〜40mm程度、厚さ0.8〜1.9mm
程度である。
本発明の磁気ディスク、特に連続薄膜型の磁性層を有す
る磁気ディスクにおいては基板の磁性層形成面側には、
溝を形成することが好ましい。
溝の形状、パターン、寸法等には特に制限がないが、溝
をディスクの周方向に形成することが好ましい。 溝を
ディスク周方向に形成することにより、連続薄膜型の磁
性層の周方向の配向性を向上させることができる。
溝は、基板を回転させながら研磨テープ等を作用させ、
基板表面に、同心円状等に不規則に形成したいわゆるテ
クスチャー加工による溝であっても、基板表面に、成形
時に同心円状、渦巻状等に規則的に形成した溝であって
も、あるいは、両者であってもよい。
規則的な溝は、トラッキング用のグループとして使用す
ることができ、記録密度が向上する。
このような場合の溝の寸法は、通常、溝の幅を0.1〜
10μ程度、溝間間隙を0.1〜10−程度、溝の深さ
を100〜5000人程度とすればよい。
なお、グループには情報が記録されないため、グループ
は磁気ヘッドの位置に関係な(ガートバンドとなる。 
このため、基板に、グループを設ければ、トラッキング
サーボの精度が比較的低くて済み、サーボ信号に使用さ
れる記録面の面積を少なくできる。 また、隣接トラッ
クからのクロストークが著しく減少する。
また、連続薄膜型の磁性層を有する磁気ディスクの場合
、ディスク周方向に前記寸法の溝を特に規則的に形成す
るときには、磁性層のクラック発生が防止され、ディス
ク周方向の配向性が向上し、ディスク周方向の保磁力が
向上する。
[プラズマ処理] 本発明においては上記基板上にプラズマ処理を施す。
プラズマ処理は不活性ガスであるHe、Ne、Ar、K
rおよびXeのうちの1種以上を処理ガスとして用いる
。 好ましくはHeを用いると本発明の実効が向上する
なお、複数の不活性ガスを用いるとき、混合割合は任意
である。
これら不活性ガスは、雰囲気全体の50体積%以上、よ
り好ましくは99体積%以上、さらに好ましくは99.
9体積%以上を占めることが好ましく、特に02はO〜
20体積%、より好ましくは実質的に0体積%とするこ
とが好ましい。
プラズマ処理電源の周波数については50〜13.56
kHz程度とする。
また動作圧力は10−’ 〜133Pa(10−” 〜
I Torr)程度とする。
処理ガス流量は10〜5003CCM程度、処理時間は
0.5〜5分程度、投入電力は0.001〜O,IW/
cm”程度(被処理体の単位面積当たり)とする。
プラズマ処理における電極配置、印加電流等は通常の条
件であってよい。
このようななプラズマ処理を行なうと、不活性ガスによ
り基板表層にラジカル等の活性種が生じ、これによりラ
ジカル反応等が生じてクロスリンキングがおこり、表面
硬度が向上する。
また基板表面の水との接触角が低下し、汚染物が基板表
面に付着する現象が抑えられ、またクリーニング効果も
発現する。
同時に、ラジカル反応により樹脂基板表面に、活性な官
能基が生成するので基板上に設層される磁性層や下地層
との接着力がより強固となる。
[下地層] プラズマ処理を施した基板上には下地層が形成されるこ
とが好ましい。
下地層を設けることにより、ディスク表面の硬度がより
一層向上し、C3S (コンタクト・スタート・ストッ
プ)耐久性が格段と向上する。
さらに、連続薄膜型の磁性層の成膜時等に基板内部から
脱ガスが起こり、あるいは基板を通して水分や空気が侵
入しても下地層により、これらのガス、水分さらに空気
から磁性層を有効に保護できる。
この結果、連続薄膜型の磁性層へのクラックの発生が防
止され、磁気特性、特に保磁力の向上が図れる。 また
、耐食性も向上する。
この場合、基板表面に溝が形成されていると、溝と下地
層との複合作用により、クラック防止能がより一層向上
する。
下地層の材質には特に制限がなく、各種の無機材料、有
機材料、金属ないし合金等を用いればよく、成膜方法や
膜厚等も目的や用途等に応じて適宜選択すればよい。
このような場合、下地層が導電性を有すると、樹脂製基
板表面の帯電を防止できるのでより一層好ましい結果を
得る。
以下に下地層の好適例を示す。
下地層の第1の例は、CまたはCと、H,Nおよび0の
うちの1種以上とを含有するプラズマ重合膜である。
この場合、より好ましくはCと、Hと、Nおよび/また
はOlさらに好ましくはCと、Hと、Nと、0とを含有
しているものが好ましい。
さらに、この重合膜は、好ましくは、プラズマ雰囲気下
にて、電極を構成する金属元素含有物質と炭素を含有す
る重合性の原料ガスとを堆積・重合させて形成される。
 すなわち、原料ガスをプラズマ重合するとともに、こ
のプラズマ重合膜中に金属をスパッタ等によって堆積す
ることが好ましい。
従って、重合膜中には金属元素Mtと炭素Cとが含有さ
れており、この原子比Mt/ (C+Mt)は0.01
以上、より好ましくは0.05〜0.999、特に好ま
しくは0.05〜0.8である。
本発明において、下地層に含有させる金属としては、特
に制限はなく、種々の単一金属や合金等であってよい。
連続薄膜型の磁性層の場合には、磁性層を構成する金属
の1種以上を含むものが好ましい。
例えば、磁性層または中間層構成金属がクロム、コバル
ト等の場合には、Cr、Coの他、あるいはCo−Cr
、Co−Fe等の合金や、Crx Os 、 Coo、
 Crs Cz 、 CrBz等の化合物が使用できる
この他、中間層や磁性層等の組成に応じ、特願昭61−
207567号に記載の材質を用いればよい。
電極は金属そのものでもよく、金属材料電極上に金属含
有セラミックス等を焼成して作成してもよい。
本発明の重合膜の形成に際して、重合性の原料ガスとし
ては、特に制限はなく各種の有機ガスを用いることがで
きる。 これらの中では特に、操作性の良いことから、
常温で気体のものが好ましい。
また異なる有機原料ガスを同時に二種以上用いることも
できる。
この場合には、後述するFおよびMはその総和で算入さ
れる。
このような原料ガスとしては、プラズマ重合可能な公知
の種々の有機原料ガスが可能である。
以下、具体的に例示すると、 炭化水素、例えばメタン、エタン、プロパン、ブタン、
ペンタン、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブ
テン、1.2−ブタジェン、1,3−ブタジェン、アセ
チレン、メチルアセチレン、プロパジエン、1.7−オ
クタジエン、1,3.’5−ヘキサトリエン、ベンゼン
、スチレン、ナフタリン、ビニルナフタリン、シクロへ
キサジエン、2−メチルプロペン、シクロペンテン、シ
クロヘキセン、2−ビニル−1,3−ブタジェン等、 フッ化炭素、例えばテトラフロロメタン、オクタフロロ
プロパン、オクタフロロシクロブタン、テトラフロロエ
チレン、ヘキサフロロプロピレン等、 フッ化炭化水素、例えばフロロメタン、ジフロロメタン
、トリフロロメタン、ジフロロエタン、テトラフロロエ
タン等、 有機アミン化合物、例えばメチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン
、トリエチルアミン、n −プロピルアミン、ジ−n−
プロピルアミン、トリーn−プロピルアミン、n−ブチ
ルアミン、n−アミルアミン、n−ヘキシルアミン。
ラウリルアミン、エチレンジアミン、トリメチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン、エタノールアミン、ジ
ェタノールアミン、アリルアミン、アニリン、アラニン
、N−メチルアニリン、アリルジメチルアミン、2−ア
ミノエチルエーテル、1−ジメチルアミン−2−クロロ
エタン、シクロプロピルアミン、シクロヘキシルアミン
、アリルアミン、アリルメチルアミン、アリルジメチル
アミン、エチレンイミン、1−メチルエチレンイミン、
N、N−ジメチルホルムアミド、ホルムアミド、カプロ
ンアミド、アミノアセタール、ベンジルアミン、ピペリ
ジン、ヒロリジン、モルホリン等のアミン、イミン、ア
ミド、イミド等、 有機けい素化合物、例えばトリメチルクロロシラン、ト
リメチルメトキシシラン、ビニルジメチルクロロシラン
、メチルクロロメチルメトキシクロロシラン、メチルジ
クロロシラン、ジメチルジメトキシシラン、ビニルメチ
ルジクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラ
メトキシシラン、テトラエトキシシランおよびこれらの
加水分解混合物としてのオルガノシロキサン等、 その他の有機不飽和化合物、例えば塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン、アクロレイン、アリルアルコール、マイレン
酸、アクリル酸、メタクリル酸メチル、シクロヘキセノ
ール、フタル酸、フェノール、アニリン、メチルアニリ
ン、ジクロルベンゼン、ベンズアルデヒド、ピリジン、
チオフェン等がある。
また、スパッタリングを助ける意味で、Ar等を共存さ
せてもよい。
なお、本発明におけるプラズマ重合膜を形成するには、
原料ガスとして、公知各種有機金属ガスを用いても良い
本発明における下地層は、好ましくは重合膜中の含有金
属の濃度に濃度勾配が生じており、例えば基板側の濃度
が、磁性層側の濃度より低いものであってよい。
特に、薄膜型磁気ディスクの場合には、例えばクロムよ
り形成される中間層を介して磁性層を設層するとき、下
地層全体を1/3に分割したとき、基板側濃度なCs、
中間部濃度をCc、中間層側濃度をCuとすると、Cs
/Cc =0.5〜0.9、Cc /Cu =0.5〜
0.9の範囲とすることが好ましい。
ここで、重合膜中の含有金属濃度を表わすMt/ (C
+Mt)原子比の測定は、オーシュまたはSIMS(2
次イオン質量分析)に従い測定することができる。 オ
ーシュやSIMSを用いる場合、Ar等でイオンエツチ
ングを行いながらCおよびMtのプロファイルを測定し
て、層平均値を算出してMt/ (C+Mt)とすれば
よい。
比率の計算は金属元素Mtと炭素Cのそれぞれのカウン
ト数から、その検出感度比をコレクションファクターと
して算出して行なう。
このようなプラズマ重合膜下地層の厚さは、プラズマ重
合膜中に金属を含有する場合、100〜3000人、よ
り好ましくは500〜2000人、プラズマ重合膜中に
金属を含有しない場合、100〜2000人、より好ま
しくは300〜1000人が好ましい。
膜厚が前記範囲をこえると、内部応力のために樹脂製基
板がそりだす。 また、本発明の効果が飽和してくるた
め、生産性が悪化し、量産上不利である。
また膜厚が前記範囲未満となると本発明の実効が無くな
ってくる。
なお、膜厚の測定は、エリプソメーター等を用いればよ
い。
このような膜厚の制御は、プラズマ重合膜形成時の反応
時間、原料ガス流量、放電パワー等を制御すればよい。
また、特に金属を含有しないプラズマ重合膜の屈折率は
1.6以上であることが好ましい。
屈折率はエリプソメータによって測定すればよい。
なお、これらプラズマ重合膜下地層は、塗布型および連
続薄膜型の磁性層に好適である。
下地層の第2の例は、Au2、Ti、Cu、Zn、Ag
、I n s S nおよびAuからなる群より選ばれ
る1種以上を含有する非磁性金属ないし非磁性合金の連
続薄膜である。
用いる金属は、単体でも合金でもよいが、合金の場合、
前記金属を80重量%以上含有することが好ましい。
下地層の膜厚は、100〜3000人、特に500−1
500人であることが好ましい。
下地層の第3の例は、酸化物、窒化物、炭化物、ケイ化
物、ホウ化物および炭素からなる群より選ばれる1種以
上を含有する連続薄膜である。
この場合、酸化物、窒化物、炭化物、ケイ化物、ホウ化
物の1種以上が含有され、酸化窒化物、酸化炭化物、窒
化炭化物、酸化窒化炭化物、等となっていてもよい。
酸化物の連続薄膜としては、S i Ox(1≦X≦2
) 、ZrO* 、Affi O! 、 5i−Au2
−0−N系化合物、La−5i−0−N系化合物等が好
適である。
窒化物の連続薄膜としては、5isN4゜AβN、Ti
N等が好適である。
炭化物の連続薄膜としては、5iC1 T i C%h−BC,c−BC%WC等が好適である
ケイ化物の連続薄膜としては、5iOx(1≦X≦2)
、SiC,Six N4.5i−Aj2−0−N系化合
物、La−3i−0−N系化合物等が好適である。
ホウ化物の連続薄膜としては、h−BN、c−BN等が
好適である。
炭素の連続薄膜としては、アモルファスカーボン等が好
適である。
下地層の膜厚は、100〜3000人、特に500〜1
500人であることが好ましい。
前記第2および第3の例の下地層は、連続薄膜型の磁性
層のクラック防止等に特に有効であるが、蒸着、スパッ
タリング、イオンブレーティング、CVD等の各種気相
成膜法にて成膜すればよいが、第2の例の下地層は、特
にスパッタリング、第3の例の下地層は、特にスパッタ
リングまたはプラズマCVDにて成膜することが好まし
い。
下地層は、通常単層であるが、必要に応じて2層以上の
構成としてもよい。
ただし、前記の第1〜第3の例の下地層の場合は、単層
で十分なりラック防止および脱ガス防止効果が得られ、
良好なC8S耐久性が得られるため、量産性の点で、単
層であることが好ましい。
下地層上には、直接あるいは中間層を介して磁性層が形
成される。
磁性層は、塗布型と連続薄膜型とがあり、以下場合分け
をして説明する。
[磁性層(1)] 磁性層の第1の例は、塗布型磁性層である。
塗布型の場合、下地層上に磁性層が形成される。
塗布型の磁性層の保磁力は11000e以上とすること
が好ましい、 保磁力がこの値未満であると十分な電磁
変換特性が得られず高密度記録が困難となる他、高い再
生出力が得られない。
磁性層の保磁力は、組み合わせる磁気ヘッドの性能を考
慮し、十分なオーバーライド特性が得られる範囲とすれ
ばよいので、その上限は特にないが、通常、20000
e以下とすることが好ましい。
なお、磁性層の保磁力の特に好ましい範囲は、1200
〜15000eである。
塗布型の磁性層5の厚さは0.5戸以下、より好ましく
は0.3戸以下とすることが好ましい。
磁性層の厚さが0.5μを超えると、十分なオーバーラ
イド特性が得られなくなってくる。
また、特に短波長記録において飽和記録が困難となり厚
み損失が増大するため、高密度記録が困難となる。
磁性層の厚さの下限は特にないが、十分な再生出力およ
びS/N比を確保するためには0.05μs以上とする
ことが好ましい。
なお、磁性層の厚さの特に好ましい範囲は、0.08〜
0.3鱗である。
塗布型の磁性層の表面粗さ(Ra )は0.005μ以
下、好ましくは0.001〜0.003−とすることが
好ましい。
なお、この場合のRaは、前記と同様に測定されるもの
である。
Raを上記の値とすることにより、記録・再生時のS/
N比がきわめて高くなる。
また、磁性層のRaを上記値にするには、通常、塗膜に
対し各種レベリング処理を行ない、塗膜硬化後に磁性層
表面をポリッシングすればよい。
このポリッシングは研磨テープ等の各種研磨材を用いて
行なえばよい。
さらに、磁性層に潤滑剤を含浸させた後、必要に応じて
行なうバニッシングによっても所望のRaが実現する。
さらに、塗布型の磁性層表面の空孔率は4〜45%、好
ましくは5〜40%、より好ましくは6〜30%とする
ことが好ましい。
従来、磁性層を塗布により形成した場合、磁性層中に空
孔が存在することは周知であるが、磁性層の膜厚が0.
5−以下でかつ表面粗さ(Ra)が0.005μ以下の
場合、磁性層の空孔率が4%未満となるとヘッド吸着が
発生し、C8S耐久性が著しく悪化してくる。
また、磁性層の空孔率が45%を越えると磁性層の均質
性をそこない、S/N比等の電磁変換特性が低下してく
る。
上記の空孔率は、走査型電子顕微鏡 (SEM)像(5万倍程度)から、画像処理により求め
ればよい。
なお、磁性層の空孔率を上記値にするには、塗膜のレベ
リングを行なえばよい。
塗布型の磁性層5に用いる磁性微粒子には特に制限はな
く、各種酸化物磁性粉等も使用可能であるが、高保磁力
の磁性微粒子、例えば強磁性金属微粒子が好ましい。 
強磁性金属微粒子等の高保磁力の磁性微粒子を用いれば
高い記録密度と、高い記録・再生感度が得られる。
この場合、用いる強磁性金属微粒子には特に制限はない
が、前記のような磁気特性が得られるように選択するこ
とが好ましい。
例えば、Fe、Co、Niの単体、これらの合金、また
はこれらの単体および合金に、Cr、Mn、Co、Ni
、さらにはZn。
Cu、Zr、AI、Ti、Bi、Ag、Pt等を添加し
た強磁性金属微粒子が使用できる。
また、これらの金属にB、C,Si、P、Nなどの非金
属元素を少量添加したものであってもよく、F e 4
 N等、一部室化されたものであってもよい。
さらに、強磁性金属微粒子は、耐食性、耐候性の向上の
ために、表面に酸化物の被膜を有するものであってもよ
い。 このような酸化物としては、強磁性金属微粒子を
構成する金属の酸化物、AρtOa等の各種セラミック
スが好ましい。
磁性微粒子の形状に特に制限はないが、形状磁気異方性
を利用できることから針状形態のものを用いることが好
ましい。
また、磁性微粒子の寸法は目的とする磁性層の構成に応
じて選定すればよいが、通常、長径0.15〜0.30
戸程度、針状比6〜10程度のものを用いることが好ま
しい。
なお、強磁性金属微粒子を用いる場合は、a −F e
 OOH(Goethite)を還元する方法など、公
知の各種方法により製造すればよく、また、市販のもの
を用いてもよい。
また、高保磁力の磁性微粒子としては、バリウムフェラ
イト、ストロンチウムフェライト等の六方晶系酸化物微
粒子が好適である。
この場合、六方晶系酸化物微粒子の寸法は、目的とする
磁性層の構成に応じて選定すればよいが、電磁変換特性
上、平均粒径が0.15%m以下、特に0.02〜0.
10μ程度、板状比は2以上、特に3〜10程度である
ものが好ましい。
ここで、平均粒径とは、電子顕微鏡写真[走査型電子顕
微鏡(SEM)および透過型電子顕微鏡(TEM)]に
よって、例えば六六方晶のバリウムフェライト粒子の断
面50個程度を観察し、粒径についての測定値を平均に
したものである。
平均厚みはX線回折による2θの半値巾によって測定す
ることが好ましい。 また板状比とは、平均粒径/平均
厚みの値である。
バリウムフェライトとしては、 B a F e +zO+e等の六方晶系バリウムフェ
ライトやバリウムフェライトのBa、Feの〜部をCa
、Sr、Pb、Co、Ni、Ti、Cr、Zn、In、
Mn、Cu、Ge、Nb、Zr、Snその他の金属から
選ばれる1種以上で置換したもの等が挙げられる。
また、ストロンチウムフェライトとしては、六方晶系ス
トロンチウムフェライト S r F e 120 +e、あるいはこれを上記に
準じて置換したものであってもよい。
さらに、強磁性六方晶系酸化物微粒子は、耐候性や分散
性の向上のために、表面に酸化物や有機化合物等の被膜
を有するものであってもよい。
バリウムフェライト等の製法としては、セラミック法、
共沈−焼成法、水熱合成法、フラックス法、ガラス結晶
化法、アルコキシド法、プラズマジェット法等があり、
本発明ではいずれの方法を用いてもよい。 これらの方
法の詳細については小池吉康、久保修共著°°セラミッ
クス18 (1983) No、  l O”などを参
照することができる。
磁性層形成に用いる磁性塗料は、上記した磁性微粒子と
バインダと溶剤とを混練して調製される。
この場合、磁性微粒子は、必要に応じて2種以上併用し
てもよい。
また、用いるバインダには特に制限がなく、熱硬化性樹
脂、反応型樹脂、放射線硬化性樹脂等から目的に応じて
選択すればよいが、薄着で十分な膜強度を確保し、高い
耐久性を得る必要があることから熱硬化性樹脂あるいは
放射線硬化性樹脂を用いることが好ましい。
熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂、ビニル共重合系樹脂、ポリウレタン硬化型樹
脂、尿素樹脂、ブチラール樹脂、ホルマール樹脂、メラ
ミン樹脂、アルキッド樹脂、シリコン樹脂、アクリル系
反応樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂
、飽和ポリエステル樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂な
どの縮重合系の樹脂あるいは高分子量ポリエステル樹脂
とイソシアネートプレポリマーの混合物、メタクリル駿
塩共重合体とシイソシアネートブレボリマーの混合物、
ポリエステルポリオールとポリイソシアネートの混合物
、低分子量グリコール/高分子量ジオール/トリフェニ
ルメタントリイソシアネートの混合物など、上記の縮重
合系樹脂とインシアネート化合物などの架橋剤との混合
物、ビニル共重合系樹脂と架橋剤との混合物、ニトロセ
ルロース、セルロースアセトブチレート等の繊維素系樹
脂と架橋剤との混合物、ブタジェン−アクリロニトリル
等の合成ゴム系と架橋剤との混合物、さらにはこれらの
混合物が好適である。
そして、特に、エポキシ樹脂とフェノール樹脂との混合
物、米国特許第3,058,844号に記載のエポキシ
樹脂とポリビニルメチルエーテルとメチロールフェノー
ルエーテルとの混合物、また特開昭49−131101
号に記載のビスフェノールA型エポキシ樹脂とアクリル
酸エステルまたはメタクリル酸エステル重合体との混合
物等が好ましい。
放射線硬化性化合物の具体例としては、ラジカル重合性
を有する不飽和二重結合を示すアクリル酸、メタクリル
酸、あるいはそれらのエステル化合物のようなアクリル
系二重結合、ジアリルフタレートのようなアリル系二重
結合、マレイン酸、マレイン酸誘導体等の不飽和結合等
の放射線照射による架橋あるいは重合する基を熱可塑性
樹脂の分子中に含有または導入した樹脂である。 その
池数射線照射により架橋重合する不飽和二重結合を有す
る化合物であれば用いることができる。
放射線硬化性バインダとして用いられる樹脂としては、
上記不飽和二重結合を樹脂の分子鎖中や末端、側鎖に含
有する飽和、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹
脂、塩化ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、
ポリビニルブチラール系樹脂、エポキシ樹脂、フェノキ
シ樹脂、繊維素系樹脂、アクリロニトリル−ブタジェン
共重合体、ポリブタジェン等が好適である。
さらに、オリゴマー、モノマーとして本発明で用いられ
る放射線硬化性化合物としては、単官能また多官能のト
リアジン系アクリレート、多価アルコール系アクリレー
ト、ペンタエリスリトール系アクリレート、エステル系
アクリレート、ウレタン系アクリレートおよび上記系の
単官能または多官能のメタクリレート化合物等が好適で
ある。
磁性塗料中のバインダの含有量に特に制限はないが、磁
性微粒子100重量部に対し、20〜50重量部程度と
することが好ましい。
用いる溶剤に特に制限はなく、シクロヘキサノン、イソ
ホロン等のケトン系、イソブロビルアルコール、ブチル
アルコール等のアルコール系、エチルセロソルブ、酢酸
セロソルブ等のセロソルブ系、トルエン等の芳香族系等
の各種溶剤を目的に応じて選択すればよい。
磁性塗料中の溶剤の含有量に特に制限はないが、磁性微
粒子100重量部に対し、400〜700重量部程度と
することが好ましい。
磁性塗料中には、磁性層の機械的強度も高めるために、
a−A(l□Os 、Crx Oa、T i Ox 、
 S i C1a −F e x Os等の無機微粒子
を含有させることが好ましい。
磁性塗料中には、必要に応じ、シリコーンオイル等の潤
滑剤、その他の各種添加物を添加してもよい。
このような磁性塗料は、ポリッシング等によりプラズマ
処理された樹脂製基板表面に塗布される。
磁性塗料の塗布方法には特に制限はないが、均一な塗布
が容易にできることから、スピンコード法を用いること
が好ましい。
また、磁性塗料を塗布した後の工程にも特に制限がない
が、本発明では、溶剤蒸気中で磁界を印加して塗膜のレ
ベリングを行った後、磁性微粒子の舶向を行ない、常法
に従い各種硬化処理を行なえばよい。
磁性塗膜の硬化後には、磁性層表面のポリッシングを行
なうことが好ましい。
そして、磁性層を研磨後、磁性層表面に液体潤滑剤を塗
布し、磁性層中に含浸させることが好ましい。
用いる液体潤滑剤に特に制限はないが、潤滑性が良好で
あることから、フッ素を含む有機化合物を含有する液体
潤滑剤を用いることが好ましい。
液体潤滑剤の塗布方法に制限はなく、例えば、デイツプ
法、スピンコード法等を用いればよい。
液体潤滑剤の含浸後、バニッシングを行なうことにより
、磁気ディスク表面の平滑性をさらに向上させることが
好ましい。
このように製造される磁気ディスクの残留磁束密度Br
は1200〜2500程度、角形比Sは0.75〜0.
95程度、保磁力角形比S0は0.70〜0.95程度
である。
[磁性層(2)] 磁性層の第2の例は、連続磁性薄膜である。
連続磁性薄膜の材質には特に制限がなく、例えば、Fe
、CoおよびNiから選ばれる1種以上を含有する連続
薄膜、特にCo系の連続薄膜で構成すればよい。
磁性層の組成の具体例としては、Co−Ni合金、Co
−Ni−Cr合金、Co−Cr合金、Co−Cr−B合
金、Co−Cr−Mn合金、Co−Cr−Mn−B合金
、C,o−Cr −Ta合金、Co−Cr−31−Aj
2合金、Co−V合金、Go−Ni−P合金、Co−P
合金、Co−Zn−P合金、Co−Ni−Pt合金、C
o−Pt合金、Co−Ni−Mn−Re−P合金等が挙
げられる。
なお、これら合金には、必要に応じ、OlN、SL、A
Q、Mn、Ar等の他の元素が0.1重量%程度以下含
有されていてもよい。
磁性層の膜厚は、300〜1000人が好ましい。
前記範囲未満では、記録再生時における出力が不十分で
あり、前記範囲をこえると記録密度が低下する。
下地層と、磁性層との間には、必要に応じて、非磁性中
間層が設けられる。
例えば、磁性層をCo−Ni、Co−Ni −Cr、C
o−Cr%Co−Cr−Ta、Co−N1−P% Co
−Zn−P、Co−Ni −Mn−Re−P等にて構成
する場合、非磁性中間層を設けることにより、磁性層の
エピタキシャル成長を良好に行なうことができ、磁気特
性が向上する。
非磁性中間層は、例えば、Cr、MoおよびWから選ば
れる1種以上、特にCrおよび/またはWを含有する連
続薄膜にて構成すればよい。
この場合、用いる金属は単体でも合金でもよいが、合金
の場合、前記金属を80重量%以上含有することが好ま
しい。
非磁性中間層の膜厚は、500〜5000人が好ましい
前記範囲未満では磁性層のエピタキシャル成長が不十分
であるため、良好な磁気特性が得られない。
前記範囲をこえるときには、磁性層の磁気特性がほぼ一
定に収束してくるため、特性上意味がなく、また、量産
上不利である。
このような非磁性中間層や前記磁性層は、それぞれ、蒸
着、スパッタリング、イオンブレーティング、CVD等
の各種気相成膜法にて成膜すればよく、特にスパッタリ
ングにて成膜することが好ましい。
連続薄膜型の磁性層上には、基板の導電性を損なわない
範囲で、必要に応じて、さらに保護層や有機系液体潤滑
膜等を設けてもよい。
保護層は、通常炭素あるいは炭素に他の元素を5重量%
程度以下添加したもので構成され、その膜厚は、300
〜1000人程度とすればよい。
また、潤滑膜は、通常フッ素系液体潤滑剤等にて構成さ
れ、その膜厚は5〜20人程度とすればよい。
なお、保護層等は、各種気相成膜法、特にスパッタリン
グにて成膜すればよい。
また、潤滑膜等は、デイツプコーティング、スプレーコ
ーティング、スピンコーティングにて成膜すればよい。
次に、本発明の磁気ディスクを用いる磁気記録再生方法
について説明する。
本発明の磁気ディスクと組合わせて用いられる磁気ヘッ
ドは、浮上型磁気ヘッドである。
この浮上型磁気ヘッドは、少な(ともギヤツブ部付近が
飽和磁束密度0.77以上の軟磁性材料で形成されてい
ることが好ましく、その他の構成に特に制限はない。
このような構成を有する浮上型磁気ヘッドとしては、メ
タル・イン・ギャップ(MIG)型の磁気ヘッドまたは
薄膜型の磁気ヘッドが好適である。
MIG型磁気ヘッドは、一対のコアの少なくとも一方の
ギャップ部対向面に、これらのコアよりも飽和磁束密度
の高い軟磁性薄膜を有する磁気ヘッドである。 MIG
型磁気ヘッドでは、軟磁性薄膜から強力な磁束を磁性層
に印加できるため、高い保磁力を有する磁性層に有効な
記録を行なうことができる。
また、本発明では、MIG型の磁気ヘッドの1種である
いわゆるエンハンスト・デュアルギャップ・レングス(
EDG)型の磁気ヘッドを用いてもよい。
本発明において、浮上型磁気ヘッドの浮上量は、0.2
−以下とすることが好ましい。 浮上量がこの範囲を超
えるとオーバーライド特性が不十分となり、また、高い
記録密度を得ることが困難となる。
なお、浮上量のより好ましい範囲は、 0.17p以下である。
また、浮上量の下限は特になく、浮上型磁気ヘッドの浮
揚面と磁気ディスク表面とが準接触状態となるまで浮上
量を小さくすることができる。
なお、浮上量とは浮上型磁気ヘッドの浮揚面と磁気ディ
スク表面との距離である。
浮上量は、スライダの形状変更、ジンバル、サスペンシ
ョン等の荷重変更、磁気ディスクの回転数の変更などに
より種々の値に設定することができる。
記録再生時の磁気ディスクの回転数に特に制限はな(、
目的とする転送レート、浮上量、記録密度等に応じて適
宜設定すればよいが、例えば1500〜4000rpm
程度である。 この場合、本発明ではディスクを高速で
回転させても、ディスクの帯電を有効に防止できる。
本発明では通常、デジタル信号を記録するので、飽和記
録を行なう。
また、飽和記録を行なうので、オーバーライド記録が可
能である。
〈実施例〉 以下、本発明の具体的実施例を挙げ、本発明をさらに詳
細に説明する。
実施例1 外径φ3.5インチ、厚さ1.27mmのポリエーテル
イミド製のディスク状剛性基板を射出成形により製造し
た。
この基板を真空チャンバ中に入れ、−旦10−’Tor
rの真空に引いた後、処理ガスとしてHeを用い、流量
:100mj/分にてガス圧0.1Torrに保ちなが
ら100 KHzの高周波電圧をかけてプラズマを発生
させ、基板表面をプラズマ処理した。
これとは別に上記プラズマ処理に、処理ガスとして、H
eに02を含有させたものおよび02のみのものを用い
て同様の処理を行なった。
処理後、表面を処理した基板と、処理しない基板との表
面硬度を鉛筆硬度テストを行なって測定し、また、水と
の接触角を測定した。
結果を表1に示す。
表     1 No、    ガス    硬度   (度)I   
  He      4H302未処理    H80 3He+0. (30%)   3H2540□   
  H15 次に、処理No、  1〜No、 4を施した基板上に
、塗布型磁性層を成膜し、サンプルNo、  1〜No
、 4を作成した。
磁性層の形成は下記の条件で行なった。
磁性粉           100重量部組成組成−
Fe 保磁カニ1340 長径:0.25)m 針状比=8 a−A42203       10重量部エポキシ樹
脂         28重量部(エピコート1004
、シェル化学社製)フェノール樹脂        1
2重量部(スミラックPC25、住友ベークライト社製
)シリコーンオイル      0.4重量部シクロへ
キサノン/イソホロン (I/1混合溶剤) 450重量部 上記組成物をボールミル中にて140時間混合、分散さ
せた。 塗料の粘度は600 cpsであった。
このようにして得られた磁性塗料を、前記基板No、 
 1〜4に、スピンコード法により振りきり時の回転数
400Orpm、時間5秒にて、塗設した。
そして、レベリング装置を用い、空気中にシクロヘキサ
ノン蒸気を存在させた雰囲気中にて、NS対向磁石によ
りディスクに直交磁界を印加しながらディスクを回転さ
せ、室温23℃にて塗膜のレベリングを行った。
次に、対向磁石を配した配向装置によりディスク円周方
向に配向処理を行なった後、塗料を乾燥させた。
さらに、窒素気流中、200℃で3時間硬化処理を行な
った後、テープ研磨装置により研磨テープWA100O
O(日本ミクロコーティング社製)を用いて研磨量が約
0.05μとなるように研磨を行ない、膜厚の微調整と
磁性層の平滑化処理を行った。
次いで、ディスクを洗浄し、濃度0.1%のフルオロカ
ーボ:/ (KRYTOX 143CZ:デュポン社製
)のフロン溶液をデイツプ法により塗布し、含浸させ、
塗布型磁気ディスクサンプルNo。
1〜4を作成した。
次に、サンプルNo、  1〜4に対して浮上型磁気ヘ
ッドを搭載した磁気ディスク装置を用いて記録・再生を
行なった。
この場合、磁気ヘッドには、ギャップ長0.6μのモノ
リシックタイプのMIGヘッドを用い、記録・再生時の
ヘッド浮上量は0.14−とした。
ヘッド浮上量は、磁気ディスク表面と磁気ヘッド浮揚面
のギャップ部との距離であり、自動浮上量テスタ(PP
L社製)を用いて下記のようにして求めた。
測定用の石英製ディスクを下記各測定と同様の条件にて
回転させてディスク表面に浮上型磁気ヘッドを浮上させ
、そのとき石英製ディスクの裏面側から白色光を浮上型
磁気ヘッドのギャップ部に照射し、その反射光とディス
ク表面からの反射光との干渉を検出して浮上量を算出し
た。
また、記録電流は、飽和記録特性の再生出力の最大値の
90%に相当する記録電流値をI、。
としたとき、■、。×2とした。
このようにして得たサンプルNo、  1〜4に対して
C8S耐久性を評価した。
C3S (コンタクト・スタート・ストップ)耐久性の
測定には、プラス社製3.5“磁気ディスクドライブを
用いた。
C8Sの1サイクルは、静止時間10秒−立ち上がり時
間5秒一定常回転の時間10秒−立ち下がり時間30秒
とし、定常状態のディスクの回転数は3600 rpm
とした。 また、C8Sは、80℃、相対湿度80%の
雰囲気下にて、ディスク中心から22mmの位置で行な
った。
そして、ディスクの摩擦係数が1.0以上になったとき
、または、磁性層に傷が発生したときのC8Sサイクル
数で評価した。
結果を表2に示す。
表     2 No、     ガス      耐久性1     
11e        3x 10’2       
      1XIO’3     He÷02 (3
0%)■×1O840x        1xlO’ 表2に示される結果から、本発明の効果が明らかである
実施例2 実施例1の処理No、  1の基板に、金属を含有する
プラズマ重合膜の下地層を介在させたサンプルNo、 
 5を作成した。
プラズマ重合は下記の要領で行なった。
プラズマ処理を行なった樹脂基板を真空チャンバに入れ
、10−’Paの真空に引いた2つの電極の一方にCr
表面電極を使用し、電極間の間隙にほぼ電極間平面に沿
うように、ガス状のCH,を重合性原料ガス(流量2 
SCCM)とし、またキャリヤガスとしてAr(流量5
3CCM)をそれぞれ導入した。
その後、ガス圧をI Paに保ちながら、500W、1
3.56MHzの高周波電源を用いて、プラズマを発生
させ、基板上に重合膜を形成した。
重合に際して磁界強度600G (重合膜面)の静磁場
を印加した、いわゆる直交電磁界のもとて重合膜を形成
した。
なお、電極間の間隙長さは5cmとした。
この場合W/(F−M)値は2.lX10”Joule
/kgであった。
膜厚は500人であり、重合膜のCの総合有量は40a
t%であり、Mt/ (C+Mt)は0.55であった
このように成膜した下地層上に上記の磁性層を形成した
こうして得たサンプルNo、 5と、サンプルNo、 
 1およびNo、2のC3S耐久性とエラー数とを測定
した、 エラー数は、記録周波数3.3MHz、トラック送りピ
ッチIFBfflでディスク全面についてサーテイファ
イを行ない、その信号欠陥(エラー)の個数で評価をお
こなった。
ミッシングパルスエラー(MP)は信号をディスクに記
録し、その再生信号の出力が全周の平均出力(TAA)
の65%以下まで低下したときのエラーである。
エキストラパルスエラー(EP)は信号をディスクに書
き込んだ後、直流消去を行ない、その消え残りの信号が
TAAの25%以上になったときのエラーである。
80℃、相対湿度80%にて、1000時間保存後のエ
ラー数(MPおよびEPの総数)を測定した。
C8S耐久性とエラー数の測定結果を表3に示す。
表       3 5        1XIO’           
 01        3X 10” 0 2        1X10’          1
00表3に示される結果から、導電性の下地層の効果が
明らかである。
実施例3 実施例1と同一の樹脂製基板上に、実施例1の処理No
、  1〜4を行なった。
次いで、中間層、連続磁性薄膜磁性層および保護層を形
成してサンプルNo、 6〜NO19を作製した。
すなわち、膜厚3000人のCrの中間層を成膜したの
ち、膜厚500人のCo−Ni−Cr磁性層を形成し、
さらに膜厚400人のC保護層を成膜した。
この場合、中間層、磁性層および保護層の成膜は、それ
ぞれ、DC−マグネトロンスパッタにて行なった。
また、スパッタ条件は、動作圧力をI Paとし、Ar
雰囲気中とした。
なお、ターゲットには、それぞれ、Cr、COyoN 
i zoc r +。(at%)およびCを用いた。
得られた薄膜磁気ディスクについて実施例1と全く同様
の方法でCSS耐久性の評価を行なった。
結果を表4に示す。
表       4 No、    No、    耐久性 6        1     1×1O11721X
IO’ 8         3      5X 10’9 
        4      1XIO’表4に示さ
れる結果から本発明の効果があきらかである。
実施例4 実施例1の処理No、  1の基板にAβ下地層を形成
し、この上にサンプルNo、 6の中間層、磁性層を形
成してサンプルNo、10を作製した。
へβ下地層の膜厚は1000人とし、成膜はDC−マグ
ネトロンスパッタによって行なった。
スパッタ条件は、動作圧力をI Paとし、Ar雰囲気
中とした。 なお、ターゲットには八βを用いた。
こうして得たサンプルNo、10とサンプルNo、 6
およびNo、 7のC8S耐久性を実施例1と同様の方
法で行なった。
さらに、光学顕微鏡写真から、磁性層のディスク同方向
および径方向それぞれのクラック発生状況を0、○、△
、×、××の5段階で評価した。
結果を表5に示す。
表       5 No、    サイクル   周方向 径方向10  
   5x 10’     OC61XIO’   
  OC 71XIO’     △   × 表5に示される結果から、下地層の効果があきらかであ
る。
〈発明の効果〉 本発明の磁気記録媒体は、基板の表面硬度および接着強
度の向上によりC8S耐久性が大幅に改善される。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)樹脂製の剛性の基板を有し、この基板上に磁性層
    を有する磁気記録媒体において、前記基板表面は、不活
    性ガスによるプラズマ処理が施されていることを特徴と
    する磁気記録媒体。
  2. (2)前記不活性ガスが、He、Ne、Ar、Krおよ
    びXeのうちの1種以上である請求項1に記載の磁気記
    録媒体。
  3. (3)前記プラズマ処理を施した基板上に、下地層を形
    成し、この下地層上に磁性塗料を塗設して磁性層を形成
    した請求項1または2に記載の磁気記録媒体。
  4. (4)前記プラズマ処理を施した基板上に、下地層を形
    成し、この下地層上に連続磁性薄膜を成膜して、磁性層
    を形成した請求項1または2に記載の磁気記録媒体。
  5. (5)前記基板の表面には、ディスク周方向に溝が形成
    されている請求項1ないし4のいずれかに記載の磁気記
    録媒体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008176843A (ja) * 2007-01-17 2008-07-31 Konica Minolta Opto Inc 磁気記録媒体用基板、及び磁気記録媒体用基板の製造方法

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JP2008176843A (ja) * 2007-01-17 2008-07-31 Konica Minolta Opto Inc 磁気記録媒体用基板、及び磁気記録媒体用基板の製造方法

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