JPH0416314A - 繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造法 - Google Patents

繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造法

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JPH0416314A
JPH0416314A JP12068690A JP12068690A JPH0416314A JP H0416314 A JPH0416314 A JP H0416314A JP 12068690 A JP12068690 A JP 12068690A JP 12068690 A JP12068690 A JP 12068690A JP H0416314 A JPH0416314 A JP H0416314A
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JP
Japan
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thermoplastic resin
pressure
molded
under heat
formed body
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JP12068690A
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Kensuke Oono
大野 賢祐
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Marubeni Corp
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Nippon Steel Corp
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Marubeni Corp
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Nippon Steel Corp
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 〈産業上の利用分野〉 本発明は高温における剛性と低温における耐衝撃性に優
れ、外観が著しく改良された繊維強化熱可塑性樹脂成形
体の製造法に関するものであるら詳しくは、熱可塑性樹
脂と繊維状強化材とを主成分とする複合素材から成形体
を成形する際、表面に多数の凹凸部を形成する第1工程
と、その凹凸部を溶融して平滑面とする第2工程とを包
含する成形によって、外観が著しく改良され、高温にお
ける剛性と低温における耐衝撃性に優れた、自動車の内
・外装部品や、弱電部品などの工業用部品として供する
ことができる繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造法に関
する。
〈従来の技術〉 従来、繊維強化熱可塑性樹脂成形体は、連続又は不連続
の繊維状強化材のマット上に熱可塑性樹脂粉体を散布し
重積するか樹脂のフィルム又はシートを重積する方法、
マット上から樹脂粉体の水性分散液を流し込むかマット
を水性分散液に浸漬してマット中に樹脂を含浸する方法
、或いは強化材と樹脂粉体を空気中又は水中で攪拌混合
した後マット状に賦形する乾式又は湿式分散法、などで
形成した多孔質の複合素材、或いは、これらを加熱加圧
下で樹脂を溶融させて無孔質又は多孔質のシート状成形
体とした複合素材を、加熱加圧下でプレス成形、スタン
ピング成形、フローモールディング成形などをすること
によって製造されている。
これらの方法によって形成された複合素材は、近年熱可
塑性スタンパブルシートと呼ばれ、マトリックスとなる
熱可塑性樹脂の成形性や耐薬品性を活かし、しかも繊維
状強化材による剛性、耐衝撃性、寸法安定性などを向上
することができることと相俟って、その成形体は、自動
車の構造部材や土建資材等として着実に利用されるよう
になってきた。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、それらの殆どのものは、複合素材から成
形体を製造(スタンピング成形、フローモールディング
成形など)する際に、繊維状強化材の一部が成形体の外
表面に浮き上り、該繊維状強化材に沿った色調の異なる
模様(フリーズマーク)が発生して、外観を悪化させて
商品価値を低下させたり、表面の平滑度が損われている
ために、総じて目につきにくい部材への利用が中心とな
っている。
このような繊維状強化材の浮き上りを防止するために、
複合素材の外表面に樹脂のシート又はフィルムを重積し
て成形する方法も実用化されている。しかし、複雑な形
状の成形体の成形などでは、樹脂の流動に伴って、局部
的な繊維状強化材の浮き上りが避けられていないのが現
状である。特に、フローモールディング成形においては
、成形体のデザインに応じて複数枚の予熱したブランク
を金型内にフィードして成形することが多いので、ブラ
ンクの継ぎ目の部分において繊維状強化材の浮き上りが
生じ易い。
一方、フリーズマークは、繊維状強化材の含有量が少い
場合(例えば、10〜20重量%)や、繊維状強化材の
表面を適切なカップリング剤で予め処理した場合に若干
改良される傾向にあるが、外観の要求される用途には適
用され難いものである。 また、フローモールディング
成形においては、通常、樹脂の溶融点よりはるかに低い
温度に保たれた型の内部を樹脂が流動するに伴って、フ
リーズマークの程度が著しく悪化することが多かった。
〔発明の概要〕
く要 旨〉 本発明者は、かかる繊維強化熱可塑性樹脂成形体の外観
の改良について種々検討した結果、該成形体を製造する
際、加熱・加圧による成形を、表面に多数の微細な凹凸
部を形成する第1工程と、その凹凸部を溶融して平滑面
とする第2工程とを包含させることにより繊維状強化材
が該成形体の外表面へ浮き上ってくるのを防止すること
ができるとの知見を得て本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造
法は、熱可塑性樹脂と繊維状強化材とから形成された複
合素材を、金型内で加熱加圧下に成形して繊維強化熱可
塑性樹脂成形体を製造する方法において、次の2工程 第1王程: 加熱加圧下で、成形体の表面に多数の細か
い凹凸部を形成する予備成形工程第2工程: 第1工程
で形成した表面の凹凸部を加熱加圧下で溶融することに
よって平滑面となす成形工程 を包含することを特徴とするものである。
く効 果〉 繊維状強化材と熱可塑性樹脂とから形成された複合素材
を金型内で加熱加圧下で成形するにおいて、加熱加圧下
で成形体の表面に多数の微細な凹凸部を形成する第1工
程と、第1工程で表面に形成した微細な凹凸部を加熱加
圧下に溶融することによって平滑面となす第2工程とを
経て得られた本発明の繊維強化熱可塑性樹脂成形体は、
表面に繊維状強化材が浮き出たり、突出したりしておら
ず、極めて平滑な表面を有する成形体であることから、
塗装、印刷、メツキなどの表面加工を施すことが容易と
なり、工業用外装部品としても使用可能であり、しかも
該成形体は繊維状強化材によって補強されていることか
ら、剛性、耐衝撃性、寸法安定性、耐熱性に優れたもの
であり工業的に極めて有益な材料である。
〔発明の詳細な説明〕
[1)複合素材 (1)原材料 (a)熱可塑性樹脂 本発明の繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造法において
用いられる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリ
プロピレンなどのポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポ
リスチレン、ABS、ポリアミド、ポリオキシメチレン
、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポ
リフェニレンエーテル、ポリエーテルスルフォン、ポリ
サルフオン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテ
ルケトン、或いは、これらの変性体やブレンド物等のあ
らゆる熱可塑性樹脂が適用できるが、中でも繊維状強化
材によって耐熱特性(例えば、熱変形温度)が顕著に向
上する結晶性樹脂を使用することが望ましい。
このような結晶性樹脂の具体例としては、ポリエチレン
、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステルなどがあ
るが、特にポリプロピレン、ポリアミドが好ましい。
これら熱可塑性樹脂原料の形態としては、ペレット、パ
ウダー、フレーク、繊維、及びフィルム、シートなどが
あるが、後記複合素材の製造方式、例えば重積方式、含
浸方式、分散方式などのそれぞれの製造方式に応じて適
宜最適なものが選択される。
本発明において、複合素材の製造方式として、後述する
ように分散方式が好ましいことからすると、樹脂原料の
形態としてはパウダーが好ましく、特に粒径が1mm以
下のパウダーが好ましい。
また、樹脂原料には、目的に応じて添加剤、フィラー、
着色剤、発泡剤、架橋剤等を添加することができる。
(b)繊維状強化材 本発明の繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造法において
用いられる繊維状強化材としては、バルブ・木粉等の天
然繊維、ガラス繊維・カーボン繊維・金属繊維等の無機
繊維及びプラスチックス繊維、アラミツド繊維等の合成
繊維等及びそれらの混合物を挙げることができるが、特
にガラス繊維が好んで用いられる。
このような繊維状強化材の形態としては、複合素材の製
造方式として後述するように分散方式が好ましいことか
らすると、長さが3〜50mm。
径が3〜25μmの不連続繊維を用いることが好ましい
これら繊維状強化材は用途に応じて、これらの単繊維状
、ストランド状、織物状あるいはそれらの組合せのもの
を用いることができる。これらの繊維状強化材を表面処
理したり、改質剤を含浸したりして用いることもできる
(2)複合素材の製造 前記原材料の熱可塑性樹脂および繊維状強化材とを用い
て以下に示す方法により複合素材を製造する。
複合素材の製造法としては、前述したような重積法、含
浸法、分散法等が存在するが、本発明の適用はいずれの
製法にも制限されるものではない。
これらの中で乾式又は湿式による分散法が好ましく、特
に湿式分散法が好ましい。
乾式分散法について具体的に述べれば、前記繊維状強化
材、特にガラス繊維、例えばチョツプドストランドをあ
らかじめ開繊したものを2軸のリボンブレンダーのよう
な混合機に投入し、これに熱可塑性樹脂粉体を添加して
攪拌しながら混合分散させるか、またはチョツプドスト
ランドと熱可塑性樹脂粉体を同時に混合機に投入し混合
攪拌して、チョツプドストランドを開繊すると共に熱可
塑性樹脂粉体を分散させたものをマット状に形成する。
或いは更に該マットを加熱加圧して熱可塑性樹脂を溶融
させて500〜5000g/rrf程度のシートに成形
する。
また、湿式分散法について具体的に述べれば、直径約1
1111以下のパウダー状熱可塑性樹脂50〜90重量
%と、直径3〜25μm1長さ3〜50酊のガラスのチ
ョツプドストランドよりなる繊維状強化材50〜10重
量%との混合物を、予め界面活性剤を加えて攪拌し充分
に泡立てた水中に投入し、更に攪拌を続けてチョツプド
ストランドを開繊すると共に両者を分散させた後、フィ
ルターを通して泡(水)を濾過して得られた混抄物(ウ
ェブ)を乾燥する。或いは更に該ウェブを加熱加圧して
熱可塑性樹脂を溶融させて500〜5000g/rrf
程度のシートに成形する。
(II)繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造本発明の繊
維強化熱可塑性樹脂成形体の製造法においては、前記複
合素材をフローモールディングやスタンピング成形など
の加熱加圧成形に付すると、得られる成形体の表面は粗
面化したものとなるので、該加熱加圧成形を第1の工程
及び第2の工程の2つの工程に分け、この中の第1の工
程で成形した予備成形体の表面に熱可塑性樹脂よりなる
凹凸部を形成し、更に第2の工程で再度加熱加圧成形し
て第1の工程で形成した熱可塑性樹脂よりなる凹凸部を
溶融して消失させて鏡面状の表面を形成させることが重
要である。
(1)第1工程 上記第1の工程では前記複合素材を赤外線ヒーター等で
熱可塑性樹脂の融点又は軟化温度以上に予熱したものを
加圧成形用型にフィードして、油圧プレスその他の加圧
機構を用いて型閉を行ない賦形して予備成形体とする。
この第1工程において最も重要なことは、後記第2工程
を終了して得られる最終成形体1こおいて、その外表面
の鏡面状の平滑な仕上げを行ないたい部分に、熱可塑性
樹脂よりなる多数の細かい凹凸部を設けることである。
すなわち、第1工程で用いられる成形型の当該部分に、
適切な大きさの凹凸部を設けるなどの適切な手段を用い
て加圧成形を行なうことである。
該凹凸部の形状は特に制限されることがないが、直径0
.1mm以上、好ましくは0.5〜3關の円形、又は−
辺が0.11III11以上、好ましくは0,5〜3加
の四辺形の凹凸、あるいはその大きさに相当する無定形
の凹凸が適切である。また、凹凸の深さも大切であり、
前記直径又は−辺の大きさの3倍以下、好ましくは1/
3〜2倍の深さが適切である。
このような凹凸部は微細であることから、それによって
形成された成形体の凹凸部は、その中に繊維状強化材が
実質的に混入されておらず、はとんど熱可塑性樹脂より
形成されているものである。
従って、このような熱可塑性樹脂よりなる凹凸部を成形
体表面に形成しておけば、第2工程でこの凹凸部を平滑
化しても該成形体の表面に繊維強化材が実質的に混入さ
れていない熱可塑性樹脂よりなる表面層が形成されるか
らである。
このような成形型は、第2工程において最終成形体を成
形する型とほとんど同一の寸法でよいが、先ず、第1工
程で1〜10%程度肉厚の厚い成形体を成形し、次いで
第2工程で更に高圧を加えて最終1」標の肉厚とするこ
とがa効である。
また、成形型の材質については制限がないが、各種金属
型、樹脂型などの既に汎用されているものを使用するこ
とができ、金属型にテフロンなどのコーティングを施し
て樹脂との付着性を低下させたものが特に有効である。
成形型にフィードされる複合素材の予熱温度は、使用す
る熱可塑性樹脂の融点又は軟化点よりも20〜60℃、
好ましくは30〜50℃高い程度とする。
加圧成形において加えられる圧力は、一般に0、 5〜
400kg/c4.好ましくは1〜350kg/C−程
度である。
成形型の温度は、常用されている温度、すなわち、使用
する熱可塑性樹脂の融点又は軟化点より20℃低い温度
又はそれ以下の温度としてもよいが、凹凸部を適切に出
現させて最終成形体の平滑度を高めるためには、少くと
も型の凹凸部に相当する部分の温度を使用する熱可塑性
樹脂の融点又は軟化点より高い温度として短時間(例え
ば、1〜10秒)加圧し、その後、冷却水を通すなどし
て前記常用の温度に下げるのが有効である。
予備成形体を型から取り出す温度としては、凹凸部の温
度が使用する熱可塑性樹脂の融点又は軟化点より低いこ
とが必要であり、それ以上の温度のときは、形成された
凹凸部が変形したり、消失したり、強化繊維自体が成形
体の表面に浮き出たりするので好ましくない。
第1工程を終了した予備成形体は、型より取り出してか
ら第2工程に移行させてもよく、或いは凹凸部を設けて
いない割型の一方に保持したまま第2工程に移行させて
もよい。
(2)第2工程 前記第2の工程においては、第1工程で施した予備成形
体表面の多数の細かい凹凸部を再度加熱溶融し、加圧成
形して該凹凸部を消失せしめて、繊維強化材を実質的に
含んでいない極めて平滑度の高い表層部分を形成した成
形体となし、併せて所期の肉厚を有する成形品とする。
本工程では、金型の温度、加圧の方法と条件及び平滑な
表面を得ようとする部分の金型の表面仕上げが重要であ
る。
平滑度を高くしたい表面に相当する金型の温度は使用す
る樹脂の融点又は軟化点より予め一般に20〜60℃、
好ましくは30〜50℃高く設定しておく。従って、予
備成形体を受入れ、型締めを行なうに当り、凹凸部が再
度溶融して成形可能な状態となるまでの間は0.1〜3
0kg/c−程度の低い圧力の下に5〜60秒間加熱を
行ない、その後凹凸部が成形可能となった後で、通常0
.5〜400kg/cd、好ましくは1〜350kg/
cdの加圧下で5〜60秒程度保持して成形する。
一定時間加熱・加圧成形した後、加圧状態のまま冷却を
行なう。冷却の方法は特に制限しないが、金型に水など
の冷媒を送って急速に冷却するのが生産性の点から有効
である。このように成形された成形体は使用する樹脂の
熱変形温度より充分低い温度に冷却してから取り出され
る。
高度の平滑性を出したい部分の金型の表面は、必要の度
合に応じて鏡面仕上げを施すことが有効である。金型の
材質は特に制限されず金属、樹脂、セラミックス等が使
用できるが、高度の平滑性を出したい部分の金型表面に
テフロン等の非付希性物質をコーティングすることによ
って優れた平滑性とすることかできる。
なお、第2工程において、・1之滑性を要求しない成形
体表面に相当する金型の温度は、使用する樹脂の融点又
は軟化点より20℃低い温度又はそれ以下に保ったまま
でよい。
(II[)繊維強化熱可塑性成形体 このような本発明の繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造
法にて製造された繊維強化熱可塑性樹脂成形体は予備成
形体の表面に設けた凹凸部を微細なサイズとすることに
より凸部の強化繊維含有量を低下させ、しかる後、その
凸部を加熱加圧成形して平坦となし、繊維状強化材含量
の少ない熱可塑性樹脂層よりなる極めて平滑度の高い表
面層を形成することができたために驚くべきほどに外観
が改良されたものである。
〔実験例〕
本発明の繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造法について
、より具体的に説明するため、以下に実施例および比較
例の実験例を示すが、これら実験例は、本発明の目的を
損わない限り、これらに限定されるものではない。
比較例1 ポリプロピレンホモポリマー(JIS−に7210によ
るメルトフローレート:23g/10分)の黒色ペレッ
トを機械的に粉砕して平均粒径約300μmのパウダー
をir″tた。
該パウダーを、予め界面活性剤を加えて攪拌して十分に
泡立てた水中に投入し、更に8分間攪拌してポリプロピ
レンパウダー分散液を調製した。
このポリプロピレンパウダー分散液を100メツシユ粗
度の箱型フィルターに移し、真空ポンプにより減圧下で
泡を除去し、水分含有率約30重量%のウェブを抄造し
た。
次いで、これに少量のバインダーを噴霧して120℃の
オーブン内で2時間乾燥した後、新井製作所製70トン
油圧プレスにより内寸31cmX34cm、厚み3.5
mmのスペーサーと上下2枚のステンレス製鏡面盤を用
い、210℃、0.5kg/C−で7分間加熱加圧した
後、圧力を10kg/cdに上げて2分間プレス成形し
た。その後、冷却盤に通水し10分間冷却して、シート
を得た。
このシートは極めて平滑で優れた光沢を有していた。こ
のシートから試験片を切り出し、JIS−Z8741に
よる光沢度を測定したところ75%であった。
比較例2 ポリプロピレンパウダーの代りに、ポリプロピレンパウ
ダー80重量%とガラスチョツプドストランド(日本電
気硝子製、EC5−13−IP−143G)20重量%
の混合物を、十分に泡立てた水に投入する以外は、比較
例1と全く同様の方法にて複合シートを成形した。
この複合シートの表面にはガラス繊維が僅かに浮き上り
、若干のフリーズマークが発生したが、光沢は比較的よ
く、J l5−28741による光沢度は64%であっ
た。
比較例3 ガラスチョツプドストランドの含量を40重皿%とした
以外は、比較例2と全く同様の方法で複合シートを成形
した。
該複合シートの表面にはガラス繊維が全面に浮き出し、
著しいフリーズマークが発生し、光沢も悪かった。J 
I 5−Z8741による光沢度は23%であった。
実施例1 比較例2で成形した複合シートを23cmX15cmに
切断し、赤外線ヒーター(ヒーター表面温度300℃、
ヒーターとシートとの間隔20cm)にて4分間予熱し
たものを、内寸25cmX 16cm5厚み3■のスペ
ーサーと、11111角、深さ0.4wの四部を約1.
5mm間隔で全面に設けた厚み3wのアルミニウム製の
凹凸盤(上盤)とステンレス製鏡面盤(下盤)との間に
保持して、前記比較例1の油圧プレスを用いてプレス成
形した。この時のプレス成形時の条件は、プレス盤の温
度が上、下共に80℃、圧力が50kg/e4、加圧時
間が1分であった。
得られた予備成形体の上側表面には全面に無数の細かい
凹凸部が形成され、そして、下側表面は美麗な鏡面を呈
していた。
次いで、上盤の凹凸盤を下盤と同じステンレス製鏡面盤
に変えて、前記油圧プレスの上盤の温度を200℃、下
盤の温度を80℃として、該予備成形体を再度同プレス
に送入して圧力3kg/c−で30秒間加熱した後、圧
力を100kg/c−に上げて10秒間保持し、次いで
加圧状態のままプレスの上盤に約4分間通水し、上盤の
温度が120℃となった時点で成形された複合シート成
形体を取り出した。
該複合シート成形体の上側面は、ガラス繊維の浮き上り
やフリーズマークは殆んど無(平滑なものであり、J 
l5−28741による光沢度が73%であった。また
、下側面の状態は比較例2と同様な外観であり、J l
5−28741による光沢度は65%であった。
実施例2 比較例3で成形した複合シートを23cmX15cmに
切断したものを用いる以外は実施例1と全く同様の方法
で複合シート成形体を成形した。
該腹合シート成形体の上側面の外観は実施例1と同程度
に優れたものであり、その光沢度は72%であった。ま
た、下側面の外観は比較例3と同様に悪く、光沢度は2
996てあった。
実施例3 アルミニウム製の凹凸盤に凹部の大きさが0.1m+*
角、深さが0.2m+*で、四部の間隔が約0.2關に
設計したものを用いた以外は実施例2と全く同様の方法
で複合シート成形体を成形した。
該複合シート成形体の上側面の外観は実施例2よりや\
劣り、若モのフリーズマークが認められたが、比較例3
による複合シートの外観よりも優れたものであり、光沢
度は65%であった。
実施例4 アルミニウム製凹凸盤に四部の大きさが3龍角、深さが
1 mmで、凹部の間隔が約3.5mmに設計したもの
を用いた以外は実施例2と全く同様の方法で複合シート
成形体を成形した。
該複合シート成形体の上側面の外観は実施例2よりや\
劣り、若干のフリーズマークか認められたが、比較例3
により複合シートの外観よりは優れたものであり、光沢
度は54%であった。
実施例5 比較例3で抄造・乾燥したウェブを23emX15c+
nに切断したものを用いる以外は実施例2と全く同様の
方法で複合シート成形体を成形した。
該複合シート成形体の上側面の外観は実施例2と同程度
に優れたものであり、その光沢度は7096であった。
また、下側面の外観は比較例3の複合シートの外観と同
様に悪く、光沢度は20%であった。
出願人代理人  佐  藤  −雄

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 熱可塑性樹脂と繊維状強化材とから形成された複合素材
    を、金型内で加熱加圧下に成形して繊維強化熱可塑性樹
    脂成形体を製造する方法において、次の2工程 第1工程:加熱加圧下で、成形体の表面に多数の細かい
    凹凸部を形成する予備成形工程 第2工程:第1工程で形成した表面の凹凸部を加熱加圧
    下で溶融することによって平滑面となす成形工程 を包含することを特徴とする繊維強化熱可塑性樹脂成形
    体の製造法。
JP12068690A 1990-05-10 1990-05-10 繊維強化熱可塑性樹脂成形体の製造法 Pending JPH0416314A (ja)

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