JPH04162328A - シャドウマスクの製造方法 - Google Patents

シャドウマスクの製造方法

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JPH04162328A
JPH04162328A JP29026790A JP29026790A JPH04162328A JP H04162328 A JPH04162328 A JP H04162328A JP 29026790 A JP29026790 A JP 29026790A JP 29026790 A JP29026790 A JP 29026790A JP H04162328 A JPH04162328 A JP H04162328A
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shadow mask
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electrodeposited film
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Tomoo Kato
加藤 友雄
Yasuo Sakura
康男 佐倉
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明はカラー用の陰極線管(CRT)に使用される
シャドウマスクの製造方法に関し、特にアンバーで代表
されるFe−Ni系合金もしくはFe−Ni−Co系合
金を用いたシャドウマスクの製造方法に関するものであ
る。
従来の技術 周知のようにカラー用陰極線管の構成部品であるシャド
ウマスクは、各色専用の電子銃から放出された電子ビー
ムをフェースプレート上の対応する色の螢光体ドツトに
正確に衝突させる作用を果たすものであり、各電子ビー
ムを集中させて通過させるための直径0.25w程度の
多数の孔(アパーチャ)が所定のピッチで形成され、ま
た全体として3次元曲面もしくは2次元曲面の曲率を有
する形状とされ、さらに周縁部はフレームに固定するた
めに立ち上がらせた形状とされる。
このようなシャドウマスクの材料としては、−般の比較
的小型のCRTの場合はアルミキルド鋼を使用するのが
通常であるが、アルミキルド鋼は熱膨張係数が比較的大
きいため、大型CRT用の大型のシャドウマスクや高精
細CRT用の高精度シャドウマスクの場合には電子線の
衝突によるシャドウマスクの温度変化による熱膨張、収
縮の影響が大きくあられれて、シャドウマスクの孔の位
置の相対変化により色純度の低下や色ずれを招きやすい
。そこで大型のシャドウマスクや高精度が要求される高
級品の場合には、アルミキルド鋼よりも各段に熱膨張係
数が小さい材料として知られるアンバー、すなわちF 
e −36wt%Ni合金、あるいはそれに類する合金
が用いられるようになっている。
従来、アンバーからなるシャドウマスクを製造する方法
としては、アンバーの板材に深絞り加工を施して、全体
として3次元曲面もしくは2次元曲面を有しかつ周縁部
に立ち上り部を有する形状に成形し、その後フォトエツ
チングにより孔を形成する方法が適用されている。
発明が解決しようとする課題 アンバーはアルミキルド鋼と比較して成形加工性に劣り
、そのため深絞り加工では複雑な形状に成形することが
相当に困難であり、また成形後にスプリングバックによ
って形状不良を引起すことがある。もちろんアンバーで
も成形前に予め焼鈍を施しておけば成形加工性は向上す
るが、焼鈍した場合には硬さHvが100〜200程度
と軟質になるため加工後の製品が、変形しやすくなる問
題が生じるほか、焼鈍によって結晶粒の粗大化が生じや
すく、その場合には孔を形成するためのフォトエツチン
グ時に花形状が不揃いとなる問題が生じる。
さらに深絞り加工を行なうためには、平坦度の高い板材
を用意する必要があり、そのため板材の製造設備に高コ
ストを要さざるを得ず、また深絞り加工時の歩留りを高
めるためにはシャドウマスクのサイズごとに異なる板幅
の板材を用意する必要があり、このことも板材の製造コ
ストを引上げる−  4  一 原因となっていた。
この発明は以上の事情を背景としてなされたもので、ア
ンバーで代表されるF e−N i系合金やFe−Ni
−Co系合金からなるシャドウマスクを製造するにあた
って、深絞り加工では成形困難な複雑な形状のものも製
造することができ、しかも板材を用意せずに製造するよ
うにして板材製造設備を不要とすることによりコスト低
減を図り、さらには焼鈍により結晶粒の粗大化や製品の
軟質化を招いたりすることのない方法を提供することを
目的とするものである。
課題を解決するための手段 前述の目的を達成するため、この発明の方法では、深絞
り加工を行なうことなく所要形状のシャドウマスクを製
造し得るようにした。すなわちこの発明では、基本的に
は電着、すなわち電気メッキによって母型上に電着膜を
生成してこれをシャドウマスクとするようにしている。
具体的には、この発明は、Fe−Ni系もしくはFe−
Ni−Co系の合金からなるシャドウマスフを製造する
にあたり、シャドウマスクの一方の面に対応する表面形
状を有する母型の表面に電気メッキにより前記合金から
なる電着膜を形成する電着工程と、前記電着工程後に前
記母型を電着膜から除去する母型除去工程と、前記母型
除去工程後に電着膜にフォトエツチングにより多数の孔
を形成するフォトエツチング工程とを有してなることを
特徴としている。
ここで、前記合金としては、具体的には次のイ〜ニのい
ずれかを用いれば良い。
イ: N i 34〜50w1%、残部実質的にFeよ
りなる合金 口: N i 20〜45w1%、Co  1〜20w
1%、残部実質的にFeよりなり、かつ線膨脹係数が1
IXIO−6/℃より小さい合金 ハ:前記イの合金にCr、Coのうち1種または2種を
0.1〜20wt%添加した合金であってかつ線膨脹係
数が11xlO6/℃より小さい合金 二:前記口の合金にCrを0.1〜20wt%添加した
合金であってかつ線膨張係数カ月IXIG−6/℃より
小さい合金 また、電着工程においては、電解液として前記合金を1
2規定もしくはそれ以下の濃度の酸に溶解させたものを
用い、また電流密度10〜5000A/dntで電着さ
せれば良い。
さらに、母型としては難電着性材料を用いることができ
、この場合には、母型除去工程においては母型と電着膜
を機械的に分離させれば良い。
また母型としては低融点材料もしくは易溶解性材料を用
いることができ、この場合には、母型除去工程では母型
を溶融もしくは溶解させて除去すれば良い。
作   用 この発明のシャドウマスク製造方法では、アンバーで代
表されるFe−Ni系合金もしくはFe−Ni−Co系
合金を用いてシャドウマスクを製造するにあたって、予
め最終的に得るべきシャドウマスクの一方の裏面に対応
する表面形状を有する母型を用意しておき、その母型の
表面に前記合金を電気メッキさせて前記合金からなる電
着膜を形成する。この電着膜は、母型の表面に沿って形
成されるから、最終的に得るべきシャドウマスクの形状
を有するものとなる。このように電着させた後、電着膜
から母型を除去し、シャドウマスクとして電子ビームを
集中・通過させるための多数の孔をフォトエツチングに
より形成すれば、Fe−Ni系合金もしくはFe−Ni
−Co系合金からなるシャドウマスク製品となる。
ここでこの発明の方法では、最終的に得られるシャドウ
マスクの形状・寸法は母型の形状・寸法のみによって定
まるから、母型の形状・寸法を変えるだけで任意の形状
・寸法のシャドウマスクを製造することができる。した
がって板材からの成形加工による場合とは異なり、複雑
な形状のものも容易に製造することができる。また、電
着によりシャドウマスクを形成するため、成形加工によ
る場合の如く板材を用意する必要がなく、もちろん各種
の寸法の板材を用意しておかずに異なる種々の寸法のシ
ャドウマスクを製造することができる。そしてまた、通
常は焼鈍を必要としないから、焼鈍による結晶粒の粗大
化や軟質化を沼くことを防止できる。なお電着膜はそれ
自体で結晶粒が微細であるから、フォトエツチング時に
おいて花形状を均一に揃えることができ、またFe−N
i系もしくはFe−Ni−Co系の合金からなる電着膜
はHv 200〜350程度と硬質であるため、製品段
階での取扱いにより変形することを確実に防止できる。
発明の実施のための具体的な説明 この発明の方法を実施するにあたっては、先ず表面形状
が最終的に得るべきシャドウマスクの表面形状に沿った
母型を用意する。
この母型の材料としては、次のAあるいはBもしくはC
のようなものを用いることが適当である。
A:チタンやチタン合金あるいはステンレス鋼の如く、
難電着性の金属材料、すなわち電気メッキによる電着膜
が表面に強固に付着しにくい合金もしくは金属。
B:シャドウマスクに用いるFe−Ni系もしくはFe
−Ni−Co系合金よりも融点が低い低融点材料、例え
ばウッド合金(代表組成:50%B1−25%Pb−1
2,5%5n−12,5%Cd、融点約65℃)、ある
いはワックスや樹脂等。
C:溶剤で容易に溶解可能な易溶解性材料、例えば各種
の樹脂等。
Aの難電着性材料の場合は後の母型除去工程で機械的手
段・′により電着膜を母型から容易に剥離させることが
できる。なおこの難電着性材料を用いる場合、必ずしも
母型全体をその難電着性材料で形成する必要はなく、任
意の材料で基材部分を形成してその表面部分のみを難電
着性材料で形成しても良く、その場合にも上述のように
後の母型除去工程において機械的手段によって電着膜を
母型から剥離させることができる。一方Bの低融点材料
もしくはCの易溶解性材料を用いる場合は、後の母型除
去工程で母型を加□、熱により溶融除去するかもしくは
溶剤により溶解除去することができる。
なおこの低融点材料もしくは易溶解性材料は、それ自体
では非導電性材料(ワックス、樹脂等)である場合があ
り、その場合には後の電着工程で電着を可能とするため
、表面に導電性を付与しておく必要がある。
母型の製造方法としては、母型材料として金属材料(例
えばAの難電着性材料のチタンやステンレス鋼など、あ
るいはBの低融点材料としてのウッド合金など)を用い
る場合は、材料の種類や素材形状、母型形状等に応じて
、切削加工や研削加工により素材から削り出したり、あ
るいはプレス成形により成形したり、さらには鋳造によ
って成形したりすれば良い。一方舟型材料として樹脂や
ワックスを用いる場合は、公知の樹脂成形手段やワック
ス成形手段によって成形すれば良く、またこの場合、表
面に導電性を付与するため、表面に金属を無電解メッキ
したり、あるいは導電剤を塗布もしくは蒸着したりすれ
ば良い。
上述のようにして得られた母型の表面(シャドウマスク
の表面形状に沿う面)には、Fe−Ni系もしくはFe
−Ni−Co系の合金を電気メッキによって電着させる
。ここで、Fe−Ni系もしくはFe−Ni−Co系の
合金としては具体的には前述のイ、口、ハ、二のうちの
いずれかの合金を用いれば良い。イ〜ニの成分組成の合
金は、通常のシャドウマスクに用いられるアルミキルド
鋼よりも熱膨張係数が格段に小さく、大型のシャドウマ
スクや高級品に適している。なお口、ハ、二の合金にお
いて、coもしくはCrを添加しているのは、強度およ
び耐食性の向上を目的としている。なおまた、イ〜ニの
合金に、さらに強度向上や表面処理性を良好にするため
、5%以下のTiおよび/または5%以下のAI!を添
加しても支障ない。
このような合金を母型表面に電着させるにあたっては、
第1図または第2図に示すように、母型を陰極1として
、後述するような材料を陽極2とし、その陰極1および
陽極2を対向させた状態で電解槽3内の電解液(メッキ
浴)4中に浸漬させ、電源装置5によって電解電流を流
せば良い。なお第1図には母型(陰極)1の電着膜を形
成すべき表面を、最終的に得るべきシャドウマスクの凹
曲面側の面に沿った凸曲面とした場合を示し、また第2
図は母型(陰極)1の電着膜を形成すべき表面を、シャ
ドウマスクの凸曲面側の面に沿った凹曲面とした場合を
示す。
ここで陽極材料は、特に限定されるものではないが、電
着すべき合金と同じかまたはそれに近い成分組成の合金
を用いるか、あるいは電解液中に溶出しない金属もしく
は合金、例えばチタン、白金、もしくはその合金を用い
ることが望ましい。
一方電解液の溶質としては、要は前述の合金の成分組成
の金属イオンを含有していれば良い。また電解液の溶媒
としてはイオン濃度を高めるため通常は濃度が12規定
の塩酸(I(C7)や硫酸(H2SO4)等を用いれば
良いが、イオン濃度が低くても良い場合には、■2規定
よりも薄い酸を用いることもできる。
電着時の電流密度は、10〜50GOA’/dnlの範
囲内が適当である。電流密度がIOA/dJよりも低け
れば電着速度が遅くて非能率であり、一方500〇八/
詞を越すような大電流密度を安定して維持することは困
難である。また電着時間は電流密度と必要な膜厚に応じ
て適宜定めれば良い。
このようにして母型の表面にFe−Ni系もしくはFe
−Ni−Co系の合金を電着してその合金の電着膜を形
成した後には、電着膜を母型から分離させる。この分離
手段としては、母型が前述のAのような難電着性材料で
構成されている場合には、機械的分離手段を適用すれば
良い。この機械的分離手段としては、例えば母型表面に
形成された電着膜の周辺部にナイフ等で切目を入れ、そ
の切目から電着膜を引き剥す等の手法を用いることがで
きる。また母型が前述のBの低融点材料で形成されてい
る場合には、母型の融点よりも高くかつ電着膜の融点よ
りも低い温度に加熱して、母型を溶融・除去すれば良い
。さらには母型が前述のCの易溶解性材料により構成さ
れている場合には、その母型を溶剤により溶解・除去さ
せれば良い。なお機械的分離手段を適用した場合には、
分離時に加えられる外力によって電着膜が変形してしま
うこともあるが、その場合にはプレス加工等により修正
すれば良い。
電着膜を母型から分離した後には、その電着膜に対して
フォトエツチングにより多数の孔(アパーチャ)を形成
する。このフォトエツチングの具体的手法としては公知
の手法を用いれば良い。なお、電着膜の表裏両面のうち
、電着工程において陽極に対向していた面は表面粗さが
大きくなり易<、シたがってその面にフォトレジストを
塗布してその面の側からフォトエツチングを行なった場
合には、フォトレジスト表面にも凹凸が生じてフォトマ
スクとフォトレジストとの間の隙間が不揃いになり、フ
ォトエツチングによるエツチング加工精度が低下してし
まうおそれもある。そこでフォトエツチングを行なうに
あたっては、電着工程において母型(陰極)に対向して
いた面にフォトレジストを塗布してその面の側からフォ
トエツチングを行なうことが望ましい。またそのために
は、電着工程において第2図に示したように母型(陰極
)■の電着膜を形成すべき表面を、最終的に得るべきシ
ャドウマスクの凸曲面側の面に沿った凹曲面とすること
が望ましい。
以上のようにして電着膜にフォトエツチングを施して多
数の孔(アパーチャ)を形成−た後には、適宜仕上加工
を施してシャドウマスクとすれば良い。
実  施  例 [実施例1] F e 65w1%、N i 35w1%からなるFe
−Ni合金を電気炉で溶製して、約10 mm角の合金
塊を作成し、これを12規定の塩酸で溶解し、電解液と
した。
そして純Ti製の母型を陰極とし、同じく純Ti製の陽
極を用い、電極間距離を100mm、電流密度2OA/
詞として電着を行ない、母型上にFe−Ni合金電着膜
を形成した。ここで電着を 100分間行なったところ
、電着膜は厚み60μmとなった。
次いで機械的手段によって母型上から電着膜を剥離し、
その電着膜をシャドウマスク素材として、その素材に対
し常法に従ってフォトエツチング法により多数の孔(ア
パーチャ)を形成し、シャドウマスフとした。得られた
シャドウマスク、の成分組成はF e 63.5w1%
、N i 36.5w1%であり、また0〜50℃での
平均熱膨張係数は 1.8X 10−6 /’Cであっ
た。
[実施例2] F e 65w1%、N i 30w1%、C05wt
%からなるFe−N1−C0合金を電気炉で溶製して、
約10価角の合金塊を作成し、これを12規定の塩酸で
溶解し、電解液とした。そしてウッド合金を予め所定の
形状に成形してなる母型を陰極とし、純Ti製の金網を
陽極とし、電極間距離を25mmとし、電解液を攪拌し
ながら50A/dITIの電流密度で20分間電着を行
ない、母型上に厚み65LLIIlのFe−Ni−Co
合金電着膜を形成した。次いでウッド合金からなる母型
を80℃に加熱して溶解除去し、シャドウマスク素材と
してのFe−Ni−Co合金電着膜を残した。次いでそ
のシャドウマスク素材に対して常法に従ってフォトエツ
チング法により多数の孔(アパーチャ)を形成し、シャ
ドウマスクとした。得られたシャドウマスクの成分組成
はFe62、8vf%、N i 32wt%、Co  
5.2vf%、また0〜50℃での平均熱膨張係数は0
.65X 10” /’Cであった。
[実施例3] F e 65vt%、N i 35w1%からなるFe
−Ni合金を電気炉で溶製して、約10 mm角の合金
塊を作成し、これを12規定の塩酸で溶解し、電解液と
した。
そしてSO8304のステンレス鋼を深絞り加工により
第3図(A)に示す如くスカート部1aがテーパー状と
なるように成形した母型1を陰極とし、F e 65w
t%−N i 35vj%の合金を陽極とし、電極間距
離を30III11とし、電解液を攪拌しながら電流密
度50A/dl11で60分間電着を行ない、母型上に
厚み0.1關のFe−Ni合金電着膜を形成した。次い
で機械的手段によって母型上から電着膜を剥離し、さら
にその電着膜を水素ガス雰囲気中にて750℃×30分
焼鈍した後、プレス加工を施して第3図(B)に示すよ
うなシャドウマスク素材6とした。
その後、そのシャドウマスク素材に対して常法に従って
フォトエツチング法により多数の孔(アパーチャ)を形
成し、シャドウマスクとした。得られたシャドウマスク
の成分組成はF e 63.1wI%、N i 36.
3w1%であり、また25〜100℃の平均熱膨張係数
は1.55XIG″6/℃であった。ここで、母型1の
スカート部1aをテーパー状に成形しておくのは、電着
膜を陰極(母型1)から容易に剥離可能とするためであ
り、そのスカート部のテーパーは後のプレス加工によっ
て矯正されて、第3図(B)に示すようなテーパーを持
たないスカート部6aとなる。
なおいずれの実施例1〜実施例3においても、メッキ浴
は、塩酸に対し過剰のFe−Ni合金(もしくはFe−
Ni−Co合金)を投入しておき、電着の進行に伴なっ
てFeイオン、Niイオンの減少した分は新たな合金塊
からの溶出により補充されるようにして、塩酸に対する
当量(0,3’5XI2/2モルのN i CI 2と
0.65x 12/ 2モルのFeCA’2)が電解液
中に存在するようにした。
ここで、イオン供給源上して合金塊を使用したのは、得
られる電着膜の組成が電着中に変化することを防ぐため
である。但しその組成を厳密に管理する必要がいな場合
は、合金塊を溶解して用いる代りに、塩化鉄、塩化ニッ
ケル等を用いても良く、その場合の実施例を後記の実施
例4に示す。
また電解液のpHを調整するためにホウ酸等を添加した
り、あるいは光沢剤等の通常のメッキに使用される添加
剤を添加しても良いことはもちろんである。
[実施例4] 硫酸第一鉄および硫酸ニッケルを、その溶液中でのFe
およびNiイオン濃度が65対35になるように配合し
た電解液にホウ酸を加え、pHが4となるように調整し
た。そして5tlS 304ステンレス鋼板を所望の形
状に成形したものを陰極(母型)とし、チタン板を陽極
として、陰極との間隔を30間となるよう前述の電解液
中に配置し、電解液を陰極面に噴射されるように攪拌し
ながら、500A/dffIで200秒間通電して、厚
み50μmの合金電着膜を形成した。この膜の成分を分
析したところ、N i 36.5wt%、F e 64
.5wt%の成分組成となッテかつ25〜100℃の平
均熱膨張係数が1.2X 10−6 /℃であった。こ
の電着膜を機械的手段によって1!J:型から剥離した
後、常法に従ってフォトエツチングによりアパーチャを
形成し、シャドウマスクとした。
発明の効果 この発明の製造方法によれば、F e−N i系合金も
しくはFe−Ni−Co系合金を用いてシャドウマスク
を製造するにあたって、最終的に得るべきシャドウマス
クの形状に対応する表面形状を有する母型にシャドウマ
スク用の合金を電着させ、その後電着膜を母型から分離
させ、さらにフォトエツチングを施すことによってシャ
ドウマスクを得るから、母型の形状・寸法を変えるだけ
で任意の形状・寸法のシャドウマスクを製造することが
でき、したがって板材からの成形加工による従来法とは
異なり、複雑な形状のシャドウマスクも容易に製造する
ことができ、かつ予め板材を用意しておく必要がないか
ら、板材製造設備を不要にすることによりコスト低減を
図ることができるとともに、各種の板材を予め用意して
おくことなく、種々の異なる寸法のシャドウマスクを容
易に製造することができ、さらには電着膜は結晶粒が微
細であるためフォトエツチング時において花形状を均一
に揃えることができ、またFe−Ni系合金もしくはF
e−Ni−Co系合金からなる電着膜はHv200〜1
000程度と硬質であるため製品段階での取扱いにより
変形するおそれも少ない等の効果が得られる。なおまた
この発明の製造方法は、板材の成形加工によりシャドウ
マスクを製造するものではないため、基本的には焼鈍は
不要であり、また仮に電着膜を機械的に母型から剥離し
た後に形状修正加工のために焼鈍を行なう場合でも、そ
の焼鈍は軽度のもので足り、したがって焼鈍により結晶
粒が粗大化してフォトエツチングによる孔径が不均一と
なったり著しく軟質化して取扱いが困難となったりする
ことを有効に防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の製造方法における電着工程の一例を
示す略解図、第2図は同じく電着工程の他の例を示す略
解図、第3図(A)、(B)は実施例3の工程を模式的
に示す略解図である。 1・・・陰極(母型)、 2・・・陽極、 4・・・電解液(メッキ浴)。 出願人  ヤ マ ハ 株式会社 代理人  弁理士 豊 1)武 久 」 第1図 第2図 (A) 第3図

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)Fe−Ni系もしくはFe−Ni−Co系の合金
    からなるシャドウマスクを製造するにあたり、シャドウ
    マスクの一方の面に対応する表面形状を有する母型の表
    面に電気メッキにより前記合金からなる電着膜を形成す
    る電着工程と、 前記電着工程後に前記母型を電着膜から除去する母型除
    去工程と、 前記母型除去工程後に電着膜にフォトエッチングにより
    多数の孔を形成するフォトエッチング工程、 とを有してなるシャドウマスクの製造方法。
  2. (2)前記合金として、 イ:Ni34〜50wt%、残部実質的にFeよりなる
    合金、 ロ:Ni20〜45wt%、Co1〜20wt%、残部
    実質的にFeよりなり、かつ線膨脹係数が 11×10^−^6/℃より小さい合金、 ハ:前記イの合金にCr,Coのうち1種または2種を
    0.1〜20wt%添加した合金であってかつ線膨脹係
    数が11×10^−^6/℃より小さい合金、 ニ:前記ロの合金にCrを0.1〜20wt%添加した
    合金であってかつ線膨脹係数が11×10^−^6/℃
    より小さい合金、 以上イ〜ニのうちいずれか1種を用いる請求項1の記載
    のシャドウマスクの製造方法。
  3. (3)前記電着工程において、電解液として前記合金を
    12規定もしくはそれ以下の濃度の酸に溶解させたもの
    を用い、かつ電流密度10〜5000A/dm^2で電
    着させる請求項1記載のシャドウマスクの製造方法。
  4. (4)前記母型として難電着性材料を用い、前記母型除
    去工程において、母型と電着膜とを機械的に分離させる
    請求項1記載のシャドウマスクの製造方法。
  5. (5)前記母型として低融点材料もしくは易溶解性材料
    を用い、母型除去工程において、母型を溶融除去もしく
    は溶解除去する請求項1記載のシャドウマスクの製造方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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