JPH0416153Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、強制対流式の冷凍庫、冷蔵庫のよ
うな冷却庫に関するものである。

〔従来の技術〕

第６図から第８図によつて、例えば実開昭59−
4977号公報に示された従来の冷却庫を説明する。
第６図、第７図において、１は内部に内箱２が設
けられた冷凍庫本体、３は冷凍庫扉、４は断熱材
である。５は内箱２内に形成された冷凍室６の背
面部に仕切壁７で区画して設けられた熱交換室、
８は熱交換室５内に設置された冷却器である。９
は熱交換室５内の上部に設けた冷気循環用フアン
で、電動機１０によつて駆動される。第６図から
第８図において、１１は冷却器８の下に配置した
液溜用パイプ、１２は熱交換室５内の液溜用パイ
プ１１下方に設けた除霜用ガラス管ヒータ、１３
は液溜用パイプ１１と上記ガラス管ヒータ１２の
間に設けた保護カバーである。１４は熱交換室５
内の底部のガラス管ヒータ１２下方に設けた露受
皿、１５は露受皿１４と冷凍室６外に設けた蒸発
皿１６とを接続する排水管、１７は圧縮機、１
８，１９は仕切壁７の下部および上部に設けた吸
入口、吹出口である。

以上のように構成された冷凍庫では、冷却時に
は、冷気循環用フアン９の駆動によつて、吸入口
１８から冷凍室６内で暖められた冷気を熱交換室
５に吸い込んで冷却器８で冷却し、吹出口１９か
ら冷気として冷凍室６内に吹き出す強制対流によ
つて、冷気を循環させる。また、除霜時には、除
霜用ガラス管ヒータ１２を動作させることで、こ
のガラス管ヒータ１２から発生する熱により、冷
却器８や液溜用パイプ１１に付着している霜が溶
けて水滴となる。霜が溶けた水滴は、冷却器８、
液溜用パイプ１１から露受皿１４に直接落ちて収
容されるものと、保護カバー１３上に落ちた後、
露受皿１４に収容されるものがある。また、熱交
換室５と冷凍室６との温度差などの関係で、熱交
換室５の周壁内面に露付現象が生じ、露が多量に
なると水滴となり、上記周壁を伝わり落ちて露受
皿１４に収容される。露受皿１４に収容されたド
レン水は排水管１５を通つて蒸発皿１６に導かれ
て圧縮機１７の熱によつて蒸発される。そして、
保護カバー１３は、除霜時に高熱となつているガ
ラス管ヒータ１２に冷却器８、液溜用パイプ１１
から落下する水滴が当たると、音を立てて蒸発す
るので、水滴が冷却器８に当らないようにしてい
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、上述した従来の冷却庫では、液溜用パ
イプ１１と除霜用ガラス管１２との間隔が狭いの
で、これらの間に保護カバー１３を介在させて固
定する作業がしにくく、作業性が悪いという問題
点があつた。

この考案は、上述した従来のものの問題点を解
決して、保護カバーを用いなくても、除霜時に冷
却器や液溜用パイプから落下する水滴が除霜用ガ
ラス管ヒータに当らないようにし、安価な冷凍
庫、冷蔵庫のような冷却庫を提供することを目的
としている。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案による冷却庫は、冷却器の下に設置し
た液溜用パイプに傾斜面を設けて除霜用ガラス管
ヒータを覆い、除霜時に落下する水滴が上記ガラ
ス管ヒータにかかるのを防止したものである。

〔作用〕

この考案は、液溜用パイプの形状や冷却器への
取付を変えることで、上述したような液溜用パイ
プで除霜用ガラス管ヒータを覆い、このガラス管
ヒータに冷却器や液溜用パイプから落下する水滴
が当らないようにしたので、保護カバーを廃止で
き、作業性よく除霜時に落下する水滴がガラス管
ヒータに当らないようにすることができる。

〔実施例〕

以下、この考案の一実施例を第１図から第３図
によつて説明する。これらの図に示すように、こ
の実施例では、冷却器８の下方に設置した液溜用
パイプ（ヘツダパイプ）１１を熱交換室５の背面
側が低くなるように傾斜させた偏平な横断面形状
とし、液溜用パイプ１１の設置幅Ｗを除霜用ガラ
ス管ヒータ１２の外径Ｄよりも大きくし、このガ
ラス管ヒータ１２の上方を液溜用パイプ１１で〓
間をあけて覆つたものである。なお、この実施例
の上述した以外の構成は第６図から第８図に示す
ものと同様であり、また、第１図から第３図中の
第６図から第８図と同一符号は同一または相当部
分を示す。

以上のように構成された一実施例のものは、除
霜時に、除霜用ガラス管ヒータ１２から発生する
熱によつて冷却器８に付着している霜が溶けて液
溜用パイプ１１上に落下すると、これに付着して
いる霜が溶けた水と共に、液溜用パイプ１１の傾
斜に沿つて流下し、保護カバーを設けなくても、
液溜用パイプ１１の下端から露受皿１４に収容さ
れ、排水管１５を通つて庫外の蒸発皿１６に導か
れる。このため、保護カバーを廃止でき、保護カ
バーを取り付けるための面倒な作業も不要とな
る。

第４図、第５図はこの考案の他の実施例を示
す。この実施例では、液溜用パイプ１１の横断面
形状をほぼ倒立Ｖ字形に成形したものである。な
お、この実施例の上述した以外の構成は第１図か
ら第３図に示す一実施例と同様であり、また、第
４図、第５図中の第１図から第３図と同一符号は
同一または相当部分を示す。

この第４図、第５図に示す実施例のものは、上
述した第１図から第３図に示す一実施例のものと
同様な効果が得られると共に、一実施例のもので
は液溜用パイプ１１の取付が作業者などによつて
一定にならない恐れがあるのを、液溜用パイプ１
１をほぼ倒立Ｖ字形の横断面にしたことで解消で
き、その取付作業性を向上させることができる。

なお、上述した実施例では冷凍庫の場合につい
て説明したが、このこの考案は、冷凍室と冷蔵室
（低温室や低温コーナ部があるものを含む）に冷
気を循環させる強制対流式の冷蔵庫にも適用でき
る。

〔考案の効果〕

以上説明したように、この考案によれば、冷却
器の下に設置した液溜用パイプに傾斜面を設け、
このパイプで除霜用ガラス管ヒータを覆つたの
で、保護カバーを設けなくても、除霜時に冷却器
などから落下する水滴が上記ガラス管ヒータに当
らなくなるから、保護カバーを廃止でき、保護カ
バーの取付作業も不要となり、組立時の作業性が
よく、安価に冷凍庫、冷蔵庫のような冷却庫を提
供できるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例による冷却庫を示
す縦断側面図、第２図は同第１図部の拡大図、
第３図は同要部の斜視図、第４図はこの考案の他
の実施例による冷却庫を示す要部の縦断側面図、
第５図は同要部の斜視図、第６図は従来例による
冷却庫を示す縦断側面図、第７図は同一部を切り
欠いた正面図、第８図は第６図部の拡大図であ
る。 ５……熱交換室、６……冷凍室、７……仕切
壁、８……冷却器、９……冷気循環用フアン、１
１……液溜用パイプ、１２……除霜用ガラス管ヒ
ータ。 なお、図中同一符号は同一または相当部分を示
す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 内部温度を低温とする内箱の背面の仕切壁で
   区画した熱交換室と、前記熱交換室内に配設し
   た冷却器とを有し、前記冷却器で冷却した冷気
   を前記内箱内に供給して、前記内箱と熱交換室
   との間を冷気循環用フアンで循環させるように
   した強制対流式の冷却庫において、 前記熱交換室の冷却器下方に配設した除霜用
   ガラス管ヒータと、 前記冷却器と前記ガラス管ヒータとの間の前
   記除霜用ガラス管ヒータを覆う上部に配設し、
   前記冷却器側の面を傾斜面とした前記冷却器で
   熱交換を行なう冷媒液を溜める液溜用パイプ
   と、 を具備することを特徴とする冷却庫。 (2) 前記液溜用パイプは、前記除霜用ガラス管ヒ
   ータを覆う断面がほぼ逆Ｖ字形に形成したこと
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項に
   記載の冷却庫。