JPH0415967Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0415967Y2
JPH0415967Y2 JP1985149476U JP14947685U JPH0415967Y2 JP H0415967 Y2 JPH0415967 Y2 JP H0415967Y2 JP 1985149476 U JP1985149476 U JP 1985149476U JP 14947685 U JP14947685 U JP 14947685U JP H0415967 Y2 JPH0415967 Y2 JP H0415967Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
cylinder liner
piston
crankshaft
engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP1985149476U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6257757U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP1985149476U priority Critical patent/JPH0415967Y2/ja
Publication of JPS6257757U publication Critical patent/JPS6257757U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0415967Y2 publication Critical patent/JPH0415967Y2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、アイドル騒音及び振動を低減するこ
とができる内熱機関に関する。
〔従来技術〕
一般的な内燃機関においては、円筒状のシリン
ダライナの外周面を断面円形のシリンダの内周面
に密着させたシリンダ構造であるのが通常であ
る。
シリンダライナには、シリンダブロツクとの嵌
合において、締め代を有したもの(タイトフイツ
ト型)、締め代を有さないもの(ルーズフイツト
型)、及びその中間的なものがある。
以前は、熱伝導等の関係でタイトフイツト型が
主流であつたが、シリンダへの組み付けや、交換
時の取り外し等の作業性が悪いという問題がある
ことから、最近ではルーズフイツト型が主流にな
りつつある(実開昭58−180348号公報等参照)。
この背景には、ルーズフイツト型の場合、シリ
ンダとシリンダライナとの間のクリアランスが比
較的に大きく、熱伝導が悪い部分では、シリンダ
ライナの温度がシリンダよりも高くなり、熱膨脹
が比較的に大きくなるために、本来、シリンダラ
イナが高温となるために、シリンダへの熱伝導、
即ち放熱の必要性の高い条件下では、タイトフイ
ツト型と同じ状態になつていることが判明したこ
とになる。
ところで、ピストンのスカート部の肉厚は、そ
の全周で均一ではなく、ピストンピンが嵌合する
ピストンピンボス部を有する部位の肉厚が特に厚
く形成されているため、エンジンの高負荷・高温
時には、ピストンピンの軸方向、即ちクランク軸
方向の熱膨脹が、前記ボス部を有さないスカート
部よりも大きくなることから、このエンジン運転
時の熱による偏膨脹を勘案して、エンジンの冷間
時にクランク軸方向に短径の楕円形として形成さ
れたピストンが通常使用されているのに対し、シ
リンダライナは基本的には円筒形のものが使用さ
れている。
そして、エンジンの運転時には、ピストンの熱
膨脹の偏りによつて、ピストンの全周に渡つて、
シリンダライナとの間のクリアランスがほぼ均一
になるように設計されている。
従つて、エンジンの冷間時のピストンとシリン
ダライナとの間には、ピストンのスラスト方向、
即ちピストンの長径方向においても100〜150μm
程度の比較的に大きなクリアランスを設けること
が必要となり、このクリアランスによつてスラツ
プ音が発生し、エンジンのアイドル騒音及び振
動、特に冷間時におけるそれら問題点の原因とな
つていた。
また、特開昭49−77011号公報には、ピストン
のスカート部を軸線方向に複数に分割して輪切り
状の区画を形成し、各区画のスカート部を断面楕
円形にすると共に、隣合う区画同士の短径と長径
が互い違いになるようにして、相互に長径方向を
直角にずらした積層状楕円形のスカート部を有す
るピストンが提案されている。
しかしながら、このピストンは平面視でほぼ円
形となるため、各区画を楕円状に形成してもスラ
ツプ音が低減する効果を得ることはできず、更に
ピストンピンが嵌入されるために肉厚が厚く形成
されたピストンピンボス部を有し、且つ楕円の長
径方向となつているスカート部において、この部
位の熱膨脹量がボス部を有さないスカート部より
も大きくなるために、エンジン運転時の熱膨脹に
よつてシリンダとの間のクリアランスが不足し
て、焼付を起こし易いという問題があつた。
〔考案の目的〕
本考案は以上の問題点に鑑みて、エンジンの運
転時のみならず、冷間時においても、ピストンの
スラツプ音を低減し、特にアイドル時の騒音及び
振動を低減できる内燃機関を提供することを目的
とする。
〔考案の構成〕
前記目的を達成するための本考案に係る内燃機
関は、断面円形のシリンダにクランク軸方向を長
径とする薄肉の楕円筒状のシリンダライナを嵌入
して、平面視でクランク軸と直交する方向に広巾
部を有する三日月状のクリアランスをシリンダ内
周面とシリンダライナ外周面との間に設けると共
に、前記シリンダライナにクランク軸方向を短径
とする楕円状のピストンを嵌入した構成である。
このように、本考案によると、エンジンの運転
時には、薄肉のシリンダライナが高温となり、そ
の熱膨脹によつて外周面の全面がシリンダの内周
面と密着するように、ほぼ真円に変形する。
また、シリンダライナが一種のバネのように変
形するため、ピストンはエンジンの冷間時であつ
ても、運転時であつても、特にスラスト方向(ク
ランク軸と交差する方向)において、シリンダラ
イナとの間のクリアランスを最小に保持すること
ができる。
〔実施例〕
次に図面を参照して、本考案の実施例を説明す
る。
第1図において、1はシリンダ、2はシリンダ
ライナ、3はピストンを示している。
シリンダ1は、第2図Aに示す通り、通常の断
面円形のものである。一方、シリンダライナ2
は、断面が図示しないクランク軸と直交する方
向、即ちスラスト方向を短径とし、クランク軸方
向を長径とする楕円筒形に形成されている。ま
た、シリンダライナ2は、全周に渡り等肉厚で、
且つ熱膨脹によつて一種のバネのように変形し易
いように薄肉に形成されている。
また、ピストン3はピストンピンボス部が形成
されたピストンスカート部の肉厚が特に厚く形成
されていることから、エンジンの高負荷・高温時
に、ピストンピンの軸方向、即ちクランク軸方向
の熱膨脹が特に大きくなることを考慮して、クラ
ンク軸方向を短径とする楕円状に形成している。
このような構成であるため、楕円筒状のシリン
ダライナ2は、主に長径方向(クランク軸方向)
近傍においてシリンダ1と接しており、その他の
部位においてはシリンダ1の内周面とシリンダラ
イナ2の外周面との間に、クランク軸と直交する
方向に広巾部を有する三日月状ないしは弓形のク
リアランス4が設けられ、接していないことにな
る。
この実施例の場合は、シリンダライナ2の外周
長が、シリンダ1の内周長よりも50〜200μm程度
短くなるように形成されており、この短縮する長
さは、一般的にシリンダ1の内径のほぼ0.1%±
0.03%、好ましくは0.1%±0.02%を目安とすれば
良い。
このように、シリンダライナ2を楕円筒状とし
て形成することによつて、ピストン3の外周面と
シリンダライナ2の内周面との間のクリアランス
は、ピストン3のスラスト方向において40〜
80μmとなり、従来のほぼ半分とすることができ
る。
尚、このピストン3のスラスト方向のクリアラ
ンスは、必要に応じて更に小さくすることができ
る。また、シリンダライナ2とピストン3との間
に上記したクリアランスがあれば、焼付を防止す
るには充分な巾である。
エンジンを始動して、エンジンの負荷を中程度
にした場合には第2図Bに示すように、燃焼熱に
よつて、楕円筒状のシリンダライナ2が膨張し
て、冷間時に比して円筒形に近い楕円筒形となつ
ている。また、楕円状のピストン3も同様に、熱
膨脹よつて円形に近づく。
この場合も、シリンダライナ2の短径方向の外
周面は、シリンダ1の内周面に接しておらず、両
者の間に三日月状のクリアランス4を有している
ことから、このシリンダライナ2からシリンダ1
には燃焼熱が伝導し難く、シリンダライナ2は、
その短径方向がより高温となるために、この短径
方向への膨脹量が大きくなり、徐々にシリンダ1
とシリンダライナ2との間のクリアランスが縮小
する。因に、外径120mmφ程度のシリンダライナ
2の温度が、シリンダ1の温度よりも100℃高く
なると、シリンダライナ2の外径寸法は120〜
130μm(外周長だと、これのπ倍)程度大きくな
る。
また、シリンダライナ2とシリンダ1との間に
三日月状ないしは弓形のクリアランス4が存在
し、シリンダライナ2からシリンダ1に放熱し難
く、シリンダライナ2の温度が高くなるために、
オイル粘度が低くなつて、シリンダライナ2とピ
ストン3とのフリクシヨンを低減させることがで
きる。
エンジンの高負荷時には、エンジンが高温とな
り、第2図Cに示すように熱膨脹によつてシリン
ダライナ2は円筒状となり、一方、ピストン3も
断面円形となる。この状態では、断面円形のシリ
ンダ1に、円筒状となつたシリンダライナ2が、
その外周面全面で密着するように膨脹するので、
シリンダライナ2の熱はシリンダ1を通して放熱
される。また、熱膨脹によつて円形となつたピス
トン3は、その全周でシリンダライナ2との間の
クリアランスが小さくなる。
このように、エンジンの冷間時でも、或いは運
転時でも、その負荷状態に係わりなく、常にピス
トン3のスラスト方向における、ピストン3とシ
リンダライナ2との間のクリアランスは最小に保
持されるので、ピストンスラツプ音の発生を防止
することができ、特に、冷間時のアイドル騒音、
及び振動の発生を大幅に低減することができる。
〔考案の効果〕
本考案の内熱機関は、断面円形のシリンダにク
ランク軸方向を長径とする薄肉の楕円筒状のシリ
ンダライナを嵌入して、平面視でクランク軸と直
交する方向に広巾部を有する三日月状のクリアラ
ンスをシリンダ内周面とシリンダライナ外周面と
の間に設けると共に、前記シリンダライナにクラ
ンク軸方向を短径とする楕円状のピストンを嵌入
したので、以下の効果を奏することができる。
薄肉で楕円筒状のシリンダライナが熱膨脹によ
つて、一種のバネのように変形するため、ピスト
ンはエンジンの冷間時であつても、運転時であつ
ても、特にスラスト方向(クランク軸と交差する
方向)において、シリンダライナとの間のクリア
ランスを最小に保持することができる。
その結果、ピストンはシリンダライナに沿つて
大きな間隙を形成することなく円滑に案内され、
ピストンスラツプ音の発生を防止することがで
き、特に、冷間時のアイドル騒音、及び振動の発
生を大幅に低減することができる。
また、エンジンの冷間時には、クランク軸と交
差する方向において、シリンダライナとシリンダ
の間に三日月状ないしは弓形のクリアランスが存
在し、シリンダライナからシリンダへの放熱を抑
制するので、シリンダライナの温度を高く保持し
て、オイル粘度を意図的に低くすることができ、
シリンダライナとピストンとのフリクシヨンを低
減させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の内燃機関の一部を断面とした
側面図、第2図Aは冷間時における第1図の−
線断面に相当する本考案の内燃機関の模式図、
第2図Bは中程度の負荷状態における第1図の
−線断面に相当する本考案の内燃機関の模式
図、第2図Cは高負荷時における第1図の−
線断面に相当する本考案の内燃機関の模式図であ
る。 1……シリンダ、2……シリンダライナ、3…
…ピストン、4……クリアランス。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 断面円形のシリンダにクランク軸方向を長径と
    する薄肉の楕円筒状のシリンダライナを嵌入し
    て、平面視でクランク軸と直交する方向に広巾部
    を有する三日月状のクリアランスをシリンダ内周
    面とシリンダライナ外周面との間に設けると共
    に、前記シリンダライナにクランク軸方向を短径
    とする楕円状のピストンを嵌入した内燃機関。
JP1985149476U 1985-09-30 1985-09-30 Expired JPH0415967Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1985149476U JPH0415967Y2 (ja) 1985-09-30 1985-09-30

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1985149476U JPH0415967Y2 (ja) 1985-09-30 1985-09-30

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6257757U JPS6257757U (ja) 1987-04-10
JPH0415967Y2 true JPH0415967Y2 (ja) 1992-04-09

Family

ID=31064719

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1985149476U Expired JPH0415967Y2 (ja) 1985-09-30 1985-09-30

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0415967Y2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4977011A (ja) * 1972-11-29 1974-07-25
JPS54150509A (en) * 1978-05-17 1979-11-26 Yamaha Motor Co Ltd Preparation of multicylinder cylinder-block

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4977011A (ja) * 1972-11-29 1974-07-25
JPS54150509A (en) * 1978-05-17 1979-11-26 Yamaha Motor Co Ltd Preparation of multicylinder cylinder-block

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6257757U (ja) 1987-04-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5626347A (en) Coning resistant face seal having a "U" shape
US6357341B1 (en) Piston of internal combustion engine
JPH08177616A (ja) 内燃機関用乾式ライナ
JP2000008948A (ja) 内燃機関のピストン
JPH0323351A (ja) ピストン
US4393821A (en) Cylinder or cylinder liner
JPS59101565A (ja) シリンダライナ
JPH0415967Y2 (ja)
JP3792413B2 (ja) ピストンリング
US8328425B2 (en) Split-type sliding bearing for a crankshaft in internal combustion engine and split-type sliding device
JP3457041B2 (ja) 多気筒内燃機関のシリンダヘッドガスケット
JPS6251741A (ja) ライナ中間部材を備えた内燃機関
JP2511334Y2 (ja) シリンダライナ―
JPH053681Y2 (ja)
JPH0455238Y2 (ja)
JPS6336029A (ja) 回転ピストン内燃機関のピストン
JPH0121165Y2 (ja)
JPH0636284Y2 (ja) 内燃機関のピストンのピストンリング溝構造
JPS61255246A (ja) 内燃機関のシリンダライナ
JPS6346670Y2 (ja)
JP3127306B2 (ja) 2分割型複層シリンダライナ
JPH07332495A (ja) 内燃機関用ピストンリング
JPH0122915Y2 (ja)
JP2586069Y2 (ja) 内燃機関のピストン
JPH0512528Y2 (ja)