JPH04159289A - Wa3909物質、その製法及び用途 - Google Patents

Wa3909物質、その製法及び用途

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JPH04159289A
JPH04159289A JP2283474A JP28347490A JPH04159289A JP H04159289 A JPH04159289 A JP H04159289A JP 2283474 A JP2283474 A JP 2283474A JP 28347490 A JP28347490 A JP 28347490A JP H04159289 A JPH04159289 A JP H04159289A
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JP
Japan
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substance
reaction
culture
methanol
strain
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Application number
JP2283474A
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English (en)
Inventor
Shizue Izumi
和泉 静枝
Eisaku Tsujii
辻井 栄作
Michiyo Miyauchi
宮内 三千世
Takuya Maemoto
琢也 前本
Masami Ezaki
江崎 正美
Masakuni Okuhara
正國 奥原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はWA3909物質、その製法及び用途に関する
ものである。WA3909物質は、ダクチロスポランジ
ウム属菌の培養物から分離採取された従来未知の新規物
質であり、すぐれた免疫抑制作用を示し、臓器移植等に
伴う拒絶反応の抑制剤、自己免疫疾患の予防治療剤等各
種医薬として有用である。
(従来の技v#) 生体には自己成分に対する免疫応答を抑制する機構があ
るが、この抑制機構が障害を受けると。
自己成分に対する免疫応答がおこり、抗原抗体反応によ
る病理的変化に基づく自己免疫疾患と称する症状が種々
呪われてくる。この自己免疫疾患としては、例えば溶血
性貧血、全身性エリテマトーデス、リウマチ様関節炎、
リウマチ熱等が挙げられるが、これらは比較的重篤な症
状を示すものが多いことは良く知られているところであ
る。
しかしながら、これらの自己免疫疾患は、難病と一般的
にいわれるように、有効な治療法がないのが現状である
また一方、生体臓器移植や体内埋込型人工臓器には、免
疫応答の結果による拒絶反応が常に付随しており、この
拒絶反応を抑制しなければ臓器移植や人工臓器の埋込み
は不可能となり、尊い人命が失われることにもなる。
しかしながら現在のところ、効果にすぐれ且つ安全性の
高い満足できるような免疫抑制剤は開発されていないの
が技術の現状である。
(発明が解決すべき問題点) 本発明は、生体臓器移植等に伴う拒絶反応の抑制、自己
免疫疾患の予防、治療等各種医療の分野において、すぐ
れた免疫抑制剤の開発が強く望まれていることに鑑みて
なされたものであって、新規な免疫抑制物質を開発する
目的でなされたものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、上記した目的を達成するためになされたもの
である。
そこで本発明者らは、安全性の面から天然物に着目し、
微生物の発酵生産物に注目するに至り、各種微生物を検
索した結果、千葉系で採取された土壌から新たに分離し
た放線菌NQ3909株が培善液中に目的物質を蓄積す
ることを発見した。そして更にこの物質についてその理
化学的性質を詳細に研究したところ、従来未知の新規物
質であることを確認し、この物質を新たにWA3909
物質と命名し、そして更に研究の結果、その工業的製法
を確立し、本発明を完成するに至った。
本発明に係るWA3909物質は、次の理化学的性質を
有している。
(1)物質の色及び状態 淡黄色柱状結晶 (2)融点 135〜138℃ (3)比旋光度 〔α〕も3: +11.0’(C=1.0、メタノール
)(4)分子式 %式% 計算値(%) (C□oG5 No13・H2Oに対し
):C・64・39;H17,87; N、1.63実
測値(%):C164,60; H17,79; N、
1.47(6)溶剤に対する溶解性 メタノール、エタノール、酢酸エチル、アセトン、アセ
トニトリル、クロロホルム。
塩化メチレン、ジエチルエーテルに易溶;水、n−ヘキ
サンに不溶。
(7)呈色反応 硫酸セリウム反応:陽性 ヨード反応:陽性 過マンガン酸カリウム反応:陽性 塩化第二鉄−フエリシアン化カリウム反応:陽性エール
リッヒ反応:陽性 ニンヒドリン反応:陰性 (8)薄層クロマトグラフィ 犀定机    II   m       Rf(i!
シリカゲル 塩化メチレン:メタノール 0.49(t
O:1) 酢酸エチル        0.40 (9)赤外吸収スペクトル vKB’ : 3400.2960.2930.172
0.1690゜ax 1620、1450.1370.1290.1250.
1170゜1110、1100. 990.970cm
−1(lO)紫外吸収スペクトル λメタ’=(log t  ):  228(53,6
00)。
履ax 235 (sh) (50,400) 、 248 (
44、300) 。
280(sh)(19,700)nm λメタノール−HCQ(log i  ):  229
(55,600)。
ax 235(sh) (53,600) 、 248(sh
) (42,000) 。
280(sh) (18,300)nmλメタ′−ルー
”OH(log t ):  228(52,100)
票ax 235(sh) (50,400) 、248(46,
500) 。
278(sh) (22,300)nm(It)1H核
磁気共鳴スペクトル (CD2CQ2,400MHz) δ: 13.25(IH,br s)、8.67(IH
,br s)、7.24(l)I、 d、 J=15.
5Hz)、6.87(IH,d、 J=15.5Hz)
、6.61−6.50(21(、m)。
6.14(IFI、 dd、 J=15.5 and 
10.5Hz)。
5.94(IH,m)、 5.83〜5.76(2H,
m)。
5.69〜5.60(2H,m)、 5.41(IH,dd、 J=15.5 and 8H
z)、5.14(11(、dd、 J=15 and 
9Hz)、5.05(IH,m)、4.90(LH,m
)、4.66(IH,br d、 J=4Hz)、4.
17〜4.04(2H,■)、3.91(LH,m)。
3.47(3H,S)、3.29(ill、 +a)、
3.24(3H,s)、2.65〜2.48(5H,I
I)、2.37(IH,m)、2.15〜2.06(2
H,m)、2.00〜i、87(2H,m)、1,96
(3)1. s)、1.93(38,s)、1.77(
IH,m)、1.71(3)1. br d、 J=7
Hz)、1.51(LH,m)。
1.29(IH,m)、1.05(3)1.  d、 
 J:6.5Hz)、1.00(3H,d、  J=7
11z)、0.92(3)1.  d、  J=6.5
Hz)、0.82(38,d、J=6.5)1z)、0
.81(3H,d、  J=7)1z)。
(12)13C核磁気共鳴スペクトル (CD2CQ2,100MHz) δ: 198.0 (s)、175.4 (s)、16
7.5 (s)。
164.8 (s)、164.2 (s)、143.9
 (s)、143.4 (d)、 141.7 (s)
、133.8 (d)、133.7 (d)、133.
4 (d)、133.3 (s)、133.27 (d
)、 133.2 (d)、131.3 (d)、13
0.1 (d)、130.0 (d)、127.2 (
d)、125.5 (d)、115.2 (s)、99
.9 CB)−82,5(d)、81.3 (d)、7
6.8 (d)、75.2 (d)、 75.1 (d
)、70.8 (d)、60.0 (q)、55.8 
(Q)、 41.8 (d)、41.75 (t)、4
1.5 (d)、 40.8(d)、40.1 (t)
、 37.7 (d)、37.1 (d)、32.6 
(t)、26.2 (t)、21.9 ((1)、20
.3  (q)、ts、t  (q)、17.4  (
Q)、14.1(9)、13.3  (q)、  9.
8  (q)、7.1  (q)。
(13)物質の酸、塩基性の区分 弱酸性物質 本発明に係る1ilA3909物質は、例えば本発明者
らが千葉系で採取した土壌から新たに分離した放線菌N
α3909によって生産される。放線菌Nα3909株
はダクチロスポランジウム属に属するものと認められ、
ダクチロスポランジウムエスピーNu 3909(Da
ctylosporangium sp、 No、39
09)と命名された。
本菌株の凍結乾燥サンプルは、工業技術院微生物工業技
術研究所(〒305、茨城系つくば市東l−1−3)へ
FERM P−11743の番号で寄託された。、(寄
託日= 1990年9月25日) WA3909物質の生産は、単に説明を目的として挙げ
ただけの本明細書記載の特定の微生物の使用に限定され
るものではないことを理解すべきである。
この発明は、記載の微生物からX線照射、紫外線照射、
N−メチル−N′−二トローN−二トロングアニジン、
2−アミノプリン等の変異処理により取得できる人工変
異株並びに自然変異株を含めてWA3909物質を生産
しうる全ての変異株の使用をも包含するものである。
次にダクチロスポランジウムエスピーNQ3909(D
actylosporangiuIIsp、 No、3
909)の菌学的性質を示す。
本菌体の形態観察、培養性状、生理学的性質を調べるた
めの培地、方法は主にシャーリングとゴツトリーブ(1
)、ワックスマン(2)の方法に従った。
形態観察にはHV寒天(3)も使用した。光学顕微鏡並
びに臨界点乾燥で試料調製後、走査型電子顕微鏡による
観察を行った。各観察は、主に30℃、14日間培養後
それぞれの観察を行った1色名は“メシューエン・ハン
ドブック・オブ・カラー”(4)から引用した。細胞壁
アミノ酸はベラカー等(5)及び山口(6)の方法に従
った。全菌体糖はロシュベリエ等の方法(7)で同定し
た。細胞壁のアシル型は内口と相国の方法(8)で調べ
た。
(1)形態的特徴 Nα3909株の栄養菌糸はよく発達し、不規則に分枝
するが、断裂しない。気菌糸形成は見られない。
HV寒天、リンゴ酸カルシウム寒天上で、栄養菌糸から
気中に立ちあがる突起が観察された。この突起は、単独
又は叉状で、0.5〜0.8 X 2〜5μ園の大きさ
を有する。各々の突起中には2〜6個の胞子様細胞が直
列に並んでいる。また、栄養菌糸には多くのグロボース
・ボディ(9)、(10)が着生しているのが観察され
た。その大きさは0.8〜3.0μmであった。
(2)培養性状及び生理的性質 本菌株の培養性状及び生理的性質を表1,2にそれぞれ
示す。炭素源利用性パターンを表3に示す、生育は多く
の培地で普通だが、全ての培地でグロボース・ボディが
tR察された、灰味赤色の可溶性色素がチロシン寒天培
地で産生された。
表 I  Nn3909株の培養性状 培   地        栄養菌糸の色 生育 可溶
性色素酵母エキス・麦芽エキス寒天  橙(5A6) 
  豊富  な しオートミール寒天      明る
い橙(6A5)普通  な し無機塩・でんぷん寒天 
   明るい橙(6A5)普通  な しグリセロール
・ アスパラギン寒天      黄味白(4A2)  貧
弱  な しペプトン・酵母エキス・鉄寒天  橙(5
A7)   普通  な しチロシン寒天      
  赤味白(7A2)  貧弱  灰味赤グルコース・
アスパラギン寒天 簿い橙(5A3)  f通  な 
しシュークローズ・硝酸寒天   黄味白(4A2) 
 普通  な しカルシウム・リンゴ酸寒天   橙味
白(6A2)  貧弱  な しHV寒天      
     橙味灰(5B2)  貧弱  な し表 2
  NG3909株の生理的性質条  件      
     性  質生育温度範囲          
14−36℃(至適)(24℃) ゼラチン液化           十ミルク凝固  
           −ミルクペプトン化     
     −スターチ分解            十
メラノイド色素産生        −カルシウム・リ
ンゴ酸分解     −食塩耐性          
≧2%、く3%セルロース分解           
−表3  &3909株の炭素源利用性 化合物 生 育 D−グルコース     + シュークロース   + D−キシロース     + D−フラクトース   + L−ラムノース     − ラフィノース     − L−アラビノース   − イノシトール    −1 マンニトール    − +:利用する。−:利用しない (3)全菌体化学分析 全菌体分解物の分析から、メソジアミノピメリン酸の存
在を示した。キシロースとアラビノースも検出された。
キシロースと7ラビノースの存在は本菌体がロシュベリ
エ等の分類(7)によるD型に属することを示す。アシ
ル型テストではグリコレートが検出された。
全菌体分析の結果から1本菌株は、細胞壁が■。
D型のアクチノプラネテス(Actinoplanet
es)グループに属することを示す(11)。気中への
突起構造は、未成熟な指型胞子のうと似ている。また豊
富なグロボース・ボディの着生は、ダクチロスポランジ
ウム(Daetylosporangium)の特徴の
1つと考えられる。
そこで本菌株は、ダクチロスポランジウム(Dacty
losporangium)属(9)、(11)に属す
るとするのが妥当と考えられ、そこで本菌株を Dactylosporangium sp、 &39
09と命名した口供用文献: (1) Shirling、 E、 B、 and D
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WA3909物質は、ダクチロスポランジウム属に属す
る該物質生産菌(例えばDactylosporang
ium sp、 Nci3909)を資化しうる炭素及
び窒素源を含む栄養培地中に接種し、好気条件下で培養
することにより(例えば、振どう培養、通気攪拌培養等
)、生産せしめることができる。
炭素源としては、グルコース、シュークロース、澱粉、
フラクトース、グリセリンその他の炭水化物を使用する
のが好ましい。
窒素源としては、オートミール、イーストエキストラク
ト、ペプトン、グルテンミール、綿実粉。
大豆ミール、コーンステイープリカー、乾燥イースト、
小麦胚芽、落花生粉、チキン骨肉ミール等を使用するの
が好ましいが、アンモニウム塩(例えば、硝酸アンモニ
ウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等)、尿
素、アミノ酸等の無機及び有機の窒素化合物も有利に使
用することができる。
これらの炭素源及び窒素源は、併用するのが有利である
が、純粋なものを必らずしも使用する必要はない。純粋
なものには、生長因子や微量要素が含まれているからで
ある。
必要ある場合には、例えば次のような無機塩類を培地に
添加してもよい:炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン
酸ナトリウム、リン酸カリウム、塩化ナトリウム、塩化
カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、マグネ
シウム塩、銅塩、コバルト塩等。
特に、培地が強く発泡するのであれば、必要あるときに
、液体パラフィン、動物油、植物油、鉱物油、シリコン
等を添加してもよい。
目的物質を大量に工業生産するには、他の発酵生産物の
場合と同様に1通気攪拌培養するのが好ましい。少量生
産の場合は、フラスコを用いる振どう培養が好適である
また、培養を大きなタンクで行う場合、 WA3909
物質の生産工程において菌の生育遅延を防止するため、
はじめに比較的少量の培地に生産菌を接種培養した後、
次に培養物を大きな生産タンクに移してそこで生産培養
するのが好ましい、この場合、前培養に使用する培地及
び生産培養に使用する培地の組成は1両者ともに同一で
あってもよいし必要あれば両者を変えてもよい。
培養は通気攪拌条件で行うのが好ましく、例えばプロペ
ラやその他機械による攪拌、ファーメンターの回転また
は振どう、ポンプ処理、空気の吹込み等既知の方法が適
宜使用される。通気用の空気は滅菌したものを用いる。
培養温度は、本11A3909物質生産菌が本物質を生
産する範囲内で適宜変更しうるが、通常は1〜40℃、
好ましくは14〜36℃で培養するのがよい。培養時間
は、培養条件や培養量によっても異なるが通常は約1日
〜1週間である。
発酵終了後、培養物から目的とする11A3909物質
を回収する。すなわち、菌体は、直接水及び/又は有機
溶媒による抽出、あるいは、これを機械的に又は超音波
等既知の手段を用いて破壊した後、水及び/又は有機溶
媒で抽出した後、常法にしたがって回収、精製する。培
養液の場合は、直接、常法にしたがって回収、精製すれ
ばよい。
回収、精製方法としては、例えば、水、有機溶媒、これ
らの混合溶媒による溶媒抽出;クロマトグラフィー;単
一溶媒又は混合溶媒からの再結晶等常法が適宜単独であ
るいは組合わせて使用できる。
WA3909物質の回収、精製は上記のように既知の方
法を適宜利用して行うが、例えば次のようにしてもよい
。まず、培養物のアセトン抽出液を、酢酸エチル、ヘキ
サン、またはこれらの混合溶媒で抽出し、抽出液を蒸発
又は蒸留して濃縮する。濃縮残渣をクロマトグラフィ又
は再結晶処理して、必要あれば更に凍結乾燥してもよい
このようにして得たWA3909物質は、遊離の形で使
用するほか、例えば次のような塩基で処理するといった
常法によって薬剤上許容できる塩の形で使用してもよく
、これらの塩類も本発明の権利範囲に包含される。
塩基として好適なものの例は次のとおりである:アルカ
リ金属(例えばナトリウム、カリウム等)、アルカリ土
金属(例えばマグネシウム、カルシウム等)、これらの
水酸化物又は炭酸塩、アルカリ金属アルコキサイド(例
えばナトリウムメトキサイド、ナトリウムエトキサイド
、カリウムt−ブトキサイド等)その他。
本発明に係る薬剤組成物は、WA3909物質及び/又
はその塩を有効成分としてこれに常用される無機又は有
機の担体を加えて、固体、半固体又は液体の形で、経口
投与剤のほか、外用剤等の非経口投与剤に製剤化する。
経口投与のための製剤としては1錠剤、丸剤、顆粒剤、
軟・硬カプセル剤、散剤、細粒剤、粉剤、乳濁剤、懸濁
剤、シロップ剤、エリキシル剤等が挙げられる。非経口
投与のための製剤としては、注射剤、点滴剤、輸液、軟
膏、ローション、トニック、スプレー、懸濁剤、油剤、
乳剤、半開等が挙げられる1本発明の有効成分を製剤化
するには、常法にしたがえばよく、界面活性剤、賦形剤
1着色料、着香料、保存料、安定剤、緩衝剤、懸濁剤、
等張剤その他常用される佐薬を適宜使用する。
本発明に係る薬剤組成物の投与量は、その種類、治療な
いし予防対象疾病の種類、投与方法、患者の年令、患者
の症状、処理時間等によって相違するが、静脈投与の場
合は成人ひとり当り1日に有効成分(%lA3909物
質及び/又はその塩類)を0.1〜Look/kg投与
し、筋肉投与の場合は同じ<0.1〜100■/kg投
与し、経口投与の場合も同じく1〜1000■/kgの
範囲内で投与する。
以下、本発明を実施例について更に詳しく説明する。
実施例1 (1) 1dA3909物質の発酵生産前培養培地 可溶性澱粉     1(%) シュークロース    l グルコース      1 綿実粉       1 ペプトン      0・5 大豆粉       0.5 CaCO,0、1% 本培養培地 酸加水分解澱粉   2(%) シュークロース    2 落花生粉       1 大豆ミール     l CaC0,0,2 500n+Q容工ルレンマイヤーフラスコ3本に上記前
培養培地 120+nQを分注し、120℃、30分間
滅菌した。この各々の培地に、約1週間前に継代した新
鮮なりactylosporangium sp、 N
(13909(FERM P−11743)株の斜面培
養物を1白金耳ずつ接種し、30℃で3日間振どう培養
した。次に、上記本培養培地20Qを30Q容のジャー
ファーメンタ−に注入し、125℃、30分間滅菌した
後、前培養物を全量接種し、30℃、5日間培養した。
攪拌は、200rpm、通気量は20R/minで行な
った。
培養物中のtilA3909物質の量は、A、nige
rを検定菌としたパルプ法による抗菌活性、または、1
(PLC(カラム: YMCA−3025−5120A
 005、溶媒=70%アセトニトリル0.1%H,P
O4、検出: UV250nm、流量:  1 mQ/
m1n)で定量した。検定サンプルは、全ブロスに等量
のアセトンを添加し、濾過後、適量まで濃縮したものを
用いた。
培養5日目で、ブロースのpHは、6.9. PMV 
28(2000rpm)、力価はlOug/mQであっ
た。
(2)すA3909物質の抽出、精製 法のフローにしたがって、 WA3909物質の抽出及
び精製を行った。
ブロス  1612 濃縮物  1512 シリカゲル カラム クロマトグラフィー16Qの発酵
ブロスに等量のアセトン(16Q>を添加し、十分に攪
拌した。これを室温で数時間放置後、濾過した。得られ
た濾液28Qを減圧下で15Qまで濃縮した。これを等
量の酢酸エチルで2回抽出し、酢酸エチル層を濃縮乾固
した。得られた残渣を30On+Qのシリカゲルカラム
(Silicar CC−4゜Mallinckrod
t社製)に付し、ヘキサン、ヘキサン:酢酸エチル=2
:1で展開後、ヘキサン:酢酸エチル=1:1で溶出し
た。溶出区を濃縮乾固し、50%アセトニトリルに溶解
後、30cmRの逆相のYMCゲルカラム(YMC0D
S−A 60−200/60)に付し、70%アセトニ
トリル、80%アセトニトリルで展開後。
90%アセトニトリルで溶出した。溶出区を濃縮乾固し
、酢酸エチル3w+Qに溶解後、15+Qのヘキサンを
添加し、目的物質を析出させ、83■の淡黄色粉末を得
た。
(3) WA3909物質の物理化学的性質このように
して得られたWA3909物質の物理化学的性質は、先
に述べたとおりである。
本物質は、解析の結果、分子量840、分子式%式% 値862.4353)に対する分子量、HRFAB−M
S mHz 862゜4395)を有する新規物質であ
って、現時点ではポリエンマクロライドであると推定さ
れる。
実施例2 実施例1で製造したWA3909物質について、マウス
混合リンパ球反応(MLR)によるT細胞増殖抑制活性
の測定を次のようにして行い、該活性を確認した。
刺激細胞として1500radのX線を照射したC57
BLマウスの牌細胞をI×107個/IIQとなるよう
に、完全培地に懸濁した。応答細胞として、Ba1b/
eマウスの牌細胞を2X10’個/厘Qとなるように、
完全培地に懸濁した。
96穴平底プレートに両細胞懸濁液を1:1の割合で混
合し、50μΩずつ分注した。そして、37℃、5%C
O□インキュベーターにて4日間培養後、〔3H〕−チ
ミジンを加え、1晩培養し、チミジンの取り込み量より
T細胞の増殖抑制活性を測定した。
その結果WA3909物質は、MLR系で、濃度依存的
に増殖抑制作用が認められた。またEC,。値は、ML
Rの系で0.86■guysΩであった。
以上の結果から、W A 3909物質は免疫抑制作用
を有することが判明し、W A 3909物質は1例え
ば移植に伴う拒絶反応の抑制および自己免疫疾患の予防
治療等に有角であることがわかった。
実施例3  錠剤の製造 (1)実施例1で製造した物質   sog(2)ラク
トース         90g(3)コーンスターチ
       29g(4)ステアリン酸マグネシウム
   1g(1)、(2)及び(3)(但し17g)を
混合し、(3)(但し7g)から調製したペーストとと
もに顆粒化した。
得られた顆粒に(3)(但し5g)と(4)を加えてよ
く混合し、この混合物を圧縮錠剤機により圧縮して、1
錠あたり有効成分(1)を5cmg含有する錠剤100
0個を製造した。
実施例4  注射剤の製造 (1)実施例1で製造した物質   5g(2)食塩 
      9g (3)クロロブタノール      5g(4)炭酸水
素ナトリウム     1g(1)〜(4)の全成分を
蒸留水1000tQに溶解した後、アンプルに1mRず
つ分注して、注射剤1000本を製造した。
(発明の効果) 本発明はWA3909物質を提供するものであるが、こ
の物質は従来未知の新規薬理活性物質であって、すぐれ
た免疫抑制作用を示し、医薬、例えば臓器移植等に伴う
拒絶反応の抑制剤、自己免疫疾患等の予防及び/又は治
療剤として、非常に有用である。
また、本発明によって、微生物を利用する上記物質の工
業的製法も確立された。
代理人 弁理士 戸 1)親 男 手続補正書 平成 2年11月 9日

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)以下の物性を有することを特徴とするWA390
    9物質: (A)融点 135〜138℃ (B)比旋光度 〔α〕_D^2^3:+11.0°(C=1.0、メタ
    ノール)(C)元素分析 計算値(%)(C_4_6H_6_5NO_1_3・H
    _2Oに対し):C、64.39;H、7.87;N、
    1.63実測値(%):C、64.60;H、7.79
    ;N、1.47(D)赤外吸収スペクトル ν_m_a_x^K^B^r:3400、2960、2
    930、1720、1690、1620、1450、1
    370、1290、1250、1170、1110、1
    100、990、970cm^−^1
  2. (2)ダクチロスポランジウム属に属するWA3909
    物質生産菌を培養してWA3909物質を生成せしめ、
    これを採取することを特徴とするWA3909物質の製
    造方法。
  3. (3)WA3909物質を有効成分とする免疫抑制剤。
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