JPH04158034A - 防炎性に優れたカーテン用積層物 - Google Patents

防炎性に優れたカーテン用積層物

Info

Publication number
JPH04158034A
JPH04158034A JP2283795A JP28379590A JPH04158034A JP H04158034 A JPH04158034 A JP H04158034A JP 2283795 A JP2283795 A JP 2283795A JP 28379590 A JP28379590 A JP 28379590A JP H04158034 A JPH04158034 A JP H04158034A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyurethane
layer
laminate
curtains
flame retardant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2283795A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsumi Osawa
大沢 克己
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Achilles Corp
Original Assignee
Achilles Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Achilles Corp filed Critical Achilles Corp
Priority to JP2283795A priority Critical patent/JPH04158034A/ja
Publication of JPH04158034A publication Critical patent/JPH04158034A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Fireproofing Substances (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Curtains And Furnishings For Windows Or Doors (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は外観を損なうことなく、風合いが良好でボリュ
ーム感に冨み、かつ明るい雰囲気のあるカーテン用積層
物に関し、さらに耐久性を有する防炎効果の持続性が良
好な防炎性に優れたカーテン用積層物に関する。
〔従来技術と問題点〕
従来からホテル、病院、公会堂等の公共の場所で使用さ
れるカーテンは防炎性を有することが義務付けられてお
り、又そのような場所で使用するのに好適な遮光を目的
としたカーテンとして、カーテンの積層構成における繊
維基材の裏面にポリウレタン層を積層したものが知られ
ているが、これらのポリウレタン層は遮光効果を得るた
めに暗色系の色で着色されており、全体として暗い雰囲
気を起こさせるものである。これらの積層体は一般に乾
式製法により繊維基材とポリウレタン層とを接着剤を介
して積層したものであり、風合いが硬く、ペーパーライ
クであり、かつボリューム感に欠けるものであった。
また、従来乾式製法に係る上記構成のカーテンに防炎性
を付与する方法としては、繊維基材を難燃化するととも
に構成する各層中にハロゲン化合物、リン酸エステル化
合物、含ハロゲンリン酸エステル化合物、含ハロゲン有
機化合物等の各種難燃剤を添加したものが知られている
。しかしながら、これらの難燃剤をポリウレタンに添加
すると、難燃剤自体が酸性物質であったり、あるいは、
経時的にハロゲン系、リン系などの酸性物質を放出した
りする性質があるため、この影響を受けて、ポリウレタ
ンは著しく加水分解劣化を促進される。さらに、これに
加えて光劣化、熱劣化なども同時に促進される傾向にあ
るため、ポリウレタンが脆化したり劣化する等の欠陥が
生じて耐久性能が著しく低下して、長期間の使用に耐え
られない。
また、これらの難燃剤は往々にしてポリウレタンとの相
溶性に劣り、そのためこれらの難燃剤を添加して積層さ
れたカーテンは長期間使用するとポリウレタン層の表面
に添加した難燃剤が滲み出す、いわゆる、ブルーム現象
が発生し易いという問題もあった。
一方、湿式製法に係るカーテンの難燃化は上記問題点も
含めて乾式製法以上の技術的困難があり、これが未解決
のため現在まで耐久性、防炎性に優れたカーテンは得ら
れていない。
湿式製法におけるカーテンの難燃化に対する技術的困難
性の具体的内容は以下のとおりである。
すなわち、繊維基材に難燃加工処理を施しても湿式処理
におけるポリウレタン微多孔層を形成させる脱溶媒凝固
時に難燃剤が水中に溶出されて難燃効果がなくなること
、また湿式微多孔層を形成するポリウレタン中に難燃剤
を添加しても脱溶媒凝固時に同様に難燃剤が溶媒ととも
に水中に溶出されて難燃効果がなくなること、さらに難
燃剤を添加することによりポリウレタンの湿式成膜性能
を著しく低下させるためにソフト性、ボリューム感に欠
けるシートしか得られないなどが挙げられる。
〔問題を解決するための手段〕
本発明は、湿式製法に係る上記従来の欠点を解決した防
炎性に優れたカーテン用積層物を提供することを目的と
する。
即ち、本発明は (1)難燃性繊維基材又は、難燃処理を施した繊維基材
をカーテンの表面層とし、該基材の裏面に難燃剤を含有
するポリウレタン湿式微多孔層が積層一体化され、更に
湿式微多孔層面に難燃剤を含有するポリウレタン皮膜層
およびポリウレタン表面仕上層が積層されてなることを
特徴とする防炎性ムこ優れたカーテン用積層物。
(2)ポリウレタン湿式微多孔層およびポリウレタン皮
膜層にポリイソシアネート変性体が含有されてなること
を特徴とする請求項1記載の防炎性に優れたカーテン用
積層物。
(3)ポリウレタン湿式微多孔層およびポリウレタン皮
膜層にウレタンオリゴマーが含有されてなることを特徴
とする請求項l記載の防炎性に優れたカーテン用積層物
(4)ポリウレタン湿式微多孔層およびポリウレタン皮
膜層の少なくとも一方が暗色系の色に着色されてなるこ
とを特徴とする請求項1記載の防炎性に優れたカーテン
用積層物。
(5)ポリウレタンを構成する高分子ジオールがポリエ
ステル系ジオールであることを特徴とする請求項1記載
の防炎性に優れたカーテン用積層物。
(6)ポリウレタンの軟化温度が170°C以上である
ことを特徴とする請求項1記載の防炎性に優れたカーテ
ン用積層物。
(7)難燃剤が分子中に少なくとも1個以上の活性水素
を有する含ブロム化合物又は、含リン含ブロム化合物と
を機ポリイソシアネートとの反応生成物である含ブロム
ウレタン化合物もしくは、含リン含ブロムウレタン化合
物であることを特徴とする請求項1記載の防炎性に優れ
たカーテン用積層物。
(8)難燃剤として三酸化アンチモンを併用することを
特徴とする請求項7記載の防炎性に優れたカーテン用積
層物。
(9)ポリイソシアネート変性体がトリレンジイソシア
ネート又は、ヘキサメチレンジイソシア1−ト又は、イ
ソホロンジイソシアネートとトリメチロールプロパンと
の反応生成物からなるウレタンアダクト体から選ばれる
いずれか1種以上であることを特徴とする請求項2記載
の防炎性に優れたカーテン用積層物。
00)ウレタンオリゴマーがパーフロロアルキル基含有
ヒドロキシル化合物とイソシアネート系化合物との反応
生成物であるパーフロロアルキル基含有ウレタンオリゴ
マーであることを特徴とする請求項3記載の防炎性に優
れたカーテン用積層物。
を要旨とするものである。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面に基き説明する。
第1図は本発明の防炎性に優れたカーテン用積層物1の
一実施態様を示し、該カーテン用積層物1は、繊維基材
2の裏面に難燃剤、ポリイソシアネート変性体およびウ
レタンオリゴマーを含有スるポリウレタン湿式微多孔層
3が積層一体化され、さらに湿式微多孔層面に難燃剤、
ポリイソシアネート変性体およびウレタンオリゴマーを
含有スるポリウレタン皮膜層4およびポリウレタン表面
仕上層5が積層された構成を有している。
本発明において、前記繊維基材2は基材自体が難燃性を
有するもの及び編布、織布、不織布などの繊維基材に難
燃処理を施したものが含まれる。
難燃化処理は製造工程に先立ち又は、工程途中で行うこ
とができるが、特に工程途中で難燃化処理を行うことが
好ましい。
難燃性繊維基材2には、例えばポリエステルに難燃剤と
してリン化合物又は、ハロゲン化合物を共重合又は、混
合防糸して得られるポリエステルの紡績糸又は、フィラ
メント単独又は、混紡繊維、或いはモダクリル系合成繊
維、ポリフラール系合成繊維、塩化ビニル系合成繊維、
塩化ビニリデン系合成繊維等の単独又は混紡繊維を用い
て編成、織成、或いは交絡させた編布、織布、不織布等
を用いる。これは繊維基材に加工後、難燃化処理を行っ
ても同しである。前記ポリウレタンの湿式微多孔層3を
積層後、微多孔層の難燃化と同時に処理することもでき
る。以下、後の工程で繊維基材を難燃化処理を行う例に
ついて説明する。
上記繊維基材2としては、綿、麻等の天然繊維、レーヨ
ン、スフ、アセテート等の再生繊維、ポリエステル、ポ
リアミド、ポリアクリロニトリル等の合成繊維等の単独
又は各種混紡繊維よりなる編布、織布、不織布等が用い
られる。なお、難燃性繊維も含め、これらの編布、織布
、不織布等に樹脂を含浸させた含浸布も使用できる。ま
た、繊維基材2は、必要に応じて表面又は裏面を起毛又
は立毛したものも使用できる。
ポリウレタンの湿式微多孔層3が積層一体化された繊維
基材2を難燃剤として、例えばハロゲン化合物、ハロゲ
ン化リン酸エステル系化合物、含リン含窒素系化合物等
の単独或いはこれらの混合物で後処理する方法としては
、含浸法、コーティング法、グラビア法等のいずれの加
工法によってもよい。
これらの難燃剤を繊維基材2に過剰に付着せしめると、
ポリウレタン表面仕上層5まで難燃剤が移行してポリウ
レタン湿式微多孔層3、ポリウレタン皮膜層4及びボレ
ウレタン表面仕上層5を劣化させる虞れがあるために、
繊維基材2に対する難燃剤の付着量は5〜20重量%が
好ましい。前記した如く繊維基材2の表面又は裏面に起
毛又は立毛を施すとカーテン用積層物1の風合がよりソ
フトになり、且つボリューム感に冨んだものが得られる
ポリウレタン湿式微多孔層3及びポリウレタン皮膜層4
は難燃剤を含有しており、難燃性を付与させるために添
加する難燃剤としては、ポリウレタンと相溶性があり、
かつ劣化を生しさせない含ブロムウレタン化合物又は、
含リン含ブロムウレタン化合物などがあり、例えば2,
2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル
)プロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物
、2.3−シフロモプロパノールとヘキサメチレンジイ
ソシアネートとの反応生成物、2.2−ビス(4〜ヒド
ロキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン
とへキサメチレンジイソシアネートとの反応生成物、子
トラキス(ヒドロキンメチル)ホスフォニウムブロマイ
ドとトリレンジイソシアネートとの反応生成物、ヒドロ
キシメチル−ウレイドメチルホスフォニウムブロマイド
とトリレンジイソシアネートとの反応生成物、2.2−
ビス(4−ヒドロキン−3,5−ジブロモフェニル)プ
ロパンとホスフェートポリオールとへキサメチレンジイ
ソシアネートとの反応生成物等が使用できる。
ポリウレタン湿式微多孔層3及びポリウレタン皮膜層4
中に含有される含ブロムウレタン化合物又は含リン含ブ
ロムウレタン化合物としては、ブロム含有率10〜40
%、リン含有率1〜10%の化合物であり、その添加量
はポリウレタン固形分100重量部に対して15〜40
重量部が好ましい。本発明において用いられる上記含ブ
ロムウレタン化合物又は含リン含ブロムウレタン化合物
としては、例えば、大日精化社製: DFR−1001
S、DFR−1002S、DFR−1003S(製品名
)、大日本インキ社製:フレームガードPU−100、
フレームガードPLI〜300 (製品名)などの分子
内にウレタン結合を有する難燃剤が挙げられる。
さらに、本発明においては上記難燃剤と共に三酸化アン
チモンを併用することにより優れた難燃効果が得られる
。すなわち、三酸化アンチモンは含ブロムウレタン化合
物又は含リン含ブロムウレタン化合物と併用することに
より燃焼時にブロム系難燃剤と三酸化アンチモンが反応
して沸点の高い臭化アンチモンを生成して表面遮蔽効果
により酸素の供給を断つ働きをするものと考えられ相乗
効果により高い難燃性能が得られるために用いる。さら
に三酸化アンチモンは繊維基材の難燃化処理に使用され
る前記ブロム系II燃剤とも燃焼時に反応して相乗効果
が発揮される。三酸化アンチモンの添加量は含ブロムウ
レタン化合物又は、含リン含ブロムウレタン化合物に対
して30〜60重量%が好ましい。
さらに、本発明においては、ポリウレタン湿式微多孔層
3及びポリウレタン皮膜層4中ムこボリイソンア7−ト
変性体を添加して、ポリウレタン及び含ブロムウレタン
化合物又は、含リン含ブロムウレタン化合物中の活性水
素とポリイソシアネート変性体分子中のイソシアネート
基との反応により、ポリウレタンと上記難燃剤とをポリ
イソシアネート変性体で三次元的に結合させて難燃剤の
脱落を防止してlit燃効果の持続性を維持させること
を目的とする。また、ポリイソシアネート変性体の添加
によりポリウレタンの架橋効果から耐熱性、耐熱劣化性
などの向上も計れる。
ポリイソシアネート変性体としては、例えば、トリレン
ジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの反応生
成物からなるウレタンアダクト体又は、ヘキサメチレン
ジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの反応生
成物からなるウレタンアダクト体又は、イソホロンジイ
ソシアネートとトリメチロールプロパンとの反応生成物
からなるウレタンアダクト体などが埜げられる。これら
のポリイソシアネート変性体は単独或いは、混合体のい
ずれでも使用することができる。
ポリウレタン湿式微多孔層3及び、ポリウレタン皮膜層
4中に含有されるポリイソシアネート変性体としては、
イソンアZ−ト含有率12〜14%のウレタンアダクト
体であり、その添加量はポリウレタン固形分100重量
部に対して2〜25重量部が好ましい。ポリイソシアネ
ート変性体の添加量が2重量部以下では架橋密度が低す
ぎて効果がなく、逆に添加量が25重量部以上では架橋
密度が高すぎてポリウレタンが硬くなり、またポリウレ
タン溶液のポットライフが短かくなって不都合である。
本発明において用いられる上記ポリイソソア2、−ト変
性体としては、例えば、日本ポリウレタン社製:コロネ
ートし、コロネートHL、住方バイエルウレタン社製:
デスモジュールL1デスモジュールN、スミジュールN
−75、大日本インキ社製:クリスボンNX、バーノッ
クDN−9,50などが挙げられる。
さらにまた、本発明のポリウレタン湿式微多孔層3及び
、ポリウレタン皮膜層4は一般に吸水性又は、吸湿性が
大きいため防炎性能における耐久性6二おいて、特に耐
洗濯性の低下による影響を受は易い。依って、ポリウレ
タン湿式微多孔層3及び、ポリウレタン皮膜層4中に特
定な物質を添加することにより、上記各層の吸水性又は
、吸湿性を低下させて洗濯後の防炎性能を向上させるこ
とを目的とした。すなわち、本発明において、ポリウレ
タン湿式微多孔層3及びポリウレタン皮膜層4中に該ポ
リウレタンとの相溶性ないしは該ポリウレタン溶剤溶液
との混和性に優れる特定のパーフロロアルキル基を含有
するウレタンオリゴマーを含有せしめることによって、
ポリウレタンの機能、特性を全く損うことなく、著しく
小さい吸水性を具備させることができた。
ポリウレタン湿式微多孔層3及びポリウレタン皮膜層4
中に添加される前記パーフロロアルキル基含有ウレタン
オリゴマーは次式(1〕なる一般式で特定されるパーフ
ロロアルキル基とヒドロキシル基とを併有する化合物(
a)と100以上のイソシアネー)・当量を有する非環
状のイソシアネート系化合物(b)とを、反応させるこ
とによって得られるものが代表的なものとして挙げられ
る。これらのパーフロロアルキル基含有ウレタンオリゴ
マーはMnが1500以上のものが著しく吸水性を低下
させるという効果があり、さらに好ましくは、特に、M
nは2000〜7000のものが好ましい。逆に、70
00以上のMnをもったパーフロロアルキル基含有ウレ
タンオリゴマーを用いた場合は、ポリウレタンとの相溶
性又は熔剤熔液との混和性にも優れ、耐久性にも優れる
ものの、分子量の増大に伴なってパーフロロアルキル基
の含有率が低下するために吸水性能の低減化という効果
も次第に小さくなり易く、好ましくない。
該パーフロロアルキル基含有ウレタンオリゴマーの添加
量は、ポリウレタン固形分100重量部に対して1−1
0重量部が好ましい。
Rf−X−OH[1) ここで、上記化合物(a)として代表的なものには、C
J+3CHzCHzOH、C++F+、CHzCHzO
H。
C,F、、SO□N(C)13)CH2C)120H。
CIF、7SO,N(C,)17)CLC)120)1
  、CIFI?5OZN(CH2CH20B) 2 
 、CJ l 7S02N (C,H7) (CH2C
H2) 2C)12CH2011゜C−F+:+5Oz
N)ICHzC)l(0)1)CLOH,CJ+5CO
N)IC)IzClhOFI、CJ+q−0−CJn−
OH、 CJ+q−0−5o□N(CH3)CHICH(CH3
)011などが挙げられる。
またイソシアネート系化合物(b)としては、下記化合
物との反応生成物であるイソシアネートプレポリマーが
用いられ、例えばポリオキシプロピレングリコールとト
リレンジイソシアネート、ブチレンアジペートとジフェ
ニルメタン−4,4゛−ジイソシアネート、ブチレンア
ジペートとトリレンジイソシアネート、トリメチロール
プロパンと1゜3−ブチレングリコールとトリレンジイ
ソシア2−ト、トリメチロールプロパンと1,3−ブチ
レングリコールとブチレンアジペートとトリレンジイソ
シアネートなどのイソシアネートプレポリマーが挙げら
れる。
ポリウレタンはポリエステル系やポリエーテル系等の高
分子ジオールを有機ジイソシア2、−トおよび鎖伸長側
である活性水素化合物と反応させることにより得られる
が、本発明の湿式微多孔層3、皮膜層4及び表面仕上層
5を形成するポリウレタンは、いずれもポリエステル系
ポリウレタンに限定される。上記ポリエステル系ポリウ
レタンに使用される高分子ジオールとしては、縮合系ボ
リエステルンオール、重合型ラクトン系ポリエステルジ
オールおよびポリカーボネート系ジオール等がある。こ
れらの高分子ジオールを用いたポリウレタンは一般ムこ
耐熱性、耐熱劣化性、耐酸化劣化性等に優れており、ポ
リウレタンの難燃化を助長するだめの必須条件として挙
げられる。
一方、ポリエーテル系ポリウレタンは耐加水分解性に優
れているが耐熱性、耐熱劣化性、耐酸化劣化性に劣るた
め本発明のカーテン用積層物に用いられるポリウレタン
としでは不都合である。
また、ポリエステル系ポリウレタンの軟化温度は170
 ”C以上、望ま巳くは、190 ”C以上が好ましい
。ポリウレタンは一般に燃焼し易い性質があり、難燃化
ム二対しては難燃剤を添加する他にポリウレタンがより
難燃化となるためにはポリウレタンが耐熱性および耐熱
劣化性に優れていなければならないことを前記したが、
そのためにはポリウレタンの分解温度を高める働きとし
てポリウレタンの軟化温度を上げる必要がある。
ポリウレタン湿式微多孔層3とポリウレタン皮膜層4と
を結合するためにポリウレタン接着層を中間層として使
用してもよい。ポリウレタン接着層中にも難燃剤、ポリ
イソシアネート変性体およびウレタンオリゴマーを添加
することができる。
なお、加熱加圧ラミネート法等によってポリウレタン皮
膜層4をポリウレタン湿式微多孔層3に積層一体化する
場合には必ずしも接着剤を使用しなくてもよい。
上記ポリウレタン接着剤としてはポリエステル系ポリウ
レタンに限定され1液型ポリウレタン又は2液型ポリウ
レタンのいずれも用いることができる。1液型ポリウレ
タンの場合にはポリウレタンの軟化温度は] 70 ’
C以上である。
ポリウレタン湿式微多孔層3は繊維基材2にポリウレタ
ンの親水性有Ia溶媒溶液を塗布した後、水中に浸漬し
て溶媒を水に溶解除去することによりポリウレタンを凝
固せしめて形成することができる。
湿式微多孔層3を形成するポリウレタンとしては100
%モジュラスが10〜100 kg/c+7のものが好
ましい。また親水性有#!熔媒としてはポリウレタンを
溶解するととも番こ溶媒自体が水に熔解し得るものであ
り、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド°等が用いられる。ポリウレタンの有機溶媒溶液とし
ては、通常ポリウレタン溶、液の濃度が10〜20重量
%程度のものが用いられる。
ポリウレタン湿式微多孔層3は厚く形成しすぎるとゴム
弾性が強くなり、あまり厚みが薄すぎるとボリューム惑
が出なくなるため、通常ポリウレタン湿式微多孔層3の
厚みは50〜1000μm、特に100〜600μmが
好ましい。
なお、このポリウレタンの湿式成膜性、風合改良などを
目的として界面活性剤、充填剤、着色剤、各種安定剤な
どを添加することができるが、添加剤の種類及びその添
加量は物性との関係で慎重に決定することが必要である
ポリウレタン湿式微多孔層3は繊維基材2の色相と同系
の不透明着色剤で着色することができ、さらに必要に応
し完全遮光を目的として黒色着色剤を主体とした不透明
の暗色系着色剤を添加して着色することもできる。また
必要に応し金属粉体などの遮光性粉体も混入することが
できる。
ポリウレタン皮膜層4中には前記ポリウレタン湿式微多
孔層3中に含有されるのと同様の難燃剤、ポリイソシア
ネート変性体及びウレタンオリゴマーが添加される。ポ
リウレタン皮膜N4を構成するポリウレタンは1液型ポ
リウレタンであり、そのポリウレタンの100%モジュ
ラスは30〜150kg/dであることが好ましく、ま
たその厚みは5〜100μmが好ましい。ポリウレタン
皮膜層4は遮光効果及び美的感覚効果も含めて不透明着
色剤を主体とした淡色系あるいは濃色系で着色すること
ができ、いうまでもなく繊維基材2の色相と同系の着色
を施すことができる。また必要に応し金属粉体、炭素粉
体などの遮光性粉体も混入することができる。さらにポ
リウレタン皮膜層4中には必要に応じて酸化防止剤、光
安定剤、紫外線吸収側、加水分解防止剤等の各種添加剤
を添加することができる。
さらに本発明においては、ポリウレタン皮膜層4の上層
にポリウレタン表面仕上層5を形成する。
該ポリウレタン表面仕上N5はポリウレタン皮膜表面の
油汚れ防止、塵、埃の付着防止、水付着防止、又は美的
感覚の向上などを目的として設けられ、表面処理又はプ
リント加工などにより必要に応して無着色(クリヤー)
あるいは着色処理のいずれも使用できる。
ポリウレタン表面仕上層5を形成する方法としてはポリ
ウレタン溶液をグラビアコート法、スプレー法、コーテ
ィング法、スクリーン法などによりポリウレタン皮膜層
4上に塗布する方法又は前もって離型紙上に上記方法に
より表面仕上層用ポリウレタン溶液を塗布し、しかる後
ポリウレタン皮膜N4上に転写する方法などがある。ポ
リウレタン表面仕上層を形成するために用いるポリウレ
タンは前記条件を満足する通常のポリウレタンの他にシ
リコン変性ポリウレタン、フッ素変性ポリウレタン、ア
ミノ酸変性ポリウレタン、ポリアミド変性ポリウレタン
等が用いられる。ポリウレタン表面仕上層5の厚みは1
〜5μm程度とすることが好ましい。なおポリウレタン
表面仕上N5中には上記難燃剤、ポリイソシアネート変
性体、ウレタンオリゴマー及び各種添加剤を必要に応じ
て添加することができる。
ポリウレタン皮膜層4をポリウレタン湿式微多孔層3上
に転写するために使用する離型紙はう・7ト又は絞柄付
のいずれでもよい。絞柄付の離型紙を使用する場合は、
例えばポリウレタン表面仕上層5を形成させる時に各種
パターンのプリント加工を施すことにより上記の絞柄模
様との交錯により美的感覚に優れた外観を有するカーテ
ン用積層物が得られる。またフラットな離型紙を使用す
る場合はポリウレタン皮膜層4をポリウレタン湿式微多
孔層3上に転写した後に該積層物をエンボッジンゲロー
ル等で型押し加工することによりポリウレタン皮Wi、
N4上に任意の絞柄を形成させることができる。
本発明の防炎性に優れたカーテン用積層物は第2図、第
3図に示すように、例えば絞柄付き離型紙6の表面にポ
リウレタン皮膜形成用の難燃剤、ポリイソシアネート変
性体、ウレタンオリゴマー、着色剤等を含有した1液型
ポリウレタン熔液7をドクターナイフ8等によって均一
厚さに塗布した後、加熱オーブン9中で乾燥させて皮膜
層形成用ポリウレタン層10を形成し、次いで繊維基材
2上に前記した方法により難燃剤、ポリイソシアネート
変性体、ウレタンオリゴマー、着色剤等を含有したポリ
ウレタンの湿式微多孔N3を形成したシート11の湿式
微多孔層3面と重ね合わせて加熱ロール12によって加
熱しながら両者を熱圧着し、更に加熱オープン13中を
通過させて残存する溶剤を完全に揮散させた後に離型紙
6を剥離することにより離型紙の絞柄を転写した皮膜層
形成用ポリウレタン層10を繊維基材2上の湿式微多孔
層3面に転写積層した積層物を得る。
なお、ポリウレタン湿式微多孔層とポリウレタン皮膜層
とをポリウレタン接着剤で結合する場合には離型紙にポ
リウレタン皮膜層を形成し、次いでこの皮膜面にポリウ
レタン接着層を形成した後、繊維基材上に形成されたポ
リウレタン湿式微多孔層面と貼り合せる方法が用いられ
る。
その後、得られた積層物のポリウレタン皮膜層4上にグ
ラビアプリント加工により任意の柄模様を形成させて本
発明の防炎性に優れたカーテン用積層物を製造すること
ができる。
以下、具体的実施例を挙げて本発明を更に詳細乙こ説明
する。
実施例1 ポリエステル繊維からなる厚み0.65m/mの片面粗
起毛織布土に軟化温度190°C1100%モジュラス
が45kg/allのポリエステル系ポリウレタン(大
日本インキ社製:クリスボン8016P)にポリウレタ
ン固形分100重量部当たり、含リン含ブロムウレタン
化合物(犬日木インキ社製:フレームガードPU−30
0)25重量部、ポリイソシアネート変性体(日本ポリ
ウレタン社製:コロネートHL)12重量部、ウレタン
オリゴマー(大日本インキ社製:クリスボンアノスター
Fχ−3−D)8重量部、アニオン系界面活性剤(大日
本インキ社製:クリスボンアシスター5D−11)3重
量部、及び繊維基材の色相と同系色の着色剤(大日本イ
ンキ社製:ダイラ7・りLカラー)15重量部を含有す
る固形分15%のポリウレタン溶剤溶液(溶剤ニジメチ
ルホルムアミド)からなる塗布液を調製して、これを0
.9m/mの厚みに塗布した。
繊維基材の片面粗起毛織布上に上記塗布液を塗布した後
、20°Cの水中で凝固脱溶媒させ、脱水後130°C
の熱風下で乾燥して厚み400μmの表面平滑性の良好
なポリウレタン湿式微多孔層を形成したシートを得た。
一方、皮絞模様を有する離型紙上に軟化温度170°C
1100%モジュラスが40kg/dのポリエステル系
ポリウレタン(大日精化社製:レザミンME−823)
にポリウレタン固形分100重量部当たり、含リン含ブ
ロムウレタン化合物(フレームガードPtJ−300)
25重量部、ポリイソシアネート変性体(コロネートH
L)10重量部、ウレタンオリゴマー(クリスボンアシ
スターFX−3−D)6重量部、及び繊維基材の色相と
同系色の淡色系着色剤(大日本インキ社製:ダイラック
TVカラー)2ON量部を含有する固形分23%のポリ
ウレタン溶剤溶液(溶剤二メチルエチルケトンとジメチ
ルホルムアミドとの混合物)からなる塗布液を乾燥時の
平均厚みが15μmとなるようにナイフコーターにて塗
布して、90°Cで2分間熱風乾燥させてポリウレタン
皮膜層を形成した。このポリウレタン皮膜層の上面に前
記ポリウレタン湿式微多孔層を有するシートの湿式微多
孔層を加熱しながら160°Cで熱圧着して貼り合わせ
、さらに100°Cで1.5分間熱風乾燥させて残存す
る溶剤を除去した後に離型紙を剥離してソート表面に皮
絞槓様のポリウレタン皮膜層を転写したカーテン用積層
物を得た。さらに該カーテン用積層物の表面に雲柄模様
を彫刻したプリントロールにてブラウンに着色したポリ
ウレタン表面仕上剤(大日本インキ社製:グロシラソク
しカラー)をグラビアプリントしてポリウレタン表面仕
上層を積層した防炎性に優れたカーテン用積層物を得た
なお、上記繊維基材の難燃化は、下記のように実施した
すなわち、起毛織布を含むポリウレタン湿式微多孔層シ
ートに難燃剤として含リン含窒素系化合物(大日本イン
キ社製:フレームガードVF−74)15重量部、メラ
ミン樹脂3重量部、触媒0.3重量部、及び水85重量
部からなる配合液を含浸し、ウェットビックアンプ率が
80%になる様に絞り、130°Cで3分間乾燥、さら
に150°Cにて2分熱処理してポリエステル繊維を難
燃処理した。
実施例2 ポリエステルにリン化合物を共重合じて得られた難燃性
ポリエステル繊維よりなる繊維基材て厚みO9τrr1
/ mの片面粗起毛織布上に軟化温度195°C110
0%モンユラスが60 # / cflO’) ホ’)
エステル系ポリウレタン(大日本インキ社製:りIJ 
スボン8114)にポリウレタン固形分100重量部当
たり、含ブロムウレタン化合物(大日精化社製+DFR
−10015)20重量部、三酸化アンチモン(鈴裕化
学社製:AT−3B)10重量部、ポリイソノアネート
変性体(コロネート)iL)10重足部、つしタンオリ
ゴマー(クリスホンアシスターFX−3−D)6重量部
、アニオン系界面活性剤(クリスボンアシスター5D−
11)3重量部、及び繊維基材の色相と同系色の着色剤
(ダイラック上カラー)15重量部を含有する固形分1
7%のポリウレタン溶剤溶液(溶剤ニジ、・′ヂJlホ
ルムアミ1)がうなる塗布液を調製してこれを0.8m
/mO厚みに塗布した。
繊維基材の片面粍起毛織布上に上記塗布液を塗布じた後
20°CO水中″′:凝固脱、・8媒させ、脱水後13
0 ”Cの熱風下で乾燥して厚み390μmの表面平滑
性の良好なポリウレタン湿式微多孔層を形成したソート
を得た。
一方、格子柄模様を有する離型紙上に軟化温度190°
C1100%モジュラスが70kg/cdのポリエステ
ル系ポリウレタン(大日本インキ社製:クリスボン82
66 EL)にポリウレタン固形分100重量部当たり
、含ブロムウレタン化合物(DFRlooIS)20重
量部、三酸化アンチモン(AT−3B)10重量部、ポ
リイソシア第一ト変性体(コロネートHL)8重量部、
ウレタンオリゴマー(クリスボンアシスターFX−3−
D)5重量部、及び繊維基材の色相と同系色の淡色系着
色側(ダイラックTVカラー)20重量部を含有する固
形分21%のポリウレタン溶剤溶液(溶剤:メチルエチ
ルケトンとジメチルホルムアミドとの混合物)からなる
塗布液を乾燥時の平均厚みが15μmとなるようにナイ
フコーターにて塗布じて、90°Cで2分間熱風乾燥さ
せてポリウレタン皮膜層を形成した。このポリウレタン
皮膜層の上面に前記ポリウレタン湿式微多孔層を有する
シートの湿式微多孔層面を加熱しながら160°Cで熱
圧着して貼り合わせ、さらに100°Cで1゜5分間熱
風乾燥させて残存する溶剤を除去した後に離型紙を剥離
してシート表面に格子柄模様のポリウレタン皮膜層を転
写したカーテン用積層物を得た。さらに該カーテン用積
層物上にグラビアロールにて無色のシリコン変性ポリウ
レタン表面仕上剤(大日精化社製:レザロイド5P−2
00)をグラビア処理してポリウレタン表面仕上層を積
層した防炎性に優れたカーテン用積層物を得た。
比較例1 実施例1における含リン含ブロムウレタン化合物のかわ
りに同量のハロゲン化リン酸エステル化合物(大へ化学
社製:CRP)を用いた他は実施例1と同様にしてカー
テン用積層物を得た。
比較例2 ポリエステル繊維からなる厚み0.65m/mの片面粗
起毛織布上に軟化温度140°C1100%モジュラス
が80kg/diのポリエステル系ポリウレタン(大日
本インキ社製:クリスボン7067)にポリウレタン固
形分100重量部当たり、含リン含ブロムウレタン化合
物(フレームガードPU−300)25重量部、ポリイ
ソシアネート変性体(コロネートHL)12重量部、ウ
レタンオリゴマー(クリスポンアシスターFX−3−D
)8重量部、アニオン系界面活性剤(クリスボンアシス
ター5D−11)3重量部、及び繊wj1基材の色相と
同系色の着色剤(ダイラックしカラー)15重量部を含
有する固形分15%のポリウレタン溶剤溶液(溶剤ニジ
メチルホルムアミド)からなる塗布液を調製して、これ
を0.9m/mの厚みに塗布した。
繊維基材の片面粗起毛織布上に上記塗布液を塗布した後
、20゛Cの水中で凝固脱溶媒させ、脱水後110°C
の熱風下で乾燥して厚み430μmの表面平滑性の良好
なポリウレタン湿式微多孔層を形成したシートを得た。
しかる後、起毛布を含むポリウレタン湿式微多孔層シー
トに難燃剤として、含リン含窒素系化合物(フレームガ
ードVF−74)15重量部、メラミン樹脂3重量部、
触媒0.3重量部、及び水85重量部からなる配合液を
含浸し、ウェットピックアップ率が80%になる様に絞
り、120°Cで4分乾燥、さらに140 ’Cで3分
熱処理してポリエステル繊維を難燃処理した。
一方、皮絞模様を有する離型紙上に軟化温度150°C
,100%モジュラスが65kg/cillのポリエー
テル系ポリウレタン(大日本インキ社製:クリスボンN
B−130)にポリウレタン固形分100重量部当たり
、含リン含ブロムウレタン化合物(フレームガードPU
−300)25重量部、ポリイソシアネート変性体(コ
ロネー)HL)10重量部、ウレタンオリゴマー(クリ
スボンアシスターFX−1−D)6重量部、及び繊w1
基材の色相と同系色の淡色系着色剤(大日精化社製:セ
イカセブンDUTカラー)20重量部を含有する固形分
23%のポリウレタン溶剤溶液(溶剤:メチルエチルケ
トンとジメチルホルムアミドとの混合物)からなる塗布
液を乾燥時の平均厚みが15μmとなるようにナイフコ
ーターにて塗布して、90°Cで2分間熱風乾燥させて
ポリウレタン皮膜層を形成した。このポリウレタン皮膜
層の上面に前記ポリウレタン湿式微多孔層を有するシー
トの湿式微多孔層面を加熱しながら】30°Cで熱圧着
して貼り合わせ、さらに100°Cで1.5分間熱風乾
燥させて残存する溶剤を除去した後に離型紙を剥離して
シート表面に皮絞模様のポリウレタン皮膜層を転写した
カーテン用積層物を得た。さらに該カーテン用積層物の
表面ムこ雲柄模様を彫刻したプリントロールにてブラウ
ンに着色したポリウレタン表面仕上剤(グロシラソクし
カラー)をグラビアプリントしてボリウレ表面仕上層を
積層した防炎性に優れたカーテン用積層物を得た。
比較例3 実施例1において、ポリウレタン湿式微多孔層及びポリ
ウレタン皮膜層中にウレタンオリゴマーを添加しない他
は実施例1と同様にしてカーテン用積層物を得た。
比較例4 実施例2において、ポリウレタン湿式微多孔層及びポリ
ウレタン皮膜層中にポリイソシアネート変性体及びウレ
タンオリゴマーを添加しない他は実施例2と同様にして
カーテン用積層物を得た。
上記実施例I、2及び比較例1.2.3.4で得た各カ
ーテン用積層物の耐燃焼性、耐加水分解性、耐光性及び
耐プルーム性を以下に示す条件により試験した結果を第
1表及び第2表に示す。
尚、第1表中のブランクテストはカーテン用積層物を室
温で2日間放置後、そのポリウレタン皮膜面をテーバー
型摩耗試験機にて、摩耗輪C8−10、荷重1kg、摩
耗回数500回の条件で摩耗試験した際の表面の摩耗状
態を示す。
〔耐燃焼性試験〕
J l5−L−1091の規定に依るA−1法(45°
 ミクロバーナー法)に準じて試験した。
即ち、1分加熱後における残炎時間(3秒以下)、残し
ん時間(5秒以下)、炭化面積(304以下)を測定し
、次いで着炎3秒後における残炎時間(3秒以下)、残
しん時間(5秒以下)、炭化面積(30CIII以下)
を測定して、これらの(カンフ)内の値であれば燃焼試
験に合格とした。
また、耐洗濯性を評価する洗濯処理は水洗い洗濯の場合
、JISL1042に準じ15分間×5回、ドライクリ
ーニングの場合、JJSLIOI8に準し15分間×5
回繰り返し洗濯の後、燃焼性試験に供し、上記と同様に
評価した。
[耐加水性分解性試験〕 カーテン用積層物の試料片を室温で2日間放置後、相対
湿度95%温度70℃の条件下で3週間放置し、その後
試料片のポリウレタン皮膜面をテーバ−型摩耗試験機に
て摩耗輪C3−10、荷重1kg、摩耗回数500回の
条件で摩耗試験し、表面状態を観察した。
〔耐光性試験〕
カーテン用積層物の試料片を室温で2日間放置後、ブラ
ックパネル温度63°Cのフェードメーターにて200
時間光照射し、その後試料片のポリウレタン皮膜層をテ
ーバ−型摩耗試験機にて摩耗輸C3−10、荷重1kg
、摩耗回数500回の条件で摩耗試験し、表面の摩耗状
態を観察した。
尚、耐加水分解性試験、耐光性試験及びブラウンクテス
後の表面摩耗状態の判定は、次の基準によって判定した
○・・・表面に異常なし △・・・表面にかなりの損傷が発生 ×・・・基材が露出する程度まで摩耗 [耐ブルーム性試験] カーテン用積層物の試料片を室温で2力月放置した後の
難燃剤のブルームの有無を目視により表面状態を観察し
、次の基準により判定した。
○・・・難燃剤のブルームが認められない。
×・・・難燃剤のブルームが認められた。
[ポリウレタンの軟化温度測定] ポリウレタンの軟化温度の測定は次の方法により測定す
る。
厚み40〜50μmのポリウレタンの乾式フィルムを準
備し、これを輻20m、長さ50mmの大きさ乙こ裁断
し、長手方向の一端縁をクランプ等の把持具で把持し、
他端縁に450g/cdの荷重をかけ、これを昇温式オ
ーブンに入れ毎分2°Cの速度で温度を上昇させ、フィ
ルムに伸びが発生した温度(またはフィルムが切断した
温度)をもって軟化温度と規定する。
(以下余白) 第1表 第2トl) 第2ト2] 第 2 表−(3) これらの結果より明らかなように、本発明のカーテン用
積層物は優れた防炎性を有するとともに、難燃剤の選定
により耐加水分解性、耐光性に優れ、しかも難燃剤の滲
み出しのないものであった。
また、ポリウレタンの湿式微多孔層を形成することによ
って防音性、断熱性にも優れたカーテン用積層物を得る
ことができた。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明の防炎性に優れたカーテン用
積層物はポリウレタンの組成及び軟化温度を規定してポ
リウレタンの耐熱性、耐熱劣化性等を向上させたこと、
更にポリウレタンとの相溶性に優れる難燃剤として含ブ
ロムウレタン化合物又は含リン含ブロムウレタン化合物
、あるいは三酸化アンチモンとの併用による相乗効果に
より優れた防炎性を有するとともに、ポリウレタンを用
いた従来の遮光を目的としたカーテンの如く難燃剤の添
加によりポリウレタンが脆化したりすることのない劣化
を促進させない耐加水分解性、耐光性にも優れているも
のである。
また、ポリイソシアネート変性体を添加することにより
、ポリウレタンと含ブロムウレタン化合物又は、含リン
含ブロムウレタン化合物との結合ができて優れた防炎性
能を長期間にわたり維持できる。さらに、ポリウレタン
中に特定のパーフロロアルキル基含有ウレタンオリゴマ
ーを添加することにより、ポリウレタンの分子中に取り
込まれてポリウレタンの吸水性を著しく低下させてポリ
ウレタンに撥水性及び、撥油性を付与させることができ
耐洗濯性などの耐久性のある防炎性に優れたカーテン用
積層物が得られた。
さらに、本発明の防炎性に優れたカーテン用積層物の構
成においてポリウレタン皮膜層上にポリウレタン表面仕
上層を設けているが、該ポリウレタン表面仕上層を設け
ることにより汚れ防止、塵埃等の付着防止、あるいは美
的感覚発現のための表面意匠の改善を目的としており、
従来の遮光を目的としたカーテンの暗い雰囲気からの脱
却を目ざした明るい雰囲気のカーテン用積層物が得られ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の防炎性に優れたカーテン用積層物の一
実施例を示す断面図、第2図は本発明の防炎性に優れた
カーテン用積層物の製造方法の一例を示す説明図、第3
図は離型紙を剥離する前の状態を示す説明図である。 1・・・防炎性に優れたカーテン用積層物2・・・繊維
基材(カーテン生地) 3・・・ポリウレタン湿式微多孔層 4・・・ポリウレタン皮膜層 5・・・ポリウレタン表面仕上層 6・・・離型紙 7・・・ポリウレタン溶液 8・・・ドクターナイフ 9・・・加熱オーブン 10・・・皮膜層形成用ポリウレタン層11・・・湿式
微多孔層を形成したシート12・・加熱ロール 13・・・加熱オーブン

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)難燃性繊維基材又は、難燃処理を施した繊維基材
    をカーテンの表面層とし、該基材の裏面に難燃剤を含有
    するポリウレタン湿式微多孔層が積層一体化され、更に
    湿式微多孔層面に難燃剤を含有するポリウレタン皮膜層
    およびポリウレタン表面仕上層が積層されてなることを
    特徴とする防炎性に優れたカーテン用積層物。
  2. (2)ポリウレタン湿式微多孔層およびポリウレタン皮
    膜層にポリイソシアネート変性体が含有されてなること
    を特徴とする請求項1記載の防炎性に優れたカーテン用
    積層物。
  3. (3)ポリウレタン湿式微多孔層およびポリウレタン皮
    膜層にウレタンオリゴマーが含有されてなることを特徴
    とする請求項1記載の防炎性に優れたカーテン用積層物
  4. (4)ポリウレタン湿式微多孔層およびポリウレタン皮
    膜層の少なくとも一方が暗色系の色に着色されてなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の防炎性に優れたカーテン
    用積層物。
  5. (5)ポリウレタンを構成する高分子ジオールがポリエ
    ステル系ジオールであることを特徴とする請求項1記載
    の防炎性に優れたカーテン用積層物。
  6. (6)ポリウレタンの軟化温度が170℃以上であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の防炎性に優れたカーテン
    用積層物。
  7. (7)難燃剤が分子中に少なくとも1個以上の活性水素
    を有する含ブロム化合物又は、含リン含ブロム化合物と
    有機ポリイソシアネートとの反応生成物である含ブロム
    ウレタン化合物もしくは、含リン含ブロムウレタン化合
    物であることを特徴とする請求項1記載の防炎性に優れ
    たカーテン用積層物。
  8. (8)難燃剤として三酸化アンチモンを併用することを
    特徴とする請求項7記載の防炎性に優れたカーテン用積
    層物。
  9. (9)ポリイソシアネート変性体がトリレンジイソシア
    ネート又は、ヘキサメチレンジイソシアネート又は、イ
    ソホロンジイソシアネートとトリメチロールプロパンと
    の反応生成物からなるウレタンアダクト体から選ばれる
    いずれか1種以上であることを特徴とする請求項2記載
    の防炎性に優れたカーテン用積層物。
  10. (10)ウレタンオリゴマーがパーフロロアルキル基含
    有ヒドロキシル化合物とイソシアネート系化合物との反
    応生成物であるパーフロロアルキル基含有ウレタンオリ
    ゴマーであることを特徴とする請求項3記載の防炎性に
    優れたカーテン用積層物。
JP2283795A 1990-10-22 1990-10-22 防炎性に優れたカーテン用積層物 Pending JPH04158034A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2283795A JPH04158034A (ja) 1990-10-22 1990-10-22 防炎性に優れたカーテン用積層物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2283795A JPH04158034A (ja) 1990-10-22 1990-10-22 防炎性に優れたカーテン用積層物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04158034A true JPH04158034A (ja) 1992-06-01

Family

ID=17670240

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2283795A Pending JPH04158034A (ja) 1990-10-22 1990-10-22 防炎性に優れたカーテン用積層物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04158034A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001081675A (ja) * 1999-07-12 2001-03-27 Toray Ind Inc 防汚性繊維構造物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001081675A (ja) * 1999-07-12 2001-03-27 Toray Ind Inc 防汚性繊維構造物
JP4705227B2 (ja) * 1999-07-12 2011-06-22 東レ株式会社 防汚性繊維構造物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1749921B1 (en) Flame-retardant synthetic leather
US20180072027A1 (en) Multi-layer composite materials comprising a textile sheet material, production and corresponding method of use thereof
KR101235778B1 (ko) 난연성이 우수한 스웨이드조 인공 피혁 및 그 제조 방법
JP2014074247A (ja) 銀付調人工皮革
JPH05163684A (ja) 皮革様シート状物の製造方法
JPH04158034A (ja) 防炎性に優れたカーテン用積層物
JPH04108182A (ja) 防炎性遮光カーテンおよびその製造方法
JP4169581B2 (ja) 難燃性人工皮革
JP2011226001A (ja) 汗じみ防止布帛および汗じみ防止衣料
WO2020218178A1 (ja) 合成皮革および被覆物品
JPH02264081A (ja) 難燃性合成皮革
JP2687131B2 (ja) 難燃性合成皮革とその製造方法
JPH04108183A (ja) 防炎性遮光カーテン及びその製造方法
JPH0784711B2 (ja) 難燃性合成皮革
EP3480356B1 (en) Automobile instrument panel surface material and method for manufacturing same
JPS6312769A (ja) 難燃性合成皮革とその製造方法
JPH1112920A (ja) 立毛シートの製造方法
JPH04136275A (ja) 防炎性遮光カーテンおよびその製造方法
US20190040572A1 (en) Artificial leather and method of manufacturing the same
JPH04141119A (ja) 防炎性遮光カーテン
JP2006124888A (ja) 皮革様シート状物
JPH04100979A (ja) 防炎性遮光カーテン
JPH04119172A (ja) 防炎性遮光カーテン
CN113748240A (zh) 合成皮革及被覆物品
JPS58144183A (ja) 車両用合成皮革