JPH0415688Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、種々のワーク（例えば圧着端子な
どの部品）を搬送路で搬送させた後、ワークを集
積させるバケツトに落下させ、このバケツトが上
昇して所定の場所に搬送されるような構成のワー
ク搬送装置に関するものである。

［従来の技術］ 上記のような搬送装置として、第４図に示すよ
うなものがある。この装置は、バイブレータの振
動によつてワークを順次搬送させるとい状の搬送
路１によつてワークを搬送し、このワークを搬送
路１の先端から下方の待機位置に待機させたバケ
ツト２に落下させ、ワークが満杯になると感知機
構が働いて自動的に搬送路１の運転が停止し、こ
れと同時にバケツト２がレール３に沿つて上昇
し、上昇停止位置においてワークを別の場所に移
してからバケツト２を待機位置に下降させると再
び搬送路１の運転が自動的に始まるのが工程の流
れであつて、この工程が繰り返し行なわれるもの
である。バケツト１の上昇および下降は駆動モー
タ４と、この駆動モータ４とバケツト２に連結す
るチエーンケース５にカバーされたチエーン（図
示せず）によつて行なわれる。そして搬送路１の
先端にはワークを確実にバケツト２内に落下させ
るように導くため、バケツト２に向かつて下方に
傾斜する底板部６を備えたガイド部材７が基台８
より取り付け金具９によつて設けられている。

［考案が解決しようとする問題点］ 上記の装置においては、バケツト２内にワーク
が満杯になり自動的にバケツト２が上昇すると
き、駆動モータ４の振動が搬送路１に伝わり、搬
送路１の先端付近の落下しかけて停止していたワ
ークが床にこぼれ落ちてしまうという欠点があつ
た。またこのため、この装置で類似の異種ワーク
を搬送した場合、同一種のワークごとにこぼれ落
ちたワークを拾わないと異種ワークが混入してし
まうおそれがあつた。

この考案はこのような事情に鑑みてなされたも
のであつて、特に上記のガイド部材７の底板部６
を工夫して、ワークがバケツト上昇時にこぼれ落
ちないようにしたワーク搬送装置を提供すること
を目的としたものである。

［問題点を解決するための手段］ この考案は、ワークが搬送される搬送路と、こ
の搬送路先端の下方に待機させられ、待機中に搬
送路上を搬送され、同搬送路先端より落下するワ
ークを受けるバケツトと、このバケツトを昇降さ
せる昇降機構と、前記搬送路の先端に設けられ、
前記ワークを前記バケツト内に導いて落下させる
ための傾斜したすべり板とを備えるワーク搬送装
置において、前記すべり板を、前記搬送路の下縁
に上下方向に回転自在にヒンジ結合するとともに
付勢部材によつて搬送路を閉じる方向に付勢し、
かつ該すべり板の回動先端に、前記昇降されるバ
ケツトと係合する係合部を設けてなるものであ
る。

［作用］ バケツトが上昇するとすべり板を持ち上げ、こ
のすべり板が搬送路先端を覆うので、搬送路先端
の落ちかかつたワークは床に落ちることがない。

［実施例］ 第１図ないし第３図は本考案の一実施例を示す
図であつて、図において上記従来例と同一構成要
素については、同一の符号を付してその説明を省
略する。符号１０は搬送路１の先端に設けられた
ガイド部材であつて、このガイド部材１０は、第
２図および第３図に示すように、側板部１０ａと
底板部１０ｂとを備えるとい状の板材の底板部１
０ｂの先端にすべり板１１を取り付けたものであ
る。すべり板１１は、先端部１１ａが下方に若干
屈曲しており、底板部１０ｂに対してばね蝶番１
２によつて上下方向に回動自在に取り付けられて
おり、上方に回動するように付勢されている。ま
た、ガイド部材１０の側板部１０ａ内面には、す
べり板１１が上方に回動して先端部１１ａが水平
となつたときに回動が停止するようにストツパー
１３が突設されている。そして、バケツト２が待
機位置にあるとき、すべり板１１の先端部１１ａ
がバケツト２の上縁に引つ掛けて係止されてい
る。

以上の構成からなる本装置の作用を説明する
と、多数のワークを搬送路１より搬送させると搬
送路１の先端からすべり板１１に沿つてワークは
バケツト内に落下する。バケツト２内にワークが
満杯になると感知機構が働いて搬送路１の運転が
停止するとともに、駆動モータ４が作動してバケ
ツト２が上昇する。バケツト２が上昇し、このバ
ケツト２の底面がすべり板１１の先端部１１ａを
通過したら、このすべり板１１はバネ蝶番１２の
作用によりその先端部１１ａがバケツト２の底面
に接しながら上方に回動していき、搬送路１の先
端開口をふさぐとともに、ストツパー１３によつ
て回動が停止する。

従つて、上記のガイド部材１０によりワークは
バケツト２内に確実に落下するとともに、搬送路
１の先端にあつて落ちかけていたワークは、たと
え駆動モータ４の振動によつて落下しても、すべ
り板１１によつて搬送路１に戻されるので床に落
下することがない。

次に、上昇したバケツト２のふた１４が開けら
れ、ワークを所定の場所に移した後、空になつた
バケツト２を下降させると、バケツト２の底面が
すべり板１１の先端部１１ａにぶつかり、バケツ
ト２の下降に伴つてこのすべり板１１が下方に回
動し、バケツト２が待機位置に戻るとすべり板１
１も前記のもとの位置に戻る。そして、本装置は
以上の工程を繰り返し行なわれるる。

［考案の効果］ 以上説明したように、本考案によれば搬送工程
においてワークを落下させる際、ワークがこぼれ
落ちることなく確実に搬送されるようにしたの
で、従来のようにこぼれ落ちたワークを拾うとい
う作業上の手間がかかることがなくなり、また、
このため類似の異種ワークが互いに混入すること
がない。また、すべり板を搬送路の下縁に回転自
在にヒンジ結合しているので、すべり板を回動さ
せて搬送路を閉じるときに、すべり板と搬送路と
の間でワークを挟み込むおそれがない。さらに、
すべり板にバケツトと係合する係合部を直接設け
ているから、バケツトの昇降に応じてすべり板を
回動操作するのに、他の部材を必要とすることな
くなつて部品点数の削減が図れ、かつ作動部分の
簡素化が図れるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案の一実施例を示す
ものであつて、第１図はその側面図、第２図は第
１図のＡ−Ａ線に沿う矢視図、第３図はガイド部
材の拡大側面図、第４図は従来例を示す側面図で
ある。 １……搬送路、２……バケツト、４……駆動モ
ータ（昇降機構）、１１……すべり板、１１ａ…
…先端部（係合部）、１２……ばね蝶番。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ワークが搬送される搬送路と、この搬送路先端
   の下降に待機させられ、待機中に搬送路上を搬送
   され、同搬送路先端より落下するワークを受ける
   バケツトと、このバケツトを昇降させる昇降機構
   と、前記搬送路の先端に設けられ、前記ワークを
   前記バケツト内に導いて落下させるための傾斜し
   たすべり板とを備えるワーク搬送装置において、
   前記すべり板が、前記搬送路の下縁に上下方向に
   回転自在にヒンジ結合されるとともに付勢部材に
   よつて搬送路を閉じる方向に付勢され、かつ該す
   べり板の回動先端に、前記昇降されるバケツトと
   係合する係合部が設けられていることを特徴とす
   るワーク搬送装置。