JPH04155876A - 圧電アクチュエータ素子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は圧電効果を利用したアクチュエータ素子に関す
るものである。

［従来の技術］ 一般的な積層型圧電セラミックアクチュエータ素子の断
面構造を第１図に示す。この素子は、圧電セラミックス
層１と金属電極膜２とを交互に積層一体止して構成され
ている。そして隣り合う圧電セラミックス層では、分極
Ｐの方向が互いに１８０°異なっている。各金属電極膜
は図示のように、絶縁体３を介して導電性膜４により電
気的に並列接続されている。導電性膜４からは２本の電
極り一ド６が取り出されており、この間に電圧を印加す
ると素子は高さ方向に伸縮する。そしてこの素子は、上
、下面を除く全面にわたって絶縁性樹脂５が塗布され、
被覆されている。

［発明が解決しようとする課題］ この素子は高湿度下で長時間放置されると水分が絶縁性
樹脂を通して内部に徐々に浸透し、この状態で素子に直
流電圧を印加すると、素子の側面上の対向する金属電極
膜間で放電を起こし、素子は電気的に破壊する。

本発明はこのような課題を解決するためになされたもの
で、吸水した圧電アクチュエータ素子の水分を簡便に除
去して放電による破壊を防止した圧電アクチュエータ素
子を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明は素子本体の近傍に加熱機構を付設してなること
を特徴とする圧電アクチュエータ素子である。

［作用］ 本発明に従えば圧電アクチュエータ素子本体の近傍には
加熱機構が付設されている。従って、圧電アクチュエー
タ素子を高湿度下で放置した後であっても、その内部に
含まれる水分は、前もって加熱機構によって素子本体を
加熱することにより取り除くことができる。その結果、
素子に直流電圧を印加しても、湿気に起因した放電によ
る素子の電気的破壊を防ぐことができる。

［実施例］ 以下、本発明の実施例について詳細に説明する。

第１図は本発明の実施例に使用した積層型圧電セラミッ
クアクチュエータ素子本体の一例の断面構造を示してい
る。各圧電セラミックス層１は、断面が５ｘ５ｍｍで、
厚さはｏ、ｉｍｍである。素子の高さ寸法は１０ｍｍと
した。金属電極膜２には、厚さが約３１１１ｒ１の銀パ
ラジウム合金を使用した。この素子はグリーンシート法
で、セラミックス層１と金属電極膜２とを同時一体焼成
して製造した。

素子の側面に露出した電極膜上には絶縁体３を図示のよ
うに設けて、その上から導電性膜４を塗布して電気的に
並列接続した。この導電性膜４から２本の電極リート６
を取り出し、素子側面をエポキシ系樹脂５で被覆した。

なお、使用した圧電セラミックスの組成は、０．５０Ｐ
ｂ　（Ｎ：１／３Ｎｂ２／３　）０３−０．３５　Ｐｂ
ＴｉＯ３−０，１５Ｐｂ７ｒ０３で示される。

第２図は、上記の素子本体を使用した本発明による圧電
アクチュエータ素子の一実施例の外観を示している。図
中、２１は積層型圧電セラミックアクチュエータ素子本
体を、また２２はその表面に被覆されたエポキシ系樹脂
を示している。そして、この被覆樹脂２２の外側には、
図示のように、ニクロム線ヒータ２３が巻かれている。

２４はヒータの入力電気端子である。

第３図は上記の圧電アクチュエータ素子を温度が４０℃
で相対湿度か８０％の環境中で放置した場合の素子の吸
水量の時間変化を示している。

５００時間程度経過すると、約１ｍ（］の水分を素子が
吸水することがわかる。

このようにして約１ｍｇの水分を吸水させた素子１０個
を用いて、これらに常温、常湿中で１５０Ｖの直流電圧
を印加した結果、素子は３０分以内にすべて放電を起こ
し電気的に破壊した。

第４図は約１１１１ｇの水分を含む素子を常温、常湿中
でヒータに電流を流して約１００’Ｃまで加熱した場合
の水分の含有量の時間変化を示している。同図から明ら
かなように、約０．３時間程度加熱すると、素子に含有
された水分はほぼ完全に除去される。

このようにしてヒータ加熱により水分を除去した素子に
、１５０Ｖの直流電圧を常温、常湿中で印加したが、１
０個の素子すべてが５００時間以上にわたって電気的に
破壊しないことが確認された。

なお、本発明において、素子本体の加熱機構は、本実施
例のような素子本体に巻回されたヒータ線に限定される
ものではなく、その伯の加熱機構であってもよい。

［発明の効果］ 本発明によれば、アクチュエータ素子に含まれた水分は
素子本体に付設された加熱機構により容易に除去される
。その結果、直流電圧を印加しても素子は電気的に破壊
されることかない。

なお、素子中の水分は乾燥器等を用いても取り除くこと
が可能ではあるか、素子か一旦装置に組み込まれた場合
には、この方法を適用することは困難である。しかし本
発明の構造は、素子が装置に組み込まれた状態でも容易
に素子中の水分を除去することかできる点で実用的であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は積層型圧電セラミックアクチュエータ素子本体
の一例の概略断面図、第２図は本発明の一実施例の立体
図、第３図は素子を４０℃、相対湿度８０％の環境に放
置した場合の素子の吸水量の時間変化を示す図、第４図
は本発明の一実施例による含有水分量の加熱時間による
変化を示す図である。 １・・・圧電セラミックス層 ２・・・金属電極膜 ３・・・絶縁体 ４・・・導電性膜 ５．２２・・・絶縁性樹脂 ６・・・電極リード ２１・・・素子本体 ２３・・・ヒータ ３４・・・入力電気端子

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）素子本体の近傍に加熱機構を付設してなることを
   特徴とする圧電アクチュエータ素子。