JPH0415553Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、運転席からトラクターの側部及び後
部が確認できる牽引車の後方確認装置に関する。

〔従来の技術〕

従来から、後部に牽引係合部を有してエンジン
及び運転席を備えたトラクターと、該トラクター
の前記牽引係合部にその先端が回動自在に係合す
る貨物車となつているトレーラとからなる牽引車
が広く使用され、この牽引車１０には第３図に示
すように前部のトラクター１１に後方確認の為の
バツクミラー１２，１３が取付られている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところが、前記牽引車が右折あるいは左折しよ
うとする場合、第３図に示すように後部のトレー
ラ１４が折れるので、前部のバツクミラー１２，
１３によつては第３図に示す斜線の部分１５，１
６しか見えず、従つて図の縦線部１７は死角とな
り、該牽引車１０が後退しようとする場合に該縦
線部に人がいると事故に繋がるという危険性があ
つた。

本考案はこのように事情に鑑みてなされたもの
で、従来死角となつていた後側部及び車体の後部
を確認する牽引車の後方確認装置を提供すること
を目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

前記目的に沿う本考案に係る牽引車の後方確認
装置は、後部に牽引係合部を有するトラクター
と、該トラクターの前記牽引係合部にその先端が
回動自在に係合するトレーラとを有する牽引車に
取付られる後部確認装置であつて、前記トレーラ
の両側前端部に該トレーラの側方後部を視認でる
後部視認ミラーと該後部視認ミラーを運転席から
見ることができる補助ミラーとが設けられたミラ
ースタンドが設けられて構成されている。

ここで、後部視認ミラーは、凸面鏡よりなつて
補助ミラーは平面鏡からなつているのが好まし
い。

また、本考案において、補助ミラーには熱線ま
たはワイパーが設けられているものも本考案は適
用され、ミラースタンドは取外し自在となつて、
トラクターに前記ミラースタンドを支える支持台
が取付られている場合であつても本考案は適用さ
れる。

更に、後部視認ミラーには電動装置が取付られ
てその角度が変わるようになつているものあるい
はミラースタンドには回転駆動装置が取付られて
全体が所定角度回転するようになつているもので
あつても本考案は適用される。

〔作用〕

本考案に係る牽引車の後方確認装置は、トレー
ラの両側前端部に側方後部を視認できる後部視認
ミラーが取付られ、該後部視認ミラーに写つた像
を見ることのできる補助ミラーが取付られている
ので、トラクターの運転席から前記補助ミラーを
見ることによつて、後部視認ミラーに写つた死角
となる部分を見ることができる。

そして、前記後部視認ミラーと補助ミラーはミ
ラースタンドに取付られているので、使用しない
場合はこれを取り外して収納して置くことが可能
となる。

〔実施例〕

続いて、添付した図面を参照しつつ、本考案を
具体化した一実施例につき説明し、本考案の理解
に供する。

ここに、第１図は本考案の一実施例に係る牽引
車の後方確認装置を取付けた牽引車の平面図、第
２図は前記実施例に係る牽引車の後方確認装置を
構成するミラースタンドの斜視図である。

なお、従来例と同一の構成要素については同一
の符号を付してその詳しい説明を省略する。

第１図に示すように、図示しない周知の牽引係
合部によつて前部のトラクター１１に連結される
トレーラ１４の両側部及び後部にはミラースタン
ド１８，１９が取付られている。

このミラースタンド１９（１８においても同
じ）は第２図に示すようにパイプ２０の上部に取
付られた平面鏡からなる補助ミラー２１と、凸面
鏡からなる後部視認ミラー２２とを有して構成さ
れている。

前記後部視認ミラー２２はアーム２３の取付金
具２４によつて取付られ、必要によりその取付角
度を変えることができるようになつていると共
に、該後部視認ミラー２２の鏡面には熱線２５が
設けられ必要により通電することによつて曇止め
がなされるようになつている。

前記補助ミラー２１の表面にも熱線２６がガラ
スに埋め込み状態で（あるいは背部から）取付ら
れ、しかも別にワイパー２７（ワツシヤ液の噴出
装置も含む）が取付られ、必要に応じて洗剤を補
助ミラー２１に当てることができてしかも雨等の
水滴を拭い取ることができるようになつている。
また、この補助ミラー２１の表面に艶消しを施す
ことは自由であり、必要により、その表面に液晶
を設け、電気信号によつて鏡面に幕を張り、使用
しない場合は該鏡面を隠しておくことも可能であ
る。

前記アーム２３はパイプ２０に回転自在に軸受
パイプ２８，２９を介して取付られているが、該
軸受パイプ２９は下部の電動装置３０によつてそ
の取付角度が変わるようになつている。この電動
装置３０は内部にモータを有し下部の固定パイプ
３１によつてパイプ２０に取付られるようになつ
ている。

前記ミラースタンド１９の支持部材であるパイ
プ２０は下部のスタンド３２に嵌入しているが、
このスタンド３２はトレーラ１４の両側前端部に
固着されている。このスタンド３２の上部には内
部にモータを有し電気信号によつて所定角度上部
のパイプ３２ａを回転させる回転駆動装置３２ｂ
が取付られて、使用しない場合はミラースタンド
１９全体が所定角度回転するようになつている。
これによつてアーム２３を車体の内側に入れるこ
とができ、しかも補助ミラー２１の角度を内側に
向けることができて、対向車の邪魔にならないよ
うになつている。

この回転駆動装置３２ｂの上部に前記パイプ３
２ａが取付られているが、該パイプ３２ａには切
欠３３が形成され、しかもパイプ２０には前記切
欠３３に嵌入するピン３４が設けられ、パイプ２
０が回転しないで前記パイプ３２ａに連結できる
ようになつている。

また、第１図に示すようにトラクター１１には
前記ミラースタンド１９を取付けるスタンド３５
が取付られ、該トレーラ１４を使用しないで放置
する場合は、ミラースタンド１９をスタンド３２
から外し、スタンド３５に移すことができるよう
になつている。

なお、ミラースタンド１８はミラースタンド１
９と左右対象となつているので同一の符号を付し
てその説明を省略する。

なお、前記実施例において熱線２５，２６ある
いはワイパー２７を省略することは自由である。

また、前記実施例においてはアーム２３の回転
角度を変えて後部視認ミラー２２の角度を変えて
いるが、後部視認ミラー２２の後部に直接駆動装
置を取付けて、後部視認ミラー２２の角度を変え
ることは自由である。また、前記補助ミラー２１
の高さは対向車の関係から地上高1.2ｍ以上にし
ておくのが好ましい。

〔考案の効果〕

本考案に係る牽引車の後方確認装置は以上の説
明からも明らかなように、トラクターの両側前端
部に後部視認ミラー及び補助ミラーが取付られて
いるので、該牽引車が屈曲状態で後退しても確実
に後側部を見ることができる。

また前記後部視認ミラー及び補助ミラーが取付
られてミラースタンドを構成しているので、該ミ
ラースタンドを取り外すことができるように構成
することも可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係る牽引車の後方
確認装置を取付けた牽引車の平面図、第２図は前
記実施例に係る牽引車の後方確認装置を構成する
ミラースタンドの斜視図、第３図は従来例に係る
牽引車の平面図を示す。 符号の説明、１０……牽引車、１１……トラク
ター、１４……トレーラ、１８，１９……ミラー
スタンド、２１……補助ミラー、２２……後部視
認ミラー、２３……アーム、２５，２６……熱
線、２７……ワイパー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 後部に牽引係合部を有するトラクターと、該
   トラクターの前記牽引係合部にその先端が回動
   自在に係合するトレーラとを有する牽引車に取
   付られる後部確認装置であつて、前記トレーラ
   の両側前端部に該トレーラの側方後部を視認で
   きる後部視認ミラーと該後部視認ミラーを運転
   席から見ることができる補助ミラーとを備える
   ミラースタンドが設けられていることを特徴と
   する牽引車の後方確認装置。 (2) 後部視認ミラーは、凸面鏡よりなつて補助ミ
   ラーは平面鏡からなる実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の牽引車の後方確認装置。