JPH0415220A - ポリエステル組成物の製造方法 - Google Patents

ポリエステル組成物の製造方法

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JPH0415220A
JPH0415220A JP11906190A JP11906190A JPH0415220A JP H0415220 A JPH0415220 A JP H0415220A JP 11906190 A JP11906190 A JP 11906190A JP 11906190 A JP11906190 A JP 11906190A JP H0415220 A JPH0415220 A JP H0415220A
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JP
Japan
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film
polyester
particles
glycol
polymer
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JP11906190A
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English (en)
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Akihiko Nagahama
長浜 昭彦
Toru Morita
森田 融
Tomoaki Ueda
智昭 上田
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポリエステル組成物の製造方法に関し、さらに
詳しくは表面欠点の少ない、ないしは無いフィルムを形
成できる粒子を多量に含有しながらも粗大粒子含有量の
少ないポリエステル組成物の製造方法に関する。
[従来の技術] ポリエチレンテレフタレートで代表されるポリエステル
は、その優れた機械的、化学的特性の故に繊維・フィル
ムの用途で広く使用されている。
特に近年めざましい発展を遂げているオーディオテープ
、ビデオテープ、コンピュータテープ、フロッピィディ
スクなどの磁気記録分野では、ポリエチレンテレフタレ
ートやポリエチレンナフタレートなどの二輪延伸フィル
ムが好適に使用されている。
また、フィルム、繊維などの成型品を得る成型工程にお
ける工程通過性や製品自体での取扱い性、作業性や商品
価値の向上のため、ポリエステル中に微粒子を存在させ
、表面に微細な凹凸を形成せしめ、製品の表面滑性を向
上させることが一般的に行なわれている。
このようなポリエステル中に微粒子を存在させる方法に
おいて、一般に粗大粒子・凝集粒子がポリエステル組成
物中に存在しやすく、例えば繊維用途に適用する場合に
は、断糸、毛羽の発生、また耐摩耗性の低下といった問
題を引き起こし、またフィルム用、特に磁気記録用フィ
ルムやコンデンサーなど電気用途においては、電気特性
の悪化、削れ物の発生などの問題を引き起こすこともよ
く知られている。
かかる凝集粒子や粗大粒子による問題を解決するため、
使用する粒子の分散処理、分級、分散剤などの提案が多
数行なわれている。例えば、特開昭54−12098、
特開昭55−9606号公報などでは、微粒子のエチレ
ングリコールスラリーを機械的に分散させる方法、特開
昭54−131694、特開昭60−71632、特開
昭61−28522号公報などでは、分散剤または表面
処理剤を使用して粒子のポリマー中ての分散性を改良す
る方法が提案されている。さらに、特開昭59〜179
55、特開昭60−112849、特開昭63−727
29、特開昭63−108037号公報などでは、粒子
径分布が特定の範囲にある粒子を使用することにより粗
大粒子の存在を回避しようとする方法が提案されている
。また、成型時にポリマーフィルターを用い、ポリマー
中の粗大粒子や凝集粒子を濾過することによりポリマー
中の粗大粒子を除去することも一般的に行なわれている
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、かかる従来技術においては、定の改良効
果は認められるものの、その改良効果は不十分なもので
あった。例えば、磁気テープ用途においては、録画・録
音済みの、いわゆるソフトテープなどの需要が増加して
きており、また再生装置の高性能化に伴ない、電気特性
の向上要求が大きくなり、さらにソフトテープに録画・
録音する際に高速ダビングされるようになってきている
。このため磁気テープベースフィルムの粗大突起の減少
または皆無化、高速走行時のガイドビンなどとの擦過時
の摩擦係数の低下、耐擦傷性の向上、走行安定性が必須
となってきている。高速走行時の耐擦傷性、走行安定性
、摩擦係数の低下は、フィルム中での粒子濃度を高める
ことにより改良でき、そのためフィルム中に存在する粒
子濃度を従来に比較して大幅に増加させることが試みら
れている。しかるに粒子高濃度含有フィルムを従来技術
の方法で製造した場合には、フィルム中に存在する微量
の粗大粒子・凝集粒子の影響でフィルム表面に粗大突起
が多数生成し、この結果、電気特性を大幅に低下させて
しまうという問題点をHしていた。
また、フィルムの薄膜化の要求も強く、特に3μm未満
の極薄フィルムが製造されるようになってきた。さらに
、これら極薄フィルムに粒子を多動に倉Hせしめ、滑り
性や機械的特性を向上せしめる試みが行なわれているが
、従来技術では粒子を多量に含有せしめたポリエステル
を製造する場合に粒子が凝集してしまい、その結果、フ
ィルムなどに成形する際にン戸圧が上昇したり、フィル
ム破れが多発するなど工程通過性が不良であるといった
重大な問題点を有していることが明らかになった。
本発明の目的は、上記した従来技術の有していた問題点
を解決し、特に粒子を多量に含有した極薄フィルムある
いは、さらにこの極薄フィルムと他のフィルムとの積層
体に成型する場合に、戸圧」二昇や膜破れといった工程
通過性を改良し、かつ欠点の少ない製品を形成し得るポ
リエステルの製造方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 前記した本発明の目的は、芳香族ジカルボン酸を主たる
酸成分とするジカルボン酸およびそのエステル形成性誘
導体とグリコールとからエステル交換反応またはエステ
ル化反応およびそれに引き続く重縮合反応によりポリエ
ステルを製造するにあたり、アルキレンカルボキシレー
トの固有粘度が0,2になる以前の段階でポリエステル
に対して不活性な粒子のグリコールスラリーを添加する
に際して、添加する反応系とグリコールスラリーの温度
差(以下ΔTという)が100℃未満になるように加熱
されたグリコールスラリーを連続的または間欠的に添加
することを特徴とする粒子を多量に含有したポリエステ
ルの製造方法の発明によって達成することができる。
本発明における芳香族ジカルボン酸およびそのエステル
形成性誘導体とは、例えばテレフタル酸、ナフタレンカ
ルボン酸、イソフタル酸、ジフェノキシエタンジカルボ
ン酸、ジクロロフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェ
ニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、
ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルケトンジ
カルボン酸、アントラセンジカルボン酸など、およびそ
の低級アルキルエステル、フェニルエステル、酸無水物
などである。
本発明におけるグリコールとは、エチレングリコール、
トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、
ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール
、デカメチレングリコールなどのアルキレングリコール
あるいはシクロヘキサンジメタツールなどの脂環族ジオ
ールなどである。
本発明のポリエステルは、芳香族ジカルボン酸およびそ
のエステル形成性誘導体とグリコールとからエステル交
換反応またはエステル化反応により予備重合体を生成し
、引き続き高真空下または不活性気体流通下において重
縮合反応をせしめることにより製造される固有粘度が0
,4〜1.0、好適には0.45〜0.7のポリエステ
ルであり、例えばアルキレンテレフタレートおよび/ま
たはアルキレンナフタレートを主たる構成成分とするも
のが好ましく用いられる。具体的には、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリエチレン−2,6ナフタレート、ポ
リ−1,4−シクロヘキシルジメチレンテレフタレート
、ポリ−1,4−シクロへキシルジメチレン−2,6−
ナフタレートなとを挙げることができ、中でもポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレ
ートが好ましい。
もちろん、本発明のポリエステルには、イソフタル酸、
アジピン酸、ソジウムスルホイソフタル酸などのごとき
芳香族ジカルボン酸や脂肪族ジカルボン酸、オキシ安息
香酸のこときオキシカルボン酸、トリメチレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、1,4−シクロヘキサ
ンジメタツール、キシリレングリコールなどのグリコー
ル成分、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレン
グリコールなどのボリアキレングリコール成分を共重合
させてもよい。
本発明のポリエステルをエステル交換反応法によって得
られるポリエチレンテレフタレー・ト(以下PETとい
う)を例に説明する。
撹拌装置、精留塔、冷却器を備えたエステル交換反応器
にジメチルテレフタレート(以下DMTという)とエチ
レングリコール(以下EGという)を供給した後、エス
テル交換反応触媒の存在下で140〜240℃まで3〜
4時間を要し、徐々に昇温する。エステル交換反応で生
成したメタノールは連続的に反応系外へ留出させ、次い
でリン化合物、アンチモン化合物を添加した後、過剰の
EGを留出させ、ビス−β−ヒドロキシエチルテレフタ
レートおよびその低重合体(以下BITという)を得る
。この時点までの固有粘度は0.1未満である。
引き続きBHTを重縮合反応器へ移行し、反応系を徐々
に加熱減圧を行ない、最終的に反応温度290〜300
°C1減圧度0. 5mm)ig以下にして重縮合反応
を行ないPETを得る。重縮合反応の段階でPETの固
有粘度は連続的に変化するが、重縮合反応開始0.5〜
1.0時間後に固有粘度が0.2に達するように、反応
温度、減圧温度を制御するのが好ましい。
このようなポリエステルの製造段階でポリエステルに対
して不活性な粒子を添加するか、その添加時期とはDM
Tの供給開始時点から固有粘度が0.2に達する以前で
ある必要かある。エステル交換反応開始前に供給される
エチレングリコールに代えて、不活性粒子のスラリーと
して同伴されるEGを用いてもよいが、この場合、エス
テル交換反応器にDMTを供給した後にスラリーを供給
するのが好ましい。また、固有粘度が0.2を超えた時
点で不活性粒子を添加すると分散性か低下する。
本発明におけるポリエステルに対し不活性な粒子とは、
ポリエステルの製造時、成型時または成型後においてポ
リエステル成分と反応し、劣化を生じさせない微粒子の
ことであり、具体的には、天然品を粉砕・分級したり、
合成法で製造したシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコ
ニア、セリア、酸化モリブテン、酸化ダンゲステン、炭
酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化
鉄、カオリン、カーボンなどの無機化合物粒子、シリコ
ーン樹脂粒子、シリコーンゴム粒子、架橋ポリスチレン
、ポリイミド粒子、エポキシ樹脂粒子などの有機化合物
粒子などを挙げることができる。
本発明で使用する粒子の平均径は0.01〜3μm、よ
り好ましくは0.03〜2μmである。
粒子径が3μmを超える場合には、極薄フィルムを製造
した場合にフィルム破れが多くなったり、フィルムの表
面粗さが高くなり電気特性の低下などを引き起こし好ま
しくない。また、0.01μm未満のときは、粒子を多
量に含有させたフィルムでも滑り性が不足し好ましくな
い。
本発明で使用する粒子の粒子径の分布は均一であること
が好ましい。粒子径の分布は、積算粒度分布をとったと
きの積算10%時の粒子径d1oと積算90%時の粒子
d90の比が1〜5、より好ましくは1〜4である。d
loとd9oの比が5より大きいときは、フィルムの表
面突起分布が幅広くな”り滑り性の点から好ましくない
粒子形状は、天然品は粉砕法のため不定形をしているが
、一方、合成品については球状、方形、多角形、ロゼ・
ツタ状、また核となる粒子の表面に微細粒子の付着した
コンペイ糖状、いくつかの粒子が結合した繊維状粒子な
どがあり、いずれの形状も使用することができる。また
、合成後粉砕して不定形としたものであってもかまわな
い。一般に合成法で製造した粒子は粒度分布が均一であ
り、例えばコロイダルシリカやチタニャ、架橋ポリスチ
レン、シリコーン粒子などはdloとd9oの比が2以
下となり特に好ましい。
このようなポリエステルに対し不活性な粒子の含有量は
、ポリエステルに対し1〜50重量%、好ましくは2〜
40重量%、最も好ましくは6〜30市量%である。含
有量が本発明の範囲より少ない場合には、特に本発明で
目的としている極薄フィルムでの滑り性が不足し、成形
時の工程通過性が不十分であり、また本発明の範囲より
多い場合には、凝集粒子が生成しやすくなり、逆に成形
工程での濾過性が低下するなどして好ましくない。
本発明の方法では、ポリエステルに対し不活性な粒子を
グリコールスラリーとして添加するが、ポリエステルの
固有粘度が0.2になる以前に添加する必要がある。
ポリエステルに対し不活性な粒子のグリコールスラリー
は、粒子をグリコールに対し3〜50重量%になるよう
に調整し、高速分散機、超音波分散機、ロールミル、サ
ンドミルなどの分散機で分散処理を行なって調整するこ
とができる。もちろん、コロイダルシリカやコロイダル
チタンなどコロイド状態で存在するものは濃度調整する
だけで使用することもできる。また、スラリー化した後
、デカンテーション、濾過などの方法で10μm以上、
好ましくは5μm以上の粗大粒子は除去して使用するこ
とが必要である。
このように粒子を高濃度に添加する場合は、低濃度の場
合に比較して粒子が凝集しやすいため、スラリーを煮沸
処理したり、酢酸リチウムなどのアルカリ金属化合物や
アミン化合物、リン化合物などの凝集防止剤を共存させ
ておくことが好ましい。
本発明の方法では、ポリエステルに対し不活性な粒子の
グリコールスラリーの温度と反応系内のグリコール成分
とジカルボン酸成分との温度差が100℃未満になるよ
うに加熱したグリコールスラリーとして添加される。こ
の際、スラリーの添加速度に合わせて連続的にまたは間
欠的にグリコールを反応系内から留出せしめる。より好
ましいΔTは50℃未満、さらに好ましいΔTは10℃
未満である。ΔTが100℃を超える反応系に不活性粒
子を添加すると粒子が凝集しやすい。この理由は明確で
ないが、粒子表面が化学的および物理的に安定化してい
たものが、添加時の衝撃で不安定な状態になるためと考
えられる。具体的なグリコールスラリーの温度は40〜
200℃が好ましい。反応系からグリコールを留出され
る方法は、常圧であってもよいし減圧下であってもよい
が、グリコール成分と酸成分のモル比を1.5〜3に制
御するのが好ましい。このようにすることによって、最
終的に得られるポリエステル中における粒子の分散性が
改良され、また副反応生成物を抑制することができる。
また、本発明のポリエステルには紫外線吸収剤、帯電防
止剤などを含有していても構わない。
本発明の組成物は、繊維・フィルム用途において有効で
あるが、特に極薄フィルムあるいは、さらにこの極薄フ
ィルムと他のフィルムとの積層体として用いる場合でも
、粗大突起が少なく、かつ耐擦傷性・走行安定性が極め
て良好であるため、使用頻度の高い磁気テープ用途など
において電気特性および耐久性などに優れたフィルムと
して好ましく用いることができる。
[実 施 例コ 以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。な
お、実施例中の物性は次のようにして測定した。
A、スラリー中平均粒子径 粒子スラリーを作成し、遠心沈降式粒度測定装置(堀場
製作所製、CAPA500)または電子顕微鏡を用いて
測定した。
B、ポリマー中平均粒子径 粒子含有ポリマーを予め1μmフィルターて濾過したオ
ルソクロロフェノールに溶解し、遠心沈降式粒度測定装
置(堀場製作所製、CAPA500)または電子顕微鏡
を用いて測定した。
C,ポリマー固有粘度 オルソクロロフェノールを溶媒として25℃で測定した
D、ポリマーP圧 5μmフィルターを装着した押出機でポリマーを押出し
て、押出量とP圧の関係から単位?濾過面積当たりのP
迂曲線を作成し、ポリマー組成物100g通過時のP圧
上昇(kg / c♂/ポリマー100g/フィルター
1cJ)から次のように判定した。
P圧−ト昇が2 kg / c♂未満        
1級2 kg / cJ以上5 kg / cJ未満 
 2級5 kg / cd以上10kg/cut未満 
3級10kg/cJ以上       4級3級以上で
実用に供することができる。
E、工程通過性 ポリエステル組成物をポリマーの融点+30℃の温度で
押出し、冷却ドラム表面で冷却した後、縦方向に3.6
倍、横方向に3.9倍の延伸を行なって、厚さ3μmの
フィルムを作成した。このときに発生するフィルム破れ
や巻取時の巻き姿を観察し、工程通過性の評価とした。
F、フィルム表面欠点 Eで作成したフィルムをアルミニウム蒸着し、微分干渉
顕微鏡を用いて観察し、画像解析装置ルーゼックス50
0(日本レギュレーター製)で3μm以上の大きさの突
起数をカウントした。
G、走行摩擦係数 幅1/2インチに裁断したフィルムを固定棒(表面tH
さ0.3μm)に171度120度で接触させ、毎分2
00mの速さで移動(摩擦)させる。入りロテンション
が209rになるように圧力を調整し、移動させるフィ
ルムの出口テンションを検出機で検出して、走行摩擦係
数μ、。を測定した。また、同じフィルムを50回摩擦
したときの走行摩擦係数μksLlを測定した。
実施例1 平均粒子径0.3μmのコロイダルシリカ10部をエチ
レングリコール90部に分散したスラリーを1μmのフ
ィルターで1濾過した後、該スラリーを190℃で加熱
した。ジメチルテレフタレート90部とエチレングリコ
ール57部、酢酸マンガン・4水塩0.04部を添加し
、150°Cから200℃まで2時間を要して昇温し、
エステル交換反応を行なった。200℃の時点で190
℃に加熱したコロイダルシリカスラリーを10分を要し
て添加した(ΔT=10℃)。スラリー添加後、再昇温
を行ない、220°Cてエステル交換反応を完結させた
。得られた反応物にリン酸トリメチル0.025部を添
加し、15分後、三酸化アンチモン0.04部を添加し
た後、さらに240℃まで昇温し、過剰のエチレングリ
コールを留出させた。続いて1時間を要して290℃ま
で昇温し、0 、 2 mmHg以下の高真空下にて重
縮合反応を行なって、固有粘度0.605のポリエチレ
ンテレフタレートを得た。ポリマー中のシリカ含有量は
10%で、ポリマー中の粒子の平均径は0.311m、
積算粒度分布曲線から得たd9o/d1oの比は1.2
であった。
さらに、このポリマーを用いて濾過性テストを行なった
結果は、2戸圧上昇が1. 4kg/cJであり、良好
な濾過特性を有していた。さらに、このポリマーを用い
てポリエステルフィルムを製造した際の工程通過性は、
製膜時にフィルム破れは発生せず、また巻き姿も良好で
あった。フィルム表面欠点は2個/C♂で良好な表面状
態を有していた。
また、走行摩擦係数μkOは0.24、μに51.は0
.26で耐久走行性も良好であった。
比較実施例1 実施例1においてコロイダルシリカのスラリーを加熱し
なかった(ΔT=180℃)以外は、実施例1と同様に
して固有粘度0゜603のポリエチレンテレフタレート
を得た。ポリマー中のコロイダルシリカの含有量は10
%で、ポリマー中粒子の平均径は0.3μm、fit算
粒度分布曲線から得たd9o/d1oの比は1.2であ
った。
このポリマーを用いて濾過性テストを行なった結果は、
P圧上昇が20kg/c♂であり、濾過特性が不良であ
った。さらに、このポリマーを用いてポリエステルフィ
ルムを製造した際の工程通過性は、製膜時にフィルム破
れが多発した。フィルム表−面欠点は41個/ctlで
粗大突起が多数存在していた。また、走行摩擦係数μ、
。は0.21、μに50は0.32で耐久走行性が好ま
しくなかった。
実施例2〜4 比較実施例2.3 ジメチルテレフタレート90部とエチレングリコール5
7部、酢酸カルシウム・1水塩0.09部、三酸化アン
チモン0.04部を添加し、150℃から230℃まで
昇温し、エステル交換反応を完結させた。得られた反応
生成物にリン酸トリメチル0.04部を添加した後、さ
らにエチレングリコールを添加し、反応系の温度を変え
た(実施例2は無添加)。所定の温度に達した後、平均
粒子径0.3μmのコロイダルシリカ10部とエチレン
グリコール90部からなるスラリーを1μmフィルター
で7戸遇したスラリーを添加した。
反応系の温度を表−1に示す。スラリーを添加後、反応
系の温度を240℃まで昇温し、過剰のエチレングリコ
ールを留出させた。続いて実施例1と同様にして重縮合
反応を行なって、ポリエチレンテレフタレートを得た。
条件と結果を表−1に示す。ΔTが100℃以上になる
とP圧上昇が大きくなり、フィルム表面欠点も増加する
実施例5 平均径0. 7μmの合成炭酸カルシウム15部をポリ
アクリル酸ソーダ0.15部とともにエチレングリコー
ル100部に分散し、得られたスラリーをサンドミルで
分散処理した。分散処理後、スーパーデカンタ−にて該
スラリーを分級し、さらに目開き5μmのフィルターで
P遇してスラリー濃度10重量%、平均径0.55μm
の合成炭酸カルシウムエチレングリコールスラリーを得
た。
コロイダルシリカ100部に代えて、炭酸カルシウムス
ラリー100部を添加た以外は、実施例2と同様にして
ポリマーを作成した(ΔT=35’C)。得られたポリ
マーの固有粘度は0.602、ポリマー中の疾酸カルシ
ウムの含有量は10%であり、ポリマー中の粒子の平均
径は0.56μmで積算粒度分布曲線から得たd9o/
d1oの比は3.5であった。
このポリマーを用いて濾過性テストを行なった結果は、
P圧上昇が3. 1kg/c♂であり良好な濾過特性を
有していた。さらに、このポリマーを用いてポリエステ
ルフィルムを製造した際の工程通過性は、製膜時にフィ
ルム破れは発生せず、また巻き姿も良好であった。フィ
ルム表面欠点は6個/C♂で良好な表面状態を有してい
た。また、走行摩擦係数μ、。は0.27、μに90は
0.28で耐久走行性も良好であった。
比較実施例4 実施例2においてスラリー温度を30℃とした以外は、
実施例2と同様に0.613のポリエチレンテレフタレ
ートを害た(ΔT=200℃)。
ポリマー中の炭酸カルシウムの含有量は10%で、ポリ
マー中粒子の平均径は0.57μm、積算粒度分布曲線
から得たd9o/d1oの比は3.7であった。
このポリマーを用いて濾過性テストを行なった結果は、
P圧上昇が24kg/cJであり、2濾過特性が不良で
あった。さらに、このポリマーを用いてポリエステルフ
ィルムを製造した際の工程通過性は、製膜時にフィルム
破れが多発した。フィルム表面欠点は93個/ctiで
粗大突起が多数存在していた。
実施例6 平均粒子径は0.30μmの球状酸化チタン13部をリ
ン酸アンモニウム0.13部とともにエチレングリコー
ル100部に分散し、得られたスラリーをサンドミルで
分散処理した。分散処理後、スーパーデカタンで分級し
た後、見開き2μmのフィルターて濾過してスラリー濃
度10重量%、平均径0.25μmのスラリーを寿だ。
さらに該スラリーを190℃で加熱調整した。
2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル90
部とエチレングリコール45部の混合物に酢酸マンガン
・4水塩0.04部を添加し、150°Cから240℃
まで徐々に昇温しながらエステル交換反応を行なった。
得られた反応物にリン酸トi夫エチル0.025部を添
加し、15分間反応させてから三酸化アンチモン0.0
4部を添加した。さらに10分間反応させた後、190
°Cの球状酸化チタンスラリーを100部添加した。
スラリー添加時の反応系の温度は230℃であった(Δ
T=40℃)。引き続き230°Cで30分反応系を保
持して過剰のエチレングリコールを留出させた。続いて
300°Cまで昇温し、0.2mmHg以下の高真空下
にて重縮合反応を行なって、固有粘度0.59のポリエ
チレン−2,6−ナフタレートを得た。ポリマー中の酸
化チタンの含a量は10重量%であり、ポリマー中の粒
子の平均径は0.25μm、積算粒度分布曲線から得た
d9゜/ d ioO比は2.2であった。
このポリマーを用いてン濾過性テストを行なった結果は
、戸圧上昇が2. 0kg/c♂であり良好噴濾過特性
を有していた。さらに、このポリマーを用いてポリエス
テルフィルムを製造した際の工程通過性は、製膜時にフ
ィルム破れは発生せず、また巻き姿も良好であった。フ
ィルム表面欠点は3個/C♂で良好な表面状態を有して
いた。
比較実施例5 実施例6において酸化チタンスラリーの温度を50℃と
した以外は、実施例6と同様にして酸化チタン含有量1
0重量%、固有粘度0.60のポリエチレン−2,6−
ナフタレートを得た。ポリマー中の粒子の平均径は0.
28μm、積算粒度分布曲線から得たd9o/d1oの
比は2.3であった。
このポリマーを用いて濾過性テストを行なった結果は、
P圧上昇が15に1/cJであり一過特性が劣っていた
。さらに、このポリマーを用いてポリエステルフィルム
を製造した際の工程通過性は、製膜時にフィルム破れが
多発した。フィルム表面欠点は48個/−で表面状態も
不良なものであった。
比較実施例6 実施例2においてコロイダルシリカを添加しなかった以
外は、実施例2と同様にしてエステル交換反応を完結さ
せた。引き続き重縮合反応を開始し、固有粘度が0.3
に達した時点で200℃に加熱した0、3μmのコロイ
ダルシリカ10部とエチレングリコール90部からなる
スラリーを添加した(ΔT−70℃)。引き続き重縮合
反応を行ない、固有粘度0.600のポリエチレンテレ
フタレートを得た。ポリマー中のシリカ含有量は10重
量%であり、ポリマ中の粒子の平均径は0.3μm、積
算粒度分布曲線から得たd9o/dloの比は1.3で
あった。
このポリマーを用いて一過性テストを行なった結果は、
−圧上昇が21ki10tfでありf適時性が劣ってい
た。さらに、このポリマーを用いてポリエステルフィル
ムを製造した際の工程通過性は、製膜時にフィルム破れ
が多発した。フィルム表面欠点は56個/−で表面状態
も不良なものであった。
以下余白 [発明の効果コ 本発明の方法で得られるポリエステル組成物は、ポリマ
ー中に粒子を多量に含有していても粗大粒子量が少ない
ことから、特に極薄フィルムや極細繊維を製造するとき
、P圧の上昇が少なく、糸切れやフィルム破れといった
問題がなく、良好な生産性で製造することができ、また
製品としても以下のような効果を奏する。
■ 磁気記録用途や電気絶縁用途などのベースフィルム
に使用したとき良好な滑り性を有し、かつ電気特性の低
下が少ないフィルムを得ることができる。
■ 製品に成型する場合や製品として使用する場合、擦
過に対して抵抗力の大きなフィルムを製造でき、削れ物
の発生を抑制することができる。
■ 特に3μm厚さ以下の極薄フィルムを製造するとき
一般に滑り性が低下する。本発明の組成物を用いたとき
には滑り性の低下が少なく、良好な滑り性を有する極薄
フィルムや、この極薄フィルムと他のフィルムとの複合
フィルムを得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分とするジカルボン酸
    およびそのエステル形成性誘導体とグリコールとからエ
    ステル交換反応またはエステル化反応およびそれに引き
    続く重縮合反応によりポリエステルを製造するにあたり
    、反応系の固有粘度が0.2になる以前の段階でポリエ
    ステルに対して不活性な粒子を含有し、かつ反応系の温
    度との差が100℃未満のグリコールスラリーを連続的
    または間欠的に添加することを特徴とするポリエステル
    組成物の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004068003A (ja) * 2002-06-13 2004-03-04 Catalysts & Chem Ind Co Ltd 抗菌・消臭性ポリエステル樹脂または抗菌・消臭性ポリウレタン樹脂の製造方法
JP2010163546A (ja) * 2009-01-16 2010-07-29 Teijin Fibers Ltd 高結晶性ポリエステルの製造方法
JP2010163547A (ja) * 2009-01-16 2010-07-29 Teijin Fibers Ltd 高結晶性ポリエステル組成物の製造方法

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JP2004068003A (ja) * 2002-06-13 2004-03-04 Catalysts & Chem Ind Co Ltd 抗菌・消臭性ポリエステル樹脂または抗菌・消臭性ポリウレタン樹脂の製造方法
JP2010163546A (ja) * 2009-01-16 2010-07-29 Teijin Fibers Ltd 高結晶性ポリエステルの製造方法
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