JPH04149218A - 貯蔵安定性に優れた不飽和ポリマー組成物 - Google Patents

貯蔵安定性に優れた不飽和ポリマー組成物

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JPH04149218A
JPH04149218A JP27215790A JP27215790A JPH04149218A JP H04149218 A JPH04149218 A JP H04149218A JP 27215790 A JP27215790 A JP 27215790A JP 27215790 A JP27215790 A JP 27215790A JP H04149218 A JPH04149218 A JP H04149218A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、貯蔵安定性に優れた(メタ)アクリロイル基
を有する数平均分子量が5000以上の不飽和ポリマー
組成物に関するものである。
〔従来の技術〕
(メタ)アクリロイル基を存する硬化型樹脂は、オリゴ
マータイプとして、ビニルエステル樹脂、不飽和ウレタ
ン−アクリレート、ポリエステル−アクリレートなどが
あり、それぞれ特長を生かした用途に用いられている。
然し、オリゴマー(数平均分子量500〜2000位)
からくる物性上の限界、例えば色ムラの発生、チクソ性
が付与し難い、分子量を増大させて成形材料化すること
の困難さ、などの点から、従来のオリゴマータイプの物
性に加えて、或は更に向上させて然も従来の欠点を是正
することから、数平均分子量が5000以上で(メタ)
アクリロイル基を含む不飽和ポリマーが合成された。
この数平均分子量が5000以上で(メタ)アクリロイ
ル基を含む不飽和ポリマー(以下、不飽和ポリマーと略
称する)において、実用上の問題とされたことは、高分
子量の不飽和ポリマーが、(メタ)アクリロイル基を含
むオリゴマー同様、室温での貯蔵安定性に欠けている点
があげられる。
不飽和ポリマーは、その製造並びに貯蔵にあたっては、
空気(酸素)の影響を強く受け、安定剤として空気が必
須成分である。
然し、常に十分な空気を共存させた状態にあっても、不
飽和ポリマーの貯蔵安定性(保存安定性)は十分とは言
い難く、改良が求められていた。
この欠点を改良する方法として、不飽和ポリマーを製造
する際にα、β−不飽和多塩基酸のエステル類を1〜5
(%)程度併用する方法も提案されているが、然し、こ
の方法は、不飽和ポリマーの製造方法、使用触媒によっ
ては必ずしも有効な方法ではなかった。
また、他の改良方法としては、不飽和ポリマーに重合禁
止剤と重合遅延剤とを併用添加する方法が知られている
。然し、この方法によれば、硬化性を損う傾向が見られ
、特にゲル化時間が長いと硬化が損われ、実用に耐えな
いものとなる。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、上記従来技術の欠点を克服し、硬化性を損う
ことなく、然も不飽和ポリマーの貯蔵安定性に優れた不
飽和ポリマー組成物を提供するにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、前記の課題解決に努力した結果、不飽和
ポリマーを貯蔵する際にN−アセトアセトイル化合物を
配合しておいた場合、意外にもNアセトアセトイル化合
物が不飽和ポリマーの硬化性を促進しながら、然も不飽
和ポリマーの安定剤の役割を果たすことを見出し、本発
明を完成することができた。
すなわち、本発明は、不飽和ポリマーのモノマー溶液に
、N−アセトアセトイル化合物を配合したことを特徴と
する貯蔵安定性に優れた不飽和ポリマー組成物に関する
N−アセトアセトイル化合物は、不飽和ポリエステル樹
脂、ビニルエステル樹脂の硬化促進助剤として、コバル
トの有機酸塩と併用されることはよく知られている。
然し、N−アセトアセトイル化合物を不飽和ポリエステ
ル樹脂中に添加して保存すると、その貯蔵安定性か著し
く損われることも周知であり、実用上は不飽和ポリエス
テル樹脂を硬化させる直前に加えられているのが実情で
ある。
例えば、下式のピロリジンのアセチルアセトネート(N
−アセトアセトイルピロリジン)を0.3Phr不飽和
ポリエステル樹脂に添加した場合、その貯蔵安定性は、
約1/3〜115程度に短縮することが知られている。
このことから、不飽和ポリマーにあっても、硬化促進の
ために、不飽和ポリマーを硬化させる直前にN−アセト
アセトイル化合物が添加されることはあっても、混合し
た状態で長期間保存されたことはなく、またそのような
状態では不飽和ポリエステル樹脂同様、貯蔵安定性が短
縮されるものと考えられていた。
不飽和ポリマーの貯蔵安定性が不飽和ポリエステル樹脂
に比較して、より短いものであるだけにテストすらしな
かった、といったことが実情である。
然して、本発明者らは、意外にも不飽和ポリマーの貯蔵
時に、N−アセトアセトイル化合物を配合することによ
り、不飽和ポリマーの室温における貯蔵安定性が著しく
改善されると共に、硬化性も阻害されないことを見出し
、本発明を完成することかできた。
この現象は、不飽和ポリエステル樹脂の場合とまったく
逆のものである。
N−アセトアセトイル化合物は、不飽和ポリマーに添加
して長期間保存しても、何ら貯蔵安定性は損われず、硬
化促進作用はそのまま発現される。従って、本発明の不
飽和ポリマー組成物には、更に所望の安定剤を加えて、
より一層貯蔵安定性を改善することもてきる。
本発明に用いられるN−アセトアセトイル化合物は、2
級アミンとジケテンの反応により得られ、下記の構造単
位を必要成分として含むものである。
\ 本発明に用いるN−アセトアセトイル化合物は、−例と
して次の反応式によって容易に合成することができる。
ジメチルアミン ン ケ ア ノ N−アセトアセトイルジメチルアミン (N−ジメチルアミノアセチルアセトネート)反応は無
触媒下でも、必要ならば適当な触媒、例えばジブチル錫
ジラウレートの存在下でも、30〜60℃で定量的に進
行する。
N−アセトアセトイル化合物を合成するための原料であ
る2級アミンは、特にその構造に制限を加える必要はな
いが、例えばジメチルアミン、ジエチルアミン、ジイソ
プロピルアミン、ジブチルアミン等の脂肪族2級アミン
、エチレンイミン、ピロリジン、ピペリジン、α−メチ
ルピペラジン、モルホリン、アナバシン等の複素環式化
合物の2級アミン、モノメチルアニリン、モノエチルア
ニリン、モノブチルアニリン等の芳香族2級アミンがあ
げられる。
N−アセトアセトイル化合物の配合量は、不飽和ポリマ
ーの七ツマー溶液100重量部(以下、部と略称する)
に対して0.01〜5部、望ましくは0.05〜2部で
ある。
本発明に用いられる不飽和ポリマーは、1分子中に2個
以上の(メタ)アクリロイル基を有する数平均分子量が
5000以上のものであり、例えば次の種類のものがあ
げられる。
(1)側鎖(末端を含む)にヒドロキシル基を有するポ
リマーに、不飽和イソシアナートを反応させる。
この反応によって得られる不飽和ポリマーは、1個また
は2個のウレタン結合を介して(メタ)アクリロイル基
がポリマー側鎖にペンダントされた形となる。
例として、スチレン−2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ートの共重合体と、イソシアナートエチルメタクリレー
トとの反応生成物である不飽和ポリマーは次式に示され
る。
側鎖(末端を含む)にヒドロキシル基を有するポリマー
としては、ビニル重合により合成されるタイプに加え、
フェノキシ樹脂、或はポリ酢酸ビニル共重合体のけん化
物とアルデヒドとの縮合体によるヒドロキシル基を残存
したポリマーなどがあげられる。
不飽和イソシアナートとしては、イソシアナートエチル
メタクリレートが便利であるが、2.4−トリレンジイ
ソシアナート、イソホロンジイソシアナートのように2
個のイソシアナート基の活性の異なるジイソシアナート
に(メタ)アクリロイル基を有する不飽和アルコールを
反応させてイソシアナート基を残存させたタイプも実用
的である。
反応はモノマー中または溶剤溶液中で行われるが、モノ
マー中で反応を行った場合、不飽和ポリマーのモノマー
溶液が反応終了後そのまま用いられるので好都合である
(2)側鎖にビニルエステル構造を有する不飽和ポリマ
ー この不飽和ポリマーの代表例としては、次式で示される
ものがあげられる。
但し、このタイプの不飽和ポリマーは、合成の関係上、
不飽和ポリマー単独ではなく、ビニルエステルオリゴマ
ー成分も含まれる。
合成反応は、当初、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸
とを、エポキシ基過剰で反応させた後、所望のモノマー
を加えて重合し、更に残存エポキシ基に(メタ)アクリ
ル酸を加えビニルエステル化を完結する。
使用するエポキシ樹脂の種類には特に制限はムいが、市
販のビスフェノール型またはノボラック型のエポキシ樹
脂が一般的である。
(3)  a、  β−不飽和多塩基酸無水物とじニル
モノマーとを共重合させて得られる、ポリマー中に酸無
水物基を有するタイプに(メタ)アクリロイル基を有す
る不飽和アルコール、必要に応じて不飽和モノエポキシ
化合物を反応させる。
この反応で得られる不飽和ポリマーは、次の式%式% 数平均分子量が5000未満の不飽和ポリマーを用いて
も本発明の効果が発現するが、貯蔵安定性の改良効果並
びに硬化性保持の効果は本発明にかかる高分子量の不飽
和ポリマー程ではない。
不飽和ポリマーのモノマー溶液を調整するために使用さ
れるモノマーとしては、スチレン、クロロスチレン、ビ
ニルトルエン、メタクリル酸メチルのごときメタクリル
酸エステル類、アクリル酸エステル類、アクリロニトリ
ル、ビニルピロリドン、酢酸ビニル等があげられる。
不飽和ポリマーのモノマー溶液中の不飽和ポリマーの濃
度は、不飽和ポリマー組成物の用途などによって異なる
ので一概には決められないが、通常は不飽和ポリマーの
モノマー溶液100重量%中、35〜65重z%である
ことか好ましい。
不飽和ポリマーには、ビニルエステル樹脂、ウレタン−
アクリレート等の不飽和オリゴアクリレートを併用する
ことは差支えない。
本発明による組成物は、その実用化に当って、補強剤、
フィラー、着色剤、熱可塑性ポリマーチクソトロピー付
与剤等を必要に応じて併用できることは勿論である。
〔実 施 例〕
次に本発明の理解を助けるために以下に実施例を示す。
実施例 1 不飽和ポリマー(^)の合成 撹拌機、還流コンデンサー、温度計、ガス導入管を付し
た1gのセパラブルフラスコに、スチレン468g、2
−ヒドロキシエチルメタクリレ−)65g、ラウリルメ
ルカプタン3gを仕込み、125〜1.30℃で6時間
窒素気流中で加熱撹拌した。
ラウリルメルカプタン1gづつは、2時間毎に追加した
重合率は約50(%)であり、分析の結果、モノマー中
に2−ヒドロキシエチルメタクリレートの残存量は七ツ
マー100部当り、1.2部であった。
スチレン100 gを追加した後、イソシアナートエチ
ルメタクリレート88g、ジブチル錫ジラウレート1.
8g、メチルバラベンゾキノン0.3gを加え、65〜
70℃にて4時間反応すると、赤外分析の結果遊離のイ
ソシアナート基は消失したことが確認された。
ハーゼン色数30〜50.粘度9.1ポイズの不飽和ポ
リマー(A)のモノマー溶液が得られた。不飽和ポリマ
ー(A)の数平均分子量は、約18000であった。
内径18tn/lnのすり合せ栓付のガラス製試験管に
各種の試料ポリマーのモノマー溶液を注入、上部約2c
mの空間を残して密栓し、80’Cの恒温槽中に放置し
、1日1回倒置してゲル化の有無を確認した。
不飽和ポリマー(A)に各種の重合禁止剤、Nアセトア
セトイル化合物を加えておいた時の結果を第1表に示し
、また過酸化物触媒と促進剤を加えた硬化性の結果を第
2表に示した。
実施例 2 不飽和ポリマー(B)の合成 撹拌機、還流コンデンサー、加温滴下ロート、ガス導入
管を付した11のセパラブルフラスコに、スチレン47
8g、t−ブチルラウリルメルカプタン0.3gを仕込
み、125〜130℃、窒素ガス気流中無水マレイン酸
40gを3時間に渡って滴下した後、1時間同一塩度に
保った。
次いで温度を80℃に下げ、ハイドロキノンモノメチル
エーテル0.1iを加えて反応を中止させた。
重合率が約43(%)であり、はぼ無色の無水マレイン
酸共重合ポリマーのスチレン溶液が得られた。
これに2−ヒドロキシエチルメタクリレート78g1ナ
トリウムメチラート1.5gを加え、空気中、80℃で
5時間反応させて開環エステル化反応を行った。
ハーゼン色数30、粘度9.6ボイズ、側鎖にメタクリ
ロイル基を有する不飽和ポリマー(B)が得られた。不
飽和ポリマー(B)の数平均分子量は、約31000で
あった。
N−アセトアセトイル化合物としてジメチルアミンアセ
チルアセトネートを用い、その使用量、重合禁止剤の添
加量、を変えて貯蔵安定性、硬化性のテストを行った。
その結果を第3表および第4表に示した。貯蔵安定性の
テスト方法は、実施例1と同様に行った。
/ 実施例 3 不飽和ポリマー(C)の合成 〔ハーフエステルの合成〕 撹拌機、還流コンデンサー、温度計を付した1gのセパ
ラブルフラスコに、エポキシ当m 187の液状エポキ
シ樹脂を490f、メタクリル酸29g1トリフエニル
ホスフイン9.5g、zXイドロキノン0.05gを仕
込み、130℃で1時間反応すると、酸価は実質的にゼ
ロとなり、エポキシ基とメタクリロイル基とを有するハ
ーフエステルが合成された。
〔不飽和ポリマー(C)の合成〕
撹拌機、還流コンデンサー、温度計を付した3pのセパ
ラブルフラスコに、スチレン1074g1上記のハーフ
エステル500g% t−ブチルラウリルメルカプタン
7gを仕込み、窒素気流中、120℃で7時間反応させ
た。この間、2時間毎に3回ラウリルメルカプタン2g
づつを加えた。
粘度11ボイズ、ポリマ一部分の数平均分子量約140
00の側鎖にエポキシ基を有するポリスチレン共重合体
、残存エポキシ樹脂、スチレンモノマーの混合体が得ら
れた。
これに更にメタクリル酸212g、 )リフェニルホス
フィン9g、t−ブチルハイドロキノン0.9gを加え
、空気気流下、90℃で6時間反応すると、酸価は11
,6、粘度44ポイズ、固型分68(%)の側鎖にビニ
ルエステル基を有するポリスチレン共重合体とビニルエ
ステル、スチレンの不飽和混合ポリマーが得られた。
この不飽和混合ポリマー100部に、スチレン10部を
加え、粘度lOボイズ、ハーゼン色数300の不飽和ポ
リマー(C)を得た。
N−アセトアセトイル化合物として、モルホリンアセチ
ルアセトネートを用い、重合禁止剤との併用も含め、貯
蔵安定性と硬化性のテストを行った。その結果をそれぞ
れ第5表および第6表に示した。
貯蔵安定性のテスト方法は実施例1と同様に行った。
〔発明の効果〕
以上のとおり、本発明にかかる不飽和ポリマー組成物は
、特定の不飽和ポリマーのモノマー溶液にN−アセトア
セトイル化合物を配合したため、不飽和ポリマーの硬化
性を損うことなく、その貯蔵安定性を大幅に改良するこ
とができ、FRP、塗料、ライニング、注型などの材料
として極めて有用である。
特許出願人 昭和高分子株式会社 代 理 人

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1分子中に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する
    数平均分子量5000以上の不飽和ポリマーのモノマー
    溶液に、N−アセトアセトイル化合物を配合したことを
    特徴とする貯蔵安定性に優れた不飽和ポリマー組成物。
JP27215790A 1990-10-12 1990-10-12 貯蔵安定性に優れた不飽和ポリマー組成物 Expired - Lifetime JPH0819200B2 (ja)

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