JPH041488A - 流体圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、作動流体として、たとえば冷凍サイクルの冷
媒ガスを圧縮する流体圧縮機に関する。

（従来の技術） たとえば、冷凍サイクルなどに用いられる流体圧縮機（
以下、圧縮機と称する）として、本出願人による特願昭
６３−３３３５８４号明細書に記載されているようなも
のがある。すなわち、第５図に示すように、この種の圧
縮機１は、密閉ケース２の内部に圧縮機構部３を有して
いる。そして、圧縮機１は圧縮機構部３を、軸方向両端
部を開口したシリンダ４と、このシリンダ４の内部に偏
心配置された回転体としてのピストン５とにより構成さ
れている。

さらに、上記圧縮機構部３のピストン５の両端部には主
軸部６および副軸部７が一体に突設され、これら主軸部
６と副軸部７とは吸込側軸受部材としての主軸受８、お
よび吐出側軸受部材としての副軸受９に設けられる偏心
位置に回転自在に枢支される。そしてまたこれら主軸受
８と副軸受９は上記シリンダ４の両端開口部に挿入され
、シリンダ４の両開口部は気密的に塞がれる。そして、
上記主軸受８は密閉ケース２の内壁に結合固定され、副
軸受９は自由状態となっている。すなわちシリンダ４は
、この主軸受８を介して圧縮ａ構部３を密閉ケース２内
に片持ち状態で支持されている。

また、上記ピストン５の外周部には螺旋状の溝が形成さ
れていて、この溝にブレード１０が突没自在に巻装され
る。シリンダ４の内部は上記ブレード１０によって仕切
られ、シリンダ４の吸込側から吐出側へ徐々にその容積
を小とする複数の作動室が形成されている。

そして、圧縮機１は、図示しないモータ等の駆動手段に
より、シリンダ４とピストン５とを相対的にかつ同期的
に回転させ、図中に矢印Ａ・・・で示すように、上記圧
縮機構部３により作動流体としての冷媒ガスを、シリン
ダ４の吸込側から吐出側へ徐々に移送しながら圧縮する
ことができる。

（発明が解決しようとする課題） ところで、この種の圧縮機１ては、冷媒ガスをシリンダ
４の軸方向に圧縮しているので、吸込圧力と吐出圧力と
の差圧により、図中に矢印Ｂで示すようにピストン５に
、シリンダ４の吐出側から吸込側（図中の左側から右側
）に作用するスラスト力が働く。そして、このスラスト
力Ｂによりピストン５か吸込側へ押され、ピストン５と
主軸受８とが相対的に回転しながら摺動し、摩擦損失が
生じる。

従来の圧縮機〕では、上記スラスト力Ｂにより生じる摩
擦損失を補うために、上記圧縮ｍ構部３を駆動するモー
タのトルクを予め大きく設定する必要があった。

また、ピストン５の主軸部６の端面に吐出圧力を付与す
るとともに副軸部７の端面に吸込圧力を付与して、上記
スラスト力を小としたものがある。

つまり、第５図中に示すように、主軸受８内と副軸受９
内に与圧用の空間１１．１２をそれぞれ形成し、主軸受
８内の与圧用空間１１に圧縮後の高圧な冷媒ガスを導入
するとともに、副軸受９内の与圧用空間１２に圧縮前の
低圧な冷媒ガスを導入している。

このことから、ピストン５の主軸部６の端面に吐出圧力
をかけ、副軸部７の端面に吸込圧力をかけて、上記スラ
スト力とは逆方向の力を発生させ、ピストン５に作用す
る力をバランスさせて、上記スラスト力を小としている
。

しかしながら、このように主軸受８内に吐出圧力の冷媒
ガスを導入し、副軸受９内に吸込圧力の冷媒ガスを導入
したものでは、その差圧によって副軸受９にかかる圧力
がアンバランスになり、副軸受９に主軸受８の側へ向か
う力が作用する。すなわち、シリンダ４の吐出側から圧
縮された冷奴ガスが密閉ケース２内に吐出される。密閉
ケース２内は冷媒ガスの吐出圧ツｊと路間−の高圧とな
っていて、上記副軸受９の外側端面を押圧する。そして
また、副軸受９の内側端面は偏心端面となっているとこ
ろから、この偏心端面が受ける力が周方向に沿って異な
る。これらのことから生じるアンバランスな力により、
副軸受９は主軸受８側へ変位してしまう。この結果、副
軸受９はピストン５あるいはシリンダ４と摺動して摩擦
損失を生しる。そして、このｆ！Ｉ擦損大損失大な場合
には、前述の場合と同様に、上記圧縮機構部３を駆動す
るモータのトルクを大とする必要があった。あるいは、
実際の部品精度や圧縮機組立によるバラツキによって、
吐出側軸受部材のシリンダなどに対する側圧の発生があ
り、これも摩擦損失の発生につながる。

本発明の目的とするところは、吐出側軸受部材がアンバ
ランスな圧力を受けて吸込側軸受部材側へ変位するのを
阻止し、かつ実際の部品精度や圧縮機組立によるバラツ
キを吸収して、吐出側軸受部材による摩擦損失の発生を
防止することが可能な流体圧縮機を提供することにある
。

［発明の構成］ （１題を解決するための手段および作用）上記目的を達
成するために本発明は、密閉ケース内にシリンダを収容
し、このシリンダの両端開口部に吸込側軸受部材と吐出
側軸受部材を挿入して気密的に塞ぎ、このシリンダ内に
収容するピストンの両端部を上記吸込側軸受部材と吐出
側軸受部材に偏心回転自在に枢支して上記シリンダと相
対運動をなし、このピストン周面の螺旋状に形成される
溝にブレードを突没自在に巻装して作動流体をシリンダ
の吸込側から導入してピストンとシリンダとの間に取込
みシリンダの吐出側に徐々に移送して圧縮する流体圧縮
機において、上記吐出側軸受部材は、支持機構部を介し
て上記密閉ケースに取付け、上記支持機構部は、上記吐
出側軸受部材に設けられ吐出側軸受部材の径方向に緩挿
する円柱状のスライドピンと、上記密閉ケースに設けら
れ上記スライドピンと直交する方向に上記吐出側軸受部
材および上記スライドピンを移動可能で、かつ回動自在
に支持する円柱状の支持ピンとからなり、これらスライ
ドピンと支持ピンとの交差位置を上記ピストンの軸芯と
一致させたことを特徴とする流体圧縮機を提供すること
にある。

このように構成することにより本発明は、支持８１構部
が吐出側軸受部材の吸込側軸受部材側への変位を阻止す
る。したがって、吐出側軸受部材のピストンおよびシリ
ンダに対する摺接がなくなり、吐出側軸受部材の摩擦損
失の発生を防止できる。

また、吐出側軸受部材は支持機構部を構成するスライド
ピンと支持ピンとにより直交する径方向に変位可能に支
持されるので、部品精度や圧縮機組立による平面上バラ
ツキがあっても、全てのずれに対応した適切な支持がで
きる。

また、吐出側軸受部材は支持機構部を構成するスライド
ピンと支持ピンとの互いの周方向に回動自在に支持され
、かつこれらスライドピンと支持ピンとの交差位置は上
記ピストンの軸芯と一致するので、吐出側軸受部材の支
持機構部に対する直交度がずれても、吐出側軸受部材が
力がかかる方向に傾いてシリンダなどがこれに習い、吐
出側軸受部材とシリンダなどとの間に側圧が発生しない
ですむ。

（実施例） 以下、本発明の一実施例をたとえば冷凍サイクル等に用
いられる流体圧縮機（以下、圧縮機と称する）に適用し
°、図面にもとづいて説明する。

第１図ないし第３図は本発明の一実施例の要部を示すも
ので、密閉ケース２内に収容されるシリンダ４の吐出側
開口部に吐出側軸受部材である副軸受２０が挿入され、
シリンダ４の開口部は気密的に塞がれている。上記副軸
受２０には、その軸芯とは偏心して開口する支持孔２１
が貫通して設けられ、この支持孔２１に、シリンダ４内
に収容されるピストン５が回転自在に枢支される。

このような副軸受２０は、後述する支持機構部２２を介
して密閉ケース２に支持される。すなわち、上記支持機
構部２２は、圧縮機構部３の吐出側を密閉ケース２内に
支持するものである。

上記支持機構部２２は、上記副軸受２０に係止ねじ２３
．２３を介してねじ込まれた係止栓具２４と、この係止
栓具２４に緩挿される円柱状のスライドピン２５と、こ
のスライドピン２５と直交する方向に交差する円柱状の
支持ピン２６およびこの支持ピン２６の両端部を密閉ケ
ース２に対して取付は固定する支持具２７とから構成さ
れる。

さらに、上記支持機構部２２の構成部品について説明す
る。

上記係止栓具２４は、副軸受２０の端面に上記係止ねじ
２３．２３を介して取付固定されるフランジ部２４ａと
、このフランジ部２４ａの一端面に一体に突設され副軸
受２０の支持孔２１に嵌合するとともにＯリングなどの
シール部材２８を介して気密的に支持孔２１を塞ぐ円板
部２４ｂと、上記フランジ部２４ａの他端面に一体に突
設されるピン掛止部２４ｃとからなる。このピン掛止部
２４ｃは、上記副軸受２０の外端面側に突出していて、
略立方体状をなす。そしてピン掛止部２４ｃには水平方
向と垂直方向とに直径の異なるピン掛止用孔２９ａ、２
９ｂが設けられ、これらは互いに直交する。これらピン
掛止用孔２９ａ。

２９ｂの軸芯交差位置は、支持機構部２２を組立てて上
記係止栓具２４が副軸受２０を支持した状態で、副軸受
２０の支持孔２１の軸芯と一致するよう設定しなければ
ならない。すなわち、副軸受２０の支持孔２１の軸芯は
上記ピストン５の軸芯と一致し、かつシリンダ４の軸芯
とは偏心している。

水平方向の上記掛止用孔２９ａには上記スライドピン２
５が緩挿されて、係止栓具２４はスライドピン２５を支
点として回動自在に枢支される。

このスライドピン２５の両端部は、何らかの手段によっ
てピン掛止部２４ｃから脱落しないようになっている。

上記スライドピン２５の中央部には軸芯と直交する方向
に挿通用孔２５ａが設けられ、垂直方向の上記掛止用孔
２９ｂに連通する。そしてこれら垂直方向の掛止用孔２
９ｂと挿通用孔２５ａに亘って上記支持ピン２６が緩挿
され、スライドピン２５と係止栓具２４は支持ピン２６
を支点として回転自在に枢支される。上記支持ピン２６
は図において垂直方向に架設されることになる。上記支
持具２７は、板体を略コ字状に折曲してなり、その基片
部２７ｇは上記密閉ケースに２溶接などの手段で固着さ
れる。その両端片２７ｂ。

２７ｂに上記支持ピン２６の両端部が取付固定される。

上記支持ピン２６とスライドピン２５とはＸ−Ｙ方向に
直交するよう交差することとなり、この交差中心位置は
、ピン掛止用孔２９ａ。

２９ｂの軸芯交差位置が副軸受２０の支持孔２１の軸芯
と一致するところから、上記支持孔２１中心であるピス
トン５の軸芯と一致する。

このようにして構成される支持機構部２２の係止栓具２
４とピストン５の副軸部７端面との間の空間部３０に、
吸込側の冷媒ガスを導いて吸込側圧力とすること。およ
びピストン５のここでは図示しない主軸部と、シリンダ
４の吸込側端部とを吸込側軸受部材である主軸受で支持
すること。および上記主軸受は密閉ケース２に設けられ
、これとシリンダ４の主軸部との空間部に吐出側の冷媒
ガスを導いて吐出側圧力とすることは、従来のものと全
く同様である。

しかして、このような支持機構部２２を有する圧縮機で
は、副軸受２０とともにピストン５、シリンダ４はスラ
イドピン２５と支持ピン２６とで同時にＸ−Ｙ方向に変
位０在、かつ回動自在に支持される。そして、これらス
ライドピン２５と支持ピン２６との交差位置は上記ピス
トン５の軸芯と一致するよう設定される。

冷媒ガスの圧縮作用にともなってピストン５には副軸受
２０側から主軸受側にスラスト力が発生する一方、ピス
トン５の主軸部の端面に形成される空間部を吐出圧力、
副軸部７の端面に形成される空間部３０側を吸込圧力と
することから、上記スラスト力とは逆方向の力がピスト
ン５にかかる。

ところが、密閉ケース２内には圧縮された高圧の吐出ガ
スが充満して、その高圧の影響を副軸受２９の外側端面
および支持機構部２２が受ける。

そしてまた、副軸受２９の内側端面は偏心した支持孔２
１が開口する偏心端面となっているところから、副軸受
９の内側端面は周方向に沿って異なる圧力を受ける。結
局、副軸受２０は常に不規則でアンバランスな圧力がか
かる。

しかしながら、支持機構部２２が副軸受２０と密閉ケー
ス２との間に設けられているところから、支持機構部２
２は副軸受２０の主軸受８側への変位を阻止する。した
がって、副軸受２ｏはピストン５およびシリンダ４に対
して摺接するようなことがなく副軸受２０の摩擦損失の
発生を防止できる。

また、副軸受２０は支持機構部２２を構成する互いに直
交するスライドピン２５と支持ピン２６とによって、直
交する径方向に変位可能に支持されるので、平面上の全
てのずれに対応できる適切な支持がなされる。

また、副軸受２０は上記スライドピン２５と支持ピン２
６に、互いの周方向に回動自在に支持されているととも
に、これらスライドピン２５と支持ピン２６との交差位
置は上記ピストン５の軸芯と一致するので、副軸受２ｏ
にアンバランスな力がかかって傾いたとしても、各ピン
２５．２６の円周部分を利用して副軸受２０を回動変位
自在である。したがって、部品精度上あるいは圧縮機組
立上、ｉｌｌ軸受２０の支持機構部２２に対する直交度
がずれても、副軸受２０が傾いてシリンダ４などがそれ
に習い、副軸受２０とシリンダ４などとの間に側圧が発
生し、ないですむ。

さらに、副軸受２０は、支持機構部２２により軸心まわ
りの回転を阻止されるので、副軸受２０としての機能を
損なうことはない。

なお」二記実施例においては、支持機構部２２の係止栓
具２４と副軸受２０の支持孔２１のシール部材としてＯ
リング２８を備えたが、これに限定されるものではなく
、第４図に示すように、係止栓具２４Ａの端面と副軸受
２０の外側端面との間に板状のパツキン２８Ａを介在し
てシールをなすようにしてもよい。

また、上記スライドピン２５は係止栓具２４に、上記支
持ピン２６は支持具２７にそれぞれ支持し、かつ互いに
直交する方向に交差して掛合させたが、上記副軸受２０
にスライドピン２５を直接設け、密閉ケース２に支持ピ
ン２６を直接設けてもよく、またこれらピン２５．２６
を互いに別位置にして直交してもよく、必ずしも直接掛
合させなくてもよい。

なお、本発明の流体圧縮機は、その用途を冷凍サイクル
に限られるものではない。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明によれば、支持機構部は吐出
側軸受部材の吸込側軸受部材側への変位を阻止でき、吐
出側軸受部材のピストンおよびシリンダに対する摺接が
なくなって、吐出側軸受部材の摩擦損失の発生を防止す
る。また、吐出側軸受部材をスライドピンと支持ピンと
により直交する径方向に変位可能に支持するので、部品
精度あるいは圧縮機組立から平面上のアンバランスがあ
っても全てのずれに対応した適切な支持ができる。また
、吐出側軸受部材を各ピンの周方向に回動自在で、これ
らピンの交差位置をピストンの軸芯と一致させたので、
部品精度あるいは圧縮機組立から吐出側軸受部材の支持
機構部に対する直交度がずれても、吐出側軸受部材が力
がかかる方向に傾いてシリンダなどがそれに習い、シリ
ンダなどとの間に側圧が発生しないですむなどの効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本発明の一実施例の要部を示もの
で、第１図は吐出側軸受部材である副軸受の周辺部およ
び支持機構部を示す断面図、第２図は第１図の■−■線
に沿う縦断面図、第３図はその分解した斜視図、第４図
は本発明の他の実施例を示す吐出側軸受部材である副軸
受の周辺部および支持機構部を示す断面図、第５図は従
来の流体圧縮機の圧縮機構部を示す断面図である。 ２・・・密閉ケース、８・・・吸込側軸受部材（主軸受
）、２０・・・吐出側軸受部材（副軸受）、４・・・シ
リンダ、５・・ピストン、１０・・・ブレード、２２・
・・支持機構部、２５・・・スライドピン、２６・・・
支持ピン。 出願人代理人　弁理士　鈴江武彦 ２２１呑智１１軒 第１図 第２図 第３図 第４ 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 密閉ケース内に収容されその両端開口部に吸込側軸受部
   材と吐出側軸受部材が挿入されて気密的に塞がれたシリ
   ンダと、このシリンダ内に収容されるとともに上記吸込
   側軸受部材と吐出側軸受部材にその両端部が偏心回転自
   在に枢支され上記シリンダと相対運動をなすピストンと
   、このピストン周面の螺旋状の溝に突没自在に巻装され
   シリンダの吸込端側から導入した作動流体をピストンと
   シリンダとの間に取込みシリンダの吐出端側に徐々に移
   送して圧縮するブレードとを具備した流体圧縮機におい
   て、上記吐出側軸受部材は支持機構部を介して上記密閉
   ケースに取付けられ、上記支持機構部は、上記吐出側軸
   受部材に設けられ吐出側軸受部材の径方向に緩挿する円
   柱状のスライドピンと、上記密閉ケースに設けられ上記
   スライドピンと直交する方向に上記吐出側軸受部材およ
   び上記スライドピンを移動可能で、かつ回動自在に支持
   する円柱状の支持ピンとからなり、これらスライドピン
   と支持ピンとの交差位置を上記ピストンの軸芯と一致さ
   せたことを特徴とする流体圧縮機。