JPH04147944A - 耐高温酸化性に優れた高Al含有フェライト系ステンレス鋼 - Google Patents
耐高温酸化性に優れた高Al含有フェライト系ステンレス鋼Info
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- JPH04147944A JPH04147944A JP27052090A JP27052090A JPH04147944A JP H04147944 A JPH04147944 A JP H04147944A JP 27052090 A JP27052090 A JP 27052090A JP 27052090 A JP27052090 A JP 27052090A JP H04147944 A JPH04147944 A JP H04147944A
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Landscapes
- Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は自動車排ガス装置、暖房器具、その他耐熱用途
に使用されるAl含有フェライト系ステンレス鋼に関す
る。
に使用されるAl含有フェライト系ステンレス鋼に関す
る。
Al含有フェライト系ステンレス鋼は優れた耐高温酸化
特性を有し、ストーブのチムニ−材などの暖房器具また
は電熱用材料として広く使用されてきた。
特性を有し、ストーブのチムニ−材などの暖房器具また
は電熱用材料として広く使用されてきた。
最近では自動車の排ガス浄化装置の触媒コンバーター用
基材として使用する動きがある。従来、触媒コンバータ
ーにはセラミックを基材としたものが使用されてきたが
、熱衝撃に弱く、また、熱容量が大きいため、触媒反応
温度まで昇温するのに時間がかかるなどの問題点がある
。これに対して、セラミック基材の欠点を改善した金属
を基材としたメタリックコンバーターが注目されている
。
基材として使用する動きがある。従来、触媒コンバータ
ーにはセラミックを基材としたものが使用されてきたが
、熱衝撃に弱く、また、熱容量が大きいため、触媒反応
温度まで昇温するのに時間がかかるなどの問題点がある
。これに対して、セラミック基材の欠点を改善した金属
を基材としたメタリックコンバーターが注目されている
。
この基材には板厚50μ閣程度の箔材が用いられるが、
箔材は異常酸化を発生しやすく、また、過酷な酸化条件
である排ガス雰囲気中で使用されるため、非常に優れた
耐高温酸化特性が要求されている。この点から、高Cr
高A1含有フェライト系ステンレス鋼が注目され1例え
ば、20Cr−5A1をベースとして希土類、Yなどを
添加したフェライト系ステンレス鋼が使用されている。
箔材は異常酸化を発生しやすく、また、過酷な酸化条件
である排ガス雰囲気中で使用されるため、非常に優れた
耐高温酸化特性が要求されている。この点から、高Cr
高A1含有フェライト系ステンレス鋼が注目され1例え
ば、20Cr−5A1をベースとして希土類、Yなどを
添加したフェライト系ステンレス鋼が使用されている。
しかし、これらの鋼でも十分な耐高温酸化特性が得られ
ているとはいえず、長時間使用すると、異常酸化が発生
する。
ているとはいえず、長時間使用すると、異常酸化が発生
する。
また、エンジンの高出力化にともなって、排ガス温度が
上昇する傾向にあり、さらに、最近では、従来のコンバ
ーターよりもエンジンにより近い場所に設置されるマニ
ホールドコンバーターが検討されており、これらは必然
的に排ガス温度が高く、ますます酸化条件が厳しくなる
。したがって、従来のメタリックコンバーター用鋼の耐
高温酸化特性では十分でなく、従来よりもさらに耐高温
酸化特性に優れた高Al含有フェライト系ステンレス鋼
が必要となってきた。
上昇する傾向にあり、さらに、最近では、従来のコンバ
ーターよりもエンジンにより近い場所に設置されるマニ
ホールドコンバーターが検討されており、これらは必然
的に排ガス温度が高く、ますます酸化条件が厳しくなる
。したがって、従来のメタリックコンバーター用鋼の耐
高温酸化特性では十分でなく、従来よりもさらに耐高温
酸化特性に優れた高Al含有フェライト系ステンレス鋼
が必要となってきた。
この種の鋼としては既に特開昭63−76850、同6
3−45351が知られている。然しながら、これらは
1150℃で200時間以内の酸化条件であり、この条
件における耐酸化性ではもはや十分とはいえなくなって
いる。
3−45351が知られている。然しながら、これらは
1150℃で200時間以内の酸化条件であり、この条
件における耐酸化性ではもはや十分とはいえなくなって
いる。
高Al含有フェライト系ステンレス鋼の耐高温酸化特性
を改善するためには、Cr、 AI、希土類元素、Yな
どの添加量を増加することが有効である。しかし希土類
元素、Y等は非常に高価であり、また、高Al含有フェ
ライト系ステンレス鋼はスラブおよび熱延板の靭性が低
く、製造性に劣るという問題点がある。したがって、耐
高温酸化特性の観点から、Cr、 Al、希土類元素お
よびY量等を多くすると、原料費の増加のみならず、靭
性劣化によって製造性を悪化させ、製造不可もしくは歩
留りの低下による著しいコストの上昇をまねく。そのた
め、あまり添加量を多くすることができず、耐高温酸化
性を改善することが困難であるのが現状である。
を改善するためには、Cr、 AI、希土類元素、Yな
どの添加量を増加することが有効である。しかし希土類
元素、Y等は非常に高価であり、また、高Al含有フェ
ライト系ステンレス鋼はスラブおよび熱延板の靭性が低
く、製造性に劣るという問題点がある。したがって、耐
高温酸化特性の観点から、Cr、 Al、希土類元素お
よびY量等を多くすると、原料費の増加のみならず、靭
性劣化によって製造性を悪化させ、製造不可もしくは歩
留りの低下による著しいコストの上昇をまねく。そのた
め、あまり添加量を多くすることができず、耐高温酸化
性を改善することが困難であるのが現状である。
以上の実情に鑑み、従来のメタリックコンバーター用ス
テンレス鋼よりAlまたは希土類元素、Yの添加量を増
加させることなく、箔材料でも十分な耐高温酸化特性を
有し、異常酸化を起こさないフェライト系ステンレス鋼
が望まれている。
テンレス鋼よりAlまたは希土類元素、Yの添加量を増
加させることなく、箔材料でも十分な耐高温酸化特性を
有し、異常酸化を起こさないフェライト系ステンレス鋼
が望まれている。
本発明は、メタリックコンバーター用フェライト系ステ
ンレス鋼Fe−Cr−Al−REM、Y系鋼において。
ンレス鋼Fe−Cr−Al−REM、Y系鋼において。
箔材料でも表面に形成されるAl2O,が異常酸化を起
すことなく十分な耐高温酸化性と良好な高温強度を有す
るフェライト系ステンレス鋼を提供することを目的とし
、課題解決に関し、異常酸化が発生する直前にMn系の
酸化物が表層酸化物A1□03中に混入していることを
認め、 Mnが耐高温酸化性に悪影響を及ぼすことを想
到し、Mn量を0.25%未満にすることによって耐高
温酸化性が著しく改善され、さらにV、TiおよびNb
を添加することにより高温強度の良好なフェライト系ス
テンレス鋼が得られることを知見した。
すことなく十分な耐高温酸化性と良好な高温強度を有す
るフェライト系ステンレス鋼を提供することを目的とし
、課題解決に関し、異常酸化が発生する直前にMn系の
酸化物が表層酸化物A1□03中に混入していることを
認め、 Mnが耐高温酸化性に悪影響を及ぼすことを想
到し、Mn量を0.25%未満にすることによって耐高
温酸化性が著しく改善され、さらにV、TiおよびNb
を添加することにより高温強度の良好なフェライト系ス
テンレス鋼が得られることを知見した。
上記目的は
C: 0.03%以下
Si : 0.25〜0.5%
Mn : 0.25%未満
P : 0.03%以下
S : 0.001%未満
Cr : 15〜25%
N : 0.03%以下
Al:3〜6%
REM、 Yもしくはアルカリ土類元素を1種または2
種以上: 0.01〜0.15% を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなるフェ
ライト系ステンレス鋼、 または上記成分組成に、さらにNb、 VもしくはTi
を1種または2種以上を0.05〜1%を含有する鋼に
よって構成されるフェライト系ステンレス鋼によって達
成される。
種以上: 0.01〜0.15% を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなるフェ
ライト系ステンレス鋼、 または上記成分組成に、さらにNb、 VもしくはTi
を1種または2種以上を0.05〜1%を含有する鋼に
よって構成されるフェライト系ステンレス鋼によって達
成される。
つぎに本発明における鋼組成の限定理由を以下に説明す
る。
る。
C:耐酸化性に対する影響としてC量が増すと異常酸化
を発生しやすくなる。また、高A1含有フェライト系ス
テンレス鋼においてC量が高くなるとスラブまたはホッ
トコイルの靭性が悪化するので上限を0.03%以下と
する。
を発生しやすくなる。また、高A1含有フェライト系ス
テンレス鋼においてC量が高くなるとスラブまたはホッ
トコイルの靭性が悪化するので上限を0.03%以下と
する。
Si : Siは本系鋼を著しく硬質にし、靭性を劣化
させるので、少ない方が良く、シたがって0.5%以下
とする。下限を0.25%とする理由は、Si量力1低
すぎると高温強度が低下するため、下限を0.25%と
する。
させるので、少ない方が良く、シたがって0.5%以下
とする。下限を0.25%とする理由は、Si量力1低
すぎると高温強度が低下するため、下限を0.25%と
する。
Mn二本発明鋼においてはMnの含有量が非常に重要な
意味を持つ。肚は熱間加工性を改善する効果があるが、
本発明鋼の耐高温酸化特性に対して悪影響を及ぼし、低
減させることによって著しく耐高酸化特性が改善され、
Cr、 A1.希土類元素およびYなどの添加量を従来
より多くすることなく、耐高温酸化特性を改善すること
が可能であり、その効果は0.25%未満であると顕著
である。したがって、その範囲を0.25%未満とする
。
意味を持つ。肚は熱間加工性を改善する効果があるが、
本発明鋼の耐高温酸化特性に対して悪影響を及ぼし、低
減させることによって著しく耐高酸化特性が改善され、
Cr、 A1.希土類元素およびYなどの添加量を従来
より多くすることなく、耐高温酸化特性を改善すること
が可能であり、その効果は0.25%未満であると顕著
である。したがって、その範囲を0.25%未満とする
。
P:耐高温酸化特性に悪影響を及ぼすため低いほうが好
ましく、また、熱延板の靭性に悪影響を及ぼすため0.
03%以下とする。
ましく、また、熱延板の靭性に悪影響を及ぼすため0.
03%以下とする。
S:希土類元素およびY、Caなどと結合し、介在物と
なって鋼の表面性状を悪くする原因となるほか、耐高温
酸化特性に有効な希土類元素およびY、Caなどの有効
量を低減させる。この弊害は0.001%以上であると
顕著であり、0.001%未満とすることによって著し
く耐高温酸化性が良好になる。したがって、本発明鋼に
おいては0.001%未満とする。
なって鋼の表面性状を悪くする原因となるほか、耐高温
酸化特性に有効な希土類元素およびY、Caなどの有効
量を低減させる。この弊害は0.001%以上であると
顕著であり、0.001%未満とすることによって著し
く耐高温酸化性が良好になる。したがって、本発明鋼に
おいては0.001%未満とする。
Cr:耐高温酸化特性を改善するために必要な基本元素
であるが、その効果を発揮するためには15%以上の添
加が必要である。しかし、25%を超えて添加するとス
ラブおよびホットコイルの靭性を劣化させ、製造性を劣
化させるので上限を25%とする。
であるが、その効果を発揮するためには15%以上の添
加が必要である。しかし、25%を超えて添加するとス
ラブおよびホットコイルの靭性を劣化させ、製造性を劣
化させるので上限を25%とする。
N:本系鋼の靭性を低下させ、また、AINを形成し、
異常酸化の起点になるので、 0.003%以下とする
。
異常酸化の起点になるので、 0.003%以下とする
。
Al : Crと同様に本発明鋼の耐高温酸化特性を維
持させるために不可欠な元素である。表層に^120.
を形成し、本発明鋼の優れた耐高温酸化特性を付与する
。本用途のような箔材料では異常酸化を発生しやすいた
め、十分なAl2O,層を形成させるためには3%以上
の添加を必要とする。しかし、6%を超えると、鋼のス
ラブおよびホットコイルの靭性を劣化させるので上限を
6%までとする。
持させるために不可欠な元素である。表層に^120.
を形成し、本発明鋼の優れた耐高温酸化特性を付与する
。本用途のような箔材料では異常酸化を発生しやすいた
め、十分なAl2O,層を形成させるためには3%以上
の添加を必要とする。しかし、6%を超えると、鋼のス
ラブおよびホットコイルの靭性を劣化させるので上限を
6%までとする。
REM、Y、アルカリ土類元素: Fe−Cr−A1合
金の耐高温酸化特性を改善するために重要な元素である
。
金の耐高温酸化特性を改善するために重要な元素である
。
本発明で形成される酸化皮膜の保護性を著しく改善し、
箔材料で発生しやすい異常酸化を抑制し、また、酸化皮
膜の密着性を良好にする。 0.01%未満ではその効
果はなく、逆に、0.15%を超えて添加すると、熱間
加工性および靭性を悪くし、製造が困難になるほか、介
在物となり、表面性状を悪くする原因になりやすいので
0.01%〜0.15%の範囲とする。
箔材料で発生しやすい異常酸化を抑制し、また、酸化皮
膜の密着性を良好にする。 0.01%未満ではその効
果はなく、逆に、0.15%を超えて添加すると、熱間
加工性および靭性を悪くし、製造が困難になるほか、介
在物となり、表面性状を悪くする原因になりやすいので
0.01%〜0.15%の範囲とする。
Nb、 V、 Ti :本発明鋼におイテ、V 、 T
i、 Nbを適量添加すると鋼中のCまたはNと結合し
て、鋼の靭性を著しく改善する効果がある。また、本発
明の用途では冷熱サイクルを受けるため、材料が変形し
やすく、したがって、高温強度に優れていることが必要
である。高温強度を改善するためにはこれらの元素を添
加することが非常に有効であり、その効果を得るために
は0.05%以上添加することが必要である。逆に、必
要以上に添加すると、鋼を硬質にするため、最高1%ま
でとする。
i、 Nbを適量添加すると鋼中のCまたはNと結合し
て、鋼の靭性を著しく改善する効果がある。また、本発
明の用途では冷熱サイクルを受けるため、材料が変形し
やすく、したがって、高温強度に優れていることが必要
である。高温強度を改善するためにはこれらの元素を添
加することが非常に有効であり、その効果を得るために
は0.05%以上添加することが必要である。逆に、必
要以上に添加すると、鋼を硬質にするため、最高1%ま
でとする。
以下に゛本発明を具体的に説明する。
高A1含有フェライト系ステンレス鋼の耐高温酸化性は
表面に形成されるA1□03によって付与されることが
知られている。このAI、0.層を安定にするためには
、Cr含有量を多くすることが有効であることも知られ
ている。しかし、単なるFe−Cr−Al合金では、形
成された酸化皮膜の密着性が良くなく、冷却中に酸化皮
膜が剥離しやすいという欠点があり1本用途のような、
厳しい酸化条件下で使用される場合、異常酸化を発生し
やすい。そこで、第1表に示す成分の板厚50μmの鋼
を用いて、1150℃で酸化試験を行い、異常酸化発生
時間に及ぼす微量添加元素の影響について検討した。そ
の結果をあわせて第1表に示す。この結果より、REM
、CaまたはYを添加することによって、異常酸化が発
生するまでの時間が延長されており、これらの元素が耐
高温酸化特性の改善に有効であることがわかる。
表面に形成されるA1□03によって付与されることが
知られている。このAI、0.層を安定にするためには
、Cr含有量を多くすることが有効であることも知られ
ている。しかし、単なるFe−Cr−Al合金では、形
成された酸化皮膜の密着性が良くなく、冷却中に酸化皮
膜が剥離しやすいという欠点があり1本用途のような、
厳しい酸化条件下で使用される場合、異常酸化を発生し
やすい。そこで、第1表に示す成分の板厚50μmの鋼
を用いて、1150℃で酸化試験を行い、異常酸化発生
時間に及ぼす微量添加元素の影響について検討した。そ
の結果をあわせて第1表に示す。この結果より、REM
、CaまたはYを添加することによって、異常酸化が発
生するまでの時間が延長されており、これらの元素が耐
高温酸化特性の改善に有効であることがわかる。
しかし、前述のように、高A1含有フェライト系ステン
レス鋼の使用環境はますます厳しくなっており、第1表
のような鋼では十分な耐高温酸化特性を有しているとは
いえない。
レス鋼の使用環境はますます厳しくなっており、第1表
のような鋼では十分な耐高温酸化特性を有しているとは
いえない。
そこで、第2表に示した成分のように、耐高温酸化特性
を改善するために有効であるA1. Yまたは希土類元
素等の含有量を多くした鋼について30kg真空溶解を
行った。しかし、鋼塊を熱間鍛造するときに割れが生じ
、以後の工程を進めることが不可能であった。したがっ
て、耐高温酸化特性を改善することを目的として、A1
. Yまたは希土類元素等の添加量を多くすることは、
製造性の観点から困難であることがわかった。
を改善するために有効であるA1. Yまたは希土類元
素等の含有量を多くした鋼について30kg真空溶解を
行った。しかし、鋼塊を熱間鍛造するときに割れが生じ
、以後の工程を進めることが不可能であった。したがっ
て、耐高温酸化特性を改善することを目的として、A1
. Yまたは希土類元素等の添加量を多くすることは、
製造性の観点から困難であることがわかった。
そこで、本発明者らはAl、 Yまたは希土類元素等の
添加量を従来より、多くせずとも、十分に製造可能であ
る成分範囲内で、従来鋼よりも耐高温酸化特性に優れた
鋼を開発すべく、種々の検討を行った。その結果、異常
酸化が発生する直前に。
添加量を従来より、多くせずとも、十分に製造可能であ
る成分範囲内で、従来鋼よりも耐高温酸化特性に優れた
鋼を開発すべく、種々の検討を行った。その結果、異常
酸化が発生する直前に。
Mn系の酸化物が表層酸化物のAlzO,中に混入して
いることが認められることから、Mnが耐高温酸化性に
悪影響を及ぼしていると考えられた。そこで、第3表に
示す成分の板厚50μ層の供試材を用いて1150℃で
酸化試験を行い、異常酸化発生時間に及ぼすMn含有量
の影響を調べた。その結果を図に示す。この図より、M
n量を低減することによって、異常酸化が発生する時間
が長時間側に移行しており、著しく耐高温酸化特性が改
善され、とくに、0.25%未満にすることによってそ
の効果は著しくなることがわかる。したがって、 Fe
−Cr−Al−希土類、Y系鋼の表面に形成されるA1
□0.の皮膜はMnを低減させることによって、酸化に
対する保護性がさらに良好になり、これによって、従来
よりも、耐高温酸化性が著しく改善された鋼が得られる
。
いることが認められることから、Mnが耐高温酸化性に
悪影響を及ぼしていると考えられた。そこで、第3表に
示す成分の板厚50μ層の供試材を用いて1150℃で
酸化試験を行い、異常酸化発生時間に及ぼすMn含有量
の影響を調べた。その結果を図に示す。この図より、M
n量を低減することによって、異常酸化が発生する時間
が長時間側に移行しており、著しく耐高温酸化特性が改
善され、とくに、0.25%未満にすることによってそ
の効果は著しくなることがわかる。したがって、 Fe
−Cr−Al−希土類、Y系鋼の表面に形成されるA1
□0.の皮膜はMnを低減させることによって、酸化に
対する保護性がさらに良好になり、これによって、従来
よりも、耐高温酸化性が著しく改善された鋼が得られる
。
また、第3表に示す板厚50μmの鋼についてメタリッ
クコンバーターの形状に加工し、900℃と200℃に
それぞれ30分間保持する試験を100サイクル繰返す
試験を行い、変形の有無について調べた結果をあわせて
第3表に示す、この結果より、Ti、■およびNbを添
加することによって、冷熱サイクルによる変形がなくな
り、高温強度が良好な鋼が得られることがわかった。
クコンバーターの形状に加工し、900℃と200℃に
それぞれ30分間保持する試験を100サイクル繰返す
試験を行い、変形の有無について調べた結果をあわせて
第3表に示す、この結果より、Ti、■およびNbを添
加することによって、冷熱サイクルによる変形がなくな
り、高温強度が良好な鋼が得られることがわかった。
以上のように、箔材料の耐高温酸化特性の点から、種々
の検討を行った結果、Mn量を低減した高Al含有フェ
ライト系ステンレス鋼によって、Al、Yまたは希土類
元素等を従来よりも、多量に添加せずとも、従来鋼より
非常に優れた耐高温酸化特性を有し、また、さらにTi
、V、Nbを添加することにより、十分な高温強度を有
する鋼の提供が可能になった。
の検討を行った結果、Mn量を低減した高Al含有フェ
ライト系ステンレス鋼によって、Al、Yまたは希土類
元素等を従来よりも、多量に添加せずとも、従来鋼より
非常に優れた耐高温酸化特性を有し、また、さらにTi
、V、Nbを添加することにより、十分な高温強度を有
する鋼の提供が可能になった。
第4表に示す鋼を30kg真空溶解し、鍛造、切削、熱
延を行った後、焼鈍および冷間圧延を繰り返して、50
μm厚の板材を製造した。この供試材について1150
℃で酸化試験を行い、異常酸化が発生した時間を第4表
にあわせて示す。この結果より、本発明鋼は比較鋼に対
して、異常酸化が発生する時間が著しく長時間側に移行
しており、耐高温酸化特性が改善されていることがわか
る。
延を行った後、焼鈍および冷間圧延を繰り返して、50
μm厚の板材を製造した。この供試材について1150
℃で酸化試験を行い、異常酸化が発生した時間を第4表
にあわせて示す。この結果より、本発明鋼は比較鋼に対
して、異常酸化が発生する時間が著しく長時間側に移行
しており、耐高温酸化特性が改善されていることがわか
る。
以上の実験結果が示すように、Mn量を低減した本発明
鋼によって、 Cr、 AIおよび希土類元素Y等を従
来より多量に添加せずども従来鋼よりも非常に優れた耐
高温酸化特性を有し、さらにTi、V、Nbを添加する
ことによって十分な高温強度を有する鋼を提供すること
ができる。
鋼によって、 Cr、 AIおよび希土類元素Y等を従
来より多量に添加せずども従来鋼よりも非常に優れた耐
高温酸化特性を有し、さらにTi、V、Nbを添加する
ことによって十分な高温強度を有する鋼を提供すること
ができる。
図は第3表に示す板厚50μ層の各供試材について11
50℃の大気中で酸化試験を行い、異常酸化が発生する
時間とMn量の関係を示すグラフである。
50℃の大気中で酸化試験を行い、異常酸化が発生する
時間とMn量の関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、C:0.03%以下 Si:0.25〜0.5% Mn:0.25%未満 P:0.03%以下 S:0.001%未満 Cr:15〜25% N:0.03%以下 Al:3〜6% REM、Yもしくはアルカリ土類元素を1種または2種
以上:0.01〜0.15% を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなるフェ
ライト系ステンレス鋼。 2、C:0.03%以下 Si:0.25〜0.5% Mn:0.25%未満 P:0.03%以下 S:0.001%未満 Cr:15〜25% N:0.03%以下 Al:3〜6% REM、Yもしくはアルカリ土類元素を1種または2種
以上:0.01〜0.15% Nb、VもしくはTiを1種または2種以上:0.05
〜1% を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなるフェ
ライト系ステンレス鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2270520A JP3032267B2 (ja) | 1990-10-11 | 1990-10-11 | 耐高温酸化性に優れた高Al含有フェライト系ステンレス鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2270520A JP3032267B2 (ja) | 1990-10-11 | 1990-10-11 | 耐高温酸化性に優れた高Al含有フェライト系ステンレス鋼 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04147944A true JPH04147944A (ja) | 1992-05-21 |
JP3032267B2 JP3032267B2 (ja) | 2000-04-10 |
Family
ID=17487371
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2270520A Expired - Fee Related JP3032267B2 (ja) | 1990-10-11 | 1990-10-11 | 耐高温酸化性に優れた高Al含有フェライト系ステンレス鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3032267B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003160840A (ja) | 2001-11-22 | 2003-06-06 | Nisshin Steel Co Ltd | 石油系燃料改質器用フェライト系ステンレス鋼 |
US8500923B2 (en) * | 2003-02-28 | 2013-08-06 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation | High aluminum ferritic stainless steel sheet for weight sensor substrate, method for producing the same and weight sensor |
-
1990
- 1990-10-11 JP JP2270520A patent/JP3032267B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003160840A (ja) | 2001-11-22 | 2003-06-06 | Nisshin Steel Co Ltd | 石油系燃料改質器用フェライト系ステンレス鋼 |
US8500923B2 (en) * | 2003-02-28 | 2013-08-06 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corporation | High aluminum ferritic stainless steel sheet for weight sensor substrate, method for producing the same and weight sensor |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3032267B2 (ja) | 2000-04-10 |
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