JPH041439Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 Ａ 考案の目的 ａ 産業上の利用分野 本案は、金属パイプを連結する継手の製造に応
用するもので、これによりパイプを迅速に連結で
きると共に、ガスケツトの膨張を利用して隙間を
塞ぎ、パイプの中の流体の漏れを防止するもので
ある。

ｂ 従来の技術とその問題点 一般の流体用の金属パイプを連結するには色々
の形の継手、たとえば一字型、Ｌ型、Ｔ型などを
使用するが、パイプを切つた後、その末端にネジ
山を切らなければならない不便があり、屋外で配
管する場合には、パイプの加工の為工作所に持つ
て帰つて、ネジ山を付けた後、又現場に運ぶため
時間と手間を取る。又ネジを切つた後、パイプの
厚みが多少薄くなり、表面処理が破壊されて腐食
し易くなり、損害を受ける。又高温な流体に使用
される時は熱度による膨張で継手の所に隙間が発
生し易く流体が漏れ出る。特にステンレスのパイ
プを使用する高温管路はステンレスの靭性が良い
為に膨張係数が比較的大きいので継手が破裂する
可能性がある。

Ｂ 考案の構成 ａ 問題を解決しようとする手段 本願では、下記の構成のものによつて、上述し
た問題を解決しようとするものである。

すなわち、本願のものは、パイプを継手に連結
する時、その末端のネジ切り作業の不便を除去
し、ネジを切らずにそのまま連結できるように継
手の構造を改良した。その方法として、継手の各
通り孔の内径に雌ネジ山を付けて、別個の雄ネジ
山付リングにねじ込ませ、かつ通り孔に雌ネジ山
の後側（内側）に第１止め縁と第２止め縁を付設
し、連結する金属パイプの末端の外径に漏れ止め
ガスケツト、金属リングと雄ネジ山付リングをは
めた後通り孔に嵌込み、雄ネジ山付リングを工具
で雌ネジ山にねじ込んで、漏れ止めガスケツトを
圧迫して膨張させて隙間を塞いで流体の漏れを防
ぐようにした。

ｂ 考案の実施例 第１図、第２図は第１実施例、第３図は第２実
施例を示し、本案の継手本体１の各通り孔は１段
の雌ネジ山１１を切つてあるほか、その奥に２個
の内径方向に突き出た止め縁１２，１３を付け、
１２は第１止め縁、１３は第２止め縁とし、雌ネ
ジ山の部分は１番末端にあり、その内径は第１、
第２止め縁１２，１３よりも大きく、第２止め縁
１３は第１止め縁１２より小さい。

第１図が示す漏れ止めガスケツト２は弾性のよ
いゴムを材料にして作り、その内径は連結するパ
イプの外径と等しく、その外側には１個の金属リ
ング３を連接してはめておき、雄ネジ山付リング
に圧迫されたらこの金属リング３は平均的に漏れ
止めガスケツト２を圧し付ける。

第１図、第４図が示す雄ネジ山付リング４は外
径に雄ネジを切つてあり、それで継手本体１の雌
ネジ山１１とねじ合し、外側の周囲の平面には欠
け溝４１を設けて回転工具にはまらせるように
し、工具でこのリング４を回転可能にする。

第８図、第９図は本案の継手本体１が金属パイ
プ５と連結する状況を示し、順序に漏れ止めガス
ケツト２、金属リング３、雄ネジ山付リング４を
パイプの末端の外径にはめた後、パイプを継手本
体１の通り孔の中に第２止め縁に止められる迄押
し込み、漏れ止めガスケツト２を第１止め縁によ
りかからせて雌ネジ山のない部分におき、雄ネジ
山付リング４を雌ネジ山にねじ合せて中の方にか
たくねじ込んで金属リング３を圧迫すれば、金属
リング３は又漏れ止めガスケツト２を圧迫して、
その内径と外径の両方向に膨張させるから、緊密
に漏れ止めの作用を発揮する。

ｃ 作用 効果と共に説明する。

Ｃ 考案の効果 本案のものは上述のように、金属パイプと連結
されているから、通常建築物の中で埋設されてい
る金属パイプを取り外す必要がない。しかも漏れ
止めガスケツト２は、又繰り返して回転摩擦する
こともなく、破損することがないので、流体は漏
れる事はない。なおかつ漏れ止めガスケツト自身
は継手の雌ネジ山を切つてない部分に配置してあ
るから雄ネジ山付リング４が回転して圧迫して
も、この漏れ止めガスケツトはネジ山と接触した
り摩擦し合うことがないので、使用後時間が経過
しても漏れ止めの作用が悪くなる欠点がない。

加えて、本願のものにおける漏れ止めガスケツ
ト２は、複数（図示では３個）のため、膨張し拡
充する時に、より緊密した状態とすることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１実施例の分解斜視図、第２図は同
上の要部の縦断面図、第３図は第２実施例の要部
の縦断面図、第４図は雄ネジ山付リングの平面
図、第５図はＡ−Ａ線断面図、第６図は金属リン
グの平面図、第７図はＢ−Ｂ線断面図、第８図は
第１実施例の縦断面図、第９図は第２実施例の縦
断面図である。 １……継手本体、１１……雌ネジ山、１２……
第１止め縁、１３……第２止め縁、２……漏れ止
めガスケツト、３……金属リング、４……雄ネジ
山付リング、４１……欠け溝、５……金属パイ
プ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 継手本体の各通り孔に雌ネジ山を付設し、こ
   の雌ネジ山の後側（内側）に雌ネジ山の部分の
   内径より小内径の二段の止め縁、第１止め縁と
   第２止め縁を付設し、連結するパイプの末端は
   通り孔に差し込むことで、雌ネジ山と第１止め
   縁を通過して、第２止め縁に止められるように
   し、パイプの末端の外径に数個の漏れ止めガス
   ケツトと１個の金属リングと１個の雄ネジ山付
   リングを順序にはめた後、継手の各通り孔に差
   し込み、雄ネジ山付リングを雌ネジ山にねじ込
   んで、複数の漏れ止めガスケツトを第１止め縁
   に圧迫させて膨張させることによりパイプと連
   結するよう構成したことを特徴とするパイプ継
   手。 ２ 上記本体の各通り孔は雌ネジ山を付設すると
   共に、雌ネジ山の部分の内径と同一でない内径
   の第１止め縁と第２止め縁を付設した実用新案
   登録請求の範囲第１項記載のパイプ継手。 ３ 上記雄ネジ山付リングの雄ネジ山とねじ合わ
   され、かつこのリングの前縁の周囲には欠け溝
   を付設して、回転工具でこのリングを回転せし
   めるようにした実用新案登録請求の範囲第１項
   記載のパイプ継手。