JPH0414361Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は冷蔵庫で冷水を作るための冷水筒その
他の液体をいれるスライド提手付水容器に関する
ものである。

（従来の技術） 従来のこの種の水容器は、本体に凹みを設けて
持つ部分とするか、或いは把手を一体成形する
か、いうような把持手段を備えているが、通常１
〜２等が入るため前者では重く手を滑らせ易
い。この種の容器は合成樹脂のブロー成形手段に
より製造されるが、前記後者の方法では把手の部
分にも液体と接触する狭い部分ができてしまい、
そこへ液体部分が付着すると落ちにくく不衛生に
なる問題がある。

（技術的課題） 本考案の課題は、本体内側に複雑な形状就中狭
い空所ができず、しかも製造が容易で扱いの確実
なスライド提手付水容器を提供することにある。

（技術的手段） 前記課題を解決するため本考案は、容器本体１
の一側面１０に配置された提手２を前記一側面１
０から側方へスライド可能に取り付けたスライド
提手付水容器であつて、前記提手２は一側面１０
に接、離可能な把持部１４と、容器本体１の両面
に跨がるように把持部１４の上下両端に夫々形成
された、２個の略平行なガイド枠３，４とからな
り、容器本体１には前記上下のガイド枠３，４が
側方へスライド可能に係合するスライド凹部５，
６を本体両面の上下に夫々形成するとともに、ガ
イド枠３，４のスライド方向の内側に突設された
ガイド突条７と係合する凹溝８を各凹部５，６に
形成し、さらに前記ガイド枠３，４に形成された
開口１２と係合する凸部１１を各凹部５，６に設
けるという手段を講じたものである。

（考案の作用） 本考案は以上の如く構成されており、容器本体
１の一側面１０に提手２が側方へ引出し可能なス
ライド式に設けてあり、庫内においえは提手２が
突出せず、一側面１０に接するから場所塞ぎにな
らず、液体の注入、注出時には一側面１０から引
出されて容器をしつかりと保持できる。

特に提手２は、容器本体１へ単にスライド式に
装着してあるだけではなく、スライド凹部５，６
内にさらに凹溝８を設けてこれに提手２の突条７
を係合させているので、提手２の引出し、押込み
が節度感をもつて行なえ、また各ガイド枠３，４
は夫々の開口１２と係合する凸部１２によつて抜
け止めがなされる。

（実施例） 図示実施例により説明すると、この水容器の本
体１は比較的偏平な直方体形状を有し、その一側
面１０に接触・離間するスライド提手２が組合さ
れている。一側面に対する容器本体両側には前後
方向へのスライド凹部５，６が上下に形成されて
おり、そこへ提手２のガイド枠３、４がスライド
可能に係合する。各スライド凹部５，６には前後
方向へ伸びた凹溝８が上下２条形成され、そこへ
ガイド枠３，４の内側に突設した各上下２条の突
条７，７が係合しているので、提手２はスムーズ
に平行移動する。

また各凹部５，６には凹溝８，８間にて側方へ
隆起する凸部１１が各々突設してあり、これに提
手ガイド枠３，４に設けた横長の開口１２が係合
し、提手２の抜け止め９を行なつている。提手２
は正面略Ｉの字形を有し、中央部分は容器本体１
への接触時、一側面１０より凹んだ凹段部１３に
嵌る把持部１４になつている。また凹段部１３に
はさらに凹んだ内段部１５を設けて、提手２の把
持部１４を持つときに指を差し込みやすくしてい
る。１６は本体両面に形成された滑り止めを示
す。各図中、１７は容器本体１の他側に偏して設
けた注出部兼液体注入口で手を挿込める大きさを
有し、大径のキヤツプが着脱可能に設けられてい
る。１８はその小蓋で更に他側に偏して設けら
れ、他側方へ向いた注出嘴１９より内部の液体を
注出する。

（考案の効果） 本考案は以上の如く構成され、かつ作用するも
ので、容器本体１の側方へ引出し可能でありかつ
側面１０へ接触可能な側方引出し型の提手２を設
けたから、冷蔵庫内より水容器を引張り出すよう
な操作が容器に行なえ、かつまた提手２が容器本
体１の両側にスライド可能に設けられているから
本体内側に汚れが残るような狭い空所ができず、
ブロー成形手段により容易に製造可能である効果
を奏する。

特に本考案によれば、提手２は把持部１４の上
下２箇所に設けたガイド枠３、４で本体凹部５，
６に係合してスライドし、突条７と凹溝８との係
合による節度感も得られるから、提手２の引出し
押込みが容易かつスムーズに行なえ、確実な抜け
止め９がガイド枠３，４に設けられていることと
相俟つて安定した取扱いが可能になる効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るスライド提手付水容器の１
実施例を示すもので第１図は提手の位置を上下で
変えてあらわした側面図、第２図は１部破断平面
図、第３図は上部左側スライド部を破断してあら
わした背面図、第４図は全体斜視図、第５図は要
部分解斜視図である。 １……容器本体、２……提手、３，４……ガイ
ド枠、５，６……スライド凹部、７……ガイド突
条、８……凹溝、９……抜け止め。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器本体１の一側面１０に配置された提手２を
   前記一側面１０から側方へスライド可能に取り付
   けたスライド提手付水容器であつて、前記提手２
   は一側面１０に接、離可能な把持部１４と、容器
   本体１の両面に跨がるように把持部１４の上下両
   端に夫々形成された、２組の略平行なガイド枠
   ３，４とからなり、容器本体１には前記上下のガ
   イド枠３，４が側方へスライド可能に係合するス
   ライド凹部５，６を本体両面の上下に夫々形成す
   るとともに、ガイド枠３，４のスライド方向の内
   側に突設されたガイド突条７と係合する凹溝８を
   各凹部５，６に形成し、さらに前記ガイド枠３，
   ４に形成されたた開口１２と係合する凸部１１を
   各凹部５，６に設けて成るスライド提手付水容
   器。