JPH04142251A - 紙製パレット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、フォークリフトを用いて荷物を搬送するため
のパレットに関する。

（従来の技術） 従来のパレットは、材料に木または合成樹脂を使用し、
荷物を搬送した後にはパレットを回収して繰返し使用す
るものである。しかし、このようなパレットは、荷物を
搭載したまま遠方に搬送した場合はそのパレットを長い
距離回収しなければならないという煩わしさがあり、ま
た使用しないときの保管や輸送に多大なスペースを必要
とするという欠点があった。その上、上記前者の木製の
パレットにおいては、その製造のために限りある森林資
源を減少しその枯渇を促進するという問題点が指摘され
ている。また上記後者の合成樹脂製のパレットは、現在
のところ合成樹脂の分解処理技術が未熟なため使用後の
処分が困難であり、焼却時の有害ガスの発生や未分解物
の投棄など、産業廃棄物としての諸問題を生じていた。

そこで、第７図に示すように、紙製の荷受板１１の底面
の左右両側に厚紙製の固定スペーサ１３を左右平行に固
着し、当該固定スペーサ１３に蛇腹状に折曲げた紙製の
伸縮スペーサ１４を接続すると共に、当該左右の伸縮ス
ペーサ１４間に紙製の底板１２を連結し、さらに前記荷
受板の前縁には上向きに反曲した合成樹脂製のスリップ
材１５を止着し、底板の前縁には標識片１６を突出させ
て成る紙製パレットが提案されている。

（発明が解決しようとする課題） この紙製パレットは、軽量で使い捨てできるほどに安価
であり、また使用後の処分も容易である一方、再生紙と
しての利用も可能である等、多くの長所を有するもので
あったが、しかし厚紙製の荷受板の左右両端に荷物を積
載した場合には、荷受板が容易に下方に折れ曲がって荷
崩れを招くため、これを防止するには両端の゛荷物の重
心を左右両端の固定スペーサより中央側に位置させるな
ど、荷積みの際には特別の注意を要するという欠点があ
った。

また、上記スリップ材を合成樹脂により形成して接着す
る工程は煩雑で製造コストがかさみ、その上使用しない
ときにパレットを多数枚積み重ねた場合には上記スリッ
プ材が上位のパレットにぶつかるため保管に要するスペ
ースが大きく、さらに使用後の紙製パレットを再生紙と
して利用すべく分解処理するときにはスリップ材を取外
さなければならないという欠点もあった。

本発明は、このような諸欠点を解決すべく、これをさら
に改良し、作業性及び収納性の良い紙製パレットを提供
することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本発明における紙製パレッ
トは、 前後に突出した折返片を有する紙製の荷受板の底面左右
対称位置に二条一組の厚紙製の固定スペーサをそれぞれ
平行に固着し、各同定スペーサに蛇腹状に折曲げた紙製
の伸縮スペーサを接続し、各組の固定スペーサに接続す
る伸縮スペーサ間に紙製の底板を連結し、 前記折返片の基部より、中央連結部を残して左右両端に
切込み形成された張り出し部分を有する係止片を、前記
折返片と同一平面上に折返片の折れ線に対し反対側に突
出させ、 前記折返片を上向きに屈折立設させ、前記係上片の左右
張り出し部分を荷受板の中央に固着した２個の上記固定
スペーサの前端に係止して、折返片を上向きに固定可能
としたことを特徴とする。

（作用） 上記のように構成した本発明の紙製パレットは、折返片
を上方に屈折させ、係止片の両端張り出し部分を固定ス
ペーサの前端に係止して上記折返片を上向きに固定して
使用状態としたのち、荷受板の上面に荷物を載置し、フ
ォークリフトのフォークを荷受板と底板の間に挿入し、
上方に持ち上げて搬送するものである。

この搬送作業にあたり、本発明の紙製パレットの各部材
の作用は以下の通りである。すなわち、まず伸縮スペー
サは、荷受板と底板の間の隙間を確保すると同時に、底
板に対し荷受板が左右に多少ずれるのを許容し、パレッ
トの破損を防ぐ。

また固定スペーサは、荷受板と底板の間の隙間を確保し
、フォークの挿入を確実にする。

底板は、コンクリート等地面に凹凸がある場合でもフォ
ークを円滑に挿入させるようにその表面にフォークを滑
動させ、またフォークを磨耗から保護する。

そして折返片は、上向きに屈折させ固定することにより
荷受板をその前後端から補強し、荷受板の左右両端に荷
物を載置しても、荷受板が容易に下方に折れ曲がらない
ようにする一方、荷物がパレットの前後方向に荷崩れし
ないようにガードする。またフォーク挿入時に誤って荷
受板上の荷物にフォークを衝突しようとした場合にも、
フォークの衝突から荷物を保護する。

係止片は、その両端の張り出し部分を固定スペーサの前
端に係止することにより、折返片を上向きに固定し、水
平に復元しないようにする。

また、上記折返片を水平に復元すれば、パレット全体が
平坦になるので、パレットを使用しないときに多数枚積
み重ねても、折返片が上位のパレットにぶつかることが
なく、保管時に要するスペースが小さくて済む。

（実施例） 実施例について図面を参照して説明する。第１図におい
て、前後に突出した折返片５．５を有する厚紙製の荷受
板１の底面左右対称位置に、厚紙を積層して成る二条一
組の固定スペーサ３，３を一組ずつそれぞれ平行に固着
し、各固定スペーサ３には蛇腹状に折曲げた紙製の伸縮
スペーサ４を接続し、各組の固定スペーサ３に接続する
伸縮スペーサ４間に紙製の底板２を連結する。

折返片５の基部より、中央連結部６ｂを残して左右両端
に切込み形成された張り出し部分５ａ。

６ａを有する形状、即ち長方形の一方の長辺の中央部に
連結部６ｂを残し四周を切離した形状の係止片６を、荷
受板１に向は突出させる。

そして、荷受板１の前端に、折返片５が上方に屈折立設
するための折れ線７を設ける。このとき、係止片６の基
部には折れ線７を形成しない連結部６ｂによって連結さ
れているので、折返片５を上方に反曲したときにも折返
片５と係止片６とが同一平面を形成するように突出する
。

この折返片５の組み立てを図面に従って説明すると、ま
ず荷受板１の前後の折返片５を折れ線７より上方に屈折
させ（第４図）、この折返片５の充分な折り返しにより
係止片６は対照的に下方に突出すると共に、その切込み
形成された張り出し部分６ａ、６ａを固定スペーサ３，
３の前面に露出させ（第５図Ｃ−Ｄ）、そして該張り出
し部分６ａ、６ａを固定スペーサ３の前端面に係止して
折返片５を上向きに立設固定する（第６図）。

このようにして折返片５を上向きに屈折立設させて使用
状態とした紙製パレットにより荷物Ａを搬送する。まず
第２図のように荷物Ａを荷受板１の上面に載置すると、
伸縮スペーサ４がその長さ方向の折れ線に沿って上下方
向に縮小し、荷受板１と底板２の間にわずかな隙間を残
して紙製パレット全体が平坦となる。

そして第３図のように、フォークＢの先端を荷受板１と
底板２の間に挿入すると、縮小していた伸縮スペーサ４
がフォークＢにより上下に拡大してフォークＢを収容す
る。

このとき伸縮スペーサ４は、荷受板１と底板２の間の隙
間を確保すると同時に、底板２に対し荷受板１が左右に
多少滑るのを許容し、固定スペーサ３の折損を防ぐ。

また固定スペーサ３は、荷受板１と底板２の間の隙間を
確保し、フォークＢの挿入を確実にする。

底板２は、フォークＢが底板２上を滑動し、コンクリー
ト等地面に凹凸がある場合でもフォークＢを円滑に挿入
させると共に、フォークＢを磨耗から保護する。

そして折返片５は、上向きに屈折して立役固定すること
により荷受板１をその前後端から補強し、荷受板１の左
右両端に荷物Ａを載置しても、荷受板１が容易に下方に
折れ曲がらないようにする一方、荷物Ａがパレットの前
後方向に荷崩れしないようにガードする。またフォーク
Ｂを挿入する時に誤って荷受板１上の荷物Ａにフォーク
Ｂを衝突しようとした場合にも、フォークＢの衝突から
荷物Ａを保護する。

係止片６は、その切込み形成された両端部６ａ。

６ａを固定スペーサ３の前端面に係止することにより、
折返片５を上向きに立設固定し、水平に復元しないよう
にする。

なお、耐久性及び防水性を向上させるため、パレットの
表面にはラミネート等の表面加工を施すことが好ましい
。

また、折返片５の前面は前方に露出するので、該前面に
企業名などを印刷することにより広告媒体としても利用
することができる。

また、底板２の上面には蛍光色などの着色を施すと、作
業者がフォーク挿入位置を容易に確認でき、作業を確実
にしてフォークＢの誤挿入によるパレット各部の破損を
未然に防止することができる。

この紙製パレットを多数積み重ねるときには、折返片５
を水平に復元すれば、パレット全体が平坦となり、多数
枚のパレットをコンパクトに収納することができる。

（発明の効果） 本発明は、折返片を上方に屈折して立役固定可能とした
ので、荷受板は折返片に補強されて、荷受板の左右両端
に荷物を載置するときにも容易に下方に折れ曲がること
はなく、従来の紙製パレットの欠点を一掃して格段に作
業性の良い紙製パレットを提供することができる。

さらに合成樹脂製のスリップ材を廃して紙製の折返片を
設けたことにより、多数枚のパレットを積み重ねたとき
にもパレット全体を従来に比較してより平坦に圧縮でき
、その保管や輸送に要するスペースを節約することが可
能となり、また折返片の表面には容易に印刷ができ、そ
の前面を広告媒体として活用しうるという効果を奏する
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す分解斜視図、第２図及び
第３図は紙製パレットを使用して荷物を搬送する状態を
示す斜視図、第４図乃至第６図は折返片を上方に向は屈
折して立設同定する工程を示す斜視図、第７図は従来の
紙製パレットを示す斜視図である。 １・・・荷受板、２・・・底板、３・・・固定スペーサ
、４・・・伸縮スペーサ、５・・・折返片、６・・・係
止片、６ａ・・・張り出し部分、６ｂ・・・中央連結部
、Ａ・・・荷物、Ｂ・・・フォークリフトのフォーク

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 前後に突出した折返片を有する紙製の荷受板の底面左右
   対称位置に二条一組の厚紙製の固定スペーサをそれぞれ
   平行に固着し、各固定スペーサに蛇腹状に折曲げた紙製
   の伸縮スペーサを接続し、各組の固定スペーサに接続す
   る伸縮スペーサ間に紙製の底板を連結し、 前記折返片の基部より、中央連結部を残して左右両端に
   切込み形成された張り出し部分を有する係止片を、前記
   折返片と同一平面上に折返片の折れ線に対し反対側に突
   出させ、 前記折返片を上向きに屈折立設させ、前記係止片の左右
   張り出し部分を荷受板の中央に固着した２個の上記固定
   スペーサの前端に係止して、折返片を上向きに固定可能
   としたことを特徴とする紙製パレット。