JPH0414071B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明はインパクト形ドツトマドリクスプリ
ンタに装着されるプリントヘツドに関するもので
ある。

従来技術 従来、上記種類のプリントヘツドにあつては、
ソレノイドの駆動時にコアからアーマチユアに至
るソレノイドの磁気回路を形成することによりア
ーマチユアを永久磁石の磁力から釈放駆動して印
字ワイヤー先端により印字動作を行つていた。然
し乍、コア及びアーマチユアのリラクタンスを少
なくし、アーマチユアの回動応答性を高めるた
め、これらアーマチユア及びヨークの磁気回路面
積を広く設定する必要を有していた。これにより
アーマチユアが大型化及び重量化し、その回動応
答性が悪くなるため、高速度で印字出来ない問題
を有していた。また大型化した多数のアーマチユ
ア及びコアを中心側（印字ワイヤー側）に配置す
ることが困難であり、これにより多数のドツトで
文字を印字することが出来ず、印字品質が悪かつ
た。

発明の目的 本発明の目的は上記した従来の欠点に鑑み、コ
アおよびアーマチユアとの磁束密度を高めること
により小さな磁気駆動力で印字ワイヤを印字駆動
させるとともに装置自体を小型化および軽量化す
ることが可能なプリントヘツドを提供することに
ある。

実施例 以下、図面に従つて実施例を説明する。

第１図及び第２図に示すように、磁気回路を形
成するヨーク部材１は高飽和磁束密度特性を有す
るCo・Fe合金としてのパーメンジユールにより
形成され、略筒形状の外側ヨーク３及びこの外側
ヨーク３と間隔をおいて位置し、適宜のピツチ毎
に多数のコア４が略同一円周上に形成された内側
ヨーク２とから構成されている。このコア４には
ソレノイドコイル５が巻装され、電磁石装置を構
成している。この外側ヨーク３の後面側にはケー
シング６が、またその前端面には環状の永久磁石
７及び挟持体８が接着固定されている。一方、フ
ロントヨーク１０後面の外周側端部には多数の作
動体９が前記コア４の配置状態に対応して放射方
向にねじ固定されている。このフロントヨーク１
０は各作動体９がねじ固定された状態で挟持体８
に対し、この挟持体８より突設されたピン（図示
せず）により位置決めされると共に永久磁石７の
磁力により磁気吸着されている。またフロントヨ
ーク１０の後面には後述する作動体９のアーマチ
ユア２１相互間に突出する多数の突起１０ａが一
体形成され、作動体９及びコア４に至る磁気回路
を形成している。フロントヨーク１０の前面中央
部には多数のガイド孔１１ａが菱形状に配列され
たガイド体１１が取付けられている。このガイド
体１１は前記作動体９の自由端にロー付接合さ
れ、略直線状に延出する印字ワイヤー２８の印字
側端部を摺動案内する。尚、コア４に巻装された
各ソレノイドコイル５のリード端は基板１２に取
付けられた可撓性ケーブル１３に半田付けされて
いる。そして可撓性ケーブル１３に形成された電
線はプリンタ本体内のソレノイド駆動装置（図示
せず）に接続されている。これにより各ソレノイ
ドコイル５には励磁電流が選択的に供給される。

次に前記作動体９について説明する。

第３図及び第４図において、各作動体９はホル
ダ２０と、前記コア４に対向配置されたアーマチ
ユア２１と、ホルダ２０に対しアーマチユア２１
を回動可能に支持するトーシヨンばね２２と、ワ
イヤホルダ２７とから構成されている。そしてホ
ルダ２０はその基端部が前記フロントヨーク１０
後面の外周側端部にねじ固定されると共に、その
先端部に二又部２３ａ・２３ｂが形成されてい
る。この二又部２３ａ・２３ｂには透孔２４ａ・
２４ｂが穿設され、前記トーシヨンばね２２の軸
線方向両端部が挿嵌固定される。尚、この二又部
２３ａ・２３ｂには前記透孔２４ａ・２４ｂと連
通する置ロー用穴２５ａ・２５ｂが形成され、ホ
ルダ２０とトーシヨンばね２２とをロー付接合す
る際にペレツト状或いは棒状のパラジウムロー、
銀ロー、金ロー等のロー材が挿入される。

前記アーマチユア２１は高飽和磁束密度特性を
有するCo・Fe合金としてのパーメンジユールに
より形成され、コア４と突起１０ａとの間に磁気
回路を形成している。そして前記二又部２３ａ・
２３ｂ間に位置する対向端部２１ａには透孔２６
が形成され、トーシンばね２２の軸線方向中央部
が挿嵌固定される。またアーマチユア２１の先端
部にはワイワイヤホルダ２７がロー付接合されて
いる。このワイヤホルダ２７の先端部には印字側
端部から基端側に亘つてテーパ状に形成された印
字ワイヤー２８がロー付接合されている。尚、前
記アーマチユア２１の対向端部２１ａには透孔２
６と連通する置ロー用穴２１ｂが形成され、該ア
ーマチユア２１と二又部２３ａ・２３ｂとをロー
付接合する際にロー材が挿入される。アーマチユ
ア２１の先端側にはキリ穴２１ｃが形成され、こ
のキリ穴２１ｃにより前記突起１０ａに至る磁気
回路として不要な余肉部分を削除することにより
その質量低減を図つている。また前記ワイヤホル
ダ２７には孔２７ａが穿設され、その質量低減を
図つている。

前記トーシヨンばね２２は極低炭素の高ニツケ
ル綱からなるマルエージング綱、或いは析出硬化
型マルテンサイト系の15−7PH、17−7PHステ
ンレス綱により形成されている。そして前記透孔
２４ａ・２４ｂ及び透孔２６に挿嵌固定される軸
線方向の両端部及び中央部には膨径部２２ａ〜２
２ｃが形成されている。またこれら膨径部２２ａ
〜２２ｃに挟まれた中間部分２２ｄ・２２ｅは前
記膨径部２２ａ〜２２ｃ側に至るに従つて序々に
大径状となるつつみ形状に形成されている。これ
により印字動作時に作用するねじり応力が膨径部
２２ａ〜２２ｃと中間部分２２ｄ・２２ｅとの境
界部に集中するのを防止している。

次に本実施例の作用を説明する。

先ず、第１図に示すように、ソレノイドコイル
５の非駆動時にアーマチユア２１は永久磁石７の
磁力によりトーシヨンばね２２のばね力に抗して
トーシヨンばね２２を中心としてコア４側へ回動
し、磁気吸引される。この状態において印字ワイ
ヤー２８の先端はガイド体１１の前面より若干内
側に位置している。

一方、第５図に示すように、選択的に出力され
た印字信号に基づいて励磁電流が可撓性ケーブル
１３を介してソレノイドコイル５に供給される
と、アーマチユア２１は突起１０とコア４との間
にソレノイドコイル５の磁気回路を形成すること
により永久磁石７の磁力が打ち消され、永久磁石
７の磁力から釈放駆動される。このとき、アーマ
チユア２１及びコア４は高飽和磁束密度特性を有
するパーメンジユールにより夫々形成されている
ため、コア４及びアーマチユア２１の磁気回路面
積が狭く設定されると共にそのリラクタンスを低
減することが可能である。これによりアーマチユ
ア２１はトーシヨンばね２２のばね力により図中
実線矢印で示す方向へ回動し、印字ワイヤー２８
の印字端をガイド体１１の前面より突出させて文
字等をドツトマトリクス形式で印字する。

従つて本実施例はアーマチユア２１及びコア４
をパーメンジユールにより形成することによりア
ーマチユア２１及びコア４の磁気回路面積を少な
く設定すると共にそのリラクタンスを低減し、ア
ーマチユア２１及びコア４の小型化及び軽量化に
よりプリントヘツド自体の小型化および軽量化し
てその駆動系にかかる負荷を軽減することができ
る。また、ソレノイド駆動時におけるアーマチユ
ア２１の回動応答性を高め、印字速度の高速度化
を達成し得る。さらに、内側ヨーク２内に多数の
コア４及びアーマチユア２１を配置することが可
能であり、文字を多数のドツト列で印字すること
により印字品質を向上し得る。

発明の効果 以上説明したように本発明は、略同一円上に放
射方向に配置された多数のホルダと、前記各ホル
ダの中心側端部にそれぞれ回動可能に支持され、
且つ先端に印字ワイヤーを有する多数のアーマチ
ユアと、前記各ホルダが取り付けられるヨークに
各アーマチユアと対向するように設けられたコア
にコイルが巻装され、前記アーマチユアを磁気駆
動する電磁石装置とを備え、少なくとも前記ヨー
クのコアとアーマチユアとをパーメンジユールに
より形成することによりコアおよびアーマチユア
との磁束密度を高めることにより小さな磁気駆動
力で印字ワイヤを印字駆動させるとともに装置自
体を小型化および軽量化することが可能なプリン
トヘツドである。

【図面の簡単な説明】

第１図はプリントヘツドを一部破断して示す斜
視図、第２図はプリントヘツドの略体断面図、第
３図は作動体の斜視図、第４図は第３図Ａ−Ａ線
断面図、第５図は印字動作を示す略体縦断面図で
ある。 図中４はコア、５はソレノイドコイル、２０は
ホルダ、２１はアーマチユア、２８は印字ワイヤ
である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 略同一円上に放射方向に配置された多数のホ
   ルダと、 前記各ホルダの中心側端部にそれぞれ回動可能
   に支持され、且つ先端に印字ワイヤーを有する多
   数のアーマチユアと、 前記各ホルダが取り付けられるヨークに各アー
   マチユアと対向するように設けられたコアにコイ
   ルが巻装され、前記アーマチユアを磁気駆動する
   電磁石装置とを備え、 少なくとも前記ヨークのコアとアーマチユアと
   をパーメンジユールにより形成したことを特徴と
   するプリントヘツド。