JPH04138049U - 自動給紙機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】摩擦板３は用紙１を紙送り方向に繰り込む給紙
ローラ２に接する最下部の用紙１を介して給紙ローラ２
を押圧するゴム等の弾性材からなり、板ばね４の圧力で
押圧される。板ばね５は給紙ローラ２を押圧して用紙１
を摩擦板３まで繰り込む。板ばね６は摩擦板３の給紙ロ
ーラ押圧面の反対側から摩擦板３の真中の穴３ａを通
り、給紙ローラ２を押圧して用紙１を摩擦板３の給紙ロ
ーラ押圧点まで繰り込む。 【効果】摩擦板の真中に設けた板ばねにより用紙のたわ
みを抑制し、用紙が摩擦板と給紙ローラ間に繰り込まれ
る時に発生する障害を防止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は自動給紙機構に関し、特にファクシミリ装置及びその類似装置におけ る自動給紙機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の自動給紙機構は、図２に示すように積重ねた用紙（原稿）１を 紙送り方向に繰り込む給紙ローラ２と、この給紙ローラ２に接する最下部の用紙 １を介して給紙ローラ２を押圧するゴム等の弾性材による摩擦板９と、摩擦板９ を所定の圧力で押圧する板ばね４と、用紙１を介して給紙ローラ２を押圧し、用 紙１を摩擦板９まで繰り込む板ばね５によって構成され、給紙ローラ２及び用紙 １間と用紙１相互間と用紙１及び摩擦板９との摩擦力の差によって、最下部から １枚づつ用紙１を紙送り方向に繰出している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述した従来の自動給紙機構は、板ばね５の押圧力によって用紙を摩擦板９ま で繰り出し、板ばね４の押圧力によって発生する摩擦板９と用紙間の摩擦力に依 存して２枚目以降が１枚目と同時に繰り出されるのを防止している。板ばね４及 び板ばね５を適正値に設定すれば、用紙の２枚送りや送らず等の障害を防止でき るが、薄紙を通紙した場合には先端しわ及び先端めくれ等の障害が発生する。ま た薄紙の通紙により発生する障害を防止する為、板ばね４及び板ばね５の押圧力 を下げると、複数枚送り或いは送らず等の障害を招くという欠点がある。

【０００４】 本考案の目的は、使用の予測されるすべての厚さの用紙を、安定して１枚ずつ 繰り出しができる自動給紙機構を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は積重ねた用紙に圧接してこの用紙を送り方向に繰り出す給紙ローラと 、この給紙ローラに接する最下部の前記用紙を介して前記給紙ローラを押圧する ゴム等の弾性材による摩擦板と、この摩擦板を所定の圧力で押圧する第１の板ば ねと、前記摩擦板の両翼に位置し、前記用紙を介して前記給紙ローラを押圧し、 前記用紙を前記摩擦板まで繰り込む第２の板ばねを有する自動給紙機構において 、前記摩擦板の真中に穿設された穴を持ち、かつ前記摩擦板の給紙ローラ押圧面 の反対側から前記穴を通り、前記用紙を介して給紙ローラを押圧し、前記用紙を 前記摩擦板の給紙ローラ押圧点まで繰り込む第３の板ばねを備えている。

【０００６】

【実施例】

次に、本考案について図面を参照して説明する。

【０００７】 図１は本考案の一実施例を示し、同図（ａ）は斜視図、同図（ｂ）は同図（ａ ）のＡ矢視における側面図、同図（ｃ）は同図（ａ）のＢ−Ｂ線断面図、同図（ ｄ）は本実施例における用紙のたわみ状況を示す図である。

【０００８】 本実施例は積重ねた用紙（原稿）１を紙送り方向に繰り込む給紙ローラ２と、 この給紙ローラ２に接する最下部の用紙１を介して給紙ローラ２を押圧するゴム 等の弾性材による摩擦板３と、摩擦板３を所定の圧力で押圧する板ばね４と、用 紙１を介して給紙ローラ２を押圧し、用紙１を摩擦板３まで繰り込む板ばね５と 、摩擦板３の給紙ローラ押圧面の反対側から摩擦板３の真中の穴３ａを通り、用 紙１を介して給紙ローラ２を押圧し、用紙１を摩擦板３の給紙ローラ押圧点まで 繰り込む板ばね６とを有してなる。

【０００９】 このような本実施例において、給紙ローラ２は軸７の回転方向Ｃの方向に回転 し、板ばね５及び板ばね６の押圧力により用紙１が矢印Ｄ方向に繰り込まれる。 繰り込まれた用紙１の１枚目は摩擦板３を介して板ばね４の押圧力により繰り出 され、用紙１の２枚目以降は、板ばね４の押圧により発生する摩擦板３の摩擦力 と用紙相互間のすべりにより繰り込みを停止する。

【００１０】 図１（ｄ）に示すように板ばね５による荷重Ｇ５は、たわみ量ｙ１の用紙１の たわみを生み出し、かつ負のたわみ量ｙ２を生みだす。この負のたわみ量ｙ２が 発生すると、用紙１の繰り込み時、用紙１のたわみの頂点が摩擦板３に突きあた る為、先端めくれやしわとなる。これを防止する為、用紙１の負のたわみ量ｙ２ の発生を抑制する板ばね６を摩擦板３の真中に設ける。ただし、板ばね６を摩擦 板３の給紙ローラ押圧面側に取り付けた場合には、板ばね６の荷重が板ばね４の 荷重により増加し、同様の障害が発生する。従って、板ばね６を摩擦板３の給紙 ローラ押圧面の反対側から摩擦板３の真中の穴３ａを通り、用紙１を介して給紙 ローラ２を押圧する構造にすることにより、用紙１のたわみを抑制し、さらに板 ばね６の先端を摩擦板３に乗り上げる構造にすることにより、用紙１の先端めく れやしわを防止することができる。

【００１１】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、摩擦板の真中に板ばねを設けることにより、用 紙のたわみを抑制し、用紙が摩擦板と給紙ローラ間に繰り込まれる時に発生する 障害を防止できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示し、同図（ａ）は斜視
図、同図（ｂ）は同図（ａ）のＡ矢視における側面図、
同図（ｃ）は同図（ａ）のＢ−Ｂ線断面図、同図（ｄ）
は本実施例における用紙のたわみ状況を示す図である。

【図２】従来の自動給紙機構の一例の側面図である。

【符号の説明】

１ 用紙 ２ 給紙ローラ ３，９ 摩擦板 ４，５，６ 板ばね ７ 軸 ８ 用紙台 Ｇ５ 板ばね５の荷重 ｘ 用紙たわみ幅 ｙ１ 用紙たわみ量 ｙ２ 用紙の負のたわみ量

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 積重ねた用紙に圧接してこの用紙を送り
   方向に繰り出す給紙ローラと、この給紙ローラに接する
   最下部の前記用紙を介して前記給紙ローラを押圧するゴ
   ム等の弾性材による摩擦板と、この摩擦板を所定の圧力
   で押圧する第１の板ばねと、前記摩擦板の両翼に位置
   し、前記用紙を介して前記給紙ローラを押圧し、前記用
   紙を前記摩擦板まで繰り込む第２の板ばねを有する自動
   給紙機構において、前記摩擦板の真中に穿設された穴を
   持ち、かつ前記摩擦板の給紙ローラ押圧面の反対側から
   前記穴を通り、前記用紙を介して給紙ローラを押圧し、
   前記用紙を前記摩擦板の給紙ローラ押圧点まで繰り込む
   第３の板ばねを有することを特徴とする自動給紙機構。