JPH04138038U - パツケージ梱包用板材の処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パッケージ梱包用板材を開梱時に次回の使用
に適するよう段積みする。 【構成】パッケージユニットＰｕのパッケージを次工程
へ搬送する天井走行搬送装置ＯＨと板材反転装置８を備
えた板材段積み装置ＴＬとからなり、パッケージユニッ
トＰｕから搬送された板材Ｔｕを反転して順に段積みす
るようにパッケージ梱包用板材の処理装置を構成したも
のであり、それにより、パッケージユニットの開梱時
に、次回の使用に適するよう板材を段積みすることがで
きるようにしたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、パッケージを梱包した板材を開梱後に段積みして返送するためのパ ッケージ梱包用板材の処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

紡績工場で生産され、板材上に多数載置されたパッケージユニットをニット機 、織機等を備えた編成工場、織成工場に供給する際、パッケージユニットを開梱 し、不要となった板材を段積みして紡績工場へ返送している。また、これらのパ ッケージは、順に糸端準備装置において口出しした後、クリールを移動可能な台 車に設け、台車を移動してクリール差し装置によりパッケージを挿着している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の装置においては、板材上のパッケージを取り除いた後の板材は単に 段積みして返送するのみであるので、図１２に示すように、多段の板材ユニット Ｔｕは、上から順にベニア板Ｔｖ，上板Ｔｕ，中仕切板Ｔｍ，下板Ｔｂ，ベニア 板Ｔｖからなり、パッケージユニットＰｕを上方から開梱していくと、上部の板 材が下方となり、下方の板材は上方になって段積みされるため、板材の次回の使 用のため逆にしなければならず、後の処理に手数を要していた。

【０００４】 したがって、本考案は、パッケージ梱包用板材を開梱時に次回の使用に適する よう段積みすることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記従来のものの欠点を解消するため、パッケージユニットのパッケ ージを次工程へ搬送する搬送装置と板材反転装置を備えた板材段積み装置とから なり、パッケージユニットから搬送された板材は、反転して順に段積みするよう パッケージ梱包用板材の処理装置を構成したものであり、それにより、パッケー ジユニットの開梱時に、次回の使用に適するよう板材を段積みすることができる ようにしたものである。

【０００６】

【作用】

本考案は上記のように構成したので、板材開梱位置に供給されたパッケージユ ニットは、搬送装置によって板材が段積み装置へ搬送され、板材段積み装置にお いて、板材は、板材反転装置により反転されて段積みされるとともに、パッケー ジユニットのパッケージは、他の搬送装置によって次工程に搬送される。

【０００７】

【実施例】

本考案の実施例を図面に沿って説明する。本考案のパッケージ梱包用板材の処 理装置を備えたパッケージユニットの開梱からパッケージをクリールに挿着する 一連のシステムの全体構成は図１及び図２に示すように、待機コンベア１で待機 しているパッケージユニットＰuは、パッケージ開梱装置ＢＯで処理される。板 材Ｔ上のパッケージＰは、天井走行搬送装置ＯＨにより糸端準備装置ＹＥに搬送 される。糸端を口出しされたパッケージＰは、天井コンベアＯＣのハンガー５０ に１個づつ支持され、コンベア通路を循環している。品種判別器６０で所望の品 種のパッケージＰが循環してきた時、トラバーサＴＲが作動してハンガー５０か らパッケージＰを受取り、編機Ｎの両側に設置されたクリールＣのペッグに挿着 する。

【０００８】 上記パッケージ供給システムにおいて、パッケージ開梱装置ＢＯでは以下に述 べるような作動を行う。即ち、図３に示すように、待機コンベア１上において待 機しているパッケージユニットＰｕは、往復動コンベア２に搬送される。往復動 コンベア２上のパッケージユニットＰｕは、図中Ａ位置において最上部板材Ｔｖ が、下降してくる板材昇降台３のサクションパット４に吸着され上方に持ち上げ られる。板材昇降台３は、上部に配設したレール５上を移動可能に設けた天井走 行装置６に吊り下げられており、板材搬送昇降台３により持ち上げられた板材Ｔ ｖは、隣接して設けた板材段積み装置ＴＬの上部に、天井走行装置５の走行によ って搬送され、その位置で板材昇降台３を下降させる。

【０００９】 図４に示すように、板材段積み装置ＴＬは、両側に立設した支柱７，７に支持 された板材反転装置８を備えている。板材反転装置８は、回転軸９にサクション パット１０が複数個固定された支持板１１からなり、通常は、サクションパット １０の吸引面を上方に向けて停止している。このサクションパット１０上に天井 走行装置６で搬送された板材Ｔｖを降下して吸着支持し、次いで、モータ１２を 駆動して回転軸９を１８０度回転し、サクションパット１０の吸着を開放する。 その結果、板材Ｔvは、反転した状態で停止している搬出コンベア１３上に載置 される。その後、回転軸９を１８０度回転して元の状態に戻す。板材昇降台３を 持ち上げた後、天井走行装置５は再び往復動コンベア２上に戻って次の同様の作 業を行うために待機する。

【００１０】 最上部の板材であるベニア板Ｔｖが上記のようにして取り除かれると、パッケ ージユニットＰｕは、往復動コンベア２の図３中、Ａ位置から前進して同図中Ｂ 位置に送られる。このＢ位置においては、パッケージＰが図３に示すように、３ 列に載置されている時には、各列の間隔分づつ１ピッチづつ前進される。パッケ ージユニットＰｕを最初にＢ位置に移動した時には、パッケージＰの最前列が、 その上部に位置するパッケージ昇降台１５の直下に位置する所で停止する。パッ ケージ昇降台１５は、上部において循環式に閉ループ状に配置したレール１６上 を走行する天井走行搬送装置１７に昇降自在に垂下されている。したがって、パ ッケージ昇降台１５を降下させると、パッケージ昇降台１５に固定した把持具１ ８に最初、最前列のパッケージＰが把持され、次いで、パッケージ昇降台１５を 上昇させて天井走行搬送装置１７を走行させ、糸端準備装置ＹＥの搬送コンベア ３０の荷降ろし位置３１のトレイ３２にパッケージＰを搬送し挿着する。

【００１１】 次いで、往復動コンベア２上のＢ位置のパッケージユニットＰｕは、パッケー ジの１列分前進し、この位置において、前記と同様にパッケージ昇降台１５が降 下してパッケージＰの次の１列を把持し、糸端準備装置ＹＥへ搬送する。同様に して最上段のパッケージＰを全て搬送し終わると、パッケージユニットＰｕは往 復動コンベア２の後退によって図３中Ａ位置に戻る。この位置において、再び板 材昇降台３が降下し、次の板材Ｔを吸着支持して上昇し、天井走行装置６によっ て板材段積み装置ＴＬの上部に搬送し、前記と同様の作動によって、板材段積み 装置ＴＬは、先に搬出コンベア２０上に反転して載置している板材Ｔ上に、次の 板材Ｔを反転して段積みする。

【００１２】 このようなパッケージの搬送と板材の段積みによってパッケージユニットＰｕ の全てが無くなると、図２に示すように、搬出コンベア２０は、ベニア板Ｔｖ， 上板Ｔｕ，中仕切板Ｔｍ，下板Ｔｂ，ベニア板Ｔｖからなる段積みされた１ユニ ット分の板材Ｔｕを搬出し、板材ユニットＴｕは、コンベア２１に移送され、バ ンド掛け装置２２でバンド掛けされ、ラベル貼着装置２３でラベルを貼り、スト レージコンベア２４に搬送される。一方、待機コンベア１から次のパッケージユ ニットが往復動コンベアに２に移載される。

【００１３】 図５に示すように、循環コンベア３０には、所定数の空トレイ３２が並んだ状 態で荷降ろし位置３１の上部で停止すると、パッケージ昇降台１５を降下させて 待機している空トレイ３２にパッケージＰを挿着し、把持具３３の把持を開放し た後、パッケージ昇降台１５を上昇させて天井走行搬送装置１７を走行させる。

【００１４】 循環コンベア３０上のトレー３２に挿着されたパッケージＰは、尻糸、糸端口 出し装置３５に搬送され、１個づつ順に糸端及び尻糸を口出しされた後、循環コ ンベア３０によって移載装置３６に送られる。図６に示すように、移載装置３６ は、軸３７の周りを回動し、内側に空気圧パッド３８を設けたＵ字型アーム３９ と、シリンダー４０と載置皿４１を有する作動杆４２とを備えたリフター４３と からなる。

【００１５】 図７に示すように、パッケージＰは、Ｕ字型アーム３９の内側パッド３８によ り把持され、軸３７の周りにＵ字型アーム３９を９０度回動してパッケージＰを 水平位置まで移送する。ついでリフター４３がシリンダー４０に高圧空気を導入 して作動杆４２を上昇させ、Ｕ字型アーム３９の内側パッド３８より空気圧を低 下させパッケージＰを開放させながら載置皿４１上にパッケージＰを横にした状 態で移載する。この移載装置３６の上部には、循環式の天井コンベアＯＣで搬送 されるハンガー５０が位置しており、載置皿４１を上昇させることによって、そ の上のパッケージＰを持ち上げ、ハンガー５０の支持アーム５１に担持させて支 持する。

【００１６】 図１及び図８に示すように、天井コンベアＯＣは、クリール列Ｃに沿って循環 するように設けられ、クリールＣへのパッケージＰの挿着が行われる。天井コン ベアＯＣには、各種のパッケージＰがハンガー５０によって支持され循環してい る。移載機５２を有するトラバーサＴＲは、上部のガイドレール５３と下部のガ イドレール５４にガイドされつつクリール列Ｃに沿って移動可能とされている。 移載機５２は、回転支軸５５に枢着されたベース部５６とベース部５６から延設 したアーム５７とその端部に設けたスライドテーブル５８とからなる。

【００１７】 トラバーサＴＲの上部にはハンガー５０に書き込まれた品種を判別する品種判 別器６０が備えられ、クリールＣの上部を循環しているパッケージＰの種類を判 別するようになっている。一方、トラバーサＴＲは、クリール列Ｃに沿って走行 し、クリールの空ペッグ６１を検知し、クリールの挿着ペッグ６１に対して、次 に挿着すべき品種を識別し、その品種のパッケージが循環してきた時、回転支軸 ５５に支持された移載機５２を動作させて上昇し、ハンガー５０のアーム５１に 支持されていたパッケージＰをスライドテーブル５８上に移載する。

【００１８】 パッケージの受取りは、移載機５２の上下動により行われ、パッケージの空ペ ッグ６１への挿着は、移載機５２の上下動と回転及びスライドテーブル５８のス ライドにより行われる。移載機５２の上下動は、雄ねじを切られた回転支軸５５ と螺合する移載機５２の雌ねじとにより、移載機５２の連れ周りを止める回転支 軸５５を回転することにより行われる。ここでスライド機構と首振り機構を別の 機構として回転支軸５５に平行したスライド軸に沿って移載機５２をスライドさ せてもよい。パッケージＰをスライドテーブル５８に移載した後は、回転支軸５ ５を逆回転させ、移載機５２を降下する。この時、ペッグセンサ６３によって検 出されたペッグの位置まで移載機５２を降下させ、所定位置まで降下した所で移 載機５２の連れ周りの防止を解除する。

【００１９】 回動によって回転支軸５５と共に移載機５２とスライドテーブル５８が回転し 、パッケージ方向にスライドテーブル５８がスライドして、パッケージＰの中心 孔をクリールＣの挿着ペッグ６１に挿入させる。挿着後、スライドテーブル５８ を後退させ、連れ周り防止装置を作動させ、回転支軸５５の回転によって移載機 ５２を元の位置に戻した後、連れ周り防止を解舒すると、移載機５２は待機位置 に上昇する。同様にして、所定の挿着ペッグに所定の品種のパッケージを挿着す る。クリールの１列の挿着ペッグ６２にパッケージＰが挿着されると、クリール の１列分だけトラバーサＴＲを移動させ、クリールの次の列にも同様のパッケー ジ挿着作業を行う。

【００２０】 パッケージ挿着装置であるトラバーサＴＲの他の実施例を図９に示す。この装 置においては、回転支軸５５に回転自在でかつ上下動自在の移載機５２と支軸６ ５の周りに回動自在で移載プッシャ６６を備えた中間クリール６７を設ける。移 載機５２は、ベース部５６とベース部５６から延設したアーム５７とその端部に 設けたテーブル５８とからなる。中間クリール６７に列設した中間挿着ベッグ６ ８を移載機５２の回転方向に向け、パッケージＰを中間挿着ペッグ６８に近ずけ て挿着する。ついで中間クリール６７に設けた移載プッシャ６６は、中間挿着ペ ッグ６８に挿着されたパッケージＰをクリールＣへ押し出す。

【００２１】 移載プッシャ６６は、図１０に示すように、中間クリール６７に設けた左右一 対の流体圧シリンダー７０がピストン７１を介してフォーク７２を進退自在に前 進後退することにより、中間挿着ペッグ６８のパッケージＰを押し出すことがで きる。

【００２２】 １列の中間挿着ペッグ６８に所定のパッケージＰを全て挿着し終わると、中間 クリール６７に対向して位置する前記と同様のクリールの挿着ペッグの向きに前 記中間挿着ペッグ６８を回転し、移載用プッシャー６６を作動して、パッケージ を中間挿着ペッグ６８からクリールの挿着ペッグに移載する。このような中間ク リール６７を設けることによりクリールへのパッケージ挿着は確実となり、移載 プッシャ６６により１列のペッグへのパッケージの挿着が一斉に行うことができ るので、移載が迅速になる。

【００２３】

【考案の効果】

本考案は上記のように構成したので、パッケージユニットの開梱時に不要とな った板材は、反転して段積みされるので、板材の再使用時に段積みされた板材を そのまま用いることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のパッケージ梱包用板材の処理装置を備
えたパッケージユニットの開梱からパッケージをクリー
ルに挿着する一連のシステムの全体構成を示す斜視図で
ある。

【図２】本考案のパッケージ梱包用板材の処理装置を備
えたパッケージユニットの開梱からパッケージをクリー
ルに挿着する一連のシステムの全体構成を示す平面図で
ある。

【図３】本考案の実施例を備えたパッケージ梱包用板材
の処理装置とパッケージ開梱装置の斜視図である。

【図４】本考案の実施例を備えたパッケージ梱包用板材
の処理装置の斜視図である。

【図５】本考案の実施例を備えた尻糸端口出し装置とク
リールへのパッケージ供給装置の斜視図である。

【図６】本考案の実施例のパッケージ移載装置の作動前
の状態を示す正面図である。

【図７】本考案の実施例のパッケージ移載装置の作動後
の状態を示す正面図である。

【図８】本考案の実施例のクリール挿着装置の斜視図で
ある。

【図９】本考案の実施例のクリール挿着装置の他の例を
示す斜視図である。

【図１０】本考案の他の実施例のクリール挿着装置の移
載プッシャーの断面図である。

【図１１】板材ユニットを示す斜視図である。

【符号の説明】

ＢＯ パッケージ開梱装置 ＯＨ 天井走行搬送装置 ＹＥ 糸端準備装置 ＯＣ 天井コンベア ＴＬ 板材段積み装置 ＴＲ トラバーサ Ｃ クリール １ 待機コンベア ２ 往復動コンベア ３ 板材昇降台 ４ サクションパッド ５ レール ６ 天井走行装置 ８ 板材反転装置 １３ 搬出コンベア １５ パッケージ昇降台 １６ レール １７ 天井走行搬送装置 ３０ 搬送コンベア ３１ 荷降ろし位置 ３２ トレイ ３５ 尻糸、糸端口出し装置 ３６ 移載装置 ４３ リフター ５０ ハンガー ５２ 移載機 ５５ 回転支軸 ５８ スライドテーブル ５２ ペッグセンサ ６０ 品種判別器 ６５ 支軸 ６６ 移載用プッシャー ６７ 中間クリール ６８ 中間挿着ベッグ Ｐｕ パッケージユニット Ｔｕ 板材ユニット

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パッケージユニットのパッケージを次工
   程へ搬送する搬送装置と板材反転装置を備えた板材段積
   み装置とからなり、パッケージユニットから搬送された
   板材は反転して順に段積みするよう構成したことを特徴
   とするパッケージ梱包用板材の処理装置。