JPH0413792A

JPH0413792A - 非石綿ジョイントシート

Info

Publication number: JPH0413792A
Application number: JP11556490A
Authority: JP
Inventors: Keiji Mimura; 三村　圭二; Rinji Sano; 佐野　倫司
Original assignee: Nippon Valqua Industries Ltd; Nihon Valqua Kogyo KK
Current assignee: Nippon Valqua Industries Ltd; Nihon Valqua Kogyo KK
Priority date: 1990-05-01
Filing date: 1990-05-01
Publication date: 1992-01-17
Anticipated expiration: 2014-06-07
Also published as: JP2901699B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】発明の技術分野本発明は、化学工業、自動車、船舶、各種機器などの広
範な産業分野において利用されるガスケットの基材に用
いられる非石綿ジヨイントシートに関し、さらに詳しく
はシール性に優れた非石綿ジヨイントシートに関する。

発明の技術的背景従来、石綿ジヨイントシートは上記のようなガスケット
の基材として大量に使用されていた。

近年、このような石綿ジヨイントシートは、人体に対す
る悪影響を理由としてその使用が規制される方向にあり
、このような理由から石綿ジヨイントシートに代って非
石綿ジヨイントシートが用いられ始めている。

このような非石綿ジヨイントシートは、石綿に替る基材
繊維として、ガラス繊維などの石綿以外の無機繊維、あ
るいはケブラーパルプなどの有機繊維を使用し、熱硬化
性ゴムをバインダーとして石綿ジヨイントシートと同様
の方法で製造されている。

しかしながら、従来知られている非石綿ジヨイントシー
トに用いられていた非石綿繊維は、石綿繊維に比較して
濡れ性に乏しく、ゴムバインダー中に非石綿繊維が充分
に分散した均一な組成物が得難く、このため得られた非
石綿ジヨイントシートは長期間にわたって使用すると、
材質が不均一であることに起因する不具合（脆さ）など
が生じるといった問題がある。

このため、従来の非石綿ジヨイントシートにあっては、
ジヨイントシートを構成する組成物中に占める非石綿繊
維の量を減少させるとともに粉末状の充填剤を多量に用
いることで、この組成物を均一なものとする試みがなさ
れている。

しかしながら、このような非石綿ジヨイントシートは、
石綿ジヨイントシートに比較してジヨイント部分のシー
ル性に乏しく、ガスケットとして特にガス流体を流通す
る配管等の継手に装着した場合、ガス流体の密閉性に劣
るといった問題がある。

発明の目的本発明は、上記のような従来技術に伴なう問題点を解決
しようとするものであって、非石綿ジヨイントシートの
材質が均一であり、かつガスケットとしてガス流体を流
通する配管等の継手に装着した場合にもシール性に優れ
た非石綿ジヨイントシートを提供することを目的として
いる。

発明の概要本発明に係る非石綿ジヨイントシートは、繊維の太さが
０．００１〜０．９デニールのプラスチック繊維を１〜
１５重量％の量で含んでなるジヨイントシート形成用組
成物を加熱圧縮してなることを特徴としている。

さらに、この非石綿ジヨイントシートでは、前記プラス
チック繊維の太さが０．０５〜０．１デニールであって
、かつこのプラスチック繊維の前記組成物中に占める割
合が３〜１０重量％であることが好ましい。

発明の詳細な説明以下本発明に係る非石綿ジヨイントシートについて具体
的に説明する。

本発明に係る非石綿ジヨイントシートは、非石綿繊維、
ゴムバインダーおよび充填材を含むジヨイント形成用組
成物を混練し、加熱圧縮して形成されている。

本発明の非石綿ジヨイントシートでは、基材繊維として
従来より非石綿ジヨイントシート形成用組成物に用いら
れている非石綿無機繊維および／または耐熱性有機繊維
からなる基材繊維が使用されれる。

このような無機繊維としては、ガラス繊維、セラミック
繊維、岩綿、鉱滓綿、溶融石英繊維、化学処理シリカ繊
維、溶融硅酸アルミナ繊維、アルミナ繊維、安定化ジル
コニア繊維、窒化ホウ素繊維、チタン酸アルカリ繊維、
ウィスカー、ボロン繊維、炭素繊維、金属繊維、セピオ
ライト繊維などの従来の非石綿ジヨイントシート形成用
基材繊維として公知の無機繊維が広く用いられる。

また、前記の有機繊維としては、アラミツド繊維、芳香
族ポリアミド繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン
系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアクリロニトリル系
繊維、ポリビニルエーテル系繊維、ポリ塩化ビニル系繊
維、ポリ尿素系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリフルオ
ロカーボン系繊維、フェノール系繊維、セルロース系繊
維などの従来の非石綿ジヨイントシート形成用基材繊維
として公知の有機繊維が広く用いられる。

これらの中でも、芳香族ポリアミド繊維ならびにフィブ
リル化した芳香族ポリアミド繊維、セピオライト繊維、
ガラス繊維などが好ましい。

これらの非石綿繊維は、後述するプラスチック繊維と併
せた合計量がジヨイントシート形成用組成物１００重量
部に対して５〜５０重量部となる量で用いられる。

また、これらの非石綿繊維は単独で使用してもよいし、
二種以上を組み合わせて使用してもよい。

また、本発明では無機繊維および／または有機繊維に加
えて、非石綿繊維の一部きして繊維の太さが０．００１
〜０，９デニール、好ましくは０．０５〜０．１デニー
ルであるプラスチック繊維が使用される。ちなみに通常
の繊維は数デニルであり、細い繊維でも１．０デニ一ル
以上である。

さらに、このような超極細プラスチック繊維の繊維長は
、０．５〜８ｍ程度であることが望ましい。

このような超極細プラスチック繊維は、具体的にはポリ
エステル、ナイロン、アクリル、ポリウレタン、ポリス
チレンなどから形成された２種以上の複合繊維であり、
たとえば、 ■、相互に離間した複数本のポリエステル繊維がナイロ
ンによって囲まれて断面かあたかもナイロンの海に多数
のポリエステルの島が存在しているように見える海島状
複合繊維（東しく株）社製の織布「トレシー」の原線な
ど）、 ■、断面十字形のナイロン繊維の４隅にそれぞれ断面１
／４円形のポリエステル繊維の角が接合された断面放射
状複合繊維（鐘紡（株）社製「ベリーマＸ」など）、 ■、中空で断面が花弁状になっている複数のナイロン繊
維の隙間にポリエステル繊維が接合された中空断面放射
状複合繊維（音大（株）社製の織布「ミクロスター」の
原線など）、 ■、ポリエステル繊維とナイロン繊維とが長さ方向に交
互に隣接した断面層状複合繊維（東しく株）社製の織布
「ピーセム」の原線など）などとして市販されている。

上記複合繊維は、２種類の高分子（例えばポリエステル
とナイロン）成分を揃えて繊維状に引いた後に一方の成
分、例えばナイロン成分を溶融する（海島方式）か、両
成分を剥離させたり（分割方式）あるいは高速流体の力
を利用して細く引き伸ばす（分割方式）などの方法によ
って製造することができる。

このようなプラスチック繊維は、ジヨイントシート形成
用組成物１００重量部中に１〜１５重量部、好ましくは
３〜１０重量部の量で用いられる。

充填材としては、クレー　タルク、硫酸バリウム、重炭
酸ナトリウム、グラファイト、硫酸鉛、トリポリ石、ウ
オラストナイト、マイカなどの従来の非石綿ジヨイント
シート形成用充填材として公知の充填材が広く用いられ
る。

このような充填材は、ジヨイントシート形成用組成物１
００重量部中に４０〜８０重量部の割合て用いられる。

ゴムバインダーは、前記の非石綿繊維を結合する役割を
果たすもので、このゴムバインターニハ一般的に熱硬化
性ゴムか使用されている。

このような熱硬化性ゴムとしては、具体的には、ニトリ
ルゴム（ＮＢＲ）、スチレンブタジェンゴム（ＳＢＲ）
、イソプレンゴム（ＩＲ）、クロロプレンゴム（ＣＲ）
、ブタジェンゴム（ＢＲ）、エチレン−プロピレンゴム
（ＥＰＭ）、フッ素ゴム（ＦＰＭ）、シリコーンゴム（
Ｓ　ｉ）　、クロロスルフォン化ポリエチレン（Ｃ３Ｍ
）　　エチレン酢ビゴム（ＥＶＡ）　　塩化ポリエチレ
ン（ＣＰＥ）　、ｘピクロ／Ｌ、ヒドリンゴム（ＥＣＯ
）、ニトリルイソプレンゴム（ＮＩＲ）、天然ゴム（Ｎ
Ｒ）などが挙げられる。

本発明においてはゴムバインダーとして上記熱硬化性ゴ
ムとともに熱可塑性樹脂および／または熱可塑性エラス
トマーを併用してもよい。

この場合の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリアミド
、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレ
ン共重合体、ポリエステル、四フッ化エチレン樹脂など
が挙げられる。

また、熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系、例
えばスチレン−ブタジェン共重合体、オレフィン系、例
えばポリプロピレンとエチレン−プロピレンとのポリマ
ーブレンド、ウレタン系、例えばジイソシアナートとエ
チレングリコール等の短鎖グリコールとからなるポリマ
ー鎖と、ジイソシアナートとポリアルキレングリコール
等の長鎖ポリオールとのブロック共重合体など、エステ
ル系、例えば１．４−ブタンジオールとテレフタル酸の
縮合物等のポリエステルとポリエーテルのブロック共重
合体など、その他、ブチルゴムグラフトポリエチレン、
トランス１．４−ポリイソプレンなどの非架橋型熱可塑
性エラストマー、およびアイオノマーなどの架橋型熱可
塑性エラストマーが挙げられる。

このようなゴムバインダーは、ジヨイントシート形成用
組成物１００重量部中に、通常５〜２５重量部の割合で
用いられる。

ゴムバインダーに熱可塑性樹脂および７′または熱可塑
性エラストマーを使用する場合、これらの配合割合は、
固形分換算で熱硬化性ゴム１００重量部当り０１１〜４
０重量部あるいはジヨイントシート全体対して０．００
５〜１０重量％とされ、同様に固形分換算で熱硬化性ゴ
ム１００重量部当り０．５〜１５重量部、あるいはジヨ
イントシート全体に対して０．０２５〜３．７５重量％
とすることが好ましい。

なお、ゴムバインダーに用いられる熱硬化性ゴム、たと
えばＳＢＲは、ナフテン系のプロセス油が配合された油
展ゴムであってもよい。さらにまた、このような油展ゴ
ムと前記のような熱硬化性ゴムとを組み合わせて用いる
こともできる。

本発明に係る非石綿ジヨイントシートの形成に用いられ
る非石綿ジヨイントシート形成用組成物は、たとえば、
１）硫黄、酸化亜鉛、過酸化物、ジニトロソベンゼン等
の加硫剤、２）チアゾール系化合物、ポリアミン系化合
物、スルフェンアミド系化合物、ジチオカルバメート系
化合物、アルデヒドアミン系化合物、グアニジン系化合
物、チオ尿素系化合物、キサンテート系化合物等の加硫
促進剤などのゴム薬品を含んでいてもよい。

このようなゴム薬品の上記ジヨイントシート形成用組成
物中における配合量は、同組成物中における熱硬化性ゴ
ムおよび熱可塑性エラストマーの配合量に応じて適宜決
定される。通常、このゴム薬品と前記ゴムバインダーの
合計量は、ジヨイント形成用組成物１００重量部に対し
て５〜２５重量部の量とされる。

本発明に係る非石綿ジヨイントシートは、たとえば次の
ようにして製造される。

すなわち、トルエン、ゴム揮などのゴム材用溶剤にゴム
バインダーを溶解させ、これに加硫剤を含むゴム薬品を
混入する。得られた分散液に、本発明に係るプラスチッ
ク繊維と、石綿以外の無機繊維および／または有機繊維
、並びに充填材とを配合して均一になるように混練し、
粘土状の非石綿ジヨイントシート形成用組成物とする。

次いで、この組成物を、熱ロールと冷却ロールとからな
る一対のロール間に挿入して加熱圧延する。この際、熱
ロールは１２０〜１６０℃の温度に、また冷却ロールは
５０℃以下の温度に保たれていることが好ましく、この
ような一対のロールを備える装置はシータ−装置として
公知である。このようにして非石綿ジヨイントシート形
成用組成物を一対のロール間に挿入すると、該組成物は
加熱圧延されて熱ロール側にシート状に積層される。こ
のシート状の組成物を熱ロールから剥離させると、本発
明に係る非石綿ジヨイントシートが得られる。

なお、ゴム用溶剤は、非石綿ジヨイントシート形成用組
成物の混線工程、加熱圧延工程でほとんど完全に蒸散し
てしまう。

また、非石綿ジヨイントシート形成用組成物を一対のロ
ール間に挿入してシート状に圧延する際に、冷却ロール
に該組成物の一部が付着することがあるが、このような
冷却ロールへの非石綿ジヨイントシート形成用組成物の
付着は、たとえば該組成物中に有機帯電防止剤を０．１
〜１０重量％の割合で添加することにより防止すること
がてきる。有機帯電防止剤としては、たとえばラウリル
トリメチルアンモニウムクロリドなどのカチオン性帯電
防止剤、アルキル硫酸エステルなどのアニオン性帯電防
止剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどの非イ
オン性帯電防止剤、ベタインなどの両性帯電防止剤、あ
るいはケイ素化合物系帯電防止剤などが用いられる。

発明の効果本発明によれば、非石綿繊維の一部として繊維の太さが
０．００１〜０．９デニールのプラスチック繊維を１〜
１５重量％の量で含むジヨイントシート形成用組成物を
用いてジヨイントシートを形成しているので、空隙の少
ない、緻密な材質の非石綿ジヨイントシートが成形性良
く得られ、しかも得られた非石綿ジヨイントシートをガ
スケットとしてガス流体を流通する配管等の継手に装着
した場合、ガス流体に対するシール性、特に浸透漏洩の
シール性が優れているという特長かある。

以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれ
ら実施例に限定されるものではない。

実施例１〜３トルエンにニトリルゴムを溶解させ、これに加硫剤とし
て硫黄および亜鉛華を混入した。

得られた分散液に、フィブリルアラミツド繊維、ガラス
繊維およびセピオライトからなる非石綿繊維■、ウォラ
スナイトおよびタルクからなる充填材、並びにプラスチ
ック繊維としてナイロン成分を断面島状成分としポリエ
ステル成分を断面島状成分とする太さ０．０５デニール
の海島状複合繊維（市販名トレシー（東し製）；繊維長
４ｍｍ）とを配合、混練して非石綿ジヨイントシート形
成用組成物とした。組成を第１表に示す。

次いで、この非石綿ジヨイントシート形成用組成物を、
熱ロールと冷却ロールとを備えたシータ−装置に供給し
て１４０℃で加熱圧縮することにより、厚み０．８ｍｍ
の非石綿ジヨイントシートを成形した。

得られた非石綿ジヨイントシートについて、密度、柔軟
性、シール性の測定評価およびＬＣＣ５０％試験を次の
ようにして行なった。

結果を第１表に併記する。

密度および：　Ｉｔｓ　Ｒ３４５３に基づき測定評価し
た。

柔軟性シール性＝２本の配管の接合部分であるフランジ間に、
ガスケットとして非石綿ジヨイントシートを装着し、ガスケラト締付圧を２００　ｋｇ／　ｃｍ２として配管中に
Ｎ２ガス（Ｌ　Ｏｋｇ／　ｃｍ２）を流し、ガスケット
にシール剤を塗布したものとしないものの２種類につきガスケット部分から漏れ出すＮ２ガスの量を測定した。

Ｌ　ＣＣ５０％：水／エチレングリコールの５０１５０
重量％混合溶液を１００℃としてこの液に２２時間ガスケットを浸漬した時の非石綿ジヨイントシートの厚さの増加量（Δｔ％）および重量増加量（ΔＷ％）を測定した。

比較例実施例１〜３において、非石綿ジヨイントシート形成用
組成物に本発明に係るプラスチック繊維を配合しな（・
で、非石綿ジヨイントシート形成用組成物の組成を第１
表の値としたほかは、実施例１〜３と同様にして非石綿
ジヨイントシートを成形し、得られた非石綿ジヨイント
シートについて密度、柔軟性、シール性の測定評価およ
びＬＣＣ５０％試験を行なった。

組成および結果を第１表に示す。

第１表から、本発明に係るプラスチック繊維をを用いる
ことによって、非石綿ジヨイントシートは、高密度にな
ると共に柔軟性が向上し、このような本発明に係る非石
綿ジヨイントシートをガス流体が流通する配管のジヨイ
ント部分のガスケットに使用した場合には、この部分に
おけるシールペースト剤の有無に拘らず、本発明に係る
プラスチック繊維を使用していない従来の非石綿ジヨイ
ントシートに比較してガス流体に対するシールか優れて
いることが分かる。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）非石綿繊維、ゴムバインダーおよび充填材を含む
ジョイントシート形成用組成物を加熱圧縮してなる板状
の非石綿ジョイントシートにおいて、前記組成物中に０
．００１〜０．９デニールのプラスチック繊維を１〜１
５重量％の量で含むことを特徴とする非石綿ジョイント
シート。
（２）前記プラスチック繊維の太さが０．０５〜０．１
デニールであって、かつこのプラスチック繊維の前記組
成物中に占める割合が３〜１０重量％である請求項１記
載の非石綿ジョイントシート。